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2013年1月7日月曜日

創業時から「ニッチよりグローバル」なテラモーターズ−【私の論評】メイカーズの流れを知れば、最初からグローバルでもニッチであることが理解できるはず!!

創業時から「ニッチよりグローバル」なテラモーターズ:

テラモーターズがフィリピンの輪タク業者に提供したスクーター

「ベンチャー企業は先行企業がまだ手をつけてないニッチな市場を狙うもの」──。 ベンチャー企業の定石ともいうべき戦略であるが、2010年4月にテラモーターズを起業した徳重徹社長は違った。「ボーン・グローバル・ベンチャー」を掲げたのだ。その狙いについて徳重社長は「設立当初からグローバル市場に切り込むことで、これまでのベンチャー企業にない新しい成長スタイルを描き出したかったのです」と語る。そして徳重社長が目を付けたのが電動バイクだった。

【私の論評】メイカーズの流れを知れば、最初からグローバルでもニッチであることが理解できるはず!!

上の記事、詳細を読んでいただければお分かりになると思いますが、大きな勘違いをしていると思います。上の記事でば、「ベンチャー企業は先行企業がまだ手をつけていないニッチな市場を狙うもの」というのが常識だったのを、テラモーターズは、それを破ったというような書き方をしています。しかし、これは間違いだと思います。この記事を書いた人は、完璧に勘違いしています。グローバルな事業展開をしているかといって、ニッチではないということはありません。


上の記事を書いた人は、このブログにも、このブログに昨年末掲載した、現在おこりつつあり、これから大きな潮流となる、いわゆる「メイカーズ」というトレンドを知らないのだと思います。(上の写真は、メイカーズ・ムーブメントを解説したクリス・アンダーソン氏の著書『メイカーズ』の表紙)

「ロングテール」「フリー」著者が提唱する“メイカーズ革命”で日本が再起動する?―【私の論評】本年最後の話題として「メイカーズ」は取り上げないわけにはいかない!!

詳細は、上の記事をごらんいただくものとして、いわゆるメイカーズとは、最初からからグローバルでありながら、ものづくりのロングテールといっても良い動ききで、最初からニッチであるという動きです。ニッチであるからこそ、個性的な製品ができあがる可能性が増えたし、メイカーズ的なものづくりをすればこそ、ニッチでも成り立つという具合です。

ちなみに、ロングテールについて、簡単について掲載しておきます。詳細はwikipediaなどで調べてください。
「オフライン小売店」と呼ばれる従来型の店舗を構えた形態の販売店では、商品棚の容量や物流上の制限などで売上げ成績の良い売れ筋商品を主体に販売するよう努め、売れ筋以外の商品(死に筋商品)は店頭に並べられないことが多かったものです。しかし、アマゾン社などのオンライン小売店は、無店舗による人件費と店舗コストの削減に加えてITの利用による在庫の一元化やドロップシップの導入などによる物流コストの極小化を進めた結果、従来型の小売店の制約に縛られず、普通に考えれば年に1個、またはそれ以下しか売れないような商品まで顧客へ提供することで、店舗を構えていたのでは実現不可能な大きな販売機会の取り込みを可能にしました。このようなITを駆使した新たな物品販売のビジネスモデルを説明する時に使われるのが「ロングテール」です。

このロングテールの意味そうして、新たな「メイカーズ」の潮流を知っていれば、上記のようなグローバルだから、ニッチではないという見方にはならないと思います。ロングテール、メイカーズ的な観点からいえば、逆にグローバルだから、ニッチでも成り立つということができると思います。

テラモーターズはどの程度、オープンイノベーションにしているのか、あるいは、クラウド・ファンディングを使っているのか上の記事では解説されていません。しかし、おそらく、従来のように自分たちが、製造工場を持っているのでなく、アップルのように自らは製造設備は持たず、自分たちは企画と、試作品製作のみを行っているのだと思います。おそらく、このように全部ではなく、ある程度の部分は、メイカーズ的なやりかたを取り入れていると思います。上の記事をみていても、たとえ海外に販売するからといって、海外にもすでに、大手メーカーによる、スクーターなどかなり販売されているでしょうから、ニッチであることには変わりないと思います。

上の記事、メイカーズ的潮流をどの程度取り入れているかという観点から、記事を掲載すれば、もっとレベルの高い記事を掲載できたものと思います。このままだと、真実を伝えたことにはならないと思います。このようなことを説明するには、ひよっとしたら、"グローバル・ニッチ"という言葉が必要かもしれません。そうです。最初からグローバルな市場でありながら、ニッチな市場という意味です。このような言葉ないようですが、これで十分日本でも、外国でも通用すると思います。

このような潮流を知らなければ、上記の記事のように、本当の姿を見失います。このブログの 購読者の皆様は、そのようなことはないでしょうが、自分の身の回りの人で、上記のような見たて違いをする方がいた場合には、メイカーズの潮流を教えてあげるべきと思います。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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