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2007年3月14日水曜日

オーブン調理の参入障壁の高さ?!

先にオーブン調理や、オーブン・レンジを含むシステムキッチンは日本のホーム市場の最後のフロンティアになるというお話をさせていただきました。本日はこの市場に対する脅威をあげさせていただきます。

オーブン・レンジはいまだ日本の家庭に馴染んでいません。リストランテ・ル・ブォンでは過去にオーブンレンジを用いた料理教室を開催した際に、アンケートもとりましが、その結果は、オーブンレンジを自宅に設置している人のうちほぼすべての人が、1週間に一度以上のオーブン・レンジを用いた料理をしていないことが判明しました(ただし、既存の料理を温めるなどのことは料理を実施したことに含めていません) 。これはヨーロッパなどに比較すると驚くべき結果であると思います。

オープン文化に慣れ親しんでいない日本では、自分の母親や祖母でも全く扱った経験がなく、結局扱い方が分からず、利用しようという気持ちにはならないものと推察します。さらに、ロースト・ビーフ・ポーク・チキンなどの作り方は塩コショウと他の香辛料を肉につけてタコ糸を結んで形を整えて耐熱容器に移してオーブンの中に所定温度で所定時間入れておけば自然に出来上がり簡単であるにもかかわらず普及していません(欧米では子供にやらせて、母親はもっと手の込んだ料理をしていることも多い)。さほど難しいことでもないのにチャレンジすることなく、最初から諦めているため参入障壁が高いものと推察できます。


現状のままでは、オープンを利用するのは海外生活の長い人、料理にかかわる業務に携わっている人、たまたま母親などから教えてもらった人、特別料理に興味があって研究熱心な人などに限られてしまかもしれません。

現在日本ではたとえば、ステーキなどは家庭で作ってもローストビーフを作っているという家庭はまれです。カレーライスも、ステーキも最初は誰も分からなかったはずです。ステーキを焼くことを難しいと思う人はいないはずです。しかしステーキなども考えてみれば、自分の親も祖母もしたことがない、周りの人もしたことがない、テレビなどでもほとんど見たことがない、スーパーなどの小売店に行ってもステーキ用にカットしてある肉がなければ、今のように誰でも簡単にできるでしょうか?

きっと無理だと思います。確かにただ焼くだけで簡単かもしれません。しかし、肉はどのくらいの厚さが良いのか、どの程度焼けばいいのか、味付けはするのかなど、いろいろな問題が生じてくるものと思います。さらに、一度やってしまえば、あるいは何回か失敗すれば、結局は誰でもできる。ただ、焼き具合やちょっとしたコツでうまく焼けたり駄目になると気がつくでしょうが、一度もやらならなければ、煩雑さだけが頭に残り結局はやらないと思います。

このような状況を打破するためには、やはりメーカー、小売業、その他多く産業がコラボレーションしていく必要があると考えます。

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