ニューヨークで22日に開かれた国連気候変動首脳会合で鳩山由紀夫首相が演説し、温室効果ガス削減の中期目標として2020年までに25%削減を目指すと表明した。
英国のテレビ局BBCのウェブサイトでは、記者のRichard Blackが民主党が25%削減を公約として掲げていた時点で、この目標に関する記事をブログに掲載している。
記事では「グリーンピースなどの各団体は『先進国による初めての温暖化問題に対するリーダーシップの現れ』、『先進国と発展途上国の間で頓挫していた気候変動問題の議論を前へ推し進める大きな一歩』として、日本の新政権による削減目標を高く評価している」と記している。
続けて「ただし、日本は他の先進国が温暖化に対して同じレベルの目標を掲げることを公約の前提としている」と説明。「つまり温室効果ガスの主要排出国でありながら温暖化対策に消極的な米国に対し、日本が挑戦状を叩きつけたと言ってもいいだろう。この挑戦状に米国がどう応えるか、見守っていく必要がある」と述べている。
宇宙人外交の良い面が出るか?
オバマ大統領は、まずは、鳩山氏の例の論文による東アジア共同体と、それに、今回の25%削減目標によるアメリカへの挑戦ということで、あいかわらず、鳩山氏の真意を測りかねているといのが実体だろう。
私は、このブログに前から、地球温暖化二酸化炭素説ならびに、地球温暖化災厄説は全く信じていない旨を掲載してきました。ただし、限りある化石燃料を節約し、次の代替燃料がでてくるまで大事に使うこと、すなわち省エネに関しては多いに賛成であることを述べてきました。
これだけ、グローバルでネットワーク環境も整ってきた時代において、少なくともオバマ大統領や、新しく総理大臣になった鳩山首相も、地球温暖化に関してさまざまな意見、考え方があり、地球環境の専門家のうち半数以上は、地球温暖化二酸化炭素説や災厄説の信奉者でないことは、知っていると思います。
ただし、現在あたかも、地球温暖化二酸化炭素説を真説のように多くの政府が取り扱うのは、原子力行政や、エネルギー行政、その他の諸情勢、世界各国の思惑などが複雑に絡み合っていて、現状では二酸化炭素説を認めておいたほうが、都合が良いからそうしているという点に関しては、鳩山さんはどの程度理解しているかははなはだ疑問です。
政治の世界に限らず現実世界では、オバマ大統領にせよ、他の各国のリーダーも、国連などの公の場で発言する内容と、実際の戦略などとは異なることも多いものです。これは、現実社会でも同じことです。外国人だろうと、日本人だろうと変わりはありません。
たとえば、オバマ大統領の核廃絶の論議などその典型例だと思います。オバマ大統領の演説を聴いて本気で全部なくそうとしていると額面通り受け取る人は、どこかずれているとしか思えません。現実世界のいろいな背景を知っていれば、その真意は、「これ以上の核拡散はさせたくない。また、これ以上核兵器の維持保存に多大な投資をするのは無駄だ、これは、他国でも同じことであり、各国と協調してこれを削減したい」ということです。オバマ大統領自身も真意をそのまま、述べるわけにはいかないので、「何とか、真意を読み取って欲しい」と思っていることでしょう。
鳩山さんこのあたりのことは本当に読めているのでしょうか?これは、コミュニケーションの基本です。相手が語った言葉をすべて額面どおりに取るというのは、コミュニケーション能力が相当低い人がとる行動です。現代のMBAなどでは、コミュニケーション、チームワーク、各国の伝統・文化を教えることに比重を置いています。
特にコミュニケーションについては、相手の発言のほかにコンテクスト(背景)を読み取ることを強調しています。コンテクストによっては、相手がYESと言っても、NOの場合もあるということです。このような、昔の日本人なら誰でもできたようなことが、現在のアメリカでは、理論的、体系的に取り組まれています。逆に日本人のほうが、こうしたコミュニケーションが苦手になっています。これは、ある意味で末恐ろしいことです。
鳩山さんは、スタンフォードでオペレーションズ・リサーチを学んだ生粋の理工系ですから、このあたり本当に大丈夫なのかと危惧の念を持ってしまいます。アメリカでは、1980年代~1990年代にMBAに対してかなり風当たりが強かった時代があります。MBAを雇うなという、極論を表明する経営者も多数存在しました。
これは、いわゆる、学校の優等生的なMBA出身者が各企業に入って、得意の分析ばかり行いすぎて、いわゆる「分析麻痺」に陥りどうしようもない衰退に陥ったためです。だからこそ、最近では、分析ばかりではやく、コミュニケーション、チームワーク、伝統・文化を教えるようになってきています。こうしたことにより最近では、MBAが忌避されるということもなくなってきました。
鳩山さんは、若い頃は、分析ばかりやってきたということです。鳩山さん、学生時代はもう相当昔で、その後政治の世界に入って、相当国内では揉まれて、小沢さんを仲間に引き入れるなどのことをして、ずいぶん変わったのですが、本当に国際舞台で通用するのかどうかは、まだ未知数です。特に、「政治を科学する」とい発言は気になります。政治はいろいろな事象が複雑に絡み合っています。単純に分析などできるものではないと思います。
いずれにせよ、オバマさんの頭の中では、鳩山さんが、先日死亡した韓国の元大統領「ノムヒョン」のような愚かなリーダーではないことを切に願っていると思います。ノムヒョンは、政局の都合により、中国や北朝鮮よりの政策をとったり、日本を無視しようとしたり、その時々で方針が定まりない、韓国至上最悪の大統領だったと思います。せめて、話の通じる相手であって欲しいと思っていることでしょう。
ただし、以前もこのブログで示したように、アメリカがCO2の排出量が飛びぬけて世界一である事実には変わりがないです。そこに、25%削減目標をちらつかせたわけですから、アメリカに挑戦状を突きつけたことには変わりないと思います。オバマがどのような対応するのか、見ものです。
ちなみに、この数字は以前このブログにも出した少し古いものですが、大勢に影響はないと思いますので再掲載しますが、個人あたりの年間Co2排出量をみてみると。
・米国 20トン
・ドイツ 11トン
・日本 10トン
・世界平均 4トン。
・中国 3.5トン
・ドイツ 11トン
・日本 10トン
・世界平均 4トン。
・中国 3.5トン
日本の省エネルギー技術は進んでおり、これ以上の二酸化炭素排出削減は難しいのに対して、アメリカやヨーロッパはまだまだ削減できる余地がたくさんあるということです。それは、GDPあたりの二酸化炭素排出量を出してみれば分かります。
これは、アメリカは日本の3.1倍だそうです。アメリカが一人当たりのGDPに対する二酸化炭素の排出量を日本人と同じにするなら、アメリカの削減だけで直ちに世界の二酸化炭素排出量は3分の1になるそうです。それだけで、世界のCO2排出量削減目標は軽々と達成できるそうです。日本はすでに、相当Co2削減を実施していますし、それに比較するとアメリカはダブダブですね。中国などは、人口が多いから一見co2をかなり出しているようですが、一人あたりに換算すれば、アメリカには及ぶべくもないです。
11月のオバマ大統領来日でまた、いろいろなことが見えてくると思います。
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