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2020年4月22日水曜日

広島知事、県職員の給付金10万円活用を撤回 「誤解与える表現だった」―【私の論評】給付金を受け取らないのは、大きな間違い、大事なのはなるべく早く使い切ること(゚д゚)!


湯崎英彦広島県知事=広島県庁で

 新型コロナウイルスの感染拡大で政府が国民に一律支給する10万円を巡り、広島県の湯崎英彦知事は22日、「県職員から給付金を集めることはない」と述べた。県職員の受け取り分を募り、休業要請に伴う支援金などの対策費に活用する考えを示していたが、県議会や県民から抗議が相次ぎ、事実上撤回した。

 湯崎知事は21日の記者会見で「財源を捻出するため聖域なく検討したい」と話し、県職員からの10万円を基金に積み立てるなどして対策費に充当する意向を表明していた。

 県によると、発言の趣旨を尋ねるメールが県庁に2400件以上寄せられ、ほとんどが批判的な内容だったという。記者団の取材に22日応じた湯崎知事は「強制的に徴収するような誤解を与える表現だった」と謝罪。ただ、職員への協力は改めて呼びかけるとし、自身の報酬については減額を県議会に提案するという。【池田一生】

【私の論評】給付金を受け取らないのは、大きな間違い、大事なのはなるべく早く使い切ること(゚д゚)!


島県の湯崎英彦知事は21日、政府が緊急経済対策として全国民に一律給付する10万円について、県職員から供出してもらい、県の財源に充てる考えを示していました。実施するかは今後、検討するとしました。県の休業要請に応じた中小企業などに支払われる10万~50万円の協力支援金の財源約100億円が必要で、湯崎知事は「聖域なく検討したい」と述べました。

県によると、県警や県教委の職員も含む約2万5000人が対象で、全員が受け取れば計算上、総額25億円に上ります。県の財政調整基金の残高は、2018年7月の西日本豪雨からの復旧などで取り崩しが続き、20年度末の残高は33億円の見込み。湯崎知事は「感染拡大防止のためにやらなければいけないことはたくさんあるが、圧倒的に財源が足りない」と理解を求めていました。

一方、県職員からは不満の声が漏れていました。男性職員の一人は「事前に説明があっても良かったのでは。強制でなくても、『右にならえ』で出さざるを得なくなると思う」と戸惑っていました。

総務省特別定額給付金室は「あくまで家計の支援を目的とした個人への給付で、公務員から寄付を募って事業の財源とすることは想定していない」としています。

この件について、経済学者の田中秀臣氏がツイートをしており、私はリプライをしました。その内容を以下に掲載します。


湯崎英彦広島県知事のこの発言は、本当に愚劣です。そうして本日は、「職員への協力は改めて呼びかけるとし、自身の報酬については減額を県議会に提案するという」とさらに、恥の上塗りのような発言をしています。

この人には、経済的センスが全くないのかもしれません。今から予言しておきたいです。広島県はこの知事のもとでは、コロナからの復興が他都道府県よりもかなり遅れることでしょう。広島県民の方々は、もっと憤るべきです。

なお、私のリプライで、テレビのインタビューで「受け取らない」とする人々とは、高齢者の方々二人で、この二人を想定していました。このような方も大勢いらっしゃるのかもしれません。

しかし、10万円の給付金を受け取らないことは美徳でも何でもありません。受け取らない人が大勢でた場合、本来そのお金が市場に出回るはずなのに、そうではなくなり、苦しむ人も大勢でてくる可能性があります。さらに、これらが出回れば、市場に流通するお金が増えるということで、中国肺炎で景気が低迷するのを下支えする作用が減殺されることになります。

そうして、受け取らない政治家が国民にやさしいわけでもありません。 「美徳の強制」が蔓延っても自分の頭で考えるべきです。それにしても、政治家の中にも「給付金を受け取らない」ことを当然とする人たちも大勢いることに、驚きました。

そもそも、政治家が給付金を受け取らないという態度は次の給付を少ないものにするための、格好の隠れ蓑になるだけです。お金はばら撒いて使うことで、お金の価値は下がり貧富の格差は平準化する事実をもう一度見つめなおすべきです。お金の価値は年々下がるからこそ労働や社会資本の形成が進むのです。だかこそ、緩やかなインフレは経済に良い影響をもたらすのです。

このような観点からも、給付金10万円受け取り拒否は「公衆の敵」と言っていいと思います。市中に本来還流すべき現金を止めるのですから。それを与党幹部が率先してやろうというのは、たいへんおかしな話です。

こういう政治家の意味のない選択が、国民の給付金に対する姿勢を、妙に緊縮寄りにしてしまうのです。本当に日本の政治家は愚かだと思います。これは、意見の相違とかではなく、完全に駄目です。消費・将来の消費(=貯蓄、不安の解消)こそいまが最善の日本を救う政策だと国民に示すことを忘れた政治家の最悪の振る舞いです。

私自身としては、給付金は当然受け取り、受け取ったその日にでも何かに使おうと思います。違法なことに、お金を使うのは駄目ですが、合法的なものであれば、何に使っても良いと思います。できるだけすぐ使うべきと思います。

何やら、寄付金を受けとつて寄付する等の政治家もいますが、埼玉県和光市の松本武洋市長は本日、給付に関して「10万円、私は申請して、全部地域で消費させていただきます」とツイート。インターネット上で反響を呼んでいます。

埼玉県和光市の松本武洋市長

ツイートの内容を以下に掲載します。

「10万円、私は申請して、全部地域で消費させていただきます。申請しないと国庫に溶けてしまうだけ。本来、和光市には来ないお金なので、全額きっちり市内で使います。時節柄、飲食店のテイクアウトかなあ。タグ作ってみました。♯10万円の使い道♯10万円もらう政治家」

SNS上には「ぐうの音も出ないほど正しい姿」「申請しないと国庫に溶けてしまうだけ。そんな考えはなかったな」「和光市長さん、素晴らしい!♯10万円もらう政治家がもっともっと出て、どんどん地域で消費してくれますように!素敵な♯10万円の使い道どんどん紹介してください!」などの書き込みが見られました。

私としては、給付金に関しては一番良いのは、日本国民が全員受け取りなるべくはやく、全額使い切ることだと思います。使い道は個人の自由です。先にも述べたように、合法的なものに使えば、たとえ誰に対して使ったとしても、そのお金は市場に出回り、誰かの賃金等になり、その賃金がまた何かにつかわれるということで、お金は確実に日本国内を周ります。しかし、最初から受け取らなければそその分お金は市場に出回らなくなります。これは、大きな間違いです。

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