2010年9月14日火曜日

民主代表選の仕組み―どっちが勝っても?

民主代表選の仕組み(この内容すでにご存じの方は、この項は読み飛ばしてください)


菅直人首相と小沢一郎前幹事長の一騎打ちとなった民主党代表選は、国会議員票、地方議員票、党員・サポーター票の合計で争われる。得票はポイント換算され、全1222ポイント。過半数の612ポイントを制した候補が当選となる。

中島正純衆院議員が7日に離党したため、投票権を持つ国会議員は1人減って411人。国会議員は1人各2ポイントを有し、計822ポイント。全ポイントの約7割を占める。地方議員票は100ポイントで、菅、小沢両候補の得票数に応じて配分される。

党員・サポーター票は300ポイントで、300の衆院小選挙区ごとに1ポイントが割り振られている。各選挙区の最多得票者がポイントを獲得する「総取り」方式だ。(2010/09/13-16:10)

どっちが勝っても?
代表戦のその仕組は上の表を見れば明らかです。やはり、国会議員票が大きくものをいうわけです。今のところ、菅さんが優勢といわれていますが、まだまだ、予断をゆるしません。なぜなから、公には、誰に投票するといっておきながら、現実には、他の人に入れるといわれるステルス議員も多数いるからです。さらに、まだどちらにと意思を表明していない議員も多数いるからです。

今回の代表戦、自民党などの他党の支持者の方々には全く関係ないと思われるかもしれませんが、私はそうでもないと思っています。

なぜなら、菅政権での大敗で幕を閉じた第22回参議院選挙。この影響で、9月に行われる民主党代表選は菅vs小沢の波乱含みの様相となり、もしかしたら民主党分裂、解散総選挙となる可能性もあります。いよいよ与党・民主党を巻き込んだ政界再編になるのでしょうか?

今のところは、この代表戦をめぐって以下のようなことが考えられます。

小沢氏が勝てば、菅さんは、民主党の代表ではなくても総理大臣です。総理大臣はには、衆議院を解散することができます。

菅さんが勝てば、小沢さんは民主党を飛び出るということも考えられますが、おそらく、そのまま残り、3月を目指すのではないかと思います。3月とは、どういうことかといえば、おそらく、総理としては全く無能であることが明らかになった菅さんでは、おそらく、3月まで持たないということで、何か新しい動きが必ずでてくるということです。

それに、菅さん、小沢さんのいずれが勝とうが、参院がネジレ国会であることにはかわりがありません。

いずれにせよ、近いうちに、今までのように政局ということではなく、本格的に政界編成が起こることは間違いないと思います。

いずれにせよ、この政界編成がおこり、民主党が政権の座からおりることが、このブログでも再三にわたって述べてきたように、日本にとって最も良い方向であることは間違いありません。

もう、大方の人はそう思っているのではありませんか?民主党の議員の中にも、民主党支持派の方々も、口に出してはなかなかいえないものの、意識の中では、随分傾いているのではないかと思います。

民主党のテレビで報道されている内容や、もう語るに落ちた、鳩山さんの馬鹿さ加減、もう、完全に旧タイプの小沢さん、その全閣僚というより、民主党議員の大部分の議員たちの、酷いマクロ経済音痴などみていれば、もうはっきりしています。

私は、民主党の支持者の人たちはマーケティングでいうところの、認知的不協和の状況にあるのではないかと思います。

認知的不協和とは、矛盾する二つの認知をした場合に自分にとって不都合な方の認知を変えようとする心理を指します。社会心理学者のフェスティンガー(L. Festinger)が提唱しました。

ある商品を購入した後、「自分の選択は正しかった」という認知と「その商品は良い」という認知は協和する。逆に「その商品はあまり良くない」という認知は不協和を起こします。よって消費者は購入後にも「その商品は良い」という情報を積極的に求めたり、「その商品はあまり良くない」という情報を得た場合は「その商品は良い」という情報が得られるまで探したり、「でもここは良い」などといった他の角度からの利点を見つけて納得しようとします。

このことから、企業/ブランドは購入前の説得メッセージだけではなく、購入後にも購入選択の正しさを認知させるようなメッセージを継続して発信することが有効であるとされています。

選択の正しさを認知させるようなメッセージ、継続して民主党から発信されたことなどいままでありませんね。

このような状況はなるべく早く改善されなければならないと思います。

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4 件のコメント:

causal さんのコメント...

9/14 民主党代表選挙にて「韓」直人氏が
選ばれました。勝利した「韓」陣営も小沢陣営に対してポストで優遇するとは思えず、代表選に敗れた小沢氏は私もブログ主様の
ご意見と同様、手勢150名(実際は少なくなる可能性も)を引き連れ民主党を破壊。
「韓」内閣を政権の座から引きずり下ろすと
思っております。その時期は9月中、遅くとも
年内でしょう。いずれにしても極左民主党の
終焉となる事は間違いないが、真正保守政党を核とした
連立政権発足する時までは経済・社会が安定する
事なく混乱状態が続くことに。政権発足から今日に至るまで
日本は無政府状態。政治がうまくコントロールした事が
何かありますか? 口蹄疫問題、普天間基地問題、政治と金の問題、円高問題、
株価は自民党政権時の半分に。など枚挙に暇がないほど。
学生アルバイトを雇って各大臣の補佐官に任命し職務を代行させたほうがよっぽど
ましだと思うのは私だけではありますまい。

全く昨年の総選挙で選挙民は愚かな選択を
したものです。

山田 豊 さんのコメント...

■代表戦に関する私なりの総括■
causal 様 コメント有難うございます。私のブログでは、いくつかの方向性をあげて、特に
どの方向性に行くか断定しませんでした。
それには、実はもう一つの見方もあったからです。
それは、今回の代表選は単なる民主党の延命策であったのではないかという見方です。
代表選をせずに、菅さんがそのまま居座ったのでは、民主党内部でも納得しない人が大勢いるでしょうし、国民も納得しなかったでしょう。
小沢氏としても、総理大臣もしくは、幹事長などの要職につく、あるいは他の道を選択するための体制がためには時間が足りなかったのだと思います。だから、今回は、両者とも時間稼ぎをしたに過ぎないのではないかと思います。両者が結託したのかどうかまでは、わかりませんが、小沢氏としてはそういう考えだったと思います。小沢氏が、本気で何が何でも、代表選に勝とうと思えば勝てたものと思います。
私たちはまた、民主党の猿芝居にのせられたのかもしれません。
しかし、いずれ大規模な政界、再編成がおこると思います。楽しみです。

これからも、お気軽にお立ち寄りください!!

a.liberalist.77 さんのコメント...

こんばんは。初めて投稿いたします。

民主党支持者のものです。以前、自由党支持者でその後民由合併により、支持をしているものです。

「認知的不協和」について、一点だけ私なりの感想を。自民党政権の終盤10年間くらいは、おそらく「認知的不協和」を抱えた自民党に投票する国民が多数いたのではないでしょうか。

不協和を低減させる力を他党が持てば、民主党政権は瓦解するのではないかと思います。

野党はいよいよ勝負所でしょうね。

山田 豊 さんのコメント...

a.liberalist.77
民主党支持者の方の大多数の認知的不協和は、これから本格的になると思います。民主党は、いくら体面をつくろつても、時代遅れの左翼政権であることには、変わりがないからです。今の日本の平和と繁栄は、少なくとも、日本という国民国家をまがりなりにも維持してきたからであり、民主党は最終的にこれを破壊しようとしています。もし、これを成就させれば、認知的不協和どころではなくなるからです。多くの日本人にとって、大きな実害が及ぶことになります。
あのヒトラーですら、最初は合法的に政権の座についたことをお忘れなく。

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