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2016年3月18日金曜日

【お金は知っている】消費増税の災厄もたらす御用学者と無責任議員 自身の「誤り」にダンマリ ―【私の論評】増税推進派の似非論評に騙されない方法(゚д゚)!

【お金は知っている】消費増税の災厄もたらす御用学者と無責任議員 自身の「誤り」にダンマリ 

衆院第1委員室に到着し、質問者の民主・野田佳彦前首相(左)とあいさつ
しながら着席する安倍晋三首相=国会内で2016年2月19日午後0時58分

来年4月に予定されている消費税率10%への引き上げの中止は既成事実化しつつあるが、小欄や産経新聞などで消費税増税中止を主張してきた拙論はそれでよしとするつもりはない。デフレ下の増税・緊縮財政という国際的に見れば非常識きわまりない判断を繰り返す日本の経済知性の貧困さは解消しそうにないのだ。

たとえば、消費税増税を首相に勧めてきた日本の経済学者・エコノミストの財務省寄りの主流派多数が、自らの「誤診」についてダンマリを決め込んでいる。かれらは、増税による景気への打撃の深刻さやデフレ圧力の大きさを軽視し、2014年4月からの消費税率5%から8%への引き上げばかりか、民主党・野田佳彦政権時代の3党合意通り税率10%への再引き上げを15年10月から実施せよと安倍晋三首相に進言したのだった。

首相はそれを押し返し、17年4月に先送りしたのだが、景気条項を外してしまった。景気が悪かろうと、再延期はしないと約束させられたわけである。

8%への増税後、家計消費は低迷を続け、実質経済成長率は14年度に続き15年度もマイナスに陥りそうな情勢だ。この状況は橋本龍太郎政権による1997年度の消費税増税・緊縮財政後と重なる。国内総生産(GDP)の6割を占める家計が増税で痛めつけられる。さらに、アジア通貨危機という外部からのショックの追い打ちをかけられて企業の設備投資意欲が冷え込み、慢性デフレが始まり、現在に至る。

12年12月に発足した第2次安倍政権が打ち出したアベノミクスによって景気は浮揚しかけたが、またもや消費税増税と緊縮財政で失速させてしまった。

東大教授を中心とする主流派学者たちにはふんだんに国家予算をあてがわれている。財務官僚が仕切る政府の諮問機関のメンバーとして経済・財政政策に少なくない影響力を持っている。I教授は8%増税時には「増税しなければ国債相場が暴落する」と騒いだ。

財務官僚上がりの黒田東彦(はるひこ)日銀総裁はそれに唱和して国債相場暴落時には、日銀として対応できない、と首相に警告した。首相は専門家の見解を無視できず、前述したように17年増税に向け「不退転の決意」を示さざるをえなかった。

御用学者以上に責任が重いのは、政権と与野党を含む政治家である。日本経済再生不能の最大の犠牲者は現役、さらに次世代であるからだ。

ところが野党第1党の民主党執行部は野田前政権の増税法案という失政にほおかむりしたい。だから増税中止を言い出せないただの烏合(うごう)の衆である。内閣官房参与の浜田宏一エール大学名誉教授は10%への税率引き上げについて、「今の政権ではない人が主に決めたこと。増税したら船がガクっとくることがわかっている時に、3年前の船長と約束したのだからやりましょう、とは言えない」と語った(14日付ロイター)。

安倍首相は増税凍結を宣言すればよいだけだが、それだけでよいはずはない。 (産経新聞特別記者・田村秀男)

【私の論評】増税推進派の似非論評に騙されない方法(゚д゚)!

上の記事で、"日本の経済学者・エコノミストの財務省寄りの主流派多数"といわれる人たちのうちでも、より罪の重いと思われる、経済学者のリストについては、以前もこのブログに掲載したことがあります。そのリストを再度以下に掲載します。

「震災復興にむけて」
共同提言者・賛同者(2011年6月15日10:00現在)(敬称略)

伊藤 隆敏 (東京大学)
伊藤 元重 (東京大学)
浦田 秀次郎 (早稲田大学)
大竹 文雄 (大阪大学) 
齊藤 誠 (一橋大学)
塩路 悦朗 (一橋大学) コメント土居 丈朗 (慶応義塾大学)
樋口 美雄 (慶応義塾大学)
深尾 光洋 (慶応義塾大学)
八代 尚宏 (国際基督教大学)
吉川 洋 (東京大学)

(★印のついた方は「第3提言の賛成は留保」)
青木 浩介 (東京大学)
青木 玲子 (一橋大学)★ コメント赤林 英夫 (慶應義塾大学)
安藤 光代 (慶應義塾大学)
井伊 雅子 (一橋大学)
飯塚 敏晃 (東京大学)
池尾 和人 (慶應義塾大学)
生藤 昌子 (大阪大学) コメント石川 城太 (一橋大学)
市村 英彦 (東京大学)★ コメント伊藤 恵子 (専修大学)
岩井 克人 (国際基督教大学)
祝迫 得夫 (一橋大学)
岩壷 健太郎 (神戸大学)
宇南山 卓 (神戸大学)
大来 洋一 (政策研究大学院大学) コメント大野 泉 (政策研究大学院大学) コメント大橋 和彦 (一橋大学) コメント大橋 弘 (東京大学) コメント岡崎 哲二 (東京大学) コメント小川 英治 (一橋大学)
小川 一夫 (大阪大学)
小川 直宏 (日本大学)
翁 邦雄 (京都大学)★ コメント翁 百合 (日本総合研究所)
奥平 寛子 (岡山大学)
奥野 正寛 (流通経済大学)
小塩 隆士 (一橋大学)
小幡 績 (慶應義塾大学)
嘉治 佐保子 (慶應義塾大学) コメント勝 悦子 (明治大学) コメント金本 良嗣 (政策研究大学院大学)
川口 大司 (一橋大学) コメント川﨑 健太郎 (東洋大学) コメント川西 諭 (上智大学) コメント北村 行伸 (一橋大学)
木村 福成 (慶應義塾大学)
清田 耕造 (横浜国立大学)
清滝 信宏 (プリンストン大学)
國枝 繁樹 (一橋大学)
久原 正治 (九州大学)
グレーヴァ 香子 (慶應義塾大学) コメント黒崎 卓 (一橋大学)
黒田 祥子 (早稲田大学)
玄田 有史 (東京大学)
鯉渕 賢 (中央大学)
小林 慶一郎 (一橋大学) コメント小峰 隆夫 (法政大学)
近藤 春生 (西南学院大学)
西條 辰義 (大阪大学) コメント櫻川 幸恵 (跡見学園女子大学)
櫻川 昌哉 (慶應義塾大学) コメント佐々木 百合 (明治学院大学) コメント佐藤 清隆 (横浜国立大学)
佐藤 泰裕 (大阪大学)
澤田 康幸 (東京大学)
清水 順子 (専修大学) コメント新海 尚子 (名古屋大学) コメント鈴村 興太郎 (早稲田大学 / ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ) コメント清家 篤 (慶應義塾大学)
瀬古 美喜 (慶應義塾大学)
高木 信二 (大阪大学)
高山 憲之 (一橋大学)
武田 史子 (東京大学)
田近 栄治 (一橋大学) コメント田渕 隆俊 (東京大学)
田村 晶子 (法政大学)
田谷 禎三 (立教大学)
中条 潮 (慶應義塾大学) コメント筒井 義郎 (大阪大学)
常木 淳 (大阪大学)
釣 雅雄 (岡山大学)
中田 大悟 (経済産業研究所)
中村 洋 (慶應義塾大学) コメント長倉 大輔 (慶應義塾大学)
畠田 敬 神戸大学
林 文夫 (一橋大学)
原田 喜美枝 (中央大学)
深川 由起子 (早稲田大学) コメント福田 慎一 (東京大学)★
藤井 眞理子 (東京大学)
藤田 昌久 (経済産業研究所)
星 岳雄 (UCSD)
細田 衛士 (慶應義塾大学)
細野 薫 (学習院大学) コメント堀 宣昭 (九州大学)
本多 佑三 (関西大学) コメント本間 正義 (東京大学)
前原 康宏 (一橋大学)
松井 彰彦 (東京大学)★
三浦 功 (九州大学)
三重野 文晴 (神戸大学)
三野 和雄 (京都大学)
森棟 公夫 (椙山女学園)★ コメント柳川 範之 (東京大学)
藪 友良 (慶應義塾大学)
山上 秀文 (近畿大学) コメント家森 信善 (名古屋大学)
吉野 直行 (慶應義塾大学)
若杉 隆平 (京都大学)
和田 賢治 (慶應義塾大学)
渡辺 智之 (一橋大学)

以 上
なお、このリストは、このブログに掲載した、高橋洋一氏の記事から引用したものです。
その記事のURLを以下に掲載します。
増税勢力はこうして東日本大震災を「利用」した~あの非情なやり方を忘れてはいけない―【私の論評】財務省、政治家、メディアの総力を結集した悪辣ショック・ドクトリンに幻惑されるな(゚д゚)!
被災地にかがみこむ若い女性
このリストそのものは、東日本震災の復興のために、復興税を用いるべきであると、積極的に提言したか、そこまでいかなくても、賛同した人たちです。このリストには、無論、上の記事で田村秀男氏が、I教授とした方も実名で含まれています。

そうして、このリストに含まれている人々は、その後8%増税を積極的に導入せよと提言した人々や、そこまでしなくても、賛同しました。

このリストを見て、自分の母校の教授などの名前が含まれていません。本当に良かったと思います。まあ、母校の経済学の先生たちは、単に経済学では主流派ではないということだけなのかもしれませんが、少なくとも、復興税などという、非常識で古今東西に例を見ない、愚かな提言などしていなかったことを知り、何やら誇らしい気持ちになりました。

さて、以下には、一昨年の8%増税のに関する意見を聴いた有識者会議に参加した人々のリストです。賛成、反対、条件付き賛成、賛否の表明なしの項目で分類してあります。



一昨年の消費税が8%に引き上げられた事は記憶に新しいです。その増税によって景気が非常に悪化した事は、現在では周知の事実です。

平成14年には、一時統計上では、「東日本大震災以上、リーマンショックに次ぐ」景気悪化がありました。下げ幅だけ見れば、あの悲惨なリーマンショック以上の景気悪化に見舞われたのです。

しかし、これは未だ序の口でしかありませんでした。結局今年度も10月-12月期はマイナスで、通年でもマイナスになりそうな状況です。今後さらに景気が悪くなりそうです。これは、消費税が5%に引き上げられた時もそうでした

税収増をお題目に8%へ引き上げられた消費税ですが、このままだと、日本経済が縮小して、税収は自然減を迎えるこになるでしょう。

賛成者は経済界の大物、国際資本関係者など、利権を食い漁って来た連中が多いです。彼らは己が利益の為に増税に賛成をし、なおかつ増税されても自分自身は、痛くも痒くもない人間達なのでしょう。

しかし、いわゆる民間エコノミストの中には、嘘を付き、過ちを謝罪せず、のうのう居座っている連中もいます。以下のような連中です。
熊谷亮丸(大和総研チーフエコノミスト)
武田洋子(三菱総研チーフエコノミスト)
菅野雅明(JPモルガンチーフエコノミスト)
高田創(みずほ総合研究所チーフエコノミスト)
熊谷亮丸

彼らが何をいい、何を間違ったか。そしてこの景気悪化を目前にしつつも、未だに増税に賛成という許すべからざる行為を行っているエコノミストがいるという事。

そもそも民間エコノミストとは、国が富むことにより、顧客にも富んでもらうため、に正しい政策提言を行い、間違った政策があれば批判を加える事が本来の使命だと思います。

経済予測だけエコノミストの仕事ではないはずです。とはいいながら、彼らの場合は、経済予測すら外しているので、全く論外です。しかも、あまりにも常識からかけ離れているということで、箸にも棒にもかかりません。こんな連中が、したり顔で、日々日本経済や金融について語っている事自体が全く信じられません。

国を貧しくし、顧客や潜在顧客等に対しても貧しくなるような道筋を作った人間達は、しかるべき批判を加えなければなりません。

有識者会議にて増税に反対したのは、片岡剛士氏(三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員)等、たったの六人です。

今の日本では、経済に関してはこのような非常にお粗末な状況です。大学・大学院の教授や民間エコノミストがこの体たらくです。

このような状況だからこそ、過去の日本は失われた20年というとんでもない停滞状況を迎えてしまったのです。そうして、愚かな消費税増税や、愚かな金融引き締めさえしなければ、日本はあのようなひどい停滞をしなかったはずです。

このようなことになってしまっのか、昨日のこのブログでは、以下のように掲載しました
最近の日本では、「体系知」を体得していない人々が増えたのだと思います。そのためでしょうか、過去の日本は、失われた20年というとんでもない状況に見まわれ、停滞しつづけました。
その記事のリンクを以下に掲載します。この記事をまだ読まれていない方は、是非ご覧になってください。
二度の世界大戦で敗れたドイツが、それでもヨーロッパの「頂点」に君臨し続ける本当の理由
ドイツのメルケル首相(左)は理系、フランスのオランド大統領は文系
 詳細は、 この記事をご覧いただくものとして、体系知とは、ドイツの大学の改革を行った、シュライエルマッハーによる概念です。体系知についてのみ以下にコピペしておきます。
シュライエルマッハーの考え方は、「知は体系知でなければ意味がない」というものです。オタクのように、断片的な知識を山ほど持っていても意味はない。それらの知識がどう関係しているのか。そうした「体系知」を体得しないと、知は完成しないという考え方です。
 8%増税など、平気で推進した人々のうち、本来指導的立場にある人たちは、それなりに頭もよく、優秀なはずなのに、なぜこのような誤りをおかしてしまったかといえば、彼らはそれなりに専門知識などは持っているのでしょうが、残念ながら、「体系知」を持っていないのだと思います。だから、平気あのような酷いことをしでかすのです。

上の記事で、私は「このリストを見て、自分の母校の教授などの名前が含まれていません。本当に良かったと思います」と掲載しました。

これは、おそらく偶然ではないと思います。私は大学を受験するときには、意図的に理系を選択しました。理系でも、理系中の理系である、理学部を選びました。

なぜそのようなことをしたかといえば、文系の大学や、総合大学の文系には、とんでもない教授がいることがおうおうにしてあるからです。はっきりいえば、いわゆる、反日的であるとか、左翼思想にどっぷりつかった連中です。

大学自体もなるべく、文化系に学部にもなるべくそういう人がいない大学を選びました。そうして、理系に進んだのは、こういう連中の感化を受けるのは絶対嫌だったからです。そうはいいながら、教養課程においては、文系の科目も履修しなければなりません。ですから、文系の科目を選択するときには、徹底的に担当教授の実績や、思考傾向など調べあげました。

その結果、自分の水準で、偏りがないと思われる人の科目しか履修しませんでした。そのせいですか、大学生活を日々清々しく過ごすことができました。

私の出身大学の経済学部の教授の名前が、先のリストに掲載されていないのには、そのようなことも関係しているのかもしれません。無論、私が学生だった頃は、随分昔なので、このリストに掲載されている人たちに習うなどということはないでしょうが、それにしてものリストに掲載させている人たちの、先生に習う可能性は十分あったと思います。

いずにせよ、習うべき先生をこのように選ぶということを真剣に行えば、多少とも「体系知」に近づくことができるのかもしれません。私の「体系知」など、非常に範囲も狭くて、お恥ずかしいものなのですが、それにしても、社会人になってから、大学で習ったことも随分役立ちました。

少なくとも、私のように、大学などで、受動的に学ぶだけではなく、習う先生を出来る限り、選ぶということで、体系知に近づくことはできるのだと思います。

ただし、どうしても入りたい大学に、とんでもない教授がいて、その教授の科目を履修しなければならない場合など、本当に辛いことだと思います。しかし、そん場合でも、きっと体系知を身に付ける方法はあるのだと思います。

たとえば、とんでもない教授の授業を受けざるをえなくても、ただ単に、受動的に授業を受けるのではなく、その教授の授業を鵜呑みにするのではなく、いわゆるクリティカル・シンキング(批判的思考)を持って受けるということが考えられます。


そうすることにより、批判的思考ながら、その教授の思考を徹底的に学び、試験や小論文では、無論、満点が取れるように頑張り、しかし、結果として、面従腹背で、クリティカル・シンキングの方法を徹底的に身に付けるなどのことが考えられます。

そうして、その他にも、昨日も示したように、体系的な読書をして、これはと思う人と、書籍の内容について話し合いをするなどのことをすれば、きっと、体系知の真髄を体得でき、それこそ、増税派の人々が一見まともなことを言っていたとしても、それに惑わされようなこともなくなると思います。

特に、体系的な読書をして、良い人に巡り合えれば、大学や大学院に行かなくても、「体系知」を体得し、知を完成できる機会を得ることができると思います。

たとえば、あのYouTuberとして有名な、Kazuyaさんなど、そうかもしれません。彼は、高卒だそうですが、それこそ、並の大学院卒の人などよりも、はるかに優れているところがあります。おそらく、読書など結構されているのだと思いますし、それに倉山満氏という人物に巡り会えたことが、彼をして「体系知」を体得させることにつながっているのだと思います。

倉山満氏(左)、Kazuya氏(右)
安倍総理は、長期政権を築くことができれば、増税を推進した財務省の高級官僚や政治家、増税推進一色だったマスコミ、上記の2つのリストに掲載されている人や、このリストから漏れている人でも、増税を推進したり、それに賛同した人たちをその罪の重さに準じてそれ相当の処断を何らかの方法でしていただきたいものです。

これを曖昧にしてしまい、そのようなことをしなければ、いつまたとんでもない経済政策が実行されて、日本が再び停滞することになってしまいかねないと思います。そうしてて、私たち自身も、ありとあらゆる方法をとって、似非論評には騙されないようにすべきものと思います。

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