2011年1月11日火曜日

異質中国二題/食品とiTunes?―【私の論評】もう国家の体裁をなしていない中国!!

異質中国二題/食品とiTunes?


このブログにおいては、過去においても中国の異質性を再三にわたって掲載してきました。この中国の異質性に関しては、日本国内では、一般には、尖閣の問題が起こってからかなり認知されるようになりましたが、実は建国以来異質であり、現在も異質であり、現体制が続く限りこの異質性には変化はないでしょう。本日は、この異質性に関して、最近のニュース二つを掲載しその論評を行ないます。

■米消費者製品安全委、海外初の出先機関を中国に設置―英メディア

2011年1月10日、シンガポール華字紙・聯合早報によると、米国消費者製品安全委員会(CPSC)が同日、海外初となる出先機関を中国に設置することを発表した。英BBC放送ウェブサイト(中国語版)が報じた。

CPSCによれば、海外に出先機関を設けることは、危険性の高い消費財が米国市場へ流入することを予防することが目的。消費者の安全を保障し、そのためのコスト削減が実現するほか、生産企業にとっても商品の回収騒ぎなどによるブランドイメージの低下を防ぐことができるとしている。

初の海外出先機関を中国に設置する理由は、米国市場における消費財の45%、特に子供向け玩具は90%が中国や香港から輸入されているためだという。

出先機関となるCPSC支部は北京の米国大使館内に設置され、専門家を含む職員2人で業務を開始する。中国国家質量監督検験検疫総局など中国側の関連機関と協力し、国内の生産企業に対しても、米国の安全基準などを周知させる活動を行っていくという。

■iTunesアカウント5万件流出 中国ネットオークションで販売

iTunesアカウント5万件流出 中国ネットオークションで販売

【大紀元日本1月11日】iTunes(アイチューンズ)のアカウント5万件が流出し、中国の最大手ネット・オークション、淘宝網(タオバオ)にかけられていることが、7日付の米VOAで明らかになった。

アップル社は昨年、約400件のiTunesアカウントがハッカーに侵入されたことを明らかにした後、利用者に対してネット上で決済するときに、クレジットカードのセキュリティコード(CVV code)を記入するなどセキュリティを強化したが、情報の流出を防ぐことはできなかった。

今回の大量流出について、米アンチウイルスソフト開発企業Sophos社顧問グラハム・クルレイ氏が2つの可能性を示唆した。盗まれたクレジットカードで不正なアカウントがセットアップされた可能性と、アカウントのパスワードが盗まれ侵入された可能性だという。「トロイの木馬付きの偽メールをiTunes利用者に送信し、ファイルが開かれれば、利用者のパスワードが簡単にわかることになる」とハッカーの手口を示した。

これらのアカウントが淘宝網で1元~200元(約12円~2500円)で取り引きされており、アカウントを購入したユーザーは、12時間または24時間以内に動画や音楽をダウンロードするという条件が付いている。「これは犯罪が察知されないように設定された条件で、(1つのアカウントを複数のユーザーに売ることで)より多く儲けることもできる」とクルレイ氏は分析している。

この件に対し淘宝網は、ユーザーからの苦情が一切ないため、iTunesアカウントの販売ページを取り締まる義務はないとコメントしている。

クルレイ氏はiTunesユーザーに、パスワードを設定する際、複数個所で登録しているパスワードを使用しないよう、また、通常よく見られる単語をパスワードに使わないよう助言している。

【私の論評】もう国家の体裁をなしていない中国!!
中国の異質性に関しては、上のはたまたま本日のものを上げただけで、本気で探せば目や耳を疑うような、先進国や、他の新興国ではあり得ないようなことがごまんとあります。

上の記事で、まず食品については、これは説明するまでのこともないです。もう毒ギョーザ事件でいやというほど日本の国民も中国の異質性を思い知ったのではないかと思います。アメリカでは、以前から厳しく中国に対しては、玩具はもとより食品などの安全性について申し入れをしていたようですが、何度やっても効き目がないので、とうとう業を煮やして自ら監督所管庁を中国に設置ということです。玩具もそうですが、食料品も監督するということです。

上の記事でははっきり書いていませんが、これは、米国政府がもう、中国政府を信用していないということです。日本の毒ギョーザ事件も、うやむやになってしまいましたが、日本でもこれくらいのことをしないと事件は永遠に闇に葬られるでしょうし、これからも、似た様なことはいくらでも起こり続けると思います。

なにしろ、今の中国の官僚、道徳心も道義心も何もないですから、金さえもらえば、何でもやってしまいます。食品監督所管庁だって例外ではありません。だから、米国が中国の腐敗して信用できない、官僚のかわりに監督業務を行うということです。

私の知り合いで、中国に進出したロイヤルホストで働いている人がいますが、その人は、中国の食品の危険性を知り抜いているので、自分の店のものを食べたり、それ以外では、特別に食品を調達するので、食糧費がかかってしょうがないとぼやいていました。

次に、iTunesの件ですが、まあ、この手の話は中国に限らずありがちなのですが、ただし、アカウントが淘宝網(タオバオワン)で発売されていたという事実に着目していただきたいです。

日本とか、他の国であれば、たとえアカウントを販売したとしても、100%違法サイトであるというのが相場です。しかし、淘宝網(タオバオワン)はそうではありません。このサイトは、 2003年5月10日馬云氏のB2BのプラットフォームAlibabaが投資4.5億元を投資し設立したショッピングのWebサイト。このサイトは、"アジア最大の ショッピング サイト"と主張しています。Alexaの統計によるとサイト訪問ナンバー22の世界ランキングされているようなサイトです。

同社の広報によると、"淘宝(Taobao)"の意味は、 "見つからない宝物がない、売れない宝物ない"とされています。また、"2年という短い期間で、すぐにオンラインショッピング市場を制覇し、中国のオンラインショッピング市場シェアの約70 %"、中国の市場のショッピングサイト上での基本的な独占を占めています。


それこそ、日本でいえば、楽天やYahooショッピングサイトのようなサイトです。楽天や、Yahooでも誤まって違法なものを販売するということもありえますが、iTunesのアカウントなどどう考えても最初から違法であることがわかりきっているものを販売するなどということはありません。そんなことをすれば、ユーザーの信用を著しく傷つけることになるからです。日本なら、ユーザーから消費者庁などの連絡がいって、この例のようにあまり酷い場合には、潰されてしまうかもしれません。

これらのようなことが、平気で行われるような国はとても文明国などとは呼べません。私は、中国はもうまともな国家の体裁をなしていないことをこのブログに再三にわたって掲載してきましたが、この二つ、さらにこの主張を力強く査証するものと思います。

2年ほど前までは、中国の異質ぶりを何回も掲載してきたのですが、最近では久しぶりです。正直いって、もう飽きたというところです。しかし、日本では、まだまだ、中国の異質性に関して、理解していない方もいますので、敢えて掲載しました。

最近では、これに関しては、解説することには飽きたところもあるので、最近、掲載しようとして結局しなかってものも、ついで下にそのURLを掲載しておきます。

<中国製品>今度はエチレンを検出、米小売店で広がる中国製玩具撤去の動き―中国メディア 
<中国製品>中国人経営の靴工場を警察が取り調べ=基準値超える有毒原料使用で―ロシア 
中国製品の信頼性は先進国の3分の1!工業情報化部のテストで判明―中国 
ドイツのダイオキシン汚染卵は中国のせい?いわれなき報道に中国系住民が怒り―中国紙 
中国人が最も恐れるものは「地震」、「食品安全」や「水汚染」もランクイン―英保険会社調査

こんなに頻々として、異常事態が発生する国は他にありません。ドラッカーは、頻々として問題が発生する場合は、最早人の問題ではない、システムの問題であると語っています。私もそう思います。
現在の中国の体制、最早このままで長続きはしないし、させてもいけないと思うのは私だけでしょうか?

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3 件のコメント:

グスタフ さんのコメント...

中国については確かにおっしゃるとおりなのですが、なかなか日本では中国の実態が捉えられていませんね。また、共産党一党独裁、という政治体制の恐ろしさも、たとえば池上さんのような人がテレビでいくら喋っても、どれだけ浸透しているのか正直分かりかねています。

日本は過去、中国に対して妙に遠慮しているところがあり、それは今に始まったことではありませんよね。満洲事変の原因も日本というよりは中国の日本人への変な対応(要するに虐殺ですが)がきっかけです(リットン報告書でも日本の正当性は認めています)。

とはいえ中国がこれ以上のさばることは無理、仮に空母を南シナ海や東シナ海に浮かべても、東南アジア諸国を親米に向わせるだけだと思うのは自分だけじゃないでしょう。どっちにしてもそろそろ限界が見えつつありますが、そんなときだからこそ何かやらかしてくるかもしれません。尖閣・宮古・与那国あたり、今年は危険になるように思えます。

あと、ブログを始めました。本当はもう少しおちゃらけた内容にしたいのですが、今のところはこんなところです。

つぶやきとあわせてこちらもよろしくお願いいたします。

山田 豊 さんのコメント...

グスタフ様 コメント有難うございます。現在の中共中央政府が崩壊するときには、旧ソ連崩壊のときのように、内乱だけということになってもらえれば良いと思います。

それから、いつでも良いので、ブログのURLを残していっていただければ、幸いです。こちらから、おうかがいします。

よろしくお願いします。

KOI さんのコメント...

北京と上海ではもう不動産バブルのお槍のような感じですが、それが瀋陽や重慶などに移っているみたいです。
この不動産バブルが崩壊した時に現中国政府は終わるかもしれませんが、軍事力で何とかするでしょうね。
今年の下半期がどうなるかすごく気になります。

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