2012年1月27日金曜日

「直感」を信じすぎるのは良くないという研究結果―【私の論評】本当に重要なのは直感ではなく、知覚である!!

 「直感」を信じすぎるのは良くないという研究結果



「直感」こそ正しい答えだと考えている人は多いですが、心理科学における最新の研究によると、意思決定のプロセスにおいて「直感」が「論理」を押し潰してしまうこともあるということがわかったそうです。

「論理」も脳にあらかじめ組み込まれた重要かつ直観的なセンスです。しかし、実に多くの人が直感的にわき起こる思考に押し流されて、論理を無視してしまいます。その結果、ステレオタイプな行動をとってしまうこともあるようです。プロセスに何かが足りないと感じながらも、論理的に考えることを怠ってしまうのでしょう。

心理科学者Wim De Neysさんは、自分の思考のクセをよくチェックすべきだと言っています。

「思考プロセスのどこに間違いがあるか」を知ることが重要です。例えば、あなたが「なぜ人はタバコを吸うのかを理解したい」と思ったとします。そして、その原因が「タバコは不健康という論理を理解していないからだ」と考えたとしたら、あなたは喫煙者にタバコの害について説明するでしょう。しかし、実際はタバコの中毒性に原因があるのです。

意思決定プロセスにおいて、「論理」と「直感」のどちらも同等に直感的に働きます。次に何かを決断するときは、自分がどちらの思考に傾いているか、よく確かめてみてください。

【私の論評】本当に重要なのは直感ではなく、知覚である!!

まずは、上の写真んで妊婦がでていますが、これは、妊娠を英語で、pregnancyといい、これは妊娠のほかに、創造性、発明の能力などの意味があり、そこから、日本語では、直感ということなのだと思います。日本では、上の写真をみて、直感と関連づけたり、知覚する人ほとんどいないと思います。これは、知覚の仕方が人によって、あるいは、ひとが背負っている文化によって随分異なることの査証だと思います。この違いは、このブログの後のほうでもでてきますので、以下の文章は、このことを記憶にとどめて読んでいただけれれば幸いです。

私自身は、直感を大事にするほうです。男性と女性を比較すると、男性は論理的で、直観を忌避する傾向が強いですが、女性は、ものごとを直観で悟る能力に秀でています。多くの人が直感を全否定したとしたら、世の中から創造的な仕事のほとんどは消えるに違いないと思います。ただし、直感を大事にするにしても、何から何まで直感だよりということになれば、これは、否定しなければなりません。




私自身は、最初物事を考えるのは、ほとんどが直感です。ほとんどの人がそうだと思います。最初から分析できたりするような事柄には、直感など必要ないと思います。それは、分析する人に任せればい良いわけです。そうではなくて、いままで一度も経験したことがないこと、あるいは全く新しいシステムなど考えるときには、自分の過去の経験に照らして、直感でこのようなものが良いのではなかろうかと考えるわけです。そうして、それをもとにして、自分の意見を持つわけです。

しかし、それだけで、放置しておくわけではありません。むろん、その意見が正しいかどうか、検証を行います。検証を行うために、いろいろデータにあたり、たいていは、分析します。自分が知る限りの様々な手法を用いて分析します。分析して、分析仕切らないことはいくらでもあります。しかし、そうした仮定を経て気づくこと、知覚できることがでてきます。これら分析結果と、知覚できたことから、最終意見をもとめます。これは、たいていは、レポートにまとめるという作業です。

これが、化学現象などであれば、ほとんどが分析でことが済むのでしょうが、たとえば、プロモーションを行うとか、販売システムを変更するとか、新たな業態をつくるなどの社会現象であれば、いくら、検証を重ね、分析を重ね、様々なことがらを知覚できたしても、100%こうであるなどの結論などだすことはできません。最終的には、知覚がものをいうわけです。

ドラッカーは、知覚について、彼の著書に以下のように述べています。

生態系は全体として観察し理解すべきものである。
部分は全体との関連において意味をもつにすぎない。

数学者と論理学者の世界では、知覚的な認識は感覚にすぎず、疑わしいもの、神秘的なもの、捉えがたいもの、不可思議なものだった。機械的な世界観は、知覚的な認識は理性的でなく、したがって趣味の世界にゆだねるべきもの、すなわちそれ抜きでも支障のないものとした。

だが生物的な世界では、中心に位置するものは知覚的な認識である。生態系なるものはすべて、分析ではなく知覚の対象である。それは全体として観察し理解すべきものである。部分は全体との関連において意味をもつにすぎない。三五〇年前、デカルトは「我思う。ゆえに我あり」といった。いまやわれわれは、これと同時に「我見る。ゆえに我あり」といわなければならない。

新しい現実は、すべて形態的である。したがって、それらの問題を扱うには、分析とともに知覚的な認識が必要である。今日の多元社会の不均衡状態、グローバル経済、地球環境問題、緊急に提示することが求められている教育ある人間のモデルなど、すべてが形態的である。

これだけだと、何のことか良く分からないというひともいるかもしれませんので、少々説明させていただきます。デカルトは「システムなどは、小さく分解していき分析すれば、いずれ理解できるものとしました」確かに、普通の機械などそうだと思います。テレビやパソコンなど、確かに、全部の部分を細かく分析して、全体をぶんせきすれば、いずれ、全体がわかります。確かに、多くの製造会社がライバルの製品そのように分解して、分析して、相手の機械を分析して、すべてを理解したうえで、相手に対する対抗策を考えています。

簡単なシステムならそれで良いでしょう。だから、デカルト的な見方は、近代産業の成長にかなり寄与しました。しかし、この見方は、必ずしも世の中の自然現象屋社会現象を理解するには役に立たないと言っているわけです。

それは、単純に考えても、わかることです。たとえば、人体はどうでしょうか。人体をばらばらに分解して、爪は爪、鼻は鼻、脚は脚、心臓は心臓などして分析して、それを細かくさらに分析して、人体のすべてをそのように分析して、その分析結果をすべてあわせたとして、人体がわかるでしょうか?そんなことは、ないです。それは、複数の人間やその他がからむ、社会システムでも同じことです。社会システムでなくても、地球環境のことも、あるは、地球を含めた、太陽系に関しても、全部を細かくわけて、分析して、あとから、その分析結果を統合したからといって、全てが理解できるわけではありません。

だから、こそこのような事柄に関しては、知覚が重要だと言っているのです。それをしないで、デカルト的な分析ばかりくりかえしても、何も理解できないということを言っているのです。このデカルト的な考え方は、西欧近代にすばらしい成果をもたらしましたが、現代では、悪影響が目立ってきています。特に、デカルトの思想が生まれた西欧などで、何にでも、デカルト的に考える人を「デカルトの悪夢におかされた人」などということがあります。デカルトは、大きな誤りをおかしています。「我思うゆえに我あり」これです。進化論は、その逆を教えています。まず人間は存在した、思考はその後です。

 心は脳のソフトウエアのようなものだという考えは、いまでもあります。多くの人は、ほとんどデカルト的心身二元論のように考え、そのように話します。しかし、脳と身体は密接であり、不可分のものです。脳だけをとりあげて人を思考を語ることはできません。何でも、デカルト的に心身二元論のように考えていては、良いことはありません。


デカルト

それは、どういうことかといえば、たとえば、複雑な社会システムである、人間関係を単純に考えてしまうことです。夫婦という小さな社会システムがありますが、こういうシステムであれば、普通なら、デカルト的な考え方で、割り切るなどできないはずなのですが、もう二人には、「愛が」ないという理由だけで、離婚する人がかなりいます。結婚は愛があって、成り立っているもの、愛がなければ、結婚はおしまいというわけです。でも、夫婦という小さな関係であっても「社会システム」であることには変わりはないわけですから、何でも、「白黒」をはっきりつけて、黒なら、全否定というわけには、いかないと思います。欧米などでは、こうした社会システムまで、「白黒」をはっきりつけて、それで、意思決定をする人を「デカルトの悪夢におかされた人」と表現するようです。

このような人日本にも増えてきているようです。何でも、白黒でわりきって、意思決定をするような人が・・・・。そういう人は、社会システムに関しては、大小を問わず、どのようなものでも、まともな意思決定はできないと思います。おそらく、夫婦関係はもとより、親子関係もギクシャクし、 たとえ最初は優秀であっても、 職場でも創造性を発揮できず、いずれ凡庸でつまらない人生を送ることになると思います。

さて、知覚に関しては、その定義など、述べずに上記の論を展開してきましたが、その一般的な定義を以下に掲載しておきます。

知覚(ちかく)とは、動物が外界からの刺激を感じ取り、意味づけすることである。 視覚、聴覚、嗅覚、味覚、体性感覚、平衡感覚などの感覚情報をもとに、「熱い」「重い」「固い」などという自覚的な体験として再構成する処理であると言える。

上は動物の例ですが、人間なら、自覚的な体験として再構築するということは、様々な感覚情報や、分析などから、特定の現象などに意味付を行うということだと思います。こうしたことができずに、分析するだけでは、社会システムは永遠に理解できないということです。こうした、意味付まですれば、それは、最早直感とはいえず、知覚したということであり、社会システムへの理解が深まったということです。

さて、上で、最初は、直感で意見を持つということを掲載しましたが、これも知覚に関係します。意見を持つということ、ドラッカーは以下に述べています。


「意志決定についての文献のほとんどが事実を探せという。

だが,仕事のできる者が、事実からスタートすることなどできないことを知っている。誰もが意見からスタートする」


(ドラッカー名著集①『経営者の条件』)


 ドラッカーは、事実を探すことから始めるのは感心したことではないとさえいう。なぜなら、誰もがするように、すでに決めている結論を裏付ける事実を探すだけになるからである。見つけたい事実を探せない者はいない。


意志決定も科学と同じように、仮説が唯一の出発点である。


われわれは、仮説をどう扱うかを知っている。論ずべきものではなく、検証すべきものである。


 初めに意見を持つことを奨励しなければならない。そして意見を表明する者に対しては、現実による検証を求めなければならない。


米GMのアルフレッド・P・スローンは


「それではこの決定に関しては、意見が完全に一致していると了解してよろしいか」と聞き、


出席者全員がうなずくときには


「それではこの問題について異なる見解を引き出し、この決定がいかなる意味を持つかを理解するための時間が必要と思われるので、
次回さらに検討することを提案したい」と言ったという。


 不思議なことと言うべきか、当然というべきか、これまでの不祥事の多くが、
役員室で意見の対立を見ることなく行なわれている。


「意志決定において重要なことは、意見の不一致が存在しないときには
決定を行なわないことである」


(『経営者の条件』)

こうした、意見の不一致が、同じ出来事を、めいめいがどのように知覚しているかを明らかにし、問題をいっそう明確にしていくのだと思います。そうして、直感から、知覚へ、そうして、全員が同じできごとをどのように知覚しているかを知ることによって、問題・課題への対処の仕方が明確になって行くのだと思います。

全員の知覚を検証したあとに、出される結論は、もはや直感ではないということになります。何か、このようにしてみていくと、心理学者の実験よりも、こちらのほうがよほど楽しいし、面白いと思うのは私だけでしょうか?こうした、心理学の実験の結果など、おそらく実験などせずとも、長い間経験を積んだ優秀な経営者なら、このようなことを日ごろの業務などから、知覚して認識して実務に役立てていると思うのは、私だけでしょうか?

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2012年1月26日木曜日

iPadを低価格にしてもAmazonのKindle Fireが有利な理由−【私の論評】日本のメーカーはiPadとKindle Fireの本質を理解せよ!!

iPadを低価格にしてもAmazonのKindle Fireが有利な理由


 Kindle Fireは、200ドルという価格と『Amazon Prime』およびAmazonエコシステムとの強力な連携により、タブレット経験を試す安価な方法を求めている人たちにとって、最適な選択肢となっている。それは、おもに動画と電子書籍によるコンテンツ消費を中心とする、非常に「Amazon的」なタブレット経験だ。

一方、iPadの潜在顧客は、Apple社の大規模なアプリケーション・ライブラリーはもちろんのこと、iPadのコンテンツ制作ツールにも魅力を感じている人たちだ。新しい『iPad 3』でもこうした機能は拡充される見込みだが、Kindle Fireが対象とする顧客層は、これらに関心を持たないだろう。


一方、米Gartner社のアナリスト、ヴァン・ベイカーは、iPadが値下げされてもFireにとっては大きな脅威にならないが、『Android』タブレットについては脅威になりうると考えている。米Motorola社や韓国Samsung社が出している500ドル台のタブレット機器は、すでに同じ価格帯のiPadに対して十分に対抗できておらず、さらに低価格のiPadが登場したら勝てる見込みはないだろう。それにひきかえ、Amazon社のコンテンツ提供はリッチなので、Fireが対象とする顧客層はiPadの誘惑に負けない可能性がある。

「いまから1年もたてば、『Amazon』はiPadに続く確固たる2番手として、タブレットにおける『Android』と同義語になるだろう」と、米Forrester社のアナリスト、サラ・ロットマン・エプスは昨年8月に書いていた。この予測は正しそうだ。

【私の論評】日本のメーカーはiPadとKindle Fireの本質を理解せよ!!

 iPadとKindle Fireは、アメリカでは実質上すでに、市場を二分しているといっても良い状況です。確かに、累計台数などで比較すればKindle FireはiPadと比較すれば、実際に発売されてから間もないので上の記事のような表現になるのでしょうが、統計をとって比較すれば、もうそれは見えていると思います。昨年でさえ、Kindle Fireはすでに、Android市場の半分を占めていました。これは、驚くべき成長です。




この趨勢は、もう変わることはないでしょう。なぜ、このように伸びるのかということは、このブログに私なりの考えを掲載したことがあります。それは、これからIKEAのような物理的店舗を多数持つチェーンが有利になるという内容の記事のなかにおいてでした。詳細は、その記事をご覧いただくものとして。要点だけ掲載させていただきます。


これらの企業がわざわざ、自社独自のタブレット端末を開発したのは、両社とも独自の窓口を持つためです。eコマースは、提供されたばかりのころは、パソコンを通じての買い物というだけで、他の業態よりも、かなり差別化実現することができました。また、実際に物理的な店舗を持つよりは費用もかからないため、規模の小さなものも含めて、乱立した時期がありました。


しかし、現在では、かなり淘汰されて、弱小eコマースはどんどん消えていきました。なぜかといえば、既存のeコマースは、パソコンのブラウザを仲介して、買い物をするという形式でしたので、顧客からすれば、自宅にあるパソコンから覗き見るいくつもあるサービスの一つということになり、差別化が困難だったからです。既存のAmzonなど、eコマースも様々な手法を駆使して顧客との関係を強化して、差別化を実施してきました。


既存大手eコマースが、それなりの投資をしている状況下で、Appleは、iTunesなどで、eコマースに参入をしはじめました。しかし、Appleにとって、これだけ他社が差別化している状況で、さらに、差別化を図るということは、既存の技術や、手法などでは困難を極めたのだと思います。既存のeコマースでは、ユーザーはwindowsパソコンや、他社製のブラウザによって、eコマースをすることになります。


そうであれば、Appleのeコマースも差別化するのは、困難になります。そこで、スティーブ・ジョブズが、徹底的な差別化をするために、考え出したのが、iPhoneであり、iPadということです。そうして、ご存知のように、iBooksや、これらで用いるアプリなどは、iPhoneやiPadでないと購入することはできません。これは、差別化どころか、分離といっても良い囲い込みです。そうして、これが、iPadやiPhoneの本質です。



この本質に気づいたのが、Amazonであり、これも、他社パソコンや、ブラウザなどとの徹底した差別化を図るためのがジエットです。これによって、Amazonは、窓口を徹底的に差別化できるわけです。さらに、silkというブラウザによって、ユーザーが、Amazonにアクセスする際の最適化も図っています。このようなことによって、両社とも、徹底的に他eコマースに差別優位性を確立することに成功したわけです。


これらのことを両社が進める理由は他にもあります。それは、以前述べたように、物理的店舗を多数持つチェーンが、eコマース、O2Oなどを実施して、これらを統合して新たな業態を創設した場合、両社にとってかなり強力なライバルになることを予期しているからです。O2Oとは、インターネットの情報サイトや電子マネーなどのサービスと実店舗での購買行動などを結ぶビジネスを総称するものです。ここでは、本題ではないので、以前書いたブログの記事を参照して頂きたいと思います。


物理的店舗を多数持つ、チェーンは、一つの目的に向って多くの人を雇って動かさなければならないということで、その運営はeコマースなどと比較すれば経費もかかり大変です。しかし、差別化ということでは、eコマースよりも、かなりしやすいです。何しろ、eコマースは物理的店舗など存在せず、販売員んも存在せず、すべてがバーチャルです。これらのチェーンの物理的店舗そのものは、いままで、顧客接点である顧客と直接的には、ITの恩恵を受けることはありませんでした。むろん、POSなどはありましたが、これは、顧客と直通かかわるものではなく、あくまで、バックヤードのものです。


ところが、O2Oは、直接顧客にかかわるものです。これらを装備した、物理的店舗を多数持つチェーンが、eコマースを本格的にはじめたら、これは、既存のeコマースをかなり脅かす存在になることと思います。だこらこそ、そうした時代に備えるためにも、IPad、Kindle Fireが必要なのです。こうして、考えると、必然であったといっても過言ではないと思います。このことに、随分まえから気づいていたのが、スティーブ・ジョブスです。だからこそ、彼は、Apple Storeを開設したのです。そうして、その試みは、いままで、大成功を収めてきました。それは、Appleが画期的な新製品を発表したときの、Apple Storeでのお祭り騒ぎをみていただければ十分に理解していただけるものと思います。このようなことは、Amazonにはできません。しかし、Amazonには、これを補ってあまりあるほどの、eコマースの実績があります。




しかし、そのことに気づいていない企業がたくさんあります。今日もテレビをみていたら、日本のテレビメーカーが韓国メーカーに負けていることなど放映されていました。日本のメーカーは、Appleや、Amazonが、なぜ独自のタブレットを開発したのか、その真の意味をわかっていないようです。これを理解せずに、単に映りが良いとか、デザインが良いとか、高機能なテレビやタブレット端末、パソコンばかりの製造している限りにおいては、利益が少ない差別化のできていない素材産業のような存在になってしまうと思うのは私だけでしょうか?


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2012年1月25日水曜日

「絆」の次にくる消費は「想い・ストーリーがある商品」−【私の論評】日本のスペンドシフト発進!!



東日本大震災以降、消費の低迷が心配されていたが、実は高級ブランドや高級おせちはバカ売れなのだという。女性セブン1月19日・26日号では、2011年6月から6カ月連続で高額品部門の売り上げが平均前年比4%アップした高島屋広報IR部のコメントを、以下のように紹介している。続きはこちらから。

【私の論評】日本のスペンドシフト発進!!

詳細は、上の記事をみていただくものとして、最近の消費に関して気がついたことをまた掲載しようと思います。

まずは、上の記事の結論部分を掲載しておきます。

「ただ安いから、流行っているからでなく、どういう背景がある商品なのか(職人のこだわりや質の良さ、どういう想いで作られた商品・施策なのか)をしっかり聞いて下さるお客さまが多い」

と話す。それは贈り物に限った話ではなく、自分で使うものに対してもそうだというのだ。

そして、これからはどんな消費が来るのか。丑田さんは「よく考えられた、意味がある消費が一層進行する」と予想する。そして、具体的にどんな商品が売れるのかについては「作り手の想いなどのストーリーがある商品やアート要素の強い商品、チャリティ的な切り口の商品が売れるのでは」とみている。

私は、この動きそう単純なものではないと考えています。絆の消費もこれからも続くでしょうし、ストーリーのある商品、アート要素の強い商品、チャリティ的な消費は震災の数年前から盛んになっていました。皆さんも、記憶にあるでしょうが、たとえば、ソフトバンクの白戸家のコマーシャルは、はちゃめちゃですが、ある意味ストーリーです。これは、やはり、その当時から、ただ機能や低価格などだけでは売れないことがはっきりしていたので、CMにストーリーをもたせ、商品にもストーリー性を持たせようと試みたものだと思います。これは、トミー・リー・ジョーンズの缶コーヒーのCMにも同じような傾向がみられます。このことについては、以前のこのブログにも掲載したことがあります。その要点だけ、以下にコピペしておきます。


結局のところ、現代では、第一には、新しい商品・製品・サービスを提供するには、敢えて矛盾や、不条理をつくりだし、それをものともせずに、笑い飛ばすとか、日常的で何の不安もないことを訴求することが新たなストーリーを生み出し、顧客に対して訴求する事ができるのです。

そうして、第二に、自ら提供する新しい、商品・製品・サービスに関して、直裁に説明し、その説明によって顧客のライフスタイルをどのように変えることができるか提案できるかが、訴求のポイントとなるということです。

 それと、チャリティ的な切り口の商品がよく売れるということは、このブログでは書いたことがないですが、これも従来から社会貢献というキーワードともに、指摘されてきたことです。社会問問題解消などにつなげた商品、エコにつながる商品など、良く売れていました。それに、神戸女学院などのような典型的なお嬢様大学でも、最近の卒論の内容が、消費トレンドなどはすっかり影をひそめ、社会問題に関するものが、9割以上になっています。(下の写真は、神戸女学院)


他の大学の文科系では、むろんそのような傾向にあります。また、車はあまり買わなくなった若者が、たとえば、社会貢献プログラムの井戸掘りなどのツアーには、大枚をはたいて、喜々として出かけるということも珍しくなくなりました。数年前だと、マスコミが良く報道していましたが、最近では珍しくもないので、ほとんどみなくなりました。

日本では、失われた20年ということもあって、デフレが続き、消費者の節約志向は、何も一部の人のものというわけではなく、多くの人の基本的なライフスタイルになったものと思います。しかし、こうした節約というのも、長い間続けていれば、何のためにという考えが、多くの人の脳裏に浮かんでくるのは、当然のことと思います。

節約したお金をただ、貯め込むだけではむなしいものがあります。だから、最初は、生活防衛のためだけにやりはじめた、節約で貯まったお金でたまには消費をしたいと願うようになるのは、当然の流れと思います。そうして、そのような消費は、従来のバブルのような消費で単にブランドものに走るというものとは一線を画するのは当然のことと思います。

このようなことから、以前このブログにも掲載したように、やはり、いわゆるスペンドシフトという流れかでてくるのは、当然の流れと思います。スペンドシフトに関しては、以前このブログに掲載していますが、ご覧になっていないかたのために、以下にその要点を掲載します。

自分を飾るより ⇒ 自分を賢くするためにお金を使う。
ただ安く買うより ⇒ 地域が潤うようにお金を使う。
モノを手に入れるより ⇒ 絆を強めるためにお金を使う。
有名企業でなくても ⇒ 信頼できる企業から買う。
消費するだけでなく ⇒ 自ら創造する人になる。

さて、この流れ、以前からも顕著になりつつありましたが、一層顕著になってきたようです。まさに、日本のスペンドシフト発進というところだと思います。今後も、これに関して、何かを気づいたことがあれば掲載させていただきます。

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2012年1月24日火曜日

【きょうの名言】好きなことを仕事にする意味―【私の論評】好きなことだけをする人は、大成しない、大成するには、規律が不可欠である!!

【きょうの名言】好きなことを仕事にする意味:

好きなことを仕事にする。よく言われるフレーズではあるが、みなさんの解釈はどのようなものだろうか。ゆかしメディア読者のみなさんは、おおむね次のような解釈をしているのではないか。

@tanakayoshikazuさんがツイートする。

「好きなことをしている、とよく言われる。ただ、僕が好きなことをやるために、どれだけ楽しくなく、苦痛なことを、粘り強く、諦めずやり続け、何かを捨て、多くを犠牲にしているのか、知らない人や想像できない人には、簡単に言われたくないし、自分も同じだと言われると、同じではないと思う」

ツイート主は言うまでもなく、グリー創業者の田中良和氏。


好きなことを仕事にしても、辛いことの方がはるかに多い。ただ、好きだからやり遂げるまで頑張ることができる。楽をしたいならば、好きなことを仕事にしない方が良いだろう。
好きなことを仕事にする、とはそういう意味だ。

【私の論評】好きなことだけをする人は、大成しない、大成するには、規律が不可欠である!!


昔まだ、私がこどもだった時に、あるプロのヴァイオリニストに、「ヴァイオリンを演奏するのは好きですか?好きだとしたら、好きなことを職業とすることは、楽しいことですか」と聴いたことがあります。彼女の答えは、以下のようなものでした。

「私は、ヴァイオリンを演奏するのは、本当に好きです。でも、それを職業とすることは、楽しいことであるとは限りません。どんなときにでも、演奏すべきときには、演奏しなければなりません。また、どんなときでも、日々練習を欠かすことはできまぜん。そうして、プロとして、いつも、技量を落とさないように、さらにうまくなるようにしなければなりません。これが、趣味であれば、どんなに良いことかと思います。あなたが、どう思っているか判りませんが、本当に好きなことは、職業にはせずに、趣味にしておいたほうが良いと私は思います」。

その頃は、そんなものかと思い、長い間忘れていたのですが、あるときこの言葉をはっきりと、思い起こされることがありました。

それは、ドラッカーの書籍を読んだときに、「好きなこととうまくできることは違う」という話が掲載されているのを読んだときです。

人は好きなことを中心に物事を考えがちですが、ドラッカーはそれは違うといいます。お客様に求められ、喜ばれることでうまくできることに焦点を当てるべきなのです。

バイオリンを演奏するアインシュタイン

ドラッカーは、物理学者のアインシュタインが大変なバイオリン好きで、「オーケストラのメンバーになれるほどの技量が得られるならノーベル賞と引き換えにしてもよい」といったというエピソードを取り上げています。
彼は弦楽器を弾くことが好きで日に四時間も弾いて楽しんだ。しかし弾くことはかれの強みではなかった。彼は数学をやるのは嫌いだといつも言っていた。しかし、彼が天才だったのは数学においてだけだった。
『非営利組織の経営』より
 これは極端なエピソードですが仕事というものの本質を表していると思います。似た話ですが、プロ野球の城島捕手は大変な釣り好きだそうで、釣り雑誌の連載も持っているプロはだしの腕前の持ち主だそうです。

 あるインタビューで「釣りを職業にしたい気持ちがありますか?」と尋ねられて「野球と同じ年俸をもらえるなら釣り師になる」といっているのを見ましたつまり城島捕手にとって、釣りの方が野球よりはるかに好きであるということです。

仕事でも好きなやり方で成果が上がらなければ、より成果の上がるやり方が強みであるわけです。それは趣味ではありませんから好きなやり方ではなく成果のあがるやり方を選ぶべきなのです。

アインシュタインや、城島捕手の話などから、子供の頃聴いたヴァイオリニストの言ったことの意味が良くわかりました。

なお、ドラッカーは、このことに関連して、別の書籍で以下のようなこともいっています。

「(アメリカで学生運動が運動が盛んだった頃の)学生がいう、好きなことをするという考えは間違いである。事実、好きなことで、大成したものは一人もいなかった。物事を大成するために、必要なのは、好きなことをやることではない。必要なのは、規律である」

どの書籍であるか、思い出せないのですが、確かにこのようなことを言っていました。物事を大成するには、好きなことをするとかしないとかいうことは、ほとんど関係ないということです。それには、規律(discipline)が必要不可欠ということです。本当にそうだと思います。習い事などで本当に好きなことで、趣味でやっているにしても、上達するには、ある程度の規律が必ず必要です。やりたいときだけやって、あとはやらないというのでは、いつまでたっても上達はしません。

たとえ、好きなことであっても、仕事であれば、成果をあげなければなりません。成果をあげるためには、規律が必要だということです。規律なしには、どんなことでも、大成はしないということです。 田中良和氏の言っていることは、そういうことだと思います。 



一流のプロが仕事でやるようなことは、一見どんなに、優雅で美しく魅惑的なことに見えることだって、どれだけ楽しくなく、苦痛なことを、粘り強く、諦めずやり続け、何かを捨て、多くを犠牲にして成就していることか。それに、思いが至る人のみが偉大なことを成し遂げられるのだと思います。

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2012年1月23日月曜日

「iPad教育」は普通の教科書より有効:調査結果―【私の論評】この社会では、誰もが、低価格でたやすく情報にアクセスできなければならない!!



『iPad』利用の教科書は、紙の教科書より教育効果が高いという調査結果が発表された。代数Iの理解度が上級または熟達と評価された生徒の割合は、紙の教科書利用者より約20ポイント多かったという。

【私の論評】この社会では、誰もが、低価格でたやすく情報にアクセスできなければならない!!

詳細は、上のwired.comの記事をみていただくものとして、私も、IPadでいろいろことを実際に学んでみた経験があるので、上の記事の内容など、いかにもありそうなことだと思いました。


私が最近学ぶのは、英語です。これに関しては、以前このブログにも掲載したことがあので、詳細はこのブログの一番下の【関連記事】の関連記事のところに掲載しておきますので、そちらを読んだいただきたいと思います。とにかく、英語の場合は、様々なアプリあり、さらには、様々なサイトがありで、本当に良くなったと思います。幼児教育用から、大学レベル、あるいは、かなり上のレベルまで、様々なものがあるので、本当に良いです。私は、英語の場合、IPhone用のアプリをIPadに入れて使っていますが、これは、IPadは、IPhone用のアプリを2倍にしてみることができるので、非常に見やすいのと、やはり、IPad用のものよりは、かなり種類が豊富だからです。


アプリだけではなく、オンラインでの辞書もたくさんありますし、これも大満足です。それに、何か調べたいと思えない、wikipediaもありますし、とにかく、願ったり叶ったりの環境になったと思います。これらが、無料とか、あるいは、せいせぃ高くても、数百円とかでかなり出来の良いアプリになっている環境は、昔はなかったと思います。そういう意味では、英語などの語学を学習する現代の若者たちが本当にに羨ましいです。


それにしても、最近英語学習のアブリなど、ほとんどゲーム感覚でできてしまうので、何かを勉強しているというよりは、楽しんているうちに、学習が終わるという感じです。これらで、勉強する若者たちは、きっと私たちが昔学んだよりもはるかに短時間で上のレベルまで、学習することが可能だと思います。

NASAが提供するプログラムをiPadで見る子供たち

それから、最近IPadにmindmap用の無料のアプリのを入れてみましたが、これもかなり効果があると思いました。特にに、歴史や、経済に関するような学習の場合は、覚えなければならないことが山のようにありますが、これは、手書きのマインドマップにすると良いといわれています。しかし、IPadだと手書きには及びませんが、PCで入力するよりは、かなり手作り感があります。

色もかなり使えますし、写真なども、好きに貼り付けることができます。慣れると、手書きものより、はるかにはやくできますし、変更もかなり用意です。かなり、作ってしまってから、ツリーのノードを全く別なところに持っていくとか複数のツリーを一度に移動するなど、本当に簡単にできます。

それに、iPadのmindmapは、手書きとは、異なり、ノードを広げたり、縮めたりすることが簡単です。だから、何かマップを作成したら、ノードをすべて折りたたんで、少しずつ展開していくようなことをすれば、暗記などにももってこいだと思います。これで、日本史、世界史、地理などの科目を覚えたら、芋ズル式に答えがでてくるようになり、試験でも困らなくなると思います。私の場合は、仕事のでの使用でも随分役立っています。

ibooks2アプリの紹介

それから、こんなこと書いていると、やはり、最近あった、Appleの教育関連のイベントでの発表を思い出してしまいます。皆さも、あの発表や、発表された、iBooks2やTextbooks、iTunesUなど、実際にご覧になったかたもいらっしゃると思いますが、どちらも本当にに素晴らしいものでした。それに、アップルのパソコン用に、電子書籍を作成するアプリ(iBooks Author)が無料で提供されたということで、これも本当にに素晴らしいことだと思います。

iBooks2の画面
これによって、誰もがテキストブックなどを作成して、ibooks2で提供できるようになったということです。これから、このアプリを利用して、どのような書籍ができあがるのか、本当に楽しみです。

iBooks Author

さて、電子書籍それも教育というと、私は、ドラッカーが語っていた、ネクスト・ソサエティーを思い出してしまいます。ネクスト・ソサエティとは、アメリカでは、1990年代の後半、日本などの他の先進国や、新興国などは、21世紀にはいってから、それまでとは、全く異なる社会に突入しており、その社会をネクスト・ソサエティーといいます。

ドラッカーは、「ネクスト・ソサエティ」という10年ほど前の書籍で、以下のように述べています。
ネクスト・ソサエティがやってくることはまちがいない。しかも万が一、ニューエコノミーが実現するとしても、ネクスト・ソサエティのほうがはるかに大きな意味をもつ。ネクスト・ソサエティは知識社会である。知識が中核の資源となり、知識労働者が中核の働き手となる。知識社会としてのネクスト・ソサエティには3つの特徴がある。
知識は資金よりも容易に移動するがゆえに、いかなる境界もない社会となる。
万人に教育の機会が与えられるがゆえに、上方への移動が自由な社会となる。
万人が生産手段としての知識を手に入れ、しかも万人が勝てるわけではないがゆえに、成功と失敗の並存する社会となる。
これら3つの特質のゆえに、ネクスト・ソサエティは、組織にとっても1人ひとりの人間にとっても、高度に競争的な社会となる。
 確かに、現在は、高度に競争的な社会となっています。そうして、こうした社会には、上記のiPadによる教科書のような電子書籍などに、誰もが、容易にアクセスできるようになるはずです。また、そうしなければなりません。そうでなければ、成り立たない社会ということなると思います。これに関して、著しい不平等などかあってはいけないと思います。


特に子供たちに関しては、どの国のどのような家庭に生まれたとしても、このような情報にアクセスできるようにすべきと思います。そうして、この地球上のすべての子供たちが、iPadのようなガジェットで学習の楽しみ、喜びを知ることができるように、私たちが、環境を整えていくべきと思います。また、大人でも、学生の頃にならった知識など、すぐに陳腐化しますから、このような機器で、楽に簡単に、低コストで、アクセスできるようにすべきものと思います。

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2012年1月22日日曜日

原発事故 国本部の議事録作成せず―【私の論評】こんな政府は小学生以下、もう駄目、政権を担わせてはいけない!!

原発事故 国本部の議事録作成せず



東京電力福島第一原子力発電所の事故を巡って、避難区域や除染の方針など重要な決定を行ってきた政府の「原子力災害対策本部」の議事録が作成されていなかったことが分かりました。専門家は「将来同じ失敗を繰り返さないようにするための財産が失われたという意味で、国民的な損失だと思う」と指摘しています。

政府の原子力災害対策本部は、総理大臣を本部長とし、経済産業大臣をはじめ全閣僚をメンバーとするもので、原発事故当日の去年3月11日に設けられ、避難区域や除染の基本方針、農作物の出荷制限など原発事故を巡る重要な決定を行ってきました。NHKで、去年11月、それまでに開かれた21回の会議について「議事録や内容をまとめた資料など」の情報公開請求を行ったところ、公開されたのは、議題を記した1回の会議について1ページの「議事次第」だけで、議論の中身を記した議事録は作成されていなかったことが分かりました。

NHKの取材に対し、原子力災害対策本部の事務局を務めている原子力安全・保安院の担当者は「業務が忙しく議事録を作成できなかった」と説明しています。公文書管理法は、国民への説明義務を果たすとともに政府の意志決定の過程を検証できるようにするため重要な会議の記録を残すよう定めており、公文書の管理を担当する内閣府は、原子力安全・保安院の担当者から聞き取りを行うなど経緯を調べています。原発事故への対応を巡っては、東京電力と政府が合同で事故対応を検討した「事故対策統合本部」でも主要な会議の議事録が作成されていなかったことが分かっており、内閣府は、この経緯についても調べています。

公文書の管理や情報公開制度に詳しい名古屋大学大学院の春名幹男特任教授は「政府の重要な立場にあった人たちは、記録を残さないと責任を果たしたことにはならない。今回は、自分たちの失策がそのまま記録されると困るので、あえて記録を残さなかったと思われてもしかたない。将来同じ失敗を繰り返さないようにするための財産が失われたという意味で、国民的な損失だと思う」と指摘しています。

【私の論評】こんな政府は小学生以下、もう駄目、政権を担わせてはいけない!!

本日は、別なことをこのブログに掲載しようとしたのですが、上記のようなとんでもないニュースが飛び込んできたので、本日は、これについいて掲載することにしました。議事録が作成されていないといことは、以前にも指摘されていたことです。これは、以下の記事を御覧になってもわかることです。

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1105/30/news006.html

皆さんは、「非常災害対策センター」というものがあることをご存知でしょうか。文部科学省「非常災害対策センター」は、原子力災害時には原子力災害対策本部を、自然災害時においては非常災害対策本部を設置するための施設です。原子力災害時には、関係機関と連携して活動を遂行するための専用の通信機材などを整備しています(下図)。

文部科学省 非常災害対策センター クリックすると拡大します

こんな立派な施設が、もともと出来上がっていますから、無論のこと「 原子力災害対策本部」はこの部屋に設けられ、この部屋で会合なども行われたわけです。この記事の一番上の「 原子力災害対策本部」の写真も上の部屋の模式図でいえば、原子力安全委員会ブースのあたりの写真だと思います。

そうして、皆さんお気づきでしょう。これだけ立派な部屋ですから、おそらく、動画も音声も無尽蔵といっていいくらい、録画や録音ができるはずです。実際、一番上写真を見ると、マイクロホンが個人別に設置されているではありませんか!!

私は、昨年、「 原子力災害対策本部」の議事録が作成されていないという話を聴いたときには、このような部屋でやっていることを知っていたので、その当時は混乱の巷のなかで、会議をやっていたので、書紀も設置せずに、大慌てで会議をしたから、文書になった議事録がないのは当たり前で、これらの音声記録などを起こすなどして、いずれ記録されるだろうくらいに思っていました。そのときに、さまざまな事柄の前後関係や、その他が明確になるであろうと期待していました。

しかし、本日のニュースでは、残っているのは、「本日の議題」のみであり、本当に議事録は、ないということで、これには、本当にぶったまげてしまいました。ということは、マイクが設置しておいても、意図的に音声も録音していなかったということであり、これは、確信犯的な犯罪行為です。

YouTubeには、「今週の総理」ということで、当時の菅総理の日常も、掲載されていますが、その中ので動画で、菅総理が「原子力災害対策本部」に出ているものもあります。これは、下のURLでごらんになることができます。(埋め込みコードは提供されていません)

http://youtu.be/u3Icmzcc9_Q

それにしても、重要な会議などでは、後から「言った、言わない」ということをなくすためにも、議事録をとるのは当たり前のことです。この会議でも当然、混乱の中でも、要所要所では、その場で発言をメモにとらせるなどして、確認をとるなどの必要はあったと思います。こんなこともしなければ、さらに混乱に輪をかけるようになっていたのだと思います。

「原子力安全災害対策本部」には、議事録をとる人も用意できなかったなどいうことは全く考えられません。それに、音声など録音しておいて、後から作成することもできるはずです。なのに、議事録がない、動画、音声の記録もないということでしょうか?ということは、何もしなかったというのと同じことです。

それとも、議事録を取る人は、今はパソコンでとると思いますが、それが、以下の写真のような人で、誰もが開いた口がふさがらず、誰も音声を発声しなかったということでしょうか?それなら、わからなくもない?





そんな、馬鹿な!!

小学生でも、たとえば、ホームルームでの決め事など、議事録をとると思います。アメリカでは、大統領の電話の発言は、すべて記録をとるといいます。この本部の会議には、総理大臣は、無論のこと、閣僚も参加していたと思います。にもかかわらず、議事録も記録もないということになれば、これは、 公文書管理法という法律に記録をとれと定めてあるわけですから、それを実行しないということは、犯罪行為です。これを意図的にやったというなら、まったく、責任感も何もないということです。

こんな犯罪行為的責任逃れをする民主党の閣僚や総理大臣とは、いかがものでしょうか?もう、この政党駄目ですわ。小学生以下です。もう、政権を担わせておけないと思うのは、私だけでしょうか?

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2012年1月20日金曜日

O2Oビジネスによる新しい消費行動《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命 第2回》―【私の論評】リアルの店の復権がはじまる!!

O2Oビジネスによる新しい消費行動《O2Oビジネス最前線・黎明期を迎えた新・消費革命 第2回》:


消費の潮目が変わろうとしている。 「最近、駅や街中でスマートフォンを片手に歩く若者が増えた」 「スマートフォンの画面を友達と見せ合って盛り上がっている」 「店の中で文字を打ったり、写真を撮ったりと、何やらせわしない」 2011年後半から、スマートフォンの本格的な普及とともに、街中で急増しているこれらの光景を見逃してはいけない。新しい消費者が台頭している兆候だ。  彼らは、スマートフォンを使った、...

【私の論評】リアルの店の復権がはじまる!!



さて、私は、以前からこの動きこのブログにも掲載してきました。私は、この動きをリアルて店舗の逆襲とでも呼びたいです。少し前までの、ネットは、パソコンや、ガラケーによるものがほとんど、GPSとは無関係のため、実質的にこのようなサービスができませんでした。

しかし、今や、スマホや、タブレットなどには、GPSがついているのは当たり前です。今年は、かなりスマホなど普及するでしょうから、この動きは止められません。


さて、この動き、上記の記事ばかりではなく、sankei-bizにも掲載されていて、それも、なかなか面白いので、こちらも下にコピペしておきます。

インターネットの情報サイトや電子マネーなどのサービスと実店舗での購買行動などを結ぶビジネス「オンライン・ツー・オフライン(O2O)」が急速に拡大している。利用者の現在地近くにある飲食店のクーポンを配信するなど、スマートフォン(高機能携帯電話)向けの新手法が続々登場。ネット利用者を実店舗に誘導したり、電子マネーとの連携などで収益拡大を図る取り組みは、IT(情報技術)業界や小売り、外食業界などの大きな潮流となりそうだ。

電子マネーと連携
従来のガラケーでは位置情報はなかった

「O2Oの流れが、消費やマーケティングの姿を変えつつある」。楽天の三木谷浩史会長兼社長は、そう断言する。

楽天とKDDI(au)は2011年6月、業務提携で合意。第1弾として、楽天が買収して子会社化したビットワレットの電子マネー「Edy(エディ)」のチャージ額を、auの携帯電話料金と合算して支払える決済サービスを8月に始めた。

提携の狙いは利便性の向上だけではない。エディでの購買情報やauのスマホが持つ地図・ナビゲーション機能を組み合わせ、クーポンの配信などを展開。3300万人の加入者を抱えるauとの融合でエディ加盟店の来店客増を図るとともに、発行枚数6000万枚を超えるエディとの連携で携帯電話の契約数の伸びにつなげたい考えだ。

11年9月には、米ネット検索大手のグーグルの日本法人がO2Oの新たなサービス「グーグルローカルショッピング」を始めた。探したい商品を検索すると、ネットショップだけでなく実店舗にある商品の価格や在庫も一覧表示する仕組みだ。

スマホには、GPSが搭載され、位置情報が革命をもたらす


第3ステージ突入

国内のO2Oビジネスの現状について、IT分野のアナリストは「第3ステージの始まり」と分析する。

第1ステージは商品・サービスの価格比較や旅行予約など既に定着したネットサイトのサービスで、第2ステージは浸透が本格化している共同購入サービス。そして、ネット利用者を実店舗の集客につなげる取り組みなどが第3ステージに位置づけられるという。

O2Oビジネスで先行する海外では、新たな手法が現れている。米ネット競売最大手のイーベイは、スマホで店頭商品のバーコードを読み取り、周辺店舗の価格・在庫情報と比較するサービスを展開する。英小売り大手テスコと韓国サムスングループは共同で昨夏、多数の商品を印刷した大型ポスターをソウルの地下鉄駅構内に設置。スーパーの陳列棚のように並ぶ商品のQRコードをスマホで読み取って注文すると、品物が宅配される仮想店舗サービスを始めた。

こうした手法が国内でも導入されるのは時間の問題。首都圏や関西圏などは世界有数の人口規模を持ち、モバイル通信網の高速・大容量化が進んでいるだけに、O2Oビジネスが普及する土壌が整っている。

スマホ普及が後押し

スマホ利用者の拡大も追い風となっている。調査会社のMM総研は、携帯電話の全出荷台数に占めるスマホの割合は12年に5割を超え、14年には契約台数でも過半数に達すると予測している。スマホは「口コミ効果」の高いソーシャルメディアとの親和性も強く、O2Oビジネスには欠かせないツールだ。

いちよし経済研究所の納博司主席研究員は、国内のO2Oビジネスをリードする有望株として、楽天のほか、グルメサイトの「食べログ」で共同購入サービスを展開するカカクコム、日本最大の料理レシピサイトを運営し多数の女性会員を持つクックパッドなどを挙げる。

同研究所の試算によると、国内の外食や衣料、家電販売などの店舗のうち10%がO2Oを導入し、その手数料を5%とすれば、O2Oサービス事業者の売上高は約3000億円に上るという。納氏は「日本は米国と並ぶO2Oビジネスの中心地になっていく」と予測している。

また、読売オンラインでは、上記の記事と似たような内容のものを掲載しつつ、下記のような表も掲載し、日本はアメリカに続き"O2O ビジネス"が栄える国となるであろうことを掲載していました。


旧来のガラケーによる、類似のサービスはたくさんありましたが、これらは無論 GPSが搭載されていなかったのと、SNSなども存在しなかったことから、上記のようなサービスは出来ませんでしした。さら、上きじでは物理的な店舗を想定したサービスなどばかり想定しているようですが、それ以外にもいろいろ使い道はあると思います。

たとえば、宅配にしても、お客様の近くまでいって、スマホなどみれば、配達すべきお客様の場所がはっきりと特定できれば、これほど便利なことはないとい思います。さら、カーナービのように、店舗からお客様のご自宅までを丁寧に案内してくれるとか、さらには、どの道路ほいけば、もっとも短い時間でいけるとかなど表示され、実際に案内するようなアプリがあれば最高ですね。それに、お客様のとろろで、Edyなどで決済できた本当に良いと思います。

また、御用聞きなどにも、これを活用して、お客様のご自宅にうかがえば、スマホが過去の勾配履歴などから、次にお客様が購入していただけそうなものを予めスマホがビックアップして教えくれるとかすれば、本当に便利です。

さらに、ポスティングなどするときにも、地域のお客さまの情報が予めクラウドに蓄積されていて、お客様がたまたま、ご自宅にいらした場合はは、スマホがその場で、お客様の購買履歴などから、ご挨拶や、お勧めをビックアップしてくれて、その場お客様にすぐにおすすめできるとか・・・・・・。


こういうことができるというのなら、営業の人にも使えそうですね。たとえばどこかに営業に行ったときに、その帰りなどに、不意にお客様から電話などがあって何かが聞きたいという話しをがもちあがったときに、一旦電話をきり、スマホにお客様の位置情報などいれると、たちどころに、クラウドから、お客さんのところに十分行けるとかどの交通機関で、どのように行けばもっとも短い時間でいけるのかとか、れに、クラウドには、その他様々な情報が入っており、このお客様と前回はどのようになっていたかが、瞬時にわかり、さらには、必要な資料もすぐにスマホにダウンロードかできるようになっていたとしたら・・・・。


とにかく店にお客様を呼ぶ、呼んだお客様に感動していただければ、SNSに位置情報や、写真感想うなどが瞬時に掲載されるとか、逆にお客様を訪問する場合にも多いに役立ちそうです。

eコマースといえば、従来は楽天、Yahoo、Amazonなどの大手が市場のほとんどを占めていて、これから、参入とか、新しくはじめようと思っても、なかなか難しいところがあったと思います。しかし、O2Oビジネスの興隆により、事情は変わってきたと思います。従来は、スマホ(GPS)がなかったため、物理的店舗を持つチェーンなども、eコマースなどを実施したとしても、結局は、サイトの中でこうした大手eコマースと同じ土俵の上で戦わなければなりませんでした。

せっかく、eコマースを実施したとして、差別化するにしても、サイトの中でしか差別化をつけることができないわけで、結局は、既存のeコマースの勝ちということで、なかなか頭角をあらわすことができませんでした。ところが、ここにきて事情が変わってきました。

そうです。既存の物理的店舗を持つ、チェーン店が、新たなeコマースを実施して、既存のeコマースと対等か、それ以上にやっていける土壌が整いつつあります。このことは、以前IKEAのお泊り会に関するブログにも掲載したことがあります。詳細は、以下の【関連記事】のところに、その記事のURLを掲載するのでそちらを御覧いただくものとして、ここでは、簡単に述べます。

iPad、Kindle Fireはアメリカでは、タブレットPCの市場を二分したようです。これらのタブレットは何のために、導入されたかといえば、eコマースの差別化のためです。ご存知のように、従来のeコマースは、PCのブラウザから行うものです。そうなれば、どのeコマースも、ブラウザというパソコンの窓から、みえる、いくつものサービスのうちの一つということになり、多くのサービスの中に埋没してしまいます。

それを防ぐためにも、アップルは、iPadを投入する必要があったのです。これによって、アップルやその関連が提供するeコマースの徹底的な差別化をはかったのです。Amazon Kindle Fireもこれと同じ背景で投入されたのです。

それだけ、既存のeコマースで差別化をつけるということは、それだけ困難なことということです。アップルかアップルストアを設けているというのも、オンラインだけでは、既存の複数あるeコマースの中に埋没することを防ぐという意味もあります。

しかしながら、いわゆる物理的店舗は、様々なやり方で、差別化や統一化を図りやすいです。全く同じにしようとしても、そのに働いている従業員などの個性がでますから、やはり、eコマースよりは、はるかに差別化をつけやすいです。これが、従来は、eコマースとは無縁であったり、実施したとしても、物理的店舗を持っているということが強みにはならず、サイトの中で、他のサービスと紛れていたのです。

しかし、O2Oが普及しつつある今日、これが逆転しそうです。既存の物理的店舗を持っているチェーンが、O2Oでいろいろサービスをやり始めたら、物理的店舗によって、既存のeコマースよりも、はるかに差別優位性を発揮することができます。そうして、さらに、独自のeコマースもやり始めたら、既存のeコマースは、これら物理的店舗を持ち、eコマースも実施するようなチェーンのように、差別化では格段に劣ってしまうことになります。

ただし、既存のeコマースも、社会の基盤としては残っていくでしょうが、今後従来のようには、発展することはないかもしれません。おそらく、今後、物理的店舗を多数持つチェーンで、eコマースも実施し、両者をO2Oを介して上手に統合できるところが、頭角を現していくと思います。

今まさに、こうしたチェーン店の逆襲が始まろうとしているのです。いずれにせよ、O2Oビジネス、これからいろいろ動きがあると思います。何か、新しい動きがあば、またこのブログに掲載させていただきます。 

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2012年1月19日木曜日

防衛費の減少に賛成ですか、反対ですか? −−東洋経済1000人意識調査−【私の論評】防衛費の拡充は緊急の課題のはずだが・・・・・

 防衛費の減少に賛成ですか、反対ですか?――東洋経済1000人意識調査


2002年度をピークに、日本の防衛費は漸減している。この傾向について、「どちらかといえば賛成」が3割近くを占め、最も多かった。一方、「反対」は約1割で最も少なかった。課題累積の中、防衛の優先度は低いと考える人が多いようだ。


【私の論評】防衛費の拡充は緊急の課題のはずだが・・・・・・・・・



上のアンケートでは、はっきりと、防衛費 の削減に関してはっきり、ノーと言ったのは1割程度あり、多くの国民はやはり、今のデフレの最中にあっても、安全保障は必要であるといういう認識を持ってるのだと思います。

私は、現在の日本においては、防衛費の拡充は緊急の課題だと思っています。上の動画で田母神さんが、語ったいたように、特に中国の10年後を考えると、今から準備をしておく必要があります。
  
上記で田母神さんは、空軍力に関しては、物理的には、日本と同等もしくは少し上くらいになっているとの話しをしていました。ただし、運用面の問題まで含めると、結局はいまのところ日本が若干ん優勢であるようです。(下は、次期主力戦闘機に決まったF35)


しかし、中国がさらに、軍備を拡大し、空母などを運用できるようになる10年後には、完璧に抜き去ることになります。
  
田母神さんは、空幕だったので、海軍力や、陸軍力については語っていませんでしたので、ここでは、海軍力について述べます。

最近は、中国の海軍力もかなり増強されてはきましたが、まだまだ、日本には及ばないところがあります。その中で最も中国軍が劣っているのが、潜水艦の運用能力です。このブログにも書いたように、日本の潜水艦は、技術的に世界一です。残念ながら、原潜は持ってはいませんが、通常の潜水艦でもずばぬけて優れた点があります。


それは、日本の潜水艦のスクリューやエンジンなど、ほとんど音が出ないため、ソナーで捕獲できないという強みです。要するに水中に潜ってしまえば、空中のステルス機機のように、捕獲できなくなります。対して、中国の潜水艦はエンジンやスクリュー音は、工作技術が劣っているため、音が大きいため、簡単に補足できます。

そのため、日本と本格的に戦争をするとなれば、中国側は日本の潜水艦を補足できないため、いつどこから攻められるのかわからず、港を一歩もでることができないという事態になります。ただし、こちらのほうも、もし中国が日本と同等の潜水艦をつくることができれば、日本の優位性は崩れることになります。しかし、これも、少なくともあと10年くらいは追いつくことはできないでしょう。また、空母に関しては、導入したばかりで、いまのところは実戦では、運用はできません。

それから、日本の強みとしては、おそらく世界一ではないかといわれる、対潜哨戒能力です。これは、このブログにも以前書いたことですが、とにかく、冷戦時代に日本の近海の対戦哨戒をアメリカから引き継ぎに本が行うことになっため、日本がアメリカのP3Cオライオンという哨戒機を用いて行ってきたのですが、日本独自の運用方法により、世界の最高水準にまでたかめてしまいました。


  
先の潜水艦の運用能力と、対潜哨戒能力とがあいまって、いまのところは、いくら中国が軍備を拡大したとはいっても、現在のところ、多数の中国の艦艇など、無用の長物と言っても良いような水準と言っても良いくらいです。
  
だからといって、安心はしていられません。やはり、こうした優位性も10年たてばどのようなことになるかは、わかりません。いまのところ、日本が本気になれば、尖閣諸島を中国海軍が攻めとろうとしても、すべて撃沈されてしまうことになります。しかし、この均衡が崩れれば、どうなるか保証の限りではありません。(下は、中国の空母)

  
田母神さんも上の動画で言っていましたが、やはり、軍備というものは、相手があってするものです。日本であれば、中国やロシアが10年後どうなるのか、日本は、どうなるのかという視点で行わなければならないものです。 

であれば、日本も核武装、原潜、空母なども含めた、長期的な枠組みみの中で、軍事力を整備をいまから考えておく必要がありそうです。
【関連記事】





2012年1月18日水曜日

不起立評論家が危惧する「新たな不起立方法」とは−【私の論評】最初から全く意義がないし、最近ては滑稽であるどころか醜悪てすらある!!

不起立評論家が危惧する「新たな不起立方法」とは:

 


大阪でも、そして東京でも……ここ数日で大きな動きがあった「不起立界」。何のことだか分からないという人のために簡単に解説すると、卒業式や入学式のとき、「起立」をしない教職員のことをさす。起立以外にも、君が代の「不斉唱」や、君が代伴奏の「不伴奏」、国旗掲揚などもふくめた「ひのきみ問題(日の丸・君が代問題)」などのシリーズがあるが、もっともメジャーな不起立行動は、椅子にピタリとお尻を密着させた「不起立」である。

一体なぜ起立しないのかについては、不起立教師それぞれの思想やポリシーがあるが、一番多い意見は「戦争時の日本みたいだから」といった感じである。起立するのがかったるいからではない。ある教職員は、君が代斉唱と起立などを児童・生徒に強要すると「戦争につながる」との考えを持っており、一筋縄では解決できない問題なのである。


それはさておき、本誌でもたびたび登場する不起立評論家の漫画家マミヤ狂四郎氏。以前の記事で「新たな不起立ワザ」が誕生するおそれがある、と危惧していたのだが……このたび、その禁断のワザを描き下ろしてくれたのでご報告しておきたい。

画像を見てお分かりの通り、立っているのか座っているのか分からない状態になっている。ここからは考案者である漫画家マミヤ狂四郎氏に分かりやすく解説してもらおう。



マミヤ「不起立教師にとって、起立するのはご法度です。だけど処分を受けるのも嫌だったりもする。また、不起立を貫きたいけど、児童や生徒に迷惑をかけたくないと思っている、『使命』と『良心』の間を行き来する人造人間18号(ドラゴンボール)のような先生もいます。そんな中途半端な不起立教師が、もしかしたらやってしまうのではないか……と私が危惧しているのが、この『中起立(ちゅうきりつ)』スタイルです」 

――こ、これは……たしかに起立はしているけど、オシリはピタリと椅子に密着している。背もたれの部分ですが、椅子にしかと付いている!

マミヤ「背もたれに腰掛けている=座っているとも考えられるし、中腰で立っているとも考えられる。さらに、コブラのように背筋を伸ばせば、そこそこ頭の高さも稼げます。教え子たちからも『あ、●●先生、立ってるな』と見られます。ちょっと立ち方は変だけど、お尻を付き出す姿勢で立つ人って、よくいるじゃないですか。そんな人だと思われるだけです」

――このスタイルが流行してしまったら、不起立をチェックする校長先生や教頭先生も判断に迷ってしまいますね……。

マミヤ「危ういのは、東京よりも大阪です。笑いの本場、大阪です。処分が厳しい『君が代条例』もありますし、大阪の不起立教師は、必ず何かの秘策を考えているはずです。絶対に、この『中起立』は悪用しないでいただきたい。絶対に。絶対に……」

長きにわたり不起立界をウォッチしてきた不起立専門家も危惧する「新たな不起立方法」、『中起立スタイル』。いずれにしても、厳粛かつ平穏な卒業式・入学式が大阪府でとり行われることを切に願う。卒業式の主役は先生ではない。児童と生徒なのだから。

【私の論評】最初から全く意義がないし、最近では滑稽であるどころか醜悪ですらある!!

いったいどうなっているんでしょうか?こんなことをして何の意味があるんでしょうか?

同じくマミヤさんが述べた内容を掲載しているのが次の記事です。



マミヤ「私が得ている情報によると、君が代不斉唱のチェック方法は、『声』と『口』です。不起立教師チェッカーである校長先生や教頭先生は、不斉唱をしていると思しき教職員の近くに行き、歌っているのか確認するといいます。まあ、近くに行けば歌っているかどうかは容易に判断できます。そして、歌っていなければ「歌って下さい」と注意する。不起立と同じですね。しかしです!」

――しかし!?

マミヤ「もしも近寄ったとしても、口が動いてなかったとしても、歌声がハッキリと聞こえてきてしまったら……。校長・教頭はスルーしざるを得ません。たしかに君が代が聞こえてくるのだから、歌っていることには違いないからです。しかしながら、口は動いていない。例えば同じ学校に『不起立教師仲間』がいたとします。そんな仲間は、いっこく堂式の腹話術で君が代を歌う教師の口の動きを見て『よし、同志は歌っていない。不斉唱貫徹!』と思うわけです。しかし、実は歌っている。どっちにもドヤ顔ができる。これは本当に恐ろしいことです」

――考えれば考えるほど、ずるい方法である「いっこく堂ばりの腹話術による不斉唱」。いずれにしても、厳粛かつ平穏な卒業式・入学式が全国でとり行われることを切に願う。卒業式の主役は先生ではない。教職員みずからが模範となって教えてきた、児童と生徒であるのだから

 どちらも本当に卑怯であり醜悪だと思います。本当に困ったものです。どうしてこのようなことになってしまったのか?これには、変な誤解があると思います。これは、左翼一般のひとたちが、勘違いしているのか、あるいは、判っていてそうしているのかは解りませんが。

まずは、日本が第二次世界大戦におけるアメリカがいうところの太平洋戦争、日本がいうところの、大東亜戦争に結果として負けて、降伏していますが、この降伏はいつのまにか無条件降伏したことにされていますが、条件付き降伏です。人によって、解釈は異なりますが、広義では、完璧に条件付き降伏です。現在の民主党政権であれば、無条件降伏しかねないですが、当時の日本が完璧な無条件降伏するなど考えもおよばないことです。これが、信じられない人は一度きちんと、ポツダム宣言など読む必要があると思います。(アメリカ戦艦ミズーリ号上で降伏文書にサインする梅津美治郎)


さらに、付け加えますと、マッカーサーは日本からアメリカがに戻ったときに、アメリカの公聴会において、日本の戦争は防衛戦争であったと証言しています。中国や東南アジアに進出していたのは、何も日本だけではありません。時代背景からいっても、当時は、他国の領土に兵をおくこと=侵略などとは言えません。もし、そうなら、世界中の先進国全部が侵略戦争をしていたということになります。アメリカは間違いなく、ハワイ併合という現在の常識からてらしあわせても、侵略行為をしていました。これは、後年アメリカ政府が正式に謝罪していることです。(下記は、マッカーサによる日本の降伏文書に対する署名)


それから、領土問題や、戦後保証問題に関しては、サンフランシスコ平和条約ですでに決着がついてる事柄です。当時のソ連は、ボツダム宣言に後から参加しており、本来北方領土を保持していること自体、他国に対する侵略行為です。

また、サンフランシスコ平和条約は第二次世界大戦後の平和条約で、日本国と連合国各国の平和条約です。この条約の発効により、連合国による占領は終わり、日本国は主権を回復しました。1951年9月8日調印、1952年4月28日発効。このような平和条約を締結するにしても、日本国の領土をはっきりさせなければ、条約など結びようがないです。このときに、日本国の領土ははっきりと示され、その中には、北方領土、竹島、尖閣諸島も日本国の領土となっていますから、韓国は、日本国に侵略をしているわけです。また、中国も尖閣諸島へ侵略しようとしているわけです。

上で国家斉唱時に起立しない先生など、こんな現代史の史実など知らないし、学ぼうともせず、あるいは学んだとしても、曲解し、君が代斉唱と起立などを児童・生徒に強要すると「戦争につながる」などと、三流空想科学小説並みのことを信じて、このようなことをやっているのだと思います。


これに関しては、本当に論評するだけでも、疲れますね。上の橋元さんの発言当然のことと思います。私は自身は、このような教師がいた場合は、会場から退席させるべきと思います。どうしても、退席せずに、あくまでも、不起立とか、上記のような馬鹿まねを繰り返す輩は殴って抵抗できないようにして、会場から追い出すべきです。

そういうことをいろいろな責任ある立場の人が避けてきたからこそ、現場がこのように変質してしまったということもあると思います。なぜか、私の周りではそういう先生はみたことがありませねん。ひよっとしたら怖くてできないのかもしれません。複数そんな先生や、父兄がいたら、きっとできないと思います。また、そういう気構えでいれば、このような馬鹿教師になどにも伝わると思います。

こんな馬鹿ども、条例がどうのこうのという前に、父兄などみずから、粉砕してく必要があると思います。一部の、今や、少数派の頭が左にねじ切れている鳩山さんとか、菅さん、野田さんのような、父兄は別として、大多数の父兄は、こんな先生を望んでいないと思います。そんなことより、きちんと、勉強を教えて欲しいと考えていると思います。こうした普通の父兄などの、権利を踏みにじる、馬鹿教師、一部の馬鹿父兄は、断じて許すまじと思います。

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