2020年4月2日木曜日

【国家の流儀】マスク2枚?ふざけるな! 国民熱望“消費税減税”なぜやらないのか! 「国民は俺たちに従っていればいい」官尊民卑の意識まる見え―【私の論評】終戦直前の軍官僚の物資隠匿体質DNAを、強く引き継いだ財務省の動きを封じよ(゚д゚)!


安倍晋三首相(右)は,岸田氏や財務省が反対する消費税減税{を突破できないのか

 中国発の新型コロナウイルスの感染拡大が、日本経済を直撃している。生産や消費に甚大な影響が出ており、日銀が1日発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)の大企業製造業の景況感は7年ぶりのマイナスになった。東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫の5都府県では「医療崩壊」の危機が近づいており、もし事態が深刻化・長期化すれば、さらなる打撃は必至だ。政府は、リーマン・ショック時を上回る、かつてない規模の経済対策を断行する方針だが、マスク2枚は配れても、国民が熱望する「消費税減税」は盛り込まれない見通しという。どうして、政治家や官僚は減税を嫌うのか。評論家の江崎道朗氏が集中連載「国家の流儀」で迫った。


 共同通信社が3月26~28日に実施した全国緊急電話世論調査によると、望ましい緊急経済対策は「消費税率を引き下げる」が43・4%でトップだ。だが、政府与党の間では、減税は不評で、給付や和牛券のようなクーポン券が好まれている。

 例えば、自民党の岸田文雄政調会長は同月22日のNHK番組で、与野党内にある消費税減税論について、「下げるときも大きなコストと時間を要する。事前の買い控えが生じてしまう逆の効果も想定される」と否定的な考えを示した。

 公明党の石田祝稔政調会長も同番組で、「現金とクーポン券のハイブリッドが良い」との考えを示した。

 その理由は簡単だ。給付やクーポン券だと、「困った国民を政府が助けてあげた」という構図になり、政治家や官僚たちは優越感を維持できるからだ。もっとも、彼らは給付の原資が国民の税金であることをすっかり忘れているのだが。

 一方、減税となると、国民から取る税金が減って政府の権限が弱まってしまうと感じて嫌なのだ。要するに、増税派と減税拒否派たちからは、自覚しているかどうかは別にして、「俺たちが福祉、手厚い社会保障を構築して国民を守ってあげているのだから、国民は俺たちに従っていればいい」という官尊民卑の意識が垣間見える。

財務省


 この「福祉国家」の名のもと、増税を繰り返す政治家と官僚たちは必然的に国民生活と民間の経済活動にあれこれと干渉するようになる。よって「福祉国家は隷属への道なのだ」-。こう警鐘を鳴らした経済学者がいる。オーストリア人のF・A・ハイエクだ。

 彼は1944年に『隷属への道』を上梓し、福祉を名目にした増税は、官僚組織の肥大化と、国民の自由に対する抑圧を生むと訴えた。このハイエクの政治哲学に基づいて減税と民間の企業活動への規制緩和、つまり「小さな政府」を求める人たちのことをリバタリアン(libertarian)と呼ぶ。

 米国の保守派の一翼を担う彼らは「福祉や環境を名目に、いろいろと規制を設け、民間ビジネスを妨害する官僚組織のために高い税金を払うなんて真っ平ごめんだ。貧しい人の支援ならば教会に多額の寄付をした方が効果的だ」として政治家を突き上げ、減税を要求する。彼らは保守でありながら、増税を認めた「保守」政治家に対しても容赦なく「落選」運動を仕掛ける。

 そうした政治家と納税者たちとの厳しい緊張感の中で、リバタリアンに支援されたドナルド・トランプ大統領は今回、早々に大規模「減税」を含む2兆ドル(約220兆円)規模の経済対策を決定したわけだ。

 日本にもリバタリアンがいれば、「いざというときに役に立たないのなら税金を減らせ。政治家と官僚は、われわれ納税者の雇用者に過ぎないことを忘れるな」と、政府と政治家を一喝しているに違いない。リバタリアンからすれば、減税は政府に対する要望ではなく、納税者としての権利なのだ。

 ■江崎道朗(えざき・みちお) 評論家。1962年、東京都生まれ。九州大学卒業後、月刊誌編集や、団体職員、国会議員政策スタッフを務め、現職。安全保障や、インテリジェンス、近現代史研究などに幅広い知見を有する。著書『日本は誰と戦ったのか』(KKベストセラーズ)で2018年、アパ日本再興大賞を受賞した。他の著書に『朝鮮戦争と日本・台湾「侵略」工作』(PHP新書)、『日本外務省はソ連の対米工作を知っていた』(扶桑社)など多数。

【私の論評】終戦直前の軍官僚の物資隠匿体質DNAを、強く引き継いだ財務省の動きを封じよ(゚д゚)!

世界最大の資産運用会社ブラックロックのローレンス・フィンク最高経営責任者(CEO)は2019年の年次報告書をこのほど公開し、「新型コロナウイルス終息後の経済は、政府と中央銀行の経済支援策が奏功して順調に回復する」との見方を示しました。

これまでの金融危機時には政府の対応の遅れが景気回復の足かせになったのですが、2兆ドル(約220兆円,GDPの10%)の経済刺激策や金融市場への流動性供給という迅速な対応で、今回の危機を乗り切ると指摘しました。

フィンク氏は年次報告書冒頭の投資家に宛てたメッセージで「金融市場で働いてきた44年間でこんな経験は初めてのこと」と新型コロナが生命や金融市場、企業に及ぼしている打撃について驚きを込めて語りました。「景気や金融市場が好転するのがいつになるのかは誰にもわからない」としつつ、「景気は着実に回復すると信じている」と強調しました。

その背景として、米連邦準備理事会(FRB)が金融市場への流動性供給で素早く対応したことや政府による2兆ドルの経済対策の迅速な投入が奏功するとみています。政府の対応が遅れて危機が深刻化した08年の金融危機の「教訓が生かされた」と指摘しました。同時に当時の危機は金融市場の構造的問題が根底にあったが、今回はそれがない点も政府の対策がこれまで以上に効果を発揮する理由と説明しています。

運用資産が7兆ドル超と世界最大のブラックロックは今回の相場急落で、運用する上場投資信託(ETF)の一部が急激な資金流出に見舞われました。フィンク氏は「世界中の市場で働く当社社員の9割は在宅勤務になっている。顧客投資家と電話やテレビ会議で密に連絡をとり、市場の混乱を乗り切りたい」と強調しました。

米国では、悲観的な考えの人が多いようですが、私自身は、このローレンス・フィンク氏の見方に賛成です。もし、新型コロナウイルスが今年の夏あたりに終息した場合、その後の経済の伸びは凄まじいものになり、年度末においては、年間を通して経済だけみるとコロナウイルス禍などなかったかのような状況になるのではないでしょうか。

ただし、コロナウイルス禍が長引いたとき、そうはならないでしょうが、コロナウイルスの感染が終息した後には猛烈な勢いで経済が伸び、比較的短期に回復するでしょう。

なぜこのようなことを自信を持っていえるかといえば、まずは、ローレンス氏が指摘しているように、2兆ドル(約220兆円、GDPの10%)の経済刺激策や金融市場への流動性供給という迅速な対応があるからです。

さらに、以前このブログでも示したように、香港がSARSに見舞われたときの事例があるからです。当該記事のリンクを以下に示します。
【田村秀男のお金は知っている】「新型ウイルス、経済への衝撃」にだまされるな! 災厄自体は一過性、騒ぎが収まると個人消費は上昇に転じる―【私の論評】今のままだと、新型肺炎が日本で終息しても、個人消費は落ち込み続ける(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくもとして、一部を引用します。
 参考になるのは、SARS流行時の香港と広東省の経済動向だ。グラフはSARSの流行前から消滅時にかけての香港の個人消費と広東省の省内総生産(GDP)の前年同期比の増減率推移である。香港では、ふだんは喧騒に包まれている繁華街に出かける人の数が少なくなったと聞いた。広東省は上海など長江下流域と並ぶ「世界の工場」地帯で、生産基地が集積している。 
 香港の個人消費は、SARS発症前の01年後半から前年比マイナスに落ち込んでいる。これは米国発のドットコム・バブル崩壊の余波と9・11米中枢同時テロを受けた米国のカネ、モノ、人への移動制限による影響のようだ。 
 低調な消費トレンドが、SARSの衝撃で03年半ばにかけて下落に加速がかかった。しかし、SARS騒ぎが収まると、個人消費は猛烈な勢いで上昇に転じた。
 対照的に広東省の生産はSARSの影響が皆無のように見える。むしろ、流行時の02年秋以降から生産は目覚ましい上昇基調に転じている。
 今回への教訓はシンプルだ。本来、景気は循環軌道を描くわけで、基調が問題なのだ。弱くなっているときに新型ウイルスという経済外の災厄に国民や市民、企業が巻き込まれても、災厄自体は一過性で、基本的な景気のサイクル軌道が破壊されることはない。
一言で言えば、基本的な経済政策に間違いがなければ、経済外の災厄に見舞われても、災厄自体は一過性であり、経済はすぐに回復するのです。

これについては、この記事でもあげように経済以外の災厄として、戦争もあります。経営学の大家ドラッカー氏は、経済統計をみただけでは、後の歴史家は、第二次世界大戦があったことに気づかないかもしれないと言っています。

なぜなら、米国では戦時中には、戦争遂行のために、大量に様々な兵器などが製造され、それらがGDPに計上されるため、経済統計ではさほど、落ち込みは見られません。戦争が終わると、兵器製造なとは低調となりますが、今度はある程度制約のあった消費が伸びます。だから、年度で見た場合は、戦争の痕跡がみつからないほどに、経済は悪くはならなかったのです。

ヨーロッパや日本の場合も同じです。ただし、ヨーロッパや日本の場合は、米国のように経済が大きくはなかったので、国民はかなり耐乏生活を強いられましたが、それにしても、兵器等の製造は、かつてないほどの勢いで実施されたため、それがGDPに計上され、国民の生活実感からはかけ離れていたのですが、GDPだけみていると、さほど落ちたように見えないのです。

ただし、この記事でも解説したように、日本だけは特殊事情がありました。日本でも、終戦直後には凄まじい勢いで国民の消費意欲は高まったのですが、それは暫く満たされることはありませんでした。それは軍(陸軍省、海軍省などの官僚による、外務省等も隠匿していたとされている)による大量の物資の隠匿があったからです。

とはいいながら、隠匿物資も国富の中には統計上では存在したわけですから、多くの人が想像していたよりは、終戦直後の日本は本当は窮乏していたわけではなかったのです。事実統計上では、戦前の7割の国富が温存されていたのです。

確かに、日本の都市部は爆撃などで焼け野が原になっていたのですが、地方では生産拠点が残されていたため、多くの人々が考えているように、日本全土が焼け野が原となって、日本はゼロからスタートしたわけではないのです。周辺国などから比べるとはるかに有利な条件からスタートしたのです。

ただし、大量の物資(米、小麦粉、金塊、その他ありとあらゆるもの)が隠匿されていたので、暫くの間耐乏生活を強いられたため、多くの人々がゼロからのスタートと思ってしまったのです。もし、官僚が物資を隠匿していなければ、国民は当初から生活にあまり窮することなく、ましてや裁判官が餓死するなどの痛ましいことはおこらず、戦後をスタートすることができたはずです。

そうして、この官僚の隠匿という姿勢は今も変わっていないようです、特に財務省にはその姿勢がいまでも強いです。

昔の官僚は、隠匿という厳密には非合法のやり口を使ってまで、単純に大量の物品や金塊などを隠匿しましたが、現在財務官僚は、日本国の貸借対照表でいえば、右側の負債ばかり強調して、左側の資産については何もいわず、日本国は借金まみれだという言説を流布し、挙げ句の果てに、税と社会保障の一体改革などと、ぬかしてなにかといえば、増税をしたがります。

そのおかけで、古今東西日本だけで行われた、震災の復興に復興税などというあり得ない増税をし、その後も8%、10%と増税を繰り返してきました。これは、終戦末期の官僚が大量に物資を隠匿したのと変わりありません。

   終戦直前に物資隠匿を行った官僚らの、DNAを強く引き継いだと
   みられる財務省事務次官岡本薫明氏

ただ、大蔵省、今の財務省の官僚がスマートに合法的に実行しているだけの違いです。どうも、日本の官僚にはこうした体質が染み付いているようです。これは、いずれ何とかしなければならない重大問題です。

10%増税で、個人消費が落ち、昨年10月から12月の、GDPが7%台のマイナスになっていたところに、今回のコロナウイルス禍です。それに、このブログに以前示したとおり、真水の経済対策ということでは、全く不十分です。

このままだと、日本は米国のようにコロナ禍が終息しても、経済がすぐに回復することはありません。そのようなことを避けるためにも、減税は必須ですし、経済対策ももっと大きなものにする必要があります。

このようなことを言うと、すぐに「安倍政権が悪い」「安倍総理が悪い」などという人もでてくるでしょうが、たしかにその側面は否めないものの、政権ばかりをせめていれば、終戦直後から続いている官僚の物資隠匿体質引き継いだかのような、財務省の現状の隠匿体質はいつまでも是正されないでしょう。

官邸と、財務省の戦いはこれからも続くでしょう。これは、安倍政権後もそうなるでしょう。ただし、今は官邸と財務省の戦いで官邸側が勝利するまで待っている余裕などありません。

今のままでは、徐々に経済がかなり悪くなるだけです。おそらくリーマン・ショックのときのように、震源地の米国やその悪影響を受けた英国が、リーマン・ショックからいち早く回復したにもかかわらず、日本だけが回復せず一人負けしたように、コロナショックからの回復でも日本だけが遅れてしまうことになります。

そのようなことにならないためにも、安倍総理は現状ではできる対策をなるはべく早く実行した上で、次の衆院選で減税と、大型景気対策を公約に掲げて、大勝利して、財務省の動きを封じて日本の景気回復を米国なみにはやくできるようにしてほしいものです。

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