最近、日本発の可能性ということで、面白い記事をみつけました。本日は、まずはその要約を下に掲載します。詳細は、以下のURLをご覧になってください。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/5811
EvernoteのCEO、フィル・リービン氏 |
先日、全世界で600万人以上が利用しているデータ保管サービスEvernoteのCEO、フィル・リービン氏が日本の今後についてポジティブな意見を述べたことがウェブ業界で話題になりました(参考:シリコンバレーで最もイケてる起業家 エバーノートCEOが日本をベタ褒め 「中国・インドより日本だ! 東京はベンチャーの宝庫になる」ダイヤモンド・オンライン)。
フィル・リービン氏は、日本の人口密度、テクノロジーの普及度合い、独自の文化の存在などを指摘し、日本発スタートアップについて希望的な観測を述べています。彼の言葉は、日本から挑戦するプレーヤーを奮起させる大変力強いものです。
「ガラパゴス」と評されることも多い日本ですが、本当に日本発で世界に挑戦できるウェブサービスは生まれてくるのでしょうか? 私はこの点についてフィル・リービン氏と同様、ポジティブな未来を感じています。「日本発」のプロダクトが世界を驚かせることは、十分に考えられます。
今回の記事では、日本発で世界に挑戦する、独自性のあるサービスを2つご紹介したいと思います。
日本のプロダクトを世界に!「FlutterScape」
日本では当たり前の製品が、外国に住む方からすると意外なほど魅力的であることがあります。例えばウォシュレット、マンガなどはその代表格でしょう。
そうした日本の優れたプロダクトを世界に販売することができるマーケットプレイスが「FlutterScape(フラッタースケープ)」です。
特に人気があるのはアニメ、マンガ系の製品であり、漫画「ワンピース」を題材にしたiPhoneケース、となりのトトロのタオルセットなどが出品/落札されています。皆さんのご自宅に外国の方が魅力を感じてくれそうな商品があれば、ぜひ出品してみてください。
プリクラ×写真共有「Snapeee」
日本独自の文化の一つに「プリクラ」があります。今では日本に留まらず、米国、アジアでもプリクラ撮影機を見かけるようになってきています。
一方で、スマートフォンの普及は「写真を共有する」という体験を浸透させました。iPhoneで撮った写真を、手軽に加工し友達と共有できるアプリケーション「Instargram」は、全世界で200万人以上のユーザーに利用され、毎日30万枚以上の写真がアップロードされています。
そんな「写真共有」と「プリクラ」を掛け合わせたようなサービスが「Snapeee」です。Snapeeeを使えば、iPhoneで撮影した写真の中に文字やアイコンを書き込むことができ、ごく簡単にソーシャルウェブ上の友人と共有することができます。
既にアジア圏を中心に高い人気を獲得しており、ローンチから一週間で5万ダウンドロード達成という快挙を成し遂げました。
日本独自の「プリクラ」の要素を、写真共有という最先端のテクノロジーに組み合わせた点で、Snapeeeもまた「日本でしか生まれ得ないサービス」の一つです。
「課題先進国」日本だから生まれるソリューション
日本は「課題先進国」と言われますが、私はこの点はむしろアドバンテージであり、日本には世界を変えるサービスが登場する良い土壌がある、とすら考えています。「必要は発明の母」ということわざもありますが、世の中に対応すべき課題が存在すれば、何らかの解決策が生まれるものです。
例えば、若年層の自殺が問題になれば、それを解決しようとするプレーヤーが出てくるでしょう。高齢者の孤独死が問題になれば、やはり同様に課題解決を志す人が出てきます。
世界の課題を先取りしてしまっている、と言われる日本だからこそ、世界に先んじるソリューションが生まれる可能性があるはずです。今回ご紹介した2つのサービスも、そうした観点から捉えられるものかも知れません。
独特なカルチャー、ITの普及、高い人口密度、そして様々な課題の存在。私たちの住む日本は、世界の問題を解決する優れたプロダクトが生まれる土壌を有しているのです。ようやく日本のスタートアップ市場も盛り上がってきました。今後数年間をかけて、日本発で世界に挑戦し、価値を提供するプレーヤーが続々と登場していくと、私は予感しています。【私の論評】国内課題を解決することが、日本のチャンスにつながる!!
イケダハヤト氏 |
◆過去の仕事1999~2000 ソフトバンククリエイティブ「ネットランナー」で「hayatoのデリNuBoNBa」を毎月連載
2005~2006ソフトバンククリエイティブ「ネットランナー」で隔月連載。
2010/2 WEBマガジン「Who's real is it?」にインタビュー掲載
2010/3 ネットスクエアード東京のセミナーに登壇。テーマは「ソーシャルメディア×社会貢献」。
2010/4 ノマド×セルフブランディング勉強会に講師として参加
2010/4~ 田村耕太郎議員のソーシャルメディア戦略を支援
2010/4~ Ust番組「そめけん!(ソーシャルメディア研究会)」に出演
2010/5 宣伝会議5月号に記事掲載
2010/5 PLASチャリティパーティにてスピーチ
2010/5 ソーシャルメディア×社会貢献セミナーに登壇
2010/6 日経BPオンラインで「ソーシャルウェブと選挙」の連載
2010/6 アスキー総研セミナーにて登壇
2010/6 社会貢献キャンペーン「1 tweet, 1 SMILE」実施のサポート
2010/6 フィランソロピー協会様にて社会貢献×ソーシャルメディアの事例紹介
2010/7 広報会議に「ソーシャルメディア×選挙」をテーマの取材記事掲載
2010/7~ 講談社現代ビジネス内「ソーシャライズ!」に「ソーシャルウェブが未来を創る!」を連載
2010/8 NHKワールド(外語放送)にて日本のソーシャルメディアの概況についてインタビュー
2010/8 「アイ・エム・プレス」に数行出現(そめけん関連)
2010/8 日経BPコンサルティング「ソーシャルメディア利用実態調査」に企画協力
2010/8 「ソーシャルメディア×社会貢献」をテーマにしたMeetupを自主開催(15名集客)。
職業
会社員
勤務先
- トライバルメディアハウス会社員, 在籍中
- ルネサステクノロジ
学歴
- 早稲田大学
- 横浜市立戸塚高校
- 横浜市立名瀬中学校
- 横浜市立名瀬小学校
住んだことのある場所
私のブログでは、過去に日本の伝統文化について、何度も掲載してきました。このようなユニークな伝統文化が維持され、最近は薄れつつあるといいながらも、生活の隅々にまで息づいている国は他にはありません。
私たちが、あたりえに思っている日々の生活そのものが、私たちがほとんど意識しなくても、実は、日本独特のものであり、非常にユニークです。そうして、世界の人々に訴えかけるものがあります。それに関しては、何も伝統文化だけではなく、そうした文化背景から生まれてきたものである、最近のアニメなどでも同じことです。
しかし、フィル・リービン氏や、イケダハヤト氏のいう、日本の優位性はこれだけではありません。それは、何かといえば、日本の社会が、いわゆるインフラが整備されつくしているということがあります。確かに、まだまだ整っていない部分もあるのですが、いわゆる、公共的水道・電気・道路・港に関してはかなり整備されています。これだけ整備されている国である日本は、もう次の段階に進まなければならないということがあります。
最近、津波による被害で電気の供給の面で脆弱性もあることが、認識されるようになりましたし、さらには、ここ20年間公共工事がないがしろにされてきたという経緯はありますが、それにしても、かなり整備されている部類です。いわゆる、20世紀型の公共投資は一巡しています。これからは、新しいことに挑戦しなければなりません。
以下は、以前このブログに掲載した内容を多少改変したものです。本日の趣旨に沿っていると思うので、再掲させていただきます。
また、日本の産業界の新興国の内需頼みの姿勢にも問題があります。現在の新興国の現状は、1960年代の日本のようなものであって、確かにテレビや洗濯機、冷蔵庫など当時三種の神器がこれからかなり売れることはわかりきっていることです。さらに、それに続く車も同様です。しかし、日本のことを思い返せば、日本はこれらの需要の日本国内の産業でまかないました。そうして、それが日本の発展の原動力となり、日本が発展する基盤ともなりました。
1960年代の日本の三種の神器、現代の新興国でも、これらは、現代 の技術でつくられているというだけで、日本の1960年代と同じことだ |
では、日本は、どうしたら良いのかということになります。やはり、日本は新たな社会変革が必要になると思います。もう、物資的には恵まれているのですから、次の段階では、心の豊かさや、知性、知恵などに向かっていくべきです。私たちの物質的な豊さに関しては、はるかに恵まれるようになってきました。しかし、それ以外にはまだまだです。まずは、年金、少子高齢化、医療などの社会の基盤を整備しなおし、さらに新しい次元の社会に突入するべく、努力の方向を定めるべきです。
1960年代の日本を振り返ってみると、確かに経済、物質的豊さを求めていました。しかし、別な見方をすると、当時の西欧の先進国の社会に追いつけ追い越せをしていたのだと思います。
新たな次元の社会での心の豊かさ、知性、知恵とはどのようなものでしょうか?いろいろありすぎていちいち掲載していると大変なことになりそうですが、非常に判りやすい一例として、日本の国民のほとんどが英語を無理なく使えて世界に通用するコミュニケーションができるようになるというのはどうでしょうか?これは、あくまでたとえです。ほかにもたくさんあります。
現在、日本では、中学・高校だけでも、6年間も英語を勉強します。しかし、多くの人が6年間も勉強しているのにほとんど英語でのコミュニケーションができません。これを誰にでもできるようにするのです。無論その人の社会的地位に応じてできるようにするのです。世界の最先端のコミュニケーションから、お年寄りの井戸端会議程度まで、ニーズは様々だと思います。そのためには、学校の教育を抜本的にかえなければなりません。さらに、成人のための教育も必要となります。こんなことすら、今の日本ではできていないのです。これは、一例にすぎず、まだまだできていそうで、できていないことは山積しています。
これを抜本的に変えて本当に実行するためには、相当の投資も必要になります。しかし、多くの人がこれを身につければ、目にはみえないですがかなりの資産価値となると思います。新たな富を生み出すきっかけとなりますし、個人生活もかなり充実したものになると思います。中小零細企業が海外の仕事を受注できる可能性が高まります。日本が、国際社会で英語ができないという理由で受けてい様々な不利益を解消することができます。
おわかりでしょうか?もう日本は、新興国の社会などとは異なる上の次元に進みつつあるのです。
もう日本は、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの時代ではないのです。それに、車の時代でもないのです。日本は、こうした、目に見えない、知識・知恵・絆などを充実させていく社会を目指すべきなのです。そうでなければ、日本国内の内需などを喚起することなどできません。いまさら、日本企業が新興国の内需などに期待していれば、新興国にとっても迷惑でしょうし、日本もジリ貧になるだけです。日本の未来、将来がなくなります。
さて、こうしたこと、たとえば、英語を学ぶためのシステムなど、日本独自のものはいくらでも作れると思います。それこそ、日本の伝統文化に根ざしたようなユニークなつくり込みなどいろいろ出来ると思います。特に、日本人独特の"知覚"的アプローチは、欧米人得意の分析的アプローチとは全くことなります。女の子たちが連発する、あの「かわいい」だって分析にはなじまないものです。あくまで、知覚の全開です。これは、もう日本人の独壇場です。
こうした課題を日本流に解決すれば、おそらく、それは、海外にももっていけるようになるのではないかと思います。そうして、それこそが、世界の次世代の課題解決にもつながるのです。このように、今日本国内で、課題となっていることで、なかなかできないことに挑戦して、解決するという姿勢が今に本に求められているのだし、それこそが、日本のチャンスであり、これから、そのようなことがおこるであろとう、フィル・リービン氏や、イケダハヤト氏も期待しているのではないかと思います。
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