2012年12月12日水曜日

もし"安倍新首が誕生したら「大胆な金融緩和」は実現するのか!? 当面のポイントは選挙結果と日銀総裁人事と財務大臣人事―【私の論評】日銀をめぐってすぐに何か一悶着がおこらなければ、金融緩和は難しいかも?

もし"安倍新首相"が誕生したら「大胆な金融緩和」は実現するのか!? 当面のポイントは選挙結果と日銀総裁人事と財務大臣人事:

安倍総理が誕生しそうな勢いだが、まだまだ前途多難か?
2012年12月12日(水)

icon

[ 山崎元「ニュースの深層」 ]
もし"安倍新首相"が誕生したら「大胆な金融緩和」は実現するのか!? 当面のポイントは選挙結果と日銀総裁人事と財務大臣人事 

[山崎 元]

先週の月曜日の12月4日、筆者は、ニコニコ動画で『現代ビジネス』主催の対談に参加した。アゴラ研究所代表取締役の池田信夫氏と慶応大学教授の池尾和人氏がお相手で、池田氏が主に司会役を務められた。対談の様子にご興味のある方はアーカイブを観て頂くとして、議論の大筋を筆者の立場から要約すると以下の通りだ。

・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・


かくして、来年の前半は、(1)2%へのインフレ目標引き上げ、(2)少なくとも当面は政府のデフレ対策に協力的な日銀、(3)財政による需要追加、という「デフレ対策」のためのマクロ経済政策が、程度については不透明ながら、方向性としては実現する公算が大きい。

日銀法改正まで行けるか、次期日銀総裁は「いい人」に決まるか、等、幾つか心配な点はあるし、財政支出のあり方については自民党の方針に少なからぬ疑問を持ってはいるが、マクロ政策のミックスについては、期待できそうだと筆者は思っている。

また、予想に責任は持てないが、この通りになるなら、当面の株価にとってもプラスだろう。早晩、もう一段の株価上昇が実現する可能性がある。

もっとも、金融政策の実施と効果の間には、タイムラグ(1年半くらいという意見が多い)がある。予想通りの政策が実現したとしても、現実のインフレ率に顕著な効果が出るのは、2014年くらいからだろう。
この記事の詳細は、こちらから!!


【私の論評】日銀をめぐってすぐに何か一悶着がおこらなければ、金融緩和は難しいかも?



さて、上の記事の結論、「現実のインフレ率に顕著な効果が出るのは、2014年くらいからだろう」ということですが、これは、安倍総裁の語る政策がそのまますぐに実行された場合でも、このくらいかかるということです。しかし、現実にそうなるかどうかは、まだ予断を許しません。

いかにいくつかのリスクを考えてみます。

まず、第一のリスクとして、今回の選挙で民主党が政権交代で獲得したように、単独で300以上の議席を獲得する必要があります。さらには、来年夏の参院選挙でも、自民党が単独で大勝する必要があります。それに大勝したとしても、自民党内でも、安倍総裁の経済対策に反対の勢力が、2/3近くいます。だから、圧勝する必要があります。
デフレであればインフレ傾向にしてくべきなのに、インフレの害をあおるという手もある!!

そうでなければ、公明、民主が例の三党合意で国会を通過させた、消費税増税法案がぶりかえす可能性があります。そうなったら、最悪です。いくら、金融緩和をしても、景気は落ち込み、デフレ・スパイラルが続きます。

第二リスクとしては、いくら、安倍総裁が強力な、金融緩和をしようにも、日銀の総裁人事がうまくいかなければ、駄目になる可能性が高いです。

そうならないためには、安倍総理誕生のあかつきには、組閣初日に白川総裁に辞表を提出させる。それがうまくいかなければ、日銀法改正により、総裁罷免の内容を設定し、それにあてはまらない、白川総裁を罷免する。それも、ままならなければ、4月の日銀人事で、安倍総裁の意のままになる人を送り込むことです。

いずれにせよ、安倍総裁が、このようなことを実行しはじめたら、日本弱体化推進派、大同団結して、徹底的に安倍叩き、日銀擁護に走ります。あらゆる勢力が、日銀の人事をめぐって、次の総裁を日銀出身者か、日銀の息のかかった人間にするように、ありとあらゆる手段を講じて日銀を擁護して、日銀の金融引締め政策を堅持するため、必至で挑んでくると思います。


第三のリスクとしては、安倍総理が誕生して、思い通りの経済対策をやったとしても、上の記事にもあるように実際に景気が良くなるには、1年半くらいのタイムラグがあるわけで、このタイム・ラグを利用して、「安倍景気対策効果なし」の新聞・テレビ・ラジオ・ネットの総力をあげた、必至の特大キャンペーンを打つことです。この大キャンペーンにつられて、公明はもとより、自民からも離反者が多数出て、安倍おろしに走るか、増税断行に走るなどのことが考えられます。

こんなキャンペーンなら楽しいのですが?
金融緩和をしても、増税などすれば、景気は一気に冷え込みます。そうなった場合、安倍経済対策は、やっぱり駄目だったということで、結局日本は、デフレ・スパイラルに無理やり押し込まれ、結局安倍経済対策が雲散霧消してしまうということも考えられます。

いずれにせよ、マスコミなどをはじめ、多くの反日勢力、日本弱体化推進勢力は、このようにして、必ず安倍叩き大キャンペーンを必ず繰り広げます。やらないで、手を拱いているはずはありません。そもそも、過去に日本がデフレから克服できなかったのは、こういう勢力のプロバガンダによるところが、大きかったと思います。

反日キャンペーンなどより、セクシーすぎるキャンペーンのほうが良い!!!
今回の選挙もし、大勝できたとしても、以上のような難関がまだまだ、安倍総裁を待ち受けているのです。それにしても、できるだけ大きく勝ったほうが良いには決まっています。

なるべく大きく勝っていただくものとして、私達は、選挙直後から、上のような予め予想されるような事態など、頭にいれておき、そのような動きがでる前に封じ込めるため、まともな世論を形成すべく、上のシナリンなど、頃合いをみて、拡散していく必要があると思います。

それに、上のシナリオなど、私が思いついたものをあげただけですから、他にも危ないシナリオがあるかもしれません。そのような、シナリオを思いついたかたは、是非お知らせ下さい。そのシナリオ、このブログや、SNSで拡散させていただきます。

いずれにせよ、安倍経済対策実現のため、私達も力をつくしましょう!

【関連記事】


古谷主税局長 歴史的答弁「デフレ下の増税は税収減らす」−【私の論評】増税などの緊縮財政は、デフレを克服してからの話!! コルセットだって、締めてばかりいては、色気もなにもあったものではない!!





日銀総裁いいたい放題!円高にしてくれといわんばかり−【私の論評】締めっぱなしでは、日銀DNAを存分に発揮できる場はつくれない!!





【はじめて物語】トリンプ、ブラジャーに世相盛り込む!―【私の論評】失われた20年で、世相を盛り込みにくくなってきた?





2012年12月11日火曜日

若者が選挙に行かないとどれだけヤバイのかが一目で分かるシンプルなデータ―【私の論評】今回の選挙は、若者にとって重要!!普段は選挙に行かない人でも今回だけは行こう!!


若者が選挙に行かないとどれだけヤバイのかが一目で分かるシンプルなデータ

今回はニュースサイト『BUZZAP!』からご寄稿いただきました。

※すべての画像が表示されない場合は、http://getnews.jp/archives/277866をごらんください。

■若者が選挙に行かないとどれだけヤバイのかが一目で分かるシンプルなデータ


若者が選挙に行かないとどれだけヤバイのかが一目で分かるシンプルなデータ

(画像が見られない方は下記URLからご覧ください)
http://px1img.getnews.jp/img/arc... 続きを読む

■著者データ
寄稿

ガジェット通信はデジタルガジェット情報・ライフスタイル提案等を提供するウェブ媒体です。シリアスさを排除し、ジョークを交えながら肩の力を抜いて楽しんでいただけるやわらかニュースサイトを目指しています。 こちらのアカウントから記事の寄稿依頼をさせていただいております。

TwitterID: getnews_kiko




【私の論評】今回の選挙は、若者にとって重要!!普段は選挙に行かない人でも今回だけは行こう!!

詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、上の記事は、以下の二つのグラフと、最後の結論に集約されます。

若者が選挙に行かないとどれだけヤバイのかが一目で分かるシンプルなデータ

若者が選挙に行かないとどれだけヤバイのかが一目で分かるシンプルなデータ

2009年と同じ投票率だったと仮定した場合ですら、20代の投票者数の割合は全有権者の6.4%、全投票者数と比較しても9.3%にしかなりません。ほんの1割弱です。

結局全投票者の1割弱にしかならず、この世代の意見が行政に反映される率はかなり低いということです。だからこそ、20歳台の若者こそ、選挙に行き自分たちの意見を反映させる必要があります。

それも、今回は、デフレから脱却できるかどうかがかなり大きな政策論争になっています。デフレで、雇用や賃金の面で最も大きな影響を受けるのは、どこの国でも若者です。デフレとは、お金の価値が増えるということですから、お金をたくさん持っている資産家のほうが有利です。そうして、こういう人たちは、無論高齢者が多いです。そうして、若者は、資産を持っていないため、かなり不利です。だから、若者のためにも、デフレは収束させなければなりません。

選挙登録を呼びかける、オーストラリア・セックス党のセクシーすぎるポスター
だから、実は安倍自民党や、みんなの党などが、主張している金融政策など若者の雇用や、賃金などにこれから直接に関わってくる重大事なのです。しかし、雇用というと日本では、なぜか厚生労働省管轄のようなイメージがありますが、これはとんでもない誤解です。

このことについては、以前にもこのブログに掲載したことがありますし、その解決方法に関することも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。


若者雇用戦略のウソ―【私の論評】雇用と中央銀行の金融政策の間には密接な関係があることを知らない日本人?!


詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、以下に解決方法についてのみ掲載します。
上の発言(FRBバーナンキ議長の発言)で特に注目していただきたいのは、「特に米労働市場の改善が重要」というところです。この発言に関して、奇異に感じる人は、平均的な日本人かもしれません。奇異とも何とも思わず、当たり前の発言であると感じた人は、中央銀行による雇用調整策についてよくご存知の人かもしれません。
このブログの冒頭の記事を読んでいると、雇用に関して、野田総理大臣はもとより、この記事のなかに登場する人たちも、それに、この記事を書いた記者も、中央銀行(日本では日本銀行)による、雇用調整や対策のことを全く知らないのではないかとさえ思ってしまいます。
アメリカでは、雇用問題というと、まずは、FRBの舵取りにより、大きく影響を受けるということは、あたりまえの常識として受け取られていますし。雇用対策は、FRBの数ある大きな仕事のうちの一つであることははっきり認識されており、雇用が悪化すれば、FRBの金融政策の失敗であるとみなされます。改善すれば、成功とみなされます。 
この中央銀行の金融政策による雇用調整は、世界ではあたりまえの事実と受け取られていますが、日本だけが、違うようです。日本で雇用というと、最初に論じられるのは、冒頭の記事のように、なぜか厚生労働省です。
このブログでも、前に掲載したと思いますが、一国の雇用の趨勢を決めるのは、何をさておいても、まずは中央銀行による金融政策です。たとえば、中央銀行が、インフレ率を2〜3%現状より、高めたとしたら、他に何をせずとも、日本やアメリカのような国であれば、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これに関しては、まともなマクロ経済学者であれば、これを否定する人は誰もいないでしょう。無論、日本に存在するマクロ経済学と全く無関係な学者とか、マルクス経済学の学者には、否定する人もいるかもしれませんが、そんなものは、ごく少数であり、グローバルな視点からすれば、無視しても良いです。 
日銀が、やるつもりもないインフレ目処1%など無視して、インフレ率を本当に2〜3%上昇させたとします。そうすれば、日本でも、一夜にして、数百万の雇用が生まれます。これは、マクロ経済学上で昔から知られているし、経験則としても成り立っている法則です。
無論、雇用対策のため、のべつまくなく、インフレにするというわけにはいきません。ある程度以上、インフレになれば、ハイパーインフレとなり大変なことになる場合もあります。そういうときは、中央銀行は、すぐにはインフレ率を高めるわけにはいきませんから、これは、打ち出の小槌のようにいつもできるというわけではありません。雇用枠が増えても、ハイパーインフレということにでもなれば、雇用が増えたという経済に対するブラス要因が、ハイパーインフレというマイナス要因によってかき消されるどころか、経済が悪化してしまいます。

それに、経済のその時々の状況で、インフレ率を高める方法もいろいろあります。いろいろある方策のうち、雇用に悪影響を及ぼす方策もあります。同じ二つ三つの金融政策を実施するにしても、順番があります。順番を間違えると、かえって、雇用に悪影響を与える場合もあります。こうしたことを認識しながら、雇用調整を行うことは、本当に難しいことです。だからこそ、アメリカではFRBの金融政策の専門家が専門家的立場から、これを調整して、雇用対策を行います。 
雇用を直接生み出すのは、日本でも、本来日銀であるはずです。しかし、日本では雇用対策といえば、厚生労働省の管轄とかたく信じて疑わない人が多いようです。しかし、厚生労働省は、雇用枠を増やすことはできません。一定の雇用枠の中で、雇用対策ができるのみです。できることは限られていて、雇用のミスマッチを改善することくらいのものです。
日銀と、厚生労働省の二つの雇用対策がマッチしてはじめて、若者の雇用なども含むまともな雇用対策ができます。日銀が、金融政策で雇用枠を増やしたとしても、それは、枠を増やしたというだけであって、現実には、雇用のミスマッチがあれば、雇用問題は解消しないわけです。ここで、厚生労働省が、実効的な雇用のミスマッチを是正する政策を行えば、雇用問題が解消するわけです。
しかしながら、現在日本で行われているような、厚生労働省が行う、雇用対策は、帯に短くタスキに長しという対策がほとんどのようです。まさに、このブログの冒頭の記事に書かれてあるようなことが、実態であると考えられます。このようなことを防ぐため、アメリカなどでは、地域に密着したNPOが、地域の雇用のミスマッチを解消するために、求職者に住宅から、職業教育、職場斡旋を含む包括的なブログラムを提供するということが行われています。このような、NPOの中には、地方銀行や、建築会社までメンバーとして含まれていたりします。NPOとはいっても、日本とは全く意味合いや、規模が違います。おそらく、こちらのほうが、政府が直接手を下すよりもはるかに、効果があると思います。こういうことも、大方の日本人は知らないようです。NPOというと、奇特な人たちが、手弁当で奇特なことをするものという認識だと思います。
さて、上の私のブログ記事を読んでいただければ、いかに日銀の金融政策が、雇用に大きな影響を持っているがお分かりになったと思います。そうして、現在まさに、日銀の金融緩和が選挙の争点になっています。このまま、日銀が金融引きしめを行い続ければ、若者の雇用はますます先細っていきます。賃金も下がります。

日銀が、金融緩和に転じると、雇用は増え、賃金もあがります。そうして、大規模な金融緩和をはっきりと政策としてあげているのは、安倍自民党と、みんなの党です。また、経済が回復するまで、すなわち、若者の雇用が確保されるまで、増税をしないと確約しているのも、安倍自民党と、みんなの党です。

アメリカの選挙を呼びかけるセクシーすぎるポスター
このブログにも良く登場する、経済評論家である、上念司氏は、最近下記のようなツイートをしています。
@smith796000: ネットにアクセスできない人のために1日5人の口コミという誓いをたてました。先ほど、親親戚に電話して、①安倍さんに対するマスコミ報道は95%ウソ。 ②地縁血縁の投票はNG ③第三極ならみんなの党、そうでないなら自民党 ④野田はデフレ容認、孫の就職考えろ! と力説しました!!
このツイートのなかの、「孫」とは無論、若者の皆さんのことです。このツイート私も大賛成です。まあ、しいてどこの党に投票しなさいなんてことは、はっきり掲載すれば、公職選挙法に触れるので、あえて掲載しませんが、特に若者が直近の自分の雇用や賃金を考える場合、自民党に入れるのが最も良いと思います。どうしても、自民が嫌というのなら、みんなの党だと私も思います。

今回の選挙は、上記のような意味あいで、特に若者にとっては近年まれな重要な選挙になります。若者こそ、次の選挙は是非投票に行くべきと思うのは、私だけでしょうか?


【関連記事】












2012年12月10日月曜日

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第5回 デフォルトは「しない」ではなく「できない」―【私の論評】デフレの今日、財政破綻だの国債が暴落すると騒ぐ人は単なる詐欺師?

世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第5回 デフォルトは「しない」ではなく「できない」

2012/12/10 18:01

三橋貴明氏
未だに日本国内に「日本が財政破綻、すなわち債務不履行(デフォルト)する」と信じている国民が少なくないことは憂うべきことだ。

日本政府は国債の償還(返済)不能などのデフォルトに陥ることは「できない」。財政破綻「しない」のではない。財政破綻「できない」のであるから、誤解しないでほしい。

日本政府が発行している国債は「外国人保有分」を含め100%日本円建てだ。日本の中央銀行である日本銀行は、市中の国債を買い取る代金として「新しい日本円」を発行する。日本円の発行は日本銀行の主業務の一つである。日本銀行は通常業務として日本国債を「買わねばならない」。そして、日本銀行は日本政府の子会社である。

意外と知らない人が多いが、日本銀行は株式会社である(JASDAQに上場している)。とはいえ、もちろん日本銀行の株式の過半数は日本政府が保持している。すなわち、日本政府は日本銀行の親会社に該当する。

この記事の続きは、こちらから!!

【私の論評】デフレの今日、財政破綻だの国債が暴落すると騒ぐ人は単なる詐欺師?

天才詐欺師 Eddie Davenport
国債暴落に関しては、半リフレ派の人々が、良く口にすることなので、私自身もいずれ、このブログで解説しようとしたのですが、なかなか簡単に誰にでも理解できるように、噛み砕いて説明することまではできないので、いままでは、特に掲載してきませんでした。しかし、上の三橋さんの記事は、なかなかわかりやすいです。さすが、週刊実話という一般大衆誌に掲載されただけあって、なかなか噛み砕いてわかりやすいです。本日は、世界の有名な詐欺師の写真とともに掲載させていただきます。

三橋さんの説明が良いだけでなく、週刊実話の編集者もかなり力量があると思いました。今だと日経新聞の編集者ですら、経済記事をまともに編集できないようです。しかし、この実話の記事スパらしいです。侮れないです。詳細は、上の記事を直接ご覧いただくものとして、上の記事で、最も重要なところは、以下だと思います。
 たとえ日本政府の信用が凋落しても、日本銀行が金融市場の国債を「買い占める」と、銀行は手元の日本円を政府に貸し出さざるを得ない。すなわち、日本国債が買われることになり、国債金利は低下する。
 というわけで、日本政府が過去に発行した国債が100%日本円建てであり、かつ「子会社」の日本銀行が国債を買い入れることができるため、我が国は「政府の財政破綻」「政府の債務不履行」に陥りたくても陥れないのである。
 国民の安全や生命を守るインフラ防災などの公共投資の財源を、日本銀行の建設国債買入に求めている安倍自民党の政策は、現在の日本に適したソリューションだ。
 ただ、日本銀行の国債買入に代償が一つもないわけではない。それは、インフレ率の上昇だ。
財政破綻から国債暴落まで、反リフレ派の人々は、いろいろなことをいうので、混乱したり、困惑しているかたもいらっしゃるカモしません。国債を発行しようと、日銀か買い取ろうと、何をしようと、現在の日本は財政破綻などできません。それは、上記の三橋さんの説明すで十分お分かりになったと思います。

Frank Willian Abegnale Jr.
そうして、ほとんど付け加えることはないのですが、、一つだ付け加えさせていただくと、三橋さんが語る国債暴落しないという条件が崩れる場合もあります。そうして、実際三橋さんは、ほとんど説明しているのと同じことなのですが、結局、対外純資産が、マイナス、それも大幅なマイナスにであるときには、なりたちません。対外純金融資産とは、以下の式で表します。
対外順金融資産=日本が外国に貸している金融資産−日本が外国から借りている金融資産=260兆円
この対外純資産が、真っ赤で、どうしようもない場合は、結局現金だろうが、国債だろうが、日銀が買い取るとか、政府がどうしようが、日銀が、お金を擦り増そうが、何しようが、国債は暴落する可能性が十分あります。

ところがですよ、日本の対外金融資産は、過去20年以上にもわたって、260兆円前後であり、この額はまさしく世界一です。これは、日本国を家にたとえると、良くわかります。家のなかで、お札とか、国債とかをつくって、家族で回しているだけなら、国債がどうなろうと、お札がどうなろうと、結局家としては、何もわかりはないですね。しかも、この家全体では、外に相当お金を貸しているなら、さらに、何の問題もないどころか、この家は大金持ちということです。しかし、この家の誰かが、外から膨大な借金をしていたとしたら、話しは別ですね。それと同じことです。

James Arthur Hogue
こんなことをいうと、アメリカは、日本と対照的に日本は無論のこと、他の国も含めて、全部で300兆円もの対外純債務がありますが、これが大変だ、財政破綻すると大騒ぎする人もいます。しかし、そんな人は、アメリカの債務が全部ドル建てであることを忘れています。ドル建てであれば、先の家の話でいえば、家の外の人たちも、全部、家の中で出回っているお札や、国債を使っているということになり家の中で回っているお札や国債と同じものが借金となっているということであり、ほとんど心配する必要はないわけです。

ドルを使っている限りは、破綻しません。もし、破綻しそうなら、お札をすれば良いだけです。しかし、インフレ傾向になること間違いないですが、破綻ということはあり得ないです。まあ、これは、アメリカの話ですから、このへんにしておきます。リクエストなどあれば、また別の機会にアメリカが破綻しない仕組みを別途掲載させていただきます。

Joseph Weil
では、なぜこんな日本のような国が財政赤字になっているかといえば、それは、簡単なことです。あまりにも長い間、日銀や、政府がデフレを続けてきたからです。デフレでなければ、税収も増え、財政赤字などなっていなかったはずです。

Robert Freegard

にもかかわらず、いかにも財政破綻しそうであるとか、国債が暴落すると騒ぐ人は、何か魂胆のある単なる詐欺師に過ぎないと思います。

ところで、上に詐欺師の写真も掲載しましたが、本当は、女性のセクシーな詐欺師がいれば、その写真を掲載しようと思ったのですが、残念ながらそんな詐欺師は探せませんでした。やっぱり、詐欺師は男が多いのでしょうか? そう言われてみると、日本でも、財政破綻や、国債暴落詐欺など言い立てる人ほとんど男性ですね、女性ではっきりと記憶に残っている人はいません。やはり、詐欺師って、男が多いのでしょうか?





【関連記事】

消費税増税が抱える“10の問題”とは−【私の論評】日本は、財政破綻するというのは、日本の総理大臣と、財務大臣とその取り巻き等だけ、世界はそうみていない!!






睡眠薬飲ませ「肉体関係あった」 女結婚詐欺師と連続不審死―モノに耽溺する現代人!!





AIG巨額ボーナス、「言語道断」とサマーズ議長―金融危機の原因をつくり出した人々は詐欺師ではないのか?



オレンジジュースを浄水器に入れるとどうなる?―【私の論評】ペットボトルで水を飲むのはエコではない!!







2012年12月9日日曜日

【週末経済講座】影薄くなる「日銀短観」 デフレ不況下で“景気の悪さの証明書”―【私の論評】金融引き締めを続ける一方で、短観で引き締め度合いを調査してきた罪深い日銀には、鉄槌をくだすべき!!

【週末経済講座】影薄くなる「日銀短観」 デフレ不況下で“景気の悪さの証明書”:

日本は統計王国、総務省のHPをみるとありとあらゆる省庁の統計が公開されている

日本は「調査統計王国」だ。とくに経済統計はあふれんばかりにある。中央官庁の各種調査統計から始まって、政府系機関や独立行政法人、地方公共団体、業界団体、民間調査会社、新聞社など大小それこそ山ほどある。そのなかで、歴史もあり即時性や調査規模の大きさなどで経済統計調査の“王者”ともいえるのが「日銀短観」だろう。

中央銀行である日銀が四半期(3、6、9、12月の4回)ごとに調査する「全国企業短期経済観測調査」のことで、1957年から実施している格式のある企業アンケート統計だ。27業種から中堅・中小企業を含む約1万社を選んで、調査票を送り、返答をもらう。

・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・

日銀は「お金の量や場所への流れ」など資金の動きを調べることが基本的な仕事だ。だが、短観づくりも補助的に重要な仕事。だから「精度向上」にも改善努力をしている。3年に1度は調査対象企業を見直すことや、インターネット企業の対象化などだ。今度は調査項目に「中長期の企業物価見通し」も新設するという。

もっとも、日銀は本来、調査機関ではない。景気反転、不況脱出のための金融政策に挑戦していくことが役目だ。

日本の景気は再び後退局面に入ったとされるが、さて、来週にも発表される12月短観はいかに。 (産経新聞編集委員・小林隆太郎)

この記事の詳細はこちらから!!

【私の論評】金融引き締めを続ける一方で、短観で引き締め度合いを調査してきた罪深い日銀には、鉄槌をくだすべき!!

日銀短観といえば、確かいまでも、会社に短観用のアンケートがきていて、そのアンケートに応えているはずです。そうして、10年前あたりは、経営企画室という部署を担当していたことがあるので、最初は、自分で応えていてしばらくしてから、部下にまかせたという記憶があります。これなど、実際アンケートを答えるとなると、様々な資料などみて、客観的に判断して応えなければならないので、最初は結構手間取りました。しかし、何回かやっているうちに、普段からこのアンケート用に資料を用意しておくことで、30分もあれば、楽に応えられるようになりました。

そんなことも思い出したので、本日はこの記事を掲載させていただきました。それにしても、上の産経新聞の記者、ツッコミが足りないですね。日銀の金融政策は、完璧に失敗しています。何も遠慮することはないと思います。かわりに、私が以下でツッコミを入れてみます。


それにしても、上の記事の最後のほうで、"特にデフレ不況になってからは、「景気の悪さの証明書」みたいなもので、日銀自身が金融政策に生かすうえでの内部議論の材料性も希薄になり、調査統計としての存在感があまり感じられなくなった"とありましたが、私などあの頃すでに"失われた10年"ともいわれていましたので、実際そうなったどうかは、別にして当時もあまり業績がよくなるようなな材料は、とぼしく、確かほぼ毎回のように業績はこれから悪化するであろうというようにアンケートに応えていました。

毎回似たようなことを書かなければならないので、面倒になったので、部下にまかせるようになったことを覚えています。そうして、経済情勢は、今になっても基本的にはあまり変わっていません。景気判断指数によれば、9月から景気判断指数が落ち込んでいましたが、10月にも落ち込んだことが、つい最近ニュースで報道されていました。現在でも、10年前の私と同じような気持ちでアンケートに応えている方々が多くいらっしゃるのだと思います。

犬にツッコミを入れる大胆な猫
そうして上の記事では、"もっとも、日銀は本来、調査機関ではない。景気反転、不況脱出のための金融政策に挑戦していくことが役目だ"と掲載されているように、このような調査をして、景気がかなり落ち込んでいたのを十分に知りながら、これを長きにわたって結局放置し見殺しにしてきたということです。そういう意味では、日銀は、本当に罪深い存在だと思います。

無論、先日もこのブログにも掲載したように、四季報などみていると、日本の上場会社でも、半分は成長企業であることも真実です。ですから、逆境であっても頑張って成長するとなどのことが大事なことだと思います。景気が悪くなったからといって、努力もせずに、すぐに政府のせいだ日銀のせいだと責任転嫁をすることは良くないことだと思います。やはり、経営者でも、従業員でも、努力してこれに対処していくべきと思います。



しかし、対処にも限界があります、たとえば、デフレになって、業績が悪化した飲食業界にあっても、あのマクドナルドは、長年にわたって、業績を維持するどころか、伸ばしてきました。これは、本当に頭の下がることで、素晴らしいことだと思います。

しかし、このマクドナルドですら、今年度下期に入ってから業績を落としています。このブログでも、以前掲載したように、日経ビジネスのインタビューに応えてマックの会長は、カウンターメニューを廃止したことがお客様の不興をかったことや、新商品の幅を広げすぎたことを業績悪化の原因としてあげていましたが、私は、これは真の原因ではないと思っています。マックはあくまで、デフレ対策の一貫として、カウンターメニューの廃止したり、新商品の幅を増やさざるをえなかったのでそうしたのであり、デフレでなければ、あんなに新商品の幅を増やすことはなかったと思います。

日本のマックのCMに登場した、ドナルドの妹とされる女性
要するに、原材料海外から調達するマックにとっては、デフレは悪いことばかりですが、円高は追い風になっていたと思います。しかし、いくら円高の追い風があったとしても、国内がこれほどの酷いデフレになれば、さすがのマックも打つ手がなくなってきたということだと思います。私自身は、マックが比較的高い商品を出すかと思えば、安い商品も残したり、あるいは安い商品を新しく開発したりで、従来のやり方からみると、一見ちぐはぐに見えたのですが、それにしても、そうすることによって、このデフレを克服して業績を伸ばしてきたので、素晴らしいことだと思っていました。おそらく、一見ちぐはぐであるように見えても、その時々きで、それなりに根拠や理論的背景があってやってきたことなのだと思います。

そのマックが業績を落としたのですから、これは、もう他の企業などなかなか太刀打ちできない深刻なデフレ状況に落ち込んだのだと思います。これは、結局民主党政権などによる、復興税も含む緊縮政策や、日銀短観による、実質的な金融引き締め政策によるもの以外に考えらません。特に、昨年地震があった次の年にもう景気が落ち込むなどのことは通常は考えられません。



通常まともな国で、大規模な自然災害や、戦災があったときに、災害や戦災が収まった場合には、復興プログラムにより、多少の浮き沈みはあったにしても、お金は普段よりもふんだんにで出回るし、復興のため通常よりもかなり仕事が増え、雇用も増えるため、多少の浮き沈みはあったにしても、右肩上がりで景気が良くなります。そうして、インフレ傾向になります。数年たった場合は、いきすぎたインフレになる場合がおうおうにしてあり、そんな場合は、政府が緊縮財政をしたり、中央銀行が金融引き締めをしたりして、景気が落ち込み多少悪くなることもありますが、翌年というレベルで悪くなることは皆無といって良いほど稀有なことです。

かつての、日本経済破壊三羽烏。残るは白川総裁のみ!!
そうして、このような事例は、多くの人たちは、歴史上の事実として、そうして、一部年配の方々は実体験で十分に知っているはずです。それは、何かといえば、大東亜戦争に敗北した日本が戦災から立ち直り復興するまでの過程がまさにそうでした。この間はインフレ傾向で、右肩上がりで経済が伸びて行き、復興から成長期に入り、あれよあれよというまに、日本は高度成長をとげ、世界第二の経済大国にまで上り詰めました。それも、中国のように、国全体で、世界第二位というだけではなく、国民一人当たりのGDPでも世界第二位でした。それに、あの阪神淡路大震災大震災でも、震災があった翌年に景気後退局面に陥ったということはありませんでした。

なのに、なぜ現在景気後退局面に陥るかというと、はっきりしています。それは、民主党政権による財政政策による失敗と、日銀による金融政策の失敗によるものです。民主党政権は、震災などあった場合には、通常なら、建設国債を大量に発行して、すぐにさま復興にあてて、すぐにも公共工事などを行い、復興につとめるのが当たり前の真ん中であるにもかかわらず、それをしませんでした。関東大震災の復興では、政府は、すぐさま国債を大量発行して、日本国内では消化しきれなかったので、外国にも日本国債購入してもらい、復興を迅速にすすめました。当時の日銀だって、すぐさま金融緩和をしました。今なら、国債を外国に売らなくても、国内で十分に消化できる状況にあるにもかかわらず、民主党は当たり前の真ん中をしませんでした。

関東大震災時に水たまりで体を洗う女性。当時は、おおらかだったんですね!
そうして、震災後日銀は、昔の日銀とは異なり、すぐさま大幅な金融緩和を実施することはありませんでした。だから、震災直後から、当然円が建設建設復興のため、需要か高まったにもかかわらず、金融緩和によって、円を潤沢に供給するどころか、スズメの涙で終わらせたので、強烈な円高を招きました。実際昨年の3月末の統計によれば、その一年前の3月末よりも、マネタリーベース(日銀が、市中に投入した資金の量)が減少していたという信じ難い事実があります。それに、20年にもわたって、政府は緊縮財政、日銀は、金融引き締めを継続してきたという動かし難い事実があります。これでは、どんなに企業や国民が努力をしたとしても、水道の蛇口をあけていて、シンクに水が溢れてるのをコップか何かですくい出しているようなものです。これでは、いくら頑張って、どうしようもありません。原因は元から絶たねばなりません。水道の元栓をひねるしかありません。このまま失われた20年が30年にもなれば、先程指摘した四季報にも掲載されている半分の成長企業の芽も摘み取られてしまうことでしょう。

溢れ出る水を止めるには、水道栓をとめることだ!!
政府・日銀とも、震災後から今日にいたる財政政策、金融政策ともに大失敗しているわけです。しかし、民主党政権は、ご存知のように、次の選挙では、大敗することが、既成事実化していて事実上鉄槌が下されるのと同じことになりますですが、日銀は違います。特に白川総裁は、来年の4月まで任期があります。

考えてみると、このデフレ状況は、麻生総理のとき以前からもずっと続いています。麻生総理は、大規模な財政出動を行い、若干景気が上向きましたか、その後の民主党政権の緊縮財政、それに、日銀の実質的金融引き締めのため、株価は落ち続け、税収も減り続け、デフレスパイラルは進行し続けています。この間、総理大臣は、麻生、鳩山、菅、野田と、くるくる変わりました。これは、財政政策の失敗によるものだけではないですが、とにかく、責任をとってやめてきたし、野田総理だって、任期を全うできず、総選挙に突入し、政権の座から去るわけです。それで、責任がとりきれているのかどうかは別にして、一応責任をとった形にはなります。

日銀貴族の頭目白川は金融政策が失敗しても一切責任を取らない

ところが、金融政策で失敗し続けた白川総裁は、麻生政権の末期にその座について、そこから、変わることなく、来年の4月に任期を終えようとしています。そういわれてみれば、あの、消費税推進派であった、勝栄次郎財務次官もすでに退官しています。大失敗をした組織の長は、責任をとるべきです。政府の長だけが、結局責任をとって、次々とやめているというのに、政府の下部機関でもある、日銀の長だけが、責任を取らずに任期を全うできるなど、全くもって摩訶不思議です。日銀にも、近いうち、鉄槌を下し、総裁に任期を全うする前にやめていただくというのが筋だと思います。それに、その後も金融政策で失敗するなら、白川総裁後の総裁も、任期前に、辞任させるというのが、筋だと思います。日銀だけがそうなっていないのは、不合理どころではなく、理不尽だと思います。そう思うのは、私だけでしょうか? 皆さんは、どう思われますか?


【関連記事】


マック、崩れた「勝利の方程式」:日経ビジネスオンライン―【私の論評】民間のデフレ対策もそろそろ限界、潔さではどうにもならない状況に!!








日銀総裁、インフレ目標に否定的 「現実的でない」―【私の論評】インフレ目標を否定する、白川総裁本音炸裂!!マスコミはその協力者!!










沈むハリウッド、日米コンテンツ産業逆転の理由 ―【私の論評】ポリティカル・コレクトネスに蝕まれたハリウッド映画の衰退と日本のコンテンツ産業の躍進

沈むハリウッド、日米産業逆転の理由 ■ Forbs Japan日本編集部 まとめ 日本のコンテンツ産業、特にアニメが国際的に人気を博しており、非英語番組の需要が増加中。 米国のZ世代は日本のアニメを好み、動画配信やゲームの普及がブームを加速させている。 日本のコンテンツ全体が注目...