2013年3月21日木曜日

【正論】習新政権が軍を御しきれぬ理由 防衛大学校教授・村井友秀―【私の論評】社会の変革を後回しにしたつけが効いてきた中国、習近平はラストエンペラーになる!!【4】

【正論】習新政権が軍を御しきれぬ理由 防衛大学校教授・村井友秀:


防衛大学校教授・村井友秀

「近年、中国軍は近隣諸国を威嚇する行動をとっているが、この行動は共産党から独立しているように見える」(2012年2月10日付米紙ニューヨーク・タイムズ)との懸念は当たっているのであろうか。この1月、東シナ海公海上で中国海軍フリゲート艦が海上自衛隊護衛艦に射撃管制用レーダーを照射した事件は、中国艦艦長が「軍は断固として主権を守らねばならない」(習近平国家主席)といった指導部宣言を、自分なりに解釈し実行したものだという見方が中国国内では多い。

≪レーダー照射が示す軍高政低≫

当初、照射の事実を知らないと答えた中国外務省報道官の発言は何を意味するのか。中国軍と外務省の関係について検討する。

国家には、民族の集合体としての「国民国家」と政府に代表される統治機関としての「国家機関」がある。国民国家において、国家は統治機関としての政府を超えた至高の存在である。だが、共産主義国家では国家は統治機関を意味し、統治機関としての国家、つまり政府は共産党の決定を実行する機関に過ぎない。共産主義国家では党は国家より上位にある。

党と軍が一体となって革命戦争に勝利した中国では、軍は党と不可分の組織であり、党の下にある政府より上に位置する。軍の決定を下位組織の政府が、ましてその一部局に過ぎない外務省が知らされていなかったとしても不思議ではない。軍の行動を外交部が知らなくとも、それは政府が機能していないのではなく、中国の統治機構ではあり得ることである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今回のレーダー照射事案について、ある中国軍関係者は、照射したのは日本の艦船に対してだけだとし、米国やロシアはもちろん、ベトナムや韓国の艦船に対しても同様の行動に出れば反撃されかねないからだとも述べている。

このように日本を軽く見ての軍事、外交、世論の三方向からの対日圧力は、習新政権下で強まりこそすれ弱まりはしない。だから、日本が軍事、外交面で抵抗力 を強めることは当然である。その場合には、中国の圧力は民主主義の弱点である分裂した世論に集中することになろう。軍事、外交は政府の責任だが、世論工作 に抵抗するには、民間の役割も大きい。(むらい ともひで)

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【私の論評】社会の変革を後回しにしたつけが効いてきた中国、習近平はラストエンペラーになる!!【4

映画「ラスト・エンペラー」のブルーディスクのパッケージ


上の記事でも述べていたように、人民解放軍は、人民の軍隊ではなく、中国共産党の私兵にすぎません。厳密な意味では、人民解放軍一般先進国にみられる軍隊ではありません。一般先進国の軍隊は、政府の配下にあるもので、選挙で国民に選ばれた政府の配下にある国民の軍隊です。その第一の任務は、安全保障です。そもそも、出自が全く異なるのです。

さらに、上の記事では、以下のように習主席の軍に対する影響力を分析しています。
中国で現在、中国軍を指揮しているのは主席ではなく中央軍事委員会である。中央軍事委で軍事問題を議論する際、軍事専門家の意見に軍事の素人が異論をはさ むのは困難であろう。中央軍事委は、文官の習主席と10人の軍人で構成されており、軍人の影響力は絶大である。対照的に、党政治局の会議で軍事問題が議論 されることはほとんどないとされている。
中国の新しい習近平主席は、まだまだ、共産党を掌握しきれていません。 それは、このブログでも以前に掲載しましたが、これに関して中国共産党の人事分析に関しては、以下の記事がかなり秀逸だと思います。


詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に昨年11月に新しくなった中国共産党の組織図と、上の記事の結論部分のみを掲載させいただきます。
 こうした状況の中で、「もし改革を本気でやらなければ……」という危機感が党内で共有されていることは、胡錦濤が政治報告で「思想解放」を何度も強調したことでも明らかだ。ただ、だからといって、それが共産党の伝統的価値観を否定するほどまでに強いかといえばそうではない。というのも、胡錦濤は十八大において危機感を強調する一方で、党の役割を肯定的に認めていたからだ。それが「3つの自信」(道路自信、理論自信、制度自信)である。要約すれば、党は正しく、「このままで良い」と言っているに等しい。

 ここからは危機は認めつつも何もしない党の体質がうかがえるのだが、それこそが今回の人事の神髄ではないだろうか。この二律背反する現象は、日本社会でも見られる「危機感を持つ若者」と「気が付きながら何もしない老人」という世代間ギャップにも通じている。

薄煕来の存在が浮き彫りにした、民衆の経済格差への不満を背景とする「左傾」(毛沢東時代への回帰)という変化を排除し、また返す刀で汪洋という急進改革も退けた中国共産党が習近平新体制人事で最終的に選んだのは、伝統的価値観の維持というバランスだった、という落ちなのだろうか。
 このように、習近平主席は、軍を掌握できないばかりか、中国共産党もまともに掌握出来ない状況にあります。そんな中で、中国共産党は伝統的価値の維持というとんでもない道を選んでいます。要するに何もしない、何もできないことの意図の表明です。

日銀が金融引締めによって、中国経済に多大な寄与をしてきましたが、これも、白川総裁から黒田総裁に変わって、もう期待することはできなくなりました。過去20年間、中国は日本銀行の多大な寄与により、社会変革をしなくても、従来の構造のままで何とかやってくることができました。経済がある程度伸びいていたので、軍事力も強化できたし、人民が内紛を起こしそうなれば、力で制圧することができました。

それに、人民が内乱を起こしそうになれば、習近平が昨年実施したように、尖閣問題を煽り、反日デモを煽り、国民の目を日本に向ければ、なんとかなってきました。しかし、それにも限界があります。 反日デモを繰り返しても、結局は何も変わりません。10回も、20回も反日デモに参加したしても、その時は憂さ晴らしにはなるかもしれませんが、それだけで、何も変わりません。

3人とも華僑の出身のAngel Girlのパフォーマンス
今後日本銀行の多大な寄与を期待できないということになれば、中国の残されている道は、二つのみです。一つは、民主化、経済と政治の分離、法治国家化をして、中間層の拡大に務めることです。そうすることにより、実体経済はまともになり、 経済成長をすることも可能になり、中国の躍進の道が開かれます。

もう一つの道は、もう上にも述べたように、中国共産党が選んでしまった道である、「何もしない、何も出来ない」路線です。この道を選べばどういうことになるか。今後もこれを変えなければ、結論は、これからどこまでも、格差が拡大し、人民の憤怒のマグマは頂点に達して、建国以来毎年平均2万件もあるという暴動などの生易しいものではなく、本格的な内乱になります。そうして、中国は5つから6つくらいの国に分裂することになるでしよう。このままでは、10年以内にそうなります。

現在みられる、中国による日本の領海・領空侵犯や、尖閣問題などは、歴代の日本政府の対応が甘かったため、たまたま、こうした中国の内情を反映した出来事であり、中国の分裂、習近平がラストエンペラーとなることの予兆だとみるべきです。駒を回した方はご存知だと思いますが、回した直後は、安定していますが、止まる直前には、大きく振れます。現代中国共産党はまさにその状況にあります。

独楽回し
日本としては、こういう背景を理解して、上の記事のように、軍事、外交においては政府が毅然とした態度で臨むこと、そうして、民間である私たちもそうすべきです。そもそも、現在の中国の海軍力では、日本の海上自衛隊には対抗できません。もし、軍事衝突が起こった場合、想像できることは、中国艦艇・潜水艦や航空機の全敗です。

日本の対潜哨戒機P1

このブログに掲載したように、日本の対潜哨戒能力は世界一です。この日本が、本気を出して中国海軍と対峙すれば、現状の中国が日本に戦いを挑むのは、あまりに無謀です。自分たちも気付かぬうちに、瞬時に撃破され海の藻屑と消えることでしょう。というより、中国人民解放軍にとっては、自殺行為です。かといって、核兵器を使おうにも、日本はアメリカの核の傘の下にあります。核攻撃すれば、報復を覚悟しなければなりません。

習近平

となれば、通常兵器や、超限戦のみで挑まなければならず、そうなると、軍事的敗北は、必至であり、そうなれば、人民の憤怒のマグマはさらに高まることになるだけです。ただし、最期の最期で、滅亡するときに敗れかぶれになる可能性は、あります。それには、十分を気をつけなければならないと思います。日本としては、自滅を待つか、自滅を誘引するような措置をとるべきと思います。そう思うのは、私だけでしようか?皆さんは、どう思われますか?

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2013年3月20日水曜日

黒田日銀、“実弾”100兆円投入へ! 給料アップ、株価「年内2万円も」―【私の論評】賃金上昇を信じられない人は、頑迷固陋(がんめいころう)なだけ!!これからは、インフレ圧力に頭を悩ます時代に突入するんだぜィ!!

黒田日銀、“実弾”100兆円投入へ! 給料アップ、株価「年内2万円も」

日銀黒田新総裁
日銀の白川方明(まさあき)総裁(63)と2人の副総裁が19日退任し、20日に黒田東彦(はるひこ)次期総裁(68)、岩田規久男次期副総裁(70)ら新体制がスタートする。“黒・岩コンビ”が掲げる「2年間でインフレ目標2%」の実現に必要なマネー投入の額は50兆〜100兆円規模と識者は分析。アベノミクスの「第1の矢」である積極的な金融緩和により、日経平均株価2万円、不動産価格上昇、給料増など、日本経済大復活への道が開けてくる。

「やれることは何でもやる」。黒田氏は国会の所信聴取でこう意気込みを示した。長年にわたり日銀を批判し、金融緩和の重要性を訴えてきた岩田氏も「最高の責任の取り方は辞職すること」と述べ、職を賭してデフレ脱却に取り組む構えだ。

次回の金融政策決定会合は4月3、4日の予定だが、前倒しで臨時会合を開くとの観測もある。新体制は白川体制と何が変わるのか。

日銀は2010年以降、「包括緩和」という複数の金融政策を打ち出してきたが、デフレ脱却はならなかった。その理由について、早大の原田泰教授はこう指摘する。

「“包括”というほど緩和していなかったからだ。マネタリーベース(日銀が供給する通貨)は2割弱しか伸びておらず、他国が2倍、3倍に増やしているときにはまったく足りなかった」


・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

国民のフトコロ具合も変わる。前出の村上氏は著書の『日本人はなぜ貧乏になったか?』(中経出版)で、日銀の政策ミスでデフレが続き、日本人の給料が下がっていると鋭く批判。そして、まともな金融政策が実行され、1ドル=100円の円安となれば「失業率は3%前後まで低下し、給料は平均で年率3・5%以上伸びる。税収の伸びで財政赤字は10年以内で解消される」と分析する。

市場の一部には金融緩和の副作用を懸念する声もあるが、村上氏は「米国は4年間で140兆円の量的緩和を行ったが、2%程度のゆるやかなインフレしか起きていない」と一刀両断する。

「総裁や副総裁が変わっても、日銀プロパーには金融緩和を嫌うDNAが染みついている」(元日銀マン)と、内部の“抵抗”を懸念する声もあるが、強い日本経済を取り戻すには、金融緩和の断行は待ったなしだ。

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【私の論評】賃金上昇を信じられない人は、頑迷固陋(がんめいころう)なだけ!!これからは、インフレ圧力に頭を悩ます時代に突入するんだぜィ!!



上のグラフは各国の賃金上昇を示したものです。ごらんいただければわかるように、日本だけが、プラスでも1%くらい、酷いときには-4%くらいになっています。これってなぜかといえば、日本は過去ずっとデフレだったからです。なぜデフレであったかといえば、日本の生産性とか、国際競争力などとは全く無関係に、一重に日銀が金融引き締め政策を、政府が緊縮財政をしてきたからです。他の事柄は副次的なことにすぎません。新自由主義の経済学者など、様々な屁理屈をこねたりしますが、そんなことは全く関係ありません。

韓国の場合は1997年にかなり、伸び率が落ち込んでいますが、これは、アジア通貨危機の影響です。しかし、その後は賃金の伸び率がまたあがっています。

いかに、日本のデフレが凄まじかったかわかります。特に賃金に関しては、日銀の金融引き締めが大きな影響を与えてきました。

他の国と、日本とを良く比較してみてください。他の国でも不況などあったにしても、毎年、数パーセント必ず伸びています。毎年数パーセントであっても、これが、10年、20年と続けばどうなりますか?誰にでも理解できます。20年も続けば、最初の2倍以上にはなると思います。無論インフレが続いているわけですから、インフレ率を差し引いても軽く1.5倍になります。伸び率が多少高ければ、軽く2倍です。

そうして、この意味するところは、同じ会社に勤めていて同じ職位であったとしても、20年働いていれば、それたけで、実質的に1.5倍か運が良ければ2倍になるということです。ということは、職位があがっていけば、もっと上がるというわけです。今までの日本ではデフレだったので、こういうことはなかっので、多くの人がこのような当たり前の状況を理解できないでいます。

会社の中にいて、あまり能力がない人であっても、20年間勤めていれば、給料は1.5倍、運が良ければ、2倍になると認識すれば、随分考え方は違ってきます。能力のある人なら、確実に2倍どころか、数倍になると認識すれば、これまた随分考え方が違ってくると思います。

これって、まるで打ち出の小槌のようですか?そんな馬鹿なと思われますか?もしあなたがそう思うなら、あなたは相当過去のデフレにどっぷりとつかり、まと もにモノが考えられなくなっている恐れがあます。その考えは、放置しておくとそのまま固まり、何というか頑迷固陋な老人のようになり、これらからの世の中 においてきぼりを喰ってしまうかもしれません。 

これは、魔法のようなことですか?そんなことはありません。たとえば、皆さんが、ホテルでドア・ボーイをやっていたとします。20年間やりつづけた ら、さすがに熟練して、ホテルやお客様にとって本当に良いドア・ボーイとなり、賃金もあがると思いませんか?あるいは、ハンバーガーシヨップにつとめてい たとして、20年やったとしたら、それこそかなり熟練して、一人で数人分の仕事をこなせるようになれると思いませんか?そうなれば、シヨップに勤めていら れる限り、賃金が倍になってもおかしくありません。

これは、他の多くの事象にあてはまります。日本人が普通に働いていれ ば、特に努力しなくても、1年も同じ仕事をしていれば、慣れや工夫で、それなりに効率があがると思います。2%くらいは効率が良くなるのは普通だと思いま す。それは、日本経済だって同じことです。普通に、していれば、生産性か、付加価値は2%あがるのが当然のことです。であれば、それにあわせて貨幣も増え ていかなけばどういうことになりるのか、わかりきっています。デフレです。

日銀は、このようなことを無視し続けて、どこまでも、金融引締めを推し進め、日本をデフレの奈落の底に落とし続けてきたのです。このような不自然なことはもう終了です。 では、なぜそのようなことを自信を持っていえるかといえば、まずは以前の日銀政策決定委員会のメンバーを以下にあげます。

政策委員会委員

白川方明
総裁
白川方明
山口廣秀
副総裁
山口廣秀
西村清彦
副総裁
西村清彦
宮尾龍蔵
審議委員
宮尾龍蔵
森本宜久
審議委員
森本宜久
白井さゆり
審議委員
白井さゆり
石田浩二
審議委員
石田浩二
佐藤健裕
審議委員
佐藤健裕
木内登英
審議委員
木内登英

のメンバーで日本の金融政策が決定されてきました。このうち、リフレ派は、2人のみです。あとの7人は、 強烈な反リフレ派です。これでは、いくら二人が頑張ってリフレ方向にもっていこうにも、7人ががんとして譲らなければ、どこまでも、金融引締めをして円高・デフレ傾向が続いたわけです。過去のメンバーもこのようなメンバーが反リフレ派が多く、その中でも、白川氏は、きわめつけでした。そのため、本来ずっと以前に金融緩和をすべきものと、過去20年近くにわたって、そのようなことはなされず、引き締めばかりしてきたというのが実情です。

さて、今回の日銀人事によって、総裁は、黒田氏に、副総裁のうち一人は、岩田規久男(現大学教授)に、もう一人は、日銀出身の中曽宏日銀理事がなります。

中曽氏

交代したメンバーを含めて、次の日銀政策決定委員会のメンバー9人のうち、黒田総裁、岩田副総裁、佐藤健裕審議員、木内登英審議員の4人が強力なリフレ派です。他の5人は、すべて反リフレ派です。ただし、新しい副総裁の中曽氏は、典型的な小心者の官僚タイプで、まわりに追随することはあっても、周りに強力に反対して、反リフレ路線歩むようなタイプではないそうです。

そうなると、強烈なリフレ派4人、強烈な反リフレ派が4人、どっちつかずが1人という構成になります。そうなると、数の上では、リフレ派、反リフレ派が拮抗しています。そうはいいながら、今後は、日銀がいつまでも、まともな金融緩和を行わなければ、安倍総理を含め、政府関係筋から、ことああるごとにねちり、ねちりと攻めたてられるわけで、反リフレ派は針のむしろに座らされることになります。

それに、最近の市場はアベノミクス期待だけで、円安・株高方向に振れているわけで、反リフレ派が突っ張れば、市場が反応して、円高・株安方向にふれるわけで、これは今までとは異なり、市場から反発され、批判の対象となるのは、明らかです。過去のように、20年もデフレを続けて、誰からも非判を受けないなどということはあり得ません。非判どころか、大糾弾されることになるでしょう。

日銀反リフレ派は針のむしろに座らせよう!!
 このようなことに中曽副総裁は耐え切れないことでしょう。しかしながら、中曽氏が、日銀官僚に弱みを握られたり、因果を含められて、反リフレ派にまわったとしたら、どういうことになるかといえば、安倍総裁など徹底的に反リフレ派をいたぶり、完膚なきまでに責め立てると考えられます。

そうして、それでも、反リフレ派が金融引締めを推し進めようとすれば、安倍総裁は、日銀法改正で反リフレ派に対して、とどめを差すことでしょう。日銀法改正でも、反リフレ派がいうこときかず、あくまで、金融引締めに拘りつづけたとたら、まだ、最終兵器があります。そうです、かつて大蔵省、財務省になったように、日銀解体ということになり、日銀は財務省の一下部機関に成り下がることになります。その過程で、かつての大蔵省官僚が「ノーパンしゃぶしゃぶ」で非判されたような、醜聞が聴かれることになります。


こんなことから、今回はどうあがいても、いくら日銀が石にかじりついて、金融引締めを行おうとしても、抗うことはできないでしょう。

多くの人は、上の私の記事に対して「なぜここまでするの?」などと考えるかもしれません。しかし、このくらいの措置が妥当なのです。なぜなら、過去の日銀はどこまでも、どこまでも、金融引締めを貫いており、多少のことではこれを変えるつもりはないからです。それについては、このブログにも、過去に掲載しました。その記事のURLを以下に掲載します。

日銀総裁、インフレ目標に否定的 「現実的でない」―【私の論評】インフレ目標を否定する、白川総裁本音炸裂!!マスコミはその協力者!!


詳細は、この記事をご覧いただくものとして、とにかく、日銀の過去は、あの手この手をつ使って、涙ぐましいまでに、絶対に金融緩和をしないというものでした。最も姑息だと思ったのは、市中銀行から国債を買い取ると、市中銀行にお金がいくので、一見金融化緩和しているようにみえますが、日銀は、ほんとに償還期間がかなり間近にせまっている国債のみを買い取るというようなトリックをしていました。これだと、実質現金をやりとりしているのと同じなのですが、それでいて国債を買い取ることで、あたかも金融緩和をしているように見せかけることができます。

しかし、こんなことは、もう黒田総裁も、安倍総理もわかっていることなので、そんなことは絶対にさせません。今回は、安倍首相も本気です。どこまでも、日銀に金融緩和を迫ることでしょう。

だから、金融緩和は間違いなく実施されることになります。そうなると、インフレ傾向になります。そうなるとどうなるかといえば、物価も、賃金もあがって、上のグラフで示した、日本以外の他国のようになるわけです。

そうして、これからの企業は、今まで、モノが売れないとか、円高とか、いわゆるデフレ圧力に耐えなけばならなかったのが、今度はインフレ圧力に耐えなければならなくなります。

インフレ圧力に関しては、このブログの以前の記事にも掲載したことがあります。そのURLを以下に掲載します。

21世紀のナレッジワーカーの常識。「BYOD」と「ワーカー・アプリ」―【私の論評】インフレ圧力が高まるこれからの日本では、ナレッジワーカーの生産性を高めなければならない!!そのためには、独自の条件があり、その条件を満たさなければ何を導入しても生産性は向上できない!!

詳細は上の記事をご覧いただくものとして、以下に要点をコピペさせていただきます。
さて、インフレ圧力とは何かといえば、インフレを引き起こす要因が、インフレに推移するように働きかけていること。その働きかけが大きいことを、インフレ圧力が強い、または高いといいます。具体的には、食料品やエネルギーの価格上昇、自動車の値上げ、ドル安などインフレの兆候を示すあらゆる事象がインフレ圧力になり得ます。また、それらの事象が長期化することもインフレ圧力となります。

インフレ圧力を抑制するためには、金利を引き上げることが有効であると考えられています。また、世界同時不況による景気の停滞により、インフレ圧力は一時的に弱まったといわれており、景気の停滞もインフレ圧力を抑制します。ご存知のように、日本はここ20年間デフレだったので、インフレ圧力はありませんでしたが、今後アベノミクスで物価があがりインフレ基調になっていきます。そうなると、インクフレ圧力が高まるわけです。

そうして上の文脈では、インフレ圧力があるときには、自分たちの会社が提供するサービスも値上げをしなければ相対的に経済的に負けてしまいます。しかし、顧客に値上げしても受け入れられるためには、それなりの付加価値をつけていく必要があります。この付加価値がつけられなければ、経済的に負けてしまうわけで、いつも付加価値をつけなければならないというストレスにさらされることになります。このストレスに打ち勝たなければ、経済的に敗北を喫してしまうのです。

賃金が上がっていくことが当然の時代においては、逆にいえば、このようなインフレ圧力に負けないように生産性をあげ付加価値をつけていく必要があります。賃金が上昇することを理解できない人は、このようなことも理解できず、自分だけデフレマインドで、限界的な存在になっていくのだと思います。時代が変われば、変わった時代に合わせて、自らを変えていかなければ、頑迷固陋になるだけです。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!

 

五輪に沸くロンドンが「ゴーストタウン」化 短期的な景気浮揚効果の予測に疑問符―【私の論評】不況のイギリスでは増税した後で増刷して、さらにオリンピックでも景気浮揚の効果はなくなったというのに、日本ではこれから増税とはこれいかに?

 

急にクローズアップされた生活保護問題デフレ脱却と「負の所得税」が合理的な解決策 - 高橋洋一の俗論を撃つ!―【私の論評】日銀がお札を増刷すれば、生活保護問題はなくなる?!



【関連図書】

 





2013年3月19日火曜日

これが実力だぁ 中国・韓国 経済が大失速アベクロ相場でニッポン圧勝―【私の論評】白川によって中国と韓国の大富豪に大奉仕させらてきた日本人!!もう二度とあんなバカ真似はさせまじ!!

これが実力だぁ 中国・韓国 経済が大失速アベクロ相場でニッポン圧勝

中韓の経済があたかも良かったように見えたのは、日本の円高誘導のため!!

2013年03月19日(火)
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[ 経済の死角 ]
これが実力だぁ 中国・韓国 経済が大失速
アベクロ相場でニッポン圧勝 
[週刊現代]
「われわれはもっと自信を持っていい。日本経済の復活と中国経済の凋落、これが今後の東アジアの趨勢となるでしょう」
…続きを読む


【私の論評】白川によって中国韓国の大富豪に大奉仕させらてきた日本人!!もう二度とあんなバカ真似はさせまじ!!

上の記事では、何やらTPP参加がどうのこうのという次元の話をしていますが、これはあまり関係ないです。上の記事を書いた人は、新自由主義者でTPPに思い入れがあるのかもしれません。中国・韓国 経済が大失速しているのは、そんなことよりも、元日銀白川総裁の何が何でも円高、何が何でもデフレという、何かといえば、金融引締めをするという金融政策が、中国や韓国に有利に働いてきたということです。

日本国民の敵白川

ところが、アベノミクスで大規模な金融緩和をするということで、実質まだほとんど何もしていないというのに、円高傾向になり、それが中国や韓国にとって大打撃になっているということです。 そうして、これから本格的に金融緩和をすれば、ますます、中国・韓国経済は落ち込みます。おそらく、経済や金融の専門家であれば、私と同じようなことを言うというより、常識です。

これに関しては、以前のこのブログにも掲載したことがあります。

まず中国に関しては、日銀が中国にとって、打ち出の小槌(中国語な鉄板椀)になってきたということです。以下のその記事のURLを掲載します。

中国、日銀政策に横やり―【私の論評】薬切れ麻薬患者の勝手な言い分に耳を貸す必要は毛頭ない!!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に要点のみコピペさせていただきます。
そうして、過去20年間においては、日本が金融引き締め政策を実施してきたことで、中国の経済にとっては良いことづくめだったと思います。これによって、中国は世界第二の経済大国に上り詰めことができました。日本の金融引締による円高がなければ、中国の経済の発展はなかったことでしよう。いわば、日本は自国民の雇用や産業を犠牲にして、中国が第二の経済大国になるために寄与してきたようなものです。多くの日本人がそれと走らず、中国人のごく一部の富裕層に対して、自分たちの雇用を減らし賃金を減らし寄与してきたようなものです。

なにしろ、日本が金融引締めを堅持すれば、中国は固定相場制という環境のなかで、ただでさえやりやすいのに、元を気軽に刷りましても、円高が担保になって、自国内のインフレをあまり気にしなくても良い状況でした。それどころか、対日輸出はやりやすいし、日本の産業は、中国にどんどん移転してくるということで、まるで打ち出の小槌(中国では、鉄板椀)を持っているようものです。

しかし、日本の金融政策がまともになり、緩和をやりだしたら、この打ち出の小槌は効き目がなくなるわけです。 この打ち出の小槌は、20年近くも続いたので、中国にとっては、危険な麻薬のようになってしまいました。
 韓国に関しては、韓国政府によるウォン安傾向と、日銀の円高誘導で、韓国企業特にサムスンのような国際的な企業にとっては、まるでぬるま湯のような経済環境でした。これについても、このブログの過去の記事に掲載しましたので、以下のそのURLを掲載します。

“竹島問題の背景にある日本の「経済力」の衰退。日韓企業の競争力の差を生む「円高」「ウォン安」の構造を変えよ  | 高橋洋一「ニュースの深層」 | 現代ビジネス [講談社]−【私の論評】韓国の異常な経済は、米国金融界による日本の富収奪システムか?

 

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に要点のみコピペさせていただきます。

 下図をみていただきたい。リーマンショック前から現在までの、円の対ドルレート、韓国ウォンの対ドルレートの推移を示したものだ。韓国はリーマンショック以降猛烈に金融緩和してウォン安にした。その後、ドルも金融緩和してじりじりとウォン安は修正されている。一方、日本は金融緩和せずに、円高になり、それが最近さらに加速している。

この結果、リーマンショック以降、割安な韓国ウォンを武器に大きく輸出を伸ばした。
特に、ライバル日本との海外市場での勝負は韓国の勝ちだ。象徴的なのは半導体で、エルピーダはどんなにリストラしても技術がよくても価格競争力で圧倒的に負けた。今でも、韓国ウォンはリーマンショック前から2割安、一方円は4割高なので、韓国企業に対して6割の価格ハンディが日本企業にはある。
こうした話はビジネスマンからあまりでない。為替という外部・マクロ環境のせいにするのが潔いと思わないのか、内部・ミクロ環境に原因を求めがちだ。またマスコミもそのような当事者から話を聞くために為替が原因とはっきり書かない傾向だ。
 それにしても、白川の金融引締めによる、円高・デフレ誘導でこのようなことになっていたということです。そうして、中国・韓国ともに、経済的には格差の大きな社会ですから、日本をデフレにして、中国や韓国に日本人が大奉仕しても、両国の人民や国民は、潤うこともなく、一部の大富豪だけが肥え太っただけです。そのため、結局両国とも、社会変革がなおざりにされて、今日に至っています。何のことはない、私たちは白川によって中国の韓国の富豪に大奉仕させらてきたいうことです。

それが、今日安倍総裁の提唱するアベノミクス、黒田新日銀総裁が確約する金融緩和策により、まだ、実質的に何もしていないうちから、市場の希望的観測によって、円安傾向となり、それだけで、中国・韓国経済が失速しているというわけです。

中国富裕層の花嫁選び
それにしても、私たち日本人の過去の20年のデフレは何だったのでしょうか?デフレで、低賃金や雇用悪化を招いて得たものは、中国・韓国の社会が良くなるどころかますます、悪化させ、一部の富裕層に奉仕しただけです。

こんなことは、もう二度とごめんです。今後は、これらの国に奉仕することなく、これらの国々には、経済的に独立して、自分で良くする方法を学ばせるべきです。そうして、それは、本当は簡単なことです。中国の場合は、社会構造を変革して、中間層を増やせば良いのです。そのためには、民主化、政治と経済の分離、法治国家化は必要不可欠です。韓国の場合は、米国の経済植民地から脱却して、これもやはり社会構造の変革をして、中間層を増やし、さらに日本のまともなパートナーになることです。

中国富裕層の週末のパーティー

両政府とも、こんなことには全く気づかず、従来歩んできた道をそのまま踏襲しようとしています。このままでは、中国は世界第二の経済大国(本当はまだ3位、ただし本日は本題ではないので詳細は解説しません)から滑り落ちて、かなり低下していくことでしょう。韓国の場合は、経済が破綻する恐れがあります。

両国とも、日本の金融政策が変わることを契機にまともな道を歩んで頂きたいものです。そうして、自分たちの努力が足りないことを日本のせいにするというバカ真似だけはやめていただきたいです。もう私たちはは、あなた方に十二分に大奉仕させていただきました。その間に、自国をまともにできなかったのは一重にあなた方の国の官僚や政治家に能力がなかっただけで、断じて日本国の責任ではありません。そう思うのは、私だけでしようか?皆さんは、どう思われますか?

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2013年3月18日月曜日

【産経・FNN合同世論調査】TPP交渉参加表明「支持」64% 内閣支持率続伸70%台に―【私の論評】TPPを正しく理解していようがいまいが、現実を見つめだした日本人!!今更安部政権が崩壊して誰が一番得するか?少なくとも俺たち日本人じゃない!!

【産経・FNN合同世論調査】TPP交渉参加表明「支持」64% 内閣支持率続伸70%台に:



 産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が16、17両日に実施した合同世論調査で、安倍晋三首相が15日に環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への交渉参加を正式表明したことについて「支持する」との回答は63・8%で、「支持しない」の28・3%を大きく上回った。安倍内閣の支持率は前回調査(2月23、24両日)から0・8ポイント増の70・4%に達し、昨年12月の政権発足以来、3カ月連続の上昇となった。「内閣を支持しない」は19・1%(前回比1・1ポイント増)だった。

この記事の続きはこちらから!!


【私の論評】TPPを正しく理解していようがいまいが、現実を見つめだした日本人!!今更安部政権が崩壊して誰が一番得するか?少なくとも俺たち日本人じゃない!!

TPP交渉参加を発表する安倍総理
上の記事で、大方の人が安倍首相のTPP交渉参加に上のアンケートでは大方の人たちが賛成していることがわかります。私自身は、大反対です。現在私のように大反対する人は少数です。

マスコミも、政治家のほとんども、それどころか、多くの国民も賛成なのです。しかし、私たちは、その背景は良く知っておく必要があります。そもそも、このブログでも掲載したように、TPP交渉参加と、TPP参加とは異なります。それに、施政方針演説でも、安倍総理は、TPP参加には積極的ではありませんでした。それについては、以前のこのブログでも掲載しだことがあります。そのURLを以下に掲載します。

TPP 安倍総理の施政方針演説の真意と偏向報道―【私の論評】安倍首相がTPP参加に積極的と思い込む前に疑ってみよう!!強烈な反対派の印象操作に惑わされていないかい?


詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、要点のみ以下に掲載させていただきます。
野田政権ならまだしも、安倍自民党政権が、TPP交渉に参加したらかといって、それがすぐさま参加に結びつくわけではありませんし、それに、国会で確か民主党の議員が安倍総理に、TPPに今から参加して間に合うのですかなどという質問をしていて、それに対しては、安倍総理は適当にいなしていました。今のままでは、おそらく時間切れになると思います。 
TPP交渉に参加したとしても、日本側のやり方によっては、TPPを原型とどめないぐらい骨抜きにしてしまうとか、あるいはTPP交渉を離脱した後に、その交渉過程を下地として、日米や日豪などと個別FTAEPAを結んでしまうという流れなども十分考えられます。
また、このブログでは、安倍首相のTPP交渉参加の表明は、未だ戦後体制にある日本による、宣戦布告のようなものであることも掲載しました。

首相がTPP交渉参加を正式表明―【私の論評】安倍総理のTPP交渉参加表明は、宣戦布告だ!!今度負けたら、ますます戦後体制からの脱却は遠のく!!そんなことにならないためにも、国民は安倍政権に最大限の支援すべき!!


これも、詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、以下に要点だけコピペさせていただきます。
さて、なぜこのようなことになっているのか、もう一度整理します。日本としては、日本の国体をさらに壊すTPP交渉など最初からしたくないわけです。しかし、先ほども掲載したように、日本は未だ戦後体制のなかにあります。要は自主防衛できない我が国家の弱さです。核保有もしておらず、自国を自国の手で守れない状況にあります。ですから、日本は、少なくともTPP交渉に参加する姿勢を示さなければならないのです。 
守るは日本の国体であり、国柄です。それを破壊するTP­Pには最後まであきらめず反対・警鐘を鳴らしていきましょう。大­東亜戦争、ウルグアイラウンドでは負けましたが、今度はそうはい­きません。大東亜戦争では、戦争に負け多大な被害を被りながらも、アジアの自主独立を勝ち取ることができました。しかし、あれから、戦後体制にどっぷりと漬かった日本では、多くの人がそれが当たり前となり、ゆでガエルのようになり、未だ日本は戦後体制から抜け出せていないことを自覚していない人も増えています。今回は、この戦争に負けるわけにはいきません。 
TPP交渉参加は「第二次太平洋戦争」みたいなものです。今度負けたら、日本は、さらに戦後体制からの脱却は遠のきます。どこまで、日本の国体の維持ができるか!!実は、今回の安倍総理のTPP交渉参加の発表は、戦争でいえば、宣戦布告したようなものです。もう布告してしまったのですから、この戦いに負けるわけにはいきません。そのために国民は一致団結して安倍内閣を支えるべきと思います。私たちは、今でも周りは敵だらけの、安倍政権が、この戦に勝てるように最大限の支援を惜しむべきではありません。一体このような認識を持っている日本人がこの日本にはどれほどいるのでしょうか?そう思うのは私だけでしょうか?皆さんは、どう思われますか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  
TPPはこうしたマスコミなどに、うまく利用されているとみるべきです。まずは、多くの人達に受け入れられやすい「TPPには大反対」である意見を表明し、心配を煽り日本米国追随論をぶちあげ、 徐々にトーンを上げ、交渉は参加と同じで、オバマと話したら売国奴とあおり、 さらにトーンを上昇させて、いきつく先は、あわよくば日米国交断絶、そうなれば、中国は大喜びです。こんな連中の術中にむざむざとはまる必要はありません。
こんなことから、安倍首相が、TPP交渉参加表明をしたことにより、マスコミは安倍首相を糾弾することなどできなくなり、いわば、肩透かしを食ったような形です。マスコミはTPP参加に大賛成ですから、ここで大反対しては全くおかしなことになります。

一部に、上記のように「TPP大反対」を煽り、安倍政権をなきものにしようとする勢力も間違いなく存在するようですが、これらの勢力も、このブログの冒頭の記事のように、本当に少数派で、完璧に肩透かしをくった形です。それだけ、日本の多くの国民も、惑わされなくなっているのだと思います。

本来ならば、なぜ私がこのような考えを抱くに至ったのか、詳細を記載する必要があると思いましたが、実はこれに関しては本当に秀逸なブログ(ひめのブログというタイトル)がありましたので、以下のそのブログURLを掲載させていただきます。


■安倍首相のTPPをよく見てみる(・∀・)

このブログをご覧いただければ、私がなぜ上記のような考えを持つに至ったのか、ご理解いただけるものと思います。

これに関して、あのSakurasoTVの水島社長も似たような考えを持っています。そレが良く理解できる動画を以下に掲載します。


この動画は三本あるうちの一番最後のものです。この動画で、水島氏は、TPPに反対だからといって、参加交渉に参加する安倍総裁、安倍自民党を排斥したとして、仮にそれが成功したとして、本当にそんなことになったとして、それでどうするのかという疑問を投げかけました。そうして、これには上のディスカッションに参加していた人たちは、最初は反対していたひとたちも、だんだんと水島氏の考えに納得して、最終的には真っ向から反対する人はいなくりました。

そうして、最終的には、TPP参加交渉に参加した日本政府に対して、世論形成をして、絶対に反対である旨を伝え、結局参加拒否まで持っていくべきであるとの結論となりました。

TPP反対だからといって、短絡的にTPP交渉に参加している安倍政権を排斥したとしても、結局何にもならず、かえって、「戦後体制から脱却」が遅れることになるだけだと思います。

しかし、このような結論は、少し考えれば、すぐに理解できます。TPP参加反対という世論をもりあげ、マスコミも大方の国民も安倍政権に反対して、本当に安倍政権が空中分解してしまえば、一番喜ぶのは、アメリカ(それも多国籍企業のような巨大企業)であり、中国であり、大方のマスコミです。そんなことは、絶対にさせるべぎてはありません。TPPに関しては、かなり難しい交渉ですから、この本質をしっかり理解している人は少ないと思います。しかし、今の段階で、多くの国民が、安倍政権をなきものにしたとしても、何ら良いことはないことは明らかなので、まずは安倍政権にまかせておこうと考えているのだと思います。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年3月17日日曜日

安倍首相のFacebookに韓国人・中国人が反日コメント するも、 何故かフランス人が論破した件―【私の論評】この件は安倍総裁の安全保障のダイヤモンドが関係しているかもしれない。もっと、俺達も海外にアピールしようぜエ~~!!

安倍首相のFacebookに韓国人・中国人が反日コメント するも、 何故かフランス人が論破した件



 ●戦場は安倍首相のフェイスブック
先日、安倍晋三首相がFacebookで中国を批判しました。

    3月11日の東日本大震災慰霊式典に「台湾の代表の取り扱い」を理由に中国が欠席いしました。

    昨年行われた慰霊式典では、台湾の代表は招待され出席していたにも関わらず名前すら読み上げられませんでした。
    震災発生時、台湾は世界のどの国よりも多額の200億円を超える義援金を贈ってくれた大切な日本の友人です。台湾の人々の気持ちを傷つける非礼な対応でした。
    今年はこの対応を改め、台湾に対し感謝の意を込めて「指名献花」をしていただくことにいたしました。

    このことに対して中国が代表を送らなかったことは大変残念なことであります。
    しかし私達はこれからも礼儀正しくありたいと思います。
    そして多くの支援をいただいた台湾をはじめ全ての国に対して、感謝の思いでいっぱいであります。



原文写真ともにそのまま引用。

この記事の続きはこちらから!!
■著者データ
ガジェ通ウェブライター
ウェブサイト: http://anews.jp/
TwitterID: anewsjp
 【私の論評】この件は安倍総裁の安全保障のダイヤモンドが関係しているかもしれない。もっと、俺達も海外にアピールしようぜエ~~!!


上の安倍総理のコメントに、最初は韓国人が身勝手なコメントをいれ、フランス人にたしなめられたわけです。そうして、次の段階では、今度が中国人が、身勝手なコメントを入れ、再度フランス人にたしなめられたということです。

このフランス人の日本語は確かに素晴らしいもので、私は最初ひよっとして日本人がフランス人を装って書いているのかと思ったほとです。しかし、この人のプロフィールをみてみると、やはりフランス人のようですし、それに、facebookは、他の匿名のサイトとは違い、実名を旨としているSNSなのでやはり知日家フランス人なのだと思います。

それにしても、フランス人が掲載しているということで、この記事は信ぴょう性が高まるものと思います。直接関与する国の人間である日本人や、中国人などよりも、第三者的な立場のフランス人が書いたほうが、説得力があります。おそらく、日本人が反論を書いても、他の国の人がみれば、フランス人のかいたもののほうが説得力があると思います。

そうして、思ったのは、この安倍総理の記事や、それに対する韓国人や、中国人のコメントにたまたまこのフランス人の方の目にとまったため、今回はこのような結果になったと思います。しかし、このようなことはいくらでもあります。

特に、昨日もこのブログに掲載した中山成彬議員による、従軍慰安婦問題の虚偽に関するものなど、私たち日本人としても、ことかあるごとに世界に訴えていくのは無論のことですが、やはり、フラン人をはじめとして日本以外の外国の人達に知ってもらい、それを拡散してもらうようにすれば、かなり効果的と思います。

そうして今回のこの件も、安倍総裁が外国の人達に対して行ったアピールの結果のせいでもあるのだと思いいたりました。そうです。あの、安倍総理による安全保障のダイヤモンドにも関連しているのではないかと思い足りました。このブログには、このダイヤモンド構想についても掲載したことがあります。そのURLを以下に掲載します。

尖閣侵犯、野田内閣“弱腰”で中国エスカレート 曳光弾封印…―【私の論評】知れば知るほど、納得する安倍総理の凄さ!!安全保障のダイヤモンドを知れ!!

詳細は、上記の記事をご覧いただくものとして、安全保障のダイヤモンドについてのみ以下にコピペさせていただきます。

 
(安倍首相は)「南シナ海には核弾頭搭載ミサイルを発射可能な中国海軍の原子力潜水艦の基地とするのに十分な深さがある」「間もなく中国海軍の新型空母が頻繁に見かけられるようになる」「中国の周辺諸国を恐れさせる事態」などと記したうえで、中国の海洋覇権を防ぐために、日本とオーストラリア、インド、米国ハワイが、インド洋から西太平洋に広がる海洋権益を保護するダイヤモンドを形成すべきだ、と主張しています。

この構想を進めるためか、岸田文雄外相は13日にオーストラリアに飛び、同国のカー外相と会談。米国を含めた安全保障分野の協力を加速させる方針で合意しました。

さらに、安倍首相は東南アジア歴訪の最後に訪れたインドネシアで18日、法の支配と自由で開かれた海洋の重視などを掲げた「日本外交の新たな5原則」を発表し、中国を強く牽制しました。

注目の論文では、セキュリティー・ダイヤモンドを強化するため、英国やマレーシア、シンガポール、ニュージーランド、タヒチのフランス太平洋海軍との連携についても触れています。英国は、もともと、マレーシア、シンガポール、ニュージランドのなどの宗主国でした。フランスも、この地域にかつて、植民地があり、タヒチの宗主国でもありました。

この構想には、周辺諸国は諸手をあげて賛成しています。もう時代は変わりました。このような構想を発表しても、周辺諸国は、日本の軍事力に脅威をいだくどころか、中国の脅威をかわす、希望の星です。
上の文書で注目していただきたいのは、太字で示した「タヒチのフランス太平洋海軍との連携についても触れています」というくだりです。安倍総理は、フランスにもこのダイヤモンドに加盟していただきたい旨をアピールしていたわけです。

この安倍総裁のアピールが、このフランス人の頭の中にあったのだと思います。中国が、この海域を我が物顔で動きまわるようになれば、フランスのタヒチにおける権益も脅かされるわけです。そうです。フランスの国益にも影響がでるわけです。そうして、韓国人や、中国人の反日コメントをみつけて、論破する気持ちになったのだと思います。

それにしても、この類推は多いにありうることだと思います。この件につき、いずれ、このフランス人に質問をしてみようと思います。

安倍総理のように海外の人々に日本をアピールしよう!!

いずれにせよ、この類推があたっていようとあたっていまいと、安倍総理のように機会があれば、海外にもアピールしておくことにより、中国などの国が日本に対して理不尽な要求をつきつけたり、韓国のように歴史を歪曲したにしても、外国の人にから反論していただければ、他の国久の人びとへの影響力が大きくなります。

このようなことを私たちも心がけるべきと思います。私自身もSNSやビデオチャットで、海外の人々とコミュニケーションをはかるときに、このようなことをするように心がけています。みなさんも、そのような機会があれば、是非心がけていただければ、日本が理不尽な扱いを受けても、海外の人々に擁護していただける確率が高まると思いますので、そうしていただれたら幸いです。そう思うのは、私だけでしょうか?皆さんは、どう思われますか?

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