2011年3月27日日曜日

ドクターZは知っている こんな非常時に増税論の愚―【私の論評】石にかじりついても、足を踏ん張ってでも、這いつくばってでも、日本経済悪化を図る愚かな人々?!!!

ドクターZは知っている こんな非常時に増税論の愚

対決姿勢を見せている二人だが、実は同じ穴のムジナだ
本日は、週刊現代のコラムに興味深いというか、我が意を得たりと感じたニュースが掲載されていたので、その要約を以下に掲載します。
三陸沖を震源とする超巨大地震は実にマグニチュード9・0を記録し、観測史上日本最大、世界でも4番目の大きさであることがわかった。被害も想像を絶しており、被災者には心よりお見舞い申し上げたい。 
さて、被災地では自衛隊や警察、消防などが懸命になって人命優先の救助を全力で行ってきたが、そんな最中に永田町では菅直人政権が、この危機を利用して、成立が絶望視されていた予算関連法案の国会通過を画策していた。地震当日、発生のまさに直前、菅総理の外国人献金問題が発覚。政権は3月末まで持たない、菅総理の退陣は避けられない---そんな政治情勢が地震で一変した。政権はその機に乗じようとしたのである。 
野党も手を拱いていたわけではない。国会休会を提案し、予算の成立時期を遅らせようと変化球を放った。与野党とも、政局にうつつを抜かしていたのだ。 
復興策が必要なことは、言うまでもない。震災の規模から考えて、10兆円は必要だろう。だが、それを増税で賄うなど、現下の日本の経済情勢を見れば、どんな経済の素人でもやらない愚策中の愚策だ。そんなことをすれば、日本全体がそれこそ沈没してしまう。 
もちろん、復興財源調達の「正解」は国債の発行だ。'95年の阪神大震災のときにも3兆8000億円ほどの復興予算が組まれたが、財源は復興国債だった。'08年のリーマンショックで先進各国は経済政策を打ったが、その財源もほとんどが国債だった。 
だが、消費税増税に意欲を燃やす菅総理は、同じく増税指向の谷垣総裁と組んで、消費税率のアップを狙っているのだろう。その手口もなかなか手が込んでいる。その一つが、この震災の影響で行われることになった「計画停電」と絡める方法だ。 
「計画停電」によって、対象地区の住民は不便を強いられている。特に鉄道会社が間引き運転や運休を行った結果、通勤・通学・帰宅に大混乱を来した。この措置は、4月末まで続けられる予定だという。 
そこで、練られているのが、消費者の電力消費を抑えるという名目で、電力にかかる消費税を引き上げるという方策だ。通勤地獄を解消し、そのうえ復興予算の財源にもなるという美しい大義名分で増税を行おうというのである。おそらくこれから、財務省の忠犬ポチになっている学者やマスコミが、新聞やテレビを使って言い出すだろう。復興支援という「正義の物語」は、一定の理解を得るのに役立つかもしれない。 
しかし、この発想が根本的に間抜けなのは、電力不足が将来もずっと続くという前提に立っていることだ。「計画停電」そのものは4月末までの予定だし、いま稼働していない火力発電所の再稼働や、他の地域からの電力融通によって電力不足はいずれ解消される。そうした見通しを無視してまで、増税に突っ走るというのは、まさに火事場泥棒的発想だ。 
未曾有の大災害を乗り越えるためには救国的な勢力の結集が望まれる。だが、その気運を増税に利用するようなさもしい政治家は、害悪でしかない。
本文は、以下のURLでご覧になってください。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2301

【私の論評】石にかじりついても、足を踏ん張ってでも、這いつくばってでも、日本経済悪化を図る愚かな人々?!!!

党首討論でも、ほんど実りある話はなかった。特に経済に関しては・・・・。
民主党も、自民党も終わっていますね。このブログで過去に再三にわたって、デフレの時期には、増税か、減税かと問われれば、減税すべきときであると問いてきました。とにかく、増税をしては絶対に駄目です。なぜなら、ただでさえ、デフレで、消費マインドが冷え込んでいるときに、増税すれば、さらに消費マインドが冷え込むからです。

それに現状は、もっと悪いです。実は、中東情勢のジャスミン革命の影響があって、原油、食料品の価格が上昇しています。この傾向は、しばらく続きそうです。そうなると、日本は、何から何まで、輸入原油に依存しているような国ですし、食料品なども、特に小麦などがそうです。そうなると、企業は、どうしても、最終製品などの値上げに踏み切らなければならなくなります。

そうすると、実はデフレそのものは解消される可能性が高いです。しかし、デフレ解消というときこえが、いいですが、これはコストプッシュ型といい、実はもっとも悪いタイプのデフレ解消です。こんなときには、政府の柔軟な対応によってこれに対処していく必要があります。

こんなときにあたっていることと、さらに震災というダブルパンチというのが現在の状況です。こんなときは、どの方面から考えても、上記のコラムのようなやり方が正しく、増税などという発想は絶対に生まれてこないというのが常識です。

あまりに当たり前のことですが、現状は、公共工事などによって、雇用を増やし、金融緩和策によって復興を急いて行うべきときです。その財源に関しては、建設国債、復興国債、国債によって賄うべきです。この理由に関しては、本日はあまり説明しません。わかりきったことですから。それでも、気になる方は、下の【関連記事】のところに記事のURLをコピペしておきますので、それをご覧になってください。

もう、いいがけんにして欲しいです。菅と、谷垣は、何がなんでも、足を踏ん張ってでも、這いつくばってでも、土下座してでも日本経済悪化を図っているとしか思えません。彼らの言うとおりに、特に経済を運用させていたら、日本は、今後失われた30年は愚か、失われた100年になってしまいます。

特に自民党には、まともな経済通の人もいるはずです。なぜ、谷垣が総裁なのかさっぱりわかりません。やはり、政局を追いかけるために、派閥間のパランスから谷垣あたりにしておくのが無難だということなのでしょうか?

自民党も、民主党も、こんなことばかりやったので、国民の信頼を裏切ったきましたし、今後もさらに裏切り続けることになります。このまでは、次の選挙では、どちらの党もぼろ負けしますよ。同じ、政局を追いかけるにしても、少しでも国民の役に立つ方向でやって欲しいです。いい加減にしてください!!

【関連記事】
東電の計画停電、今夏・冬も 大規模火力発電所、被害大(asaho.ocm)―【私の論評】昨日のアエラに続く、大煽り記事の可能性がある?!

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2011年3月26日土曜日

東北関東大震災 被災地に取り残された犬―【私の論評】ペットには必ず普段からタグをつけて、飼い主情報がわかるようにしておきましょう!!

東北関東大震災 被災地に取り残された犬


被災地荒浜に取り残された2匹の犬。1匹は衰弱し、その子に寄り添うもう1匹の犬。カメラに向かって来て、衰弱した子へカメラを誘導するように助けを求めています。何もし­てあげれない自分が情けない。こうやって苦しんでいる子がいることを動画で知らせることしかできません。飼い主さんがご無事で、またこの動画を見て助けに来てくれることを­切に願います。とにかく涙がとまりません。(動画投稿者のコメント)

【私の論評】ペットには必ず普段からタグをつけて、飼い主情報がわかるようにしておきましょう!!
上の映像を観た世界中の多くの人達が、この守り犬に感動し、あの犬達を心配し、救助を望み、アメリカの動物愛護団体の1つも、あの犬達を救助するために、さっそく仙台の被災地に行って見たが、見つけることは出来なかったそうです。

この犬達は、米国サイトによると結局Ken Sakurai(さくらい けん)さんに救助され、茨城まで連れて行かれ、今は、ケガ犬は獣医の所で、守り犬はシェルターでケガ犬を待っているそうです。

サクライさんは、友人と一緒に犬達がいた所に行ったが、車で、その近くに行く事が出来なかったために、オートバイを使っての救助と成ったそうです。

さて、この犬たちの首輪にはチップがついていて、そこに飼い主の名前などの情報も記されているそうです。今度は、飼い主に会えると良いですね。飼い犬が、被災しているということは、当然飼い主も被災しているはずです。飼い主が生きていて、またもとのようになれると良いですね。とにかく、犬の首輪などのチップがつけているということは、重要だと思います。いざというときに、探すのに有力なてがかりになります。現在だと、ICタグがついている場合もあるそうです。もし、首輪などにタグをつけていない場合は、今からでもつけておきましょう。震災に限らす、行方不明になったときには、役立ちます!!

私が被災地の犬などのニュースを見ると、必ず思い出すのが、雲仙普賢岳の噴火のときの被災犬のことです。私のうちでは、その頃から犬を飼っていたので、犬はいつも身近な存在で、震災の時でも、現場にいるといつも気になっていました。この時の犬も、テレビのレポーターが震災地をレポートしているときに偶然に発見したものでした。

確か、付近の村は、立ち入り禁止になっていて、レポーターは、立ち入り禁止の限界のところまで、行ってレポートしていました。レポーターは、次のように語っていました。

「おや、あそこに犬がいます。被災地に取り残されてしまったのでしょうか?ここにお弁当があるので、あげてみましょう」

そうすると、その犬は最初は少し警戒していましたが、すぐに、寄ってきて、お弁当をものすごい勢いでたべてしまいました。三口くらいで、全部を食べてしまいました。

レポーターは、「お腹がすいていたんでしょうね。もう食べてしまいました」

そうして、上の一部始終がテレビで放映されていました。このシーンの後では、レボーターが村の説明に入ったので、犬の画像は映らなくなりました。その後は、テレビでも、新聞でも、あの犬の消息は報道しなかったし、そのころは今のようなインターネットはなかったので、その後どうなったのかは、未だにわかりません。誰が、ご存じの方がいらっしゃったら教えていただきたいものです。

しかし、今は、インターネットがあるので、上の動画もテレビ以外でも、YouTubeに掲載されたりして、多くの人の目、それも日本だけではなく海外の人々の目にもつくようになりました。

私たちは、いつもネットなどつかっているので、あまりに当たり前になっているので、あまり何ともおもわないですが、こうした動画や、その顛末などを知ると、やはり、以前と比較すれば、本当に便利になったのだと実感させられるようなひとコマでした。

それにしても、各地に被災犬がいるようです。ネットでも、このことが掲載されていて、仙台にも多くの被災犬が収容されていて、飼い主を待っています。ただし、この犬たち、ほとんどタグがついていないので、飼い主情報は判らないようです。繰り返しいいますが、普段からペットタグはつけておきましょう!!アマゾンでタグを調べてみたら、いろいろ販売されていました。下にタグのウィジェットを掲載しておきます。クリックすると、アマゾンで購入てきます。



下のウィジェットでは、非常食などご案内させていただきます。


【関連記事】

【720p】増刊!たかじんのそこまで言って委員会 武田邦彦 原発の正体―【私の論評】日本の原発の安全性神話は、地球温暖化の虚偽と同程度に危ないらしい?やはり、コンプライアンスが重要か?

東電の計画停電、今夏・冬も 大規模火力発電所、被害大(asaho.ocm)―【私の論評】昨日のアエラに続く、大煽り記事の可能性がある?!

2011年3月25日金曜日

【720p】増刊!たかじんのそこまで言って委員会 武田邦彦 原発の正体―【私の論評】日本の原発の安全性神話は、地球温暖化の虚偽と同程度に危ないらしい?やはり、コンプライアンスが重要か?

【720p】増刊!たかじんのそこまで言って委員会 武田邦彦 原発の正体





こちら、北海道でも、2011年3月19日に放送された「増刊!たかじんのそこまで言って委員会」より武田教授による原発行政の杜撰な実態体験談を抜粋したものです。

【私の論評】日本の原発の安全性は、地球温暖化の虚偽と同程度に危ないらしい?やはり、コンプライアンスが重要か?
上で紹介した動画は、関西ローカルの番組「たかじんのそこまで言って委員会」による、中部大学教授で物理化学的手法を用いた原子力、材料、環境などの研究をしている武田邦彦氏のインタビューです。原発の危険性の原因は「技術」じゃない、と武田氏は言います。原因は人間の安全よりも自分の責任逃れの方を重視している「人の心」だと。そういう人間が原発を管理している限り、事故はなくならない、と武田氏は言います。

それに、放射能に関しては、風向きが最も重要ということを言われています。20~30kmなど何の意味もなく、風下にいれば、遠近などあまり問題ではないようです。そうして、原発は、戦艦大和である。戦艦大和のように、日本の国民のために使おうという考えで運用すべきであると語っています。非常に解りやすいたとえだと思います。

原子力に関しては、従来から危険性について言われきましたが、武田氏は、技術的な問題ではないといっています。結局人の問題だということです。特に、原子力安全・保安院の問題について、指摘していました。

内容に関しては、上の動画をご覧になっていただければ、良くわかります。

このブログでは、過去に、武田氏の地球温暖化CO2説の虚偽、地球温暖化災厄説の虚偽などについて何回か掲載したことがあります。これに関して、武田氏に限らず、他のエビデンスなどから、ほとんど虚偽というのが真相です。

原発に関しては、先日は、大前研一氏の見解を述べましたが、武田氏のほうが、二歩も三歩も踏み込んでいると思います。私は、地球温暖化二酸化炭素説が、あたかも真実のように多数の国でいわれていたのは、結局は、原発を推進するための論拠とするためだと思っています。

ご存じのように原発は、確かに二酸化炭素を放出しません。ただし、原発そのものをつくるのは、工業生産ですから、製造するときには無論発生しますが、原子力発電そのものは発生しません。だから、こそ、有力な根拠になっています。

今回、このような原発の事故が起こったことをきっかけに、地球温暖化などとは全く関係なく、その安全性や可能性などについて、正しい論議が始まると良いと思っています。ちなみに、武田氏自身は、今の形の原発には反対のようですが、安全な原発は、推進派だとしています。

武田氏は、結局は、原発はスーパーマンではないと運営できないということを語っています。しかし、スーパーマンを待って原発を推進することはできないと思います。であれは、原発はあきらめるしかないと思います。しかし、この問題は本当にスーパーマンが現れれば、解消するのでしょうか?

原発という巨大技術に幻惑されがちですが、これも、原発という巨大施設とそれを運用する組織も含めたシステムの問題であると思います。ドラッカーは、組織において頻々として似たような問題が起こる場合は、最早人の問題ではなく、システムの問題であるとしています。原発の問題にしても結局はそうなのだと思います。

ところで、この状況何かに似ているとは思いませんか。そうです。金融システムの問題です。あの巨額の不良債権の問題です。日本の金融システムは、2000年あたりで健全性を取り戻しました。健全性を取り戻す過程での銀行マンなどの合言葉は、「コンプライアンス(法律遵守)}でした。

もっと話を判りやすくするために、かつて北海道に存在した唯一の都市銀行である破綻した北海道拓殖銀行の例をだしましょう。

ここでは、あまり詳細は述べません。詳細は他のサイトなど調べてください。たくぎん破綻の背景となったのは、1989年から構想され1990年に策定された「たくぎん21世紀ビジョン」です。これは、当初は「道内でのリーディングバンク」「本州でのニューリテール(富裕層向け資産運用)」「アジアでの海外戦略」を三本柱とするものでしたが、拓銀幹部の提案により「企業成長・不動産開発支援(インキュベーター)」が最終案に付け加えられました。

「21世紀ビジョン」で付け足しに過ぎなかったはずのインキュベーター戦略は、北海道へのバブル到達とともに主役と見なされるようになり、これを担う「総合開発部」が拓銀に新設されました。総合開発部には渉外・契約を担当する業務推進グループと、融資の適正を検査する審査グループがありました。しかし人員配置は業務推進8名に対し審査2名と、審査機能が極めて軽視されていました。

また、総合開発部は第1部と第2部に分かれ、それぞれ札幌と東京を受け持っていました。既に当時は政府から総量規制の通達が出され、地価も日経平均株価も下落に転じており、東京の第2部は肌身にバブルの終焉を感じていました。第2部は不動産融資の凍結を決定したましたが、第1部には危機感が通じず、第2部は1991年10月に設置1年で廃止。一方の第1部は、ますます勢いに乗って乱脈融資を広げました。特に、カブトデコムとソフィアの2社への融資は、その後大きく不良債権へと変貌しました。そうして、皆さんご存知のように拓銀の破綻です。これは、当時の拓銀以外の破綻した銀行でも多かれ少なかれ似たような構図です。

銀行に限らず、他の業種の民間企業でも、いわゆる不良債権が、山積しており、しかも、大企業の中で、社長などの経営者も知らないような、各部門のそれが、ひた隠しに隠されてきたというのが実態でした。これらが、1990年代の終わりに隠しおおせないほどに顕在化してきたということです。

この動き、なにやら、武田氏が述べている、現内閣府の原子力委員会、原子力安全委員会それにあとから経済産業相に付け足された、原子力保安院に似ています。

北海道拓殖銀行には、もともと、営業部と、審査部というものがありました。それをさしおいて、総合開発部という組織が設定されて、拓銀は、破綻への道をひた走り、結局は破綻してしまいました。

原子力行政も、これとすっかり同じような構図です。ただし、原子力行政の組織は、民間ではなく、政府の組織であることから、拓銀のように組織そのものがなくなるという破綻のしかたはしませんが、今回の原発事故のような破綻をしてしまったということだと思います。

上記のようなことは、ほとんど報道もされず、多くの国民も知らないことではありますが、今のままでは、さらに、破綻する原発もでてくることが危惧されます。これは、たまたま、原子力行政という分野での破綻であり、原発事故というかたちで、そのほころびが白日のもとに晒されることとなりました。

しかし、行政組織には、このような問題がいたるところで山積しているのだと思います。2000年前後で、銀行をはじめとする民間企業のこの種の問題がかなり解消されました。銀行に限らず、大企業においては、様々な改革が行われました。皆さんの会社にも、おそらく、監査役会とは全く異なる、内部監査室という組織がつくられたことと思います。

これは、主に内部統制などを監査する社長直轄の組織してして構築されています。この組織に関しては、いまでは、企業が上場する際の審査基準として、なくてはならない組織とされていますし、ほとんどの上場企業には、名称は異なる場合もありますが、必ず設置されているものです。

民間企業に関しては、こうした改革が進んで、現在のようになりましたが、行政機関には、そのまま昔からの負の体質が温存されてしまったということです。こうしたことを本当に解決するためには、やはり、国政レベルでまともな法律をつくり、法律をつくるだけではなく、それをかつての銀行マンたちがやったように「コンプライアンス」を合言葉に厳格に守る体制を一刻もはやくつくる必要があります。

いずれにせよ、いまのままでは、日本の原発の安全性神話は、地球温暖化の虚偽と同程度に危ないらししいということです。それも、技術的な側面ではなく、組織的に、人為的に危ないということで、地球温暖化二酸化炭素説とも似通っていると思います。

なお、武田氏し、ご自分のサイトでも、原発に関して説明をしています。下にそのURLと、特に直近で重要だと思われるものをコピペしておきました。是非ご覧になってください。

http://takedanet.com/

原発、緊急情報(1)

(このシリーズで被曝とするべきところ、変換ミスで被爆になっているところがあります。修正の時間がとれず失礼しました。)福島の原発が危機に陥っています。
日本は地震国で、今度の地震が相当大きいと言っても震度6程度の地震は普通に起こることです。「普通に起こる地震で原子力発電所が破損する」と思っている国民はいるでしょうか?
政府やNHKなどのマスコミは「原子力発電所は安全に作られている」という幻想を国民に与えてきたのです
.
わたくしは4年程前、「日本の原子力発電所は地震によって倒れるようにて設計されている」と発言しましたが、ほとんど相手にされませんでした。でも、私は現実に原子力安全委員会で基準を確認し、それに対して発言を繰り返してきたのです。
でも、自主公開の原則を持つ原子力なのに、そんな議論はまったく伝わらず、まさか日本の原子力発電所が地震によって損害を受けることはあり得ないと、日本人は素直に信じていたのです。
さらに、原子力発電所を抱えている自治体の首長や知事も「原子力発電所は大丈夫だ」といい、通産省の保安院も絶対に大丈夫だと繰り返してきました
しかし、原子力発電所の地震基準を見ればわかるように地震が起きた時には「残余のリスク」という表現でもともと原子力発電所が壊れる可能性を強く意識しているのです。
・・・・・・・・・
これについてわたくしは原子力安全委員会でたびたび発言をし、原子力発電所が地震で壊れるという基準を作るなら、
1)   まず地震で壊れるということを国民に知らせること、
2)   付近住民に逃げるためのオートバイと、ヨウ素剤を配ること、
3)   このような地震基準を認める我々(委員)が原発の周辺の住民と同じだけ被爆するべきだ
とまで言ったのです。
安全委員会には常にマスコミが隣にいて NHK や朝日新聞はそのことをよく知っていますが報道しません。そして事故が起こると「原発は何をやっているのだ」というようなことを言うのです。
しかし、テレビを見てそのことに気が付いた人がいます。つまり、福島原発があんなに酷い状態になっているのに原子力保安院や先生方が冷静に対応しているからです。
冷静なのは「想定の範囲内」だからです。
つまり関係者は「地震で原子力発電所が壊れる」ということは承知の上なので、原子炉が壊れてもさほど驚かないということを意味しているわけです。
しかし国民には全く違うこと言ってきました。だから国民の中には震度6ぐらいの地震で原子力発電所は壊れるということは想像もしていなかったでしょう。
現実的には、チェルノブイリなどと違い軽水炉というのは、それほど危険ではないのですが、今回のように水位が下がったり、炉にヒビが入ったりすれば、相当大きな事故に発展する可能性があるのです。
・・・・・・・・・
まず、風上に逃げることです.被爆は風によって変わります。風下が危険です. また子供は甲状腺のガンの可能性がでますのでヨウ素剤が必要ですが、これはすぐには手に入らないと思います
.
政府の言うことは当てになりません。
人間のやることですから想定外のことが起こることは当然です。まして今度のように地震で壊れることが想定の範囲内で行われている原子力発電所では、想定の範囲内で壊れたときに、周辺の住民がヨウ素剤を飲めるようにしなければなりません。
今回の原子力発電所の事故について、まず第一回として緊急に書かなければならないこと書きました。
(平成23年3月12日 執筆)

原発 緊急情報(2)
原子力発電所の緊急情報の第2弾として少し踏み込んだ解説をしておきます。
このブログの目的は「原子力発電所の近くに住んでおられる方、もしくはその風下にあたる人が、本当に安全か」ということです。
・・・・・・・・・
まず第1に重要なのは、福島の原子力発電所が「核分裂反応」が止まっているかどうかということです。
もし核分裂反応が止まっていなければ極めて危険で、避難する地域も20キロとか10キロというのではなく、福島県全体というような範囲です
.
もしも核分裂反応が止まっていれば、炉の中に残っている放射性物質の熱だけが出ているわけですから、これは自然になくなってしまうということを意味しています。
政府や原子力保安院からはまだ核分裂反応が停止しているかどうかについての説明がありません。もっとも肝心なことが発表されていないのです
.
普通に考えると核分裂反応は止まっていると考えられますが、地震が起こって緊急に挿入する制御棒が入ったのか、それが心配です
.
核分裂反応が少しでも継続しているとすると、炉内の水が少なくなっていくと核分裂反応が進んでチェルノブイリのようなことになるからです。
繰り返しますが、政府はまず制御棒が順調に入り核分裂反応が止まっているのかとを発表すべきです。
しかし、今の政府にそれを要求しても無理でしょうから、わたくしが推察するところ、「核分裂反応は停止している」ように見えます。ただわたくしはテレビの報道を見て推定をしているだけなので、できれば政府が直接的に核分裂反応が停止していることを発表するのが一番いいと思います。
政府の発表は遅れるようでしたら、東京電力自体が核分裂反応について詳細に説明をしたほうがいいでしょう(データの発表が良い)。
・・・・・・・・・
仮に核分裂反応が停止しているとすると、後はそれほど難しいことありません。残っている放射性物質が過熱の原因になりますがそれは徐々に少なくなっていきます。
放射性物質で強い熱を出すものは半減期の短いものですが、半減期の短いものは1日もたつと減っていきます。従って少しずつ待っていればだんだん安全になっていくということを示しています。
東京電力はホウ素の注入を始めたようです。このことは東京電力が「お金より安全」を採ったということでとても良いことでした。
つまり、ホウ素を原子炉に入れるということは、福島の原子力発電所をあきらめるという意味があり、東京電力の幹部は原子力発電所を運転する事の経済性よりも、付近住民のことを考えていると思います
.
従って、その点では国民は東京電力の対応を評価するべきだとわたくしは思っています。
・・・・・・・・・放射線・・・
原子力発電所から漏れている放射性は協会でだいたい1ミリシーベルトから0.1ミリぐらいとされています
.
放射線としてはわずかな量なので、このくらいの変化が生じても別段、問題はありません。記者会見では変化が問題になっていますが、それは放射線と健康の関係を知らないからです
.
人間が放射線によって障害を受ける最低の放射線は200ミリシーベルト付近ですから。現在の200倍ぐらいに相当しますので、人間に直接的に影響が及ぶということはありません。
さらに放射線で死ぬということを考えますと、1シーベルとぐらいですから、その点ではまだ1000倍程度の余裕があります。ちなみに、4シーベルトぐらいになると半分ぐらいの人が放射線で死にます
.
現在の状態では、原子力発電所の横に1時間ぐらいいても大丈夫でしょう
.
・・・・・・・・・
それでも心配な人は福島の原子力発電所付近の風向きをに注目すべきです。
10キロとか20キロという避難地域はあまり意味がありません。まずは風向きだけです。それは、放射性物質というのが気体だったりもしくはミストといって非常に細かい粒子なので、すべてが風で運ばれると考えて構いません。
子供さんをお持ちの人は、甲状腺が痛む可能性があるのでヨー素剤を服用するのが良いでしょう。本来は原子力発電所のそばに住んでおられる方は普段からヨー素剤を用意しておくのが良いのですが、すでに事故が起こっていますので、国の方で準備してもらうしかありません。
また、40才以上の男性は少々の放射線を浴びてもほぼ大丈夫です
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・・・・・・・・・
いずれにしても、福島の原子力発電所の核分裂反応が停止していることが確かでしたら、東京電力が海水を注入し、ホウ素を用いたということで「経済的よりも安全を重視した」ということで、まずは一段落です
.
付近の人は、あまり部屋の換気等はせず、外からの空気が家の中に入らないようにするということも必要でしょう。
・・・・・・・・・
最後にテレビで盛んに言っている炉の溶融をいうということについて解説をしときます。
「炉芯溶融」が危険なのは、核分裂反応が起こっている時に限られます。もし核分裂反応が起こっていなければ、炉心が溶融していても別にどうということはありません。
またセシウムが観測されたので、炉心が溶融していると言っていますが、燃料棒に亀裂が入っても同じですから、現時点では炉心が融けたかどうかはあまり問題ではありません。
事態が深刻なだけに、センセーショナルな表現は控えるべきです.それより炉内の温度、圧力、漏れた放射性物質の量などのデータが欲しいのです
.
私も原子力の専門家ですが、データが無ければ判断が難しいのです.単にマスコミ的に炉心溶融などと言わずに、冷静にデータを出してもらい、それで安全性や危険の回避を考えたいと思います
.
(平成23年3月13日 執筆)

原発 緊急情報(3)
福島の原発事故で、今、一番の問題は「核爆発するか」ということだ。
一昨日から東京電力は「ホウ素」を原子炉に投入し始めた。情報が不足しているので、正確な判断ができないが、原理原則から言えば次の通りである.
現在の状態で「原子炉が爆発する」可能性は3つある。
1)   水素爆発: 露出した燃料に水が接触して水素を発生し、炉の外にでて酸素と結合して爆発する(化学反応)、
2)   水蒸気爆発:高温の物体に水が接して急速に水蒸気になり、その体積膨張で爆発する(物理的爆発)、
3)   核爆発  :燃料が溶けて固まり臨界状態に達して原爆のようなことになる、
水素爆発はすでに福島第一の1号炉で起こっている.水素爆発すると建屋が吹き飛ぶので、周辺の人はビックリするし、若干の放射線が漏れる可能性がある。
水蒸気爆発は炉の内部で起こる可能性が高いので、水素爆発よりやや危険側にある。
核爆発は原爆と同じだから、付近の人は大量に被爆するだろう.
・・・・・・・・・
福島原発は地震直後に連鎖反応は止まっていると考えられる.そして現在の発熱は核反応ではなく、放射性物質の崩壊熱と考えられる.
もし崩壊熱だけなら中性子の吸収は関係がないので、ホウ素はなんの役にも立たない。つまりホウ素は中性子を吸収するもので、崩壊を止めたりゆるめたりはできないからだ。
核爆発や原発はウランが核分裂する時にでる2.4ヶの中性子の連鎖反応を利用している.だから、ホウ素を加えるということはウランの核分裂を止めるためのものだからだ。
東電は、炉が使えなくなる危険を冒してホウ素を投入しているのだから、なぜホウ素を投入するかを保安院に報告して了解を取っているはずだ.
もしその了解が「核爆発を止めるため」というなら、それを真っ先に国民に知らせなければならない。そして国民は広範囲に避難をする必要がある。
・・・・・・・・・
このようなことを判断するときには「炉が溶融していることを政府が認めたか」などではなく、科学的な判断が可能なデータを直ちに公表することだ。
すでに福島の原発は事故を起こし、現在の状態をそのまま報告するのは東電と国の責任である.自分たちのメンツより国民の安全を考えて欲しい!!
テレビの解説者はホウ素の役割を知っているのに、理由を説明していない.原子力の専門家の方、勇気を持ってください。
(平成23年3月14日 執筆)

原発 緊急情報(4)
福島の東京電力の原発は非常に難しい段階に入り、付近の人はとても不安なことと思います。
福島第1発電所は1号炉が水素爆発を起こし、続いて本日、三号炉が水素爆発、続いて2号炉も冷却水が回らなくなったようです。

3号炉の爆発で10人程の方が負傷したようですが、どのような作業をしておられたか、すぐにでも発表が必要でしょう。

ところで、原子力発電所で起こる爆発として水素爆発、水蒸気爆発、核爆発の三つを上げました。

水素爆発や水蒸気爆発は原発でなくても起こることですので、比較的理解しやすいのですが核爆発は特別なもの等で、ご心配と思いますので、少し解説を加えておきます。

・・・・・・・・・

ウラン同位体のうち、ウラン235と言われる元素は不安定で、ある状態で連続的に核反応し、爆発します。

核爆発のタイプは二つあります。一つは広島の原爆のように金属の塊が一度に爆発する形です。これは爆弾に使われます。

もう一つは、原子力事故として知られているのですが、水などに溶けたり混じったりしているウランが連鎖反応を起こし爆発するケースです。

金属の塊を爆発させるときには、純度の高いウラン235が必要で、普通では90%以上のウラン235が使用されます。これを兵器用ウランということがあります。

これに対して原子力発電所等で使われるウランはウラン235が3%から5%くらいで濃度が低く、そのままでは核爆発を起こしません。

ただ、このようなウランでも水の中にあると臨界に達します。これが逆に原発の原理ですが、原発は爆発しないように慎重に運転します。

つまり「原発」とは「緩やかな核爆発を起こすように制御している」と言っても良いのです.また、私自身は金属の場合や溶液の場合にどのぐらいの量のウランがあると爆発するか知っていますが、これは今回の原発事故と直接関係がない原爆を作る知識ですので、ここでは書かないことにします.ただ、溶液の時の方が数分の1で爆発することと、原発の中はそれを遙かに上回る量のウランがあることは確かです。

・・・・・・・・・
ところで、福島原発の中には発電用のウランが入っていますから原爆とまったく同じ爆発が起こるということはありません。しかし、ウラン235の濃度の低いもの臨界に達しますと高熱になり圧力が上がり、強い放射能を持った溶液が大量に発生します。

かつて東海村で起こったウランの臨界事故はこのタイプ(溶液の爆発)です。

もしも、プールのようなところで起これば、沸騰して飛びちり、近くにいる人は瞬時に全員死亡し、飛散した放射能を浴びた人も順次死ぬでしょう。

また、原子炉のように圧力容器中に入っていて制御できない形で臨界に達した時に、どのように爆発するかということについては私も今まで論文等を見たことがありません。

私は、第2次世界大戦の時代から冷戦の時代にかけてアメリカで起こった臨海事故を勉強したのですが、発電用のウラン程度の低い235の場合でも相当程度の犠牲者を出している場合があります。
福島の原子力発電所の場合、地震と同時に制御棒が入って有効に働いていると思いますが、電気が使えない状態でどのように処理されたのかデータの発表はありません。

・・・・・・・・・

そこで、今では「東京電力がホウ素を使った」ということが唯一の情報ですが、これは原子炉内で何らかの中性子の発生に異常があったということを示しています。

炉内で臨海が制御できなくなったときに、全体としてどのぐらい危険かまだ何もわかっていない段階ではないかと心配しています。

・・・・・・・・・

もう一つは原子炉内にあると思われるプルトニウムの問題です。

プルトニウムの特性については、一般的には猛毒であると知られています。本当にどのくらいの毒性があるかはなかなかわかりにくく、わたくしもプルトニウムの毒性について調査しても一般に言われていることと違うデータもありました。

ただ、一般的にはプルトニウムは猛毒だと言われていますし、また、核反応をする量も少ないので、もしかすると、福島の原発の中に飛散すると危険な程のプルトニウムや核反応に寄与する量がある可能性があります。

ただこれもデータを見てみなければわかりません。

・・・・・・・・・
いずれにしても、原発の爆発事故では、水素爆発、水蒸気爆発、核爆発の三つがあるということは間違いありませんし、核爆発と言っても、金属の塊が爆発する場合と液状のウランが臨界に達する場合とでは様子は違います。

なにしろ、現在の福島原子力発電所では3号炉が水蒸気爆発して10名程度の方が負傷しても説明がないので、一体どういう作業をしているのかということすらはっきりしません。
おそらく、現在の福島原発の内部はかなりの放射能があるでしょうから、作業員の人も可哀想です.もう少し状況を説明して欲しいものです。
(平成23年3月14日午後 執筆)

原発 緊急情報(5)
本日午前4時頃、東京電力から福島第二原発2号機に水を入れても炉内の水が増えないとの発表があり、その終わりに、

「すぐに、何か、その、危機的な状態に陥ることはないのではないかと考えている」
と言った。これでだいたいの事は分かった。

続いて午前6時頃、爆発によって2号機の格納器の下が破れたとの発表があったが、予定通りである.

・・・・・・・・・今後・・・
原子炉内の放射性物質が漏洩するのを防ぐことができなくなった。だから、周辺の放射線は上昇を続けるだろう。
ただ、これまでのように発電所側が必死になって「絶対に放射線を漏らさない」という切迫した状態では無く、「すでに漏れを止めることはできない」ということになり、判断は正常になるだろう。

その結果、放射線漏れは「かなり酷いが、破滅的ではない」という状態になったと私は考えている。
原発、経産省保安院、政府、専門家の中で交わされた会話は次のようなものだろう。

・・・・・・・・・
A「今、午前2時ですが、2号機に水を注入しても炉内の水位が上がらない」

B「まだ燃料の温度が高く、投入した水がすべて蒸発したのではないか?」

A「いえ、投入した水がすべて蒸発したとすると、圧力は700キロパスカルしか言っていないので、計算が合わない」

B「投入量は分かっているのか?」

A「水量は計算できます.だから、どこからか漏れていると思います」

C「現場では分かっていますよ。炉の下部から水が出ています。強い放射線ですので、炉からでた蒸気がサプレッション・プールで水になってそれが漏れています」

D「そうか、それでは放射線漏れは防ぐことができないな」

C「はい」

D「どうやって発表するか?」

B「最初から漏れているというのも何ですから、まず概略を発表して、2時間経った頃、損傷を発表することにしよう」

・・・・・・・・・
つまり、今日の未明に福島原発は「原子炉内部の放射性物質が外部に漏れることを防ぐことができなくなった。」ということだ。

また、おそらく現場の判断は冷静になるだろうから、核反応は抑制できる状態になり、後は崩壊を待つことになる。

放射線は徐々に福島から広く拡がっていくが、まず第一に風向きだ。鹿児島の新燃岳が噴火したとき、その灰は宮崎の方に「すじ」のように流れた。その写真を思い出して、風に注意することだ。

仙台、福島、東京などの放射線は上がるが、通常の人に放射線障害が出るところまでは行かないか、あるいは1週間ぐらいはかかると考えられる。

いずれにしても、「通常の放射線漏れの酷い状態」になったので、国民は対応をとりやすくなった。
私は本日、大阪から東京へ向かう.大丈夫だからだ。
(平成23年3月15日10時 執筆)

原発 少し落ち着いたので・・・「保安院という化け物」

原発は2号機の格納器が破壊されたことで一段落した。周辺の放射線は徐々に上がっていくだろうが、福島県民をはじめ、付近の方が逃げることもできる状態になった。
その意味ではやや私も気持ちがおさまった。
そこで、政府やマスコミなどからの情報をより正しく理解するために関連のことを書いておきたいと思う.
・・・・・・・・・
【なぜ、保安院の人は謝らずに威張っているのか?】
日本の原子力行政は、原子力委員会が推進、原子力安全委員会が抑制ということになっていたが、政府がいつの間にか、原子力安全・保安院というのを作り、「抑制機関無しの原子力行政」を始めた。

そのため、安全を考えて抑制する立場だった「原子力安全委員会」は国民に代わって、直接、原子力の安全を守ることができなくなった。

原子力安全・保安院は全権を持ち、電力会社や原子力安全委員会などに強い影響を持つようになった。これがテレビで見た保安院の人の傲慢な態度にあらわれていた。
保安院は常に原発に口を出し、俺の言うことを聞かなければ認可しないぞと言い、そして現場を知らないという状態で推移していた。

このことが「地震で破壊する原発」を作ってきた原因であり、さらに「震度6など想定していなかった」とか「地震対策はしてきたが、津波が起こるとは知らなかった」などという奇妙な言い訳を作り出す原因にもなっている.
・・・・・・・・・

テレビにでた保安院の人は謝りもせず、傲慢な態度に終始した.これは「事故は俺が起こしたのではない」ということだが、「原発の安全に責任を持つ」という気持ちが無い人が、「原発の安全規制の権力を持っている」ということだからだ。

彼らは規制について強い権限を持っている.だから電力会社は認可をもらうためにペコペコしなければならない。でも事故が起こったら知らない顔をする・・・役人が入るとこのようになる。
今、事故が進行中だが、保安院は登場しても混乱するだけだ。東京電力と政府だけで進めてもらいたい。

また気象庁は全力を挙げて風向と、原子炉からのガスがどのように流れるか、コンピュータを使用して早く全力で計算して欲しい。

気象庁はこのような時にこそコンピュータを国民の安全のために使い、何時、どこに放射線物質が移動するのか、ハッキリして欲しい。
(平成23年3月15日 執筆)

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2011年3月24日木曜日

Portraits of SDF―【私の論評】マスコミも報道せず、政府も発表しない自衛隊の真実!!


Portraits of SDF

被災者のために職務に励む自衛隊の方々の写真を集めてみました。今回は、特に写真そのものには、何も解説をつけません。下の写真の数々をごらんになっていただければ、ご理解いただけるものと思います。















http://c3scs.jp.msn.com/article/images/20110316/943ad0b1-9fc4-4de9-a9b6-20dd4f29f5ce_n.jpg


自衛隊

自衛隊

自衛隊

自衛隊

自衛隊

自衛隊

自衛隊

自衛隊












【私の論評】マスコミも報道せず政府も発表しない自衛隊の真実!!

上の動画は、地震と津波によって、沿岸部が壊滅的な被害を受けた宮城県仙台市内にカメラが入り、日本人として忘れてはならない災禍の只中にある現場で、懸命に救援 及び 復興支援に携わっている自衛隊の活動を追った現地取材報告です。

日本の政府と、報道機関世界的にみて、異常です。なぜ、異常かといえば、自衛隊の活動がほとんど発表も報道もされないからです。日本国内では、まるで黒子のような扱いです。救難といえば、本当は、自衛隊が最大の活動をしているにもかかわらず、まるで、自治体の人やボランティアだけが、報道され、自衛隊はなきがごときです。

無論、自治体の方や、ボランティアも努力されていることはわかります。しかし、実数からいっても、災害に対する訓練度合いからいっても、それに、食料、水、エネルギー、機動力など面から完全に自己完結型である組織は、自衛隊にまさる存在は日本にはありません。

本来であれば、自衛隊の救難活動は最前線であり、自衛隊の活動をスクープすれば、初動の救難活動に関するその時々での最新の情報が入るはずです。そうして、自衛隊がどの程度の作業を終えたか報道すれば、かなり有益な情報となったはずです。

このようなこと、海外では行われています。海外では、自衛隊の活動をスクープして、テレビなどでもかなり自衛隊の活動が報道されています。おそらく、海外でオペレーション=作戦の内容もはっきり示されていて、その内容も報道されていました。

それに、一つどうしても、疑問に思わざるをえないことがあります。それは、陸の孤島のようになった被災箇所がいくつもある現在、陸路で行けなければ、陸上自衛隊のヘリコプターや輸送機で、空輸して、パラシュートで投下するなどのことが行われてしかるべきだと思うのですが、未だに実施されていません。 道路が開通するまでの間、燃料、食料その他生活必需品など投下しようと思えばできたはずです。

これは、うがった見方かもしれませんが、このような活動をされると、非常に目立つし、自衛隊の威信を高めることになります。そうして、この内容は、発表したり、報道しないわけにはいきません。そうして、国民の中に、安全保障や、国防の意識が芽生えてはいけないという政府の意図という可能性もあります。今は、このことは表にはでてきませんが、何年かすれば、なぜ航空機から投下しなかったのか、明らかにされるときがくるかもしれません。

自衛隊と報道に関しては、過去には、とんでもない逸話も残されています。簡単に述べると、やはり、震災があって、自衛隊が出動していたときに、ある新聞社のカメラマンが、普段は、自衛隊に密着することないのに、それこそ、朝から晩まで長時間に密着していたそうです。

それで、自衛官の一人が怪訝に思ったのに、そのカメラマンに対して「一体どうしたんですか?」とたずねたところ、「実は、自分は、会社の命令で、自衛隊が何かヘマしないかどうかを監視して、もしヘマをしたら、その現場を撮影してこいといわれた。それで、ずっと見ていたが、自衛隊さんには、本当に何の落ち度もなかった。建物を壊すにしても、何をするにしても、きちんとした手続きをとって実施しているし、私としては、撮影などするいとまもなかった」という趣旨の事を語ったといいます。

これは、実際に現場で指揮をしていた人からの話ですから、実際そうだったのでしょう。しかし、今回の震災に見られるように、自衛隊を黒子にして扱い、その活動内容をほとんど報道しないマスコミですから、これ自体がこの話を裏付けてるようなものです。
自衛官志願者の実に半数以上が「災害支援や国際貢献で困っている人を真っ先に助けたい」という思いを動機にしているんです、と語るのは自衛隊東京地方協力本部の雄山1等陸尉。
さて、以下は、自衛隊のリクルートのサイトからのコピペです。
自分自身の被災体験をきっかけに志願する人も多く、今年の志願者にも中越地震の被災経験を持つ人が見られた。イラクにおける人道復興支援や東ティモールなどでの国際貢献活動を目的に入隊する人も多い。
支援や救助は任務の一環。救助された人からすれば一生忘れない「命の恩人」も、組織の中では英雄として扱われることはない。
「個人にスポットが当たる仕事ではないが、一人ひとりが役割を果たすことで大きな成果を得ることができます」と雄山1陸尉。 厳しい訓練や危険な仕事もあるが、困っている人を救うことができる。そこに何よりも本質的な魅力がある仕事だろう。
雄山1等陸尉は、自らの体験をこのサイトに以下のように、記しています。
自分は、9歳で、瓦礫の下にいた。 
意識が戻ったのは、避難所となった近くの小学校に移ってからだった。 
三か月間の避難所生活の間、遊び相手になってくれたのは毎日昼過ぎに給水にやってくる若い自衛隊員だった。 
2年後、自分を瓦礫の下から救いだしてくれた「命の恩人」が自衛隊員だったと知ったときに、将来の夢が決まった。 
それから7年経ち、自分は自衛官になった。(2004年入隊) 
いくら政府が発表しない、マスコミが報道もしないとしても、今回の震災には、10万にもの自衛隊員が出動し、各地で、上記の写真に収めたような大活躍をしています。これが、震災地の人の目に触れ、多くの人々に伝えられ、多くの国民の知るとことなり、さらには、高い評価につながると思います。

現在の自衛隊員の数は、全部で、24万人です。そのうちの、10万人もの数が投入されています。菅政権は、最初2万の出動を要請し、次の日には3万といい、また次の日には、10万を要請したそうです。そのたびに自衛隊は大混乱をしたそうです。

自衛隊員の中には、被災地出身の方も大勢いらっしゃるそうで、その方々のうち、家族の安否も確かめられないまま、出動されいる方もいらっしゃるそうです。

これだけ、自衛隊員を震災地に向けると、さすがに日本国の防衛も手薄になります。それを見越して、アメリカは、ご存じのように空母ロナルド・レーガンを救難目的のために、差し向けています。これは、無論、救難目的のためだけではありません。これだけの、人員を震災に振り向けていれば、国の防衛が手薄になることは目に見えています。それに対処するためにも、空母を派遣しているのです。アメリカは、さらに、2隻の艦艇を日本海に派遣しています。

現在日本のメディアはあまり公表していませんが、海外では、日本政府の今回の震災に対する不手際に関して、かなり厳しく糾弾しています。日本のメディアは、基本的に左よりですから、今の左翼政権に対しては、あまり批判をしないのだと思います。その意味では、もう、日本では、今のマスコミは、その役割を果たせなくなっているのだと思います。

さて、このような認知症マスコミ関連ニッポン人のいうことは、どうでも良いことで、私たち、日本人としては、今回の震災を期に、自衛隊員の数を増やすことを考えるべきです。少なくとも、2倍の48万人は、必要でしょう。そうして、この10年間、減り続けている防衛予算を増やしていくことも検討すべきでしょう。

それよりも何よりも、震災、国防など、自国の危機への対応を、一体誰がどのように、どこまで、行うのか、真摯に議論するときがやってきたのではないかと思います。

今現場で働いている自衛隊員の皆様、ご苦労さまです。私たち、日本人は自衛隊を心から応援しています。自衛隊関連のニュースソースは少ないので、残念ながら、そろそろ交代などもされるのかどうかわかりません。もう、初動で現場に行かれた方々は疲労困憊されているのではないでしょうか?それに、家族の消息を確認していない方々もいらっしゃると思います。とにかく、お体を大事にして、いずれ休めるときがきましたら、ゆっくりおやすみください。そうして、家族の方々も無事でいらっしゃるように、ご祈念申し上げます。本当に、ご苦労様です。

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2011年3月23日水曜日

米AmazonがAndroidアプリストア「Appstore」オープン、その仕組みは?―【私の論評】いよいよ、Googleの反撃が本格化か?

http://journal.mycom.co.jp/news/2011/03/23/020/index.html


【私の論評】いよいよ、Googleの反撃が本格化か?
さて、このニュースを聴いて、思い出したのは、昨年6月の以下のニュースです。

Amazonの「Kindle(キンドル)」はハードウェアとしての電子書籍リーダーだけではなく、iPhoneやWindowsなどでも動作する電子ブックリーダーソフトウェアもリリースしており、ついにAndroid OS 1.6以上で動作する「Kindle for Android」のベータが取れ、正式リリースされました。

kindleは、これでほとんどのOSに対応しました。ちなみに、以下に対応しているOSを掲載します。

Kindle for iPhone


Kindle for PC

Kindle for Mac

Kindle for BlackBerry

Kindle for iPad

そしてKindle for Android

現在のモバイルに関しては、ほとんど対応していますね。唯一対応していないとすれば、既存の携帯電話くらいなものでしょうか?アマゾンとしては、なるべく多くの人に、kindleを楽しんでもらいたいので、このようなことをしているのだと思います。そうして、これは、アプリにも及んできたということです。そうして、驚いたことに、上のデバイスからなら、どのデバイスからでも、前のデバイスの続きを読むことができるようになっています。これは、本当に便利です。

AmszonUSAでは、以前から、kindle、mp3ファイル、オーディオ・ブック、ビデオ、MAC用のアプリ、PC用のアプリなどをダウンロード販売していました。これプラス、Androidアプリのダウンロード販売を始めたということです。日本では、最近mp3ファイルがようやっとダウンロードできるようになったばかりです。日本でも、もっとダウンロード販売を実施して欲しいものです。

それにしても、iPhone用のアプリは、アップルの括りかがあって、きっとAmazonでも販売できないんでしょうね。これに対して、Andoroidは、アマゾン以外でも販売できる可能性は大きいです。このブログでは、過去にAndroidとiOSというか、AppleとGoogleとを比較して、結局いずれGoogleのほうが伸びていくのではないかという予想をたてましたが、Amazonでのアンドロイド・アプリのダウンロード販売を開始という事実、こんなところからも、将来的にはやはり自由度の高いアンドロイドが、そうして結果的にはGoogleが勝利をおさめそうな気がします。

ところで、Kindleは、日本からでもダウンロードできますが、Androidのアブリはどうなのでしょうか?私は、残念ながら、Androidの端末を持っていません。だから確かめようがありません。どなたか、試したかたいらっしゃったら教えてください。

私は、スマートフォンは、iPhoneですし、タブレットはまだ持っていませんな。Android3.0の手頃なのがでたらすぐにでも買いたいと思っています。はやく、でてこないかと首を長くして待っているところです。

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2011年3月22日火曜日

東電の計画停電、今夏・冬も 大規模火力発電所、被害大(asaho.ocm)―【私の論評】昨日のアエラに続く、大煽り記事の可能性がある?!

東電の計画停電、今夏・冬も 大規模火力発電所、被害大(asahi.com)

日本の原発の配置図(東日本だけで、14機ある)


東京電力は、計画停電(輪番停電)を今夏だけでなく、今冬も続けなければならない、との見通しを明らかにした。東日本大震災の津波で、福島県と茨城県の大規模火力発電所が、現時点で復旧の見通しが立たないほど壊れていることが分かったためだ。

東電幹部が朝日新聞の取材に明らかにした。夏冬の計画停電で家庭や職場の冷暖房の使用が厳しく制限されるのは必至だ。夏の計画停電は、気温が高い午後2~3時を中心に実施される見通し。停電規模は、気温の上がり方次第で大きくなる可能性がある。首都圏への電力供給が長期間制限されることで産業界も大打撃を受けそうだ。

大きな被害がわかった火力発電所は、広野火力発電所(福島県広野町)と、常陸那珂火力発電所(茨城県東海村)。発電所の設備や、石油や石炭など燃料の貯蔵施設が津波で壊れた。両発電所の合計出力は480万キロワットで、同じく津波で損壊した福島第一原子力発電所(福島県大熊町・双葉町、469.6万キロワット)に匹敵する。

2800万世帯に電力を送る東電管内のピーク需要は、冷房が必要となる夏場が6000万キロワット前後、暖房需要が高まる冬場が5000万キロワット前後。これに対し東電の現在の供給力は3500万キロワット前後にとどまる。

東電は、休止している小規模火力発電所を立ち上げるなどして、4月中に4000万キロワット程度まで引き上げる計画だ。さらに、ガス会社などの電力卸供給事業者(IPP)からの電力買い取りなどを進め、夏までに4700万キロワット程度に増やす予定。しかし、それでも夏時点で1000万キロワット(333万世帯分)、冬も数百万キロワット足りなくなる計算だ。

電力は、水やガスのようにタンクに大規模にためられない。そのため、需要分だけ供給力を用意する必要がある。電力会社は自社の発電所で必要な電力を賄えない場合、ほかの電力会社から電力を融通してもらうが、周波数の違いから、西日本の電力会社から受けられるのは100万キロワットまで。東北電力は周波数が同じだが、被災で電力が不足しており、融通は期待できない。北海道電力からも送電技術の限界から60万キロワットしか受けられない。

東電幹部は「再稼働した火力も、いずれ定期検査に入るのでずっと発電できない。今夏、今冬だけでなく来夏も綱渡りが続きそう」と話している。

【私の論評】この新聞記事は、昨日のアエラに続く、大煽り記事の可能性がある?!
この記事、本日のasahi.comiに5時40分に掲載されていた記事です。朝日新聞といえば、昨日も、朝日新聞系列の雑誌アエラの煽り表紙と、煽り内容の内容を記載しました。アエラはかなり糾弾されています。しかし、本日のこの記事もかなり、煽り記事の線が強いと思います。

その根拠として、まず第一にこの記事に東電側の幹部の名前が記載されていないということがあります。これが、東電側の正式な見解であるとすれば、当然幹部が氏名を明らかにして、この記者に情報提供をするはずだと思います。

第二に、この記事は朝の5時台に、サイトに掲載されています。私は、朝日新聞は購読していないのでわかりませんが、サイトに掲載されたものですから、当然本日の朝日新聞の朝刊に掲載されたものと思います。これは、内容からいって、大スクープです。事実であれば、朝日新聞の見事な大すっぱ抜き記事のはずです。ただし、事実であれば・・・・・・。しかし、本日はもう20時を過ぎています。にもかかわらず、他紙ではこのニュースが一切報道されません。

これほどの大ニュースなら、他社も報道するはずです。それに、政府も発表するはずです。もし、朝日新聞が報道しているにもかかわらず、これが真実であり、政府が発表しないということになれば、政府が大きな非難を浴びることは火を見るよりも明らかなことです。なのに、今にいたるまで、政府から発表がないというのはどうしたことでしょうか?

第三に、東北電力から全く電気の供給が受けられないようなことを掲載してますが、そのようなことはないと思います。19日にこのブロクでは、エコノミストの鈴木淑夫のインタビューの内容を掲載しました。

そのなかで、鈴木氏は、東日本の原発の状況について以下のように語っていました。
西日本には、供給余力がある。だから、日本全体が供給面が今回の震災によって大打撃を受け、回復するのに時間がかかるということはない。 
ただし、電力だけは、西と東ではサイクルが違うので、関西電力の電気をすぐに東日本に供給するということかできない。そのため、震災直後のダメージが大きくなっている。このように、原発トラブルは、経済に対する甚大な影響を及ぼしている。しかし、冷静にみれば、東日本には、実は原発が全部で14機ある。そのうち、3機は、定期修理で止まっていたので、無傷である。さらに、11機動いていたもののうち、6基は、今回の震災にあっても、無事に自動停止している。こ6機には何の問題もない状態にある。 
日本の原発は大きな地震があると、自動停止することになっている。そのため、今回の11機はすべて地震とともに自動停止した。ただし、自動停止してそのままにしておくと、核燃料の温度が上がるので、冷却をする必要がある。ところが、冷却するための水を送るポンプが津波によって破損してしまい冷却できない状況になったのが、現在の福島原発の1~4号機である。 
先の何の問題もない6機と、定期修理の3機とをあわせると東日本の原発合計9機は短期間で起動可能である。よって、短期間で電力需要もまかなえるようになり、供給面でも支障が出なくなるだろう。したがって、日本全体では、供給面ではかなり短期(1~2ヶ月)で回復することが想定できる。 
上記の記事で、鈴木氏が供給といっているのは、日本経済全体の需要と供給のうちの供給をいっているのであって、電力供給のことではありません。経済の供給が2ヶ月で回復するというのなら、電力はその前に回復するはずてす。それに、鈴木氏の言っている東日本とは、おそらく、福島を含む、東北6県、ならびに北海道のことです。9機の原子力発電所がフル稼働すれば、かなりの電力をまかなえるはずです。

それに、北海道・東北という全域でみれば、何も福島県だけではなく、点検中で稼働していなかった他の火力発電所もあるかもしれません。さらには、水力発電もあるでしょう。こんなことを考えると、どうも、冬までどころか来夏まで計画停電というのは大げさなような気がします。

東京電力の幹部は、あくまで東京電力の社員か役員であって、きっと他の電力会社の内容に関しては、詳しくないのかもしれません。そんな、幹部の狭い範囲の情報から出た悲観的な意見ということだと思います。

それをそのまま、報道したとすれば、この記事は単なる煽り記事であるどころか、人々を不安に陥れる本当に悪い記事ということになります。もしそうであれば、朝日新聞社は、アエラに続いてこんな酷い記事を掲載したということになります。そうして、その原因は、アエラのことについて記載したブログの中に書いたことと同じ理由だと思います。

これに関しては、いずれ何日かすれば、明らかになると思います。私は、上記の観点から、ほとんどガセネタだと思います。それにしても、なぜ、これを記事にしてしまったのか?それは、私の推測では、原発反対キャンペーンの下地作りということだと思います。

そうだとすれば、本当に悪質だと思います。原発反対をする人たちの考えはよくわかります。しかし、だからといって、このような内容を良く確かめもせずに、掲載し、しかも、それがガセネタであったとしたら、かなり悪質です。

原発に反対である人の立場に立ったとして、これから火力発電などにシフトするにしても、建設には何年かはかかります。私の大学の先輩で、原町火力の建設にかかわった人がいます。当時私は、仙台に住んでいましたが、このかた、仙台支店の方でしたが、たしか何年かは、原町市に足しげくかよっていました。だから、すぐに原発の大部分を停止させれば、しばらくの間電力供給が落ち込み大変なことになります。企業活動も制限を受け、さらに、多くの人も不便を余儀なくされます。命の危険がある人もいるかもしれません。であれば、原発を停止するなどにしても、やり方というものがあると思います。そうした人々のコンセンサスをとりつつ、ソフトランディングをしていく必要があります。そんなことを無視して、先の記事を掲載したというのなら、本当に悪質であるといわざるをえません。

いずれ、ガセネタということがはっきりしたら、徹底的に糾弾してやろうと思います。

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2011年3月21日月曜日

表紙に批判「原発恐怖心を煽る」 アエラ編集長がサイトでお詫び―【私の論評】煽り反日雑誌に明日はない?!

表紙に批判「原発恐怖心を煽る」 アエラ編集長がサイトでお詫び

週刊ポスト最新号の表紙

アエラ最新号の中吊り
   朝日新聞の週刊誌「アエラ」が、防毒マスクの写真付きで「放射能がくる」と表紙でうたったことに対し、批判が相次いでいる。同誌は、編集長がサイト上で「恐怖心を煽る意図はない」と釈明する事態になっている。

   2011年3月19日発売号のアエラで、首都圏の地下鉄などの車内中吊り広告にも、こうしたデザインが使われている。

対照的な2誌
   記事の見出しを見ると、「原発が爆発した」「最悪なら『チェルノブイリ』」「被爆したらどうしたらいい?」「『放射能疎開』が始まった」などとセンセーショナルなものが並んでいる。

   これに対し、ネット上では、恐怖心をあおり、風評被害につながるなどの批判も相次いだ。

   記事の内容については、東京大学のある研究室が、放射能遮断のため換気扇やエアコンを停止し、窓を開けないようにとするメールを他の研究室に出したなどと紹介している。記事では、再臨界の可能性も指摘しているが、必ずしも深刻な放射能汚染が進むと断言しているわけではない。最悪の場合のシミュレーションなどを紹介しながらも、「『福島』がチェルノブイリ級の事故になると現時点で予想する専門家は少ない」などと断ってはいる。

週刊ポストのポジティブさと対照的
   とはいえ、アエラ編集部にも、批判が寄せられたようで、編集部は2011年3月20日、ツイッター上で謝罪したほか、アエラのサイト上でも、尾木和晴編集長名で同じお詫び文を出している。

   そこでは、「編集部に恐怖心を煽る意図はなく、福島第一原発の事故の深刻さを伝える意図で写真や見出しを掲載しましたが、ご不快な思いをされた方には心よりお詫び申し上げます」と釈明している。

   ちなみに、ネガティブな「アエラ」に対し、週刊ポストの3月21日発売号がポジティブな内容だと、ネット上で話題になっている。表紙の見出しでは、「日本を信じよう」とうたい、自衛隊員が救出された赤ちゃんを手にほほえむ写真が載っている。そして、記事では、放射能漏れの危機にある原発が「制御困難」と紹介しながらも、別の見出しでは「私たちは必ず力強く蘇る」としているのだ。

【私の論評】煽り反日雑誌に明日はない?!




上は、震災時、都内の飲食店でアルバイトしていた女子大生が翌日、ツイッターに書き込んだエピソードです。

ちなみに、このかたのプロフィールは以下のようなものです。

名称 みき
位置情報 bunkyoku japan
自己紹介 東洋大学 英米文学科 あっとゆうまに4年生!!好奇心と恋心がエネルギーの源( ´ ▽ ` )ノ♡ハラハラどきどきワクワク大好きです。

この内容には、地震直後にiPhoneで見て感動しました。そうしてしばらくすると、日本国内の外国人の方の日本に対する驚嘆の声を、私自身もツイッターに以下のようにコメントしました。

「災害時の日本人の礼儀正しい態度に、外国人の方も驚いています。特に、略奪も混乱もなく、粛々として、自分の仕事にはげんだり、人を助けたり、譲ったりする姿に感動したようです」

週間ポストでは、上の女子大生のコメントを紹介し、その直後に以下のような文章で結んでいました。
日本人はこの震災からどう立ち直るのか。その問いの答えは、すでに出ているのかもしれない。3月11日午後2時46分以降、日本人が見せた日本人らしさこそ、この国をもう一度押し上げる、何よりの原動力である。
アエラと、週刊ポストの報道姿勢は鮮明に異なります。週刊ポストはなぜ、あんなにボジティブだったのでしょうか?

それは、はっきりしています。週刊ポストの編集長をはじめとする編集者など、日本人だからです。この日本人というのは、国籍や、生まれた国を示すものではありません。精神構造をいいます。日本人としての心を持っている人を意味します。

ところが、アエラの編集者は、日本人ではないといことです。無論、国籍や生まれた国のことを言っているのではありません。無論、日本人としての心を持っている人のことです。

日本人であるなしは、こうした雑誌の編集方針にもかなり影響を及ぼすということです。これは、何も、今回の地震報道に限ったことではありません。しかし、今回のような国難などがあったときに、鮮明に表にでるものです。

国籍、生まれた国を問わず、日本人として育った人が、まずは、日本人としての価値観、文化を身につけてなければ、いざ今回のようなことがあっても、まともな報道もできないということです。これは、何も、日本だけの現象ではないと思います。

アメリカ人が、アメリカの価値観と、文化を身につけていなければ、やはり、同じことになると思います。

私は、以前に日本酒のことをこのブログに掲載したときに、人が人として認められれるということはどういうことかという趣旨の文章を掲載したことがあります。それを再度以下に掲載します。
人が、人としてまともに扱われるということは、どういうことなのでしょうか?それは、その人が育った文化的背景を背負っているということを相手にさとってもらえか否かで決まるものです。背負っていることを認めてもらうことができれば、その人は世界中のどんな人からも、うとんじられることはありません。なぜなら、その人は、その人だけの存在ではなくなるからです、その人が、その文化を担っているというということは、もうすでに、その人だけのことではなく、その文化を背負っている人の文化圏に属する人全体を代表するものとして、相手に受け取られるからです。それどころか、すでになくなったご先祖様の考えをも代表するものとして受け取られからです。
そんな文化的背景のない人間に関しては、そのような背景を持たないサル同様の扱いしかされないのは当然のことです。
私は、菅さんが海外の会議に行っても、先進主要国のリーダーたちからまともに相手にされないのは、決して言葉だけの問題ではないと思います。いくら、お遍路に行ったとしても、彼は、おそらく、日本の伝統文化の背景からは程遠い存在なのだと思います。こうしたことは、いくら、外見を整えてみても、すぐに相手に悟られるものです。 
それは、思想や、イデオロギーなどとは無縁なものです。どんなイデオロギーがあったにしても、自分の属する文化を知らないものは、そうではない人々には、見透かされてしまいます。 
これはとりもなおさず、日本人であれば、日本の伝統文化を背負った人間と、他の国の人から認められない限り、まともな扱いはされないということです。今は、こんな簡単な理屈のわからない人があまりにも増えていると思います。
私は、アエラが、今回のような編集方針で、震災について報道したり、菅さんが何もできない、空き缶のようであることには、共通点があると思います。それは、菅さんにも、アエラの編集者には、日本の文化の背景が全くないか、希薄だということです。

それにしても、いざというときに、文化的背景というものは鮮明に出てくるものです。ただし、文化的背景とはいっても難しく考える必要はないと思います。一番は、自分の国の価値観や、文化を大事にする心だと思います。

現在は、これが本当になおざりにされています。これがしっかりしていなければ、今回のアエラのようにコミュニケーション障害のようなことを生ずるのは当然の事と思います。おそらく、これがしっかりしていなければ、いくら、勉強をして知性を磨いたり、一生懸命に働いてお金を儲けたとしても、外国の人からも認められないし、まわりの人からも認められないでしょう。

私は、心理学はあまり詳しいわけではありません。しかし、心理学用語のマージナルマンという言葉があります。これは、周辺人,境界人と訳されます。二つ以上の異質な社会や集団に同時に属し、両方の影響を受けながらも、そのどちらにも完全には帰属していない人間のことを指します。不安定で動揺しやすい行動様式を示します。

やはり、日本人なら、まずは、日本の伝統文化の背景を持っていなければ、マージナルマンになってしまうのだと思います。

マージナルマンは、いくら勉強しても、努力をしても、結局いざというときにはアエラのような見当違いの報道をするのだと思います。一生懸命に、英語を勉強して、だれよりも、英語ができるようになったとしても、いざ、アメリカに行ってアメリカ人を相手に仕事をするということになれば、相手から尊敬されることもなく、どちらかといえば、軽蔑され、交渉事もうまくいかなくなるのだと思います。

しかし、日本の文化的背景を持った人が、上記のツイッターの女子大生のように、見たままを素直に書いたり語ったりすれば、多くの人の共感を得たり、感動を与えたりすることができるという事だと思います。これは、何も国内ばかりではなく、海外に行っても同じことだと思います。

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