小池百合子氏 写真はブログ管理人挿入 以下同じ |
希望の党がブームになる可能性があるなかで、衆院選で過半数確保を目指す自民、公明両党には、どのような戦略が必要なのだろうか。
まず最初に、選挙の争点の練り直しだ。「国難」のうち、北朝鮮の脅威は当然だが、消費増税の使いみち変更は優先順位の低い話だ。国家としては、安全保障が第一で、それが確保された上での経済である。
ハッキリ言えば、消費増税の使いみち変更は、実質的な規模で1兆円程度の予算の話である。この程度であれば毎年の予算編成で処理できる。
具体的にいえば、昨年の補正予算で使った財投債スキームを教育支出に応用すれば、増税なし、プライマリーバランス(基礎的財政収支)悪化なしで財源が作れる。しかも、この話は2年先のことなので、それまでに準備できる。総選挙で争点にするまでもないことだ。
北朝鮮の脅威は、今そこにある危機である。まさに日本にとっての国難であり、その対応のための政府の体制づくりこそ総選挙の争点だ。こうした国難のときに、日本の首相がトランプ米大統領、中国の習近平国家主席と互角に渡り合っていけるかどうか、そのために誰が適任かを問う総選挙である。
幸いにも、安倍晋三首相は、先進国のリーダーの中ではトランプ米大統領からの信頼が一番あつい。その一例は、日米首脳会談における20秒弱の長い握手、トランプ氏の別荘での1・5ラウンドのゴルフなどである。
米ゴルフ場で安倍首相と楽しむトランプ米大統領 |
先日の国連総会での食事会では、トランプ氏の隣は安倍首相だった。トランプ氏が「シンゾウの隣にしてくれ。でないと食事会にはでない」と事務局にねじ込んだという。公式発表はないが、1日に何回も電話連絡を取り合っているらしい。
客観的にみても北朝鮮情勢は緊迫している。北朝鮮に対する国連制裁は、おそらくあと1回はレベルを上げる余地はあるが、過去の例からみればもう限界になっている。あとは、国連軍か多国籍軍による攻撃しか残っていない。これは国際政治からみれば常識だ。こうした意味で、圧力しか残されていない。
さらに、11月にはトランプ氏の来日が予定されている。主題は北朝鮮問題への対応だが、米中首脳会談に臨む日米のすり合わせも行われるだろう。
米中首脳会談は、中国の共産党大会後に行われる中国のお決まりの行事でもある。米中首脳会談とはいうものの、実質的には、日米中が今後の北朝鮮体制をどうするかという極東アジアの安全保障上の最重要問題を話す場になるわけだ。
残念ながら、先日の安倍首相の記者会見では、こうした国際情勢での国難が強調されずに、消費増税の使いみち変更という安全保障問題に比べて優先順位の低い国内問題に焦点が当たってしまった。
北朝鮮問題という希有な国難に対して、どうするのか、それをなすためにはこの国のリーダーとして誰がふさわしいのか。そうした国の基本を愚直に訴えないと、悪いポピュリズムで流されてしまうだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
客観的にみても北朝鮮情勢は緊迫している。北朝鮮に対する国連制裁は、おそらくあと1回はレベルを上げる余地はあるが、過去の例からみればもう限界になっている。あとは、国連軍か多国籍軍による攻撃しか残っていない。これは国際政治からみれば常識だ。こうした意味で、圧力しか残されていない。
さらに、11月にはトランプ氏の来日が予定されている。主題は北朝鮮問題への対応だが、米中首脳会談に臨む日米のすり合わせも行われるだろう。
米中首脳会談は、中国の共産党大会後に行われる中国のお決まりの行事でもある。米中首脳会談とはいうものの、実質的には、日米中が今後の北朝鮮体制をどうするかという極東アジアの安全保障上の最重要問題を話す場になるわけだ。
残念ながら、先日の安倍首相の記者会見では、こうした国際情勢での国難が強調されずに、消費増税の使いみち変更という安全保障問題に比べて優先順位の低い国内問題に焦点が当たってしまった。
北朝鮮問題という希有な国難に対して、どうするのか、それをなすためにはこの国のリーダーとして誰がふさわしいのか。そうした国の基本を愚直に訴えないと、悪いポピュリズムで流されてしまうだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
【私の論評】平和ボケ日本で半島有事後の戦後処理と新秩序まで考えているのは安倍総理のみ(゚д゚)!
今回の安倍総理による衆院解散の目的は、先日もこのブログに掲載したように、半島有事後にやってくる、北朝鮮の戦後処理ならびに戦後の朝鮮半島をめぐる新秩序樹立のための話し合いに日本の代表として参加することでしょう。そうして、この会議は当然のことながら、北朝鮮の敗戦がきまる少し前に行われることでしょう。
なぜなら、北朝鮮の敗戦の前にこれを決めておかなければ、さらに混乱が予想されるからです。混乱どころか、さらに戦争の火種になることもあり得るからです。
これについては、太平洋戦争(日本側の呼称は大東亜戦争)の日本の戦後処理と戦後の日本列島をめぐる新秩序樹立のために行われたヤルタ会談になぞらえて、「北朝鮮版ヤルタ会談」としてこのブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
中韓メディアが警戒、小池氏は「安倍首相より右寄り」 日本政治の右傾化懸念する声続出―【私の論評】北朝鮮版ヤルタ会談に参加することが安倍首相の真の狙い(゚д゚)!
ヤルタ会談 |
この会談は、北朝鮮の敗北が濃厚になったときに開催されるでしょうが、米軍や中国軍、ロシア軍が北朝鮮領内に進駐する前に行われることになります。
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そうして、この会議において、ヤルタ会談において敗戦後の日本の運命が決まったように、戦後の北朝鮮の運命が決まることになります。
北朝鮮を韓国に併合するのか、あるいは北朝鮮の領域はそのまま残し、新たな民主的政権を樹立するのか、あるいは北朝鮮の領域を米軍、中国軍、ロシア軍などで分割信託統治するのか、いずれにするかも定められることになります。
これはいずれ必ずそうなります。なぜなら北朝鮮の核、そうして政治体制は、日米にとって脅威であるばかりではなく、中国やロシアにとっても脅威だからです。そうして、これらは当然のことながら、日本を含める多数の国々に大きな影響を与えます。
そうして、この会談に日本が参加できる可能性はかなり高いものと思います。場合によって国連がからむことになるかもしれませんが、それはあくまで形式的なものであり、実際にはヤルタ会談のように少数の強国の話し合いなることが予想されます。
実際には、韓国や他の諸国なども形式上はこの会談に参加することになるかもしれませんが、やはり、米国、中露が実質的な役割を果たすことになるでしょう。
しかし、昨日も掲載したように、北朝鮮の核開発や政治体制が終焉後には、米国が半島情勢にかかわり続けることは難しいです。
なぜなら、朝鮮半島からかなり遠くにある米国は、北朝鮮の核の問題が解決された後にまで、この地域で影響力を及ぼし続けることには、根拠が薄弱だからです。それに対して、中露は、国境を接しているということで、戦後にも大きな影響を被る可能性があるということで、この地域に影響力を及ぼし続けることには、一定の根拠と合理性があります。む
そうなると、この会談では米国ではかなり不利な立場に追い込まれます。そこで、日本の存在が一躍クローズアップされます。
ますば、日本は海を挟んでいながらも、朝鮮半島の隣に位置します。中露のように、戦後にも大きな影響を被る可能性が高いため、この地域に影響力を及ぼし続けることには、一定の根拠と合理性があります。
中露だけに朝鮮半島の新秩序樹立させるわけにはいかない・・・・ |
そうして、米国は日本の同盟国であるということから、戦後もこの地域に影響力を及ぼし続けることに一定の根拠と合理性を主張することができます。
さらに、この記事に示したように、日本は安倍総理の外交努力により、インド、アセアン、オセアニアの国々とは、友好関係にあります。
そうなると、日本がこの会談で、これらの地域の仲介役として大きな役割を果たすことが期待されることになりそうです。
そうして、トランプ大統領は、外交の経験は少ないですが、経験豊富な安倍総理と共同でこの会談に参加することにより、トランプ氏単独で臨むよりはるかに有利な交渉をすることができます。
中露二国のみが、実質的に朝鮮半島の運命を決めるということには、米国は大反対でしょうし、他のアジアの国々も大反対でしょう。
本来、このような役割は韓国が果たすべきなのでしょうが、現在の韓国のリーダーは文在寅であり、文はこのような大役を果たせるほど能力はないということが、すでに暴露されています。
そうなると、やはり日本が、そうして安倍総理がこの会談で中露と他のアジア諸国や米国の間を取り持ち利害関係を取り持つことに大きな意義と意味があります。
安倍総理とトランプ大統領 |
やはり、この会談で日本は欠くことができないのです。日本がこの会談に参加しなかった場合、中露によって半島の新秩序が定められることになります。特に、中国の意向が大きく反映されるものになるでしょう。
そうなれば、海洋進出に着手した中国により、アジアにはさらなる脅威が温存され、結局北朝鮮の脅威がなくなっても、新たな中国の脅威により、アジアの冷戦状況はさらに継続されることになります。そうして、この状況が定着すれば、中国だけではなく、ロシアも海洋進出にのりだすかもしれません。
それでは、せっかく北朝鮮問題を解決したとしても、アジアの国々にとって新たな脅威が温存されるだけです。
やはり、日本が中露の防波堤となって、アジアの平和と繁栄寄与すべきです。
まさに、今年から来年にかけては、日本が朝鮮半島の新秩序を樹立するための会談に参加でき、リーダーシップを発揮でできるかできないかが決まってしまう正念場なのです。
安倍総理は、これを意図して意識して、今の時期に解散総選挙をする道を敢えて選んだのです。
戦後70年も続いた偽りの平和(実際には、拉致問題も発生していて平和だったとはいえないが)により、多くの日本人は、この会談の重要性には気づいていないようです。この会談に日本が参加できるできなのとでは、その後の日本は随分と変わります。
それは、ヤルタ会談で戦後の日本の運命が決まったのに匹敵するくらいに、変わることが考えられます。もし、日本が会談に参加し、世界中の国々が納得できるようなアジアの新秩序を樹立するこに貢献できれば、日本はヤルタ会談で決まった、戦後体制の呪縛からようやっと開放されることになるでしょう。
政治の世界でも、半島有事後の戦後処理、新秩序樹立にまで考えが及んでいるのは安倍総理のみではないかと思います。ほとんどのマスコミもこれには考えが及んでいません。
他の政治家は、「解散の大義」などと語っていますが、あまりにも平和ボケ過ぎて、安倍総理の考えなど全く理解できないのでしょう。
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