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2010年9月19日日曜日

みそ汁&おにぎりが毎日タダ! 衝撃の“無料カフェ”有楽町にオープン―このビジネスは創造的破壊つながるか!!

みそ汁&おにぎりが毎日タダ! 衝撃の“無料カフェ”有楽町にオープン(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
味の素が東京・有楽町にオープンする「だしCafe」のイメージ(同社提供)
ミスタードーナツの新商品や、ローソンの焼パスタなど、今や各企業がこぞって企画する“無料配布”だが、ついに今秋、有楽町に“みそ汁&おにぎり”のセットが毎日無料という、衝撃的な店舗が登場する。その名も「だしCafe」、日本が誇る“だし”のおいしさを広めたいという目的から生まれた、新感覚のステーションだ。

10月1日(金)、有楽町の東京交通会館にオープンする「だしCafe」で、無料で食べられるのは、だしをたっぷり使ったみそ汁orお吸い物と、小さめサイズのおにぎりのセット。みそ汁やお吸い物にいたっては、何度でもおかわり自由というから驚きだ。

無料とはいえ、そのクオリティは相当なもの。みそ汁やお吸い物には、礼文島・香深漁業組合から提供された「昆布」や、ヤマキの「かつお節」、愛知水産の「煮干し」が使われているし、おにぎりのお米も「あきたこまち」という、かなり贅沢な味わい。しかも、器やお箸にもこだわっており、「これ無料でいいんですか…?」と思わず心配になるほどだ。

「おいしく食べていただくのが一番の目的です。そうでないと、せっかく協賛していただいた組合さんや企業さんにも申し訳ないですし。作り置きすることはしないので、当分は200人を目処に、“なくなり次第終了”ということで行くつもりです」(山本さん)

周辺で働く女性を第1ターゲットにしているため、10:00〜15:00は女性専用。その後閉店の19:00までは、男女ともに利用可だという。ニッポンのおいしさを無料で味わえる「だしCafe」は、10月1日(金)15:00オープン。ほっとひと息入れられるスポットとして、銀座で働く女性たちの憩いの場として話題になりそうだ。【東京ウォーカー】

http://news.walkerplus.com/2010/0919/3/

このビジネスは創造的破壊につながるか!!
さて、このような無料マーケティングの事例は以前に酒と煙草が無料の居酒屋革命や、Food Stadium 編集長のつぶやきというかたちで他の事例も紹介しました。このときは、まだ、消費者は変化を求めている程度の説明でお茶を濁しました。なぜなら、居酒屋革命などは、この先のビジネスなど、おそらく想定していないだろうと思えたからです。仮に想定していたとしても、まだ、先のことだろうと思えたからです。

そのときは、いずれ食品などの世界でも、このような事例が出てきて、その時は、おそらくすでにその先まで考えているだろうから、その時にまた、新たな考えを掲載しようと考えていました。そうして、本日とうとうそのような事例が出てきたと思いますので、本日掲載しました。

要するに、味の素は、上のような店舗をだして、店舗そのもので、損はしないまでも、大儲けしようなどとは考えてはいないということです。では、なぜ店を出すのかといえば、店を今のIT関連の事業の言い方でいえば、プラットフォームにしようという腹積もりなのだと思います。

プラットフォームとは何かといえば、IT関連の世界では一般には、『あるソフトウェアやハードウェアを動作させるために必要な、基盤となるハードウェアやOS、ミドルウェアなどのこと』などとされているが、ここで意味するのこの意味ではありません。私の意味するところのプラットフォームは、なかなか掲載されている資料がなかったので、あの大前研一さんがこれについて触れている文書を下に引用します。これは、大前研一ビジネススクールというブログの中の記載です。
24日(今年6月、管理人注)、世界最大の携帯電話メーカーであるフィンランドのノキアと米ネット検索大手ヤフーが携帯電話を中心とするネットサービス事業を統合すると発表した。
スマートフォンが世界的に急速に普及するなか、携帯電話のサービスを共同で拡充し、この分野でシェアを伸ばしている米アップルや米グーグルに対抗する狙いとのこと。
米国での実態を見る限り、ほぼアップルとグーグルが勝者になることは間違いないと私は見ている。
おそらくノキアは世界最大の携帯電話メーカーとして「焦り」を感じているのだろうが、アップルやグーグルが進めるビジネスのスピードには追いつけないと私は思う。
アップルやグーグルの戦略は自社としてはプラットフォームだけを提供し、その上で動作するアプリケーションを開放して、どんどん外部の力を借りて作ってもらう点にある。
ノキアのように「自社で設計して自社で作り上げる」という従来型の手法では、アップルやグーグルのスピードには絶対に追いつけないだろう。
私は拙著「新・資本論」の中で「21世紀の富はプラットフォームから生まれる」と述べたことがあるが、アップルが発売した話題のiPadを取り巻くビジネス環境を知る上でも、この考え方は非常に重要だと改めて感じている。
プラットフォームビジネスにおいては、トラフィック(アクセス数)が最も重要な要素であり、そこに集まる人が増えることで商流や情報流が発生して富が生まれる。
米アマゾンは自前の電子書籍端末「キンドル」というプラットフォームをすでに持っていたが、4月に「iPad」が発売された途端、自社が販売している電子書籍をiPadでもダウンロードできるようにしてしまった。
アマゾンにしてみれば、ハードウェアとしての「キンドル」では「iPad」に敵わないので「自分はコンテンツ屋」だと割り切ったのだ。
iPadというプラットフォームに便乗して「コンテンツで稼ぐ」という考え方は、プラットフォームビジネスの本質から見て、理にかなっている。
こうした電子書籍ビジネスの世界的な広がりを受けて、欧米で電子書籍ビジネスを展開してきたソニーは27日、同社の電子書籍専用端末「リーダー」の新しいモデルを、日本国内で、年内に発売すると発表した。
さらには、ソニー・KDDI・凸版印刷・朝日新聞社4社で電子書籍配信事業に関する事業企画会社を設立する方針とのことだが、この取り組みは上手く行かないと私は思う。
なぜならソニー・KDDI・凸版印刷・朝日新聞社が、電子書籍ビジネスを展開する上で最も考慮すべき事項は、ハードウェアではなく、様々な本や雑誌などソフトを取り揃えることだからだ。
日本で電子書籍ビジネスを展開する上で、最も大きな障害となるのはトーハン(株式会社トーハン)と日販(日本出版販売株式会社)の存在だ。
印刷業界に君臨するトーハンと日販を通さずに、直接書籍をダウンロードさせる仕組みを展開する「勇気」があるかどうか。
そこをクリアしない限り、日本で電子書籍ビジネスを成功させることはできないだろう。
プラットフォームビジネスという概念は今後ますます重要になってくると思う。
大前研一さんは、自分の考えを一部だけきりとって、どこかで引用されるのを非常に嫌がる方なので、比較的短い文章だったので、敢えて全文引用させていただきました。

さて、このプラットフォームという考え方、以前私のブログでもあるブロガーの方が分かりやすい表現である「水道の蛇口戦略」ということで、私のブログにコメントされていたので、それ以来使わせていただいています。

要するに、水道の蛇口戦略とは、「iPhone、iPad、iPodは水道の蛇口のようなもので、水道管を通じて様々な個人や企業が制作したステキなコンテンツがその蛇口に注ぎ込まれていきます。今はまだユーザーはこれらのコンテンツを有料(少額)で購入しているのですが、もし、iPhone、iPad、iPodそのものが広告媒体になったら、広告媒体であるiPhone、iPad、iPodの無料化(低価格化)だけではなく、コンテンツそのものも無料化するかかなり低廉にする戦略」ということです。

さて、この読者の皆様なら私が何をいわんとしているかおわかりでしょう。味の素の新たなお店である「だしCafe」は、味の素にとってのプラットフォームなのです。そうです。アップルでいえば、iPadや、iPhoneなのです。グーグルでいえば、グーグルが提供している、検索エンジンや、いまや、とてつもない高機能をもつ、グーグルマップや、Gmail、グーグルアースのような数々のアプリケーションのようなものなのです。

特に、グーグルのアプリケーションは全て無料です。しかし、これらを利用するユーザーに広告をだして、そのを利益の源泉にしています。

味の素は、このcafeに関しては、ちょうど、アップルがiPhoneや、iPadをユーザーに比較的廉価で販売しているように、おにぎりや味噌汁を無料にしていますが、他の商品も比較的安く販売擦るのだと思います無論彼らの事業はそこで終わりというわけではありません。無論、店で他の商品も提供するでしょうが、それだけでもビジネスが終了するわけではありません。もし、それだけであれば、スタバなどの事業モデルと何も変わりありません。

それをはるかに超えて、おそらく、店に出す商品は、自社開発したり、他の事業者にもどんどん自由に参入させるのだと思います。そうして、消費者に受け入れられた商品に関して、店で売るだけではなく、他にも販売するのだと思います。これが、この事業の本当の意味なのです。おそらく、チェーンオペレーションを実施し、徹底した標準化をはかり、調理経験のないアルバイトにでも簡単にできる料理などを提供し、販売しても誰もが簡単に料理できる食品を徹底して開発するのだと思います。

従来のように、店がない状態で研究所などで研究するのとは異なり、さらに踏み込んだ開発ができるし、さらに、他の事業者の力も借りて、はるかに多様性のある開発をするのだと思います。

また、この店自体も、プラットフォームにするだけではなく、味の素自体のプロモーションにも役立てるのだと思います。とにかく、様々な面で相乗効果を生み出そうとしているのだと思います。

この事業に関して、「パイロット店舗」のようなものと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、私は違うと思います。パイロット店舗と言った場合、すでに考案した業態など、はじめから大きな規模て実施しては、どうなるかわからないので、最小は小さな規模で行うというのにすぎないです。

しかし、この試みは無料の商品を出すというところから、パイロット店舗ではなく、やはり、店自体をプラットフォームにするという考えであり、今後、味の素でも長期間にわたって、運営し、さまざまな商品を開発するためのプラットフォームにしようとしているのだと思います。

今後、このように食品関連に限らず様々な産業で、プラットフォームという考え方は重要になってくると思います。たとえば、飲食店においても、プラットフォームである店を持ち、このプラットフォームでは、収支がトントンか、多少存しても、たとえば、この店で開発した商品をEコマースなどで大々的に販売するなどのことをして、全体では店舗で儲けるよりも、はるかに大きな利益を獲得するなどのビジネスモデルが出てくるのではないかと期待しています。現在、デフレの世の中で、消費者がなかなかものを買わない時代ですが、これに対して手をこまねくことなく、果敢に挑戦する味の素に喝采を送りたいです。

そうして、この味の素の試みに続く、企業がさまざまな分野からでてきて、以前このブログにも掲載した、シムペーターのいうように、「創造的破壊」が日本でも促進されると良いと思います。ただし、以上は私の理想論を述べているということであって、実際に味の素がどの程度のことを考えているのか、まだ、オープンもしていないので、情報も少ないですから何ともいえません。そもそも、多店舗するのか、継続して営業するのかも定かではありません。しかし、今後、ITビジネスで唯一成功しているといっても過言ではない、プラットフォーム型ビジネス、他の業種・業態にも広がっていく可能性は大きいと思います。さて、この味の素の新業態どうなるか、このブログでは、今後も追跡し、何か新しい動きがあれば、掲載させていただきます。





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