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2018年11月6日火曜日

各国で「右派」が躍進する理由… 経済苦境と雇用悪化を招いた左派に対し、国民に「刺さる」政策で支持得る―【私の論評】雇用は他のどの指標よりも重要!ティラー・スウィフト効果は僅少!中間選挙は雇用をかなり良くしたトランプ共和党が断然有利(゚д゚)!

各国で「右派」が躍進する理由… 経済苦境と雇用悪化を招いた左派に対し、国民に「刺さる」政策で支持得る

ブラジル大統領選で勝利したボルソナロ下院議員

 ブラジル大統領選で、右派のボルソナロ下院議員が勝利した。このところ、各国で右派政治家が選挙で勝利しているのが目立つ。米国のトランプ大統領、フィリピンのドゥテルテ大統領、ハンガリーのオルバン首相などだ。

 ドイツの地方議会選では、メルケル首相が党首を務める中道のキリスト教民主同盟が敗れたが、これも極右勢力と極左勢力の台頭によるものだ。

 主要7カ国(G7)でみると、米国のトランプ大統領、英国のメイ首相、日本の安倍晋三首相が右派、フランスのマクロン首相、ドイツのメルケル首相、イタリアのコンテ首相、カナダのトルドー首相が中道といったところではないだろうか。

 ブラジルの政治事情をみると、ボルソナロ氏の前は、左派・労働党の人物が大統領を長年務めていたが、国民の拒否感が強かったようだ。背景には深刻な不況があり、2015~17年はマイナス成長だった。不況に加えて政治汚職などのスキャンダルが、今回の右派大統領の誕生につながっている。

 フィリピンではドゥテルテ大統領が国内の治安問題への対処で高い支持率を得ている。

 ハンガリーは反移民の強硬策が国民の人気を博し、10年からオルバン首相の長期政権になっている。同じ欧州で、オルバン首相の強権政治と対極といわれていたのが、ドイツのメルケル首相だが、寛容な移民政策のために地方選挙で相次いで敗北し、キリスト教民主同盟党首を辞任することになった。首相は続けるが、レームダック化は避けられない。

 欧州では、移民政策への対応によって、それに反対する右派が勢いを増しているようだ。

 ハンガリーでは、経済成長率も10年の0・7%から上昇傾向で、17年には4・0%になった。一方、ドイツでの成長率は10年に4・1%だったが、その後はあまり振るわず17年は2・2%にとどまった。

 こうしてみると、右派は、左派の経済低迷を背景に、国民に「刺さる」政策で支持を得たときにできやすいようだ。

 経済苦境とも表裏一体であるが、左派政権下の雇用悪化を受けて右派政権が誕生し、雇用で一定の結果を出している国も多い。

 ブラジルは、11%を超える失業率を記録している。本来なら雇用がうたい文句のはずの左派政権では情けない数字で、右派政権ができても不思議ではない。

 米国もトランプ政権になってから雇用が好調で、失業率は4%とほぼ完全雇用状態である。フィリピンの失業率は5・4%で、ドゥテルテ大統領就任時より改善している。ハンガリーはオルバン政権になってから一貫して失業率が低下しており、今では3・7%と発足時の11・2%とは段違いの雇用環境だ。

 日本でも、第2次安倍政権が発足して以降、雇用が格段に良くなっているのは説明するまでもないだろう。

 左派政権が雇用を確保できないときに、右派が左派のお株を奪っているという現象が世界的に起きているのだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】雇用は他のどの指標よりも重要!ティラー・スウィフト効果は僅少!中間選挙は雇用をかなり良くしたトランプ共和党が断然有利(゚д゚)!

冒頭の高橋氏の記事には、米国ではトランプ政権になってから雇用がよくなっているとありますが、確かにそのとおりです。以下に、直近(10月)はどうであったかを示します。

米国ではトランプ政権になってから毎月雇用が
増えているが10月は25万人の雇用が増えた

米労働省が発表した10月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数が25万人増となり、市場予想の19万人増を上回りました。失業率は労働参加率の上昇にもかかわらず49年ぶりの低水準となる3.7%を維持したほか、賃金の伸びは9年半ぶりの高水準となりました。労働市場の一段の引き締まりが示されたことで米連邦準備理事会(FRB)が12月に利上げを実施するとの観測が一段と裏付けられました。



トランプ大統領は雇用統計を歓迎し、ツイッターに「これらは信じられない数字だ」とつづりました。


10月はハリケーン「フローレンス」の影響で停滞したレジャー・接客部門の雇用が回復。製造、建設、専門職などの部門でも雇用は大きく拡大しました。

労働省は10月半ばにフロリダ州を直撃したハリケーン「マイケル」による10月の統計への影響は軽微だったとしています。

ただ9月分は11万8000人増と、13万4000人増から下方修正されました。

時間当たり平均賃金は5セント(0.2%)増加。前年比では3.1%増と、前月の2.8%増から加速し、2009年4月以来の高い伸びとなりました。

10月は週平均労働時間が34.5時間と、前月の34.4時間から増加しました。賃金の上昇は他の経済指標でも示されており、インフレ率が当面はFRBが目標としている2.0%近辺で推移するとの見方を裏付けるものとなります。

FRBは来週の連邦公開市場委員会(FOMC)では政策を据え置くとの見方が大勢となっていますが、エコノミストの間では、10月の労働市場関連の経済指標が力強かったことで12月のFOMCでは利上げに動くとの見方が濃厚になっています。FRBは9月に今年に入ってから3回目となる利上げを実施しています。

過去3カ月間の毎月の雇用増の平均は21万8000人。労働人口の増加に対応するためには毎月10万人前後の雇用増が必要とされていますが、この水準を倍以上上回っています。

10月の労働参加率は62.9%と、前月から0.2%ポイント上昇。現在は職を探していないが働く用意のある人(縁辺労働者)や正社員になりたいがパートタイム就業しかできない人を含む広義の失業率(U6)は7.4%と、前月の7.5%から低下しました。

雇用率は60.6%と0.2%ポイント上昇し、09年1月以来の高水準となりました。

業種別ではレジャー・接客が4万2000人増加。小売は増加したものの2400人増にとどまりました。経営破綻した小売り大手シアーズ・ホールディングス(SHLDQ.PK)の店舗閉鎖などが影響した可能性があります。

建設は3万人増、製造は3万2000人増となりました。製造業は前月の1万8000人に続く増加。トランプ米政権は保護主義的な貿易政策を打ち出していますが、これまでのところ米製造業に対する雇用面での影響は顕在化していません。

この雇用の改善は、当然のことなが本日開票される、米国中間選挙には有利です。オバマ前大統領は、「米国の経済は、前民主党政権自体から良くなっていた」と中間選挙の応援演説で述べていました。確かにそのようなことはあります。ただし、雇用に関してはオバマ大統領のときも改善しつつありましたがが、トランプ大統領になってからは明らかにかなり改善しています。

今年6月11日のニューヨーク・タイムズには、「雇用の数字がどれほど良いものか表現する言葉がもうない」と題された、コラムが掲載されました。以下にその内容の日本語訳を掲載します。
「雇用の数字がどれほど良いものか表現する言葉がもうない」

ニール・アーウィン著
ニューヨーク・タイムズ「The Upshot」
2018年6月1日1日に発表された5月の雇用の数字を分析する時に本当に疑問となるのは、それを的確に表現するために『良い』の同義語がネットの類語辞典に十分存在するかどうかという点だ。 
例えば、「splendid(輝かしい)」や「excellent(卓越した)」といった言葉が当てはまる。そのような言葉が適切となるのは、米国経済で増加に至るまで9年間かかったにもかかわらず、1カ月に22万3千の雇用が追加された場合や、失業率が18年で最低の3.8パーセントに落ちた場合のことだ。 
「salubriousな(健康的)」「salutary(有益な)」「healthy(健全な)」は、平均時給が0.3パーセント上昇したことを表現する言葉として使える。しかもそれは、昨年全体で2.7パーセントの上昇であった・・・。

また広義の失業率には、失望から職探しを諦めてしまった人も含まれるが、それが7.6パーセントに低下した。アフリカ系アメリカ人の失業率は5.9パーセントに低下し、最低記録となった。「great(偉大な・すばらしい)」と見なすべきものだろう。

類語辞典には、雇用の数字に言及する際には通常使用しない同義語も他にあるが、この月に対しては適切だ。例えば様々なレポートが互いに合致しているという意味で、「congruous(適合する・調和する)」というものがある。つまり、雇用主がより多くの雇用を生み出して、より多くの人が仕事に就き失業者が少なくなるようにしており、給与が上昇することへつながっている。

5月の数字から引き出せることは、アメリカの景気が安定したペースで好調を続けており、仕事に就く人が増え賃金も徐々に上昇しているということだ。
出典:https://www.nytimes.com/2018/06/01/upshot/we-ran-out-of-words-to-describe-how-good-the-jobs-numbers-are.html 

このようなコラムがニューヨーク・タイムズに掲載されたわけですから、最近の雇用の回線はトランプ政権によるもの以外には考えられないといえると思います。

そうして、これは今回の中間選挙で決定的な追い風となることでしょう。この中間選挙については、昨日も掲載しました。
米中間選挙情勢 接戦6州が焦点 6日投開票―【私の論評】トランプ共和党は確実に過半数を維持する(゚д゚)!

さて、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、このブログでは、カバノー最高裁判事の任命を巡って民主党が露骨な妨害をしたこと、中米から数千人の移民キャラバンが米国国境を目指していることが米国民の危機感をあおり、移民に寛容な民主党にとって不利な材料になっていること、さらにいわゆる「隠れトランプ共和党支持者」が大統領選挙のときよりも増えていることから、共和党は上院・下院とも過半数を維持するであろと予測しました。

ただし、一つ掲載し忘れていたことがあります。それが、雇用状況に大幅な改善です。これは、当たり前のことのようですが、雇用が良くなければ、他の何が良くても不利になります。

雇用が良ければ、かなりの追い風になります。経済指標は雇用も含めて様々なものがあります。その中で最も重要なのは雇用です。GDPも重要ではありますが、GDPが良くなっても雇用がまずければ、多くの国民は経済がよくなったとは実感できません。

多くの人がたとえ、経済が悪くなったとして、最悪解雇されたにしても、雇用情勢が良ければ、すぐに就職することができます。それだけ希望を持ち、希望を失わないで生活てきます。しかし、GDPや他の指標がいくら良くても、雇用が悪化すれば、その逆になります。希望が失われ、大きな社会不安がまきおこされることになります。

特に日本以外の国々では新卒一括採用などという制度はありません。あくまで、必要なとき募集します。そうなると、雇用が悪くなるとまず誰より見若者を直撃します。

雇用状況が良くなれば、若者も採用されやすくなります。最近、テイラー・スウィフトが民主党支持を表明しました、これを大きく評価するむきもありますが、私はそうではないと思います。

テイラー・スウィフト

これだけ雇用が改善されているて、ティラー・スウィフトが民主党を応援したとしても、それに新たに引きずられる若者はそう多くなるとは考えられません。

それだけ、雇用は重要なのです。どの国であれ、雇用が良くなったり、良さを維持できていれば、その時の政権は安定します。そうでない政権は逆に不安定になります。

最近は、韓国の文在寅大統領の退陣の危機もささやかれています。それについては、以下の記事をご覧になってください。
韓国内で非難炸裂!文大統領に“退陣”危機 『従北』傾斜に外交官OBら異例の緊急声明「文政権の国家安保蹂躙を弾劾する」

文在寅大統領

この記事には、雇用のことは書かれていませんが、文在寅大統領は、金融緩和せずに最低賃金をあげるという、マクロ経済的にはあり得ない政策を実行し、雇用が激減して大失敗しました。ちなみに、これは経済成長も金融緩和もしないで、再分配を強化するという、立憲民主党の枝野の氏の理論と全く同じです。

韓国の大統領、日本の野党第一党のリーダーがともに左翼系であり、その両者とも金融機緩和に関心がなく、よって雇用を状況良くすることができないのです。

私自身は、韓国があれだけ雇用が悪くなれば、文政権もおしまいになるのではないかと思っていたのですが、さすがにその気配がでてきたようです。実際は、どうなのかはわかりませんが、少なくとも雇用が良くなっていれば、若者を中心に大きな支持を得て、大統領退陣などということは全くありえなかったでしょう。

しかし、あれだけ雇用が不安が大きいと、国民情緒法なるものがある国柄ですから、弾劾ということもあり得るかもしれません。ちなみに、朴槿恵前大統領も、金融緩和をしなかったため、雇用がかなり悪化していました。そうして、あのようなことになりました。

韓国では、大統領になった人が金融緩和をしないと今後とも、雇用が悪化し続けて、国民の支持を失い続けると思います。反日などやっている場合ではないと思います。まずは、金融緩和をして雇用を改善すべきです。

いずれの国のリーダーも雇用を安定化させなけば、政権が不安定になるし、雇用を安定化できれば、政権も安定するということです。

以上のことを考えると、雇用は他のどの指標よりも重要であり、ティラー・スウィフト効果はこれに比較すれば僅少であり、やはり雇用をかなり良くしたトランプ共和党が両院ともに過半数を維持するのではないでしょうか。

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2013年11月10日日曜日

[高木桂一の『ここだけ』の話]真夏の“怪”!? 共産党「躍進」なのに『赤旗』は大幅減―【私の論評】結局国民に対する気遣いのできない政党は凋落するのみ!それは、自民党も例外ではない!平成15年に総裁選で安倍総裁以外の総裁が擁立されれば、自民党もそうなる!!


7月の参院選で当選し、臨時国会に初登院した8人の共産党議員たち=8月2日

7月の参院選で12年ぶりに選挙区で議席を獲得するなど「躍進」を果たした日本共産党だが、党勢拡大の基盤たる機関紙「しんぶん赤旗」の購読部数は同月、大幅に減少していた。参院選の結果について、共産党指導部は「従来の支持層以外からも幅広く支持を得た」と胸を張っている。ならば機関紙の部数は増えてよさそうだが、選挙真っ只中での「赤旗」の後退は「やはり…」ということらしい。

共産党関係者によると、7月の「赤旗」購読部数は6月比、日刊紙(月額3400円)が5411部、日曜版(同800円)が2万2204部それぞれ減らし、トータルで2万8000部近く落ち込んだ。

とりわけ党の財政基盤となる「赤旗」日刊紙の購読者数はこの10年余の間に36万人から24万人余に後退していたが、ついに「23万部割れ」となった。3日付「赤旗」日刊紙で岩井鐵也党建設委員会責任者は「日刊紙は23万を割るという事態にあり、この打開が緊急課題だ」と危機感を示し、8月の巻き返しを党内に呼びかけた。

共産党はこれまでも、国政選挙前の数カ月に「赤旗」購読者数拡大への「大号令」を全党にかけ、部数を瞬間風速的に増やしながら、選挙中にそれを減らすのが“通常”だった。同党幹部はその理由をこう打ち明ける。

「『選挙まで赤旗をとってほしい』と知人に期限付きで購読を無理強い頼み込み、部数を増やしてきたケースが多いからだ。また選挙期間中は党員も選挙運動に専念せざるを得ず、赤旗の部数拡大まで手が回らない事情もある」

この続きはこちらから!

【私の論評】結局国民に対する気遣いのできない政党は凋落するのみ!それは自民党も例外ではない!平成15年に総裁選で安倍総裁以外の総裁が擁立されれば、自民党もそうなる!!

他紙とは対照的に赤旗だけが、消費税増税に最後まで反対

政党の機関紙なるもの、何も共産党機関紙だけではなく、他党のものも減っています。新聞購読そのもが減っている現在何も共産党機関紙だけが減っているわけではないと思います。

これについては、たまたま2006年の東奥日報の記事がありましたので、以下にそのURLと内容を掲載させていただきま
す。
コンサートでも機関紙配布/部数減に悩む各党 

政党機関紙の部数減に悩む各党が、読者拡大に知恵を絞っている。自民、民主の二大政党は無党派層を狙ったPRを展開、共産、社民両党は従来の支持者から周辺にじわじわと拡大する戦略だ。(部数は各党による) 
 ▽高齢者向け特別号
今月二日、東京の日本武道館。グループサウンズ「ザ・ワイルドワンズ」の結成四十年記念コンサートで、自民党の機関紙「自由民主」が配られた。リーダーの加瀬邦彦(かせ・くにひこ)さんと中川秀直自民党幹事長の対談を掲載した特別号だった。 
 自由民主の発行部数は六十八万部。担当者は「機関紙の存在を知らない人と触れ合う機会をつくりたかった」と話す。プロ野球OBによるマスターズリーグの会場では、四年前から「高齢者を元気に」とのコンセプトでつくった増刊号を配布している。 
 民主党は、昨年九月の衆院選惨敗を機に広報戦略を見直し、ニュース発信の重点をホームページ(HP)に移した。機関紙「プレス民主」(七万部)の発行は月二回から一回に減らしたが「サラリーマンが電車の中で広げられる機関紙」を掲げて紙面を刷新。サイズをタブロイド判からA4判に縮小し、写真をふんだんに使ったビジュアル路線に転換した。HPとの違いを出すため、独自に小沢一郎代表のコメントを掲載するなど工夫しているという。 
 ▽老舗ブランド
政党機関紙の老舗は、共産党の「しんぶん赤旗」(百六十四万部、日曜版含む)と公明党の「公明新聞」(八十万部)だ。特に赤旗は党収入の八割以上を支える大黒柱。担当者は「テレビ討論でも一般紙でも、共産党の主張が公平に扱われないことが多い」と指摘、機関紙の意義を強調する。 
 ピーク時には三百五十五万部(一九八〇年)を発行していただけに「党外に一人でも多くの読者を獲得したい」と意欲をみせ、市民参加型の韓国のインターネット新聞「オーマイニュース」の研究も進めている。 
 公明新聞は「法案や政策の解説の分かりやすさが売り」と担当者。全国約三千二百人の議員が先頭に立ち、主に首長や自治体関係者を対象に部数拡大を目指すという。 
 社民党の「社会新報」も、前身の社会党結党以来の歴史を持つが、発行部数は最盛期の五十六万部から十五万部まで落ち込んでいる。 
 共産党と同様、党員が配布や集金を受け持つが、高齢化で要員を確保しにくくなっているのが悩みの種。今後は写真を増やして読みやすい紙面をつくり、党員の友人や知人に読者を広げる考え。来年の参院選後をめどに、抜本的にリニューアルする方針だ。
このようなことを知ってから、上の記事をみると、なにやら作為的であることが理解できます。上の記事本当は、他党の機関紙と比較の上で論じるべき筋のものだと思います。これは、たとえ共産党が夏の参議院議員選挙で議員数が増えたからといって、共産党そのものの支持が増えたわけではないことを言いたいのか、あるいはそのように誘導しているようにも見えます。

それを主張したければ、やはり、客観的にするために他党の機関紙との比較だけは掲載すべきでした。

ただし、私は共産党の支持者でもなく、高木桂一氏の結論に反対しているわけでもありません。しかし、やはり、上のやり方はフェアではありませんし、科学的でもないです。エビデンスを出すなら、より客観的にすべぎてす。自らの憶測であるというのなら、それはそれで紛らわしいことをせず、はっきりと主張すべきと思います。

私自身は、様々なことから判断して、確かに参議院議員選挙で共産党議員の数が増えたからといってこれは、共産党に対する支持が増えたというよりは、どの党も支持しない無党派層の人が、誰に入れて良いかわからないので、特に入れたとしてしも大きく変わるということはあり得ない、共産党にたまたま入れたというのが真相だと思います。

会見で笑顔を見せる共産党の志位和夫委員長(右)と市田忠義書記局長 昨年の衆院選挙

たまたま、選挙のときに、それが正しいかどうかは別にして、なんとなく良さそうなことを候補者が語っていると感じたくらいのことで、積極的に支持するということもなく、入れてしまったということであり、次の選挙でまた共産党の候補者に入れるという確証はほとんどないと思います。ましてや、次の選挙共産党がさらに得票数を伸ばすということはあり得ないと思います。共産党が現在議員数が増えたということで、ぬか喜びをしていれば、次の選挙では手痛いしっぺ返しをくらうと思います。

それにしても、最近の共産党は、つまらないことで話題が多いです。その例をあげておきます。

まず第一が、伊豆大島(東京都大島町)の川島理史(まさふみ)町長が、台風が接近した今月15日夜に出張先の島根県隠岐の島町で飲酒していたという問題です。

川島理史(まさふみ)町長

川島氏は、町議を4期務めた後、平成23年4月の町長選に共産党推薦で出馬し、防災対策などを訴えて初当選しました。10年に1度と言われた大型台風が接近する中での出張や飲酒という危機意識の低さに共産党もかばいようはないのでしょう「赤旗」にはこれに関する記事は全く出していません。本来ならばいくら身内とはいえ、少なくとも他紙なみには批判・非難をすべきだったでしょう。それに、新聞ではなくても、共産党で呼び出すなどして、内部で徹底的に叱責すべきだったと思います。

次に、共産党は普段から、その背景もわからずブラック企業を批判しているのですが、その共産党自身がブラック企業的な振る舞いをしていたというものです。

ブラック企業が多くなったのその根本原因はデフレである

これに関して、産経新聞のサイトに短い記事が掲載されていましたので、以下にそれを掲載します。
共産党こそ“ブラック企業”? 
 共産党の穀田恵二国対委員長が7日の衆院本会議で特定秘密保護法案の質疑を行った際、当日の午前3時半まで質問内容を政府側に伝えず、答弁作成にあたる内閣官房など関係省庁職員が明け方まで待機していたことが8日、分かった。 
 国会では政府側に対する質問の事前通告を、原則として前々日正午までに行う申し合わせはあるが、実際は前日夜となるケースが多い。自民党や日本維新の会など他の政党は前日の6日午後8時過ぎまでに質問を通告したのに対し、7分間の質問時間が割り当てられていた共産党だけが遅れ、担当職員が徹夜作業を余儀なくされた。 
 穀田氏の事務所は「故意ではない。質問することが急に決まったので通告が遅くなった」と釈明するが、関係省庁幹部は「過酷な労働を強いるブラック企業を批判する共産党だからこそ、配慮してほしかった」と不快感を示している。
共産党、身内のことをかばい、国会で質問するにしても関係省庁の職員が徹夜することがわかっていながら、事前通告を遅らせています。

なにやら、これに似たようなことは、以前どこかで聴いたようなことがあります。なにやら、身内の不祥事には甘く、天皇陛下に対する配慮も欠いた人たちの集まりがありました。そうです。あの民主党です。

民主党は、身内の不祥事にはかなり甘かったです。それに、政権与党時代には、陛下という日本の最高権威に対する気遣いすらできないおかしな集団でした。

陛下に対する気遣いのなさについては、このブログにも掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
天皇陛下「夜のご執務」相次ぐ 書類が来ない…―器の小さい民主党
この記事は、民主党政権時代に、民主党では「閣議」が夕方に開催されることが多くなり、結果として陛下の夜の執務が増えたことを掲載して、民主党の配慮のなさを指摘して、批判しました。詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下にそれに関連する部分のみをコピペさせていただきます。
天皇陛下の夜間のご執務が相次いでいる。御体調不良を訴えあそばされた2日も、静養中の皇居・御所で、午後9時ごろまで書類の決裁をされた。通常国会が開会した1月18日以降、内閣が意思決定する「閣議」が夕方に開かれるケースがみられるようになり、皇居に書類が届く時間が遅くなっていることが原因だ。陛下が平成20年12月に体調を崩されあそばされて以降、宮内庁はご負担軽減策を検討しており、夜間のお務めの常態化を懸念する声も出ている。
閣議などきちんと準備をしておけば、夕方にするなどの必要性など全くありません。しかも、あの何もしないで、漂流していた民主党の閣議など、ほとんど無意味なものだったと思います。そんな無意味な閣議の決定事項など、わざわざ、その日に御所にお伝えするのではなく、次の日でも良かったはずです。民主党の配慮のなさは、これだけではありません、この以前にももっと酷いことがありました。
中国・習近平副主席と天皇陛下の会見が各所で波紋を呼ぶ-国難が迫ったときには必ず朝廷が表に出てくる!!
これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、民主党政権時代の話です。実際には、現在は二人とも民主党に在籍していない、鳩山氏、小沢氏の民主党時代の所業について掲載してあります。一部分だけ、以下に抜粋してコピペさせていただきます。
自民党・谷垣総裁は13日、14日に来日する中国・習近平副主席と天皇陛下の会見を鳩山首相が特例的に指示したことについて強く批判した。 
 谷垣総裁は「権力行使の抑制とか、そういう感覚をこの政権が持っているかどうか、最もデリケートな部分に対して権力をどう行使していくか、方向感がめちゃくちゃだと思います」と述べ、「鳩山政権がこういう行動を取ったことが日本の政治を悪くした始まりだったということにならないか、強く危惧(きぐ)している」と懸念を示した。 
 鳩山首相の指示については、天皇陛下と外国要人との会見は1か月前までに申請するという政府内の取り決めが守られなかったことに対し、政府・与党内からも「二度とあってはならない」などと批判の声が出ている。
民主党が身内の不祥事についてはかなり甘かったということに関しては、あまりにたくさん事例がありすぎるので個別の事項は掲載しませんでしたが、自民党時代であれば、すぐにも辞任したような閣僚が、民主党では人員不足のためか、すぐには辞任せずにしばらく在籍していて、結局辞任したということがあまりに多すぎでした。一番お粗末なのは、本来答弁すべきときに予算委員会を「中座」して、国会食堂でコーヒーを飲んで15分居なかったことで「辞任」を迫られ、結局辞任したた田中直紀元防衛大臣です。




それに、天皇陛下に対する気遣いのなさも酷いもので、先に掲載した二つの記事のようなことは他にも数多くありました。陛下に対して気遣いかできないのですから、あの当時から一般の人に対しても気遣いなどできなかったのは当然のことです。

もっとも、酷いのは、彼らのいうところの政治主導です。できもしない、官僚を無視して、自分たちだけで政治活動をするということで、役人全体を敵にまわしてしまいました。役人側からすれば、何でも自分たちでやるというなら、"やってみろ"という感覚になるのは当たり前です。こんな馬鹿なことをしてしまったので、結局民主党政権は、何も決められないまま、漂流していたというのが実体です。天皇陛下も、官僚に対する気遣いもない民主党は、結局国民に対する気遣いも全くかけており、それが、昨年の選挙での民主党の大敗に結びついたのは、間違いありません。

民主党の政治主導は象徴である事業仕分けは単なるパフォーマンスに過ぎなかった

今の共産党も似たり寄ったりです。国民対す気遣いが徹底的に欠けています。それに、身内が不祥事を起こせば、外の人間以上に厳しく処断するのが当たり前という感覚もありません。こんな党では、たまたま議員数が増えたとしても、それはたまたまであって、本当は支持されてはいないとみるべきです。

今の自民党を見ていると、安倍総理と一部の関係者を除いては、民主党とあまり変りありません。民主党の最大の罪は、本当は似たり寄ったりなのに、自民党が民主党よりは少しはましということを多くの国民に信じ込ませてしまったことかもしれません。

とにかく、国民対する気遣いができない政党は、結局国民の支持を失うのです。そういった、意味では、共産党も民主党もこれからさき細るばかりであり、万年野党の地位から這い上がることは永遠に無理です。

自民党は第一次安倍内閣の崩壊の悪夢を繰り返すのか?

それに、自民党だって、今は良いですが、安倍総理大臣の方針のもとで一致団結して頑張れば政権与党の地位をしばらく維持できますが、安倍長期政権を樹立できずに、安倍おろしを強行したり、平成15年の段階で安倍以外の総裁が誕生したとしたら、先はないでしょう。現実は安倍総理とこれに近い人々だけが国民の支持を受けているのであって、自民党が支持を受けているわけではありません。もし今回安倍総裁が実現しなかった場合の自民党はこれだけの支持を受けることができたでしょうか?おそらく、出来なかったことでしょう。

安倍総理が支持される理由としては、日本国内には残念ながら他には「戦後体制からの脱却」をまともに考えている人がいないということが主な理由です。現在の世界において、混迷するアジア情勢に対処できる人は彼しかいないからです。これを、勘違いする自民党議員がそれを改めない限りいずれ凋落するでしょう。そうならないためにも、自民党は安倍政権を守りぬくべきです。

私はそう思います。皆さんは、どう思われますか?

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