22日、ジャカルタで、アジア・アフリカ会議に臨む(右から) 安倍首相、インドネシアのジョコ大統領、中国の習近平国家主席 |
バンドン会議60周年記念首脳会議で、演説する中国の習近平国家主席=22日、ジャカルタ(新華社=共同)
中国の習近平国家主席は24日、安倍晋三首相との会談を終え、会談場所の部屋を出た際、「習主席、ニーハオ(こんにちは)」との日本人女性記者の呼び掛けに、満面の笑みを浮かべて右手を振った。
会談内容についての質問には一切答えなかったものの、なおも習氏を追いかける50人近い記者団に何度も笑顔を見せ、手を振っていた。
仏頂面が印象に残った昨年11月の北京での首脳会談とは打って変わって、友好ムードを前面に出していた。
【私の論評】追撃戦に転じた安倍総理に仏頂面などしておられるような立場にないことを理解し始めた習近平(゚д゚)!
確かに、昨年11月の北京での日中首脳会談では習は仏頂面をしていました。その画像を以下に掲載します。
どんどん拡散して下さい。百度でも何度でも・・・色々なシナの掲示板があるはず。僕の見立て通りです。日中首脳会談は完全に支那の負け。 この画像が中国人民に漏れたとしたらw @fuzita2013 @honey_maple pic.twitter.com/Dm4Zz49OgP
— 西村幸祐 (@kohyu1952) 2014, 11月 10
仏頂面は、まさかネクタイの色ではないでしょう。この子の西村幸祐氏のツイートが語っているように、日中首脳会談では完璧に習近平側の大敗だったからです。それに関しては、このブログにも掲載しました。そのURLを以下に掲載します。
【石平のChina Watch】首脳会談で敗者となった習主席―【私の論評】日中首脳会談の安倍総理大勝利を報道できないマスコミ!一国の宰相に愛想づかしをされ、蚊帳の外におかれるマスコミは、もうその使命を終えた(゚д゚)!
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、石平氏のこの首脳会談における、習近平の完璧な敗北についての石平氏の見解を掲載しました。その部分のみ以下にコピペさせていただきます。
中国は結局、安倍首相を「野放し」にするようなことはできなかった。そのためには首脳会談に応じる以外にない。もちろん中国はそう簡単に折れたくはない。「領土問題の存在を認める」「靖国は参拝しない」という2つの条件を日本側に突きつけた。
しかし、安倍首相は最後までそれを拒否した。窮地に立たされたのは習主席の方である。そしてAPEC開催の3日前、日中間でようやく4項目の「合意文書」が交わされた。もちろんそこには「靖国」のやの字も入っていないし、日本が認めたとされる「異なる見解」は決して「領土問題」を指していないことは一目瞭然だ。つまり中国は、日本側に突きつけた2つの「条件」を自ら取り下げて首脳会談に応じた。
こういうことを強く意識しているからこそ、安倍首相との会談の冒頭、習主席は自らの悔しさを覆い隠すために、条件を引き下げたことを国民の目からごまかすために、わざと無礼な態度をとって虚勢を張るしかなかった。その瞬間、習主席は文字通りの敗者となった。しかし、この時の習近平は、まだ仏頂面をしていられるだけの余裕がありました。今の習近平はそんな余裕もありません。今回は、余裕の無さをひた隠しに隠すために、友好ムードを演出しているようです。
確かに、習近平は仏頂面をしている程の余裕すらありません。その第一の要因として、このブログにも最近も掲載したように、中国経済の明らかな低迷があります。これは、近々回復するという見込みは全くありません。
本日も以下のようなニュースがありました。
中国経済大異変 国有企業で初のデフォルト 不動産大手のドル建て社債も破綻
これはただごとではありません。国有企業のデフォルトなど少し前までは全く考えられませんでした。国有の企業ですら、デフォルトさせてしまう今の中国の現状が良く理解できるというものです。
中国経済に明らかな異変が生じている。河北省の変圧器メーカーが発行した社債が国有企業として初のデフォルト(債務不履行)に陥った。また、上海の不動産大手企業が発行したドル建て社債も初のデフォルトを引き起こしている。これまで陰に陽に救済してきた中国政府もサジを投げた形で、市場では次の破綻候補がリストアップされている。
これほど酷い経済の低迷があっては、習近平も仏頂面で余裕をかましているようなこともできません。
第二の要因としては、日米のAIIBへの不参加です。中国ではもともと、インフラ投資以外に成長産業分野が存在しないという大きな矛盾がありました。まともな先進国なら、インフラ投資などとうの昔に一巡して、後はほとんどが付け足したり修理するだけであり、投資は新産業の育成や、既存産業の効率化などに当てられるし、そうすれば、確かに投資効果があります。
しかし、中語にはそのようなものがほとんどなく、投資のほとんどはインフラ投資でした。そうして、従来はそのインフラ投資にも確かに投資効果がありました。しかし、最近ではそれも一巡して、めぼしいインフラ投資先はなくなっていますし、それに不動産投資は不動産バブル崩壊により、全く無意味になりました。
最初から頓挫が目に見えているAIIB |
中国はこうした矛盾をAIIB設立で解決しようとしました。要するに、中国内でのインフラ投資には限界があるので、それをアジアに広げ、アジア投資によって中国の経済を何とか立てなおそうとしたのですが、日米が参加しないということで、この目論見は頓挫しそうです。
なぜ、頓挫するかといえは、その最大の要因は、中国主導の日米が加入しない、国際金融機関など、格付けが後ろ盾となる中国の格付けと同等になるという致命的欠陥があるがらです。そうすると、このAIIBが資金調達するには、金利などの条件がたの国際金融機関よりも高くなり、当然のことながら、AIIB融資をするにしても他の国際金融機関よりも割高になってしまいます。
これでは、最初から勝負になりません。だから、本当は、習近平は日本にはAIIBに参加してもらいたくてたまらないのです。そうして、当面中国には、経済立て直し策がこれくらいしかありません。
それに対する、安倍総理大臣の答えは、無論膠も無い(にべもない)拒否です。まさに、習近平と中国共産党は、安倍総理に振り回されるどころか、追撃戦にあって、命からがらという状況に追い込まれています。このまま中国共産党中央政府が何もせずに手をこまねいていれば、中国は間違いなく、小国に叩き落ちます。
これは、本格的な危機です。金のなる木の中国の再来は、ここしばらくは全く期待できなくなりました。AIIBで失敗すれば、金のなる木の中国ではなくなり、いずれ他の国かそっぽを向かれるようになり、中国はまた発展途上国に逆戻りです。
そん状況で、仏頂面などという余裕など有り様もありません。だから、といって、困惑の表情では他国から、そうして特に安倍総理から足元をみられるだけです。
そんなことはできないので、満面の笑みをうかべるしかないというのが、今の習近平の心境だと思います。
私は、そう思います。みなさんは、どう思われますか?
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