原口大臣、閣僚懇を途中退席しバラエティー番組に(10/08/28)(この内容すでにご存じの方は、この項は読み飛ばしてください)
原口総務大臣が途中退席した閣僚懇談会が続いていたものの、戻らずにバラエティー番組の収録に向かっていた問題で、原口大臣が28日に釈明しました。
原口総務大臣:「20分ということだったんです、閣僚懇のフリーディスカッション。申し訳ないけれど、10時に(公務が)こうやってあるからということで出て行ったんです」
原口大臣は、27日午前10時過ぎに総理官邸での閣僚懇談会を途中退席しました。総務省内での公務が理由でしたが、終了後も閣僚懇談会は続いていました。しかし、原口大臣は戻らずに午前11時の飛行機で大阪に向かい、バラエティー番組の収録に参加していました。原口大臣は仙谷官房長官に「きのうの行動について説明する」と述べていますが、野党からは「閣僚としての自覚がない」と批判の声が上がっています。
教養のない?原口さんにはやはりこの程度の認識しかないのか?
先日、このブログでもご紹介した、Googleリアルタイムで、最新(8月29日、PM09:15)のものを検索してみたところ、以下のようなツイートがありました。この機能、お伝えしたように本当に便利ですね。
この人はどのような人かは知りませんが、全く適当とか出鱈目とは思えません。というより、いかにもありそうです。
実は、私は、BSも見ているものですから、大阪テレビも見ることができます。だから、たかじんも見ているときはみていますが、確かにこの番組に原口総務大臣は何回も出ていたので、私が先にこのニュースを聞いて大阪のバラエティー番組ということで、頭に先に浮かんだのはやはりこれでした。
この番組は、明日放映の予定になっているので、是非とも見てみたいと思っています。もし、番組にでていれば、これは、間違いなしとみても良いですね。そこで、もし靖国神社発言をしていたら、確定的ですね。しかし、八方美人の原口さんならいかにもいいそうな台詞です。
このツイートをした方も、「原口一博総務相は以前、郵政民営化見直し策への国営化批判について、民間金融機関と競合しないための資金運用方法など「民業圧迫をしないために何をすべきか を説明する予定」といっていたが、いまだ何の説明もしていない」と書かれていますが、本当にそうですね。きっと、きちんと満足のいく説明ができないので、避けているのだと思います。
でも、自分で賛成したのですから、はっきりと説明しないと駄目ですね。私は、原口さんのこのような行動や、下の動画にみるような狼狽ぶりなどみていると、原口さんには、いわゆる教養がないのだと思います。そうして、それは、原口さんにおよばず、民主党も、いや、一般に、今の政治家には教養がなさすぎるのだと思います。
大阪府の橋下知事をはじめ、地方の政治家や、民主党の議員など、地方自治くらいの感覚で、地方主権という言葉を平気で使っています。これでは、どうしようもありません。橋下さんは、大阪府知事ですから、まだいいですが、国政レベルではまだ無理ですね。本人もそれを覚っているようで、自分でもそう語っています。まだ無理ですよ! 橋下さん。もっと勉強しないと!
ただし、私がここで教養といっているのは、ただのどうでも良いようなムダ知識のことを言っているわけではありません。本当の意味での教養(liberal art)のことです。
教養について、ドラッカー氏著書の中で以下のように述べています。
「専門知識を一般知識へと統合できない教養課程や一般教養は、教養ではない。教養としての第一の責務、すなわち相互理解をもたらすこと、文明が存在しうるための条件たる対話の世界を造り出すことに失敗しているからである」(『ポスト資本主義社会』)
知識は、高度化するほど専門化する。しかも他の専門知識と結合するとき爆発する。したがって、多様な専門知識への理解が不可欠である。ドラッカーは、そのような自分の専門外の知識を持つ者を、知識社会における教養ある者とする。
専門知識のすべてに精通する必要はない。しかし、それらのものが何についてのものか、何をしようとするものか、中心的な関心事は何か、中心的な理論、問題、課題が何かは知らなければならない。
もちろん、専門知識が一般知識となるには、それぞれの知識の所有者たる専門家たちが、それらの知識を理解しやすいものにしておかなければならない。
アインシュタインは相対性理論よりも、『物理学はいかに創られたか』を書くのにより多くの時間を使ったという。中学一年生だった小柴昌俊さんに「物理というのは、おもしろいことをやるもんだ」と思わせたのが、この本だ。
「すべての専門知識が真理にいたる。しかし、専門知識を真理すなわち一般知識への行路とすることは、専門知識を有する人たちの責任である。彼らは知識を預かっている」(『ポスト資本主義社会』)政治家には、本来このような教養こそ、もっとも重要だし、これを身につけておく必要があるのではないかと思います。政治家が扱う世界とは、日本国と日本国見という、とてつも大きな対象です。いや、それだけではなく、世界も対象です。
だからこそ、個々の専門知識など持つことはできないでしょうし、持つ必要もないと思います。というより、持てないと思います。そんなことをしていたら、学ぶだけで人生が終わってしまいます。いや、死んでも学べなかったことのほうがはるかに大きいことでしょう。しかし、それらのものが何についてのものか、何をしようとするものか、中心的な関心事は何か、中心的な理論、問題、課題が何かは知らなければならないはずです。たとえば、マクロ経済学問などもその典型的な事柄ではないかと思います。細かなことまでは、知らなくても、上で述べたようなことを知っていさえすれば、今の民主党のように酷いマクロ経済音痴にならずにすんだのではないかと思います。
しかし、彼の頭の中は、このようなこととは縁遠く、中身は政局のことだけのようです。こんなことでは、政治の話をしていても、何もまとまらず、おかしな方向に向いてしまうのが当たり前だと思います。それから、官僚はその性質からいって、やはり、専門的であり、ある意味では専門馬鹿です。それに、それで良いし、そうでなければならなのです。本来政治は、教養溢れる政治家が実践すべきものであって、官僚にできるものではありません。だから、政治家が本来の意味での教養溢れる人であれば、政治主導が当たり前であり、そのほうが自然なのです。ただ、現在はそうはなっていないので、いろいろ問題が生じているのだと思います。
これに関しては、良い大学や良い大学院を出ただけでは身につかないようです。それこそ、今の大学の教養過程などでは、専門知識を一般知識へと統合できない一般教養を教えているのではないかと思います。だからこそ、大学を卒業した政治家も現状のような有様なのだと思います。私は、過去を振り返ってみると、多分現在の大学院卒などの政治家よりも、良い悪いは別次元の問題として、田中角栄氏のほうが余程教養豊かだったのではないかと思います。
確かに、田中角栄氏は、小学校しか卒業していませんが、素晴らしい教養を身につけていたと思います。だからこそ、日中国交回復などの偉業も成し遂げられたのだと思います。それに、今、ある、道路などに関する法律など、鉛筆なめなめ、自分で作っていたといいます。これは、余程、しっかりとした基本がないとできないことです。角栄氏は、教養を身につけるために様々な書籍を読んだり、人の話を熱心に聴いていたという逸話など今も残っています。素晴らしいですね!!
だからこそ、大学の教育改革が必要ですし、それに、上にあげたような真の意味での教養がないような人は、政治家になどするべきではないと思います。
何か、本当に、現在の政治家の行動や、考えなど、微分的です。微分的とは、直前の出来事に基づいてのみ動くということです。これに対して、積分的な行動があります。これは、長いスパンの出来事に基づき動くという意味です。まさに、この積分的な行動をするには、上記で述べた真の教養すなわち、知恵が必要なのだと思います。
原口さん、まともにある程度教養が身についていれば、閣僚懇を途中退席しバラエティー番組に出席するようなバカ真似はしなかったでしょう。
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