2011年11月13日日曜日

〔WIRED 日本語版 Business〕Google+「ページ」がFacebookやTwitterに勝つ理由―【私の論評】ソーシャルメディアは、社会変革のインキュベーターともなり得る!!




米Google社は11月7日(米国時間)、『Google+』において、企業やブランド、有名人たちに「ページ」機能を提供することを発表した。誕生まもない同社のソーシャル・ネットワーク中に、自らの存在を知らせることができるという機能だ。

『Facebook』の「ページ」によく似ており、ニュースや宣伝を企業名で世界に向けて発信できるだけでなく、ファンや批判的な人たちとのやり取りもできる。


米Facebook社が8億人のユーザー数を誇っているのに対し、Google社が主張するユーザー数は4,000万人だ。ただし、ユーザー数が少ない点は悪いこととは限らない。企業等が広めたいメッセージが、関係のない写真や猫のビデオなどで埋もれないという利点がある。

しかし、もっと重要なことは、Google社がGoogle+を、同社の支配的な検索エンジンに統合していることだ。「Google+ Direct Connect」によって、Googleの検索クエリの前に「+」を追加すると、企業のGoogle+のページに直行できる。例えばGoogleの検索ページで「+YouTube」と入力すると、『YouTube』のGoogle+のページにすぐに行けるのだ。

この点で、Google社はFacebookに勝る可能性がある。Google社は、検索、Gmail、『Chrome』、『Android』と多岐にわたるサービスを展開し、たくさんの人々にとってオンライン生活に不可欠なツールを提供している。これらをGoogle+に結びつけることができるわけだ。



『Twitter』は、さらなる苦戦を強いられるかもしれない。Twitterの140文字制限に慣れている人も一部にはいるだろうが、Google+では、企業が情報を公開できるもっとリッチな場所が提供されている。例えば、Twitter上で画像や動画を共有するのは、まだやり方がスマートではない。フォロワーは短縮URLをクリックして、新しいページが読み込まれるのを待つことになる。一方、Google+では、YouTubeと、同社の写真共有ツール『Picasa』が統合されている。


また、Goggle+のページの投稿では、誰もが簡単にコメントを投稿でき、ページの所有者がすぐに返信できる。これがTwitterだと、そうしたコミュニケーションは@付メッセージをだらだらとやり取りすることになり、興味をもっていないフォロワーのフィードも埋めてしまう。

Googleは、現段階では遅れて見えるが、別の面から見ると非常に先行しているのだ。

http://wired.jp/2011/11/13/google「ページ」がfacebookやtwitterに勝つ理由/

【私の論評】ソーシャルメディアは、社会変革のインキュベーターともなり得る!!
Googleバズでは、いかにも、単なるSNSをやってみました程度でしたが、Google+はどうも根本から違うようです。さすが、GoogleのSNSは違うと多くの人も認めていると思います。いまは、まだ運用しはじめたばかりですが、これからどんどん広まっていくと思います。

さて、私なりに、faccbookページと、Google+のページを比較してみます。


Facebookページはそのユーザー感の緊密なソーシャルグラフがもたらす連鎖が、ページ運営者にとっては魅力です。

ページに登録している人が、誰かのコンテンツに「いいね!」を追加した場合、その「いいね!」がさらにその人の信頼している友人に伝わります。一見twitterの リツイート に似ていますが、信頼のネットワーク上の伝搬ですので、はるかに強力です。

一方、Facebook ページにはアンケートをとるといった機能やアプリとの連携といった、まだ Google+ が対応していないメリットがあります。


Google+がFacebookに対抗してもっている武器は、もちろん検索エンジンGoogleとの連携であり、さらにサークルという「内緒話」を手軽にできるメカニズムがあります。さらには、このサークルいろいろ作ることができますから、ページを訪れるユーザーをいくつかに分類して、分類したユーザーごとに特定した情報を提供することも簡単にできます。

早速Google+ページを作った人は、もう一手間をかけて自分のウェブサイトと Google+ ページを接続するコードを挿入しておけば、Google+ Direct Connect を通して検索をページに直結せることも可能です。


Facebookの「いいね!」は確かに強力ですが、すべての人が使うようになることで膨大なノイズが混入しやすい側面もあります。ここで、検索と、ウェブサイトと、ページをつなぐGoogle+の戦略が活きてくるわけです。ウェブサイトのページランクと、ソーシャルなページランクであるGoogle+が連携すれば、何かとてつもないことが起こりそうな気がしませんか?

今のところ、見た目がは、Facebookに比べたら地味なGoogle+ページですが、これも今後変化するでしょうし、API公開とともにアプリなども作られることが予想されます。

それから、『グーグル+バッジ』についても掲載しておきます。


Googleは、11月7日にスタートした『Google+ページ』に各ウェブサイトからの誘導を促す『Google+バッジ』の提供を開始しました。『Google+バッジ』を設置すると、ウェブサイトから『Google+ページ』にリンクし、サークルに追加したり『+1』ボタンを押すことが可能。現在、プレビューユーザー向けに公開しています。

『Google+ページ』を作成した後、自分のウェブサイトに『Google+バッジ』を設置し、ユーザーを『Google+ページ』に誘導する仕組みです。


バッジを作成するには、プレビューに参加して『バッジ作成ツール』でバッジを作成。スクリプトをウェブサイトに貼り付けると『Google+バッジ』が設置できます。また、個人アカウントのURLを入力してアカウントページへのリンクを作成することも可能です。

『Google+バッジ』に設置は、キーワードの前に「+」を付けて検索すると、キーワードに関連する『Google+ページ』を検索結果に表示する『Googleダイレクトコネクト』にも影響するようです。今後、SEO対策の一環として『Google+ページ』に対応するウェブサービスが増えることが予想されます。
これも、凄い機能だと思います。やはり、検索エンジン、それも多くの人々に検索してもらえる、検索エンジンを運用している会社だからできることです。さすがに、これは、Facebookでも、twitterでもできません。

このような仕掛け何か、わくわくしてきます。このような仕掛け、最初は、早い者勝ちかもしれません。しかし、時がたつにつれて、現実の社会で、より良いサービスを提供している企業が有利になると思います。従来では考えられなかった無名の会社でも、資金が不足している会社であろうとも、顧客に対して、より良いサービスを提供しているところは、ソーシャル・メディアの中でも認められることになると思います。そうして、現実の事業でも、うまくいきやすい環境が整いやすくなると思います。


それとは、逆にブラック企業や、顧客にとって良くない企業は、従来にも増して、存立の余地がなくなることと思います。このような企業、Google+ページなどつくれば、たちどころに、ユーザーからのクレームなどがどんどん掲載され、広く知れ渡ってしまうため、つくることはできないでしょう。ある程度の規模以上の会社では、将来的には、facebookや、Google+にページやこれに類似のサービスにページを掲載しないというだけで、胡散臭いと思われるような時代がくるかもしれません。

Buena Vista Social Club
また、本当に小さなたとえば、近隣のお客さんしか扱わない飲食店であったにしても、このようなソーシャルメディアをつかうことによって、大きな社会現象を巻き起こすことだって可能になると思います。たとえば、1997年ドキュメンタリー映画となった、キューバの"Buenavist Social Clube"は、アメリカではそれ以前には、誰も知るものがなくこれがきっかけとなって、大ブレイクして、アメリカ国内では、大ヒットなど超えた、社会現象ともいわれた現象を呼び起こしました。確かに、一度聴くと、耳から離れなくなる、郷愁を溢れる旋律をかなでる素晴らしい楽団です。普通の楽器しか使っていないに、昔からの古いものも演奏しますが、最近のものなど、アメリカのポップスなど聴きなれた耳にには、かなり斬新にさえ響きます。それでいて、一定の郷愁など感じさせ、なんともいえません。アメリカでは長く忘れ去れられてた魂を揺さぶる音楽がキューバにあり、それが、多くの人々の琴線に触れて、社会現象にまでなったということだと思います。

それに、これは、半分こじつけかもしれませんが、このバンドの名称に含まれているSocialがいかにも、SNSを連想させます。このsocialは、英語では、ソーシャルに近い発音ですが、スペイン語のせいでしょうが、ソシアルに近い発音です。音楽も社会と分離した存在ではいられないという意味でこうした名称にしたものと思います。

今後、SNSは、"Buenavista Social Club"を大ブレイクさせた記録映画のような役割を果たすようになるかもしれません。しかも、記録映画を作製するというような、大掛かりな、お金も時間もかかるようにではなく、多くの人々の日常の中で、ごく普通に行われることになるでしょう。私は1997年にもし、今日と同じようなソーシャルメディアが存在していれば、"Buenavista Social Club"は、記録映画にしなくても、きっと、アメリカなどで大ブレイクしたと思います。これから、そんな時代になっていくと思います。Google+「ページ」はまさにこのようなことに、先鞭をつけるものだと思います。

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