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2010年8月29日日曜日

慶應義塾大学、Twitterで未来の暮らしを描き出す社会実験開始―未来は予測すべきものでもないし、予測できるものでもない?

慶應義塾大学、Twitterで未来の暮らしを描き出す社会実験開始(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

http://journal.mycom.co.jp/news/2010/08/27/066/index.html


未来は予測すべきものでもないし、予測できるものでもない?
各方面で予測が行われているが、満足にあたった試しはない。それは、
そうだ、そんなに簡単に予測ができるなら、誰も
苦労はしないし、世の中誰もがなんでもうまくできるはずだ


さて、この未来の暮らしを描き出すという社会実験はうまくいくのでしょうか?まあ、やり方次第でしょうね。


ドラッカー氏は、未来は予測すべきものでもないし、予測できるものではないとしています。さらに、無理に予測をすれば、必ず落とし穴にはまるとしています。


未来に関して、ドラッカー氏がその著書に書いていることと、それに対する私の解説など下に掲載します。




新しい現実が見える - すでに起こった未来を見つけ、その影響を見ることによって、新しい知覚がもたらされる。新しい現実が見える。まず必要なことは、見えるようにすることである。できることや、しなければならないことは、そのあと簡単に見つかる。
この言葉では、知覚という言葉に注目していただきたいです。世の中には、まだまだ、デカルトの亡霊(デカルトは、世の中の事象はすべて細かくして、分析をしていけばすべて判るとした。極端なことをいえば、爪を細かく深く探求すれば、人間がわかるとした)につきまとわれている人がいて、世の中の事象はすべて分析をすれば、わかるとか、なんでも、細かく分析すれば、真実が見えると思っている人がいます。実は、それでは何も見えてきません。まずは、知覚することが大事であることをドラッカーは説いています。知覚することなし、ものごとを進めてもほんど無駄であり、すでに起こった未来はみることができきません。

なぜなら、現在おこっていることを分析していたのでは、すでに起こった未来ではなく、もう過去になりつつある事柄が大勢を占めているからです。だから、世の中で起こっていることのうち、今は少数でありながら、将来大きくなっていくことは分析ではなく知覚によってもたらされるのです。

無論、分析が無意味といっているわけではありません。知覚が先であって、その知覚を裏付けるためいろいろ分析することに意味があります。それなしに、最初から分析だけしていては、見えるものもみえなくなります。

将来あるべきものを創造する - 未来を予測しようとすると罠にはまる。行うべきことは、現在あるものをマネージメントすることである。そして、将来ありうべきものや、あるべきものを自ら創造するべく働くことである。
将来を自らの手で創造すれば、それは予測どころか、これほど確実なことはありません。

未来に何かを起こすには、勇気を必要とする。努力を必要とする。信念を必要とする。決定のためには、いろいろな案がなくてはならない。ただし、可・否の二案だけでは不足だ。決定しないという決定もあることを忘れない方がいい。反対論がない場合には結論を出してはならない。勇気と勉強に不足があれば反対論は出ない。
これは、すべての人が賛成するようなことは、ろくなものがないということを意味しています。今世の中で、当たり前になっているもの、たとえば、コカコーラや、ポカリスエット、オロナミンCドリンクなど、最初に世の中 出したときには、ほとんどの人がこのようなもは、誰もお金をだして飲むことなどはないだうと予測しました。しかし、その予測は見事に外れたことは皆さんご存じですね。

世の中を変える研究をやれ - 私は毎年、ノーベル賞受賞者の記念スピーチを読む。彼らの多くが、授賞理由となった業績は、世の中を変える研究をやれとの恩師の一言によってもたらされたと言っている。
これは、企業にとっても同じことです。企業はマーケティングばかりやっていれば、いずれ駄目になります。いずれ、単なるブローカーのような存在になってしまいます。やはり、イノベーションが必要です。常に変化していくつもりがなければ、いずれは限界的な存在になってしまいます。企業は常にイノベーティブでなければなりません。それも、天才のひらめきや思いつきで実施するのではなく、いつも恒常的に実施しなければなりません。そのためには、まずは、今やめて、何も影響のないようなことは、やめてしまうべきです。このようなことを定期的に恒常的に行って行くべきです。


以上のようなことから、上のTwitterで未来の暮らしを描き出す社会実験が成功するための条件がみえてきたと思います。まずは、この試みは、実験主体が自ら未来を創りだすということではありません。あくまで、すでに起こった未来をなるべく多くツイートの中から見出すといことです。


この実験、ツイートする人たちが世の中の変化を起こすというわけではないことです。ツイートする人たちは、あくまで無意識で、ツイートしてもらい、それを沢山蓄積して、そこから実験をする側が、すでに起こった未来を見つけ、その影響を知覚ことによって、未来そのものを知覚できるかどうかが鍵になりそうです。


あくまで、実験する側の知覚能力が実験の成功を握る鍵になりそうです。いずれにせよ、こうしたことはツイートする側が無意識であれば、あるほど良いと思います。ツイートする側が、変に意識して、自分の未来予測を披瀝するような姿勢では成功しないでしょう.。


ツイートする側は、こんなの見てきたけど、珍しいよねくらいの感覚でツイートし、そうした事実の積み上げが、実験をする主体が未来を知覚できるかできないかが、実験の成否を決めると思います。


無論、この実験おそらく、実験主体側が、ツイートする人たちを、そのように導いていくのだと思います。


おそらく、このような試み、勿論、日本では始めてでしょうから、社会実験としては面白いし、意義のある事だと思います。


この実験の経過や、どのような結果になるのか、このブログでも、追跡して、掲載していきます。


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