4月1日から、とうとう消費税が8%に上がる。筆者は、増税なしで来たこれまでの経済運営は合格点であるが、この消費税増税は景気の良くなる前なので悲観的な見通しで、経済政策の失敗と思っている(2013年08月12日付け本コラム)。
それにしても、テレビ番組では、消費税増税に伴う「面白い」現象を報道している。例えば、コンビニでは零時から8%になるが、タクシーでは機械のセットが間に合わず明け方まで(機械セットが終了するまで)5%だとか、コンビニで零時前にレジで商品を入力すれば、レジ入力時間が零時を越えても5%で、その次の人は8%などと、事細かに取り上げている。
こうした報道は実に面白い。超短期的で身の回りの具体的な現象を追うマスコミならではである。しかし、やや中期的な話になって、経済統計を使うなど抽象度が少し高まると、マスコミ報道は急につまらなくなる。
多少の貿易赤字は健全ですらある
その典型が、貿易収支赤字で日本経済は危ないという類いの報道だ。もともと、マスコミは学問の不勉強な人が多く、経済統計などはあまりみていない。実際、経済統計の原典など読んでおらず、誰か(官僚が多い)の請け売りで、データを教えてもらって記事を書く人が多い。マスコミの記事ではほとんど図がないことからわかるが、原典データを図表にできる人はほとんどいない。まして、その統計を分析できるはずない。
2014年02月17日付け本コラムでも、そうした俗論を批判した。
消費税増税の経済への悪影響から目をそらすために、貿易収支赤字(経常収支赤字)が大変だというわけだ。この種のトリックは、「重商主義の誤り」という一言で終わる議論だ。これは、経済学をまじめに勉強した人なら誰でも知っていることだが、マスコミや一般経営者でもその水準に達していない人がいかに多いかが、いまだにこの種の妄説がまかり通っていることからもよくわかる。
2014年02月17日付けコラムの図ですぐにわかるように、世界全体を見ても経常収支赤字国は多いが、それらの国で成長率が低かったり、金利が高かったりということはない。経常収支赤字や黒字は、経済成長や金利にほとんど無関係なのだ。それでも、こうした海外の事情を全く知らないマスコミは、金融緩和で円安になっても貿易は増えていない、貿易赤字は○○ヶ月連続で大変だという。
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【私の論評】学問や議論の基礎ができていない人間が平気で経済評論家を名乗れてしまう風潮をおちょくろう!正統リフレ派のいうことに耳を傾けよう(゚д゚)!
上の高橋洋一氏の分析いつもながら、まともで、安心して読んでいられます。どうか詳細もご覧になってください。こてでは、高橋洋一氏の、経済に関する論評に関して、ああだこうだと、論評はしません。そんなことより、ここ日本では、経済の正論が述べられない、お粗末な人々の集まりであることを論評するために、高橋洋一氏の論評を掲載させていただきました。
上の記事で高橋洋一氏が語っているように、貿易赤字がどうのこうのという論評は、全くお粗末であり、騒ぐ方向性が全くおかしく、歪んでいます。もういい加減にしろといいたいです。マスコミなどの掲載する経済記事は、ごく一部の例外を除いていつも疑問を感じたり、明らかに間違いであったりで、読むといつも最後に後味が悪くなります。本当に情けなくなります。
それは、政治家だって同じです。これもごく一部の例外を除いて、ほとんどの人が間違っています。これは、自民党も変わりません。民主党も酷いものでしたが、増税をあたかも当たり前のやらなければ、ならない既成事実のような扱いをしていました。
安部総理や、菅官房長官などは、増税に関しては最後の最後まで、慎重でしたが、他の自民との政治家なども、例外として、自民党でも増税一色でした。その有り様は、まるで、熱病か何かにかかったかのようで、とてもまともではありませんでした。財務省次官の木下も執拗に増税キャンペーンを繰り返しました。
この有り様に関して、私は、安部総理や菅官房長官などは、本当は増税などしたくなかったのに、自民党の中では、まる狂ったかのように、増税一色に染まり、これでは、安倍長期政権を樹立するためには、妥協せざるをえず一時経済が悪くなっても、増税せざるをえず、おそらくかなり忸怩だったであろうとの論評を掲載しました。
その記事の典型例のURLを以下に掲載します。
消費税増税決定と報道したマスコミの梯子を華麗に外す菅官房長官―【私の論評】外国勢に嫌われようと、増税派に嫌われようと、安倍総理はまた優雅に梯子を外せ(゚д゚)!詳細は、この記事をご覧いただくものとして、とにかく安部総理も、菅官房長官も最後の最後まで、増税には慎重だったのは確かです。この間、自民党の閣僚などほとんどの人が増税一色でした。全く信じられないです。マクロ経済的にみて、デフレの時に増税するなんてどう考えたって、おかしいです。
倉山満氏 |
この日本のマクロ経済音痴に関して、この後いろいろと書き連ねる予定でしたが、サイトを探すと私のように憤りを感じる人もいるようなので、その方のサイトのURLを掲載します。その方とは、憲政史研究家の倉山満氏です。3月25日の記事です。
http://www.kurayama.jp/modules/wordpress/index.php
詳細は、このURLをご覧いただくものとして、以下にその抜粋を掲載します。
か弱き卑怯者たちへ
カテゴリー: 日記 - kurayama @ 14時02分15秒
本日より、肩書を一つ追加します。
リフレ派最弱のエコノミスト
私はエコノミストとか経済学者と名乗る資格は無いと自覚しています。
しかし、私よりはるかに経済学の基礎ができていない。
そもそも、学問や議論の基礎ができていない人間が平気で経済評論家を名乗れてしまう風潮をおちょくるため、リフレ派最弱のエコノミストと名乗らせていただきます。
日本におけるリフレ派の定義と該当する人物は、長年リフレ派として活動されてきた田中秀臣先生がなされている。
田中秀臣「『リフレ派』の系譜学」(『環』53号、2013年) 158頁注(2)を見よ。
別にどこかの誰かさんに、出典の示し方を教えてあげようとか、嫌味はないのであしからず。
学術文献を読んだことが無い不勉強な人間が「見よ、だなんて、倉山は礼儀知らずだ」と拡散しないか、内心期待しているが。
田中教授があげたリストの中から、政治家と芸能人と私が知らない人をはずして示すと、以下。
田中秀臣、岩田規久男、浜田宏一、原田泰、若田部昌澄、野口旭、安達誠司、飯田泰之、村上尚己、片岡剛士、中原伸之、上念司、勝間和代、矢野浩一、山形浩生、松尾匡、黒木玄、高橋洋一、宮崎哲弥、稲葉振一郎、中村宗悦、田村秀男、長谷川幸洋、山崎元、森永卓郎、倉山満、本田悦朗
錚々たる面々の中で、間違いない。
私が最弱である。
よって、今日よりリフレ派最弱のエコノミストを名乗る。
経済評論家や経済学者でありながら、私に負けた者は二度とリフレ派の悪口は言えないのは当然ながら、
潔く廃業することをお勧めする。どうしても恥をさらしながら生き続けたいなら止めはしないが。
この記事の続きはこちらから(゚д゚)!上の名簿今一度、以下にコピペしておきます。
田中秀臣、岩田規久男、浜田宏一、原田泰、若田部昌澄、野口旭、安達誠司、飯田泰之、村上尚己、片岡剛士、中原伸之、上念司、勝間和代、矢野浩一、山形浩生、松尾匡、黒木玄、高橋洋一、宮崎哲弥、稲葉振一郎、中村宗悦、田村秀男、長谷川幸洋、山崎元、森永卓郎、倉山満、本田悦朗
本当にそうそうたるメンバーです。そうして、太字にしたのは、このブログで過去に取り上げたことはのある人々です。とりあげて、いない人々の論評もこのブログにとりあげていこうと思います。
何か、上の倉山満氏の発言、過激でもありますが、私のモヤモヤを払拭してくれました。皆さんにも、はっきりいわせていただきますが、特にマクロ経済、アベノミクス、金融政策、財政政策、特にリフレ政策についてまともなのは、これらの人たちです。様々なタイプの人たちがいて経済が専門でない人もいますが、これらの人たちのいうことは、ことリフレに関しては、信頼できます。
経済に関しては、信頼できる人の話を聴いたほうが確かです。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
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