2014.09.07
クロスポートのサイトより。画像はブログ管理人挿入。以下同じ。 |
厚生労働省の調査によると、「30歳の3割が処女」だという。“20歳を過ぎれば処女を捨てるのが当たり前”なんて思い込んでいる人にとっては驚きの数字かもしれないが、当の女性たちはそんな固定観念に縛られず、むしろその縛りから自らを解放して性と向き合っている。
セックスに関するアドバイスを与える「恋人・夫婦仲相談所」の二松まゆみ代表によれば、近年「やらみそ」女性が増えているという。
「かつて男性は20歳を過ぎても処女の女性を『やらはた』(やらずの二十歳)なんて呼んでからかっていましたが、最近は女子会トークで『やらみそ』(やらずの三十路)という言葉が使われています」
二松代表のもとにはそんな「やらみそ」女性からの相談が増えているそうだ。
厚労省が実施する「第14回出生動向基本調査」(2010年)では、未婚の女性で「性経験なし」は20~24歳が40.1%、25~29歳が29.3%、30~34歳が23.8%、35~39歳が25.5%だった。30歳女性の約3割が処女という結果だ。
25~29歳女性の未経験率は、長年下落傾向にあったが、2005年の25.1%を境に上昇に転じた。
「処女増加」を背景に、新たなビジネスも登場した。今年5月に、「処女専門婚活サイト」と銘打った「クロスポート」がオープンし話題を呼んでいる。同サイトの運営担当者が語る。
「処女を妻にしたいという願望を持った男性と、処女であることにコンプレックスを感じて婚活に積極的になれない女性に出会いの場を提供するサイトです」
現在、約200人の処女が同サイトに登録し、男性会員は約550人を数える。
「女性会員は20代半ばが一番多く、次いで30代。処女かどうかはあくまで自己申告ですが、男性会員の期待はとても大きいと感じています」(同前)
※週刊ポスト2014年9月12日号
【私の論評】今の日本では、デフレが一見関係無いように見える社会現象においてさえ、大きな歪を創りだしてしまっていることに目覚めよ(゚д゚)!
「やらみそ女子」については、前から気になっていました。「やらみそ」とは、30歳台の独女ということになると思います。
未婚ということから、いわゆる、生殖、子どもをつくるためのセックスではなくて、婚外セックス、レジャーとしてのセックスをしない女性ということになると思います。
独女通信というサイトでもいわゆる「やらみそ」が話題となっていました。その記事を以下に引用します。
30代独女に処女が増えているってホント?
「30代独女にジワジワと処女が増えている」
こんな噂が都市伝説のごとく巷で語られている。本当にそうなのか。口裂け女以来、都市伝説には一家言ある私は、さっそく取材を進めることにした。30代独女は私も同じ。でも恥ずかしながら、それなりに出会いもあった。別に美人じゃないけれど、フツーに暮らしていれば、たまにはぶつかる男だってある。30歳を超えて処女でいるっていうのは、けっこう大変なように思えるが、最近は違うのか?
コラムニストの清水ちなみさんが監修した『大独身』(扶桑社刊)には、数多くの独女についてのアンケートがまとめられている。“30歳以上の独身女性の4人に1人は処女である”も、その中の一部。根本的な出会いがなかったから? キッカケがつかめなかったから? それとも男に根性がなかったから?
どういう経緯で処女のままなのか、これからの可能性はあるのか、興味津々の私は、実際にインタビューをしてみることにした。でも、内容が内容だけに、いくら紹介とはいえ、なかなか聞きづらい。それでもなんとか30代、独身、処女の3大条件の揃った女性、ユカリさんにたどりつくことができた。
色白でおとなしそうなユカリさん(32歳)は、エレガントな雰囲気をまとった、なかなか素敵な人だった。金融関係の会社に勤め、10年になるというが、こんな素敵な女性に声をかける男性はいなかったのだろうか?
「残念ながら、恋愛経験は一度もありません。いいなあ、と思う人はいましたけど、告白しませんでした。どうしても、というほど追い詰められた気持ちにはなりませんでしたし、遠くから見ているだけでも充分に素敵な経験ですから」
わからない。目の前においしそうなものがあると、手を伸ばさずにはいられない私にとって、「遠くから見てるだけ」というのは、なんとも理解に苦しむ。
「別にひとりでいることが苦にならないんです。特に恋人が必要かと思うと、そうでもないし。お友達でも独身の人はたくさんいます。だから、今はこのままでいいんじゃないか……と」
ますますわからないぞ。自分が嫁き遅れているとか、負け犬だのと、焦ることはないのか?
「さあ……。たぶんないんでしょうね。結婚した友人達もいるけど、必ずしも優雅でリッチには見えないし、彼女たちをうらやましいと思ったことは、一度もありません」
よーし、じゃ勇気を出して聞くぞ。ひとり寝が寂しいとか、男に抱かれたいとか、考えたことはないのか?「さあ……。そこまでストレートには……。でも手を握ったり、肩を抱かれて歩きながら、突然キスされたり、なんてシチュエーションには憧れます」と、頬を微かに赤らめて話すユカリさん。でも、中学生じゃあるまいし、聞いてるこっちも別の意味で恥ずかしいぞ。
ユカリさんをインタビューして感じたことは、決して受け身の女性ではない、ということだ。実家がある、仕事を持っている、焦りを感じさせない環境など、さまざまな条件が揃っているからだろうが、彼女にとっての「独身・処女」は、決して偶然ではなく、選んだ結果、そうなっているということ。一方で、気持ちではいつも出会いを求めているのに、ずるずると今日まで来てしまった、という女性もいる。それが、ヒデヨさん31歳だ。
「高校、短大と女子ばっかりで男性と知り合うチャンスは皆無でした。短大卒業後は叔母がやっているお花屋さんを手伝っていたので、やっぱり男性と知り合う機会がなくて、とうとう30歳を過ぎてしまいました。この先どうなるかはわかりませんが、35歳ぐらいまでには何とかしたいなって思います。焦ってもしょうがないですけどね。こればっかりは運命ですから」
もうひとりの独女、38歳のシステムエンジニア、マリエさんも、出会いがなかったタイプだ。
「私はすごく引っ込み思案で、男の人から声を掛けられたらつい逃げてしまうんです。女性の魅力にも自信がないし、このまま死ぬまで処女かもしれませんね」
今は恋人を持ちたいということに、熱意や夢がなくなったというマリエさん。30代前半は、恋人がいない状況がツラかったが、36歳を過ぎてから急に気が楽になってしまったそうだ。それはいったいなぜ? 強く異性を求めていた人が、そのうちに平気になっちゃうなんてことってあるんだろうか?
「男性と違って女性の場合は、長い間性生活がないと、やがてそれに慣れてしまう傾向があるんです。それは独身女性も、結婚している女性も同じです」と語るのは、心身症の専門医、東洋英和女子大学大学院教授、河野友信医師。結婚している女性でも、夫との性生活がない人は少なくないという。だが、女性の場合は、なぜか性生活がなくても平気になってしまうことがあるというのだ。
「男性の場合、まずそういうことはありません。でも、女性はそのままの環境に安住してしまうんです。ホルモンなどの生理的なメカニズムも関係していると思いますが、性に興味を失ってしまった、ということで悩んでいる女性も、たまにいらっしゃいます」と河野先生。
独女を長く続けていると、異性への興味も失ってしまう可能性もある? なんだかそれも怖い。いや、そんなことはないか。独女にとっては、ありがたい身体のメカニズムなのかも。変な男に振り回されるくらいなら、ユカリさんのように泰然と、ひとり悠々自適で暮らす。それも悪くはないかもしれない。(取材・LADYWEB.ORG)
■ライブドアニュースの人気連載「独女通信」
http://news.livedoor.com/category/vender/90/
これも、独女の30歳以上の女子で、「やらみそ女子」が増えていることを掲載しています。どうやら「やらみそ女子」の増加は、単なる憶測ではないようです。
これは、結局婚外セックス、レジャーとしてのセックスの経験ということを言っているのですが、このブログでも以前、「セックス」と限定はしなかったのですが、いわゆる若者の「経験」について取り上げたことがあります。
その記事のURLを以下に掲載します。
若い頃は経験すべき?それとも貯金すべき?-【私の論評】ちょっと待ってくれ、貯金と経験がトレード・オフの関係になってしまったのはデフレのせいではないかい?若者はデフレ脳から脱却しもっと政治・経済に関心をもて、選挙に行け(゚д゚)!
いつも奇抜なファッションでファンを魅了するレディー・ガガ。すごくない? 普通ならとてもできないが、若ければできる。それが若さの特権だったはず。 |
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、あまりにも長い間デフレが続いてしまったため、本来若者にとって「経験」と「貯金」はトレード・オフの関係にはなかったものが、そうなってしまっている厳しい現実について掲載しました。
そうして、以下のような結論を掲載しました。
十五年以上も、デフレが続いている国など世界広しといえども、日本しかありません。この状況は打破しなければなりません。
であれば、若者も政治・経済に興味と関心を持ち、選挙にも行って、デフレ脳で完璧に腐った頭の政治家に票は入れずまともな政治家に投票すべきです。そのためにも、ある程度勉強しなければならないと思います。
そうして、様々な経験が積めるような世の中にして、楽しいことも、大変なことも経験すべきです。それか、次世代を進歩させます。貯金と経験がトレードオフになる世の中は、進歩しません。
私は、そう思います。皆さんは、どう思いますか?
私は、この記事を書いているときに、「経験」と「貯金」の間には、現在は残念ながら、トレードオフになっていることは間違いないのですが、「経験」の中にセックスまで含めるのはどうかと思いながら書きましたので、敢えて「セックス」のことは掲載しませんでした。
巷では、リフレ派は何でも「デフレ」のせいにするという人もいますが、しかし、ブログ冒頭の記事や独女通信の記事をみていて、やはり「経験」の中に「セックス」を含めても良いのではないかと思いました。
というのは、若者が貯金や倹約に優先順位を置いて生活をした場合、やはり、行動範囲が狭まり、男女が出会う頻度もかなり低くなり、それが、「やらみそ女子」を増やしていると推測できるからです。
そうして、これは無論最近では、草食派といわれる男性も含まれると思います。
というより、男性の多くが、将来に対する希望がみえなくなったので、結婚や、結婚前のつきあいも、それどころか、婚外セックス、レジャーとしてのセックスなどにもなかなか踏み切れなくなっているのだと思います。
小数の例外をのぞいて、セックスは男女間でなりたつものです。男性がこの有り様では、女性も「やらみそ女子」が増えるのも当然のことだと思います。
デフレがあまりにも長い間続いてしまったので、「やらみそ女子」が増え、当然出生率も減るという状況になっているのだと思います。
それにしても、現在65歳以上のいわゆる団塊の世代の人は、このような見方はしていないようです。私は、この世代に接することも多いのですが、特に親しくなった人の本音などを聴いていると、ほとんどの人が、「現代の未婚の若い女性には、処女はほとんどいない」と無邪気に信じ込んでいるようです。
これは、やはり、デフレでない環境で長い間生活してきたということが大きく影響しているように思えます。
それにしても、ブログ冒頭の記事でも、独女通信においても、「やらみそ女子」が増える背景として、デフレのことには全く触れていません。
独女通信に掲載されていた写真、セクシーなランジェリーの是非について。 |
デフレは、不景気ではありません。好景気と、不景気は、通常の景気循環において、交互に現れる正常な社会現象です。景気が良ければ、いずれは悪くなり、悪くなったとしてもいつまでも悪いということはなく、いずれまた好景気に戻るというのが通常です。
普通は、20年も生きていれば、好景気と、不景気を両方を少なくとも一回づつくらいは経験します。もしかすると、二回以上も経験します。にもかかわらず、日本ではもう完璧に15年以上、デフレ気味になってからは、20年にもなります。
これは、全く異常もデフレというのは、全く異常です。デフレになるならないのは、単なる貨幣の流通上の問題であって、国際競争力とか成長戦略などとはあまり関係がありません。単なる中央銀行の金融政策の不味さの問題です。
しかし、デフレがあまり長い間継続してしまったため、特に若い世代は、デフレしか経験したことがないので、デフレは全く変えられないもの、所与のものとして物事を考える傾向がみられるようになています。
ブログ冒頭の記事と、独女通信もそうです。それに、雇用問題を考えるときにも、そのような傾向が多く見られます。しかし、現実には、雇用問題と中央銀行(日本の場合は日本銀行)の金融政策には密接な関係があり、実際日本以外の国では、雇用が悪化すると真っ先に非難されるのが、中央銀行の金融政策です。
私は、「やらみそ女子」が増えるという現象は、無論全部がそうだとは言いませんが、やはり、かなりの部分はデフレに関係していると思います。
それは、自殺者数でも同じことがいえます。日本では、1998年から、それまでは自殺者数が二万人台だったのが、三万人台になっています。最近では、景気が少し良くなったためか、また二万人台にもどってはいます。これは、現在の日銀の岩田副総裁を含む、多くの経済学者らが指摘するところです。
「やらみそ女子」に関しては残念ながら、実証することはなかなか出来ないですが、過去と比較すると現在のほうが、「やらみそ女子」が増えていることや、今後もしデフレから脱却する事ができた場合明確な数値をもって実証することが可能になのではないかと思っています。
いずれにしても、デフレは、社会に様々な歪をもたらすことだけは確かです。実体経済が良くなければ、社会に大きな歪が出るのは、あたり前のことです。デフレから脱却しない限り、こうしたデフレによる社会の歪は是正されません。
たとえ、何かを是正したとしても、他の別な悪い社会現象を発生させ、新たな歪を生み出し、結局のところモグラたたきになるだけです。
上の、2つの「やらみそ女子」の記事には、デフレに関する記載がまったくありません。これは、いわゆるデフレ脳というものに、おかされている査証だと思います。
私は、政治家のみならず、もっともっと多くの人々がデフレ脳から脱却しない限り、なかなかデフレは、克服できないと思います。だからこそ、日銀がデフレ・円高政策を続けても、デフレ脱却の世論は盛り上がらず、過去20年もの間、デフレであり続けたのだと思います。
今後は、そんなことで、いつまでたってデフレから脱却できなければ、ますます社会に様々な歪が発生していくだけです。
今後は、そんなことで、いつまでたってデフレから脱却できなければ、ますます社会に様々な歪が発生していくだけです。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
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