辛坊治郎氏の的確な都議選分析— CatNA (@CatNewsAgency) 2017年7月8日
『内田茂を表に出して自民が勝てるはずがない』『モリ・カケも This is も関係ない』『維新が大坂で勝った時と同じ』『都市部の有権者は受け皿ができれば流されやすい』→メディアも石破も、都合良く解釈しているだけですね。 pic.twitter.com/tg00S07TGD
【私の論評】都議選結果は維新が大阪で勝った時と同じ(゚д゚)!
私は、辛坊治郎氏の経済に関する論評は間違いが多いと思います。たとえば、円高を是認したり、経済に関する論評は明らかな間違いです。これについては以前このブログでも批判したことがあります。
辛坊治郎氏 |
実は、これに関してはあの「そこまで行って委員会NP」の本日放送分でも、同様の発言をしており、非常に分かりやすかったです。この非常にわかりやすいということが、やはり核心をついているのだと思います。
小池百合子知事の都議選の戦い方は、まさに維新が大阪って勝ったときの方式のコピーなのです。このことに気づかない自民党は、大失敗をしてしまったのです。「もり・かけ」その他議員の不祥事、閣僚の失言、「安倍辞めろコール」など、全く関係ないとは言わないものの、選挙の大勢を変えたということはないでしょう。
今一度都議選の結果を振り返ってみます。
民進党は7議席→5議席となっていますが、選挙前に敵前逃亡した議員が8人もいたため、実質は15議席→5議席で3分の1になっています。
これは「大阪維新の会」誕生で、民進党議員がほぼいなくなった大阪府議会と似ています。
現在の大阪府議会の党派別勢力は以下。
大阪維新の会大阪府議会議員団 41人
自由民主党・無所属 大阪府議会議員団 25人
公明党大阪府議会議員団 15人
日本共産党大阪府議会議員団 2人
民進党大阪府議会議員団 1人
無所属 1人
(ちなみに大阪市議会では現在民進党議員は一人もいません)
今、マスコミや野党は「自民党にNOが突き付けられた!」と、嬉々として報道していますが、それは「大阪自民党にNO」「東京自民党にNO」であって、国政での自民党ではありません。
単位は万 |
一方得票数では、初の都議選で49人が当選し第1党の座を獲得した都民ファーストの会は、党派別の得票率が33.68%に達しました。一方、過去最低の23議席と惨敗を喫した自民党は22.53%。議席数だけでなく、得票率でも都民ファーストに大きく差をつけられました。
自民は2013年の前回から約14ポイント減らす結果になりました。公明党は自民と同じ23議席だが、得票率は13.13%でした。自民の場合、七つの1人区のうち六つで落選者を出すなど、落選者に投票する「死票」が多く発生し、得票率が効果的に議席につながらなかったとみられます。これは、やはり、選挙上手の公明党の選挙活動がいかに的確であったかを示すものであると考えられます。
改選前から2議席増の19議席と善戦した共産は0.22ポイント増の13.83%。候補者の離党が相次ぎ5議席に終わった民進党は、6.90%で前回(15.24%)の半分以下の水準に落ち込みました。
そうして、この結果を辛坊氏の分析とあわせてみると、かなり理解しやすいと思います。やはり、都民は「東京自民党にNO」をつきつけたのです。
大阪のことを考えると、民進党はいずれ都議からも姿を消すのだと思います。
今後の地方選挙でも負けたくなければ、地方の自民党は今回の都議選の結果を良く点検すべきです。
特に都市部で、都民ファーストや、維新の会のような受け皿がないなら、旧来の方法で努力すれば良いかもしれませんが、何らかの形で受け皿ができた場合には、旧来の方法で戦っていれば、都議選のように惨敗する可能性が高いということです。