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2017年7月5日水曜日

国の税収減で騒ぐ人の思惑 「アベノミクスの限界」は言い過ぎ、増税派が牽制か―【私の論評】再増税でまた失われた20年に突入しても良いのか?

国の税収減で騒ぐ人の思惑 「アベノミクスの限界」は言い過ぎ、増税派が牽制か



 2016年度の国の一般会計税収が7年ぶりに前年割れとなったことを受けて、「アベノミクスの限界」「成長頼みの行き詰まり」などと報じられている。

 数字を確認しておくと、16年度の国の一般会計税収は、15年度実績の56・2兆円から0・4兆円以上減る見込みである。

 これまでの統計をみれば、税収の伸び率は名目経済成長率にリンクしている。

 税収の増加率が名目経済成長率の何倍になるかを示す「税収の弾性値」は、財務省の計算では「1・1」という数字が使われる。もっとも、景気低迷期で赤字企業が多い場合、少し景気が良くなると、赤字企業が減少し、黒字転換で法人税を払うようになるので、税収弾性値は1・1より大きくなる。実際に、過去20年くらいの実績をみると「3」程度となっている。1・1というのは、所得税の累進税率を勘案した長期的な数字とされている。

 経済学の理論では、税収弾性値はプラスであり、名目経済成長率がプラスであれば、税収もそれなりにプラスになるはずだ。しかし、名目経済成長率がプラスでも低い場合、税収がマイナスになることもある。16年度がその例に当たる。

 16年度の名目経済成長率は1・1%にすぎなかったため、税収は0・7%程度も減少した。

 過去にも03年度に似たようなことは起こっている。名目経済成長率が0・7%にとどまったので、税収が1・1%も減少したのだ。

 いずれにせよ、筆者は14年4月の消費増税の影響について「2~3年程度は継続する」と本コラムでも予想していたが、この増税の影響で16年度の名目経済成長が伸び悩んだことが、税収減の主な原因だといえる。

 さらに、16年度前半の円高進行により企業が納める法人税収が伸び悩んだのも大きかった。

 これらをもって「アベノミクスの限界」「成長頼みの行き詰まり」というのは言い過ぎである。消費増税の悪影響や一時的な円高により、アベノミクスの効果が損なわれたとみるほうが正しい。

 「アベノミクスの限界」という人の多くは、6月に決めた骨太の方針で、財政再建姿勢が後退したと批判する。こうした人たちは14年4月の消費増税についてはやるべきだと主張していた。増税で経済成長が腰折れしたことが税収減の主因であるにもかかわらず、再び消費増税を主張するのは理解に苦しむ。確実な税収増のためには、より高い名目経済成長が必要なだけなのだが。

 消費税率10%への再増税は、当初は15年10月からとされていた。しかし、安倍晋三政権が17年4月に延期し、さらに経済状況の悪化で19年10月に再延期した。実際に、それを実行するかどうかは18年中に決めなければいけない。安倍政権は20年の憲法改正を目指しており、国民投票もあるかもしれない。

 こうしたことを背景として、三たび消費増税が見送られないように、増税派が今から牽制(けんせい)球を投げているとみたほうがいいだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】再増税でまた失われた20年に突入しても良いのか?

税収の推移のグラフを以下に掲載します。これは2016年12月22日に作成されたものです。

この時点て、2017年度の一般会計税収は、57兆7120億円となると見込まれています。1991年度(決算ベース、59兆8204億円)以来、26年ぶりの高い水準。安倍政権は経済成長による税収増を「アベノミクスの果実」と位置付けており、円安に伴う企業業績の好転などを追い風に、16年度当初予算に比べ1080億円の増額を確保すると見込んだのです。

税目別の内訳を見ると、所得税が16年度当初比で270億円減の17兆9480億円。企業の賃上げの動きを背景に、15年度(決算)から3年連続で17兆円台後半となります。

法人税は企業業績の改善が見込まれるため、1580億円増の12兆3910億円、消費税は470億円減の17兆1380億円。相続税は2兆1150億円と1940億円増加する一方、酒税は1兆3110億円と480億円減少します。

16年度補正後の一般会計税収は当初予算から1兆7440億円減額し、55兆8600億円になると見積もっていました。年度前半の円高に伴う法人税収の落ち込みを織り込んだものです。

16年度に税収が落ち込むことは、いわば予定帳場です。これを、「アベノミクスの限界」「成長頼みの行き詰まり」というのは、全くあたりません。

こういうことを言う人たちには、必ずしも増税=増収ではなかったことを思い起こしてほしいです。


1989年の増税では翌年の1990年は、前年と比べて税収が5兆円増えて60兆円となりました。しかし、その年をピークとして、その後20年間、日本経済は長い停滞期に入り、一度たりとも90年時の税収を上回ることはありませんでした。

97年に消費税を5%へ増税するとすぐに税収は減少しました。消費税率を5%に上げた1997年とその翌年98年を比較すると、消費税収は増加したものの、所得税収と法人税収はそれぞれ2兆円減少。トータルで見ると53.9兆円から49.4兆円へと4.5兆円も減った。

この違いは、1989年には消費税増税はあったものの、当初から所得税、法人税の減税がありました。一方1991年は、当初は減税措置がなく、年末に特別対策として実施されたという違いがあったからです。

いずれにせよ、消費税増税しても結局税収は長い目では伸びなかったのです。これは、どういうことかといえば、消費税増税でGDPの6割を占める個人消費が減ってしまったからです。

一方2014年の増税では、税収が減るということはありませんでしたが、2016年度には減ることになりました。政府は2017年度には増えるとしてはいますが、それもどうなるかはわかりません。

結局、消費増税を行うと、いっとき消費税収は増えるのですが、やがて国民や企業はその負担に耐え切れなくなり、景気が後退していくのです。その結果、企業の収益は悪化し、雇用者の所得も減少します。そうなれば、法人税収、所得税収が減ってしまい、トータルの税収は増えないのです。

こうしたデータを見れば、消費増税をしても税収が増えないことは明白な事実です。しかし、財務省はこうした事実を説明することなく、「増税しないと財政赤字が拡大する」というワンパターンのフレーズで国民の不安をあおってきました。

省益を拡大するために消費増税の嘘を覆い隠してきた財務省には大きな罪があります。さらに問題なのは、消費税の問題点を知りながら片棒を担いでいるエコノミストやマスコミです。もし、消費税の問題点を知らないというなら「無知」の罪があり、国民に判断材料を提供する公人の使命を果たしているとはいえません。

税収を増やしたいならば、デフレから回復しきっていない日本の場合は、結局は経済発展するしかないのです。消費増税は愚策中の愚策です。

「アベノミクスの限界」「成長頼みの行き詰まり」などのフレーズで騙されて、安易な増税に突き進み、またまた失わた20年に突入し、私達の子どもや孫の世代を途端の苦しみに追いやるべきではありません。

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2014年10月25日土曜日

国債入札、初のマイナス金利…買い注文殺到で―【私の論評】あれ?再増税しないと国債が暴落するではなかったのですか?国債のマイナス金利とは政府の借金ですか!そんな虚妄等をいう連中に再増税など推進されてはたまったものではない(゚д゚)!

国債入札、初のマイナス金利…買い注文殺到で

日本国債の見本

 財務省が23日に行った短期国債の入札で、金融機関などからの買いが殺到し、本来はプラスであるはずの平均利回りが年率換算でマイナス0・0037%となった。

 国債入札でマイナス金利になるのは初めてだ。

 国債は国が借金をする際に発行する証文だ。普通、お金を貸す人が利子を受け取るものだが、国にお金を貸す金融機関がさらに国に利子も払うという異例の事態になった。

 この日行われた入札は、満期までの償還期間が3か月の短期国債「国庫短期証券」で、金融機関などの希望額は52兆1052億円まで膨らんだ。財務省は5兆2576億8000万円の発行を決めた。

 短期国債は償還期間が1年までの国債で、国が一時的な資金不足を補うため、金融機関などに向けて発行する。通常は、金融機関の国債の購入額(金融機関が国に貸す額)よりも、満期時に国が金融機関に返済する額の方が大きいため、金融機関は満期時に差額分のもうけを得られる。

 しかし、今回は国債の買い注文が殺到して競い合った結果、金融機関が国に貸す額がつり上がり、返済される額より大きくなった。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!


【私の論評】あれ?再増税しないと国債が暴落するではなかったのですか?国債のマイナス金利とは政府の借金ですか!そんな虚妄等をいう連中に再増税など推進されてはたまったものではない(゚д゚)!

あれっ(゚д゚)!確か、麻生財務大臣は、消費税の再増税をしないと、国債が暴落するとおっしゃってはいませんでしたか? それに、そういう論法で増税を是とする、識者の方々も大勢いらっしゃいませんでしたか?

麻生財務大臣は、9月に以下のような発言をしています。
消費増税先送り、国債売り浴びせられると対応困難=麻生財務相
予定通りに再増税すると9月12日のアジア欧州会議でも発言した麻生財務相
 [東京 29日 ロイター] - 麻生太郎財務相は29日夜のNHKの番組で、2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げについて、財務省としては、予定通り引き上げたいとの意向を示した。 
 一方で、再増税が見送られ、国債が売り浴びせられると対応は困難とも語り、先送りした場合の経済の混乱に警戒感を示した。 
 消費税率は予定通り引き上げたいとの方向かとの質問に、麻生財務相は「私どもとしては、そう思っている」と語った。 
 さらに財務相は「(予定通り)しないと、話が違うと国際社会から言われかねない」とし、「国際社会から話が違うと言われた時、日本国債が売り浴びせられると、その対応は難しい。黒田日銀総裁も言っていたが、私たちが最も恐れるところだ」と市場の反応に警戒感を示した。
それにしても、この発言もともとなにやら眉唾です。そもそも、日本国債のほとんどは、日本の機関投資家が購入しているもので、外国の機関投資家や、外国の個人の投資家が購入している例は少ないし、それにすべて円建てです。

以下に、日本の国債の保有者内訳をグラフ化2014年)(最新)したものを掲載します。

日本国政府)「これだけの金額を預かりました」として発行する借用証書が「国債」です。政府の財政、そして国そのものの信頼性に関わる重要な有価証券であることから、その発行総額は多くの経済面での分析に使われ、また格付けもなされ、為替や株式市場にまで影響を及ぼし得ます。

一方、国債は他の債券同様に、借り手にとっては債務ですが、貸し手においては債権であり資産に他なりません。貸し手と借り手、資産を検証する際の領域区分により、国債が持つ意味は大きな変化を示すことになります。今回は日本銀行(日銀)の公開データを基に、日本国政府が発行する国債の保有者区分をグラフ化し、現状を把握していくことにします。

日本国国債保有者別内訳(2014年Q2暫定・合計852.4兆円)

ここで、勘違いしてはならないのは、国と政府の区分です。国=政府ではありません。上のグラフでみると、おそらく社会保障基金というのが、国が持つ国債ということになります。社会保保障基金とは、社会全体あるいは大部分を対象として社会保障給付を行うことを目的としていること、加入が法律により義務付けられていること、資金が積立方式以外の方法で運営されていること、の条件を満たす組織を意味します。

中央政府及び地方政府とともに一般政府を構成しており、国の社会保険特別会計(厚生保険、国民年金、労働保険、船員保険)、共済組合(国家及び地方公務員共済組合等)、及び健康保険組合などがそれに該当します。これは、このような組合などの組織が国債を購入して、年金として被保険者らか集めた保険金を国債購入にあてて、運用しているということです。

それにしても、国債全体からみれば、わずかのものです。政府が発行した国債をこのような一派政府が購入している部分もありますが、ここれは全体から見れば7.9%に過ぎません。

さらに、注目していただきたいのは、海外の保有者は、4.1%に過ぎないということです。

これを、くだけた例えで表現すれば「日本家の家計には852万円の借金(負債)があります。しかしお隣さんから借りているのは35万円だけです(852.4×4.1%)。後は同居しているおじいちゃんや、自宅から職場に通っている息子たちから借りています」ということになります。

そして「日本家全体の」借金(負債)は、おじいちゃんや息子たちの立場から見れば「それぞれの債権(資産)」に他ならないわけです。

これは個人事業主なら、社長本人の資産を会社に貸し付けているようなもの。つまり日本政府が発行した国債のうち95.9%は、国内の民間・地方自治体などの資産ということでもあります。しかも、4.1%の外国人購入者の国債はすべて日本円建です。一方、「投信・証券など」の一部は海外のものも購入しているはずなので、実際には多少は海外の比率が高くなるかもしれませんが、それも全体からすれば、3.9%の一部ということで、これはもう、ほとんど誤差の範囲内といっても良いくらいものです。

国債の発行額だけを比較して、「国の借金は云々、国民一人当たり云々」「日本の財政はアルゼンチンやアイスランドのようにデフォルト直前だ」と危機感を必要以上にあおるのは、まったく筋違いといわざるをえません。特に国民一人当たりに換算すると、赤ん坊も含めて852万円もの借金があるという表現は全くの間違いです。

これを正しく言えば、国民一人当たりに換算すると、生まれた赤ん坊を含めて、国民一人に換算して、852万円もお金を貸し付けているとても豊な国であると言わなければなりません。何しろ、日本国民は、生まれ落ちた途端から、政府に対して一人当たりで、825万円ものお金を貸し付けているということで、日本の赤ちゃんはまさに、銀のスプーンを加えて生まれてきていると言っても過言ではありません。

欧米では大金持ちの言えに生まれた子供のことを銀のスプーンを
くわえて生まれてきた子供という。日本の赤ん坊は、生まれながらに
して、800万円以上のお金を政府に貸している計算になる。

ただし、多くの皆さんにはそのような感覚はないかもしれません。何しろ、多くの国民は、直接個人投資家として、国債を購入して運用しているわけではありません。しかし、多くの人は、金融機関にお金を預けたり、年金・保険などを支払っていますが、これらを取り扱う機関が、それを国債購入にあてているということで、間接的に購入しているだけで、自分のお金と国債との関係を実感できないわけです。

それに、特にデフレという異常現象の皺寄せが、多くの若者などに及んでいるため、豊さを実感できないばかりか、デフレの最中に、増税するという愚かなことをしてしまったため、ますます、その傾向が強まって、消費がガタ落ちになっているということも事実です。

無論、国家財政面だけ見れば、それだけの負債があり利子が発生し、財務を圧迫していることには違いありません。また、国内消費にも現状のデフレのままでは、限界があり、さらに発行額を積み増した場合、国内消費比率が減少していく可能性もあります。要は「危機意識を持つ必要はあるが、必要以上の動揺とそれに伴う誤判断は無意味どころか弊害でしかない」ということです。

それに、なぜこのように政府が、国民から借金をしなければならなくなったかといえば、その第一の原因はデフレです。深刻なデフレであるがゆえに、政府が多額の借金をしなければならなくなっているのです。

平たく言えば、そうしなけば、日本国の経済がまわっていかない状況になっているということです。日本では、デフレを解消すれば、国内消費が拡大して、政府がこれほどまでに借金をしなくても良い状況になります。

とはいいつつ、社会保障費など際限なく拡大していては、限界もあることも事実です。バランスをとりながら、財政を運用していく必要があるのも事実です。しかし、だからといって、財政破綻というのは単なる妄想にすぎません。

的確なバランス感覚に基づいた、財政運営が必要であることはいうまでもありません。いずれにせよ、日本国国債の利回りが(政府の負債が増加しても)なぜ低いままで推移しているのか、銀行がなぜ日本国国債を買っているのかあたりと合わせて、考える必要があります。そうして、それは結論から言えば、現在の日本はデフレという特殊な状況下にあることと、日本政府の信用は今でもかなり高いということです。これは、データからみれぱはっきりとわかります。

ちなみに過去データ分と合わせた経年グラフは次の通りです。

日本国国債保有者別内訳
現時点で時系列的に捕捉しているのは5四半期分のみですが、確実に「その他金融機関」のシェアが増加しています。この中身は、ほとんどが中央銀行、つまり日本銀行によるものです。昨年4月4日の金融政策決定会合で決定された量的・質的金融緩和政策(異次元緩和)で、国債購入を積極的に行った結果、シェアが増加しているということです。

また海外部門のシェアについては、「国債・財政投融資債」以外に「国庫短期証券」(償還期間が1年未満の短期債権)も含めて計算し直すと、合計額は1013.1兆円、海外比率は8.5%となります。

定義、解釈は人それぞれで、「国庫短期証券」を含めるか否かは判断が分かれるところだが(「事業債」「投資信託受益証券」すら含めるべきだとする意見もある)、念のためこちらについても簡易的ながら、海外投資家のシェア推移を確認しておきます。

日本国国債保有比率(「海外」部門、国債・財政投融資債以外に国庫短期証券も含めた場合)(金額:兆円)
こうみると、海外比率8%台になりますが、これを根拠に増税しないと、国債が売り浴びせられると、強弁するにしてもかなり無理があります。

なぜかといえば、日本の国債はすべて円建てだからです。円建てでも外国勢が購入するのは、それだけ日本政府に信用があるということです。

日本政府に信用がなければ、円建では買ってもらえません。この場合、多くはドル建てになるのが普通です。しかし、日本政府はすべて円建てで販売しています。

日本政府の信用がなければ、最初からドル建ての日本国債も発行するはずですが、そのようなものは発行されていません。

日本の財務省や財務大臣が何を言おうが、別に日本政府としては、海外から日本国債を購入してもらわなくても、何とでもできます。

そうして、それは、国債入札、初のマイナス金利という事態によって十分に証明されたものと思います。

なお、上のグラフと、解説の一部は、Garbage NEWS.comというサイトから、引用したものですが、グラフはそのままコピペしましたが、解説はかなり甘い部分があったと思いましたので、私がかなり付け加えました。

なお、国債暴落の妄想については、田村秀男氏も指摘しています。その記事のURLを以下に掲載します。
虚妄にすぎない日本国債暴落論
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事に掲載されていたグラフと一部のみ以下にコピペさせいただきます。

国債利回りは現象し続けている
日銀の異次元緩和で国債相場は上昇し、国債金利は下がり続けている。政府は、国債の利払い負担を減らせるので、金融緩和は大歓迎だ。しかし、日銀緩和だけでは市場に不安が残るので、消費税増税が欠かせないという論法である。
 財務官僚が事実上支配する内閣府は「中長期の経済財政に関する試算」(7月25日付)で経済成長率1に対する一般会計税収の伸び率(税収弾性値)を1とし、消費税率を継続的に引き上げないと財政赤字膨張に歯止めがかからないというシナリオを首相に提示した。
 ところが、これまでの実績では弾性値は3~4に達することが、内閣府の別の試算で証明されている。弾性値3とすれば、名目経済成長率2~3%を維持することで、財政均衡目標は達成できるのに、内閣府はそのデータを無視した。
 4月、消費税率8%を実施した結果、家計消費は戦後最大のレベルで落ち込んだ。脱デフレの希望は遠のきかねない。虚妄の国債暴落リスク論に、首相は二度とだまされないと信じたい。 
いずれにしても、再増税しないと、国債が暴落するなどということは詭弁にすぎず、それは、理論的にもそうであるし、このブログの冒頭の記事にもある、国債入札、初のマイナス金利という事実が、国債暴落の虚妄を見事に実証していると思います。

増税推進派、今回の国債金利のマイナスをどう説明するのか、それでも何か屁理屈をつけて、再増税すべきと言い張るのでしょうか。

もう日経新聞は、屁理屈をこねはじめています。日経のこのマイナス金利に関する記事を掲載します。
短期国債入札で初のマイナス金利 
この記事、完璧な間違いなので、ひよっとしたら削除されるかもしれないので、以下に日経のサイトの記事そのものを切り取り、そのままコピペさせていただきます。


この日経の記事完璧におかしいです。本来、政府が銀行に利子を払うべきものが、マイナス金利ですから、政府はわずかですが、お金を受け取るわけです。それがなぜ借金となるのか、理解できません。

お金を他者に貸して利子を払うのが普通ですが、マイナス金利ですから、利子を払うのではなく、マイナス利子分をお金を貸した人がもらうということであり、これは断じて借金ではありません。日経はもう経済に関しては、何もわからず、愚鈍新聞に成り果てたのでしょうか。

私は、以前このブログに日経新聞を読んでいると、日本経済がわからなくなるという旨の記事を何回か掲載してきましたが、これもそれを示す格好の事例になったと思います。

ちなみ、この同じニュースを毎日新聞では以下にように掲載しています。
国債:金利マイナス…財務省入札で初

 財務省が23日実施した短期国債の入札で、平均落札利回りが年マイナス0.0037%となり、日本の国債入札で初めてマイナス金利を付けた。政府が借金をする際に利子を支払うのではなく、逆に利益が生じる異常な状態を示す。背景には、異次元緩和を続ける日銀が市場から大量の国債を購入し、国債が品薄になっていることがある。
それにしても、いくら日銀が大量に国債を購入して、品薄になっているからといって、再増税をしなければ、国債が暴落して国際的信任がなくなるなどという話は金利マイナスという状況が発生した今日にわかには信じることはできません。

それにしても、財務相や政治家やマスコミなどもそのうち、マイナス金利で政府がその分を借金などと言い始めるでしょうか。これからも、マイナス金利が度々出るようになれば、そういうことを言い出すかもしれません。

ありそうで、怖いです。何しろ、前科がありますから。国債を国民の資産ではなく、国民の負債すなわち、国民の借金だなどと、真顔で言った財務大臣が過去にいました。

そんな連中に再増税など推進されてはたまったものではありません。

事実を無視して、そのようなことを言い張るというのなら、もうまともでありません。認知症の治療を受けてはいかがでしょうか。おそらく、もう治らないでしょうが・・・・。私は、もうそのレベルに近いと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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