2011年11月19日土曜日

ホンダの「天然ガス・シビック」、「最もエコな車」に認定―【私の論評】総合的に判断すれば、電気自動車ではなく天然ガス車がもっとも省エネになる?!!

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ホンダの天然ガス車『シビック・ナチュラルガス』が、米国で「グリーンカー・オブ・ザ・イヤー(Green Car of the Year)」に認定された。

『Green Car Journal』誌の編集者らが、2011年の「グリーンカー・オブ・ザ・イヤー(Green Car of the Year)」として、本田技研工業の『シビック・ナチュラルガス』を選出した。圧縮天然ガス(CNG)を使うこの車は、地方自治体が使う車として期待されている。[リリースによると、2005年からは一般ユーザー向けのリース・サービスも行われている]


本田技研工業が天然ガス仕様のシビックの製造を始めたのは1998年で、現在、大量生産されているCNG乗用車として米国で購入できるのはこの車しかない。天然ガスは二酸化炭素の排出量がガソリンより少ない上、価格も安く、米国内でほぼすべてをまかなうことができる。

シビック・ナチュラルガスの価格は26,155ドル、走行距離は1回の充填でおよそ386kmだ。

天然ガス仕様のシビックは、代替燃料車としては、トヨタ自動車の『プリウス』や、その驚異的な技術が注目されている日産自動車の『リーフ』や米General Motors社の『Chevy Volt』等に隠れてあまり目立たなかった。だが実際のところ、このシビックは米国で最もクリーンで環境に優しい内燃自動車だといえる。

このニュースの続きはこちらから⇒wired

【私の論評】総合的に判断すれば、電気自動車ではなく天然ガス車がもっとも省エネになる?!!
私にとって、電気自動車が、こういうアワードを獲得するのではなく、天然ガス車が獲得したというのは、嬉しい限りです。私は、このブログには、何回も掲載しているように、いわゆる、地球温暖化二酸化炭素説には虚偽だと思っています。ましてや、地球温暖化災厄説などもうとう信じるものではありません


また、原発に関しては、無論まともな代替エネルギーが見つかるまでは、危険がともなってもしばらくは、原発を使っていくべきと考えています。

エネルギーの問題は、実は、そんなに単純な問題ではありません。電気自動車が環境に良いと単純に信じ込むような人には、その複雑さは、理解できないことでしょう。また、太陽エネルギー、風力エネルギー活用派の人々もそうだと思います。

だからこそ、私は、本田の天然ガス車がこのような賞を獲得したことについてわが意を得たりという心持がして嬉しいのです。

ちなみに、電気自動車に関しては、単純に考えただけでもこれが果たして環境に良いのかどうかは一概にはいえないことがすぐに理解できると思います。

当たり前ですが、電気自動車は、電気で走ります。電気で走るので、それを運転する人にとっては、環境に優しいかもしれません。当然走行中に用いるのは、電気ですから、排ガスはおろか、二酸化炭素も発生しません。私自身は、二酸化炭素など何も害はないと思っていますから、別にこれがどん出てもそれ自体では、全く害ないと思いますが、ただし、それでは、省エネにはならなので、やはり、省エネとしては、低炭素が良いということです。やはり、普通の車であれば、排ガス、二酸化炭素、そうして水も排出します。

これらを排出しない電気自動車は、一見環境にやさしい乗り物に見えます、しかし、実際はそうではありません。電気自動車が走るには、コンセントから電気を逐電しなければなりません。では、そのコンセントまで運ばれてくる電気はどうやって作られているかといえば、当然のことながら、既存の原発や、火力発電所で作られているわけです。エネルギーのもとが変わらないのですから、電気自動車自体は環境に良いとも悪いともいえないわけです。


そうした、現実を無視して、もし、大量の電気自動車が日本国中を走りまわるようになれば、どうなるのか、目に見えています。いままで、ガソリンで走っていたものが、電気に変わるわけですから、ガソリンの節約にはなるかもしれませんが、従来の発電所の発電量を増やすか、さらに多くの原発や火力発電所が必要になります。原発を増やすのが嫌というのなら、火力発電所を増やすしかありません。そこでは、無論、石油を用いるわけです。

火力発電所
そうなれば、決して、環境にやさしいものてはないことがおわかりでしょう。これに関して、以前もこのブログに掲載したことがあります。これに関しては、詳細は、当該記事を読んでいただくものとして、要点だけを掲載すると、ドイツでの研究報告では、電気自動車を逐電するための電力供給の発電所が石炭などで稼動している場合、かえって、二酸化炭素量や廃ガスが増える可能性があるというものです。

こんなことを考えれば、電力供給体制が現状のままなら、現在のスマート化されていない送電線であれば、電力の減衰もすることでしょうから、全体を考えれば電気自動車よりガソリン車のほうがましかもしれません。しかし、天然ガスの場合は、燃焼しても、出るのは、ほとんど水で、廃ガスや、二酸化炭素はほとんど出ません。また、運ぶときには、圧縮して、液体ガスとして運ぶため、同じ熱量を運ぶなら、ガソリンよりもはるかに少ない体積で運ぶことができます。

天然ガスを運ぶ船
こうしたことを考えると、やはり、天然ガスで非常に燃費の良い車が、現状では、一番環境にやさしく、省エネになると思います。 それに、ソーラー・カーや、風力自動車(聴いたこともありませんが、あってもおかしくはないと思いますが・・・)など、やはり実用性がないのでしよう。おそらく、これらは、最初から対象外だと思います。 だからこそ、アメリカで、天然ガス車がこのような賞を獲得したていうことは、この賞を選考する人々が環境問題や、エネルギー問題に関して、まともな認識を持っていると思われ、私にとっては、喜ばしいことなのです。皆さんは、どう思われますか?

こんなことから、私は、次の代替エネルギーは、天然ガスが最も相応しいと考えています。しかし、これも、いずれ枯渇するということを考えれば、これを使い続けているわけてにはいきませんが、少なくとも、太陽エネルギーや、風力発電に頼るよりは、余程良いと思います。

日本近海には、メタンハイドレードが無尽蔵に埋まっているとききます。これも、見かけは、異なりますが、天然ガスであることには変わりません。このガスを抽出することができれば、既存の発電施設や、天然ガス車にも無論使えます。

日本などは、こうした天然資源に恵まれているわけですから、太陽エネルギーや、風力エネルギーなどという不確かなものに頼るよりは、これらを活用することを目標として、国家的規模で進めていくべきと考えるのは、私だけでしょうか?それに、もし、メタンハイドレードが実用化されれば、日本は、たちどころに、エネルギーの輸出国になるかもしれません。今回の  天然ガス車『シビック・ナチュラルガス』の受賞はそんな日本の将来をも予感させる、本当に喜ばしことだと思います。

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2011年11月18日金曜日

意表を突くジャン・レノの「ぼくドラえもん」―トヨタ新CM第2弾―【私の論評】あのトヨタがなぜ今このようなCMを流すのか、それにはそれなりの背景がある!!




トヨタ自動車のドラえもん実写化CMの第二弾が今日からオンエアになり、番組も大々的に取り上げた。

30歳ののび太はクルマを持ってないせいで、ジャイアンやスネ夫に出し抜かれ、しずかちゃんともうまくいかない。のび太はいまだに情けなくもドラえもんにクルマを出してくれとお願いする――。子供時代のアニメなのび太がドラえもんに解決してほしかった問題は、学力や腕力、臆病さなどだったが、大人のリアルな世界では、どうやらクルマがそれらに取って代わったようである。

CMからはクルマメーカーのいつもの古いメッセージ(クルマは勝者のトロフィーであり、かつ便利であり、モテるための必須アイテムだ)が見て取れる。クルマのCMって往々にしてそういうもんだが、ぜひ「オリジナル」で勝負してほしいものだ。メッセンジャー役に国民的アニメ子供キャラ(の将来)を借りてきて、彼らにクルマの宣伝芝居を演じさせるというのは、ちょっと節度がなく、キャラ濫用な感じがしなくもない。

【私の論評】あのトヨタがなぜ今このようなCMを流すのか、それにはそれなりの背景がある!!


さて、上の記事では、「メッセンジャー役に国民的アニメ子供キャラ(の将来)を借りてきて、彼らにクルマの宣伝芝居を演じさせるというのは、ちょっと節度がなく、キャラ濫用な感じがしなくもない」としていますが、上の記事を書いた人は、大事な背景を見逃していると思います。

このCMに関しては、あのトヨタがなぜこのような従来にはないCMを作成するにいたったかを良く考える必要があります。このCM無論、日本でも、それなりに名の通った俳優・女優を起用し、さらに、世界的スターであるジャン・レノを起用して、さらに、人気アニメのキャラクターということで、著作権利用もかなりかかっているものと思います。

トヨタといえば、最近のCMでは、キムタクと、タケシというキャラクターを用いた、ReBORNのコマーシャルもありましたが、今回のCMは、これよりもさらに金のかかったCMになっていると思います。


そこまでして、なぜCMを作成し、日本国内で流すのには、やはり、世界経済の現状が背景にあると考えざるを得ないです。その背景とは、まずは、アメリカの経済の低迷が明白になってきたことがあります。このブログでは、何回も掲載してきたことですが、経済の復元力から言って、アメリカの景気は、短くて3年くらい、長ければ、5年くらいは上向きそうもありません。

米国勢調査局は17日、貧困状態にある子供が2010年に1575万人と、前年から110万人以上増えたと発表しました。子供全体に占める比率は21.6%(前年は20.0%)で、集計を開始した01年以来最悪です。景気低迷や深刻な失業の影響が子供にも及んでいることが改めて確認されました。

同局では今回、4人家族の場合、年収が2万2314ドル(約170万円)以下の世帯を貧困層と定義。この世帯に属する0~17歳の子供が貧困に分類されました。 

それに、従来あてにできた中国市場もここしばらくは、低迷思想な気配です。そうです、中国は、輸出立国ですが、主な輸出先であったヨーロッパがギリシャ債権問題もあって、低迷しそうですし、それにもともと、中国では、インフレが収束せず、バブルが崩壊しそうな傾向が顕著になっていました。

上海の不動産市場では、竜湖集団、中海地産、緑地集団などの開発業者が物件を大幅に値下げし、値下げ前に該当物件を購入したオーナーがこれに抗議する事態に陥っていますが、それでも不動産価格の下落に歯止めがかかりません。多くの開発業者が資金を回収しようと値下げ戦略を打ち出している状態です。売り手側と不動産オーナーとの衝突を教訓に公に値下げを発表せず、仲介販売業者を通じて購入希望者と暗に値下げを約束する業者が多いようです。その値下げ幅は2~3割が普通となっています。

それに、ヨーロッパは、ギリシャはもとより、スペインや、イタリアも財政が良くないということがあり、これが、EU諸国の経済の足を引っ張っています。

世界経済は、従来とは全く異なる段階を迎えているのです。従来は、アメリカの経済が落ち込んでも、ヨーロッパは何とかなっているとか、アメリカと、ヨーロッパの両方が駄目でも、中国をはじめとする新興国か日の出の勢いで伸びているとかのことがあり、たとえ、どこかが駄目になっても、どこかにシフトすればそれでどうにかなるということがありました。

アメリカ国内をみまわしてみますと、従来だと、軽乗用車といえば、日本が独壇場でしたが、2年で息を吹き返したGMが軽自動車に力を入れています。それだけではなく、韓国の現代自動車もなりふりかまわず、低価格の軽乗用車でアメリカ市場に殴りこみをかけている状況です。

GM
Hyundai
また、トヨタにとって、悪いことには、タイの工場が例の洪水で、稼動できないという弱り目にたたり目という状況になっています。

タイ洪水
とはいいながら、ご存知のように日本は、ここ20年デフレの状況が続いています。そうして、若者の自動車離れが顕著になっています。通常の方法で、車を販売していても、限りがあります。そうした環境にあっても、国内の需要を本格的に掘り起こす必要がでてきたのであり、しかも確実に投資にみあった効果をあげる必要があります。だからこそ上記のようなCMをつくったのだと思います。

さて、このCMが出来上がった背景など説明してきましたが、ここで、ドラえもんそのもを振り返っておきます。ドラえもんは、最初は、小学館の雑誌『よいこ』に1970年の1月に販売されたのが最初のようです。初めてテレビアニメ化されたのは、1973年日本テレビ系で半年間放送しまた。放送期間延長の話が出るほどの人気を博していましたが、制作会社の社長の突然の辞任により打ち切りとなりました。1979年にテレビ朝日系でテレビアニメ化され、同局の看板番組までに発展を遂げました。2005年に制作スタッフを一新し、放送を続けています。


さて、CMでは、現在の、のび太は、30歳という設定だそうですが、となると、1981年生まれということになります。とすれば、1970年代にこの漫画に初めて触れた人々は、もっと上ということになりますが、この年代も30歳代の範疇に入ると思います。そうして、こうした年代を含めて、35歳~40歳くらいまでの年代は、人生で最も消費の多いステージと言われています。

これらの年代の人々にとっては、30歳といえば、自分たちの少し前ということで、客観的に見ることができるのではないかと思います。今回CMはやはり、実際には、35歳から40歳くらいの人々をメインターゲットとしているのではないかと思います。30歳は、サブターゲットだと思います。

そうして、どうしてドラえもんにしたかといえば、やはり、日本国内での需要を喚起するため、最も失敗のないキャラクターとして採用したのだと思います。他のものでは、なかなか、上記のターゲットには、受けが良くないのだと思います。サザエさんでも、クレヨン真ちゃんでもなく、やはり、ドラえもんが良かったのだと思います。

そうして、ドラえもんに関しては、アニメの中でも、親しみはあるものの、異質存在であることには変わり長く、それを外国人であっても、日本人にも親しみがあり、やさしいキャラクターでもあるジャン・レノに決めたのだと思います。



さて、このCMおそらくシリーズものとなり、さまざまなストーリーがこれから展開されていくと思います。そうして、トヨタもただたんに、CMを流すだけではなく、当然いろいろな戦略があると思います。CMと呼応して、さまざまなキャンペーンなど打っていくと思います。このブログでは、今後トヨタがどのような手を打っていくのか注目して行きたいと思います。そうして、何か新しい動きがありましたら、また掲載していきますので、よろしくお願いします。

それにしても、日本の歴代の政府、ずっとデフレ推進政策を加速するばかりです。過去20年間にわたって、デフレであったにもかかわらず、デフレ対策の常道としての財政出動をしたのは、小渕内閣と、麻生内閣のみで、他の政権は、すべて緊縮財政をしてきました。現政権は、さらに、マクロ経済学の立場がいえば、禁じ手である、デフレの最中での増税を行おうとしています。

世界経済が停滞しつある現在にあっては、まずは、日本のデフレを克服することが重要です。他のTPPがどうのこうのなどは、本来デフレ克服に比較すれば、優先順位はかなり低いはずです。トヨタは一民間起業ですから、日本の経済自体に大きな影響力を及ぼすことまではできませんが、企業として何とか需要を開拓しようとして努力しています。現在政府の最優先課題は、デフレ克服なのですが、今の政権は、全くそんなことに頓着がありません。本当に困ったものです。

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2011年11月17日木曜日

キンドルの製造コストは実際の販売価格を上回って売れば売るほど赤字だけど...―【私の論評】水道の蛇口戦略は、ボージョレヌーボーやキッズプレートとは違う!!

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Amazonの新しいキンドルは、一番安いもので79ドル(約6200円!)と、度肝を抜かれましたが、さらに驚くべきことに、実は製造コストだけで84.25ドル(6600円)であることがわかりました。(米メディアのMainstreet が報じた iSuppliからの提供情報による)

79ドルのキンドルは、アマゾンの電子書籍読者に向けた「特別価格版」で、ホームスクリーンとロックスクリーンに、地域向け広告が表示されます。「特別価格版」ではない、109ドルの方の同モデルでは、ハードウェア単体では赤字にはなりません。

しかしながらコストの84ドル(78ドルが原価)というのは、単純に製造ラインのコストであり、配送コストやソフトウェアのコストも加えると、実際はもっとかかっているはずです。

しかしユーザーは一度キンドルを手にしてしまうと、アマゾンから書籍を買い続けなくてはならないというエコシステムの中に組み込まれます。本を買うという行為を全てアマゾンで行う故に、ユーザーはアマゾンに支払い、支払い、支払い続けることになります。アマゾンは、ハードウェアの赤字をそこで回収して、利益を上げていくというビジネスモデルなのですね。

つまり、ユーザーはキンドルを激安で手に入れることができるけど、「後から徐々に払わされる」ということです。

それでも依然として、これはハードウェアのマージンモデルを覆してくれる大きな動きであることは間違いありませんし、すでに日本を含む出版業界に大きな衝撃を与えていることも事実です。

【私の論評】水道の蛇口戦略は、ボージョレヌーボーやキッズプレートとは違う!!

今年も各地でボージョレヌーボー試飲会が・・・

さて、話は少し異なりますが、本日皆さんは、ボージョレヌーボーを味わうことができましたでしょうか?私は、昼から結構飲んでしまいました。今年は、例年と違って、ちょっとした異変がありました。何かといえば、そうです、激安価格で売られていたということです。フルボトルで一番安いものでは、ワンコインで購入できる価格である、500円で販売されていました。何と、ハーフボトルでは、390円というものもありました。無論これらは、ペットボトルで販売されています。私は、例年は、フルボトルで1000円台のものを1本購入するのですが、今年は500円のものを3本購入しました。

こちらガラス瓶入りのボージョレヌーボー
左1000円、右500円のペットボトル入りボージョレヌーボー
もっと驚いたのは、ハーフボトルでは、395円(サンキュー価格)で販売されていたことです。これなら、本当に一杯程度しか飲まないひとなら十分です。

そうして、本日は、ワインではないのですが、もう一つ大きな話題がありました。それは、ガストのキッズプレートです。これは、なんと、39円(サンキュー価格)です。39円はすごいですね。これは、無論期間限定ですが、本日から始まったキャンペーンです。
この39円という衝撃の価格に対して、ネット上では早くも大きな反響を呼んでいます。
・むしろ不安になる値段だなw
・ガスト行って知り合いに会うの恥ずかしい
・父ちゃんお前に39円のを食べさせる程落ちぶれちゃいないぞ
・子連れの親1人分を39円とかの方が効果あるんじゃね?
・親子セットで480円とかならいいのにね
・値上げして安全性を確保した方が親は安心すると思う
軒並み厳しい意見が寄せられていますが、すでに報道されている内容によると「普段のメニューから一品減らしたり、食材の質は落としたりしていない」とのことです。

実はガストでは今年8月末に、東北地方の店舗で食事をしていた客に赤痢の食中毒が発生する事件があったばかり。今回のキャンペーンは、この事件で激減した家族連れの来店客を呼び戻す狙いもあると言われています。

ネット上の反応を見るかぎりでは、「お金じゃないのよ」という心理がうかがえますが、実際のところはどうなんでしょう。食中毒事件を知っているか知らないかでも、動向はまったく異なると思われますが、本日からの子連れ客の来店状況に注目したいところです。


結局これらは、安売りだと思います。日本は、まだまだ、デフレのさなかにあるので、仕方ないといえば、仕方ないのかもしれませんが、それにしても、特にキッズプレートに関しては、原価われを覚悟で出しているのだと思います。

この安売りの後にさらに、何かが続けば、これも一つの仕掛けとして面白いと思うのですが、どうもこれらの場合は、安売り自体がキャンペーンになっているような気がします。要するに、話題づくりということです。そうして、この話題をつくるための経費など、販売促進費などと同じように考えて実施しているのだと思います。

さて、ここまで、長々とボージョレヌーボーと、キッズプレートに関して掲載してきましたが、私は、これらは、結局アマゾンがキンドルを安く売るのとは根本的に異なるということを言いたいのです。

上の記事では、「ユーザーは一度キンドルを手にしてしまうと、アマゾンから書籍を買い続けなくてはならないというエコシステムの中に組み込まれます。本を買うという行為を全てアマゾンで行う故に、ユーザーはアマゾンに支払い、支払い、支払い続けることになります。アマゾンは、ハードウェアの赤字をそこで回収して、利益を上げていくというビジネスモデル」とか、「後から徐々に払わされる」と書いていますが、これと日本の最近の安売りとは根本的に異なるということです。

上記の例では、アマゾンは、原価と販売価格の差額が400円ですから、市場では、結局400円のものを無料で顧客に配っているのと同じです。これは、考えようによっては、ボージョレヌーボーの安売りや、キッズプレートの安売りよりもすごいことかもしれません。

私は、このブログで、過去にeコマースの本質は広告であるとか、アップルの戦略は、水道の蛇口戦略であると掲載したことがあります。


アップルの、デバイ寸群である、iPhone、iPad、iPodは水道の蛇口のようなもので、水道管を通じて様々な個人や企業が制作したステキなコンテンツがその蛇口に注ぎ込まれていきます。今はまだユーザーはこれらのコンテンツを有料(少額)で購入しているのですが、もし、iPhone、iPad、iPodそのものが広告媒体になったら、広告媒体であるiPhone、iPad、iPodの無料化(低価格化)だけではなく、コンテンツそのものも無料化するかかなり低廉にする戦略をとっていると考えられます。私は、この戦略を水道の蛇口戦略と位置づけているわけです。この戦略、アップルが先鞭をつけましたが、いまや、Amazonが、低価格のタブレット端末である「AmazonFire」、低価格の電子書籍リーダーの「Kindle」で、アップルを追い越してしまいそうな勢いです。

この戦略、いわゆるeコマース(電子商取引)で大成功している企業の基本戦略です。それと、eコマースの本質は、このブログにも以前掲載したように「広告」です。Googleは、いろいろなことに手を出していますが、それは、結局自ら運営する検索エンジンなどに多くの人を集めるための手段にすぎないのであって、検索エンジンは、もとより、グーグルマップや、グーグルアース、その他の様々な先進的なアプリなども結局はそのためで、それを通じて集まった人たちに対する広告をすることがグーグルのビジネスモデルの本質です。

さて、ここまで述べれば皆さんもおわかりでしょう。eコマースでは、根本に集客装置を築き、その集客装置で客をあつめるだけではなく、集めた顧客に一度ものを売るというだけではなく、さまざまな商品やサービスを提供するための装置をつくりあげているということです。この、集客ならびに、商品サービス提供装置のことをビジネス・プラットフォームと呼ぶわけです。

まさに、水道の蛇口戦略は、ボージョレヌーボーやキッズプレトーととは違うわけです。日本の、企業も安売りだけでなく、このような仕組みを構築することがこれからのビジネスでは重要となってくるでしょうし、ここが、日本の企業の弱いところだと思います。せっかく集客しても、それをさまざまな機会に活用できるような体制をぜひとも作っていくべきです。

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論文を上手くまとめるための「4つの言葉」―【私の論評】こいつは、ブログやツイートにも役立つ!!利用しない手はない!


   

論文をまとめるコツは「なたもだ」にある――。2011年11月14日、ニコニコ動画とNHK Eテレの『テストの花道』とが連動した番組「NHK Eテレ × ニコ動 ネット拡大スペシャル 初日 ~テストの花道~」が放送された。このなかで「『テストの花道』で扱ったもので、勉強に役立ったもの」として、小論文に「なぜなら」、「たとえば」、「もしも」、「だから」を順に用いる「なたもだ」が挙げられた。

『テストの花道』は勉強の仕方がわからない、なかなか成果が上がらないという中高生の悩みを解決しようとする”勉強応援番組”で、毎回、勉強をするうえでのちょっとしたコツなどが紹介・検証される。この日のニコニコ生放送では、「番組で扱ったもののなかで実際に役立ったもの」として高校3年生の五十嵐令子さんが、論文を書くとき「なぜなら~」「たとえば~」「もしも~」「だから~」を順に用いて構成する方法を挙げた。番組ではこれを、それぞれの頭文字を取って「なたもだ」と呼んでいる。

■「なたもだ」はどう使う?

『テストの花道』で「なたもだ」を紹介した時の反響は非常に大きかったという。なぜなら、「なたもだ」は小論文以外にも使えるからだと、同番組のプロデューサー・宮坂佳代子さんは語る。たとえば、面接の相手や上司に自分の考えをうまく伝えたいと思ったとき。もしも、伝えたいことが自分のなかでまとまらなければ、「なたもだ」の順に考えていくことで整理できる上、伝えたいことの良い面を発見できるというのだ。だから、この法則は作文を書く機会の多い中高生のみならず、就職活動中の学生や社会人も活用することができそうだ。

面接のときに予め「なたもだ」を用意しておけば、約に立ちそうだ

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 「なたもだ」の紹介から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv69704004?po=news&ref=news#1:49:45

【私の論評】こいつは、ブログやfacebook、Google+にも役立つ!!利用しない手はない!
「なたもだ」聴いたことがありませんね。私が、昔習ったものには、「起承転結」というのがありますが、これをかなり判りやすくするという意味でこれは、かなり使えるような気がします。


なぜなら、起承転結では、実際に書くときに、なかなか書き出しができない場合がおうおうにあるからです。ちなみに、「起承転結」は、以下を意味します。


ということなのですが、実際にこれを頭に入れて、文章を書くとなるとなかなか書き出しが決まりません。

たとえば、起承転結できちんと、分けられた文章を読むと、「なるほど」と思い。すぐにもできそうな気がするのですが、現実にはなかなかそうはなりません。「なたもだ」なら、まずは、「なぜなら」に対応する文章をとにかく書けばよいので、かなり書きやすくなります。結局「なたもだ」も、「起承転結」と同じようなものなのかもしれません。しかし、「なたもだ」の場合は、とにかく、文章の中にかける文言としてねそのまま使えるということでかなり書くほうとして楽で、心理的抵抗も少ないてす。

もしも、「起承転結」だけで文章を書くとすると、作家のように文章を作成することを生業とているようなような、文章を作成することが仕事であるような人なら、何の苦もなく文章を作成できると思います。それに、小説であれば、同じ小説家が書いたどの小説も「なたもだ」の言葉で、始まったり、変化するようなことは許されません。

しかし、私たちは、プロの物書きではないわけですから、余程のことがない限り、どの文章だって、「なたもだ」であっても構わないわけです。

起承転結なら、始まりの文章や、その後に変化するときの、始まりの言葉など考えなければ、ならないわけですが、「なたまもだ」の場合は、「なぜなら~」に続ける文章を書き、その後は、「たとえば~」「もしも~」「だから~」で始まる文章を考えればよいわけです。言葉は、最初から決まっているわけです。

だから、私たちは、この定型の言葉を覚えておけば、本当に楽になると思います。さて、皆さん、もうお分かりですね。この文章自体が、「なたもだ」を使っています。私は、こういうものがあれば、すぐに真似てみるほうですが、これは確かに、「起承転結」よりは、はるかに使いやすいです。

今後このブログや、facebookや、Google+などにも用いていこうと思います。twitterは、文章が140文字に限られているので、難しいと思います。文章の書き出しなどに、手間取っている人はこれはなかなか良い方法だと思います。ブログでも、なんでも、そんなに時間を費やしていられない人は、多いと思います。それに、卒論などで手間とっている人もいると思います。「なだもだ」は、理工系では少し無理があると思いますが、文系なら十分使えると思います。皆さんも、是非試してみてはいかがですか?

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2011年11月15日火曜日

TPP:「米の発表は誤り」 発言食い違いで野田首相が強調―【私の論評】野田首相は、普天間と同じ轍を踏むか?!


野田佳彦首相は15日午前の参院予算委員会で、12日の日米首脳会談で首相が環太平洋パートナーシップ協定(TPP)に関して「全ての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」と発言したとする米国政府の発表について「会談で一言も言っていない」と述べ、米政府の発表が誤りだったことを強調した。自民党の山本一太氏への答弁。

昨年11月に閣議決定された「包括的経済連携に関する基本方針」には「センシティブ品目について配慮を行いつつ、すべての品目を自由化交渉対象とし、交渉を通じて高いレベルの経済連携を目指す」と書かれている。首相は「方針の中に書かれていることを、米国なりの解釈で書いた」との見方を示したうえで「私の言ったことではなかったことを(米側が)認めた」と答弁。山本氏が米政府に訂正を申し入れないのかをただしたのに対し、首相は「米国も認めたことを共有すればそれでいい」と訂正は求めない考えを示した。

【私の論評】野田首相は、普天間と同じ轍を踏むか?!


この野田首相の言葉、皆さんは、どうお感じになったでしょうか。アメリカ側が、間違えて受け取ったとは考えにくいですし、仮に間違っていたとすれば、訂正を求めない野田氏に問題があるということになります。

そうして、思い出すのが、あの鳩山さんの普天間問題に関する対応の大失敗です。あの煮え切らない態度で、最後は、「勉強すればするほど、沖縄における海兵隊の重要性がわかってきた」というとんでもない発言です。

野田さんは、そうは思いたくないないですが、やはり、鳩山さんの普天間のように、勉強が足りていないうちに、アメリカ側に結論めいたことを言ってしまったのではないでしようか。このような会談では、包括的な話しかしないですし、はっきりNOといわない限り、相手はYESと受け取るのが当たり前ですから、勉強不足の野田さんは、自分ではそうとは気付かずオバマに都合よくとられる発言をしてしまってのではないかと思います。

そう、考えるとなんとなく辻褄が合うようなきがします。私は、実務にあたる官僚などが勉強しなくてはならない細かいことまで勉強する必要はないとは思いますが、少なくともTPPを受け入れた場合日本の経済や社会にどのような影響がでてくるかくらいのことは勉強しておくべきと思います。

民主党の総理大臣や、閣僚などみていると、本当に勉強不足であることがわかります。たとえば、安住財務大臣は、マクロ経済が全くわかっていません。というより、これは、安住さん以外でも、民主党の閣僚のほとんどが理解していないと思います。安住さんの国会の答弁など聴いていると、ほんとうにそんな風に思ってしまいます。

そもそも、政府の借金をかなり大変なことと受け取っているようですが、これが、個人であれば、借金があるということは良いことではありませんが、それと政府とを同じように考えてしまうのは完全に間違いです。でも、安住さんや、他の閣僚もこのように考えているように受け取れる発言が多いです。

政府には、ある程度恒常的に借金があるのは当たり前のことです。また、そうではなければ、政府の仕事など全くできません。もし、政府の借金がゼロなんてことになれば、それこそ大変なことになってしまいます。それこそ、今回の大地震の復興も全くできなくなってしまうことでしょう。どこの国でも、政府の借金がゼロ(ということは、政府が借金ができないくらい、信用がないということ)なら、おそらく何もできなくて、発展途上国なみになってしまうことでしょう。

どこの国にも借金はあります。ギリシャなど額とすれば、経済の大きな日本などからくらべれば、ゴミのような借金であのようなことになっています。しかし、借金すること自体は何も悪いことではありません。それも、特に、国民から借金をしているうちは良いですし、国民からの借金も、度を過ぎなければ良いのですが、ギリシャの場合国民の資産があまりに少ないため、国民からあまり借金をできなかったため、外国から多額の借金(ギリシャ国債による)をしてあのような状況になっているのです。日本が本当に財政破綻するというのなら、いわゆるPIGS諸国の中に入っているはずです。Jを入れると、豚ちゃんにならないから?そんな馬鹿な!!
PIGS NATIONSのうちの一つのギリシャ
しかし、日本の場合は、国民からの借金(国債によるもの)がほとんどですから、ギリシャとは全く異なるわけです。マクロ経済的な見方をすれば、このようなことは、すぐに理解できるのですが、そうでなければ、ギリシャも日本も同じようにみえてしまうわけです。

しかし、日本の場合は、政府が借金をしているとともに、金融資産もかなり持っているということ、政府の借金(100兆円)など、家計(1400兆円)から比較すれば、1/10以下の水準にあるから、バランスを欠くほどの水準にはなっていません。政府の借金は、それが、バランスを徹底的に欠いて、家計などをはるかに超えてしまう水準になってしまえば、それは、大変まずいことです。しかし、日本の政府財務内容は、それほどバランスを欠いているわけではないので、そんなに大騒ぎする必要はないわけです。
日本の財政破綻を憂慮する愚かな雑誌から転載
しかし、野田さんや安住さんは、財政破綻を心配して、このデフレの時期に増税するなどという、とんでもないことを言っているわけです。

これは、企業についてもあてはまることで、現在の不況の要因は、バブル崩壊後、大多数の企業が不良債権処理に走って、借金を帳消しすることのみに専念したため、多くの企業で、借金がなくなり、しばらくの間積極的に借金をしようとしなかったことにより、設備投資も何もできず、企業活動が停滞してしまったことにも大きな原因があります。この不況は、今まで歴史上みられなかったものであり、これをバランス・シート不況と呼びます。すべての企業が借金をしなければ、企業活動が停滞して、経済活動も不振になってしまうわけです。

そりゃそうですね。企業がお金を借りるのは、何か目的があるためであって、それこそ、設備投資や、人材やその他のいわゆる見えざる資産(財務諸表にのっていない資産)への投資のためにするところも多いわけですから、借金をしないというのであれば、本当に一部の儲けの大きい企業しか、これをしないというわけですから、経済活動も停滞するわけです。

野田さんは、おそらく、企業活動における借金の意味も、マクロ的に捉えることはできないのだと重います。財政に関してこのような一方的な見方しかできない人が、複雑な多国間のTPPなどの本質を理解できないのは当然のことと思います。

しかし、野田さん、どうせ政権を長くは担当していられないから、TPPが発効して、その影響が国民に重くのしかかっているころには、100%総理大臣でいることないですから。おそらく、鳩山さんも普天間問題に関してそう思っていたかもしれません。


それにしても、今の段階ですでにアメリカ側と食い違いを見せているということは、何か鳩山さんの普天間対応を思い起こさせます。やっぱり、野田さんも、普天間と同じ徹を踏むということでしょうか?私は、おそらくそうなると思います。そうして、野田政権も、鳩山政権と同じように、短命政権になると思います。野田さん、TPPに参加するなら、その前に勉強をして、その内容を把握し、自分の意見をはっきり決めて、その結果TPPに参加するというのなら、それを国民に説明し、その上で国民の信を問うくらいのことはすべきでした。この手続きを欠いた、野田さんは、結局鳩山さんと同じ徹を踏むことになるでしょう。

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中国「中国で発売される映画や出版物の90パーセントはパクリかコピー」と認める―【私の論評】これじゃ今後の経済発展は望めない?!


先日行われた2011年中国出版権定例会で、中国国家版権局局長は「中国の映画を含む出版物の90パーセントは模倣か複製品である」と発言したそうだ。パクリ大国中国で、ついに国が認めた! しかもその数が非常に多いということで話題になっている。

中国国家版権局とは、中国の知的財産権を管理する国の機構だ。そのトップである柳ヒン傑局長が、先日行われた「2011年中国出版権定例会」で発言が注目されている。

現在、中国では映画を含む出版物が毎年4300部以上世に出ているそうだ。だが、残念なことにその90パーセントがダブリ、パクリ、コピー商品。中国オリジナルは非常に少ないのが現状だ。

柳局長はこの結果から「中国は創作力がまだ低いということが言える。消費者が外国の大作を好むのは、外国作品にはオリジナリティと宣伝力があるためだ」と分析している。かつて世界の最先端を誇った中国が「創作力が低い」と認めるのは苦々しい思いだっただろう。

その原因は文化・娯楽産業が利益追求型になったことだと見られるそうだ。人気作品のパクリなら少ない資本で大きな利益を期待できるということだろう。このような状況を招いてしまったのには中国の知的財産権保護システムがあまり機能していないことも関係していると指摘されている。

柳局長は今後、補助金の投入などで中国のオリジナル作品を応援していきたいと主張している。だが、専門家によると中国の文化芸術の発展のためには、まずは知的財産保護の体制作りが先決だとのことだ。
Photo:Rocketnews24.

【私の論評】これじゃ今後の経済発展は望めない?!

中国のバクリは、昔から、指摘されているところですか、今もそれは、変わっていないようです。それに、出版物関係に限らず、ありとあらゆるパクリが恒常的に行われています。以下に、動画や画像でそれを検証してみましょう。



Macbook Airにそっくりです、薄さだけは?
サンバックスです

PUREです
KLGです
どらえもん?
Androidなのに、iPhoneにそっくりなiOrange
大連の観光地にあった意味不明の看板

トウキョウ・ストア
さて、まだまだ、いろいろあるのですが、掲載しているときりがないので、このへんでやめておきます。これだけ、平然とパクリをやるというのは、他の国では考えられないことです。

日本の場合、たまたま、偶然にパクリに近いようなことになることもありますが、意図して意識して、ここまでやるようなことはありません。

たとえば、日本では、以下のようなものがあります。


皆さん、この写真を見てどのように思われますか?「えっ、あの雪印がトタンなんてやっていたの?」などと思われるかもしれません。実は、違います、この会社は、随分昔から札幌で、トタン板を製造販売している会社です。特に、雪印のブランドをまねたということではないようです。これに関しては、雪印乳業の方に聴いたことがあります。確か、有限会社だったと思います。今でも、営業しているはずだと思います。北海道ですから、こういう商標を思いつくのは別に雪印乳業でなくても、ありそうなことです。特に、商標権をめぐって争うなどということなく、どちらも今に至っています。

次に、皆さんは、札幌の石屋製菓の「白い恋人」は、ご存知でしょうか。以前、賞味期限改ざんで、全国的に有名になった菓子メーカーのお菓子です。今は、すっかり立ち直ったようです。それに、今では、お客様からの信用も回復して、売上も好調のようです。


実は、私は、この商品開発にかかわった人と会ったことがあります。そうして、その方から、この商品の開発の逸話など聴きました。いわゆる、開発秘話に関しては、ここでは、掲載しません。サイトで検索すれば、でていると思いますので、そちらをご覧ください。

面白かったのは、この商品の商標登録をしたときの話でした。実は、やはり、自社ブランドを守るために、あるとあらゆる、「○○い恋人」を登録したそうです。それこそ、「黄色い恋人」、「緑の恋人」、「赤い恋人」などなど、いろいろ登録したそうです。この方が、この開発から随分たって沖縄旅行に行かれたときに、沖縄に旅行に行かれたさい、同業他社の商品には、関心があるので、沖縄のあるお菓子屋に入ってみたところ、何とそこに、「黒い恋人」というお菓子が販売されているのを見て、「ああ!黒い恋人は登録し忘れた」と思ったそうです。

さて、やはり、商標登録されていなかったせいでしょうか、「黒い恋人」は実際に市場に出回っています。実際には、「黒い恋人」ではなく、「黒色恋人」となっていますが、実際下の写真のようなお菓子があります。


そうして、とうきびチョコレートで、「黒い恋人」も存在します。


そうして、黒い恋人はお菓子だけにとどまりません。


何と、これは、ソーセージです。これは、北海道の新十津川町の「ヴルストよしだ」で製造販売されているものです。


そうして、ほかにも黒い恋人がありました。これは、ホクレンという北海道の農業共同組合の直轄のスーパーで販売されているものです。中身は、何なのかわかりませんが、農産物です。

ホクレンの黒い恋人
さて、以上の商品は、石屋製菓が商標登録していないので、別に商標登録法に違反はしてはいないと思います。

しかし、明らかに、違反しているのではないかと思しきものあります。


これは、めんたいこを練りこんだ、コンニャクです。これに関しては、商標法に違反しているような気もしますが、法的解釈では、どうなるのでしょうか。これに詳しい方がいらっやれば、是非コメントお願いします。

さて、中国のパクリから、日本の商標まで、いろいろと述べてきましたが、やはり、商標や暖簾(いわゆる現在でいうとこのコーポレートブランド)を大事にしないような会社は、どうしようもないと思います。

結局、恋人シリーズの中で、一番売れているのは、「白い恋人」です。類似商標を用いているところは、商標法に違反するしないは別にして、あまり売れていないですし、有名でもないです。

自分の販売する商品に愛着がなけば、それに、自分の会社の暖簾(コーポレート・ブランド)を大事にしようとか、みんなで育てようというという気持ちのない従業員がいるような会社は発展しないということだと思います。

最近、中国では、経済が停滞しつつあります。インフレが収束しそうにありません。中国政府は、従来のように、部品を組み立てる世界の工場の役割を果たすのではなく、高付加価値のあるものの生産へのシフトを目論んでいるようですが、結局それは今のところ、功を奏していません。近いうちに、かなり停滞することとなるでしょう。

その根本原因として、やはり、多くの人々が、自分の販売している商品に愛着がないとか、自社の暖簾を守るというような感覚がないのだと思います。また、スティーブ・ジョブズがいう、"one more things"を世の中に付け加えるという認識もないのだと思います。彼らにとって、商品や会社は、単なる金儲けの道具に過ぎないのだと思います。だから、平気で、パクリをするのです。これでは、どうしようもないと思います。
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2011年11月13日日曜日

〔WIRED 日本語版 Business〕Google+「ページ」がFacebookやTwitterに勝つ理由―【私の論評】ソーシャルメディアは、社会変革のインキュベーターともなり得る!!




米Google社は11月7日(米国時間)、『Google+』において、企業やブランド、有名人たちに「ページ」機能を提供することを発表した。誕生まもない同社のソーシャル・ネットワーク中に、自らの存在を知らせることができるという機能だ。

『Facebook』の「ページ」によく似ており、ニュースや宣伝を企業名で世界に向けて発信できるだけでなく、ファンや批判的な人たちとのやり取りもできる。


米Facebook社が8億人のユーザー数を誇っているのに対し、Google社が主張するユーザー数は4,000万人だ。ただし、ユーザー数が少ない点は悪いこととは限らない。企業等が広めたいメッセージが、関係のない写真や猫のビデオなどで埋もれないという利点がある。

しかし、もっと重要なことは、Google社がGoogle+を、同社の支配的な検索エンジンに統合していることだ。「Google+ Direct Connect」によって、Googleの検索クエリの前に「+」を追加すると、企業のGoogle+のページに直行できる。例えばGoogleの検索ページで「+YouTube」と入力すると、『YouTube』のGoogle+のページにすぐに行けるのだ。

この点で、Google社はFacebookに勝る可能性がある。Google社は、検索、Gmail、『Chrome』、『Android』と多岐にわたるサービスを展開し、たくさんの人々にとってオンライン生活に不可欠なツールを提供している。これらをGoogle+に結びつけることができるわけだ。



『Twitter』は、さらなる苦戦を強いられるかもしれない。Twitterの140文字制限に慣れている人も一部にはいるだろうが、Google+では、企業が情報を公開できるもっとリッチな場所が提供されている。例えば、Twitter上で画像や動画を共有するのは、まだやり方がスマートではない。フォロワーは短縮URLをクリックして、新しいページが読み込まれるのを待つことになる。一方、Google+では、YouTubeと、同社の写真共有ツール『Picasa』が統合されている。


また、Goggle+のページの投稿では、誰もが簡単にコメントを投稿でき、ページの所有者がすぐに返信できる。これがTwitterだと、そうしたコミュニケーションは@付メッセージをだらだらとやり取りすることになり、興味をもっていないフォロワーのフィードも埋めてしまう。

Googleは、現段階では遅れて見えるが、別の面から見ると非常に先行しているのだ。

http://wired.jp/2011/11/13/google「ページ」がfacebookやtwitterに勝つ理由/

【私の論評】ソーシャルメディアは、社会変革のインキュベーターともなり得る!!
Googleバズでは、いかにも、単なるSNSをやってみました程度でしたが、Google+はどうも根本から違うようです。さすが、GoogleのSNSは違うと多くの人も認めていると思います。いまは、まだ運用しはじめたばかりですが、これからどんどん広まっていくと思います。

さて、私なりに、faccbookページと、Google+のページを比較してみます。


Facebookページはそのユーザー感の緊密なソーシャルグラフがもたらす連鎖が、ページ運営者にとっては魅力です。

ページに登録している人が、誰かのコンテンツに「いいね!」を追加した場合、その「いいね!」がさらにその人の信頼している友人に伝わります。一見twitterの リツイート に似ていますが、信頼のネットワーク上の伝搬ですので、はるかに強力です。

一方、Facebook ページにはアンケートをとるといった機能やアプリとの連携といった、まだ Google+ が対応していないメリットがあります。


Google+がFacebookに対抗してもっている武器は、もちろん検索エンジンGoogleとの連携であり、さらにサークルという「内緒話」を手軽にできるメカニズムがあります。さらには、このサークルいろいろ作ることができますから、ページを訪れるユーザーをいくつかに分類して、分類したユーザーごとに特定した情報を提供することも簡単にできます。

早速Google+ページを作った人は、もう一手間をかけて自分のウェブサイトと Google+ ページを接続するコードを挿入しておけば、Google+ Direct Connect を通して検索をページに直結せることも可能です。


Facebookの「いいね!」は確かに強力ですが、すべての人が使うようになることで膨大なノイズが混入しやすい側面もあります。ここで、検索と、ウェブサイトと、ページをつなぐGoogle+の戦略が活きてくるわけです。ウェブサイトのページランクと、ソーシャルなページランクであるGoogle+が連携すれば、何かとてつもないことが起こりそうな気がしませんか?

今のところ、見た目がは、Facebookに比べたら地味なGoogle+ページですが、これも今後変化するでしょうし、API公開とともにアプリなども作られることが予想されます。

それから、『グーグル+バッジ』についても掲載しておきます。


Googleは、11月7日にスタートした『Google+ページ』に各ウェブサイトからの誘導を促す『Google+バッジ』の提供を開始しました。『Google+バッジ』を設置すると、ウェブサイトから『Google+ページ』にリンクし、サークルに追加したり『+1』ボタンを押すことが可能。現在、プレビューユーザー向けに公開しています。

『Google+ページ』を作成した後、自分のウェブサイトに『Google+バッジ』を設置し、ユーザーを『Google+ページ』に誘導する仕組みです。


バッジを作成するには、プレビューに参加して『バッジ作成ツール』でバッジを作成。スクリプトをウェブサイトに貼り付けると『Google+バッジ』が設置できます。また、個人アカウントのURLを入力してアカウントページへのリンクを作成することも可能です。

『Google+バッジ』に設置は、キーワードの前に「+」を付けて検索すると、キーワードに関連する『Google+ページ』を検索結果に表示する『Googleダイレクトコネクト』にも影響するようです。今後、SEO対策の一環として『Google+ページ』に対応するウェブサービスが増えることが予想されます。
これも、凄い機能だと思います。やはり、検索エンジン、それも多くの人々に検索してもらえる、検索エンジンを運用している会社だからできることです。さすがに、これは、Facebookでも、twitterでもできません。

このような仕掛け何か、わくわくしてきます。このような仕掛け、最初は、早い者勝ちかもしれません。しかし、時がたつにつれて、現実の社会で、より良いサービスを提供している企業が有利になると思います。従来では考えられなかった無名の会社でも、資金が不足している会社であろうとも、顧客に対して、より良いサービスを提供しているところは、ソーシャル・メディアの中でも認められることになると思います。そうして、現実の事業でも、うまくいきやすい環境が整いやすくなると思います。


それとは、逆にブラック企業や、顧客にとって良くない企業は、従来にも増して、存立の余地がなくなることと思います。このような企業、Google+ページなどつくれば、たちどころに、ユーザーからのクレームなどがどんどん掲載され、広く知れ渡ってしまうため、つくることはできないでしょう。ある程度の規模以上の会社では、将来的には、facebookや、Google+にページやこれに類似のサービスにページを掲載しないというだけで、胡散臭いと思われるような時代がくるかもしれません。

Buena Vista Social Club
また、本当に小さなたとえば、近隣のお客さんしか扱わない飲食店であったにしても、このようなソーシャルメディアをつかうことによって、大きな社会現象を巻き起こすことだって可能になると思います。たとえば、1997年ドキュメンタリー映画となった、キューバの"Buenavist Social Clube"は、アメリカではそれ以前には、誰も知るものがなくこれがきっかけとなって、大ブレイクして、アメリカ国内では、大ヒットなど超えた、社会現象ともいわれた現象を呼び起こしました。確かに、一度聴くと、耳から離れなくなる、郷愁を溢れる旋律をかなでる素晴らしい楽団です。普通の楽器しか使っていないに、昔からの古いものも演奏しますが、最近のものなど、アメリカのポップスなど聴きなれた耳にには、かなり斬新にさえ響きます。それでいて、一定の郷愁など感じさせ、なんともいえません。アメリカでは長く忘れ去れられてた魂を揺さぶる音楽がキューバにあり、それが、多くの人々の琴線に触れて、社会現象にまでなったということだと思います。

それに、これは、半分こじつけかもしれませんが、このバンドの名称に含まれているSocialがいかにも、SNSを連想させます。このsocialは、英語では、ソーシャルに近い発音ですが、スペイン語のせいでしょうが、ソシアルに近い発音です。音楽も社会と分離した存在ではいられないという意味でこうした名称にしたものと思います。

今後、SNSは、"Buenavista Social Club"を大ブレイクさせた記録映画のような役割を果たすようになるかもしれません。しかも、記録映画を作製するというような、大掛かりな、お金も時間もかかるようにではなく、多くの人々の日常の中で、ごく普通に行われることになるでしょう。私は1997年にもし、今日と同じようなソーシャルメディアが存在していれば、"Buenavista Social Club"は、記録映画にしなくても、きっと、アメリカなどで大ブレイクしたと思います。これから、そんな時代になっていくと思います。Google+「ページ」はまさにこのようなことに、先鞭をつけるものだと思います。

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