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2015年4月4日土曜日

上西議員を除名処分、大阪維新の会 「あんな議員につきあって1時まで…」橋下氏陳謝―【私の論評】国立大が入学式に国旗掲揚も国歌斉唱もしないという「けじめ」の欠如した社会が、「モンスター」を生み出した?


上西議員

維新の党最高顧問の橋下徹大阪市長は4日午後、大阪市福島区で街頭演説し、体調不良で国会を病欠した同党の上西小百合衆院議員(31)=比例近畿=を、自らが代表を務める大阪維新の会から除名処分としたことを明らかにした。

橋下氏はこれに先立ち、同日午前、同市淀川区内で街頭演説し、上西氏の国会欠席について「大変ご迷惑をおかけしました。本当にすみません」と改めて陳謝した。

橋下氏は「あんな国会議員の記者会見につきあって午前1時ですよ」と苦笑しながら述べ、3日夜から4日未明にかけて上西氏と会見を開いたことを説明。そこで得られた結論として、上西氏が病欠の翌日に旅行へ出かけたとの疑惑については「報道とはちょっと違う。(私的な)旅行ではない」と有権者に理解を求めた。

一方で「国会前日に『おなかが痛い』と言って病院に行っておきながら、(その夜に別の)国会議員と食事に出かけ、予算案の採決を欠席したのはだめだ」と改めて上西氏を批判した。

【私の論評】国立大が入学式に国旗掲揚も国歌斉唱もしないという「けじめ」の欠如した社会が、「モンスター」を生み出した?



橋下氏のこの処分、これで正しいものと思います。上西氏が欠席した国会は、国会の中でも最も重要な予算に関するものであり、他は欠席してもこれだけは欠席してはならない最も重要なものです。

たとえ体調が悪くても、欠席する事自体が、非常に問題です。ましてや、欠席の前日に食事に出かけていて、それで次の日には大事な国会に欠席するというのですから、弁解の余地は全くありません。

このような重要な国会で欠席した事例として、石橋湛山首相の例があります。この事例をwikipedia
から引用します。

石橋湛山
内閣発足直後に石橋は全国10ヵ所を9日間でまわるという遊説行脚を敢行、自らの信念を語るとともに有権者の意見を積極的に聞いてまわった。しかし帰京した直後に自宅の風呂場で倒れた。軽い脳梗塞だったが、報道には「遊説中にひいた風邪をこじらせて肺炎を起こした上に、脳梗塞の兆候もある」と発表した。 
副総理格の外相として閣内に迎えられていた岸信介がただちに総理臨時代理となったが、2ヵ月の絶対安静が必要との医師の診断を受けて、石橋は「私の政治的良心に従う」と潔く退陣した。1957年(昭和32年)度予算審議という重大案件の中で行政府最高責任者である首相が病気療養を理由に自ら国会に出席して答弁できない状況での辞任表明には、野党でさえ好意的であり、岸の代読による石橋の退陣表明を聞いた日本社会党浅沼稲次郎書記長は石橋の潔さに感銘を受け、「政治家はかくありたい」と述べたと言う。
国会とはいっても、予算審議は最も重要なものであり、この国会に欠席せざるを得なかった石橋湛山首相は、潔く首相の座を退いたのです。それほど、予算の審議は重要なものです。

確かに、法律や施策などが決まったにしても、それを実行するための予算が決まらなければ、何もできないわけであり、最も重要な国会審議であるわけです。

話は、少しそれますが、旧大蔵省や現財務省がまるて一大政治勢力のように強大な権力があるのは、まさにこの予算に直接かかわってきたからです。大蔵省や財務省の差配で、各省庁への予算のかなりの部分が決まってしまうわけですから、役所の中の役所といわれるわけです。これは、ネガティブな事例ですが、予算の審議とはそれだけ重要な事なのです。

これだけ、重要な予算審議を病気で欠席し、欠席の前の日に居酒屋に行っていたことが露呈してしまったのですから、これは仕方ないです。出席さえしていれば、後は、前の日だろうが、後日であろうが、私的旅行に行こうが、居酒屋に行こうが、オカマバーに行こうが何の問題もなかったはずでした。犯罪などの法律に触れるようなことさえしていなければ、何も問題にならなかったはずです。

上西議員は、この審議の重要性を認識していなかったのだと思います。国会議員としては、何があろうとも、この審議にだけは参加するというのが、筋であり、けじめというものだと思います。それにしても、これは小西議員だけの問題ではないと思います。このような国会議員が存在するという事自体が、今の日本の社会が病んでいることを示しているのではないかと思ってしまいます。

その病んでいることの査証として、前衆議院議員の中山成彬氏が以下のようなツイートをしています。
評論家の山際澄夫氏が以下の様なツイートをしていました。
以下にこのツイートへの私のコメントと、山際氏とのやりとりを掲載します。
私自身は、国歌斉唱や国旗掲揚はすべきものと考えています。しかし、どうしても国歌斉唱とか、国旗掲揚が嫌だというなら、入学式や卒業式に参加しないという選択肢もありますし、そもそも、そういう学校には行かせない、行かないという選択肢もあるので、少なくとも国立の大学や教育機関などでは、国旗掲揚、国歌斉唱はすべきものと思います。

私は、現在札幌市に在住していますが、近くに区役所があり、区役所では北海道旗、区旗と並んで、日本国旗も掲揚されています。国旗は、中央に配置されています。毎朝警備員の人が、朝はやくに掲揚しています。

このようなことは、規範として重要なことであると思います。規範というと少し難しいですから、「けじめ」「筋」と言い換えても良いかもしれません。国立の教育機関は、国の機関ですから、国旗や、国歌は公式の行事では欠いてはならないと思います。

橋本氏も、国旗、国歌については以前以下の画像ようなことを語っていました。


橋下氏としても、やはり公務員として「けじめ」「筋」について語っていたのだと思います。とにかく、今の社会では、この「けじめ」がないがしろにされていることが多いです。

今の日本では、「公私のけじめをつける」ことや「親子の間にもけじめが必要だ」という認識が希薄化していると思います。

国立大学で入学式・卒業式などの公式な行事で国家斉唱、国旗掲揚をしないことと、上西議員の国会欠席とは一見関係ないようにもみえますが、私自身は多いに関係があると思っています。

今の国立大学は独立法人とはなっていますが、国の予算があってはじめて成り立つ機関であることには変わりありません。国の予算とは、元々は国民の税金です。国民の税金をいただいている国立大学の運営者が、公式の行事のときに国歌斉唱や、国旗掲揚など行うのが当然という社会になっていなければ、予算の審議を軽く見る国会議員がでてくるのも当然といえば、当然です。

民主党政権時代には、このような「けじめ」が政権内でもかなり軽んじられていました。その象徴的な出来事についてはこのブログでも過去に掲載したことがあるので、そのURLを以下に掲載します。
鳩山首相、米へ出発…オバマ大統領と会談へ-初の訪米は国旗に会釈できる鳩山さんが適任だった!? 
初の訪米に向かう鳩山元首相
詳細は、 この記事をご覧いただくものとして、この記事は、民主党鳩役政権が登場したばかりの頃のものです。民主党と国旗にまつわる部分のみ以下にコピペさせていただきます。
今回初訪米が鳩山さんで本当に良かったと思います。16日の首相官邸で行われた、閣僚全員の記者会見の模様がテレビで報道されていました。ご覧になった方も多いと思います。会場には、演壇の斜め後ろあたりに、国旗が掲揚されていました。鳩山さん自身は、登壇、退出の両方とも国旗に対し会釈して、敬意を評していました。その他閣僚で両方ともしていたのは、前原国交相、平野内閣官房長官、中井国家公安委員会委員長だけでした。国旗に対して会釈するなど、主義、主張を超えて、まともな家に育った人なら当たり前のことだと思います。 
しかし、他の閣僚はしていませんでした。岡田さんは、無論していませんでしたし、文部大臣もしていませんでした。しかし、そうしたことにたとえ疎い人であったとても、あるいは、国旗に対して日教組の馬鹿教師と同じような感覚を持っている人であっても、鳩山さんがきちんと、会釈しているのですから、その様子を見て右に倣えで礼をすべきだったと思います。 
まあ、この有様ですから、あの日の丸裁断による民主党旗問題も起こってしまうような土壌が最初からあったのだと思います。それにしても、あのような問題があったのなら、党内で国旗に対する取り扱いなど徹底しておくべきだったと思います。 
私は、自民党の閣僚クラスの人が、国旗に会釈をしなかったというのを見たことがなかったので、驚きました。民主党ではまるで、しないのが当たり前のようでした。しかし、こうした躾のない人達が海外などに行ったとすれば、外国の国旗に対して無礼を働いたり、社会常識を欠いた珍奇な振る舞いをするのではないかと心配です。やはり、要人としての最初の訪米は鳩山さんが適任だったと思います。岡田さんは、外務大臣としても問題ですが、それよりもなりにりも、まずは躾をきちんとしなければ、人前、特に外国には出せませんね。でも、岡田さんもアメリカに行っているんですよね。観光旅行ならいいでしょうが、無礼なことをしなければよ良いですが・・・・・・・・。 
それにしても、情けない~。今回の閣僚の平均年齢は、麻生内閣より年齢が上だったはずですね。いい年をしてとは、まさにこのこと? もう、これくらいの年齢になったら、人にいわれなくても、自分で気をつけてもらいたいものです。
 とにかく、民主党が政権与党だった時代があり、そのときは上記のように「けじめ」がなかったわけです。そうして、教育機関たる国立大学などの国立の機関にこうした「けじめ」がないのですから、重要な国会の予算審議を病欠してしまう国会議員も出てきて当然なのかもしれません。

今後こうした社会を変えていかなければ、上西議員のような「けじめ」のない人間が大勢出てくることになると思います。「けじめ」の全くない人には、家族を支えることはできません。会社を支えることもできません。町を支えることができせん。国家を支えることなども到底無理です。

泣きじゃくり会見をした野々村議員

私は、このように「けじめ」のない社会が、国会議員でありながらそれが欠如した上西議員のような「モンスター」を生み出しているのだと思います。あのなきじゃくり会見の野々村元議員もそうかもしれません。まさに、上西議員は、私達の社会をうつしだしている鏡なのかもしれません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年6月13日水曜日

橋下徹氏「変心」で進路に困る維新政治塾生―【私の論評】橋下氏がすみやかに国政選挙に出で、勝利を収める方法が一つだけある!!

橋下徹氏「変心」で進路に困る維新政治塾生:



「大阪維新の会」の代表者、橋下徹大阪市長が国政進出について、初めて否定的な見解を述べた。これに動揺するのは、同会が運営する「維新の会政治塾」の塾生たちだ。高い学費を支払ったのは国政の場に自分の人生を賭けるため。橋下氏の変節で、2000人が路頭に迷うのか?


「報道を見てびっくりしました。これではしごを外されでもしたら…」

30歳代の塾生の一人はこう話す。国政進出は前向きに考えていただけに、もし本当ならショックは大きい。それもそのはずで、5月の終わりに大阪市内で開催された維新政治塾。チューターを務める同会派の大阪府議、市議らが「(選挙費用として)1000万円以上は用意できないといけない。今後のことについては、何も聞かされていないけど」と話していたのだという。

現在の「橋下チルドレン」たちは約2000人。それが選考を経て、1000人弱に絞り込まれ、今週中には各塾生のところに合格の通知が届くようになっている。そして23日に入塾式が行われ、石原慎太郎都知事が講義をすることも決まっている。もしも、撤退ならばまるで途中で道を絶たれてしまった感がある。


参加者たちの中には、30歳代のエリート層も数多く、それなりの資質を備えている上に、収入レベルもソコソコあるということで、維新の会の弱点の一つである、「資金面」を補うことができるとも見られていた。

一人あたりで年間で約12万円、全体では2億円以上という高い学費を集めている以上は、このままということは、通常は考えられない。

【私の論評】橋下氏がすみやかに国政選挙に出で、勝利を収める方法が一つだけある!!

橋下市長は、維新の会を結成後も、塾生を集める前までには、何回か「自分は国政にはでない」ということを何回か明言していました。しかし、塾生を集めてからの発言は、今回が初めてです。そうして今回の発言、私自身は正しいものと考えます。なぜなら、このブログにも過去に何回か掲載してきたように、橋下氏は、未だ国政には疎く、今後短くて5年、長ければ10年くらいは、市長をしながら、国政を真剣に学ぶことがあると思うからです。



国政は、地方政治と比較すれば、かなり難しく、経済一つとっても、マクロ的見方ができなければ、現在の民主・自民・公明の実務者会談のごとく、デフレの最中での増税に関して何の疑問ももたず、増税することを前提とした頓珍漢な論議をするなどという馬鹿真似をして、税率をあげても、税収は増えないどころか、さらにデフレスパイラルに日本をはめ込むということになるこに、全く思いも浮かばないということにもなりかねません。

さらに、安全保障・外交となれば、地方政治の首長の力量では、度し難いことが山積しています。これは、何も、地方政治の首長が簡単などと言っているわけではありません。地方政治にも、難題がたくさんありそれなり難しさはあります。しかし、国政と比較すれば、そもそも、規模が違いますし、考慮しなければならないことは、はるかに多いということです。


それに、目の前に、民主党という事例もあります。彼らは、国政に直接タッチはしてこなかったものの、野党として何年かやってきたはずだし、それに、過去に自民党等の政治家であった人も大勢います。にもかかわらず、あの体たらくです。このようなことを考えると、橋下氏が、国政に参加するにしても、今のままで参加すれば、民主党の二の舞を舞うだけになると思います。














これに関しては、このブログにいくつか書いたことがあるので、本日は、それを以下に引用します。

まずは、過去の経済に関しての発言からです。これは、2009年6月の発言です。



橋下知事が民主の方針転換批判 「赤字国債発行なら大うそつき」-民主党ブーメラン効果で八つ裂きになるか?
政府が赤字国債を増発する方針を固めたことを受けて、大阪府の橋下徹知事は6日、「民主党政権の根幹を揺るがすような方針転換だ」と批判し「金が足りないなら赤字国債ではなく、増税議論を進めないといけない」との見解を示した。
橋下氏が、マクロ経済に関してあまり知識がないことは、この発言でも良く理解できました。まずは、デフレという認識がほとんどありません。デフレの最中の増税など、古今東西どこの国でも成功したためしはありません。それに、確かに、民主党は、従来「赤字国債」は刷らないということを名言してきたのですが、この当時でも、そうして現状でも、国債を刷って、公共工事などをやったほうが良いということには変わりありません。この理屈に関しては、本日は、本題ではないので、その理由など知りたい方は、当該ブログなどを読んでいただければ、幸いです。

その後、折に触れて、橋下氏の地方政治の首長としては活躍されていたのですが、やはり、国政音痴的な発言がたびたびありました。そうして、極めつけは、あの維新八策です。これについても、以前このブログで掲載したので、これも以下に要点だけコピペしておきます。

橋下バブルに踊る懲りない“シロアリ”たち―【私の論評】潰し屋に惑わされることなく、今は国家についての認識を高めて自分自身を信じるべき!!
維新八策は、企業であれば、設立趣意書のようなものだと思います。設立趣意書が、長期経営戦略のようであっては良いはずがありません。であれば、あんなに書き連ねるのは間違いだと思います。本来はどんな会派なのかはっきりさせ、さらに、結局何をやりたいのかはっきりさせるだけで良いのであり、そのやり方まで細かく書き連ねることは間違いです。こんなことからも、橋下さんには、今は良いブレーンがついていないことをうかがわせます。 
そうして、なぜ、上のように細かなことまで書いてしまうのかといえば、いわゆる、シロアリさんたちなのだとおもいます。このシロアリさんたちの思ったことで、あまり、咀嚼されていないことでも、拙速に入れてしまったのだと思います。ここでは、わざわざ書きませんが、これが、多分このシロアリさん、あれは、多分このシロアリさんと特定できそうな部分さえあります。まずは、大括りで、どのような国にしたいのかを前面に打ち出すだけで良いのであって、そのやり方は、それこそ議論百出で、つめていくというのが正しいやり方だと思います。

維新八策に関しては、あまりに出し方が、拙速であり、粗暴でさえあったと思います。維新八策そのものについては、本日の本題ではないので、詳細をお知りになりたい方は、是非当該ブログを読んでいたたげれば、幸いです。

それに、このブログには掲載しなかったのですが、ベーシックインカムについても、酷い穴があったことが明らかになっています。私自身は、このような重箱の隅をつつくつもりはないのですが、実際維新八策には、このような細かいことまで、記載されいて、全部を検証することなど不可能ですが、それにしても、これは、あまりに酷いほころびなので、敢えて掲載しておまきます。これは、あまりくだくだしく、書くよりも、下にこれを指摘している動画を掲載します。





結局、民主党のマニフェストよりも、さらに細かく政治家ではなく、まるで、木っ端役人が書いたものをあまり検証もせずに、維新細かいことまで記載し自らの手足を縛るようなことをしてしまっています。

これは、要するに、維新の会に結集している人たちの、ベクトルが一致していないため、様々な立場の人の意見をそのまま反映して作成したため、このようなことになっているのだと思います。やはり、国政に対する考え方が、大枠では一致していなければ、選挙互助会である、自民党や、民主党と同じ、いや、自民党の焼きなおしでしかない分劣化している民主党よりも、まだ酷い選挙互助会組織になってしまうと思います。

こういうことを認識しているからこそ、橋下氏は、国政進出について、塾生を集めた後で、初めて否定的な見解を述べたのだと思います。しかし、このようなことに気づくだけ、既存の政治家などよりはるかにまともだと思います。やはり、他の政治家などと異なるということであり、優秀だと思います。松下政経塾出身のボンクラ政治家などとは違います。

松下政経塾塾生
私は、この橋下氏の考え、全く正しいと思います。ただし、私は、橋下氏が国政に早期に、たとえば、次の衆議院議員選挙に出て、成功する道が一つだけあると思います。

それは、現状の民主党、自民党、公明党が、規定路線のように進める増税を粉砕することです。そうして、デフレ克服のみを短期間で実現することを公約に掲げて、選挙に挑み、実際にそれを達成してみせることです。

そうして、それは、意外に簡単に実現できると思います。やることは、大まかにいえば、まずは、増税の棚上げです。そうして、あのノーベル経済学賞を受賞した経済学者ポール・クルーグマン氏が日本に対して提唱するように、マクロ経済的に完璧に誤った、経済・金融政策を根本的に改めて、当面政府の大規模な財政出動を行い、日銀法を改正して、日銀が、金融政策を決めるのではなく、あくまでも、政府が決定し、その決定方針に従って、金融専門家の立場から、その政策のやり方を定めるという、中央銀行の本来の役割を果たすようにさせるということです。そうして、当面は、インフレ目処1%ではなく、インフレターゲットを4%以上にするということです。

ポール・クルーグマン氏
そうして、景気が過熱してきた場合、すみやかに、景気対策を打ち、緊縮財政、金融引き締めに転じるということです。そうして、そのときに、必要ならば増税するということです。

これを短期で実施するにしても、5年くらいかかると思います。当面は、このことだけ、やれば良いのです。であれば、今の橋下氏にもできる可能性が十分あります。橋下さん、これに近いことは、過去にもやってきたと思います。そうです。古い不合理で、非常識な慣行を破ることです。デフレ退治自体は、やるべきことは決まっています。そんなに難しいことではありません。ただし、守旧派を徹底的に粉砕する必要があります。これは、橋下氏の得意とするところであり、今の日本では、独壇場といっても良いくらいです。そうして、これを実現しつつ、国政に関して、勉強を重ね。次の選挙のときには、まともに国政が担えるように、橋下氏も成長し、維新の会も成長し、ベクトルが一致するようにもっていくのです。


私は、たとえ今回、増税法案が通ったとしても、それを廃棄するということを選挙公約として、実施すべきと思います。そうして、選挙のときのスローガンは、小泉さんの「郵政改革」、民主党の「政権交代」のようなワンワードポリシーで、「デフレ退治」とすべきと思います。ただし、日本は、財政破綻する可能性がほんどないこと、当面増税などすることは間違いであり、とにかく、デフレ克服が緊急の課題であることを強力に打ち出すべきです。これに反対する人は、いるかもしれませんが、それは、ほんの少数の偏屈者くらいしかいないでしょう。

こうすることによって、かなり有利に戦えると思いますし、本当にデフレを退治すれば、それだけで、それこそ、昭和恐慌のときのデフレ退治をした高橋是清のように、橋下さんの名前は、歴史に残ることと思います。後は、デフレを克服した日本が、どれだけ、経済でけではなく、社会も含めて、多面的に成長・進化できるかが課題になると思います。


ただし、デフレを克服すれば、何もかもすべてがよくなるなどとは、最初から言うつもりはありません。しかし、現実的に、言っても、デフレのままだ、到底不可能なことが10ほどあったとして、少なくとも、そのうちの5つや、6つは、間違いなくできるようになります。というより、それができる条件が整います。そうして、橋下さん、デフレを克服できたら、次にこれをやれば、長期政権も夢ではなくなります。

ともかく、デフレの現状をそのまま放置しておいて、他のことをいくら一生懸命にやったとしても、結局モグラ叩きになるだけです。何かを良くしたら、何かが悪くなる、悪くなったので、これを良くすれば、他が駄目になるという具合でなんらの解決策にもなりません。ましてや、増税などすれば、過去の増税でもわかるように、税収がますます減り、だからといって、また増税すれば、増税スパイラルにはまり、いつまでたっても、デフレから脱却できないことになります。

そうして、残念ながら、今の日本には、これができる人は、橋下さんくらいしかいないです。小沢氏もできるかもしれませんが、橋下さんに比較すれば、今の段階では、様々な面から格段に劣ると思います。第一、大多数の国民が支持するとはとても思えません。

さて、皆さんは、どう思われますか?


【私の論評】

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