フジテレビ『泣かないと決めた日』(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
いつも明るくポジティブなイメージで、ドラマやCMで大活躍中の榮倉奈々(21)。そんな彼女が1月スタートの新ドラマ『泣かないと決めた日』(毎週火曜日21時~21時54分放送)で初のOL役に挑戦、そしてその新人OL役で、会社内の壮絶な“イジメ”にあう!
榮倉奈々演じる新人OL、角田美樹は、思いやりがあって笑顔のかわいい22歳の女の子。トップクラスの総合商社に運良く就職が決まった美樹だったが、新人にありがちなちょっとしたミスをきっかけに周囲の先輩社員たちから執拗な嫌がらせを受けるようになる…という壮絶なドラマ。
黒い人間関係が渦巻く「会社」という名の、牢獄のような閉ざされた世界で、ボロボロになりながらも自分の存在意義を見つめるべく必死にもがくことで、何を失い、何をつかんでいくのか…。榮倉演じる美樹は「無視」「ミスの押しつけ」「ネットいじめ」「嫌がらせ」などなど、会社内の“オトナのイジメ”に耐え、自力ではい上がって戦いに挑もうとする…。
共演者には美樹をクールに見守る上司・桐野征治役に藤木直人、美樹にとってあこがれの存在で唯一の心の支えとなるもののやがて離れてゆく先輩社員、仲原翔太役に要潤、美樹の同期で親友だが実は美樹の壊れていく姿を密かに嘲りながら見ている立花万里香役に杏、そして、会社人生にうっぷんのたまっている、美樹の部署の部長、梅沢仁役に段田安則、美樹の直属の上司で、美樹にとって最もシビアな存在となる佐野有希子役に木村佳乃と豪華な顔ぶれがそろう。
現代社会の片りんを見るような、リアルな“会社内イジメ”の構造が赤裸々に描かれるとともに、20代OLの抱える切実な現状と、それでも頑張るヒロインの強さを通して、生きること、働くことを問うドラマとなりそうだ。
フィクションだが、もしこんな会社があったとすれば理由も解決方法も非常に簡単か?!
■この職場は閑すぎ
さて、無論フィクションなのですが、仮にこうした職場があったとすば、この職場の問題の本質は何だと思いますか?これは、意外と簡単なことです。それは、この職場が暇だと言うことです。信じられないかもしれませんが、本質はそういうことです。
ここの職場の人数を減らせば、この職場の人間関係は良くなりますし、仕事の効率もあがります。仕事の量が少ないため、人間関係に支障をきたすほどに暇だということです。人間関係の悪い職場は、暇なのです。
暇なので、新人が居てくれることが有り難いと感じられなくなっているのです。暇なので、人間のあら探しをしている余裕があるのです。忙しすぎるのも駄目ですが、昔から「小人閑居して不善を為す」とのことわざどおり、閑なことほど人間を堕落させ、腐敗させるものはありません。猫の手を借りたいほど忙しければ、新人がいてくれて、最初は単純作業でもいいから何でもやってもらえれば、ありがたいものです。
暇なんてあるはずないなんておっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはないです。昔ある大手スーパーで、作業割り当てに関して調査をしたところ、一日8時間のうち、実働している時間は半分くらいだったということがありました。そんなばかな!!という人もいるかもしれませが、現実にそうだったのです。実際に働いているのは、4時間で、その他は、待ち時間とか段取りの悪さで無駄に使われている時間だったりしたのです。この調査では、本当に優秀な人でも、5時間くらいが実働時間だったそうです。現在の大手スーパーなどでは、作業割り当てシステムがあるので、そんなことはありませんが、適正なマネジメントをしなければ、そんなことになってしまうのです。
マネジメントが良くない職場では、人に仕事を割り当てるという間違を犯しがちですが、本当は、仕事があってそれに人を割り振るべきです。この職場では、そうしたことが行われていないのだと思います。
さらに、もう一つ重要なことがあります。たとえ、最初に仕事に適正に人を割り振ったとしても、ある一定期間が過ぎれば、それは、無効になるという事実です。
これは、経験曲線効果などといわれていて、経営学では昔から知られていることです。経験曲線効果(けいけんきょくせんこうか、experience curve effect)とは、経験と効率との間の関係を示す経験則のことです。単に経験効果とも呼ばれています。一般に個人や組織が特定の課題について経験を蓄積するにつれて、より効率的にその課題をこなせるようになることを指します。また累積生産量の増加に伴って、製品数量ごとの間接費を含めた総コストが予測可能な一定の割合で低下していくことを指します。
■経験曲線とは?
でも、このような専門用語で解説してもわかりにくいので、ここで、スーパーの例など出します。あるスーパーがオープンしたとします。そのスーパーがオープンしてから、1年経過したとします。そのスーパーがもう1年間、過去の1年間と全く同じ人員で過去の1年間と同じ業績を上げたとしたら、そのスーパーの店長は優秀でしょうか?
その答えは、無論、優秀ではなく、無能な店長ということになります。最初の1年間は、いくら、スーパーがチェーン店だとして、どの店も同じようなオペレーションで運営されていたとしても、やはり、はじめたできた店は勝手が違います。だから、慣れない状況で仕事をします。しかし、1年たてば皆仕事になれるので。また、1年間同じ人員で、同じ売上をあげていたとすれば、その店の店長は無能ということになります。
もし、この店が、最初の1年よりも、さらに売上をあげているとすれば、話は別です。しかし、売上が同じというのであれば、ここの店の人員は減らすのが当然です。他のもっと売上のあがる店に人員を振り分けるなどの措置が必要です。
これを、もっとわかりやすく売場単位で考えてみると、ある売り場が最初の1年を6人で運営していたとします。そのうち、3人が正社員で、後の3人がアルバイトだったとします。売り場の売上が毎年同じであると仮定すれば、何年も同じ人員構成で仕事をさせるということは全くの間違いです。
次の年には、社員を2人減らします。そうすると、売り場の社員は文句をいいながらも、しばらくすれば、それが当たり前になります。次の年には、残りの正社員のうち一人を減らし、アルバイトだけで運営します。そうすると、アルバイトの人は文句もいいながも、しばらくすれば、それが当たり前になります。
アルバイト3人でも、もし、経験曲線効果がみられれば、さらに、次の年では、アルバイトの人を一人減らします。そうすると、アルバイトの二人は文句をいいながも、しばらくすれば、それが当たり前になってしまいます。
さて、頭の良い店長は、それだけですみません。最後の最後は、もし、この二人のバイトの仕事が機械にでもできるということになれば、機械におきかえてしまいます。
ただし、上の話には、無論条件があります。仕事に対してあくまで、人の配置をその人の業務能力をも加味しつつ、人を減らしていくということです。もし、これを無視して、人の能力を加味したとしても、結局仕事の量にみあわない配置をすれば、サービスレベルが落ちて、売上か落ちるということになります。こういう職場では、人間関係は悪くはなりませんが、従業員が忙しさのあまり、目が三角になっていたりして、すぐに分かります。そうして、得てして、接客レベルはかなり落ちているものです。
■責任はマネジメントにあり!
さて、私が先に掲載したように、この番組の職場は、こうしたマネジメントがまともに行われていなのです。そうして、その原因をつくりだしているのは、実はいじわるな同僚などではなく、美樹をクールに見守る上司・桐野征治役に藤木直人ということになります。この人が無能なんですね。まあ、それだけではないかもしれません。きちんと、会社の労務を統括しない人事部にも問題があると思います。あの番組では上司・桐野征治は誰からも糾弾されていませんね。まともなスーバーなどであれば、糾弾されるどころか、降格になっているかもしれません。根本的には、経験曲線などを考慮して、人員配置をするというのが、処方箋でしょうが、その前に、朝礼などで従業員の状態をチェックするという初歩的なこともできないということだと思います。
さて、上の職場のような職場本当にあるのでしょぅか?私は、まともスーパーの現場などであればないと思います。それから、大企業の製造業にも少ないと思います。しかし、このテレビのような職場の場合はおうおうにしてあるのかもしれないと思っています。
なぜなら、日本のホワイトカラーの生産性、OECDの調査によれば、先進国中では、最低レベルに近いという結果がでています。これには、いろいろ、原因があると思いますが、特に私が上で述べてきたようなマネジメントができてないという事も大きな原因だと思います。無論、知識労働、それも相当高度な知識労働をする人に対して、このようなマネジメントが成り立つかといえば、そうとはいえません。しかし、ホワイトカラーの業務といえども、何から何まで、定量化できない仕事とは限りません。特に、このテレビの職場であれば、何も本格的な企画をやっているようでもないようです。
きっと、このようなテレビの職場、全部が全部そうとはいいませんが、結構あるのでしょうね。だから、こそ、テレビドラマにもなるのだし、実際にOECDの調査でも、日本のホワイトカラーの生産性が最低レベルという結果になるのだと思います。多くの人は、日本のホワイトカラーは、夜遅くまで働いて生産性も高いと感じている人もいるようですが、そんなことはありません。日本で生産性の高いのは、大手のスーパーや製造業の現場だけです。たまにならともなくも、いつも夜遅くまで働いているということは、それだけで非効率だということです。なぜなら、人間はそんなに長い間、集中することはできないからです。
■日本のホワイトカラーのマネジメントはもっとしっかりせよ!!
このような職場に配置された従業員は気の毒だと思います。そうして、管理者、経営者は、自分の会社ではそのような問題が起きないようにしっかりとマネジメントすべきです。このような職場が発生するということは、人間関係が悪くなるだけではなく、企業にとっても大損失です。このような、明らかな無駄、非効率を許容しているようでは、そのような会社には将来はありませんね。私だったら,榮倉奈々さんが新入社員として入ってきたら、可愛がることはあっても、イジメの対象にはしないでしょうね。叱るにしても、愛情を持って叱ると思います。このドラマに出てくるように、余裕がなく、ギスギスした人が増えてきてるのかもしれません。
しかし、そのギスギスすらも、実はマネジメントに責任があるということです。かの、偉大な経営学の大家ドラッカー氏は、「頻々と起こる不都合や、不具合は、最早人の問題ではない。システムの問題である。システムを変えなければいけない」と言っています。この職場のように、頻繁にイジメが起こる職場は、人に原因があるのではなくシステムに原因があるということです。だからこそ、私が先に示したように、まずは、仕事に人を割り振る適正なシステムを構築しなければならないのです。
そうして、それを実行する責任は、マネジメントにあるということです。このドラマにでてくる、新入社員や、その新入社員の同僚などに責任があるわけではありません。人の上に立つとは、そういうことです。
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