2012年1月1日日曜日

【本人確定】オウム真理教・平田信容疑者が警視庁に出頭 / ネットの声「これで尊師の死刑延長決定か」―【私の論評】社会変革を実現するためには、 私達自身が、責任ある、真の自由を希求し、それを定着し、さらに醸成していかなければならない!!

【本人確定】オウム真理教・平田信容疑者が警視庁に出頭 / ネットの声「これで尊師の死刑延長決定か」:

オウム真理教による目黒公証人役場事務長拉致監禁致死事件に関係していたとして、全国に特別手配されていた平田信容疑者が警視庁に出頭し、指紋チェックにて本人と確定された。2011年12月31日23時50分ごろに出頭し、その情報がテレビのニュース速報で流れるとインターネット上で大きな話題となった。

平田容疑者は実行犯グループのメンバーとして事件にかかわり、警察は十数年間ずっと平田容疑者を追い続けていた。どうして今になって出頭したのか不明だが、本人と断定された以上は警察が徹底した捜査を進めていくはずなので、まだ捕まっていないメンバーらの逮捕へと繋がる可能性もある。

とにかく、新年早々に報じられた衝撃的すぎるこのニュース。2012年1月のマスコミは、このニュースで持ちきりになりそうである。平田容疑者の出頭に対してインターネットユーザーらは、以下のような意見を寄せている。



・インターネットユーザーの声

「そもそも何年も何処に潜伏していたんだ?」

「こいつの裁判が終わるまで麻原の死刑は執行できなくなる」

「これで尊師の死刑延長決定か」

「平田の裁判終わったら次の奴が出頭か」

「麻原の寿命まで1人ずつ出てくるんだろうな。時効がなくなったことを利用されてる」

「オウムの特集やってくれねえかな。当時のことよく知らないし」

「このタイミング、北朝鮮の体制変更が影響してるとか考えちゃうよなー」

「主要な犯人の裁判が終わって麻原の死刑が執行されるのを妨害する為でしょ」

「とっくに国外逃亡したって言われてたけど結局国内にいたのか?」

「マハーポーシャのPCは激安だったんだろ」

「ピングドラムみて愛に目覚めたんだろう」

「シビれるだろう?」



ほかにもインターネットユーザーの声として、「なんかオウムってまだ終わってないような気がする。あれだけの事件引き起こした組織が終わるわけない。近いうちにオウムによる大きな犯罪が行われるような気がしてならん」という意見も出ている。

さらに、今回の出頭が麻原彰晃(本名・松本智津夫)の死刑執行を遅らせることになると考えている人もいて、「これで麻原の死刑執行が遅れますね。平田の刑確定まで……、そうですね逃走経緯も含めて最低でも5年はかかるでしょう。すなわち5年間は麻原の死刑はないです」という声も出ている。

また、地下鉄サリン事件をイメージさせるストーリー展開があるテレビアニメ『輪るピングドラム』に影響を受けて出頭したのではないかという声も多数出ているが、その当たりに関しては不明である。

参照元: オウム真理教関係特別手配被疑者

【私の論評】社会変革を実現するためには、 私達自身が、責任ある真の自由を希求し、それを定着し、さらに醸成していかなければならない!!



皆さん、明けましておめでとうございます。昨年中は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いします。ということで、例年だと、この挨拶をしてから、というのが普通でしたが、今年は、年明け早々上記のようなビッグ・ニュースが流れてきました。

上記の出来事は、例年の年末年始に比較して、近年にはない出来事だと思います。年末年始ということもあり、ニュースを見る暇がなく、知らない人も多いのではないかと思います。さてこの出来事、皆さんは、どのようにお感じになられたことでしょう。私自身は、現代の世相を表象するような出来事に思えてなりません。昨日このニュースに接して、元旦のブログはこれにしようと決めました。

ただし、このブログでは、オウム真理教事件をさかのぼり詳細にわたって、その内容を論じるようなことはしません。また、平田容疑者が出頭してきたわけを詮索するようなこともしません。それは、他のサイトに譲りたいと思います。

それよりも、もっと根本的な、なせオウム真理教信者、特にいわゆるこのカルト宗教の幹部だった人たちが、いわゆる高学歴で世間一般的には、有名大学や大学院を卒業して、優秀だとされる人々であったにもかかわらず、あのような愚行をおかしてしまったかについて焦点を当てたいと思います。それから、以下の論考は、ドラッカー氏の影響をかなり受けたものになっています。ただし、このブログを書くにあたっては、ドラッカーの書籍から直接引用はしていません。今回は、読みやすくするため、従来のように、ドラッカーの考えたことと、私自身が考えたことを明確に区分することはしませんので、予めご承知おきください。

このニュースに接して、新年が明けて朝目覚めてから、このニュースに関するサイトでの反応などを閲覧したついでに、他のサイトも閲覧していたところ、このブログでもときおり掲載する、富裕層向けのサイトである、YUKASSE MEDIAの【今日の名言】というコラムを見ると以下のような内容が掲載されていました。

俳優 山本太郎
タイトル:【きょうの名言】社会を変えるには、まずは勉強しかない
俳優、山本太郎さんの突然の転身には、びっくりした人も多いことだろう。「収入は10分の1に減った」と本人は語っているのだが、それでも反原発を訴えていきたいという。有名人だからこそ、その活動の影響は大きく、功罪の両方がありそうだ。
@koichi1741さんがツイートする。
  「もし中高生が、山本太郎や瓦礫受け入れ反対脅迫のようにとりあえずわーわー叫んでおけば社会を変えられる、と思うようになったら、こんなに社会的損失はない。社会を変えるには、まずは勉強しかない」
  山本さんは「誰かが声をあげなければいけない」と語っている。もちろん、そうした活動をきっかけに何十年後かに、世の中が良くなっているかもしれない。
  しかし、法律制度、慣例など様々な物を変えるのは、山本さんのような運動家ではない。それに携わる人々だ。
まずは、そうした中枢に入ることが大切。だからこそ、中高生が今できることは、勉強するしかないのである。
私は、@koichi1741さんの言っていることは、良くわかりますし、そのとおりだと思います。そうして、平田信も山本太郎さんも、精神性においては、同一次元にあるのではないかと思います。ただし、上記の名言だけだと、誤解を招くことも考えられるので、以下に若干説明を加えます。

まずは、誤解をさけるために掲載しますが、無論山本太郎と、平田信の間には、一般市民と犯罪者という深い溝があることはいうまでもありません。山本さんは、確かに、風変わりな行動ではありますが、ぎりぎりで法律をおかすこともなく、一定のルールーの枠内での「わーわー叫んで」いるだけですが、、平田信は、犯罪者であり、「叫ぶ」どころか、それをはるかに逸脱して、人殺しまでやっています。これは、まずは、厳密に区別しなければならないでしょう。

しかし、共通点もあります。それは、社会を変えのは、上記のよう山本さんのような運動家でもないし、平田のようなカルト宗教信者でもないということです。それは、様々な分野に存在する実務家であるということです。

話は変わりますが、20世紀における、最悪の出来事は、全体主義の興隆と破綻でした。これによって、多くの国々におびただしい犠牲者がでました。

まさに声をあげて既存の社会を否定しているだけでは何にもならないのです。いや、それだけでは危険でもあるのです。そうして、私達は、その危険を過去に経験しています。それが全体主義です。

かつて、世界(1930年前後)は、経済的自由によって平等を実現できなかったために、ブルジョア資本主義はそのもたらした物質的恩恵にもかかわらず、プロレタリアだけでなく、経済的、社会的に大きな恩恵を受けた中流階級の間でさえ、社会制度としての信用を失いました。アメリカ発の金融恐慌は、それを決定づけました。

生産手段を人民のものにするというマルクス社会主義の処方もブルジョア資本主義と同様、約束した平等は実現できませんでした。しかも両者は、経済を中心に置く経済至上主義でしたた。

ヒトラー(右)とムッソリーニ(左)

 当時、経済至上主義たるブルジョア資本主義とマルクス社会主義に代わるものとしての脱経済至上主義は、ファシズム全体主義しかありませんでした。そうして、ドイツ、イタリアも、当時のソ連も、全体主義の道を歩みました。

スターリン

一方、これは、当時の日本の状況にも驚くほど類似しています。たとえば、なぜ独伊か、というときに、全体主義国家では、民主主義を自ら勝ち取った経験がなく、むしろ国家統一に対する成功経験の方が記憶されていました。日本もまったく同様でした。

当時の日本には、全体主義には、戦争・恐慌という混乱に対して、安定と秩序を提供する、という意義があったと考えます。そうした、意義が無ければそのような体制は現出しなかったことでしょう。また、当時の日本には、日露戦争に勝利した経験がありましたし、この戦争の大儀名分である、列強からのアジアの開放というものもありました。それを実施するためには、当時の貧乏な日本では、全体主義的政策をとらざをえなかったというのも、事実です。

人間は、自由と安定を求めます。虚無的な人間は、いずれかの選択を迫られた場合、自由を捨てでも、安定を求めます。そうして、そのような人間は、既存の社会の否定をこわだかに叫ぶのみで、建設的なことはいわず、結局全体主義に呑み込まれてしまったのです。 大衆は、自由を失ってでも、社会全体をひとつの有機体と捕らえ安定と秩序を与える全体主義に走ったのです。 

 今日の私たちも実は、当時の人々と変わらず虚無的なのかもしれません。これには時代的背景もあるものと思います。それは、今日、私たちの個人的自由がかなり認められているので、自由の本来の意味を見失っており、本質的にはさらに、虚無的になっているかもしれません。

そもそも、本当の意味での自由とは本来楽しいものではありません。幸福、安心、平和、進歩のいずれでもありません。それは選択の責任です。とどのつまり楽しいどころか重荷なのです。それは、自らの行動と社会の行動にかかわる選択の責任なのです。こうした責任を放棄した多くの人々が、当時のドイツ、イタリア、ソビエトなどで、結局全体主義を招いてしまいました。 そしてこの全体主義の特徴として、軍需生産は、完全雇用を提供するための手段として膨張すること、それを正当化するために、戦争を至善のものとして位置づけること、これらの秩序に敵対する宗教やブルジョア、その象徴としてのユダヤはが迫害されることとなったのです。

しかし、現在のように、ファシズム全体主義という逃げ場さえ用意されていないとき、社会から疎外された者、無気力な者、虚無的な者はどこへ行くのでしょうか。そうして、かつて、行き過ぎを懸念されていた、日本の会社主義も消え去ったばかりの、1980年代の日本において、オウム真理教がひきおこしたあの一連の事件は、社会の病の劇症としてとらえるのが正しい見方であると思います。


上九一色村サティアンに突入する機動隊員
当時の日本は、コミュニティーも影をひそめ、会社主義も消え去り、一人ひとりの人間は、その存在の意味を受け入れることも自らの存在に結びつけることもできない巨大な機構の中で孤立するようになったのです。社会は、共通の目的によって結びつけられたコミュニティーではなくなり、目的のない孤立した分子からなる混沌たる群集となったのです。だからこそ、オウム真理教は、信者にとっては、自由はないものの、安定を与える存在でもあったように見えたのです。だからこそ、あの事件が発生したのであり、ある意味必然であったのかもしれません。

しかし、私は、企業や、政府、その他あるゆる組織をして高度の成果をあげさせることが、自由と尊厳を守る唯一の方策であると思います。その組織に成果をあげさせるものがマネジメントであり、マネジャーの力です。成果をあげる責任あるマネジメントこそ全体主義に代わるものであり、われわれを全体主義から守る唯一の手立てなのです。

そもそも社会に存在する組織とは、社会に貢献しているがゆえに「社会に存在することを許されている」存在です。したがって組織の存在意義は社会への貢献です。ただし、それは企活動を通しての貢献です。民間非営利企業も、営利企業も、その使命をまっとうするために、存在しなければなりません。営利企業の利益は、そうした活動を行うための手段にすぎません。

そこで決定的に重要となるのが、マーケティングとイノベーションです。ただし、ここでいうマーケティングとは、単なる市場調査ではありません。それは、顧客を理解することであり、顧客を出発点とする思想です。したがって、マーケティングが重要となるのは企業だけではない。公的機関もNPOも、顧客(行政であれば「住民」)から出発するのが基本なのです。

一方のイノベーションも、未だ誤解の多い概念です。単なる発明や技術革新そのものが、イノベーションなのではありません。それは、経済や社会にもたらされる変化であり、新たな価値の創造です。そのためには、古いもの、陳腐化したものを計画的・体系的に捨て、変化を機会として捉えなければなりません。イノベーションにおいては「既存のものはすべて陳腐化する」という見方をしなければなりません。

そうして、今後、全体主義へ至る道を遮断し、第二、第三のオウム真理教のようなカルト集団が犯罪をひきおこすことを阻止するためにも、私たちの社会に多元的組織の存在を許し、ただし多元的でありながらも、大きな方向性としては、一つの社会として束ねていくシステムが必要であり、今後の私達の課題でもあるのです。

そうして、山本さんのように、ただ既存のシステムを否定するだけの人間は、社会を変える原動力とはなりえず、最悪の場合は全体主義を増長する役割しか果たしえないです。また、平田信のような人間は、既存のシステムを否定するだけではなく、既存のシステムの破壊、そのシステムを動かす人々の破壊、すなわち、殺人にまで手を染めたということです。そうして、オウム真理教むろんのこと、国家と比較すれば、小さな組織ではありますが、全体主義の推進機関だったのです。

既存のシステムを否定するだけ、あるいは、既存のシステムを壊すだけの人間は、社会変革の担い手にはなりえないことはおわかりになったと思います。その担い手になるのは、上でも述べたように、どの分野であれ、 成果をあげる責任あるマネジメントであり、真の意味のマーケティングと、イノベーションを実施するものです。これこそ全体主義に代わるものであり、われわれを全体主義から守る唯一の手立てなのです。

そうして、それぞれの分野でのマネジメントたるには、 @koichi1741さんがツイートしていたように、ワーワー叫ぶだけではなく、まずは、勉強をしなければならないのです。特に、中高生はそうです。ただし、勉強するとはいっても、個別具体的な細かな具体的な知識を詰め込むのではなく、上記のような背景を知った上で、大きな枠組みを知って、知っているだけではなく、それを改善・改革するために、アウトプットができる状態にならなればならないということです。

それに、 @koichi1741さん、は中枢に入らなければならないとしていますが、ここでは、中枢とはどういう意味なのかと考えると、何も、国の中枢とか、企業の中枢部に入ることだけではないと思います。国の中枢とか、企業の中枢ということであれば、そこに入れない大多数の人にとっては、社会変革など無縁のものということになります。しかし決してそのようなことはありません。具体的には、変革・改革の現場ということだと思います。それは、社会に存続を許されているあゆる大小の組織の中に無数に存在します。その組織では、マーケティングや、イノベーションの機会が無限に待ちうけているのです。だから、自分のできることで、他の人にはできなくて、自分がやれば、社会に貢献できる場があれば、それがべストの場であり、中枢だということです。

社会で存立を許されているその場で、できる限りのマーケティングと、イノベーションを実施することにより、私達は、全体主義におちいらず、上記の厳密な意味での自由でいられるのです。日々多くの人が、社会のために、現場で努力していることこそが、全体主義におちいることを防いでいるのだと思います。

そうして、こうした努力の延長線上に、先にいった、 多元的的組織の存在を許し、ただし多元的でありながらも、大きな方向性としては、一つの社会として束ねていくシステムの構築をめざさなければならないのです。そうして、そのシステムとしては、まだまだ、世界レベルなどという遠大なものではなく、まず最初は、職場から、地域のコミュニティーから、そうして、市町村の単位から、そうして、都道府県の単位、そうして、最大でもまずは、国家単位ということが重要になってくるでしょう。

世界単位のシステムは、残念ながら、まだまだ相当先の話になることでしょう。私達が生きている時代には、無理かもしれません。なぜなら、200年前にカントが国民国家の消滅を宣言し、20世紀に入ってからも、アメリカの知性がそれを予言したにもかかわらず、残念ながら今の世界の平和は、まだ、世界の強国のパワーオブバランスによって成り立っているという厳然たる事実があるからです。今の段階で、世界市民などということをのたまうような連中は、現実を理解できない単なる馬鹿者に過ぎません。まずは、もっ身近なところから、システムを構築していかなければなりません。

先にも述べた、声高に叫ぶという山本さんのような行為、どこかで見たと思いませんか?そうです。実は民主党もそうではあったではありませんか。結局声高に叫んで、政権の座について、何もできないでいるではありませんか。結局、民主党も社会変革のなり手にはなりえないです。彼らには、上で述べたような意味での本当の勉強がまだまだ足りないのです。

彼らが言う勉強とは、官僚が蓄えておくべき、細かな個別具体的な知識の集まりに過ぎず、本当の意味で、多元的な価値を一つにまとめるシステムである、国家を運営するには足りなすぎるのです。そうして、一歩間違えれば、全体主義の罠に陥るかもしれません。実際、彼らは、日本国解体法案など、それこそ、既存の社会を壊す法律を通そうとする一方、国民の意見を聴く、マーケティングも十分にはできておらず、イノベーションからはほど遠いではありまんせんか!!

政権交代を実現した、2009年の衆議院議員選挙の際の鳩山氏の選挙演説

そうして、このような全体主義の罠におちいるのを防ぐのは全体主義とは対極にある、責任ある、真の自由を希求する私達であるということです。私達がそれをしなければ、社会に山本氏や、平田のような人間が増えて、いずれ罠にかかってしまうということになりかねません。そのようなことは、断じて避けなければなりません。

今の世界は、経済至上主義的な考え方で、金融危機ものりきり、あのリーマンショックものりきり、一見それが正しいかのように見えました。しかし、また、最近では、EUも、アメリカも、その他中国を含めた、世界同時不況に見舞われるような状況が進行しています。このような世の中は、1930年前後と似ています。それに、経済至上主義ということでは根本的に同じです。

リーマンショック後、これは、日本ではほとんど、報道されていませんが、アメリカでは株式を持つ個人が多く、日本は、それが少ないということから、アメリカの個人資産はかなり目減りして、日本は、多少目減りした程度で、アメリカと日本の個人金融資産の額が史上初めてほとんど横並びとなりました。下のグラフをみていただいても、おわかりになるように、2008年時点では、日本のほうが若干多いくらいでした。イギリスも、2007年までは、個人あたりの金融資産が、日本よりも大きかったものが、2008年には、日本の半分程度の水準まで落ち込んでいます。他の先進国や、新興国では、もともと、日本より少なかったものが、さらにかなり減っています。


これは、日本が世界の各国と比較して、経済至上主義的ではないことを示していると思います。今後、日本が経済至上主義から完璧に抜け出し、新たな社会を構築し、 多元的的組織の存在を許し、ただし多元的でありながらも、大きな方向性としては、一つの社会として束ねていける国家を建設できたとしたら、日本は、世界のトップランナーになれるかもしれません。 日本は、このように可能性に満ちた国なのです。



そうして、そのようなことを目指す政治集団が日本にできてほしいと思います。しかし、そのような政治集団が生まれるためには、ますば、 私達自身が、責任ある、真の自由を希求し、それを定着し、さらに醸成していく必要があります。そうして、昨年の震災は、非常に残念なことではありましたが、震災直後の人々の沈着冷静な態度、物資の配給のときなどにも隊列を崩さない忍耐強さ、さらに、昨年の漢字にもされた「絆」の強さを再認識させられました。これらが、世界の人々を驚嘆させました。これらからみて、私は、世界の中で日本が、最もトップランナーになれる可能性が高い国であることを確信していますし、それに向かって努力を続けていきたいです。

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2011年12月31日土曜日

本年度このブログで最も読まれた上位10記事―本年度をふりかえって。皆様、良いお年をお迎えください!!

皆様、大晦日はどうお過ごしでしょうか。本年は、大震災をはじめ、まさに激動の年であったと思います。本日は、この一年間で、最皆さまに読まれた記事の上位10位を掲載して、本年を振り返るものとします。

なお、この上位10位の記事よりも、読まれている記事は他にもいくつもあるのですが、本年書かれたものとのみを掲載します。また、各々の記事に解説も付け加えますが、これは、要約では、ありません。あくまで、書いた当時から時が経過した結果、得られた知見を掲載しています。当該記事の詳細をお知りになりたい場合は、当該記事を、ご覧になってください。

第一位
東京電力社員にボーナス支給決定で国民が大激怒「これで税金投入なんて言ったら絶対払わないからな」―【私の論評】東電叩きは魔女狩りの一種か?

元東電社員の丸山桂里奈さん。本人のtwitterのプロフィールより

何かと、批判を浴びた東電ではありますが、一つ忘れてはならないことがあります。それは、まずは、東電は純然たる民間企業営利であるということです。民間営利企業は、ますば、経済的な利益をあげなければ、評価はされません。だから、東電が営利を追求するのは、当然のことといえば、当然のことです。だからといって、今回の不祥事がゆるされるわけもなく、それなりの責任はとる必要があるのは当然のことです。

この記事の結びに以下のようなことを欠きました。「しかし、民間営利企業である、東電ばかり責めるのは、単なる魔女狩りの一つに過ぎないかもしれません。私たちは、単に東電を叩くだけではなく、本当は、国の原子力行政、いやもっと大きな枠組のエネルギー行政そのものの、根本的なシステム変更を迫るべきなのではないでしょうか?そうして、それを今後の日本の復興の柱の一つにすべきと思います。それなしに、東電叩きで終始してしまえば、何も変化は生まれないと思います。今の馬鹿な政権に、言い逃れのチャンスを与え、結局すべてが温存されることにつながると思います」。

東電は、民間営利企業であることから、営利目的で動くのはある程度仕方のないことです。しかし、これを規制することは十分可能であったし、これからも可能であります。そうして、その規制をかける主体は勿論、政府です。過去の自民党政権のとき、そうして、今回震災が発生したときの、民主党政権の対応と、これからの対応を含めて、国の責任も免れるものではありません。このことに関しては、今でもその信念は変わりません。

第二位
てっとりばやくiOS5の新機能を試したい人のための「iOS5新機能メチャ簡単説明」集―【私の論評】iPadにも特有の機能が!!

iPhoneに関する記事をもとに書いたのですが、iPadにおけるiOS5の新機能に関しても、ざっくり、フリック入力と、ミラーリングに絞って書いたので、多くの人に読まれたのだと思います。

第三位
『もしドラ』累計売り上げ200万部突破!―【私の論評】一時のブームで終わらなかった?



『もしドラ』累計売上、この時点で200万部突破です。これは、ビジネス書も含めて、とにかく、書籍では、一番の売上です。そうして、最近では、この書籍の売上もあがったためでしょうか、ドラッカーの『マネジメント』も累計売上が100万部を突破しました。

やはり、混迷の時代の現在、ドラッカーの原理と指針が見直されているということでしょうか。ドラッカリアンの私としては、望外の喜びでした。この記事には、コクリコ坂からとの対比について書いていますが、映画だけの比較だと何ともいえませんが、書籍その他も含めて、総合的に判断すれば、やはり、『もしドラ』に圧倒的に軍配をあげざるをえないと思います。来年あたりから、「もしドラ」効果のようなものが、世の中に広がり、もっと責任をまっとうする人々が増えてくると思います。責任のない仕事では、結局世の中は変えることはできませんから・・・・・・・・・。


第四位
放射能を取り込みにくい食べ物・取り込みやすい食べ物―【私の論評】放射能防御はベラルーシに学べ!

インターナショナル・ブロンド・デーでベラルーシの街をねり歩いた看護婦さん
これは、6月の記事ですが、このころは、とにかく放射能という目に見えないものの恐怖が支配していたと思います。私は、成人はあまり心配する必要はないと思いますが、子供は気をつけなけれはならないと思います。食物についた放射能を除去するのは、かなり面倒ではありますが、多くの人の参考になったものと思います。やはり、放射能に関しては、先輩格であるチェルノブイリのあったベラルーシの智慧は一度は、あたっておくべきものと考え掲載しました。ベラルーシ関係のURLも掲載してあります。


第五位
【大前健一VS堀江貴文】大前氏 アップルは失敗繰り返しアンドロイドに負けると予測―【私の論評】ある条件が満たされれば、満たされる可能性が高いので大前氏の予測はあたる確率が高い!?

この記事は、大前さんと、堀江さんが実際に対談しているものを掲載したわけではありません。それぞれが、言っていることをまとめて掲載したものです。今のところ、スマホは、大前さんの言っているように、アンドロイドがかなり売れています。しかし、アップルが未だ突出しているのも事実です。これは、まだ、来年の推移をみてみないとなんともいえないと思います。ただし、Facebookが、buffyという名称のアンドロイドスマホを無料で配布などという噂聞えてきています。これが、実現すれば、アンドロイドの勝ちということになるかもしれません。

タブレットに関しては、世界的にみると、圧倒的にiPadが優勢です。ただし、アメリカ国内で、アンドロイド端末であるAmazon Kindle Fireが大健闘して、これら二つが市場を二分しているという状況です。まだ、日本では販売されていないので、これからどうなるかは、わかりませんが、おそらく、世界的にも二分すると私はみています。いずれにせよ、はやく、日本で、Fireの日本語版を販売してほしいものです。

第六位
スティーブ・ジョブズ死直後、ピクサー社に美しく大きな虹かかる―【私の論評】私も虹を見た!!


本年も、様々な方がお亡くなりになりました。特に、IT業界では、スティーブ・ジョブズという巨星がこの世を去りました。スティーブ・ジョブズ氏に関しては、いろいろな方面で語られているので、もうここでは、述べませんが、上の記事は、無論哀悼の意を表して掲載させていただいたものです。この写真は、ジョブズ氏死後直後にiPhoneで撮影されたものです。私も、この写真を見た直後に、車で、外出したところ、虹が見えたので、思わず車を止めて、iPhoneで撮影しました。その写真も掲載してあります。


第七位
「秋葉原通り魔事件」蓮佛美沙子主演で初映画化―【私の論評】このような事件を風化させないためにも、良い企画だ!!

蓮佛美沙子さん

この映画、観もしないうちから、ネット上で批判をしている人がいましたが、何も、直接秋葉原大量殺人事件を主題としてこの事件の犯人が、映画の中に出てきたり、殺人現場の生々しい光景がでてくるわけではありません。日常起こりえる悲劇の一つがたまたま、秋葉原事件だったというような感じです。とは、いいながら、仮想の事件ではなく秋葉原事件を扱っていることには変わりはなく、私自身は、この事件を風化させないためにも、非常に良い映画だったと思います。


第八位
【日経新聞】「国の借金」1年で41兆円増 10年度末、最悪の924兆円―【私の論評】「国の借金」は表記間違い!財務省は、国の借金などと発表はしていない!!

日本国のBS

最近は、ようやっと、新聞などから「国の借金」などという完璧に誤った、表記が消えたと思ったら、野田総理大臣が、国会の演説で、「赤ん坊まで含めて、国民一人当たりが700万円もの借金をしている」などというトンでも発言をしています。困ったものです。これは、正しくは、「赤ん坊まで含めて、国民一人あたりが700万円、政府にお金を貸している」というのが正しい表現です。いってみれば、日本の国民は、生まれながらに、700万円の銀のスプーンをくわえて生まれてきているようなものです。こうした、ミスリードは絶対にやめていいただきたいものです。

財務省だって、野田さんのいうようなことは、表だってはいいませんし、財務省が出している資料などにも、そのようなことは書いていません。さすがに、日本では、中国のように、出鱈目統計資料をだすわけにはいきませんから。それに考えてみてください、野田さんが、本当に日本が財政破綻すると真面目に考えていたとしたら、なぜ、あんなに景気良く韓国や、中国に対して、大規模な借款を保障するのでしょうか?それに、大量のアメリカ国債など、大事に保持しているのでしょうか?全くもって、行動が矛盾していると思いませんか?


第九位
<中国人が見た日本>日本への義援金、なぜ台湾が世界で最も多かったのか―【私の論評】もともと台湾に住んでいた本省人にとって日本は理想の国!!真の友好国はどこなのか?

王錦思氏(左)

2011年6月16日、中国のジャーナリスト、王錦思(ワン・ジンスー)氏はブログに「台湾はなぜ日本の震災への義援金が世界一多かったのか?」と題した記事を掲載しました。私は、台湾の義援金が他のどの国よりも多いということの理由は、王錦思氏が上で掲載しているより以上のものがあるのでそれを上記の記事に掲載します。私など、台湾の義捐金がどこよりも多かったのかは、歴史的背景を知っていれば、何も疑問に感じはしないと思うのですが、残念ながら、今の日本人は、王錦思氏よりも、台湾と日本との歴史について知らない人が多いと思います。日本人として、常識として、これは、必ず学んでおくべき事柄と思います。

現在、日本では、尖閣問題などなかったかのごとく、震災地の仙台市でも、中国からのパンダの貸与に、子供たちが元気になるなどと喜んでいるようです。しかし、よく考えてみてください。パンダは中国の動物ではありません!!パンダは、チベットの動物です。チベットは、今は、中国自治州になっていますが、もともとは、独立国であり、中国はそれを武力でのっとったのです。そんな国のパンダ貸与に素直に喜べるものでしょうか?そんな国がパンダを貸与するからといって、子供たちにとって、本当に良いことなのでしょうか?親日的な台湾は、常に、中国の領土的野心の的となっています。私たちは、台湾を真の友好国として、扱うべきと思うのは、私だけでしょうか?


第十位
東京の地表放射性物質 1960年代と同水準 米ソ中が核実験「健康被害なし」―【私の論評】中国の核汚染のほうが余程恐ろしいかも?


震災直後も、現在でも、中国の主要都市と、日本の東京などの都市を比較すると、地表の放射能は、中国主要都市の方が高いです。これは、いくら中国政府が隠そうとも、今や人工衛星が正確に測定しますから、隠し続けることなど不可能です。これは、中国があのシルクロードが有名な、桜蘭で度重なる核実験を行ったことにもよるものと推測されています。中国は、あの四川大地震があったときにも、特に四川の山岳地帯に各兵器工場があることも、その工場がどうなったかも、一切公表しませんでした。ひよっとすると、これも影響しているかもしれません。

中国政府は、震災直後には、日本の放射能漏れに関して、批判めいた声明を発表していましたが、最近では、鳴りを潜めました。あまりうるさく言えば、逆に日本政府から上の事実を公表され、中国人民の知るところとなり、寝た子を起こすような結果を招くことを恐れているのだと思います。




さて、上で、昨年読まれた記事を掲載しましたが、通年と比較すれば、本当に激動の1年であったことが良くわかります。自分でも、読まれている記事を調べたことはありますが、1年を通じては、当然ですが、本日はじめて実施してみました。これは、Google Analyticsで調べた結果です。

読まれる記事、なんとなく自分でも理解できました。この結果を踏まえて、来年は、もっと読まれる記事を書いていこうと思います。

読者の皆様、今年一年は、本当にこのブログを読んでいただき誠に有難うございます。来年も、もっと読んでいだたけるようにさらに磨きをかけていく所存です。よしろく、お願いします。そうして、皆様、良いお年をお迎えくださいませ。


2011年12月30日金曜日

仕事場探訪:キャンピングトレーラーでノマドする~職場そのものが移動するという働き方―【私の論評】来年は、ノマドの可能性が無限に広がっていく?!

仕事場探訪:キャンピングトレーラーでノマドする~職場そのものが移動するという働き方:



仕事をする場所をオフィスビルや家の中などに限らずにどんな場所でも自分の仕事場としてしまうノマド(遊牧民)的ワークスタイルが、最近改めて見直されているように思います。

仕事のできる環境を整えてしまえば、「屋外すべてが仕事場だ」と言っても過言ではありません。

【私の論評】来年は、ノマドの可能性が無限に広がっていく?!

皆さんは、ノマドワークをしたことがありますか。私自身は、ブログなどはいまは、カフェであろうが、電車の中であろうが、どこでも書くときは、書くのですが、残念ながらノマドワークそのものは、あまりしたことがありません。ただし、一部はやったことがあります。といのも、現在の会社では、いわゆるノマドをかなり自由にできるのは、出張の多い人たちがほとんどだからです。この人たちは、各々モバイルパソコンと通信手段も持っているので、いつでもどこでも、ノマドワークができます。

私は、残念ながら、今は、出張は多くのはないので、会社のパソコンはありますが、デスクトップ型なので、ノマドはできません。ただし、レポートなど書いているときに、会社で終わらなかったばあいなど、メールで、文書や資料を送り、自宅で作成し、それをまた送り返すなどのことで、ノマドに近いことはやったこともあります。

しかし、本当は、ノマドを本格的にやりたいです。会社の仕事で、店などに行くことも多いですが、そのときには、その場で報告書を書いてしまいたいです。それにしても、上の記事のように、キャンピングトレーラーでノマドができるようになっていれば、本当にすばらしいです。いつどこでも、自分のワーキングスペースが確保できます。


渋谷のジェリージェリーカフェ

ノマドといえば、上記のコワーキングスペースやカフェでやることを思い浮かべるのが普通だと思います。しかし、モバイルデバイスと、通信手段さえあれば、どこででもできてしまうので、思いついたときに、下のようなところで、やってしまうなどということも十分考えられます。下の写真は、おそらく、駐車場の片隅でしょうか? こんなところでも十分にできてしまいますね。



上は、カフェのカウンター席だと思いますが、こんなところでも、やる気になれば、即席の仕事場になってしまいます。今では、カフェで仕事をする人珍しくなくなりましたね。気の利いたところでは、コンセントや、無線ランを提供しているとこもあります。最近いった、ラーメン屋さんでは、コンセントとFONも使うことができました。この風潮は、カフェだけではなく、いろいろなところに広がっているようです。


上は、今回の地震による被災地で、ボランティアが専門家の意見をオンラインで、聴きながら、対応策を考えているところです。今回の震災では、震災直後は電波が寸断されたとか、電気がないなどで、すぐに活躍の機会がありませんでしたが、数ヶ月しておちついたころから、ノマドが大活躍しました。皆さんも、ボランティアの人たちが、震災地とどちらかを結んで、打ち合わせをしている光景を御覧になった方も多いのではないかと思います。

私自身も、Google+のハングアウトで、このような打ち合わせに参加したことがあります。これは、本当にすばらしいものだと思います。とにかく、電気と電波さえ復活すれば、瓦礫の山のすぐ横の掘っ立て小屋のような建物でも、ノマドはできます。それも、震災地と国内と、海外にまでつないで、互いに相手の複数の顔を見ながら、できてしまいます。今後、こういう面でも、ノマドは大活躍すると思います。


上は、ノマドの概念を示すためのサイトに掲載されていた画像です。まあ、ほとんどありえない光景だと思います。

下の画像2枚は、ありえる画像だと思います。これ自体は、中国の女の子が、ネトゲをしている光景で、今年の秋ごろですか、ネットで公開されて話題になったものです。




これは、ネトゲですが、おそらく、この女の子たち、暑くてたまらなくて、こんな姿でネトゲをしたのだと思います。今年の夏は日本でも、非常に暑かったのと、節電ということで、私も、このような格好で、休みの日にブログを書いていたのを思いだします。中国も今年の夏は、電力不足ということもあり、このような姿でネトゲをしたのだと思います。

これは、厳密な意味では、ノマドではないですが、節電の方法として、できる従業員には、自宅で、ノマドで仕事をしてもらうというのも良い節約方法かもしれません。ネトゲは、複数の人間で、チャットしながら、ゲームを遂行していくものですが、これは、ノマドの将来像を表しているようにも思います。これは、複数の人間で、一つのプロジェクトを遂行していいく未来の姿を暗示しています。

それにしても、ノマドであれば、自宅でも、ホテルでもどこでも仕事ができるわけですから、以下のような姿で仕事をするという場面もありですね。リラックスして仕事ができそうです。でも、セクシーすぎて、仕事にならないかもしれません・・・・・・・。特に、ビデオチャットでこのような人たちと、チャットしたら、とても仕事にはならないかもしれません。








それにしても、ノマドは多くの人にとっても良い効果をもたらすと思います。以前、このブログでも、クオリティーの高い仕事をしたいのなら、休憩をとるべしという内容の記事を掲載したことがありますが、クリエーティブな仕事をするには、90分くらい集中して仕事をして5分くらい休憩を取るような仕事の仕方が良いというようなことが言われていました。

こんな場合、ノマドは本当に良いと思います。たとえば、オフィスのようなところで、仕事をしたら、次は、以下のような庭で、休憩をとり、その後そのまま、庭で仕事を続ける。また、集中して、仕事をしたら、今度は、近くのカフェで、コーヒーを飲んでくつろぎ、また、そこで、仕事をするとか・・・・・・。そうして、最後の仕上げは、オフィスに戻って、本格的に集中して仕上げるとか・・・・・。


それに、wifiルーターがあるとか、ノートパソコンにwifiやインナーカメラがつくのが当たり前になった現在、ノマドは、だれにでもできるようになっています。さらに、Googl+のように、気軽に誰もが、ビデオチャットができる時代になっています。いやそれどころか、同一のドキュメント(文書、画像、動画、音声)をみながら、複数の人間でリアルタイムで意見を交換できます。今まで、やったことのない人にもノマドは広まっていくことでしょう。

たとえば、管理職の人が、人事に関係する仕事をするときは、人事部の人とビデオチャットしながら、仕事をするとか、経理の人もチャットにまぜるとか、あるいは、現場でさまざまな人と意見をかわしながら複数の本部スタッフとビデオチャットをしながら仕事をするとか、今後ノマドの可能性は無限に広がっていくと思います。一つの場所に集まって会議などのことをすることは、今後も必要ですが、複数の場所を結んだ、ビデオチャットによる会議など、これから全く新しい新境地を開く可能性もあります。来年は、こうしたノマドの動きも目が離せないと思います。また、新しい動きがあれば、掲載します。

本年も、残すところあとわずかとなりました。本年は、皆様に大変お世話になりました。良いお年をお迎えください。

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2011年12月29日木曜日

民主党離党の内山議員ら新党立ち上げへ―【私の論評】ここ20年間実施してこなかったリフレ政策を一度実施すべきである!!


内山晃衆院議員 

民主党の内山晃衆院議員ら9名は2011年12月28日午前、樽床伸二幹事長代行に離党届を提出した。内山議員らは午後に記者会見を開き、「来年のしかるべき時期までに新党を作る」と語った。内山議員らの新党は、政党助成金の要件を満たすため、来年早々にも立ち上げられる見込みで、野党として与党・民主党と「是々非々で対応していく」という。


会見で内山議員は、「我々2009年当選組はマニフ... 続きを読む

■著者データ

ニコニコニュース

ウェブサイト: http://news.nicovideo.jp/

【私の論評】ここ20年間実施してこなかったリフレ政策を一度実施すべきである!!


私は、上のような動きに期待しています。今のまま民主党政権が続けば、何が何でも、増税まっしぐらです。私自身は、政局には全く興味がないですが、上記のような、民主党を弱める、あるいは、民主党執行部の増税まっしぐらの姿勢に反対するような勢力が多数出来上がることに期待しています。そういう意味では、小沢氏にも頑張っていただきたいです。とにかく、政局がらみでも、政局がらみでなくても、民主党執行部の増税まっしぐに対する反対勢力が多数できあがることには大賛成です。

私は、経済に関しては完璧なリフレ派です。リフレ政策とは、リフレーション政策の略称です。リフレ政策の目的は、長期間に渡り日本を苦しめ続けているデフレ不況を終わらせるため、デフレからマイルドなインフレへ移行させること(=リフレーション)です。リフレ政策を実現する方法はいくつか提案されていますが、最も有力な手法はインフレ管理目標策と呼ばれるものです。

これは、日本銀行が目標とするインフレ率を(守れなければ責任を取るなど)実効性ある形でコミットし、それに基づき金融政策を行いインフレ期待を制御することでインフレ率を適正な水準に保つという政策です。

インフレという言葉そのものが嫌悪されていることもあり当初は様々な批判もありましたが、この10年の間に理論の精緻化や実証研究・歴史研究が進んだ結果、多くの賛同者を得られる状況となっています。また、非不胎化介入により引き起こされた2003年の景気回復はリフレ的な政策が有効である査証と言えるでしょう。

原油高により一時は消費者物価指数はプラスに転じましたが、インフレ率を正しく測定するには価格変動の激しいエネルギー・食料品を除いたコアコアCPI、速報性は劣りますがより正確なGDPデフレータなどを使う必要があります。日本は、これらの指標に従えば過去20年間ずっとデフレが続いている状態でした。そして今また、消費者物価指数ベースでもマイナスに逆戻りしてしまいました。



しかしながら、日本銀行は行動に制限を受け結果責任を問われるインフレ管理目標を採用することに慎重な姿勢をとり続けているだけでなく、再度の景気悪化が鮮明になりつつあるにも関わらず金融緩和には消極的な姿勢を貫いています。

リフレ政策に関しては、上記のような内容で一般に理解されているようですが、私は、政府の積極財政も必要不可分であると思っています。いくら、日銀が金融緩和をしたとしても、それだけでは景気は浮揚しないし、デフレからの脱却もありえないと思います。銀行がいくら、緩和したとしても、仕事もない、消費も不活発という状況では、銀行にお金がだぶつくだけだからです。要するに、借り手がつかないということです。

過去20年間デフレであったにもかかわらず、日本では、一度も政府の財政出動と日銀の金融緩和を同時に実施したことはありません。ですから、増税する前に1度は大規模に実施してみるべきです。一度も実施したことがないのに、ハイパーインフレになるとか、政府と日銀双方による量的緩和をしてもインフレなどにはならないなどとまっこうから否定する経済学者などもいますが、私は、過去20年にもわたって、一度もやったこともないことに対して、頭の中だけで考えて、判断する人たちの了見が全くわかりません。

それに、先日も述べたように、82年前の昭和恐慌のときには、高橋是清がデフレの時代にリフレ政策を実施し、見事に短期間で、昭和恐慌から抜け出したではありませんか。中国や、アメリカでは、不況になるたびに大きな政府と中央銀行による大規模な量的緩和を行い、成功してきたではありませんか!!それも、過去20年間において、1度、2度ではなく、何回も実施してきました。



私は、今の日本一度も本格的な量的緩和を行わずに、消費税増税などをして、このまま、デフレ状況を続けていくことには絶対反対です。

そうして、最後に付け加えたいのですが、リフレ政策に反対であろうが、賛成であろうが、経済に関して誰もが認めなければならない真実があると思います。それは、経済とは変動するものであって、いつまでも不況が続くことや、逆にいつまでも景気が良い状況は続かず経済は変動するという事実です。これだけは、どの派に属する人でも否定はできないし、否定する人は、経済の本質を理解していないということになると思います。これは、経済の復元力ということで、経済に関して古今東西誰もが認める真実だと思ます。この復元力という考え方からいえば、アメリカや中国は、しばらく経済が停滞すると思います。しかし、日本は違います。

日本の場合、20年もの間デフレ状況です。20年といえば、生まれたばかりの赤ん坊が成人するまでの間に匹敵する長い時間です。年配の人にとっては、20年前のこともつい昨日のことのように思われ、たいした年月ではないのかもしれません。しかし、これは、かなり長いです。だとすれば、もう、日本も復元力によって、経済が上向く可能性も高いと思います。そんなときには、増税などして水を差すようなことをせずに、黙って様子見をするか、リフレ政策をとってみるべき時だと思います。少なくとも、3年くらいは、これを実施すべきと思います。皆さんは、どう思われますか?

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『増税』というキーワードを含むこのブログの過去の記事は、こちらから!!


2011年12月28日水曜日

Q:Google+って実際どうなのよ? A:担当責任者のわたしがお答えしましょう from 『WIRED』VOL.2―【私の論評】ハングアウトに新しいテレビの姿を見た!!

Q:Google+って実際どうなのよ? A:担当責任者のわたしがお答えしましょう from 『WIRED』VOL.2:



Googleは「SNS音痴」の汚名を晴らすことができるのか? 製品担当副社長のブラッドリー・ホロヴィッツに、スティーヴン・レヴィが迫る。

【私の論評】ハングアウトに新しいテレビの姿を見た!!

今後のGoogle+の可能性など、詳細は、上記の記事をみていただくものとして、私としては、Google+の大きな可能性は、SNSがどうのこうのというより、新たなテレビの可能性であり、もうすでに、Google+のハングアウトで、その姿が見えてきたように思います。

ハングアウトに関しては、あまり説明しなくても、皆さんご存知でしょう。わたしは、AKB48がGoogle+を使い始めたという発表の日にたまたま、休みで、YouTubeを観ていて、ハングアウトのお知らせがあったので、たまたま、偶然にハングアウトすることができました。このときは、無我夢中だったので、特に詳しいレポートとなどできる状態ではなかったので、以下にガジェット通信による先日ハングアウトも使用して実況された、『AKB48紅白対抗歌合戦ライブレポートをまとめて掲載します。

http://getnews.jp/archives/158856

『AKB48紅白対抗歌合戦』がTOKYO DOME CITY HALLにて、12/20(火)18:00に行われた。会場での様子は全国100ヶ所以上、海外4ヶ所の映画館で生中継され、Google+(グーグルプラス)を介してYouTubeでもライブストリーミングが行われた。 
今回、この『AKB48紅白対抗歌合戦』(以下AKB紅白)はGoogle+という非常に強い後ろ盾を得て、YouTubeでの生放送を可能とした。 
『AKB紅白』においてはLIVEの放送のみならず、Google+の機能を用いた次のような“ネット参加”の提案もなされた。 
『+1』ボタンで紅組・白組への投票に参加
ハッシュタグで、メンバーへの応援メッセージを送信
『ハングアウト』機能でライブ鑑賞しながら、ビデオチャットが可能
また、Google+でのオリジナル映像として(YouTubeでは)、ステージ正面の“引き”カメラ、ステージ後方の上手(かみて)と下手(しもて)から撮影される映像も鑑賞可能となった。 
加えて、イベント終了後には『AKB紅白』のチームキャプテンによる、『ハングアウト』でのやり取りも特典として公開されることになった。 
ハングアウト機能を使うことで、コンテンツに対してボイスチャットをしながらの共有が可能となる。平たく言えば、今回のライブイベントを、気心の知れた仲間とネット上で観ながらおしゃべりができるのだ。
ボイスチャットをしながらのストリーミング鑑賞は今までも不可能ではなかった。重要なのは、Google+というネットワークを基軸に繋がれる、ということだろう。 
投稿内容について、これまでのようにテキストでコメントし合ったりするのと同じ感覚で、同じ時間に同じライブを見ることが出来てしまう。そして、その仲間はサークル、という単位で管理することが可能だ。 
実際にハングアウトを用いて映像を見てみると、想像していたよりもずっと気軽だった。 
ハングアウトの場合、『ニコニコ動画』のように、テキストで“場”の空気を共有するのに対し、直接ボイスチャットで映像も共有できるというのは極めて直観的だと感じた。テキストでのメリットはここでは割愛するが、話しながら、見る、という行為はやはり自然だ。
今回は実際に東京と新潟で試してみたが、ハングアウトを用いることで、遠方の友人でもまるで同じ部屋で同じテレビ映像を見ているかのように映像を楽しめる。 

大げさではあるが、これは、今まで私たちが思い描いていた未来のソリューションそのものだ。絵空事だった未来が、ようやく手元のPCに降りてきたのだなあ、という実感があった。

次は、今回のネット生中継を視聴するにあたり、まず行ったことを、ライブレポートを交えつつおさらいしてみようと思う。 
まず最初に行ったのは、Google+でAKBの公式・特設ページを探すことからだった。これはGoogle+にて検索をかけることで、簡単に見つけることができた。 
AKB48 Now on Google+
http://www.google.com/+/project48( http://j.mp/rtZF40 ) 
この中から、「AKB48」や知っているメンバーを「サークル」に追加すると、今回のライブのURLを知ることができるのだ。ちなみに「サークル」は自分の「家族」、「友人」などのグループと同様に「AKBメンバー」というようなグループに分類できてしまう。いささか不思議な感覚だ。
なお、他のメンバーをサークルに追加しておけば、そのメンバーに関する特典映像などの情報も得られるらしい。 
ためしに、大島優子さんをサークルに追加したら、まるで一般人のようなフランクな写真が出てきてびっくりした。芸能人のページであれば、いわゆる「宣材」(宣伝材料)のバッチリとキマった写真が出てくるかと思っていたが、そうではない。これは大島さんのみならず、ほかのメンバーもそうであった。実に、親しげな印象である。
「会いに行けるアイドル」がSNSと融合した結果がこれなのだな、と腹に落ちる感じがした。 
サークル追加した公式のページには、今回のイベントのURLが公開されていたのでイベントの開始時間(18:00)を待つことにする。この時点で、記者はAKB48に対し、テレビで見るよりもずっと身近に感じていた。 
ライブ開始直後には、回線映像が若干重くなったものの、リロードすることで無事にライブ会場と接続することが出来た。 
総合司会には堺正章さん、元フジアナウンサーの千野志麻さん。審査員には三田佳子さん、神田うのさん、森永卓郎さん、叶恭子さん、叶美香さん、野村克也さんという面子である。 
そして、紅・白それぞれのチームキャプテンは高橋みなみさんと大島優子さんが担当。今回は139人のメンバーが紅白に分かれて、歌唱曲を披露し優劣を競うという規模感のライブだ。 
審査は審査員投票だけでなく、前述の『+1』ボタンを用いた投票、映画館やライブ会場での審査が採用される。さて、この時点でイベントの面子やスケールが、テレビの“特番級”であるということがご理解いただけると思う。しかし、今回、いずれの地上波でも衛星放送でも、この中継はされていない。
前述の映画館、そしてGoogle+だけである。ネットの生放送が1配信ソースとして確立されたという事がうかがい知れた。もはやテレビの添え物ではないのだ。放送の内容も“特別感”が強かった。
このイベントだけに用意されたメンバー編成の歌唱曲やバージョン違いが公開され、SKE48(名古屋)、NMB48(大阪)、HKT48(福岡)の他、JKT48というジャカルタ拠点のメンバーが国内初登場。
また紅・白の応援にはあやまんジャパンやダチョウ倶楽部が登場し、会場を沸かせていた。「AKB48の今年最後のイベント」「忘年会気分で、お祭り気分で」との言葉通り、イベントとしては盛り上がり通しで、3時間余があっという間であった。
大トリは白組・大島優子さんと紅組・前田敦子さん、“エース”による直接対決。非常に見ごたえ、聴きごたえのある『紅白』を歌い切っていた。
最終審査の結果は次の通り。
映画館集計:白組
Google+集計:白組
会場:759票対1119票で白組
審査員集計:3票対3票でドロー
チームキャプテン:白・紅1票ずつ
合計、紅:白=4:7で白組の勝利となった。
イベント終了後、「公開反省会」として両チームキャプテン・高橋さんと大島さんによるライブチャットの様子『Google+ハングアウト生中継』として行われた。

「こうしてると二人だけで話しているみたいだけど、何万人の人に見られてるんだよね」という導入から、本日ライブの裏話などを中心に、新作ソングに関する内容などがライブチャットで行われた。ライブアレンジに関するやり取りといった、通常はメールでやりとりされるような秋元康氏との会話内容がgoogle+上で行われていたという秘話(?)も披露。

他にも緊張するメンバーの素顔やリハーサルの様子などの会話を聞くにつけ、これはまるで二人のプライベートなやり取りを覗き見しているような、不思議な気持ちになる放送だった。ファンにとっては堪らない内容だったのではないだろうか。
「ブログだと続かないんだけども、Google+、めずらしく続いている」という発言にもあるように、多くのメンバーによる投稿が現在も続いている。アイドルとSNSの新しい関係は始まったばかりだが、これが次の時代のスタンダードになっていくのかもしれない。
さて上では、静止画による説明ばかりなので、実際にハングアウトをしたかたでないと、なかなかその感じがつかめないと思いますので、下に動画を掲載しておきます。


私は、Google+の魅力は、ハングアウトに尽きると思います。今のところ、テレビではできないし、iPadでも、iPhoneでもできませんが、これらでできるようになれば、爆発的に、普及するのではないかと思います。

そうなったあかつきには、これらを最初から考慮した、コンテンツが作成され、テレビからはなれていた若者も、テレビを見るようになるかもしれません。しかしそれは、旧来のテレビとは、全く異なるものになることは言うまでもありません。既存のテレビは、今でいうと、ラジオのようなメディアになると思います。

上の記事でも、“大げさではあるが、これは、今まで私たちが思い描いていた未来のソリューションそのものだ。絵空事だった未来が、ようやく手元のPCに降りてきたのだ”という表現がありましたが、これは、少しも大げさではありません。これがGoogle+による最大の革新です。これが、私たちのコミュニケーションを本質的に変えてしまう可能性があります。

これは、ひょっとしたら、ラジオや、電話のない時代に、それらが発明されたよりももっとインパクトがある出来事かもしれません。私は、特に最近、被災地と、東京を結んだ専門的な知識をもつボランティアの人たちのハングアウトに参加してみて、そう感じました。

もう私達は、インターネットがつながる環境にありさえすれば、たとえ遠く離れても、同じドキュメント(文書、画像、動画)をリアルタイムで見ながら、じっくりと話ができます。従来もできましたが、これほど統合されたシステムは、ありませんでした。それと、現在wifiの環境があれば、後はノートパソコンとGoogleのアカウントがありさえすれば、いつでも誰でも簡単にできます。

いずれこのようなことは、実現したと思いますか、まさにgoogleがこれに先鞭をつけたと言うことです。このことの革新性は、まだ多くの人が認識していないようですが、いずれ多くの人がその重要性を認識するようになると思います。

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2011年12月27日火曜日

引田天功さんが訪朝取りやめ―【私の論評】北朝鮮は、一触即発の状態!!正しい判断か?

引田天功さんが訪朝取りやめ:

引田天巧さん

北朝鮮の金正日総書記の国葬に招かれていた、マジシャンの引田天功さんが27日、参列を取りやめると発表した。

【私の論評】北朝鮮は、一触即発の状態!!正しい判断か?


引田さんは、従来から北朝鮮での活動で有名な方です。従来から北朝鮮で公演活動を実施してきた、彼女がなぜ今回は、参列を取りやめたのか気になるところです。やはり、公演活動と、葬儀参列とは全く意味合いが異なるということもあるでしょう。しかし、一番は、北朝鮮の状況にあると思います。以下の状況を知れば、たとえば、高級官僚や、政治家などは例外として、一般人が今のタイミングで訪朝して、何かの事変に巻きこれた場合、無事に日本に帰ってこれるような保障はないでしょう。

以下に、いくつかの筋からの北朝鮮に関する現在の情報をまとめて掲載しておきます。本日は、話が硬く重苦しいので、朝鮮女性の写真と共に掲載させていただきます。


北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記(享年69歳)が死去してから1週間、いまだ世界中がこの国の動向に高い関心を寄せています。

一部韓国メディアからは、視察先に向かう列車内で心筋梗塞を起こしたという公式発表に対し、「死亡日時ごまかし」疑惑の声まで上がっている。だが、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の関係者は「事前に死を匂わせるサインは一切なかった」と、次のように否定しています。

「朝鮮中央テレビが19日正午に重大な発表をすると聞かされたのは当日の午前10時頃ですが、そのときも核問題についてなんらかの発表があるのかなと考えていたくらい。まさか総書記の死去を知らせるニュースだったとは。まさに青天の霹靂です」



“金王朝”という、世界でも数少ない特殊国家である北朝鮮。その最高指導者の突然死は、我々の想像を超える一大事のように思えますが、今のところ国内がパニック状態になっているとの情報はありません。これは、北朝鮮が金正日死去を報じた直後、間髪入れずに葬儀委員会の名簿を発表した段取りのよさにも表れています。

「在日コリアンを含め本国の人々の間では、金正日総書記の死はそう遠くない時期にやってくるとの覚悟はありました。そのことを一番わかっていたのは、ほかならぬ金正日総書記自身だったのでしょう。だからこそ、建国63年を記念する今年9月9日の軍事パレードで息子を党序列3位に大抜擢し、海外メディアの前で後継者としてお披露目した。金正日の病死による金正恩への権力継承のシナリオは朝鮮労働党内ではとっくに織り込み済みなんです」(前出の朝鮮総連関係者)



心の準備があったとはいえ、今後の北朝鮮には厳しいシナリオが待っていると、北朝鮮事情に詳しいジャーナリストの石丸次郎氏は予測しています。

「金正日急死後の素早い報道ぶりや葬儀委員会名簿のスムーズな公表を見るかぎり、確かに政治的混乱は起きないかもしれないです。でも、金正恩(キム・ジョンウン)への権力継承は始まったばかり。準備期間があまりにも足りない。最高指導者の死去で、重要な政治判断も保留されることになる。それだけに、一時的に混乱は回避できても、経済、社会的な混乱は必至でしょう。特に今年は飢餓が例年よりも深刻で、大量の餓死者が出かねない。そうなれば、金正恩体制に向けて国民の不満が噴出するはず。ロイヤルファミリーによる権力世襲を強行するかぎり、北朝鮮の崩壊は避けられない」



北朝鮮は、やっぱり恐ろしい国です。金正日が死んだ北朝鮮で、早くも“粛清の嵐”が吹き荒れていることが分かりました。国際人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルは、以下のような談話を発表しています。

後継者となった三男・正恩(28)とその支持勢力が体制の足場固めのため、粛清を強化しているといいます。粛清された政府当局者はすでに数百人。処刑されたり、政治犯収容所に送り込まれているというからすさまじいです。

1994年に金日成が死んで金正日が跡を継いだときも、数万人が収容所に送られた揚げ句、秘密裏に消されたといわれました。この先、北朝鮮で血の雨が降るのは確実だが、とりわけ「殺されるんじゃないか」と注目されているのが、跡目争いに敗れた長男の正男(40)と二男の正哲(30)です。

「とくに正男は、正恩とは腹違いの兄弟でそれほど親しくもない。海外のメディアに『世襲批判』をブチまけた過去もあり、一時は暗殺者が送り込まれた、なんて説も流れた。正恩の側近が“災いの種”を消す可能性は高い。正男は命の危険を感じているのか、正恩が後継指名されて以来、北朝鮮には帰っていません」(北朝鮮ウオッチャー)


それだけに、28日の金正日の国葬に正男が現れるのか、世界中が関心を寄せているのです。

コリアレポート編集長の辺真一氏がこう言います。

「正男は帰国したら最後、二度と出国できなくなる可能性が高いと思います。命までは取られなくても、事実上の軟禁生活を強いられるでしょう。母親が同じ正哲と正恩は仲は悪くないが、これからどうなるかは不明です。気になるのは、世界中に流された金正日の弔問映像。正恩の妹・ヨジョン(24)らしき若い女性は映っていたのに、兄の正哲の姿がなかった。何かあったのかもしれない。

いずれにしても、今後1~2年で権力闘争は激しさを増し、正恩に盾突く人間は次々と粛清されるでしょう。難民も続出し、今年3000人いた脱北者は、少なくとも倍以上になるのではないか。権力闘争で失脚した党や軍の幹部が亡命することも十分に考えられます」



米韓共同の軍事作戦が水面下であわただしく動き始めました。作戦名「5029」。

「北朝鮮崩壊後を想定したものです。韓国が最も恐れているのは、北朝鮮の金王朝が崩壊し、内乱状態になって大量の難民がなだれ込むことです。これを食い止めるため北朝鮮に食料や医薬品などの物資を送り込む方法を検討しています。半島の国境封鎖は現実的に不可能だからです。つまり米韓は金体制の崩壊は時間の問題とみているのです」(軍事評論家)

米国防総省は、「三男の正恩・党中央軍事委員会副委員長(28)への権力移譲は平和的に進んでいる」と評価しました。しかし、これは表向きのこと。裏で崩壊を想定した「5029」作戦を着々と進めているということです。

これは極めて現実的な想定です。新将軍になる金正恩は弱冠28歳。100万単位の餓死者がいる国を治められるわけがありません。

「金正恩の後ろ盾は金正日の息子だということだけです。しかし、金日成国家主席が絶大な尊敬を集めていたのに対し、金正日は軍部の力で不満を抑えつけてきた独裁者だった。驚いたのは、死んだ金正日が解剖されたことです。神格化されている将軍サマを解剖するなんて信じられない。おそらく、正恩の指令でしょうが、だとすると暗殺を疑ったことになる。それほど、金正日体制は揺らいでいたのです」(事情通)


軍事ジャーナリストの深川孝行氏はこう言います。

「金正日総書記は軍部を力の源泉にした。今はその軍部が内部崩壊する可能性が極めて高い。軍隊には派閥が付きものですが、権力構造がハッキリするまで派閥抗争が必ず起こるからです。拉致があったのは、金正日体制が固まるまでの間でした。金正恩体制がスンナリ、スタートするとは思えません」

今は服喪期間ですから表立っては、何も起きていないませんが、年明け以降は、クーデターを含め何が起こるか分からりません。そう見る専門家が大勢います。

「1月8日は正恩の誕生日で、2月16日は金正日の生誕70年、4月15日は金日成の生誕100年と重要イベントが続きます。これまでの金体制は節目を利用し、求心力を高めてきました。正恩にそれができるかどうか。できなければ一気に崩壊に突き進みます」(前出の事情通)

食料危機に直面する国民が不満を爆発させる可能性もあります。北朝鮮ニュース専門サイト「デイリーNK」日本支局長の高英起氏は言います。

「現在、国民の命に直結する市場が閉鎖されています。このままでは相当数の餓死者が出ます。寒い時季はジッと耐えるしかないが、暖かくなってきたら分かりません」


まさにアラブの春の北朝鮮版です。民衆の不満を抑え込むには、正恩が軍部を完全支配していなければならないのですが、「軍部が民衆につくこともあり得る」のです。米国は北の内部崩壊を見越し、核を管理するために特殊部隊を送り込むことを検討しています。その時、朝鮮半島は火の海になり、日本も核の脅威にさらされることになるかもしれません。

難民の急増を警戒し、中国や韓国は国境の軍隊を増強しています。場合によっては、日本に大量の難民が押し寄せる可能性もあります。カオス状態の北朝鮮では、何が起こっても不思議ではありません。

あくまで「今のところは」平静に見える北朝鮮。しかし、この冬の食糧難をきっかけに、長らく続いた“金王朝”の崩壊が始まるかもしれません。

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2011年12月26日月曜日

もしドラ著者が「本は購入者の所有物ではない」と発言 / マジかよ!? 出版社と大手書店に聞いてみた―【私の論評】本は、購入した人の所有物でもあるし、所有物でもない?



もしドラ著者が「本は購入者の所有物ではない」と発言 / マジかよ!? 出版社と大手書店に聞いてみた:

人気書籍『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを読んだら』(以下:もしドラ)などで知られる人気作家・岩崎夏海先生が、自身のブログで次のように発言し話題となっている。
岩崎夏海氏
「本は購入した人の所有物ではありません」。これは漫画家・佐藤秀峰先生の自炊(書籍や雑誌を裁断・スキャンしてデジタルデータに変換する行為)に対する考え方を批判する内容として、岩崎先生が発言したもの。

『ブラックジャックによろしく』全巻無料公開したことで知られる佐藤秀峰氏
えっ!? 著作権が著者や出版社にあるのは理解できるが、本そのものの所有権は購入者にあるんじゃないの? 私たちの常識から考えるとそうなるのだが、もし本当に「本は購入した人の所有物ではありません」というのであれば、買ってもそれは自分の本じゃないということになるが……。

記者は『もしドラ』が大好きで、いろんな書店で4冊ほど買って人にプレゼントしたほどである。このことについて気になったので、個人的に大手書店に問い合わせて聞いてみた。

■岩崎夏海氏「本は購入者の所有物ではない」について大手書店のコメント

大手書店A社 「そういうこと(購入者の所有物じゃないということ)はないと思います」

大手書店B社 「購入いただいたお客さまのものと理解しています。『もしドラ』をお買い上げいただいたお客さまの所有物です」

大手書店C社 「お買い上げいただいた『もしドラ』は、もちろん購入していただいた方のものです(苦笑)」

書店としては「本は買った人のもの」という認識らしく、ちょっと一安心した。でもまだ不安だったので、個人的にダイヤモンド社に問い合わせてみたのだが、折り返し編集担当者が電話をしてくださるとのことだったが、結局、約束の時間になっても電話はこず、回答は得られなかった(年末で忙しいと思うので仕方がない)。

とにかく、今の段階で書店は「本は買った人のもの」という認識らしいので、『もしドラ』を買った人は「これって私のものじゃないの!?」と不安に思わなくていいかもしれない!? あなたは岩崎先生の「本は購入した人の所有物ではありません」という発言について、どのようにお考えになっただろうか。そして、漫画家・佐藤先生の意見も大変気になるところである。

参照元: 佐藤秀峰さんの本やマンガへの考え方について

【私の論評】本は、購入した人の所有物でもあるし、所有物でもない?

これは、結局いわゆる書籍の自炊を意識した発言だと思います。これは、無論電子書籍に関する、自炊です。これに関しては、wikipediaでは、以下のように掲載されています。
電子書籍に関する自炊(じすい)とは、書籍や雑誌を裁断機で切断しイメージスキャナ使ってデジタルデータに変換する行為を指す言葉。 また、自分では器材を揃えず書籍電子化を他人である業者に依頼することを「自炊代行」、「スキャン代行」と呼ぶ。
もともとはP2Pソフトウェアで不特定多数に配布(当然著作権侵害となる)目的で書籍を自身でスキャニングするというネットスラングだった。
日本では、電子書籍がまだまだ、販売されておらず、私など、日本の電子書籍サイトなどみても、読みたいと思うような本がないので、ほとんど購入したことがありません。ところが、アメリカのアマゾンドットコムでは、無論今のところ、英語の書籍しかないのですが、これは、結構購入しています。

私は、基本的に、電子書籍のまともな配信が日本でなされ、しかも、電子書籍の価格が、文庫本より少し高い程度であれば、この問題はほとんどなくなると思います。

せっかく、パソコンや、スマホ、iPadを含むタブレット端末や、電子書籍リーダーがあるにもかからず、それに対応する電子書籍がないこと、あったにしても、内容があまりにお粗末であることが根本的な原因だと思います。

普通に売られるようになれば、この問題はいずれ、姿を消すことになると思います。今、日本国内は過渡期にあるのだと思います。

誰もが、電子書籍の便利さを味わってしまえば、普通の書籍に戻るのは難しいかもしれません。なにせ、いずれのデバイスにせよ、電子書籍は本当に持ち運びが楽です。何回も読んだからといって、痛むことはありません。それに、従来の書籍のように場所をとらないというのが、最大のメリットだと思います。


岩崎さんは、書籍は、個人の所有物ではないとしてますが、私は、この見解には反対です。きちんと、対価を払って、書籍を購入しているなら、従来の書籍であろうと、電子書籍であろうと、それは、個人の所有物であることには、変わりないと思います。だから、基本的には、個人の裁量で、捨てても、焼いても、人に貸しても何も問題はないと思います。

このことと、著作権は全く別の事だと思います。個人の所有物であるとしても、それを勝手にコピーして、自分で読んだり、人に貸す以外に、配布することなどは、やってはいけないことだと思います。これは、中国などでは、当たり前のように行われていて、本当に唖然とすることがあります。

ただし、日本では、かなり前から、コピー機など、だれでも、どこでも簡単に使えるので、こうしたコピー防ぐことはできませんでした。だから、コピー機をレンタルなどすると、コピーをすると、何枚コピーしたかなど、カウントされ、その枚数に応じて、一定割合で、レンタル料などに含めて徴収する仕組みができています。


無論、それらは、著作権協会に入ることになっています。そうして、細かな仕組みは知りませんが、そこから、書籍の作家などにも、著作権料が入る仕組みになっていたと思います。

ただし、電子書籍や、自炊に関しては、そのような仕組みはなかったはずです。電子書籍については、コピーできない仕組みを作ればよいですし、実際そうなっていると思います。しかし、自炊には、そういう仕組みがないのでそれが問題となっているということです。

アメリカの電子書籍がペーパーの5~7割の安値(無料も多い)で販売されています。そのためでしょうか、自炊は、ほとんど行われていないようです。これは、過去の苦い経験もあったので、最初からこのようにしているのだと思います。

その苦い経験とは、たとえば、音楽・映画など、従来結構CDやDVDなどのメディアの価格が高かったものを、ある時期からかなり安くしました。そうすることによって、違法コピーを根絶したのです。ユーザーからすれば、確かに、違法コピーなどすれば、安くはすむのですが、違法コピーは常にリスクが伴うものであり、多少高くても、正規で購入したほうが、そのようなリスクがないということで、今では、従来のように違法リスクが横行することはほとんどなくりました。

これは、日本でも似たようなことがありました。20年ほど前までは、、パソコン用のソフトは目の玉が飛び出るほど高い時期がありました。私も、記憶があるのですが、私が、はじめて、表計算ソフト(Lotus 1-2-3)を購入したときの価格は、数万で、確か、5万円前後だったと思います。そうして、これに対するちょっとしたアドオンソフトを購入するのにも、数千円しました。だから、いつも、ソフトを購入ということになれば、そのたびに清水の舞台から飛び降りるような心持がしたものです。

企業ユースの場合も、個人ユースよりは、安かったものの、今の感覚からすれば、かなり高く、会社全体でまともに入れると、かなりの価格なりました。そのためでしょうか、企業ユースでも、半分違法コピーで使うが当たり前のようになっていた時期がありました。


しかし、これにも変化がありました。たとえば、私の記憶しているものでは、大学教授がアップルのスライド作成用のソフトを違法コピーして、それでスライドを作成し学会で発表するのにつかっていたところ、それが、アップル側に摘発され、多大な損害賠償を支払わせられたなどという事件が発生しました。その頃から、特に大企業に対する摘発が激しくなったと思います。とは、いいながら、世の中には、中小企業など星の数ほどありましたから、根絶することは不可能でした。

しかし、ある時期から、ソフトの価格が劇的に安くなりました。これは、意図的にそうしたのだと思います。それ以来、従来のような違法コピーは影をひそめたと思います。それに、現在では、Googleなどで、さまざまな機能を無料で配信するようになってので、今では、馬鹿高いソフトを販売しても誰も買わないでしょう。この状況は、無論アメリカでは、日本より一歩先んじて実現されていました。

最近では、iPhoneやiPad用のアプリなら、昔なら、数万もしたと思われるようなものが、数百円、数千円もしたと思われるようなものが、数十円で販売されていたりします。この状況では、最早、知恵を絞って違法コピーしようとする人はほとんどいないと思います。

私は、電子書籍もこのように、比較的安い価格設定をし、内容も、幅広く、奥行きも深く品揃えすれば、自炊など誰もしなくなると思います。そうして、アメリカで実際に、自炊もほとんどされていない事実から、日本もできないはずはないと思います。自炊に関しては、自分の書籍を自分でコピーして使うというのなら、業者もありで良いと思います。ただし、不特定多数に配布するというのなら、新たに取り締まる法律を策定し、取り締まれば良いと思います。

ただし、コピー機を取り締まったように、スキャナーでスキャンしたものに対して著作物使用料を徴収する仕組みまでは導入しなくても良いと思います。日本は、電子書籍に移行する過渡期にあることから、いずれ、自炊は黙っていても、ビジネスとしては成り立たなくなり、消滅し、ユーザーが個人的に個人目的に実施するだけの存在になると思います。

最近は自炊機器のレンタルスペースまであるようになった
今のような状況で、電子書籍を高い価格設定にすれば、過去のパソコン用ソフトのような状況になり、出版業界にとっても、ユーザーにとっても良いことはないと思います。現在では、自炊のための機器(スキャナー、裁断機など)を設置してあるスペースをレンタルできるようになり、誰もが簡単にできるようになっています。このままだと、いつまでも、自炊、それも明らかに違法な自炊がはびこるようになると思います。

そうして、最終結論として、書籍は購入した書籍をユーザーが自分のために使うという範囲でなら、それは、ユーザーの所有物です。しかし、購入した書籍をユーザーが自分のためだけではなく、何らかの手段でコピーして、不特定多数の人に配布することまで、所有権の中に含めるなら、それは、違うと思います。この定義は書籍でなくても、音楽でも、動画でも、ソフトでも、何でも、ファッションでも、有料で販売されるもので著作権があるものにはすべて当てはまると思います。

皆さんは、どう思われますか?

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2011年12月25日日曜日

完全復活!小沢勉強会に136人集結―【私の論評】平成の高橋是清は一体誰になるのか!!とにかく、無意味な増税だけはやめてほしい!!



完全復活!小沢勉強会に136人集結

<野田首相は「増税」できるのか>



「136」――。この数字は、野田首相にとって大きなプレッシャーだろう。21日、民主党の小沢一郎元代表が会長を務める「新しい政策研究会」が発足した。略称は「新政研」。西松事件で問題になった政治団体(新政治問題研究会)と同じ略称なのはご愛嬌だが、設立総会には衆参合わせて106人の国会議員が出席し大盛況だった。欠席者も含めれば、賛同者は136人に上る。党所属議員の3分の1以上が集結したのだ。

もともとは、「一新会」「北辰会」「参議院」と3つに分かれていた小沢グループを統合する目的で設立した勉強会だが、鳩山グループや樽床グループからも参加者が出た。

賛同者には、野田政権が推し進める消費税増税に反対する議員が多いのが特徴だ。

政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。

「この勉強会は、イザという時に結束して動くためのもの。ついに小沢氏が、今の民主党ではダメだと見切りをつけた。党内では日増しに“反増税”の声が大きくなっているのに、このままでは財務省言いなりの野田首相が増税を強行しかねない。いずれ行動する日が来ると考え、会を立ち上げたのでしょう」

小沢氏
そこに小沢グループ以外からも賛同者が集まったことの意味は大きい。この勉強会が今後ますます膨張していく可能性があるからだ。

「民主党内には、裁判を抱えた小沢氏の復権は難しいだろうと様子見だった議員もいますが、ここへきて強制起訴の根拠になった捜査報告書が“捏造”されていたことが発覚し、小沢氏に厳しかったマスコミの論調も徐々に変化しています。無罪の可能性が高まり、小沢氏が求心力を回復している。その結果、130人超という数が集まった。今後さらに人数が増え、200人近くになっても不思議はありませんよ。政局のキーマンに再び小沢氏が浮上した格好です」(政治評論家・小林吉弥氏)

小沢グループが中心となって集めている増税反対の署名には、中間派の議員も名を連ね始めた。「勉強会には参加していないが、増税反対の理由に共感した」と、署名した中堅議員がこう話す。

「年末年始に地元に帰った議員は、『自分たちの身も削らずに増税とは何事か』と一様に突き上げを食らうでしょう。選挙が近いかもしれないし、年明けからは反増税路線を鮮明にする議員が急増すると思う」

野田が消費税増税を強行しようとすればするほど、小沢勉強会への賛同者が増えていく。これまで「小沢派なんて実態は数十人」とタカをくくっていた党内の反小沢派も、設立総会に136人という現実を見せつけられ、マッ青になってるんじゃないか。

(日刊ゲンダイ2011年12月22日掲載)

【私の論評】平成の高橋是清は一体誰になるのか!!とにかく、無意味な増税だけはやめてほしい!!

世界各国が経済危機の波及に戦々恐々としていますが、日本は的確な政策をとれば、危機を回避し、景気を上向かせて、世界経済を牽引することができます。このことは、このブログでも再三にわたって掲載してきました。しかしながら、今の民主党の閣僚は、とにかく増税論議ばかりで、全くお話にも何にもなりません。彼らは、歴史の教訓に学ぶという謙虚な姿勢すらありません。本当に困ったものです。

歴史の教訓に学び、日本が取るべき政策の指針となるのが、世界恐慌の際に、時の高橋是清・蔵相が行なって世界的に高い評価を得ている経済政策です。

1929年の世界恐慌は日本では「昭和恐慌」と呼ばれました。当時の浜口雄幸内閣の井上準之助・蔵相は徹底した緊縮財政というデフレ政策を取り、金融政策でも、ウォール街の株価大暴落の2か月後に「金解禁」に踏み切ると、正貨(金)が海外に流出し、その結果金融引き締と同様な効果を生み出すこととなったために、株・商品市場が大暴落しましたた。街には失業者と欠食児童、農村では娘の身売りが相次いぎました。また、雇用も悪化し、大学を卒業しても職がないという、少し前までの就職氷河期などより、はるかに厳しい状況でした。

昭和恐慌時代を背景とした映画のビデオの説明書き


それは明らかな政策の誤りでしたた。日本に限らず、当時は、GDP統計などがないから、各国がどんな政策が有効なのかの判断基準が難しかったということもありました。また、金本位制で金融政策の自由度が小さかったため、多くの国が金融引き締めやデフレ政策で失敗していました。今の日本はまさしく、過去20年間、歴代の政府が緊縮財政を行い、日銀は、金融引き締め政策を行い、当時の状況と同じデフレ状況にあります。

そこに登場したのが犬養毅内閣の高橋是清蔵相でした。高橋是清は、本日も放映される、テレビドラマ『坂の上の雲』の主人公である秋山真之が、東京帝国大学予備門時代の英語教師でもありました。

高橋是清

彼は真っ先に金の輸出を再禁止すると、国債を増発して財政拡大路線に転換し、同時に、国債を日銀に引き受けさせて大胆な金融緩和を実行しました。デフレ政策から、ゆるやかなインフレをめざすリフレ政策をとったのです。この時、お札の印刷が間に合わずに裏面が真っ白な通称“是清札”まで印刷され、市中にはお金が溢れました。これによって日本は世界の中でもかなり早い段階で恐慌を脱出することができました。

しかも、是清はいったん国債を日銀に引き受けさせた後、そのうち9割くらいは市中に売却させることでハイパーインフレも防いでいます。見事な手腕としか言いようがありません。

今増税しようとしている政治家は、高橋是清の次の言葉を読んで欲しいです。

『緊縮という問題を論ずるに当たっては、先づ国の経済と個人経済との区別を明らかにせねばならぬ。
例えばここに一年五万円の生活をする余力のある人が、
倹約して三万円を以て生活し、あと二万円はこれを貯蓄する事とすれば、
その人の個人経済は、毎年それだけ蓄財が増えて行って誠に結構な事であるが、
これを国の経済の上から見る時は、その倹約に依って、
これまでその人が消費しておった二万円だけは、どこかに物資の需要が減る訳であって、
国家の生産力はそれだけ低下する事となる。
ゆえに国の経済より見れば、五万円の生活をする余裕のある人には、それだけの生活をして貰った方がよいのである。』

上記の通り、国民経済と個人経済を混同して、「緊縮!」「緊縮!」と叫ぶ人たちを批判し、デフレ下で「国債発行」「財政出動」「日銀の国債買取」という正しいデフレ対策を実施し、日本の国民経済を救った偉大な政治家こそが、高橋是清なのです。

デフレのときに、個人は、緊縮して、お金をためるのは当たり前のことですが、政府や日銀がそうであってはいけないのです。むしろ、個人とは逆に、財政出動、金融緩和を実施し、国民経済を牽引して、デフレを是正しなければならないのです。

日本に限らず、世界中で、デフレ時の緊縮、金融引き締めというのは、経済が悪くなったときの常套手段であり、ローマ帝国でも、日本の江戸時代でも何回となくこの愚策は繰り返し行われ、82年前の日本でも、そうして、ここ20年間の現代の日本でも、あいかわらず繰り返されているのです。

これは、自民党時代も同じことで、小渕、麻生内閣を除いて全部緊縮財政を実施しました。日銀も、この20年間ほぼ金融引き締め策を実施してきました。デフレであろうが、最近では、震災で円の需要が高まり、円高になるのがわかりきっているような状況にあっても、増刷拒否の姿勢は崩しません。それに、過去20年間、政府の積極財政ならびに、日銀の大幅な金融緩和を同時行ったことは一度もありません。

このブログでも、再三にわたって嫌になるほど掲載してきましたが、デフレのときには、結局はどうにかして、デフレ傾向が収まるまで、GDPを増やすしかありません。増税したとしても、税金の原資は、GDP以外にないわけですから、そこから税金でお金をひっぱってきて、たとえば福祉にお金を費やせば、雇用が駄目になります。雇用が駄目なったからといって、さらに増税して、雇用にお金をつぎ込めば、今度は、福祉が駄目になります。だからといって、また増税して、福祉に予算をつぎこんだとしてしても、今度は、何かが犠牲になり、結局、雇用も、福祉も、他のことも駄目になってしまうという悪循環から抜け出すことができなくなり、さらに、デフレが進むだけです。そうして、確実に、震災地の復旧にも悪影響を及ぼします。

多くの政治家は、過去20年間デフレであったため、ゆで蛙状況になっており、デフレの本当の怖さを知りません。このまま、デフレが進行していくどころか、増税につぐ増税でそれを加速し続けることにでもなれば、それこそ、82年前とは、全く異なる、豊な日本で、資産を持つ人が多くいながら、 82年前と同じように、街には失業者と欠食児童が溢れ、貧困層では実質上の娘の身売りが相次ぎ、医療水準は、82年前の水準に逆戻りということにもなりかねません。

この、悪循環を断ち切るには、見かけは多少異なるかもしれませんが、根本的には、82年前に行った高橋是清のような政策をとる以外にはありません。さて、平成の高橋是清は、一体誰がなるのでしょうか?

ただし、私は、小沢氏待望論を信奉しているわけでは、ありません。くだらない政局論争など、真っ平御免です。とにかく、上記の小沢氏のような動きが、活発になり、他にも似たような勢力が多数できあがり、増税だけは、阻止してもらいたいと願うの私だけでしょうか?

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