2008年12月9日 夕刊
【ニューヨーク=阿部伸哉】米議会民主党は8日、経営危機の米ビッグスリー(自動車大手3社)につなぎ融資を実施する救済法案の原案をまとめ、ホワイトハウスに送付、最終調整に入った。150億ドル(約1兆4000億円)程度をただちに融資するとともに、大統領指名の経営監視委員が3社の再建を管理する内容。民主党指導部は近日中の法案提出に自信を見せた。(左写真は、ビッグスリーの一つ、GMの本社)
米メディアによると、法案は3社に経営合理化の長期計画を来年3月末までに提出するよう求め、つなぎ融資の見返りに政府に対する新株引受権(ワラント)の付与などが盛り込まれている。
政府による経営監視は共和党のブッシュ政権から民主党のオバマ次期政権にまたがるため、人選に最後の詰めが必要とみられる。また、共和党内に根強い救済への抵抗感に配慮し、ブッシュ政権側が経営条件改善について厳格化を求める可能性もある。
会見したペロシ下院議長とフランク下院金融サービス委員会委員長は、ホワイトハウスとの協議で「細部は解決できる」と述べた。
最大手ゼネラル・モーターズ(GM)や3位クライスラーは、年内中にも運転資金枯渇の危機にひんしており、救済法案の処理は時間との闘いとなっている。
旗幟を鮮明にした管理が必要か?
この救済、何のために行うのか、旗幟を鮮明にして対処して欲しいです。日本のカーメーカーも苦しいですが、政府の援助も受けず何とか乗り切ろうとしています。日本の車メーカーができることを、本来アメリカのビッグスリーができないわけはありません。
できないのには、本業以外の余計なことに手をだしていたり、経営陣の能力が足りないためだと思います。それに、日本の経営陣とは違い普段から天文学的な報酬をもらっているわけですから、こんなときこそ、自ら退陣すべきです。年俸1ドルにするという話もあるようですが、それでは甘いです。
ビッグスリーなみの会社になると、CEOといえども、会社の隅々までわかっているわけではないと思います。いろいろ、他に有能な人々がいて、会社が運営出来ているのだと思います。その中で、天文学的な報酬をもらっているわけですが、いざというときに退陣もしない経営陣であれば、納得できない人も多いことでしょう。
本当に再建ができるかどうか、各社の英知を振り絞って、再建計画を練っていただきたいです。今後、今までのようなガソリン車の需要はなかなか回復しないと思います。車というものを軸としながらも、全く新しい社会的な事業に進出していくことが今後の再建の鍵になると思います。
とはいえ、なかなか良いアイディアは浮かばないとは思いますが、パソコンもパッケージソフト・ウエアも一切販売しないgoogleのような会社が広告収入できちんとなりっているとか、いまではほとんどコンピュータそのものを製造せずに、社会問題のITによる解決をする、いわゆるソリューションビジネスのIBMのような、今までの常識にはとらわれない事業、ビジネスモデルを考え出すべきだと思います。
私の中でも、いまなかなか方向性が定まらないのですが、それこそ、車とITとを活用して、様々な社会問題を解決していく、ソリューションビジネスなどどんなものでしょうか?たとえば、同じ物流をするにしても、個人宅から買い物に出かけるときに、全体の経済連鎖からみてもっとも良い時間帯に買い物に出かけられるようにするとか。個々人の車の走らせかたでも、すこしずらしたり調整することで、車の通りがほとんど途切れることなく、犯罪など見た場合、自動的に通報できて、地域の安全に貢献するなど、いろいろなソリューションが考えられます。さらに、車を運転できない、子供や老人を確実に送迎するとか、いろいろなことが考えられると思います。おそらく、世の中には、車の走らせ方や、順序を変えれば、社会的にみて都合のよくなることがたくさんあると思います。それこそ、車の専門家が考えれば、私が思いつく以上にはるかに多くのことがあると思います。
最初は、車を製造しつつも、こうしたソリューションビジネスを成長させ、いずれのうちには、IBMがパソコン事業をレノボに売却したように、いずれは、ほとんど車を製造しなくても、車関連のソリューションビジネスで十分採算がとれるようにするとか・・・・。このような抜本的な改革ができなければ、一時しのぎになるだけだと思います。まあ、一時しのぎであったとしはしても、一気に失業者を出さないで除々に数年かけて他の産業に移転させていくためなど今だけは手を打つといういうことも必要かもしれません。
しかし、数年たっても、上で述べたようなことに匹敵するような全く抜本的な手が打てないようであれば、三社ともつぶれていただいても良いのではないでしょうか?
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