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2018年11月11日日曜日

【熱戦と日本の針路】エスカレートする米中の軍事的緊張… 安倍政権は中国封じに「財政出動」を― 【私の論評】日本が増税等の緊縮で「ぶったるみドイツ」のようになれば米は日本にも制裁を課す(゚д゚)!



 ドナルド・トランプ米政権は、経済分野でチャイナ(中国)を締め上げているだけではない。軍事的にも、その影響力を封じ込めるために積極的に行動している。

 米海軍のイージス駆逐艦「ディケーター」が9月30日、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島周辺で「航行の自由作戦」を実行中、中国海軍の蘭州級駆逐艦が41メートルの距離まで異常接近する事件が発生した。米側の発表によると、警告にも関わらず、中国駆逐艦は攻撃的な動きを繰り返したという。

 米空軍は9月下旬、核兵器搭載可能なB52戦略爆撃機を南シナ海に派遣し、中国への圧力を強めた。ジェームズ・マティス米国防長官は、10月中旬に予定していた中国訪問を取りやめている。

 米海軍のイージス駆逐艦「カーティス・ウィルバー」と、イージス巡洋艦「アンティータム」は10月22日、台湾海峡を航行し、米国が台湾の独立を擁護する姿勢を明示した。米国防総省のロブ・マニング報道部長は「2隻の航行は、米国が掲げる『自由で開かれたインド太平洋』構想に基づく。今後も艦船や航空機の航行や飛行を続ける」と明言した。

 米国は8月9日、宇宙軍の創設を発表した。これはロシアではなく、中国の宇宙戦力拡張に対抗するためである。米国がロシアを警戒しながらも、敵対していないことは、米露両国が10月9日、合同で金星探査ロケットの打ち上げを2026年に計画していると発表したことでも分かる。

 トランプ氏が10月20日に発表した中距離核戦力(INF)全廃条約の破棄方針も、ターゲットは中国である。中国はINF条約に署名していないので、まったく制限を受けることなく中距離核ミサイルを拡充してきた。

 中国共産党は国内で、ウイグル人、チベット人への残酷な抑圧体制をますます強化している。在日ウイグル人のトゥール・ムハメット氏によれば、強制収容所に収監されているウイグル人は300万人を超えているという。在日チベット人学者のペマ・ギャルポ拓殖大学教授の推測では、過去10年間に、共産党政権に対して焼身抗議したチベット人の数は1000人を超えている。

 マイク・ペンス米副大統領による10月4日の演説は、こうした中国の人権抑圧体制との全面戦争を宣言したものだ。

 「米中熱戦」の最中に、日本企業が中国経済への協力を進めるのは、いかにも日本の国益に反した行為である。こうした人権抑圧体制に協力して、利益を上げること自体が非倫理的である。

 それを防ぐためにも、安倍晋三政権は消費増税を延期して、積極的な財政出動で国内市場の拡大を図るべきだ。そうすれば、日本企業が「一帯一路」などという、怪しげなビジネスに取り込まれなくても済む。

 国際通貨基金(IMF)は10月10日、日本政府の資産と債務はバランスがとれており、債務過剰ではないと発表した。今や自信をもって、安倍政権は財政出動を行うべきである。 =おわり

 ■藤井厳喜(ふじい・げんき) 国際政治学者。1952年、東京都生まれ。早大政経学部卒業後、米ハーバード大学大学院で政治学博士課程を修了。ハーバード大学国際問題研究所・日米関係プログラム研究員などを経て帰国。テレビやラジオなどで活躍する。著書に『国境ある経済の復活』(徳間書店)、『太平洋戦争の大嘘』(ダイレクト出版)など多数。

【私の論評】日本が増税等の緊縮で「ぶったるみドイツ」のようになれば米は日本にも制裁を課す(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事にもあるように、日本は一帯一路に参加するべきではありません。それは今後の対米関係を考えれば当然そういうことになります。それ以外にも理由があります
それは、一帯一路の前途が暗く、失敗の可能性が高いことです。日本は中国の覇権主義的拡張政策から距離を取ったほうが良いです。その理由を以下に述べます
第1に、一帯一路に対し他の地域大国が必ずしも支持を表明していないことです。6月10日に中国の青島で開かれた上海協力機構(SCO)首脳会議で、習近平国家主席は加盟国のリーダーたちから支持表明を獲得して結束を演じようと腐心しました。ところがかねて反対姿勢を崩さなかったインドは支持を表明しませんでした。
ロシアはどうでしょうか。中国が外国元首に初めて与えた「友誼勲章」を胸にSCO会議を後にしたプーチン大統領。その翌日に開催したのが、ユーラシア経済同盟に加わる旧ソ連5カ国の代表による集団安全保障会議だったのが象徴的です。
同盟には旧ソ連圏の権益を守り、中国の進出を防ごうとの共通した狙いがあます。特にプーチンがロシアの裏庭と見なす中央アジアにおいて、一帯一路の伸長と各国への食い込みに神経をとがらせています。
時を同じくして、ロシアは中国のミネラルウオーター企業が極東の水がめ、バイカル湖から飲料水を採取するのを禁じる措置を取りました。ロシア人の流出が進むシベリアに大挙して進出してくる中国系企業は、環境を破壊するだけでなく政治的な脅威と化しつつもあります。
歴史的に中国は「シベリアから樺太までの広大な領土を帝政ロシアに奪われた」と思い込んできました。いつかは「失地回復」しようという野心にロシアは気付いています。
第2に、日本は東シナ海の自国領を守り、中東産石油の安定供給を確保するため、インドやアメリカ、オーストラリアなどを加えた「自由で開かれたインド太平洋戦略」を唱えています。日本が一帯一路に反対するインドと戦略的に組もうとしながら、裏では中国に笑顔を見せれば、国際社会から批判されることになるでしょう。そうした日本の無節操は、民主主義や人権尊重の思想を共有する国との関係を強化しようという、従来の「価値観外交」から逸脱することになります。
第3に、日本は自らの積極的な関与によって、一帯一路の不透明な部分を改善できる、と過信しているところがあります。中国は既に海でも陸でも、一帯一路に巻き込まれた小国を借金漬けにし、中国政府の呪縛から離脱できないようにしてきました。
港湾整備に巨額の融資が投入され、返済のめどが立たなくなったスリランカは仕方なく港湾権益を中国に99年間の契約で譲渡しました。ラオスやタジキスタン、モンゴルなど陸の沿線国も多額の借金を抱え、中国の息が掛かった商人が政治に介入し始めました。
パキスタンでは中国の支援によって、アラビア海と中国西部を陸路で結ぶグワダル港開発が進行。その結果、国際社会が進めるテロ封じ込めにまで支障を来しています。実際、パキスタンはイスラム原理主義勢力タリバンよりも、中国が「分離独立主義者」と敵視する亡命ウイグル人に対する弾圧を強めているほどです。

日本はこうした中国の反人道的行為に加担するのか、良識が問われています。日本は70年代から戦時賠償金の代わりに円借款を超低金利で提供し、中国の近代化に大きく貢献しました。だが日本がいくら真摯に過去の反省を示しても、中国政府が扇動する反日の炎は消えませんでした。機会さえあれば、「打倒小日本(ちんぴら日本をつぶせ)」という官製の反日ナショナリズムが再燃しました。

一帯一路に協力し、日本が供与したハイテク技術が中国軍の空母や武器と化すことになります。将来、日本の政治家や財界が後悔してももう間に合わないのです。

 次に、上の記事では、安倍政権は、日本企業が「一帯一路」などという、怪しげなビジネスに取り込まれないように財政出動をすべきとしていますが、それ以外にも理由はありませす。

それは、このブログにも過去に何度か経済してきたように、日本が「ぶったるみドイツ」のようにならないためにも、財政出動が必要です。

緊縮に緊縮を重ねてきたドイツがどのようになっているか、特の安全保障面でどのようにひどいことになったのかは、このブログでも掲載したことがあります。その記事のリンクを掲載します。


詳細は、この記事をご覧いただくものとして、ドイツの緊縮財政により安全保障に悪影響をおよぼしている状況を記載している部分を以下に引用します。
ドイツ空軍(ルフトヴァッフェ)の主力戦闘機「ユーロ・ファイター」のほぼ全機に“深刻な問題”が発生し、戦闘任務に投入できない事態となっています。現地メディアによれば全128機のうち戦闘行動が可能なのはわずか4機とも。原因は絶望的な予算不足にあり、独メルケル政権は防衛費の増額を約束したが、その有効性は疑問視されるばかりです。 
ドイツは“緊縮予算”を続けており、その煽りを受けてドイツの防衛費不足は切迫しています。空軍だけではなくドイツ陸軍においても244輌あるレオパルト2戦車のうち、戦闘行動可能なのは95輌などといった実態も報告されています。 
こうした状況に追い込まれた原因の一つとして、ドイツを含む欧州連合(EU)には、財政赤字が対GDP比で3%、債務残高が対GDPで60%を超えないこととする「マーストリヒト基準」があり、財政健全化を重視しすぎるとの声が経済専門家の間にはあります。
ドイツの主力戦車「レオパルド2」
昨年10月15日、ドイツ潜水艦U-35がノルウェー沖で潜航しようとしたところ、x字形の潜航舵が岩礁とぶつかり、損傷が甚大で単独帰港できなくなったのです。 
ドイツ国防軍広報官ヨハネス・ドゥムレセ大佐 Capt. Johannes Dumrese はドイツ国内誌でU-35事故で異例の結果が生まれたと語っています。
ドイツ海軍の通常動力型潜水艦212型。ドイツが設計 建造しドイツの優れた造艦技術と
最先端科学の集大成であり、世界で初めて燃料電池を採用したAIP搭載潜水艦である。
紙の上ではドイツ海軍に高性能大気非依存型推進式212A型潜水艦6隻が在籍し、各艦は二週間以上超静粛潜航を継続できることになっています。ところがドイツ海軍には、この事故で作戦投入可能な潜水艦が一隻もなくなってしまったというのです。 
Uボートの大量投入による潜水艦作戦を初めて実用化したのがドイツ海軍で、連合国を二回の大戦で苦しめました。今日のUボート部隊はバルト海の防衛任務が主で規模的にもに小さいです。 
212A型は水素燃料電池で二週間潜航でき、ディーゼル艦の数日間から飛躍的に伸びました。理論上はドイツ潜水艦はステルス短距離制海任務や情報収集に最適な装備で、コストは米原子力潜水艦の四分の一程度です。 
ただし、同型初号艦U-31は2014年から稼働不能のままで修理は2017年12月に完了予定ですかが再配備に公試数か月が必要だとされています。
ドイツ軍が、緊縮財政でこのような様になっているのです。日本の自衛隊はこれほど酷くはないですが、それにしても以前から緊縮で自衛隊員の工夫でなんとかしてきましたが、 来年10 月から緊縮財政の一手法でもある、消費税の10% への増税をしてしまえば、一時税収が増えたにしても、その後は再度デフレに舞い戻り、税収が大幅に減ることが十分予想されます。

ドイツの場合は、中国からは距離的になかり離れています。直接の脅威はロシアですが、そのロシアは現状ではGDPが韓国より若干少ない程度です。韓国のGDPは東京都と同程度です。ロシアというと大国扱いされることがありますが、それはソ連時代の核を継承しているのと、軍事技術が進んでいるからであり、実際には大国ではありません。また、人口も1億4千万人であり、日本より2千万多い程度です。

そのロシアは現状では、NATOと直接対峙する力はないです。だからドイツの軍事力が現状のように緊縮でとんでもないことになったにしても、EUはドイツ以外にも大国があるのでなんとかなります。

しかし、アジアにおける中国はロシアとは違います。中国の国民一人当たりのGDP は日米には及ばないですが、それにしても中国は人口が多く13 億人以上であり、国全体のGDPは世界第2位であり、やはり日本がしっかりと中国に対峙しないと、とんでもないことになります。

日本は、少なくとも日本の領土は日本が守る体制を整え、米国が中国と対峙しているときには、少なくとも米国を支援できる体制を整えなければなりません。

そのような時に、緊縮財政をして、安全保障にかける資金が逼迫すれば、日本も「ぶったるみドイツ」のような状況になりかねません。そうなれば、アジアの安全保障の状況はかなりかわり、中国にとって都合の良い状況になるのはいうまでもありません。

そんな状況をトランプ政権が許容するはずもありません。一帯一路が原因で、日本がこのような状況に陥れば、米国は日本に対しても制裁を課すことになるでしょう。

日中友好などに浮かれて、一帯一路に浮かれて、協力をした企業など、真っ先に米国の制裁対象となるでしょう。一対一路は儲けにならず、米国から制裁を受け、日本企業は半殺しの目にあうかもしれません。

また、消費税増税などの緊縮財政を実行して、それが故に安全保証が疎かになり結果として日本が「ぶったるみドイツ」のようになれば、これも制裁の対象になるでしょう。

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2012年6月13日水曜日

橋下徹氏「変心」で進路に困る維新政治塾生―【私の論評】橋下氏がすみやかに国政選挙に出で、勝利を収める方法が一つだけある!!

橋下徹氏「変心」で進路に困る維新政治塾生:



「大阪維新の会」の代表者、橋下徹大阪市長が国政進出について、初めて否定的な見解を述べた。これに動揺するのは、同会が運営する「維新の会政治塾」の塾生たちだ。高い学費を支払ったのは国政の場に自分の人生を賭けるため。橋下氏の変節で、2000人が路頭に迷うのか?


「報道を見てびっくりしました。これではしごを外されでもしたら…」

30歳代の塾生の一人はこう話す。国政進出は前向きに考えていただけに、もし本当ならショックは大きい。それもそのはずで、5月の終わりに大阪市内で開催された維新政治塾。チューターを務める同会派の大阪府議、市議らが「(選挙費用として)1000万円以上は用意できないといけない。今後のことについては、何も聞かされていないけど」と話していたのだという。

現在の「橋下チルドレン」たちは約2000人。それが選考を経て、1000人弱に絞り込まれ、今週中には各塾生のところに合格の通知が届くようになっている。そして23日に入塾式が行われ、石原慎太郎都知事が講義をすることも決まっている。もしも、撤退ならばまるで途中で道を絶たれてしまった感がある。


参加者たちの中には、30歳代のエリート層も数多く、それなりの資質を備えている上に、収入レベルもソコソコあるということで、維新の会の弱点の一つである、「資金面」を補うことができるとも見られていた。

一人あたりで年間で約12万円、全体では2億円以上という高い学費を集めている以上は、このままということは、通常は考えられない。

【私の論評】橋下氏がすみやかに国政選挙に出で、勝利を収める方法が一つだけある!!

橋下市長は、維新の会を結成後も、塾生を集める前までには、何回か「自分は国政にはでない」ということを何回か明言していました。しかし、塾生を集めてからの発言は、今回が初めてです。そうして今回の発言、私自身は正しいものと考えます。なぜなら、このブログにも過去に何回か掲載してきたように、橋下氏は、未だ国政には疎く、今後短くて5年、長ければ10年くらいは、市長をしながら、国政を真剣に学ぶことがあると思うからです。



国政は、地方政治と比較すれば、かなり難しく、経済一つとっても、マクロ的見方ができなければ、現在の民主・自民・公明の実務者会談のごとく、デフレの最中での増税に関して何の疑問ももたず、増税することを前提とした頓珍漢な論議をするなどという馬鹿真似をして、税率をあげても、税収は増えないどころか、さらにデフレスパイラルに日本をはめ込むということになるこに、全く思いも浮かばないということにもなりかねません。

さらに、安全保障・外交となれば、地方政治の首長の力量では、度し難いことが山積しています。これは、何も、地方政治の首長が簡単などと言っているわけではありません。地方政治にも、難題がたくさんありそれなり難しさはあります。しかし、国政と比較すれば、そもそも、規模が違いますし、考慮しなければならないことは、はるかに多いということです。


それに、目の前に、民主党という事例もあります。彼らは、国政に直接タッチはしてこなかったものの、野党として何年かやってきたはずだし、それに、過去に自民党等の政治家であった人も大勢います。にもかかわらず、あの体たらくです。このようなことを考えると、橋下氏が、国政に参加するにしても、今のままで参加すれば、民主党の二の舞を舞うだけになると思います。














これに関しては、このブログにいくつか書いたことがあるので、本日は、それを以下に引用します。

まずは、過去の経済に関しての発言からです。これは、2009年6月の発言です。



橋下知事が民主の方針転換批判 「赤字国債発行なら大うそつき」-民主党ブーメラン効果で八つ裂きになるか?
政府が赤字国債を増発する方針を固めたことを受けて、大阪府の橋下徹知事は6日、「民主党政権の根幹を揺るがすような方針転換だ」と批判し「金が足りないなら赤字国債ではなく、増税議論を進めないといけない」との見解を示した。
橋下氏が、マクロ経済に関してあまり知識がないことは、この発言でも良く理解できました。まずは、デフレという認識がほとんどありません。デフレの最中の増税など、古今東西どこの国でも成功したためしはありません。それに、確かに、民主党は、従来「赤字国債」は刷らないということを名言してきたのですが、この当時でも、そうして現状でも、国債を刷って、公共工事などをやったほうが良いということには変わりありません。この理屈に関しては、本日は、本題ではないので、その理由など知りたい方は、当該ブログなどを読んでいただければ、幸いです。

その後、折に触れて、橋下氏の地方政治の首長としては活躍されていたのですが、やはり、国政音痴的な発言がたびたびありました。そうして、極めつけは、あの維新八策です。これについても、以前このブログで掲載したので、これも以下に要点だけコピペしておきます。

橋下バブルに踊る懲りない“シロアリ”たち―【私の論評】潰し屋に惑わされることなく、今は国家についての認識を高めて自分自身を信じるべき!!
維新八策は、企業であれば、設立趣意書のようなものだと思います。設立趣意書が、長期経営戦略のようであっては良いはずがありません。であれば、あんなに書き連ねるのは間違いだと思います。本来はどんな会派なのかはっきりさせ、さらに、結局何をやりたいのかはっきりさせるだけで良いのであり、そのやり方まで細かく書き連ねることは間違いです。こんなことからも、橋下さんには、今は良いブレーンがついていないことをうかがわせます。 
そうして、なぜ、上のように細かなことまで書いてしまうのかといえば、いわゆる、シロアリさんたちなのだとおもいます。このシロアリさんたちの思ったことで、あまり、咀嚼されていないことでも、拙速に入れてしまったのだと思います。ここでは、わざわざ書きませんが、これが、多分このシロアリさん、あれは、多分このシロアリさんと特定できそうな部分さえあります。まずは、大括りで、どのような国にしたいのかを前面に打ち出すだけで良いのであって、そのやり方は、それこそ議論百出で、つめていくというのが正しいやり方だと思います。

維新八策に関しては、あまりに出し方が、拙速であり、粗暴でさえあったと思います。維新八策そのものについては、本日の本題ではないので、詳細をお知りになりたい方は、是非当該ブログを読んでいたたげれば、幸いです。

それに、このブログには掲載しなかったのですが、ベーシックインカムについても、酷い穴があったことが明らかになっています。私自身は、このような重箱の隅をつつくつもりはないのですが、実際維新八策には、このような細かいことまで、記載されいて、全部を検証することなど不可能ですが、それにしても、これは、あまりに酷いほころびなので、敢えて掲載しておまきます。これは、あまりくだくだしく、書くよりも、下にこれを指摘している動画を掲載します。





結局、民主党のマニフェストよりも、さらに細かく政治家ではなく、まるで、木っ端役人が書いたものをあまり検証もせずに、維新細かいことまで記載し自らの手足を縛るようなことをしてしまっています。

これは、要するに、維新の会に結集している人たちの、ベクトルが一致していないため、様々な立場の人の意見をそのまま反映して作成したため、このようなことになっているのだと思います。やはり、国政に対する考え方が、大枠では一致していなければ、選挙互助会である、自民党や、民主党と同じ、いや、自民党の焼きなおしでしかない分劣化している民主党よりも、まだ酷い選挙互助会組織になってしまうと思います。

こういうことを認識しているからこそ、橋下氏は、国政進出について、塾生を集めた後で、初めて否定的な見解を述べたのだと思います。しかし、このようなことに気づくだけ、既存の政治家などよりはるかにまともだと思います。やはり、他の政治家などと異なるということであり、優秀だと思います。松下政経塾出身のボンクラ政治家などとは違います。

松下政経塾塾生
私は、この橋下氏の考え、全く正しいと思います。ただし、私は、橋下氏が国政に早期に、たとえば、次の衆議院議員選挙に出て、成功する道が一つだけあると思います。

それは、現状の民主党、自民党、公明党が、規定路線のように進める増税を粉砕することです。そうして、デフレ克服のみを短期間で実現することを公約に掲げて、選挙に挑み、実際にそれを達成してみせることです。

そうして、それは、意外に簡単に実現できると思います。やることは、大まかにいえば、まずは、増税の棚上げです。そうして、あのノーベル経済学賞を受賞した経済学者ポール・クルーグマン氏が日本に対して提唱するように、マクロ経済的に完璧に誤った、経済・金融政策を根本的に改めて、当面政府の大規模な財政出動を行い、日銀法を改正して、日銀が、金融政策を決めるのではなく、あくまでも、政府が決定し、その決定方針に従って、金融専門家の立場から、その政策のやり方を定めるという、中央銀行の本来の役割を果たすようにさせるということです。そうして、当面は、インフレ目処1%ではなく、インフレターゲットを4%以上にするということです。

ポール・クルーグマン氏
そうして、景気が過熱してきた場合、すみやかに、景気対策を打ち、緊縮財政、金融引き締めに転じるということです。そうして、そのときに、必要ならば増税するということです。

これを短期で実施するにしても、5年くらいかかると思います。当面は、このことだけ、やれば良いのです。であれば、今の橋下氏にもできる可能性が十分あります。橋下さん、これに近いことは、過去にもやってきたと思います。そうです。古い不合理で、非常識な慣行を破ることです。デフレ退治自体は、やるべきことは決まっています。そんなに難しいことではありません。ただし、守旧派を徹底的に粉砕する必要があります。これは、橋下氏の得意とするところであり、今の日本では、独壇場といっても良いくらいです。そうして、これを実現しつつ、国政に関して、勉強を重ね。次の選挙のときには、まともに国政が担えるように、橋下氏も成長し、維新の会も成長し、ベクトルが一致するようにもっていくのです。


私は、たとえ今回、増税法案が通ったとしても、それを廃棄するということを選挙公約として、実施すべきと思います。そうして、選挙のときのスローガンは、小泉さんの「郵政改革」、民主党の「政権交代」のようなワンワードポリシーで、「デフレ退治」とすべきと思います。ただし、日本は、財政破綻する可能性がほんどないこと、当面増税などすることは間違いであり、とにかく、デフレ克服が緊急の課題であることを強力に打ち出すべきです。これに反対する人は、いるかもしれませんが、それは、ほんの少数の偏屈者くらいしかいないでしょう。

こうすることによって、かなり有利に戦えると思いますし、本当にデフレを退治すれば、それだけで、それこそ、昭和恐慌のときのデフレ退治をした高橋是清のように、橋下さんの名前は、歴史に残ることと思います。後は、デフレを克服した日本が、どれだけ、経済でけではなく、社会も含めて、多面的に成長・進化できるかが課題になると思います。


ただし、デフレを克服すれば、何もかもすべてがよくなるなどとは、最初から言うつもりはありません。しかし、現実的に、言っても、デフレのままだ、到底不可能なことが10ほどあったとして、少なくとも、そのうちの5つや、6つは、間違いなくできるようになります。というより、それができる条件が整います。そうして、橋下さん、デフレを克服できたら、次にこれをやれば、長期政権も夢ではなくなります。

ともかく、デフレの現状をそのまま放置しておいて、他のことをいくら一生懸命にやったとしても、結局モグラ叩きになるだけです。何かを良くしたら、何かが悪くなる、悪くなったので、これを良くすれば、他が駄目になるという具合でなんらの解決策にもなりません。ましてや、増税などすれば、過去の増税でもわかるように、税収がますます減り、だからといって、また増税すれば、増税スパイラルにはまり、いつまでたっても、デフレから脱却できないことになります。

そうして、残念ながら、今の日本には、これができる人は、橋下さんくらいしかいないです。小沢氏もできるかもしれませんが、橋下さんに比較すれば、今の段階では、様々な面から格段に劣ると思います。第一、大多数の国民が支持するとはとても思えません。

さて、皆さんは、どう思われますか?


【私の論評】

自民、10%へ2段階上げ同意=軽減税率を主張―消費税3党協議―【私の論評】自民党が次の選挙で勝利するためには、次の総裁選で谷垣総裁を討ってデフレ退治を全面に打ち出すことだ!!



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