12月13日午前8時00分
与党整備新幹線建設促進プロジェクトチーム(PT)は12日、北海道、北陸、九州の未着工3区間のうち、北陸は金沢―福井と敦賀駅部、北海道は札幌―長万部、九州・長崎ルートは長崎駅部について2009年中に認可、同年度内に着工するよう求める与党案をまとめ、政府に申し入れた。北陸では、整備新幹線建設推進高度化事業による南越駅部の設計なども盛り込んだ。
週明けに政府・与党ワーキンググループ(WG)を開いて政府・与党合意を目指し、09年度政府予算案に反映させる方針。ただ、工期は「できる限り早急に完成することを前提に」とするにとどめた。1兆数千億円とみられる財源確保と併せてPTなどで検討を続け、認可までに結論を出す方針。
本県が求めてきた「敦賀までの一括認可」には及ばなかったが、福井までの認可、着工は濃厚とみられ、駅部の部分認可によって敦賀までの延伸もほぼ担保されることになる。加えて、10日の時点では検討材料に挙がっていなかった南越駅部の設計を追加した。「敦賀以西の延伸の方針の検討を進める」との文言も盛り込んでいる。
スーパー特急方式による整備案が浮上していた札幌―長万部については「整備方式は要検討」とし、地元の反発に配慮して結論を先送りした。
津島雄二PT座長は記者会見で「多くの理解を得てここまでこぎ着けた。関係線区それぞれの立場も念頭に置いてまとめた」と述べた。
一方、財源は、JR各社から将来国に入る施設貸付料を担保として最大約6000億円を調達可能と国交省が試算しているだけで、工期延長も含めて今後の検討課題とした。貸付料の見直しや新幹線の建設主体となる鉄道建設・運輸施設整備支援機構の持っている剰余金の活用、国と地方の負担の在り方の再検討などを想定しているが、現段階では未知数。与党内や沿線の強い意向を踏まえ〝見切り発車〟した形だ。
与党案について、PT、WGのメンバーである自民党の山崎正昭参院幹事長は「厳しい財政状況の中、3線全体を考えれば、落としどころとしてこのような表現になるのではないか。WG、予算編成の過程でさらにしっかり詰めていく必要がある」と述べた。
実体経済の活性化のためにも、早期着工を!
新幹線、北海道は、完全に分断されている状況で、いずれの時期にかは、必ず設置しなければならないものだと思います。最近の金融危機の影響で、実体経済にもかなりかげりが出てきています。現在など、まだ序の口の状況であり、来年以降から本格的な影響がでてくるものと考えられます。
そうしたときに、いずれはやらなければならない、このような新幹線の整備など、見切り発車でもいいから重点的に早めに実施することは非常に良いことであり、時期を得た、試みだと思います。
特に新幹線は、公共事業でもありますが、出来上がった後の経済的な効果も十分期待できます。本当は函館まで引っ張ってもらいたいものですが、長万部までだけでも随分違います。それから、スーパー特急方式は絶対にやめてもらいたいです。北海道のような広大な地域こそ、各拠点都市間の距離が離れていて広域分散型と呼ばれています。こういうところこそ、まともな新幹線にすべきだと思います。函館からなら、飛行機で東京に行ったほうが速いくらいです。特に函館は、飛行場が近いので、東京までの日帰りなどぎりぎりでできなくはないくらいです。朝一番ででかけて、夜一番遅いので帰ってくれば、都内で多少の用は足せます。
上は、北海道の市町村別地図。北海道は広大だ。隣の市に行くまで、一時間以上かかるのは普通だ。こんなところにこそ、設置すれば、新幹線の潜在能力が最大限に発揮されるだろう。(クリックすれば、拡大画像を見ることができます。)
とにかく北海道の場合は、隣の市までいくのに軽く一時間以上かかるのが普通です。北海道以外のところでは、考えられないような状況だと思います。こういうところにこそ、新幹線を設置すると、従来では考えられなかったほどの効果が期待できると思います。
海外や本州のお客様から時々「今旭川にいるので、今夜遊びにこないか」などと、電話をいただくことがあります。でも、そのようなときは無論理由を説明してお断りしています。要するに、函館、旭川間だとたとえ、特急で行ったとしても、6時間以上もかかってしまうので、急いで行ったとしても、現地についたときにはもう遅くなってしまい移動だけで終わって、あとは何もできないという状況になってしまうのです。これか、帯広、釧路となるともっと時間がかかります。まあ、実際に行かれた方はお分かりでしょうが、オーストラリアやアメリカから比較すれば、そうでもないのかもしれませんが、それにしても日本国内としては、大変なことです。
そのようなことを知らない人が、時々こういう電話をかけてくることがあります。まあ、彼らのほうからすれば、北海道など初めてくるか、きたとしても、特定の観光地を少し回って帰っただけですから、同じ北海道内ならすぐに来れると信じて疑っていないのかもしれません。
このような状況の中、新幹線が通れば、函館から旭川までも、日帰りもできるようになるかもしれません。日帰りしないまでも、移動の時間はセーブできて、かなり便利になると思います。遠距離通勤・通学もかなり楽になると思います。さらに、観光でも、通常なら、一回の旅で道南、道央、道東などのいずれか、一地区で終わってしまうところを、三箇所全部などということも夢でなくなります。
こうした観点から北海道での新幹線は、かなり有望だと思います。
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