酒を飲んで仕事をするという選択肢:
酒を飲みながら仕事をする。……ちょっと考えられないことではあるが、そうすることによって「仕事がはかどる人」がいるのも事実だ。しかし、酒が入ると正確な判断や作業ができないのではないだろうか? ミスが発生してしまうし、仕事を頼んでいる人にとっても不安なのではないだろうか?
実際に酒を飲みながら仕事をすることがあるという大手出版社のパソコン雑誌編集者Mはこう語る。
「もちろん泥酔はダメですよ。楽しむために酒を飲むのもダメです。あくまで仕事をはかどらせるために飲むわけなので、気構えが違うんですよ。だからミスもしませんし、むしろ覚醒したような気分になってスムーズに仕事が進みます。缶ビールを飲みながらデスクワークしています」(M氏 談)。
また、当編集部の調査によってランチタイムに酒を飲んでいるサラリーマンやOLがいることが判明した。たとえばOLのAさんは「パスタに白ワインをつけて1200円のランチセットがあるのですが、週に2回はランチに白ワインを飲んでますね。気分が高まって午後も頑張りたくなるんです」と
ランチタイムに酒を飲むメリットを語る。
サラリーマン男性のGさんは「酒を飲んでることがバレたら、ウチ(Gさんの会社)は激怒して処分するでしょうね。でも昼に一杯のビールを飲むだけですから酒臭くなりませんし、むしろ仕事がはかどって
会社にとってもプラスになると思いますよ(笑)」と語っていた。
うーむ、しかし営業や接客業の人は絶対に飲酒なんてできない。そういうことができるのは、外部の人と触れ合わない仕事をしている人に限られるだろう。え?
営業中にビールを飲んでるって? それはそれで業績が上がるのならプラスになっていいかも……? あなたは、仕事中に酒を飲んだことはあるだろうか?
【私の論評】確かにお酒を飲むと頭が冴えるということはあるのだが・・・・・・・・・。でもほどほどに!!
私自身も、上の記事と同じようなことを経験したことがあります。とはいっても、私自身が酒を飲みながら仕事とをしたということではありません。もう随分前ですから、正確なところは覚えていませんが、もうすでに廃刊になったあるパソコン雑誌の編集部に行ったときに、そのような光景をみました。
何と、編集室の入り口近くに、缶チューハイの自動販売機があり、中で編集者の人が、それを飲みながら仕事をしているではありませんか。そうして、編集者の人と話をはじめたら、何とお茶ではなく、缶チューハイがでてくるではありませんか!!無論この編集部の人たちは、以前にもお酒を飲んだことがあるので、私が下戸ではないことを知っておられたのですが、それにしても、少し驚いてしまいました。このときは、確かその当時のパソコン通信(随分古い話ですが・・・。インターネットが商用でも使えるようになった直前の話です)に関する小さなコラムを掲載していただいたのですが、投稿はメールででも良かったのですが、丁度近くに行く用事があったので、原稿を直接手渡ししました。
そのときは、そのコラムの話になりましたが、ついでに缶チューハイの話題にもなりました。何と、この編集室では、飲料としてはお茶、コーヒー、紅茶、その他の清涼飲料水は無論のこと、缶チューハイも自由に飲んで良いということでした。何を飲むかは、本人の裁量に任されているということでした。
だからといって、缶チューハイをぐてんぐてんになるまで飲むような人はおらず、仕事に特に影響はないとのことでした。あくまで、いくつもあるうちの飲料の一つという感じでした。
雑誌の編集ということであれば、知識労働ですから、成果をあけることができれば、それで良いということです。この世界は、成果というものがはっきりしています。まずは、雑誌が売れなければ話にならないわけで、しかも、雑誌の中でも、特に良く読まれるとか、評価が高い記事を書く人や、あるいは、雑誌の企画などで、良い企画が立てられればそれで良いわけです。
こういう人なら、別に執務中に酒を飲もうが、何を飲もうが、あるいは、外出しようが、一見遊んでいるように見えてもきちんと成果のあがる仕事をしていれば、文句のつけようがないわけです。逆に、何の変哲もなく、朝から晩まで定時に出社し、飲料が普通のコーヒーやお茶だったとしても、成果をあげる仕事をしない人はいらないということです。また、規定の仕事を効率的なこなす人は、アルバイトで十分ということです。
昨日も、『
なぜ効率ばかり追求すると利益が減るのか(プレジデント)−【私の論評】変人を揃えることではなく、成果をいかにあげさせるかか本質なのだ!!』という記事をこのブログに掲載しましたが、この記事のなかにあげたドラッカーの言葉のように『効率とは仕事の仕方であり、成果とは仕事の適切さである』ということです。
だから、仕事中あるいは、仕事のある日の昼などに、軽いお酒を少しのむくらいのことは、ほとんどが害がないと思います。
また、お酒の効用としては、たとえば、仕事が終わってから飲み会をしていて、リラックスしているときに、仕事や、その他結構こみいった話などしていると、かなり知恵がわいてくることがあります。これなど、私自身もそうですし、他の人たちもそういうことが結構あるようです。私などは、お酒を飲みながら、他の人が良い話をしたときなど、その当人にことわって、良い話だからメモさせてくださいといって、iPhoneを取り出し、フリック入力で素早くメモしたりします。すると、その入力が他の人からみると、おそろしく速いようなので、それでさらに盛り上がったりします。
|
先日飲み会で全員のスマホを出してならべてみたら、
3GS、4、4Sの違いはあったが全員がiPhoneだった |
また、酔がまわってきて、フリック入力ができなくなったときには、それも無論断ったうえで、iPhoneで録音させていただくこともあります。こういう時の話は、自分の話でも、後でメモを見たり、録音を聴いたりして「ええっ!」という話もありますし、他の人の話しでもそういうこともあります。しかし、メモや、録音をしておかなければ、次の日はほとんど記憶に残っていません。ついでに、これもお断りして、話している人の写真もとっておくとなお良く思い出せます。皆さんも、このようなことを試してみてはいかがですか?スマホがあれば、すぐにできます。これも、ライフログの一つでしょうね。
これに関しても以前このブログに以下のような記事を掲載したことがあります。
お酒好きにはたまらない研究結果! 人はお酒を飲んでいる時の方が頭が切れるらしいぞー!―【私の論評】今欠けているのは、サロン的な大人の飲み方かもしれない!!
詳細は上の記事を読んでいただくものとして、こういう研究結果もあることから、多少の飲酒はかえって、仕事がはかどることになると思います。
ただし、ご存知のように、お酒は頻繁に飲めば習慣性がつき、その習慣性をそのまま放置しておけば、とんでもないことになります。たとえば、成果をあがる仕事をしようとするときには、必ずある程度お酒を飲まなければできないということにでもなったら、それは、単なるアル中です。それを続けていれば、いつかは体を壊します。
それに、飛行機のパイロットや、海上保安官その他、勤務中はおろか、待機時間中にお酒を飲んではいけない仕事の方もいらっしゃいます。それに、飲酒後車の運転は絶対に駄目です。こうした規制は守ることは無論のこと、酔って悪さをしたり、成果をあげられないなどのことがない限り社会は、もう少し飲酒に関して寛容であっても良いのではないかと思います。海外だと、管理職以上やラインでお客様に直接あったりサービスをする立場の人でない人たちなら、昼食にビールやワインを少しいただくのはごく普通のことです。
皆さんは、どう思われますか?
【関連記事】
なぜ効率ばかり追求すると利益が減るのか(プレジデント)−【私の論評】変人を揃えることではなく、成果をいかにあげさせるかか本質なのだ!!
お酒好きにはたまらない研究結果! 人はお酒を飲んでいる時の方が頭が切れるらしいぞー!―【私の論評】今欠けているのは、サロン的な大人の飲み方かもしれない!!