今年は多くの消費者がタブレット端末の購入を計画しているとみられ、多くの企業がその販売を予定している。一部の推計によると、今年発売予定のタブレット端末は80機種にも及ぶ。
だが、タブレット好きにとっては悩ましい状況だ。さまざまな企業が、さまざまな基本ソフト(OS)や画面サイズ、機能、特徴の端末を用意しているからだ。さらに、米アップルのタブレット端末「iPad(アイパッド)」の第2世代も数カ月中に発表が予想されている。
そこで今回は、2011年のタブレット端末市場の展望を示すとともに、選択のカギとなる要素について解説する。
アップルの次の一手
アイパッドの品質や成功を踏まえ、次世代アイパッドの詳細が明確になるまでは、タブレット端末の購入は待った方がいいかもしれない。タブレット向けサードパーティー製アプリの数では、アイパッドが圧倒的だからだ。アイパッド向けアプリだけでも6万種類以上ある上、アイパッドでも実行可能な「iPhone(アイフォーン)」向けアプリは35万種類以上もある。
アップルiPad2 モックアップ |
スマートフォン(高機能携帯電話)市場同様、アップルの競合の多くが採用しているのが米グーグルの携帯電話向けOS「Android(アンドロイド)」だ。アンドロイドは無償で端末メーカーに提供されているため、アイパッドよりも端末コストを抑えられるほか、機能やサードパーティー製アプリに関する差別化も可能だ。
ここで気になるのが、現在「Honeycomb(ハニーコーム)」のコード名で開発中のタブレット端末専用アンドロイドだ。その詳細は、まだ公にされていない。ハニーコーム搭載のタブレット第一号は、米モトローラ・モビリティーの「XOOM」。画面は10インチで、11年春に発売の見込み。
モトローラ・モビリティーの「XOOM」 |
その他のアンドロイド端末の登場は、おおむね夏ごろと予想される。ハニーコームの開発が成功すれば、アンドロイド端末はアイパッドと並ぶ有力な選択肢になり得る。ただし、アンドロイド端末向けアプリが十分出そろうまでには、しばらく時間がかかるだろう。アイパッドと異なり、ハニーコームは米アドビの動画規格「Flash(フラッシュ)」にも対応している。
ハニーコーム対応端末の課題は、互いの差別化だ。価格やハードウエアの機能に加え、処理速度やサイズ、画質、テレビとの接続性、第4世代移動通信(4G)への対応なども決め手となり得る。例えば、XOOMは将来的な4Gへの対応が売りで、米ビジオの「Via(バイア)」は大きめのスピーカーと内蔵のテレビ用リモコンが特徴だ。
スマートフォン「BlackBerry(ブラックベリー)」のメーカー、カナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)は、恐らく今後数カ月以内に7インチ画面搭載タブレット「PlayBook(プレイブック)」を発売する。デモで見た限りでは、カラフルでよく出来ている。ブラックベリーとは、まったく似ていない。OSが完全に異なるためだ。
BlackBerry
RIMのタブレット端末「PlayBook(プレイブック)」
プレイブックが他のタブレット端末と大きく異なる点は、ブラックベリーとの併用を前提にしていることだ。移動体通信接続機能は内蔵されておらず、代わりにブラックベリーを使用する。また、独自の電子メールやカレンダー、連絡先アプリはなく、それらアプリの閲覧や操作は、ブラックベリー経由で行う。
Black Berry |
米ヒューレット・パッカード(HP)も、2月9日に10インチ型のタブレット端末を発売する予定だ。OSには、買収したパームの「webOS(ウェブオーエス)」が採用されている。商標登録データによると、名称は「TouchPad(タッチパッド)」になるらしい。HPはタブレット端末についてほとんど言及していないが、出荷は夏ごろで、テレビ電話や文書編集機能が搭載されるとみられる。
問題は、ウェブオーエスをいかにタブレットサイズに合わせて設計し直せるかと、どのくらいのアプリ開発会社が専用のアプリを開発してくれるかだ。
ウィンドウズ搭載タブレット
米マイクロソフトは、他社と異なり、パソコン向けのOSをタブレット端末にも採用する計画のようだ。近く発売見込みの初の「Windows(ウィンドウズ)」タブレットは、ウィンドウズ7搭載のスタイラス(ペン型の入力装置)付きで、主に個人ではなく、法人顧客をターゲットにする見込みだ。もっとも、端末メーカー側は、あまり興味を示していないようだ。
ただし、マイクロソフトは今年後半に、アイパッドやアンドロイド端末に対抗する、新しいウィンドウズベースのタブレット端末を発表する見込みだ。
サイズ争い
購入の決め手となる要素の一つがサイズだ。アイパッドや多くのアンドロイド端末が採用している10インチ型と、それよりも小さい7インチ型の2種類に主に分かれている。
7インチ型画面は、アイパッド画面の約半分のサイズしかない。だが、韓国・サムスン電子の「Galaxy Tab(ギャラクシータブ)」をはじめ、7インチ型は10インチ型よりも軽くて片手で持ちやすく、価格も安い場合がある。
さらに小型のタブレット端末の発売を計画している企業もある。ある大手パソコンメーカーは、4.8インチ型を開発中だ。ただし、昨年発売された米デルの5インチ型タブレット端末「Streak(ストリーク)」は売れ行きが芳しくない。
キーボードとポート
アイパッドには、物理的キーボードやUSBポートなどのパソコン標準のポートがない。そこで、それらで差をつけようと意気込むライバルも多い。USBポートのほか、スライド式や折りたたみ式のキーボードを搭載したものも登場する予定だ。中国のレノボは、ウィンドウズ搭載パソコンのモニターとしても使用可能なアンドロイド端末の出荷を計画している。
こうしたタブレット市場の競争激化は、消費者にとっては朗報だ。だが、今後のタブレット市場の行方と選択肢を慎重に検討した上で、購入することをお奨めする。
ウォール・ストリート・ジャーナルより
【私の論評】余程変わったものでない限り、どれを買っても、遜色はない?まずは、失敗してみるつもりで?
上の記事では、今後のタブレット市場の行方と選択肢を慎重に検討した上、購入することなどと、少し不安なことを書いてありますが、タブレットはまだ出たばかりだし、それに、今では、インターネットという共通のプロトコルがあるので、はっきり、言えば何を買っても、余程変わったものでない限り、さほど問題はないと思います。
そんなことを考えるくらいなら、一応自分で調べてみて、最初は失敗するくらいのつもりで、購入してみることをおすすめします。あれも、これも、なんて悩んで時間を潰すのは勿体ないと思います。欲しいなら買えばいいし、欲しくないなら買わなければ良いだけだと思います。そんなに、高価なものではないわけですから。
iPadだって、フラッシュムービーが見れないなどという現時点では、欠点もあります。まあ、これを欠点と呼ぶかどうかは、それを使う人によって、変わってくるわけですが・・・・・。どうしても、フラッシュを見たいという人はアップルは選択肢からはずすべきですね。
でかいのを買って失敗したなと思えば、次に買うときは小さいの買えばそれですむという話です。
それに、アンドロイドなどであれば、確かにアプリなど少ないですが、これも時間の問題で解消すると思います。特に、アンドロイドは各社いろいろ、だすでしょうが、たとえば、インターネットができるとか、アプリを購入することができるとか、共通で、同じ部分があるわけですから、目先が変わったとしても、同じようなものだと思います。
アップルの二代目のパソコンAppleⅡ当時としてはグラフィックの性能がかなり良かった |
まあ、いずれにせよ、大昔にパソコンで、DOSVにするか、PC9800シリーズにするか、アップルにするか、悩むのとは全く次元が異なると思います。
上は、沖電気のif800シリーズというパソコンですが、ディスクから、プリンタから、一体構造で、当時はとても高価なものでした。とてもじゃないですが、個人で購入できるような代物ではありませんでした。今は、沖電気のパソコンなど見たこともないですし、やはり、昔、このパソコンを導入した企業など貧乏くじをひいたようなところもありますが、今は時代が変わって、各社独自のものをつくったとしても、すべてに共通なのが、インターネットです。それに、価格が劇的に安いですから、それを考えれば、あまり神経質になる必要はないですね。ちなみに、このパソコンのソフトウエアなど、このシリーズのパソコンにしか使えませんでした。それに、滅多に通信機能などつかわれてませんでした。
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