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2015年11月21日土曜日

恵山風力発電 廃止へ 維持修繕費の負担重く―【私の論評】風力発電等は本当に代替エネルギーになり得るのか、原発は即時廃炉にすべきなのか?


恵山地区の風力発電事業の風車。ドイツ製で羽根の直径70m、
羽根を含めると高さ95m。風速毎秒3mになると羽根がまわり始める。
函館市は恵山地区で行っている風力発電事業を本年度末で廃止する方針を固めた。故障のため稼働を停止している2基の風車の修繕に4000万円が必要となり、来年度以降も修繕費が発生すると試算。廃止の場合は、建設時に受けた補助金の返還義務が生じるが、費用負担が最も少ないと判断した。

 風車は旧恵山町の第三セクターが2002年4月に事業を開始したが、計画した売電収入が得られず、04年3月に自己破産した。同年12月の市町村合併で、市が事業を継承したが、その後も故障が相次いだ。

 05〜14年度の10年間で、単年度収支が実質黒字となったのは10、12年度のみで、一般会計からの繰入金などで歳出超過を補っていた。風車の耐用年数(17年)以内で事業を廃止した場合、独立行政法人「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)からの補助金(約3億6000万円)に返還義務が生じるため、市は18年度までの事業継続を表明していた。

 風車の1号機は昨年11月に羽根の角度制御機能が故障するなどし、2号機は電力制御基盤の不具合により、今年3月27日から稼働を停止した。修繕費は2基で4000万円、2号機のみの場合は1100万円と試算。16年度以降も継続して修繕費用が生じる。2基とも廃止した場合のNEDOへの補助金返還額は概算で6200万円、2号機のみを存続した場合でも2400万円と算定した。

 過去の稼働実績を踏まえて18年度までの歳入や歳出を試算し、市の負担額を検討した結果、㈰2基を修繕した場合は7292万円㈪2号機のみを存続した場合は7442万円㈫補助金を返還し、本年度で2基とも廃止した場合は6527万円−となり、廃止の場合の費用負担が最少となった。

 市は特別会計に関わる条例改正や返還額の予算計上などを来年2月の定例市議会に提出する考え。風車は倒壊など危険な状態ではないが、撤去費用も必要になるため、当面、現状のまま維持する方針。市経済部工業振興課は「耐用年数も近づき、経年劣化が進んでいるため、維持した場合でも売電収入に見合わず、維持費も掛かると判断した」としている。 (今井正一)

【私の論評】風力発電等は本当に代替エネルギーになり得るのか、原発は即時廃炉にすべきなのか?

このブログ、最近はグローバルな記事が多いので、本日はローカルなものをとりあげてみました。風力発電の失敗については、このブログでも以前とりあげたことがあります。

その記事のリンクを以下に掲載します。
“回らぬ”風車 原因究明へ実験 府、赤字続き 伊根の太鼓山発電所-本物の代替エネルギーとは・・・・・
伊根の太鼓山発電所
この記事は、2009年9月9日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、当時京都府が丹後半島に設置している「太鼓山風力発電所」(伊根町)で風車が効率よく回らず赤字経営が続いている問題で、京都府は8日までに、利用率向上を目指した実証実験をスタートさせたことを掲載しました。実際の風力発電施設を使った実験は当時では、全国的にも例がありませんでした。

太鼓山風力発電所(たいこやまふうりょくはつでんしょ)が、結局どうなったかといえば、その後も複雑な日本海の風力や落雷による故障などが相次ぎ計画した発電量が得られず、赤字の状態が続いていました。

そのため京都府は赤字幅の削減を目的として2011年に一部の風車を撤去する方針を示しましたが、2012年9月から固定価格買い取り制度の対象となったことにより、今後の売電収入増が期待できるとして6基の存続を決定しました。

ところが、その後の故障や事故の影響により、2013年3月15日現在から、6基とも稼働を中止しています。

函館や、京都以外にも結局中止になったという事例もあります。ネットで調べた限りでは、白浜町椿の風力発電所も中止になっています。

やはり、風力発電はまだまだ、事業化するのは難しい面があるということだと思います。

火災した風力発電の羽根
まずは、風力発電は、発電量を人間がコントロールできない発電システムだということを認識すべきと思います。

地熱発電や流水型小水力発電のように、一定の発電量を常時維持できるシステムなら、たとえ発電量が少なくても役に立ちます。その上に別の発電方式の電気を積み上げ、必要な量の電気を得ることができます。

また、火力や貯水式水力のように、発電する時間帯や発電量をコントロールすることができる発電方式であれば、需要に応じて小まめに出力を調整できます。

ところが、風力発電はそのどちらでもありません。30分先の発電量予測さえできません。30分後に定格出力(Max)の電気が得られるのか、風がやんで発電量ゼロなのか分からないのです。
電気が余っている夜間であっても、固定価格買い取り制度により、風が吹いて発電したときは強制的に全量買い取りさせて、風がやんで発電できくなれば、他でまかなうしかない代物が、風力発電の現実です。これでは発電施設として役に立ちません。

さらに、電気が最も不足する「サマーピーク」と呼ばれる真夏の午後1時から4時の時間帯には、ほとんどの風力発電所がまともに発電できていません。猛暑時には風が吹いていないからです。

この根本的な欠陥を補うため、最近ではNAS電池という大型蓄電池を併設し、ウィンドタービンが発電した電気を一旦蓄電し、必要なときに取り出すという方法が採用されるようになりましたが、これもエネルギーロスが大きく、かえって資源の無駄遣いになるというのが現実です。

そもそも、NAS電池は高温にした液体ナトリウムを使うため、もともと電池自体がエネルギー(電気)を必要とします。エネルギー収支の悪さを無視して補助金を注ぎ込むか、果てしなく電気料金を値上げしていくかしない限り、使い続けることはできません。これは太陽光発電も同じです。
 
電力事業はいかに小さなエネルギー消費で大きなエネルギーを取り出すかという計算問題です。取り出せるエネルギーが電力事業はいかに小さなエネルギー消費で大きなエネルギーを取り出すかという計算問題です。取り出せるエネルギーが注ぎ込むエネルギーより小さければ意味がありません。風力発電で1の電気を得るために直接燃やせば2の電気を得られる地下資源を使うのであれば、地下資源を直接使って2の電気を発電したほうがいいに決まっています。

さて、デメリットが目立つようになった風力発電ですが、風力発電のような代替エネルギーが今後どうなっていくか、見極める方策についても、上記のブログ記事で述べました。

その部分を以下にコピペします。
エネルギーの転換に関しては、ある程度年齢以上の方(40歳以上)であれば、かなり多くの人がその転換を身をもって体験されているのではないでしょうか。そうです、家庭用の暖房用燃料の転換です。いわゆる石炭、炭、薪などから、石油への転換です。この転換のスピードはかなり速かったと思います。わずか、数年であっという間に転換しました。この転換の早さは、やはり、化石燃料の中でも燃焼効率が高いとか、石炭などよう灰が出ない、運搬が容易であるためコストが低減されたからです。 
これに比して、太陽光発電、風力発電はなかなか普及しません。その理由は、エネルギー転換効率が著しく低いからです。ドイツでは、補助金を出して無理やり太陽光発電などを増やしていますが、これを続けていけばどういうことになるか、誰もがはっきりわかることだと思います。 
私は、太陽光発電に関しては、よほどのブレークスルーでもない限り、永遠に代替エネルギーなることはありえないと思います。風力発電に関しては、ある程度見込みはありますが、これも大々的にやれば、上記のような問題もおきてきます。そうなれば、将来負の遺産を残すことになります。 
だからこそ、風力発電などは、実験程度にとどめて、ある程度技術的に確立してから本格的に発電所などの施設をつくるべきだと思います。今の段階で、巨大な発電所をつくることには反対です。太陽校発電などはやめたほうが良いと思います。太陽光発電装置には、大量の化学物質を使います。現状では、あまり問題にはなりませんが、大規模な発電所がたくさんつくられた時には、これらの廃棄に関してかなり問題となります。 
今後代替エネルギーの開発も行われ行きます。どれが、本物かを見分けるのは非常に簡単なことです。石炭から、石油に変わったように、黙っていても、あっという間に普及します。目に見えて実際にどんどん置き換わっていくものが本物であり、そうではなく、人々の話題に上っているだけ、あるいは、補助金などで無理に置き換えていくようなものは本物ではありません。 
そういった意味では、太陽光発電、風力発電なども現段階では本物の代替エネルギーではありません。将来原油が継続的に高騰して元にはもどらなくなったり、枯渇しかければ、さまざまな代替エネルギーが一挙に噴出してくると思います。その中から、本物のエネルギーがあっという間に置き換わっていくと思います。風力発電、太陽光発電に限らず、本物ではない代替エネルギーに大きく力を入れれば、将来に禍根を残すことになります。
今回函館(恵山地区)の風力発電が廃止されたので、やはりこの時の私の読みはあたっていたものと思います。この傾向は、最近の原油安によって、ますます助長されることになると思います。

代替エネルギーといえば、原発もその一つです。原発には反対の方も大勢いらっしゃるようですが、私自身は上でも述べたような有望な代替エネルギーが見つかれば、そちらに移行すべきと思いますが、今の段階では、すでに稼働していた原発に限っては、稼働させても良いと思っています。

なぜなら、廃炉をするにしても、核廃棄物が残るわけで、この廃棄物を保存したり、処理したりするにもしても、かなりコストがかかるわけです。廃炉に向けて作業を開始しても、核燃料が残っている限り安全ではないわけです。

そうして、廃炉するにしても、かなりの経費がかかります。であれば、既存の原発で安全対策を行った原発に関しては、稼働させたほうが良いという考えです。安全対策とは、いっても具体的にどの程度かというば、女川原発くらいの安全性ということになると思います。

ちなみに、女川原発は、東日本大震災のときにも無傷で、被災者をしばらくの間受け入れていました。福島原発についても、酷い被害にあったのは、古い原発で、マーク 1というアメリカ製のものです。新しい、日本製のものは、地震直後にすべて稼働を停止して、事故は発生しませんでした。

こんなことを言うと、原発なんて恐ろしいから即座に全部廃炉にすべきという人からすれば、「とんでもない」ということなるかもしれませんが、先に述べたように、即座にすべて廃炉にするにしても、核燃料が残っていて危険であることにはかわりはありません。であれば、同じく危険であっても、稼働させてエネルギーを供給するようにすべきというのが私の立場です。

いずれにしても、エネルギー問題は、単純なものではなく、様々な人の様々な思惑が絡んで、複雑な様相を呈しています。しかし、私達の身近な問題であることには変わりありません。

函館の恵山地区の風力発電の廃止のニュースでまた、エネルギー問題について考えさせられました。

いずれにしても、現在代替エネルギーとされている風力発電や、太陽光発電は、真の意味での代替エネルギーになりきれていないということは言えそうです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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エネルギーの問題は、単純ではありません、しかし専門家でないと理解できないということもありません。エネルギーを考える上で、理解しやすい書籍三冊を以下に掲載させていただきました。


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2014年4月23日水曜日

函館皆様、しばしのお別れ、札幌の皆様これからよろしく、お願いします!!

函館皆様、しばしのお別れ、札幌の皆様これからよろしく、お願いします!!

函館の皆様、長い間お世話になりました。

下はひっこしの模様です。



下は、函館の住居の入り口です


以下は、ご近所の写真です

何とか、荷物をまとめて、引っ越しは終了しました。

本日は、荷物を出して終わり。駅前の東横インに泊まりました。

そうして、本日の夕食は・・・・・・・(゚д゚)!

函館に長い間いて、その存在はずっと前から知り、行きたいと思っていたのに、結局は行けなかった「居酒屋根ぼっけ」というお店でした。

以下の写真のようなものを食べました。

天ぷら盛合です。特に、エビの天ぷら、
頭も食べられて、エビ味噌が堪能できました

ネボッケです

ネボッケのお寿司です

根ぼっけの寿司美味しかったです。

居酒屋ねぼっけの生簀、いろいろな海産物が入っていました

さて、函館最後の食事にも満足して、本日は函館駅前東横インに泊まりです。

明日は、札幌に行き、新居で荷物を受け取ります。

皆様お休みなさい。

2012年5月8日火曜日

【グルメ】利尻島・ラーメン屋『味楽』 ミシュランガイド北海道2012に掲載された店に行ってみた―【私の論評】こんなに遠くに行かなくても、北海道函館の激ウマラーメンが食べられるどころか、ラーメン修行もできるぞ!!

【グルメ】利尻島・ラーメン屋『味楽』 ミシュランガイド北海道2012に掲載された店に行ってみた


北海道の美味しい飲食店しか掲載されていないグルメ本『ミシュランガイド北海道 2012』には、驚くことに数軒のラーメン屋が掲載されている。皆さんご存じの通り、『ミシュランガイド』には味に厳しい調査員が「とても美味しい」と認めた飲食店しか掲載されない。

普通に美味しいのではダメ。かなり美味しくないと載らないのである。しかも、かなり行きにくい場所にある超人気のラーメン屋が掲載されているらしい! ということで、実際にそのラーメン屋に行ってみたゾ!



・かなり行きにくい場所にある
当編集部では以前に『日本でいちばん行きにくい場所にある超人気のラーメン屋』という記事を掲載して、千葉県の奥地にある『アリランラーメン 味平』というラーメン屋を紹介した。今回『ミシュランガイド北海道 2012』に掲載されたラーメン屋は、ソコよりも行きにくいの場所にあるのだ! マジかよ! 行きにくい超人気のラーメン屋さんの順位更新か!?




・本州からの日帰りは「ほぼ不可能」
そのラーメン屋は『味楽』といい、北海道の利尻島にある。利尻島には飛行機とフェリーで行くことができるが、『味楽』の営業時間が11:30~14:00と極端に短いため、北海道に住んでいる人でさえ島から遠ければ日帰りは困難。本州や四国、九州、沖縄に住んでいる人が『味楽』に行く場合は日帰りは不可能と思っていい。稚内か利尻島で1泊したのち、その翌日に『味楽』に行くしかないのだ。記者の経験上、2泊3日は要する。

観光名所利尻島
・他店ではまねできない味 / その理由
通常では考えられないほど利尻昆布を大量に使ってダシをとっているらしく、シェフによると「ウチは漁師の親類から利尻昆布がたくさん入ってくるので、普通以上にダシを濃くすることができるんです。きっと他店さんで同じことをしたら赤字になると思いますよ」とのこと。やはり他店ではまねできない味だからこそ、ミシュランの調査員も「その味」に衝撃を受けたのだろう。


・どうして美味しいのか?
利尻昆布には独特な「コク」があり、それが極度に濃いためウマミの濃縮液といっても過言ではないほど「贅沢な味」を堪能できる。甘めのスープは食欲をそそらせ、焼きしょうゆの「キリッ!」とした味と一緒になって麺の美味しさを引き立てる。


スープが前面に出て味の自己主張をしているため、シナチクとネギ、そしてチャーシューが「サッパリとした余計な味のしない素材の味」なのもGOOD。見た目、スープの色がブラックで雄々しい感じのラーメンに思えるが、むしろ女性に受け入れられそうな優しい味をしているのも特徴。調味料というよりも、ダシである利尻昆布の美味しさが生きている証拠といえるだろう。詳細は、Rocket New 24をご覧になってください。




【私の論評】こんなに遠くに行かなくても、北海道函館の激ウマラーメンが食べられるどころか、ラーメン修行もできるぞ!!

ミシュラン北海道は、4月10日発売されたばかり
皆さん、ミシュラン北海道はもうご覧になりましたか?とくに、首都圏ではなかなか手に入らないようです。『ミシュランガイド北海道』は非常に多くの部数を刷っているものの、その多くが北海道の書店に入荷しているそうです。東京都内のとある大手書店スタッフによると「ミシュランさんの意向らしいのですが、本のほとんどが北海道に送られているという話を聞きました。その影響なのか、当店の都内チェーン全店舗で13冊しか入荷しませんでした」とのことだそうです。

もちろん、『ミシュランガイド北海道』の人気度が高いために手に入らないという理由もあります。よって、二重の理由で「ものすごく手に入りにくい状況」になっているのです。インターネット通販大手の Amazon では、プレミア価値がついて8000~9000円で売られています。

まあ、そのうち北海道以外の地域でも手に入りやすくなると思うので、あせらずに待つのが得策のようです。ちなみに、北海道の書店でも売り切れ状態が続いているようです。『ミシュランガイド北海道』の大多数が入荷している北海道でさえ手に入りにくいとは……。それだけ、北海道の食は、地元でもその他の地域でも大人気だということのようです。

さて、ミシュラン北海道には、ラーメン屋が5軒登録されているそうですが、そのうちの一軒が上の利尻島の味楽ということです。こんな遠くのものまで、登録されているとは、本当にミシュランガイドのスタッフの努力に脱帽というところです。

函館夜景
しかし、北海道には、ラーメン屋が星の数ほどありますから、ミシュランのスタッフだって、全部を食べ歩くことはできないと思います。こちら、函館にも、本当に美味しいラーメン屋さんがあります。こう書くと、上の記事のようにそのラーメン屋さん自体を紹介すると思われるかもしれませんが、そうではありません!!

何と、北海道函館および、その近郊の食材のみをつかった、「本格派函館ラーメンキット」です。詳細は、これを提供する。北海度函館の「株式会社C&C」という会社のサイトならびに、facebookページをご覧になってください。函館は、特に塩ラーメンが有名ですが、そのラーメンの食材ならびに、水、その作成マニュアルも含めたすべが含まれているキットです。

このキットは、函館から直接自宅まで届けられるものです。函館まで来なくても、自宅に全部が届けられ、最初から全部自分でつくることができます。しかも、4人前で、3000円台とかなりお得なセットになっています。マニュアルがついているので、全部自分で最初から誰にでもできるようになっています。ただし、煮込むのに4時間と、かなり時間もかかります。でも、自宅で本格的なものが味わえるし、味わうだけでなく、実際に自分でそれをつくるという、ラーメン屋にでも修行に行かなければ味わえないような醍醐味が味わえます。

上の画像でもわかるように、このラーメンをつくるための、北海道函館およびその近郊の食材のすべてが、ワンパッケージで届けられます。この材料と、大きめのなべさえあれば、誰にでもできるようにマニュアルも完備です。これで、函館ラーメンをご自宅で簡単につくることができます。


ちなみに、含まれる材料は、以下の通りです。
七彩 大地のせせらぎ(天然水)
生麺 5人分(予備用1人分)
メンマ 4人分
北海道産豚チャーシュー4人分 
北海道産野菜(玉葱・人参・長ネギ)
※ 季節生産が不可の場合は道外産
薬味用長ねぎ 少々
オリジナルブレンド塩エキス 5人分
香り脂 5人分
鶏ガラ
背脂
白身
豚骨
ちなみに、函館ラーメンとは、豚骨や鶏ガラ等のダシに塩タレを入れた透明な塩味のスープに、柔らかめの中太ストレート麺が組み合わされます。具は、チャーシュー、メンマ、長ネギ、ホウレン草、麩もしくはナルトが一般的に使用されます。

一般的に塩ラーメンと呼ばれているラーメンであり、地元の北海道函館市周辺では、単にラーメンもしくは支那そばと呼ぶ。要するに、函館で、「ラーメン」といえば、「塩ラーメン」のことなのです。

ここで、函館ラーメンのルーツなど以下に掲載します。

開港から始まった歴史の古い函館ラーメン




安政6年、国際貿易港として開港した函館は、内外のさまざまな文化をいちはやく取り入れた都市でした。明治末期には交通、産業、経済の中心的役割を果たし、東京以北最大の街といわれました。もちろん、食文化もそのひとつであり、ラーメンが市民の間に根ざした歴史も古いものでした。

函館中華会館内部
開港と同時に昆布の買い付けに来函した華僑とは、明治中頃には活発に海産物の貿易で行ききを始めたといいます。函館の人は彼らを広東(カントン)さんと呼んで親しんでいたという話も残っており、今も大町に残る中華会館が当時の賑やかな往来を感じさせます。現在の函館ラーメンのまっすぐな麺と澄んだスープの味わい、そして華僑との親交の歴史的背景などから、函館のラーメンのルーツは、華僑から伝わった中国南部の塩味の湯麺だという説があります。

北洋漁業全盛期に定着した支那そば
明治43年に開館された中華会館と同時にオープンしたのが支那料理「蘭亭」という店。北洋漁業で景気がよかった当時の函館で大繁盛していたといいます。この「蘭亭」のあった、函館一の繁華街、十字街周辺は、カフェーを始め、銀行やデパート、活動写真館、料亭や演舞場などが立ち並ぶ賑やかなところでした。その十字街周辺、恵比須町(現、宝来町)と呼ばれた一角の銀座通りは数百のネオンが輝く華やかさで、喫茶店やカフェー、バーなどが軒を連ね不夜城のようであったといいます。

「支那そば 笑福」の写真と、「ミス潤」のメニュー
その銀座通りにあった「支那そば 笑福」の写真が残っていました。大判ののれんに大きく「支那そば」の文字が見える。残念ながら右上が切れてしまって正確には確認できないのですが、おそらく“専門食堂、支那そば”と表記されているように思えます。現存するこの写真は、昭和9年に未曾有の大火が函館を襲った翌年、昭和10年のものです。この「笑福」の隣にあった純喫茶「ミス潤」(現、宝来町22-19)に今も残る昭和7年のメニューには、ケーキやみつ豆と並んで“ラーメン(支那ソバ)/15銭”とあります。当時のコーヒーの値段が10銭ほどだから、ほぼそれくらいの値段で、支那そばが味わえていたのです。大火後は、お隣に支那そば専門の「笑福」ができたこともあり、壁の小窓ごしに「笑福」のラーメンをお客に出していたといいます。当時の微笑ましい光景が目にうかぶます。

塩ラーメン呼称のルーツ

「函館ラーメン」という呼称はごく最近に町おこしの一環として名づけたもので、味噌味のラーメンである「札幌ラーメン」が顕在化した頃、いわゆるご当地ラーメンの呼称として、函館ラーメンなる呼称が生まれました。



北海道遺産に指定された2001年(平成13年)に、北海道のラーメンの括りで「函館ラーメン」が固有名詞になりました。また1996年(平成8年)に日清食品から発売された「日清のラーメン屋さん」において、「札幌みそ風味・旭川しょうゆ風味」と共に「函館しお風味」が商品ラインナップに並び、北海道遺産に指定されたこれが「函館=塩ラーメン」のイメージ形成に一役買ったという可能性も指摘されています。

家庭でのラーメン作り(これは、麺からつくる本格派)
函館の中華料理店でメニューに「塩ラーメン」の文字が現れたのはごく最近です。それまでは、メニューにも「ラーメン」「醤油ラーメン」「味噌ラーメン」というように、北海道遺産に指定された函館ではラーメンとはそもそも塩味の透明スープが自明のものであり、あえて塩ラーメンとか函館ラーメンというような呼称をする必要はなかったのですが、味噌や醤油が顕在化するにつれ、これらと区別するためにあえて「塩」をつけてわかりやすくしたと言えます。したがって、「函館ラーメン」というよう呼称は、ご当地ラーメンの呼称が一般化したときに、どこかでつけられたものであって、いわば観光客向けのものであるという意識が函館では強いです。したがって地元においては「函館ラーメン」という呼称は一般的ではありません。

函館の有名ラーメン店の厨房
近年、「ご当地ラーメン」の認識が定着する中で、北海道遺産に指定された函館以外の土地においても、いわゆる「塩味のラーメン」が函館ラーメンであるとする新興店も多くなり、澄んだ塩味とストレート麺が特徴とするほかは、魚介系の合わせ出汁であったり、鶏ガラスープであったり、具も魚介類を載せたりと、店によって多少の違いはあるものの、これらも総称して「函館ラーメン」と称していることが多いようです。

さて、このような歴史といわれをもつ、函館の「塩ラーメン」。函館にいらして、食するも良いですが、、これをご自宅でつくって召し上がるのも、函館の食文化の一端を知っていただけるということで、是非一度、「函館塩ラーメン」キットを試してみてください。

函館本町界隈
最近は、このブログに以前掲載したように、日本でも、いわゆるスペンドシフトという消費形態が、進んでいるようです。その一環として、いわゆる体験型消費がもてはやされています。三重県の伊賀の体験型農場などかなり混み合っています。体験型というのが、一つのキーワードのようです。上記のように、遠くまで行ってラーメンを一杯いただいてくるというのも、貴重な体験型の消費ということがいえると思います。ただし、この体験型の旅は、時間もお金も結構かかると思います。

上記のラーメンの体験キットならば、ご自宅にいたまま、気がるに家族全員で楽しめます。私も実際に自宅でつくってみました。ミシュランガイドに掲載されている店、もちろん行ったこともあります。しかし、これだと本当に美味しいのですが、やはり、自ら手がけた、しかも、家族ぐるみで料理した、料理などこれとは比較にできない、醍醐味、充実感があります。これは、他にはかえがたい、家族とのかけがえのない思い出にもなりますし、これ以降、ラーメン屋さんに対する見方が相当かわりました。だかこそ、現在は、レストランなどで美味しいものをいただくというだけではなく、体験型消費が脚光を浴びているのだと思います。なお、ラーメン作り過程については、掲載しませんでした。それは、皆さんが体験してください。

もう一度ラーメンキットの入手先のサイトのURLを以下に掲載します。
http://www.bimi-hokkaidohakodate.com/

関連のFacebookページはこちらです。
http://www.facebook.com/pages/%E5%8C%97%E6%B5%B7%E9%81%93%E5%87%BD%E9%A4%A8%E7%99%BA%E7%BE%8E%E5%91%B3%E3%81%84%E3%82%82%E3%81%AE%E7%9B%B4%E8%A1%8C%E4%BE%BF/248446835247474?sk=app_319539024767926



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