2013年9月30日月曜日

消費税増税が支持されない本当の理由―【私の論評】消費税増税が支持されない理由は、ただ単に税金を払いたくないということではなく、払う必要のない税金を払いたくないという正当な理由に基づくものである(゚д゚)!




10月1日に、安倍総理が消費税増税を発表すると報じられていますが、果たして本当にそうなるのか‥なんて言うとバカにされそうです。

何故ならば、もう結論は出ているではないか、と。しかし、その一方で、消費税増税に反対する人の声も根強いのです。

日経新聞とテレビ東京が共同で実施した調査によれば、消費税増税に賛成する人が47%。

どう思いますか、47%という数値を? 過半数には届きませんが、それでも結構高い値だと思います。

一方、消費税増税に反対する人の割合はと言えば、48%なのだ、と。1%ではあるものの、反対が賛成を上回っているのです。

この調査結果をどうみるべきなのでしょうか?

これだけ賛成が高い値を示しているのだから、増税を断行すべきなのか? 或いは、1%とは言え、反対が上回っているのだから、民意を尊重して増税を先送りすべきなのか?

いずれにしても、では何故増税に反対する人が多いのでしょうか? 何故だと思いますか?

景気回復に冷や水をかけるから? 景気がよくなってから増税すべきだから?

いろいろな考え方があると思うのですが‥本当の答えは、そんなことではないのです。

真実の答えは‥税金が嫌だから!

これが答えです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


税金は嫌いだ! 私も税金は嫌いです。だから、多くの人が、増税を支持しないといっても、むしろ当たり前。

しかし、税金がなくて国家組織が運営できるかと言えば、それは無理な話です。

どんな増税にも国民は応じるべきだなんて言うつもりはありません。1000兆円の政府の借金をゼロにする計画を作れなどというつもりもありません。

でも、1000兆円の借金がこれ以上増えない程度の努力をすることの、どこがおかしいのでしょうか?
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消費増税

【私の論評】消費税増税が支持されない理由は、ただ単に税金を払いたくないということではなく、払う必要のない税金を払いたくないという正当な理由に基づくものである(゚д゚)!

上の記事非常にトリッキーです。この文書を書いた人は、増税反対派のように見せかけて、結局は増税賛成派であるということです。そうして、この人意見は古典的道徳論の域をでていません。経済論ではありません。

この方には、以前直接ブログに、意見を書き込んだことがありまずか、全くマクロ経済を理解しない方ということがわかりましたので、その後全くまともに相手にしたことがありません。しかし、こんなところで、こんな悪さをしていたのをたまたま発見したので、本日はこれを取り上げます。

確かに、多くの人々は、税金を多く払うのと、そうではないのとどちらかが良いかといえば、なるべく少なく払うほうが良いというのか当然のことです。

そうして、この人は、「1000兆円の借金がこれ以上増えない程度の努力をすることの、どこがおかしいのでしょうか?」と結んでいます。

この結論をこの人は正しいものとして掲載していますが、すでにここにいくつもの間違いがあります。

まずは、国の借金1000兆円としていますが、これは、断じて国の借金ではありません。まずは、政府の借金であり、日本国に借金はありません。日本国には、政府以外にも、家計、民間企業、銀行などの経済主体があります。日本国と言った場合、これら全部を含めて考えなければなりません。

では、日本国は借金があるかといえば、そんなことはありません。それどころか、過去20年以上にもわたって、海外に貸し付けているお金の額は、世界一です。国という単位でみれば、借金どころか、お金が有り余る金満国家です。こんな国は、他にはありません。

これに関しては、以前にもこのブログに掲載したことがあるので、その記事のURLを以下に掲載します。
対外純資産、過去最大の296兆円 2位中国の2倍、22年連続「世界一の債権国」―【私の論評】対外金融資産が世界一の国日本が、財政破綻すると思い込むのは狂気の沙汰、そんなことをいい触れ回る輩は大馬鹿かスパイに決まり(゚д゚)!

さて、詳細は、この記事をご覧いただくものとしてこの記事での、対外純資産とは、対外金融純資産であり、以下の式で求められます。

対外金融純資産=対外金融資産-対外金融負債

要するに、人の借金でいえば、正味の借金=貸しているお金-借りているお金

ということです。ですから、対外金融純資産が260兆円もあるということは、どう考えても日本国は借金をしているというのは全くの間違いです。

日本国が、借金をしているというのなら、対外金融純資産は、マイナスにならなければなりません。これは、財務省から公表されている数字です。この数字が間違いあるいは、上の解釈が間違いというのなら、その内容は、財務省に確認して下さい。間違いないです。そうして、財務省に「日本国に借金はあるのですか?」とまともに聞けば、「はいあります」なんて答える財務官僚は一人いないはずです。面と向かって聴かれて、「はい借金がたくさんあります」などと答える官僚がいたら、教え下さい、そんな奴は嘘つきですから、解雇すべきです。

上の話、まあ、百歩譲って、政府の借金ということなら、まだ理解できます。しかし、政府がまるまる1000兆円もの借金を国民からしているという話は嘘です。

これに関しては、このブログでも以前紹介したことがあります。その記事のURLを掲載します。

【世紀の大スクープ】安部総理とうとう増税見送りを決断!―【私の論評】増税派の増税キャンペーンはこんなものどころか度を越している!増税しては絶対にいけない三つの理由!
この記事は、マスコミ特に新聞が、こぞって「安倍総理が増税を決断」という飛ばし、憶測記事をいくつも掲載し、それを菅官房長官を何回も否定していることから、こうした新聞のやり口をまねて、「安倍総理増税見送りを決断」という記事作成し、掲載してみたものです。無論、その意図は、ブログの購読者を偽るといことではなく、新聞の異常ぶりを理解していただためと、はっきりいえば、新聞のやり口を揶揄したものです。

この記事では、サブタイトルに、「増税しては絶対にいけない三つの理由」とい文言が入っていますが、この三つの理由のうちの一つが、政府借金1000兆円の嘘について掲載したものです。

さて、その根拠となる、日本国のBSと記事の一部を以下にコピペします。
これは、このブログでも過去に何回か主張してきたものです。現在の真の日本政府の借金は、先進国の普通のレベルです。これでは、増税する意味など全くありません。
これは、日本国BSをご覧になれば、一目瞭然なので、以下にそれを掲載しておきます。 
 
こんなの初歩的ですね。そもそも、国の借金などありません。日本国という単位でみれば、日本は世界で一番お金を貸し付けています。その額は、260兆超円であり、これは世界最高です。しかも、過去20年以上にわたって世界一です。こんな国、他に日本しかありません。 
国の借金1000兆とか、一人あたりに換算すると、800万円とか大騒ぎしているのは異常です。日本政府は借金をしていますが、国は借金はしていません。 
そうして、政府の借金どうかといえば、財務省などは、負債合計だけをみて、1,088兆円もの借金があると指摘していますが、これはそもそも間違いです。本当の借金は、資産・負債差額の▲459兆円です。これは、どういうことかといえば、普通借金とは、貸している金と、借りている金の差額で示されるべきものです。ところが、財務省などは借りている金の金額のみに着目して、借金1000兆としているわけです。 
しかし、本当の借金は、貸している金と、借りているいる金の差額で示さないとなりません。1000万円借金があったとしても、1200万円を他の人に貸している人は、この差額で200万円他人に貸していることになります。 
こんな、誰でもわかるトリックを用いて、財務省は日本国が借金まみれであるかのような演出をしています。それしても、全くその真意がわかりません。日本国が借金塗れということであれば、財務省は自分たちが仕事をしないで怠けたきたと言っているのと同じではありませんか?
さて、これらをみていただければ、いかにこの方が最後の結論を導くために、全くエビデンスなど用いずに感覚的に論評し幾重にも間違いを犯していることに気付かれたと思います。

そうして、結論は、「 消費税増税が支持されない理由は、ただ単に税金を払いたくないということではなく、払う必要のない税金を払いたくないという正当な理由に基づくものである」ということになると思います。

無論、増税に反対している人たちの全部が、上記のようなマクロ経済的な背景を理解しているかといえば、そうではないかもしれません。感覚的にそう思っているだけで、本質は理解していない人もいるかもしれません。しかし、それは民意です。この民意を無視する権限は、政治家はもとより、官僚にはないと思います。

それにしても、小笠原氏の上の論法は、全く古典的で、いまさらこんな論評で通用すると思っておられるところが、気の毒というか痛々しいです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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