マスコミやブログに頻繁に登場するフードマイレージやヴァーチャルウォーター
最近、マスコミやブログの中でも、フードマイレージや、ヴァーチャルウォーターについての記載が増えてきているように思います。
「水」を主眼とした指標「ヴァーチャルウォーター(仮想水・間接水)」とは、輸入国がその食糧を自国で作るとしたら、どのくらい量の水が必要であったのか、輸入によって水資源をどの程度節約できたのかを示すものです。
2000年のヴァーチャルウォーターの輸入量は、国内で使用する灌漑用水使用量590億m3/年を越える627億m3/年と試算されている。ちなみに実際の水の輸入量は、ミネラルウオーターなどで19.5万m3、ビールなどを含めても100万m3程度に過ぎません。
フードマイレージやヴァーチャルウォーターを見ると、日本は環境に大きな負荷を与えていると言えそうです。
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あるブログにも上記の図とともにこのような記事が掲載されていました。
「牛丼1杯を作るのに要する水は、1,890リットル。今朝の日経新聞「サイエンス」欄にて、「日本は水の消費大国」の特集が組まれ、その中で紹介された数字です。このブログでも何回か触れてきました、仮想水(バーチャル・ウォーター)の考え方です。
日本で食事をするには、海外の穀物や肉の輸入が、現在のライフスタイルをする上で不可欠ですが、現地の水の大量消費につながっています。
アメリカからの水の輸入は年間288億トンと記事で紹介されています。日本で、ハンバーガーや牛丼を食べると、アメリカの地下水が減っていきます。 砂漠化が広がる中国や、旱魃(かんばつ)に悩むオーストラリアからも、食料の形をした大量の水を私たちは輸入しています。アメリカは、広大な耕地ですので、遺伝子組み換え作物でないと生産は不可能です。もはや、「メニューでは安いけど、本当に大丈夫か」となってきます。それでも、「アメリカさんにはかなわない」と、牛丼を食べ続けた方が良いのでしょうか? (アメリカの砂漠化を狙って、牛肉を食べる人もいるかもしれませんが。)
または、日本に昔からあるものを、食べるようにした方が良いのでしょうか?現代の世代は、将来の世代に、水のある地球を渡せるのでしょうか?日本が鍵だと私は思います。 私たちの日ごろの暮らしが、鍵を握っているのです。 一人ひとりの消費(意思表示)はささやかでも、足し算をすると、大きな量(効果)になります。 (マイ箸でも同じです。)』
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フードマイレージとか、ヴァーチャル・ウォーターに関しては、それなりの学者が研究して提唱しているので、間違いはないとは思うのですが、私の信条としては、マスコミなどで流布されている環境に関する記述は鵜呑みにせず、必ず自分で考えてみてから取捨選択します。私は、この指標が間違いであるとは思ってはいません。ただし、どこかに落とし穴があるのではないか思っていました。そうして、これらの言葉を知ったときから何か消化不良をおこしたような気分になっていました。ところが、本日上のブログと上記の表を見てはたと合点がいきました。
大事な点を見落としてないか?
フードマイレージや、ヴァーチャル・ウォーターだけを見ているとし大事な点を見落としてしまうことに気がついたのです。その意味では、上記のブログを書いた人に大感謝です!!
確かに、日本は世界各国から食料品をかなり輸入しています。食料の自給率は40%を切るなど危機的な状況にあることも事実です。しかし、最初からわかっていることなのですが、外国と日本とでは産業構造が全く違います。特に日本は世界に冠たる製造業大国です。これに疑問の余地はないと思います。そうして、工業製品などを輸出して外貨を稼ぎ食料品などを輸入しているという図式があります。
日本は輸出大国ですから、世界各国で用いられる、製品を日本でつくっている、その製造によるCO2排出は日本国内で行われているという図式に なると思います。これも、上記のような水の流れのような地図にしてみたら、いかに日本がCO2削減に寄与しているかはっきり見えてくると思います。バー チャルco2排出量ということで、世界各国に日本から相当量のco2が流れ出ている地図が描けると思います。しかも、日本の技術水準ではない外国でつくっ た場合のco2排出量におきかえたら、きっとものすごい量だと思います。日本の省エネ技術は世界に冠たるものなので、現在の日本の総排出量ですんでいると いうことが、わかると思います。
アメリカやEUには車や産業機器などかなりのものが輸出されています。中国にも工業用の部品などかなり輸出しています。それこそ、世界各地にさまざまな製品が輸出されています。それどころか、他国では作れない部品も輸出しているということもあります。これを見逃して、フードマイレージやヴァーチャルウォーターだけで日本を判断すると、まるで日本が金にあかして世界の資源を食い荒すただの悪党にしかみえません。しかし、最近のイギリスのBBCで、世界に良い影響を与える国のランキングでは、日本とドイツがともに一位となっています。世界の人々は意外と公平な目で日本を見てくれているのだと思います。また、私は常々京都議定書の日本の削減枠には不公平感を持っていました、バーチャルCO2を貸し可視化したものを作成すれば、はっきりすると思います。
バーチャルCO2を可視化した資料は?
皆さん、マスコミが一方的に流す、日本の姿にはやはり気をつけた方が良いと思います。嘘という言葉がありますが、虚偽の事実を言うことだけが嘘ではありません。いくつかの事実を知っていて片方のばかり言って、もう片方を言わないということも嘘の一つです。そういう意味では、日本のマスコミはしばしば、大嘘をついています。上記のブログを書かれた方も、日経新聞の記事をそのまま鵜呑みして書いたもので、特に悪気はないのだと思います。それに書いてあること自体は間違いではないのですから。
さて、このバーチャルCo2に近い概念で上記のような地図で可視化しているような資料などこの世に存在するのでしょうか?もし、ご存知の方がいらっしゃいましたら、是非教えていただきたいと思います。とりあえずは、Yahoo知恵袋にでも質問してみようと思います。
もし、誰もこうした可視化をしていないのなら、大急ぎで作成すべきだと思います。私は、かねてから今日と議定書にもとづく日本のCo2排出削減枠に関しては、不公平感を感じています。このような可視化をすれば、この不公平感も世界各国に理解してもらえると思います。特に、洞爺湖サミットなどで公開できたら非常にタイミング的にも良いと思います。
フードマイレージ、ヴァーチャル・ウォーターについても解決の糸口が?
私は上記で、ヴァーチャルCO2などという私考え、もしくはもうすでに存在していて私が知らないだけなのかもしれませんが、その考えを前面に押し出しました。ただし、フードマイレージや、ヴァーチャル・ウォーターに関しても意味ある重要な指標だと思っています。日本はこれらの指標を下げる努力が必要だと思います。
この方面でも最近明るい展開が見えてきています。まず、中国にお米が輸出できるようになったことです。中国には富裕層が2千万人ほどいて、その人たちは、多少高くても美味しくて安全なものなら、かなり高くても購入するそうです。そうすると、日本の米も売れる可能性があります。それに、果物や野菜も売れるでしょう。国内でも、穀物相場が上昇したので、飼料用の米をつくろうという動きもあります。中国の人だけではなく、日本人でもあの中国餃子事件があってから、国内産回帰が目立っています。安全をとるか、価格をとるかと言われれば、多くの人は安全をとると思います。
特に米に関しては、私は現在北海道は函館に住んでいるので、お米が美味しくなり、価格が上昇していることは喜ばしいことだと思います。昔は、「北海道米はまずいから」などと本州の人にも言われて、屈辱的だったことを覚えています。また、私の勤務する会社である、オーディンフーズでは、ピザの宅配事業をしており、ピザ生地の原料には北海道産小麦100%を用いています。これらも、年々質が良くなってきています。マスコミでは、北海道のお米や小麦が美味しくなったことを地球温暖化の影響などとしている向きもありますが、私は北海道農業のここ20年程の地道な努力が実ったものだと思い、誇らしいことだと思っています。
下に私がいままでに掲載した環境問題に関する記事を掲載します。反転文字をクリックしていただければ、当該記事に飛ぶことができます。まだご覧になっていない方は是非ご覧になってください。
■昨年のEUの二酸化炭素取引の失敗―削減どころか増加?!
■カップヌードルが紙容器に―ピザテンフォーでは紙すらなくす?
■ピザテンフォー4月のお知らせ―業界初!!宅配皿 あつエコプレートで 熱さ+美味しさ
■IT機器「電源対策だけでCO2は大幅減」
■あつエコ宅配 ―ピザ・テンフォーが世に問う環境対策とは?
■割り箸は日本の文化-割り箸を使ってエコをしょう
■セブンイレブン:弁当の包装簡易化でコスト削減-コスト削減につながらないものは環境問題に寄与しない?
■ピザボックスをなくすとどのくらいCO2が削減できるの?
■ピザテンフォーの陶器のお皿による配達
■地球寒冷化の危機?-環境問題の落とし穴
■環境危機時計
■今日は何があったかご存知ですか(9月18日)
■グーグル環境問題に総額1千億ドルを拠出-エコな交通を目指す企業対象?
■エコ・環境問題の虚実-虚実皮膜の間???
■私が環境問題に興味を持ったきっかけ-マスコミの危険を教えてくれた恩師
■環境映画:Koyanisquatsi(コヤニスカッツィ):Life Out Of Balance
■エコ意識の高揚?-トリンプ レジ袋ブラとは何か?
■北海道新聞に掲載された紙のピザボックス廃止の内容
■ピザ・テンフォーも実践する函館地区先行の「MOTTAINAI」-ルー大柴が歌うこの意味は?
■ピザテンフォーからピザボックスが消える日??
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9 件のコメント:
サイトへの訪問とコメントありがとうございました。
バーチャルウォーターという考え方、知りませんでした。
確かに、自分で考えることは大事ですよね。
「バーチャルCO2」とても参考になる考え方だと思います。私も環境保護に関する報道その他について、ある一点からの見方考え方は、危険であろうと思っています。「マイ箸」についての考え方など面白い例で、時代やその背景を考えると、良いのか悪いのか未だに判りません。私が所属する団体では、今年度の活動目標として、「緑のカーテン作り」という活動を行っております。「蔓植物を育て建物の南側を覆い、その植物の蒸散作用を利用して建物内部の室温を低く抑えようという活動です。
私の稚拙なブログにコメントをいただきありがとうございました。
シティーライフブログ管理人の満田寿です。
コメントありがとうございます。
二酸化炭素試算については、私どもも興味を持っています。
おっやるとおり 概算でも資料があればよいとおもいます。
ピザといえば 私はオクラをトッピングするのが好きです。
禿山の一夜へのコメントありがとうございました。
YutakarlsonさんのFunny Restaurantも時々読ませていただいていますよ。ほとんど毎日更新されていてすごいと思います。(auのW05Kの記事を見て私も導入しました)
環境問題、本当に踊らされず自分で考えられるようにならないといけませんね。これからも参考にさせていただきます。
idag様 コメント有難うございます。私は、どのような事柄についても一方的な見方は、避けたいと思っています。
MK様コメント有難うございます。緑のカーテンは良いですね。断熱効果と癒しの両方の効果があると思います。
万田寿様 コメント有難うございます。オクラですか。きっと美味しいのでしょうね。
ブライアン様 コメント有難うございます。最近、イーモバイルも検討しています。こちらの方もいずれ、レポートしたいと思っています。
コメントをいただきありがとうございました。
お尋ねの件ですが「バーチャルCO2」という概念は私は聞いたことがありません。単純化して、化石燃料の輸入量がそれに相当すると考えるしかないのでしょう。もちろんそれでは残念ながら日本のエネルギー効率のよさなどは全く評価に入りませんが…。京都議定書の削減義務はともかくとして、海外で実施した削減を自国の排出権としてカウントできるという「京都メカニズム」は日本の高い技術力を生かすチャンスを秘めています。
バーチャルウォーターに関しては、地球上の水循環の一部を切り取って見せているだけで、ミスリーディングだと考えています。確かに食糧を輸入する過程で水も輸入しているともいえますが、日本で蒸発した水がどこかで雲になって雨となって降り注ぐのですから、バーチャルウォーターという考え方は果たしてどれほど有効なのか疑問が残ります。
高峰康修=猫研究員様 少し対応遅れてしまいましたが、コメント有難うございます。確かに、一部を切り取ってみても全体像は見えてきませんね。私も、バーチャル・ウォーターだけみて、物事を論じることは間違いだと思います。
こういったデータは、LCA (ライフ・サイクル・アセスメント)で取り扱われています。
wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%82%BB%E3%82%B9%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%83%88
なかでもsharpさんのデータは、分かりやすいです。
http://www.sharp.co.jp/corporate/eco/data_list/eco.html#content03
moto30様 コメントありがとうございます。これから参考にさせていただきます。
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