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黒田勝弘氏 写真はブログ管理人挿入 以下同じ |
2015.03.16
戦後70年(韓国では解放・光復70年)、日韓国交正常化50年を迎えた今年、韓国のメディアでは予想通り年初から“反日報道”が荒れ狂っている。2015年日韓歴史戦争の幕開けである。
直近でいえば、ISIL(イスラム国)による日本人殺害事件に関連し、韓国政府は朴槿恵大統領が安倍晋三首相に哀悼の書簡を送るなど対日姿勢を軟化(?)させているが、メディアは一斉に「安倍、自衛隊の海外武力行使拡大へ」(2月2日、東亜日報)など逆に“安倍叩き”に熱を上げている。
そんな中で発刊された前大統領・李明博の回顧録『大統領の時間 2008-2013』には2010年、菅直人首相によって出された「日韓併合100年」の「談話」の経緯が記されている。
回顧録は、菅首相から談話内容については事前に電話で知らされたとし、過去の謝罪と反省が今回は韓国に特定されたことに加え、李王朝文書返還など「自分が求めてきた(謝罪と反省の)具体的行動」が込められていたとし「村山談話を越えて韓日関係を進展させる歴史的措置だった」とべたぼめしている。
しかし戦後50年の村山談話や慰安婦問題の河野談話(1993年)もそうだが、韓国が守れ、守れと日本にしきりに要求して騒ぎ立てる、韓国にとってそんなに好ましい素晴らしい内容だったのなら、そこで「納得」となって過去は終わりとなっていたはずではなかったのか。
それが終わらず蒸し返されてきた。1998年、「日韓共同宣言」と銘打って文書で完璧に「謝罪と反省」を明記し、これを取り付けた金大中大統領など「これで過去は清算された」と言ったのに、韓国側はその後も過去を蒸し返し続けている。
安倍政権に対してはスタート以来、右傾化とか軍国主義復活、歴史歪曲……などと非難の大合唱を続けてきた韓国では、どんな内容になろうが「安倍談話」は認めず叩きまくろうと手ぐすね引いている。ということは、韓国相手にはもはや「謝罪と反省」は何の意味も効果も持たないということだ。「謝るほど悪くなる日韓関係」に終止符を打つ時である。
その意味で「戦後70年安倍談話」は韓国にこだわる必要はない。そして1945年以降、これまでの70年間の歴史をしっかり振り返った方がいい。日本は過去の反省、教訓の上でいかに国際社会に貢献したかを語ることだ。
そして韓国、中国を含むアジアに対しては、過去の反省に立った日本の支援がアジア諸国の発展に寄与できたことをうれしく思うと、堂々と述べればいい。戦後70年とは別に「日韓50年談話」も必要なら出していい。その際も新しい日韓協力の50年間が韓国の現在のめざましい発展につながったことに感謝(!)し、共に喜びたいと語ればいいのだ。
。狙いはむしろ外野というか国際社会だ。韓国、中国を含む戦後アジアの発展への日本の寄与これこそが“過去イメージ”を乗り越え、国際的共感を得るものであり、歴史戦争に勝てるキーワードなのだ。
文・黒田勝弘(産経新聞ソウル駐在客員論説委員)
※SAPIO2015年4月号
【私の論評】現体制の中韓は捨て置け!両国政府が国民の批判に耐えられるような体制になったとき、まともな関係を構築すればそれで良い(゚д゚)!
黒田氏は、以前韓国の反日の実体について語っていたことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を抜粋させていただきます。
そこで、黒田氏に、なぜ韓国の政治家やメディアがこれほど日本への憎悪をむき出しにするのか、その実情を説明してもらった。
「韓国の国民のほとんどは、実は反日感情など持っていません。私は生括していて何の危険性も感じないし、不快な思いもしない。それどころか、韓国人はきわめて穏やかで親切です」
黒田氏は微笑を浮かべて語った。日常生活では、日本拒否の現象など見当たらない、というのである。すぐには信じられなかったが、黒田氏はありのままの実感を話したのだ。
しかし、それにしては朴大統領の尋常ではない日本批判、そしてマスメディアの憎悪むき出しの日本攻撃は、どう受け取ればよいのか。黒田氏は苦笑してこう語った。
「メディアの人間は自分を知識人だと思っていて、知識人として朝鮮を植民地にした日本を批判すべきだ、それも忘れてはならないという思いが強い。しかし、いくら日本をたたいても一般の国民は反応しないので、いら立って日本をより強烈に批判する。しかし、反応しない。そこでますます怒る……という現象になっているのですよ」
そういえば、ある大手旅行代理店幹部が、韓国から日本への観光客は増えているが、日本から韓国への旅行者は減っていると語っていた。
数年前までは、「ヨン様」ブームなどで韓国を訪ねる日本人客、特に女性客が増えていた。それが、朴大統領をはじめ韓国の政治家やメディアが日本を激しく攻撃するようになってから激減したというのだ。
しかし、一般国民が朴大統領の日本批判や韓国のマスメディアの日本攻撃などそれほど読んでいるとは思えず、日本の、特に週刊誌や月刊誌の多くが韓国を批判、いや憎悪むき出しで攻撃しているのを読んで、韓国に拒否反応を示すようになったのであろうと考えられる。ということは、韓国人とは逆に、日本人は売らんがための報道に容易に影響される、もろい存在だということになる。我ら日本人、しっかりしなくては!
※週刊朝日 2014年5月2日号
何やら、同じ黒田氏の発言なのに、この記事とブログ冒頭で語っていることとが相矛盾するようにもみえます。
しかし、 矛盾しているというわけではないのだと思います。韓国においての反日は、政府主導によるものであり、政府主導にマスコミが便乗して、様々な反日報道をしているということなのだと思います。そうして、そのような政府の論調や、マスコミの論調に一部の韓国人が便乗して大騒ぎしているというのが実情だと思います。
結局、韓国による反日も、中国と同じで官製反日ということなのです。中国の反日デモなどが官製であることは、このブログにも以前掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
リスクの代償払うのは?ユニクロ上海の「尖閣は中国領」張り紙−【私の論評】中国の反日デモは、官製であることがいよいよはっきりしてきた!!ところで、その背景は?
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、当時(2012年10月21日)の中国における、大規模な反日デモが官製(政府主導という意味)であることを掲載しました。
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2012年当時中国の主要都市では、反日デモが繰り返されていた |
それにしても、官製であるないは別にして、最近はこのような反日デモが、中国ではほとんど見られなくなっています。皆さんは、その原因は、何であるかをご存知でしょうか。
その原因は簡単なことです。もともと、中国の反日デモなどは、官製だったのですが、最近では政府が官製デモを主催しなくなったからです。
なぜしなくなったかといえば、中国では反日デモを政府主導で起こすと、それがいつの間にか反政府デモになってしまうという事態になってしまったからです。
今では、人民が反日デモをしようと、政府に届けを出すと、以前はたいていは許可されたのに、最近では滅多に許可されません。なぜそんなことになったかといえば、このようなデモも一旦開催されると、いつの間にか反政府デモに変わってしまったからです。
それどころか、最初から反政府デモを実施するつもりでも、そのような届けを出すと、認可されることはまずないので、反日デモという届けを出して、反政府デモを実行するというようなことが、行われるようになったからです。
それにしても、ではなぜ、政府が反日デモを主催していたかとえば、それは中国ではもともと建国以来毎年平均2万件の暴動があったとされていたのが、2010年あたりでは、毎年平均10万件を超える暴動が発生するようになりました。
なぜ、そうなったかといえば、人民の地方政府や、中央政府のやり口に、腸が煮えくり返るような思いが、ますます酷くなり、いつどこで、憤怒のマグマが大爆発してもおかしくない状況になっていたからです。
こうなると、以前からそうだったのですが、いつ人民の憤怒のマグマが自分たちに向けて大爆発するかわからず、中国政府は日本を悪者に仕立て、人民の憤怒のマグマの爆発する先を日本に向けようとしたのです。
尖閣問題の発端も、もともとは官製デモと同じで、日本を悪者に仕立て、中国人民の怒りの矛先を日本に向けさせることが目的だったのです。
しかし、今では、反日デモを煽ったり、認可すれば、必ず反政府デモになり、かえって逆効果になるということで、そのようなことはしなくなったのです。ただし、尖閣に関しては、政府が直接制御できるので、まだ実行し続けているというのが実情です。
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変な韓国旗のビキニ? 韓国の現体制が変わらない限り日本は、接触を絶つべき |
韓国も同じような状況にあります。ここしばらく続いた政府の無能ぶりにより、韓国の経済は破綻しかけています。それに、韓国は一応自由主義陣営の一員のような体裁はとってはいますが、未だに酷い差別が存在したり、言論の自由も制限されています。
だから、政府は反日を煽って、国民の怒りの矛先を日本に向けようとしてきたのです。いずれ、韓国でも反日を煽ると、いつの間にか政府批判を煽ることになると思います。
そうなったときに、韓国政府は中国と同じように、国民に対して反日を煽ることはできなくなることでしょう。
いずれにしても、中国にせよ、韓国にせよ、政府がうまく機能せず、国民の憤怒のマグマが煮えたぎるということは、もちろん日本の責任ではありません。だから、いくら日本を責めたとしても、それだけでは何も解決しません。
今のまま何も変わらないとすれば、中韓の体制が崩れるまで、政府による反日は続きます。
であれば、謝罪などすれば、ますます両国政府とも、反日を激化させ、自分たちの延命をはかるだけです。
これに対する対処は、黒田氏がブログ冒頭の記事で語っているように、戦後アジアの発展への日本の寄与これこそが“過去イメージ”を乗り越え、国際的共感を得るものであり、歴史戦争に勝てるキーワードとして、戦後の国際貢献を強調し、世界の共感を得ることです。
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日中韓の関係は、中韓の体制が変わらぬ限り悪化する |
これに関しは、安倍総理は外交を通じて、かなり進めています。ただし、中韓と直接蜜に話しをしているというわけではありません。中韓以外の外国と、積極的に接触して、日本との関係を強化するという形で進めているものです。
私としては、黒田氏の提言を一歩すすめ、中韓とはなるべく接触を絶ち、必要最小限にとどめ、他国とのつきあいを深めていくということで、日本の立場を国際的に認めてもらうということが、一番良いことだと思います。
中韓の体制が変わらない限り、日本が謝罪をしたとしても黒田氏の指摘するように、ますます関係が悪化するだけです。中韓をどうにかしようなどという考えは、捨て去り、他の外国に認めてもらうという方針で臨むのが日本として一番良いやり方であると、確信します。
中韓両国の政府が、自分の存立基盤を確保するために、日本を悪者に仕立てて、反日を煽るというのではなく、少なくとも政府が国民の批判に耐えられるような体制になったときに、まともな関係を関係を構築すべきです。こんな当たり前のことができない、稚拙な政府と関係を保つ必要性など全くありません。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
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