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東京電力福島第1原発を視察した際の鉢呂吉雄経済産業相(左)。中央は野田佳彦首相、は 細野豪志原発事故担当相=福島第1原発の免震重要棟で2011年9月8日、内閣広報室提供 |
鉢呂氏は福島第1原発事故を受けたエネルギー政策の見直しを所管しており、事故対応を政権の最優先課題に掲げる野田首相は早急な態勢立て直しを迫られる。停止中の原発再稼働をめぐる地元自治体との協議にも影響を与えそうだ。
鉢呂氏は8日、首相とともに原発周辺地域を視察。翌9日の記者会見で「残念ながら周辺市町村の市街地は人っ子一人いない『死の町』だった」と発言した。また視察後の8日夜、都内で報道陣の一人に防災服をすりつけるしぐさをし、「放射能をうつす」という趣旨の発言をしていたことも分かった。
首相は「不穏当な発言だ」と不快感を表明。鉢呂氏はあらためて記者会見し「被災地の皆さんに誤解を与える表現で軽率だった。大変申し訳ない」と発言を撤回し陳謝したが、野党は「被災者の希望を奪う発言で、閣僚失格だ」(自民党の大島理森副総裁)などと一斉に批判。鉢呂氏は13日に召集される臨時国会の審議への影響を懸念し、辞任を決断した。
鉢呂吉雄経済産業相の原発視察に関する一連の発言要旨は次の通り。
【9日午前の記者会見】野田佳彦首相と一緒に視察した福島第1原発事故の現場は、まだ高濃度で汚染され、大変厳しい状況が続いている。残念ながら周辺の市町村の市街地は人っ子一人いない、まさに死の町という形だった。
【午後の2度目の記者会見】午前の記者会見での私の発言は、表現が十分でなかったと反省している。全体の私の思いは皆さんにもご理解いただけると思っているが、表現自体、大変被災地の皆さんに誤解を与える表現だったと真摯に反省し、この表現を撤回をさせていただき、深く陳謝を申し上げる。大変申し訳なく思っている。
【「放射能をうつす」という趣旨の発言に関し9日夜、記者団に】私の真意は、放射能汚染で大変苦しんでいる皆さんの厳しい思いを現地で確認してきたということだ。誤解がないようにしてもらいたい。汚染で苦しむ皆さんのことをマスコミの皆さんにも共有してもらって難局を乗り越えていきたいということだ。
【私の論評】私の野田?内閣への見方が正しかったことの査証か?
上記の、辞任のもとになった、発言に関する鉢呂氏の釈明を下に掲載しておきます。
◆経産相の「ほら、放射能」発言への釈明の要旨◆
8日夜11時過ぎ、(衆院議員)宿舎に帰って来てから、記者との立っての非公式な懇談を5分ないし10分くらい行った。被曝の線量の話があったので、計数的な話をした際、記者にも厳しい状況を伝えたかった。(記者に)囲まれていたから一歩くらい近づいたというような記憶しかないが、大半は真剣な話をしたと記憶している。
(「ほら、放射能」との)発言自体はどういう風に言ったか、ちょっとニュアンスが違うし、行動としては若干(記者に)近づいた程度で、腕を取るとかは一切なかった。しぐさはあったかも分からないが、言葉は正確に記憶していない。
◆鉢呂経産相の「死のまち」発言の要旨◆(9日の記者会見より)
福島の汚染が経産省の一つの原点と捉えてそこから出発すべきだということを感じた。事故現場の作業員、そしてまた管理している方々は予想以上に前向きで明るく活力をもって取り組んでいる。
残念ながら(原発)周辺の市町の市街地は、人っ子一人いない。まさに死のまちという形だった。私からももちろんだが、野田総理からも「福島の再生なくして、日本の元気な再生はない」と、これを第一の柱に野田内閣としてやっていると至る所で話した。
ちなみに鉢呂氏のことは、あまり知らない人もいるのではないかと思いますので、以下に略歴を掲載します。
北海道樺戸郡新十津川町出身。北海道滝川高等学校を経て1971年北海道大学農学部を卒業し、今金町農業協同組合に勤務。
農協・旧社会党の出身で「農業の鉢呂」として地元北海道での選挙などで影響力が大きい。
国対畑の経験が長く、与野党に人脈を持つ。
2007年9月に民主党のテロ特措法延長問題の責任者として「次の内閣」の人事で外務担当となり、衆院テロ防止特別委員会の筆頭理事に就任した。「外務防衛について何も知らない」(民主党中堅)との指摘に見られるように、安保の専門家ではなかったが、旧社会党議員として与党に対して断固反対の姿勢を貫けるとの小沢代表の目論見が決め手となった。
党内では脱小沢派であり、2010年9月に行われた民主党代表選挙では小沢一郎と対立する菅首相側の推薦人になった。鉢呂氏については、ここ函館にも近い、道南の今金町の農協に勤務していたということもあり、今金町の人から鉢呂氏のこともうかがったことがありますので、その内容を簡単に掲載しておきます。
鉢呂氏は、北海道大学を卒業して、特に就職もしないで、新十津川の自宅で過ごしていたのを、今金町農協の人が、空知郡新十津川町まで、わざわざ出向いて、リクルートしたそうです。
ただし、鉢呂氏は、農業には全く経験がないため、まずは1年間今金町の農家で研修をすることになったそうです。ところが、わずか2ヶ月研修をした後に、耐えられなくなって、農家を抜け出し、新十津川の自宅に篭っていたそうですが、それをさらに今金町農協の人が説得して、連れ戻したそうです。
そこからは、研修をやり通して、その後、農協に勤務したそうです。
まあ、田舎の社会性のない純真な青年だったのでしょう。この青年は、大学にはいって、当時流行りの左翼思想に洗礼されたのだと思います。しかし、もともと純真な彼には、それについていくこともできず、かといってまともに就職することもできずに、家で篭って、おそらくそのままであれば、凡庸な人生を送ったものを無理やり、今金町の農協の人が彼の運命を変えてしまったということです。
この純真な青年は、そのうち、その純真さからおそらく、その後何の疑念も持たず、社会主義思想にはまっていったのだと思います。そうして、いつの間にか国会議員になり、そうして、大臣にまで上り詰めてしまったというわけです。ここまでは、ドリームだったのですが、農協に勤務しはじめてから数十年たって今日の結果になったというわけです。
鉢呂氏など、自分も、まわりの人も、過去においては、まさか、将来大臣になるなど誰も考えることなどなかったことでしょう。本人は、覚悟も準備もなにもないうちに、閣僚になってしまったのだと思います。だからこそ、今日の不祥事に結びついてしまったのだと思います。
民主党には、このような人が多すぎます。要するに、人材が少ないということです。人材が少ないことの理由として、上で述べたような鉢呂氏の経歴にみられるような社会性の欠如もあるでしょうが、それだけではないと思います。
おそらく、民主党をはじめとする、左翼の人々のほとんどは、生粋の個人主義者でもあるため、親兄弟や、先祖から根本的なものの考え方や、ものごとの基本に関して引き継いだり、地域から引き継いだりするものがなく、さらに、職場でも、左翼系という個人主義の閉鎖社会に浸り個々人で分断されているのだと思います。それに、彼らのバックボーンや精神的支柱ともなる考え方は、すでにソビエト連邦の社会主義や、西欧の先進国でも福祉国家という形で壮大な実験が行われ、大失敗して破綻しています。もう、たよるべきものは、自分自身や、その時々での、同じ考えもつ人間しかいないということです。もう、彼らには、たよるべき最後の縁(よすが)としての、物事の本質である、原理・原則すら崩壊しているのです。それに、個人主義者は時間的にも分断されています。
だからこそ、社会性や、常識的な振る舞いのもとになるバックボーンになるものもなく、酷いことには、国すらも、解体の対象でしかないのです。これでは、鳩山さん、菅さんのように、軟体動物のように、ぐにゃぐにゃで掴みどころのない、人間の本質が、野党なり、プロ市民でいるうちは、あまり表にはでてきませんが、総理大臣や、閣僚の高い地位につけば、鉢呂氏のように表にでてくるようになり、不祥事につながるのだと思います。
私は、野田さんが、総理大臣になったばかりのとき、3週間以内に不祥事が発生し、それが元で、野田さんは半年以内に、辞任するであろうことをこのブログに掲載しました。本日の鉢呂氏の不祥事による辞任では、そこまで発展する可能性はないでしょうが、なにせ、わずか、数日での辞任劇です。これからも、様々な不祥事が発生することが予想されることから、これは、私の予測もあたる確率も高くなってきたと確信しました。
さて、野田さんが、辞任したあかつきには、無論、総選挙を実施すべきです。しかし、ここで自民党も、ぬか喜びしているだけではどうしようもありません。自民党にも、あの軟体動物のような連中が巣くっています。そうです。あのリベラルとか称する連中のことです。彼らも、出自は異なりますが、軟体動物であることにはかわりありません。彼らをそのままにしておけば、自民党も民主党と変わりがないことになってしまいます。きたるべき、総選挙に備えて、これらを排除するべきです。排除できないというのなら、少なくとも、党内での彼らの力を削いでおく必要があります。その覚悟がない限り、自民党が政権の座についても、民主党よりはまし程度ということになり、同じような運命を辿ることは必定です。
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