どじょうすくいをする?野田總理大臣
Tweet野田佳彦・新首相は財務省の傀儡だという見方が根強い。何より、民主党への政権交代後、野田氏が副大臣・大臣と、一貫して財務省を担当してきたことが大きいだろう。財務大臣在任中にすっかり増税論者になった菅直人・前首相と二重写しになっていることもある。民主党代表選挙で早い段階から増税を口にしていたことも、国民に「やはり」と思わせた主因だろう。
だが、「もしかしたら違うのではないか」と思わせる動きが組閣で起きた。古川元久・元官房副長官を国家戦略相兼経済財政政策担当相に任命。政官民による「国家戦略会議」の設置を表明したことだ。
組閣2日後の9月4日付けの日本経済新聞は1面トップで、国家戦略会議の新設を「首相方針」と伝えた。また、「予算編成や税制改正、社会保障改革、環太平洋経済連携協定(TPP)など多国間・2国間の経済連携といった重要政策の指針作り」が会議の役割になると報じた。要は、小泉純一郎首相が構造改革時にフル活用した「経済財政諮問会議」の役割を復活させる、ということに他ならない。
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上の記事で、野田氏が財務省の傀儡ではないかもしれないという趣旨のことが述べられています。その論拠として、小泉純一郎首相が、構造改革時にフル活用した「経済財政諮問会議」を復活させる、ことをあけでいます。
しかし、これは、有力な論拠とはなりえません。なぜなら、小泉純一郎氏も、結局は、財務省が推進する、緊縮財政を実施した本人だからです。普通なら、構造改革をするにしても、ある程度経済を良くしてからいろいろなことに取り組むのが当たり前ですが、そんなことは一切せずに、結局は緊縮財政を行いながら、構造改革を推し進めしまた。そのため、経済は、疲弊しました。特に、地方の疲弊は酷かったことは、皆さんご記憶にとどめておられるでしょう。
このブログでも、小泉構造改革は、順番を間違えたことを何回か指摘したことがあります。改革なるものは、経済を良くしてから行うべきものであり、完璧に間違えたと思います。しかし、これも、結局は、財務省の暑い壁を打ち破ることができなかったことの結果でもあると思います。
小泉さんも、結局は、財務官僚の厚い壁に阻まれ、デフレで景気が悪いときには、減税をして、積極財政をやるべきなのに、緊縮財政をやらざるをえず、緊縮財政をしたまま、構造改革をしたため、一気に日本の経済が打撃を受けた、特に地方が疲弊してしまったのです。小泉さんは、結局は、財務省の傀儡ではなかったかもしれませんが、財務省の壁を崩せなかったのです。
これは、何も小泉さんに限ったことではありません。20年前のバブル崩壊以降、歴代の政権は、小渕政権と、麻生政権を例外として、他の国ではあり得ない、デフレの最中に緊縮財政を行うという愚策を実施してきました。これは、鳩山さんも、菅さんも例外ではありません。
野田さんも、結局は、小泉さんの二の舞を舞うことになるだけです。財務省は、省益を最優先させて、国民がどうなろうと、政府がどうなろうと、多額の金融資産を自らの手中におさめておきたいだけです。
野田さんが、結局は、財務省の傀儡めいたことをやっていることは、もう明白です。たとえば、最近の『しんぶん赤旗』には、以下のような記事が掲載されています。
30日に国会で首相指名をうけた野田佳彦新首相が、2007年、08年の2回、国会へ提出された消費税引き上げなど大衆増税に反対する請願の紹介議員になっていたことが30日わかりました。野田氏は財務相として、震災復興増税や消費税率引き上げに積極姿勢を示し、民主党代表選で同様の主張をくり返しました。同氏を紹介者にした請願者3140人と国会への背信行為との批判を浴びるのは必至です。
野田氏が紹介議員になっている請願は07年9月20日と08年10月2日に、それぞれ国会へ提出された「消費税率の引き上げ・大衆増税反対に関する請願」です。(写真)
請願書は(1)所得税・地方税の各所得控除・給与所得控除の縮小・廃止などを行わず、応能負担の強化で税負担の公平を図ること(2)消費税率の引き上げを行わないこと(3)零細事業者への経費概算控除制度を導入しないこと―を求めています、
請願書の07年分には千葉市稲毛区在住の男性ほか1123人、08年分は千葉県銚子市在住の男性ほか2017人の署名がそれぞれ添えられています。
野田氏は先の民主党代表選の政見で「震災対策における財源措置を含め……歳入面での改革も合わせて実行」「社会保障と税の一体改革を実現」として復興増税、消費税を2010年代半ばまで段階的に10%へ引き上げる方向を明示しています。
ニューディール政策がアメリカで実施されて以来、少なくともまともな近代的な形態を整えた、国家では、いや、そうではない中国などのような国でさえ、デフレのときに増税するようなバカ真似はしません。これは、誰でもすぐに調べれば判ることです。
それから、復興のための財源をかつて、増税でまかったことがあるかといえば、日本国内に限ってみれば、一度もありません。また、海外でも例はありません。これらは、すべて、日本でも、海外でも、長期国債で賄われています。これも、誰でも調べれば、判ることです。
この「誰にも調べればわかること」に関して、私は、過去に、このブログにいくつか、「誰でも調べればわかること」を掲載したことがあります。
一つ目は、「ゆとりの教育大失敗例」です。
二つ目は、「夫婦別姓の大失敗例」です。
以下に、その核心部分をコピペしておきます。
夫婦別姓に関しては、アメリカで法制化ではなく、ライフスタイルとして導入されましたが、離婚率50%以上などというとんでもない結果を招き大失敗したことが明らかになっています。しかし、このようなこと、マスコミも報道せず、政府も公表しません。これには、隠れた意図があると断定せざるをえません。
すなわち、戦後60年にわたり、アメリカの日本弱体化政策による家の破壊により、日本の家庭はほとんど核家族化されましたが、今度はそれに続き、家族の破壊です。これによって、日本の国民国家を破壊することです。
「ゆとりの教育」は、日本で導入時には、アメリカでは随分前から導入されていて、大失敗したことが明々白々になっていて、世論は「若いうちに詰め込めるだけ詰め込んでおけ」というように変わっている時でした。無論アメリカでは、ゆとり教育はすぐにやめました。日本は、ご存知のように導入して思ったとおりの大失敗です。夫婦別姓も現在導入すれば、大失敗どころか、大きな災厄をもたらすことははっきりしています。
この中で、「ゆとりの教育」に関しては、前政権の行ったことです。そうして、アメリカで大失敗したことが明らかになっている時期に、導入しました。「夫婦別姓」に関しては、現政府が実現しようとして、いまだ、実現できないでいることです。なかなか、実現できないことは、当然のことだと思います。なぜなら、もう、アメリカで数十年前に法制化ではなく、ライフスタイルとして導入されて、大失敗しているからです。
統計資料や、海外のそれを調べれば、すくに分かりそうな事柄に関しても、良く調べもせずに、ことをおこして、失敗するとか、失敗しそうだというようなことが、日本では、あまりに多すぎです。
少し思いつくものだけあげてみましょう。たとえば、「日本は借金だらけ」というものです。これに関しては、日本は、世界で一番金融資産を貸し付けてい国であり、真実ではありません。だから、ギリシャなどのようにソブリンリスクなどありません。それに、日本が財政破綻したら、確実に世界大恐慌になります。それも、1930年代におこった、恐慌の数倍の規模になります。日本だけが、世界の中からひっそりと消えるように破綻するわけではありません。このへんも、マスコミは、報道せずに、全く無責任なことばかりいいたてています。
役人の数が多いというのも真っ赤な嘘です。先進国と比較すれば、日本は、対人口非出、比較すれば、少ないほうの部類にはいります。一時、ニュージーランドは役人が少ないなどといわれていました。しかし、ニュージーランドは、人口が数百万しかいないわけですから、実数が少ないのは、当たり前のことです。日本と比較すれば、対人口比では、ニュージーランドのほうが、かなり、役人の数は多いです。この事実が広まったせいでしょうか、最近では、役人の数をめぐって、ニュージーランドをひきあいに出すような、政治家や、マスコミも影を潜めました。
最近犯罪そのものや、凶悪犯罪が増えいるというのも、嘘です。これは、警視庁の出している統計資料を見ればすぐにわかります。現実には、2004年を境に、毎年少しづつ犯罪は減っています。凶悪犯罪も同じことです。ただし、外国人犯罪や、コンビニ強盗は以前より増えています。しかし、これは、当たり前といえば、当たり前です。なぜなら、外国人の数、コンビニの数は以前より増えているからです。マスコミは、こうしたことは報道しますが、犯罪が2004年より減り続けていることなど報道しません。
公共工事が多い、道路が多すぎというのも真っ赤な嘘です。公共工事に関しては、今の水準は、20年以上前よりも低い状況にあります。このような国は、特に先進国では、他に類を見ません。道路に関しても、世界の他の国と同じ尺度で比較すれば、決して多いということはないです。少ないくらいです。現状は、公共工事の水準はかなり低い状況にあります。これでは、景気が悪いのも当然といえば、当然です。
日本の食料自給率が極端に低くて、40%を切っているなどというのも嘘です。実は、これは、カロリーベースで比較するから低くなるのであって、海外と同じような指標で計算すれば、もっともっと、自給率が高く、日本は、世界第6位の農業生産国であるという試算もあるくらいです。実際、食卓に登る野菜・果物のことなど考えてみれば判ることです。皆さんは、米、ジャガイモ、サツマイモ、里芋、卵、白菜、玉ねぎ、人参、りんご、なし、ブドウ、桜んぽなど、一体どこの国のものを食べていますか?無論、ほとんど国産でしょう。国産どころか、最近だと、地産地消の影響もあって、自分のすんでいる地域のものもかなり食されているのではありませんか?
日本は、輸出大国であるとか、輸出立国であるかのような考えが流布されていますが、これも真っ赤な嘘です。輸出産業は、日本国内では、少数派です。そんな馬鹿なと思う方がいらっしゃたら、実際に調べてください。輸出が日本のGDPに占める割合は、15~16%内外です。他の先進国では、40%を超えている国は、珍しくありません。中国も、ドイツも当然超えています。このように、低いのは、世界の中では、アメリカくらいなものです。そんな国のどこが、輸出大国だというのでしょうか?
これに関しては、今年の年度の初めのほうで、ある銀行が、円高は、企業運営に影響を及ぼすかというアンケートを中小企業にしてみたところ、「16%」の企業のみが影響があると答えていました。この16%という数字をみると、やはり、先程のGDPに占める輸出の割合と同じである、やはり、符号していると納得しました。要するに、確かに円高になると、中小企業は大変ですが、それは、全体からみれば、少数派だということです。
もう、あげれば、きりがないですから、もうやめますが、これらのこと、日本は、情報は比較的自由に集められるので、「誰でも調べればわかること」です。
このあたりで話を本題に戻します。自然災害の復興に「増税」で賄うことや、デフレの時に「増税」することなど、歴史上どこの国でも行われたことがないことは、「誰にでも調べればわかること」です。それを平気で口にする野田さんは、財務省の傀儡というより、物事の原理原則がわからないだけです。だから、傀儡のようにみえているだけです。
原理原則がわかっていない人は、誰かが何かを熱心に唱えれば、すぐに、動かされるのだと思いす。私は、野田さんなどをはじめ、菅さん、鳩山さんも、原理原則が全くわからない人なのだと思います。前原さんも、原理原則がわからないのだと思います。それこそ、民主党の閣僚の大部分が、それを理解していないと思います。あの経営学の大家ドラッカー氏は、国に限らず、組織のマネジメンドには、時代が変わっても、変らない、原理・原理原則があると語っています。それは、ハト派であろうが、タカ派であろうが、右翼、左翼であろが、全く変りない、そのようなことを超えた原理・原則があります。
新しいことは、目先で新しいだけであって、このような原理・原則を知らなければ、どんな組織でも、混乱するばかりです。このような観点から、野田さんが、傀儡であろうが、なかろうが、何も変わりがないと思います。というより、完璧な傀儡よりも、まだ始末が悪いです。完璧な傀儡であれば、この先何をしようとするのか、大体予測がつきます。だから、野党なども、対処法も自ずから、だいたいあたりをつけることができます。しかし、野田政権には、そのようなことは当てはまりません。
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