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2007年2月28日水曜日

世界で一番健康に良いと言われる南イタリア料理(2)

最近はサプリメントや特保食品なども、一体何に良いのかをただ良いというだけではなく、その科学的根拠(エビデンス)をあげないと消費者・生活者に信頼されないようです。そこで、今回は南イタリア料理の体に良いとされる根拠となるエビデンスを掲載したいと思います。


さらに研究が進むと、地中海沿岸諸国の中でも特に南イタリアで心血管障害が少ないことも分かってきました。

南イタリアの人達は、飽和脂肪酸の摂取量が少ないだけでなく、食物繊維の豊富なパスタやパンといった複合糖質を十分量とっていること、背の青い魚(白身魚)をたくさんとることによる多価不飽和脂肪酸の一種エイコサペンタン酸の摂取量が多いこと、オリーブオイルを油脂として使うことで、一価不飽和脂肪酸のオレイン酸や抗酸化物をより多く摂取することにより、これらのことがすべて協調して動脈硬化やそれに伴う心血管障害を抑えることが医学的にも明らかにされてきました。

    イタリアの市場の野菜

ここでもう一つ重要なことは、動脈硬化の抑止といった面だけではなく、地中海風(特に南イタリア風)食事では各栄養素のバランスが良く、またカルシュウムをはじめミネラルの補給、ビタミンの摂取といった面でも優れているということです。これをアメリカ糖尿病学会、心臓病学会、対ガン協会で掲げている食事目標と、多少の違いはあるにしても摂取する各栄養素のバランスとコレステロールや塩分の摂取量についてはおおむね一致します。


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【アメリカ糖尿病学会、心臓病学会、対ガン協会で 掲げている食事目標】
糖質・・・・・・・・・・・・55~60%(水溶性食物繊維の多い炭水化物としてなるべくとる)
蛋白質・・・・・・・・・・10~15%コレステロール摂取・・・・1日300ミリグラム以下
脂質・・・・・・・・・・・・30%以下(その内容は飽和脂肪10%以下、多価不飽和脂肪6~10%、残りを一価不飽和脂肪酸とする)
コレステロール・・・・・・・・1日300ミリグラム以下
食物繊維・・・・・・・・1日40グラム程度
食塩・・・・・・・・・・・・1日8グラム以下
アルコール・・・・・・・少量であれば勧める============================================

これらの組織では、三大栄養素について脂質、特に飽和脂肪酸の多い動物性脂肪を抑え、さらに高蛋白食をいさめ、糖質の摂取量を増やすように勧告しています。糖質といっても、砂糖でとるのではなく、穀類などの水溶性食物繊維を多く含有している炭水化物としてとることを勧めています。
糖質は体すべての構成組織のエネルギー源です。糖質を体でうまく利用するためには、咀嚼(そしゃく=良くかむこと)、消化、吸収という一連の流れの中でゆっくりすすむのが、体に無理がかかりません。こうした観点から糖質は穀類でとることが良いです。

ブドウ糖の急激に吸収を抑えるためにも、また、コレステロールをはじめとして体にとって取りすぎるとい健康を損なうものの吸収を抑えるためにも、水溶性食物繊維が穀類に多ければさらに良いです。蛋白質は必要以上にとりすぎると、腎臓に負担がかかり、腎臓を悪化させる恐れがあります。欧米料理の中にあって南イタリアは、こうした目標を無理なく達成できる内容になっています。

さていかがてしょうか?エビデンスとしてはしっかりした裏づけがあると思います。

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