2012年2月4日土曜日

【石原新党】基本政策判明「皇室は男系男子」「国軍保持」 - MSN産経ニュース−【私の論評】海外の普通の国の水準からいえは、保守色を前面に押し出しているとはいえず、当たり前の真ん中である!!



東京都の石原慎太郎知事が、たちあがれ日本の平沼赳夫代表らとともに結成を目指す新党の基本政策の草案が2日、分かった。「国のかたち」「外交・防衛政策」「教育立国」など7分野で構成され、憲法9条改正や、男系存続のための皇室典範改正、首相公選制-を明記。保守色を前面に押し出した内容となる。


基本政策は、7分野29項目あり、項目ごとに具体策を明記。前文では「グローバリゼーション」や「地球市民社会」などを幻想と断じ、「一国家で一文明」の日本の創生を訴える。

憲法改正に関しては、9条改正による国軍保持▽国会一院制と大選挙区制導入▽改正手続きを定めた96条の改正-を掲げる。

外交・防衛分野では「自立日本」を掲げ、日米同盟の深化▽防衛産業の育成▽「南西防衛戦略」推進▽核保有に関するシミュレーション-などを明記する。


経済・財政政策は、100兆円規模の政府紙幣発行、国の財政の複式簿記化-など。エネルギー政策としては2040年までの原子力エネルギーゼロを掲げる。このほか、国家公務員3分の1削減▽平成版教育勅(ちょく)語(ご)起草▽フラット税制-なども盛り込まれる。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120203/stt12020312050001-n1.htm


【私の論評】海外の普通の国の水準からいえは、保守色を前面に押し出しているとはいえず、当たり前の真ん中である!!

上の記事では、保守色を前面に押し出したなどとしていますが、私は、そんなことはないと思います。これは、世界標準からみれば、ごく当たり前のことであり、中道だと思います。その根拠について、いくつか、以下にあげてみようと思います。

■「グローバリズム」「地球市民社会」は幻想、一国家一文明

「グローバリゼーション」や「地球市民社会」などを幻想と断じ、「一国家で一文明」の日本の創生は、当然といえば、当然です。国家が消滅するということを最初に言い出したのは、ドイツの哲学者カントです。これに関しては、過去のブログにも掲載したことがあります。それを以下にコピペします。
すでに産業革命の時代の初期から、国家間の経済的な相互依存性は国家主義的な情熱よりも強く作用するするはずであると説かれてきました。最初にこれを言ったのはカントでした。「国家の死滅」を現したカール・マルクスも、1950年代、60年代のバードランド・ラッセルなどの最高頭脳が、国民国家の死を予告してきましたが、その通りにはなりませんでした。
旧ソ連邦のミハエル・ゴルバチョフ氏も、国民国家よりも、経済的な結びつきの方が強いだろうと考えていたのが、旧ソビエトの解体でそうではなかったことがはっきりしました。 
国家間の経済的に依存性とは、今でいえば、「グローバリズム」「地球市民社会」のようなものです。国家主義的情熱とは、日本でいえば、上記の「一国家で一文明」という考え方です。現在でいうところの、「グローバリズム」「地球市民社会」のようなものを最初にカントが言い出し、バードランド・ラッセルなどの最高頭脳が予告したのですが、その通りにはなっていないということです。旧ソ連法に所属していた国々も、ソ連法に属していることよりも、国家的情熱を選び独立したということです。確かに、これらの国々は、天然ガス・原油の供給、その他物資の輸入などのことを考えれば、独立するよりは、旧ソ連法に属していたほうが経済的には、有利でした。にもかかわらず、独立したということです。

また、国際連合などの国際的な会議など、日本では、"善意の集まり"と考えられているような、会議のほとんどは、国同士のエゴのぶつかり合いであり、謀略が渦巻いていると考えるのが常識です。平和日本のニッポン人だけが、そうは考えず、"善意の集まり"と考えているだけです。

世界は、そんなに甘いところではありません。一時、アメリカとソ連の冷戦で、世界は、二国間の対立のもとでの、平和を享受してきました。現在、その冷戦構造は、崩れて、世界は新たな秩序を模索している段階にあります。

しかし、世界は、二国間の冷戦構造も含めて、それこそ、ウェストファリァ条約の時期と本質的には何も変わっていません。その時々で、覇権の強い国、弱い国があるだけの話で、ずっと、5〜6くらいの国が、覇権争いをしつつ、バランスを保ってきたというのが実体です。冷戦時には、これが、アメリカとソ連という二つの国で、バランスが保たれていたというだけの話です。


この冷戦構造が崩れてから、あろうことか、アメリカはこのパワーオブバランスからいっときソ連が消えたことをもって、アメリカ一国でそれを行おうとして、失敗を続けています。これは、もともと、無理な話です。冷戦構造の一極を維持・拡大しようとしたことが、ソ連崩壊の原因の一つにもなっていたのは確かだと思いますが。アメリカが、一曲構造を堅持しようとすれば、アメリカもソ連の二の舞になることは必定です。

それから、一国家一文明に関しては、特に日本おいては、当然のことと思います。これは、何も、日本人の私が強調しなくても、アメリカ人のサミュエル・ハンティントンがその著書「文明の衝突」の中で書いています。ハンティントン氏は、日本はあまりにユニークなどので、中国を中心とする、東アジア文明の中ではなく、日本文明とせざるを得なかったとしています。これについては、ここで述べると長くなるので、当該ブログの記事をご覧になってください。

グローバリズムに関して、インターネットなどで、世界中の情報が簡単にすぐに入ってくるようになったため、情報共有に関しては、確かに、そのようなことがいえますが、それ以外では、まだまだ、日本以外の他の国全部が、まずは、国益を重視しています。こんな、世界の現実をみないで、グローバリズムとか、地球社会市民などと曰う人間は、ただの馬鹿かお人好しです。これに関しては、保守も革新もないです。

■憲法改正など

これに関して、あまりに当然といえば、当然のことです。いまの日本国憲法は日本が、アメリカ人の占領状況にあった最中に、出来上がったものであり、日本国民による日本の憲法改正ではありません。いつまでも、金科玉条のように護憲というのは、許されないことです。この憲法のGHQによる草案作成に全面的に関わった人物のなかには、あろうことか、あとから、ソ連のスパイ(コミンテルン)であることが明らかになり自殺したという人物かいるくらいです。

この憲法は、アメリカ側の日本弱体化の意図だけではなく、コミンテルンの日本弱体化の意図も潜んでいるということです。このような憲法改正を施行し、何十年もたてば、政府も弱体化するのは、当然の帰結です。前政権の自民党政権もずいぶん疲弊し弱体化し、その後の民主党政権はどうしようもないことがいまや周知の事実ですが、現在の憲法をそのままにしてきたことの当然の帰結でもあります。それに、アメリカ議会でさえ、日本国憲法改正派が多数派になっています。改憲は当然のことと思います。こんな憲法をそのまま維持しようとるする人達のほうが完璧におかしいです。

その他、9条改正による国軍保持▽国会一院制と大選挙区制導入▽改正手続きを定めた96条の改正もとくに、保守的ということはないと思います。どれも、当然といえば、当然のことと思います。

■外交・防衛分野

日米同盟の深化▽防衛産業の育成▽「南西防衛戦略」推進▽核保有に関するシミュレーション-などを明記する。これらも、全く、保守的であるなどとは、思えません。これらを検討するのは当然のことと思います。核保有に関して、議論すらできない、タブー状態というのは、全くおかしなことです。


それから、「南西防衛戦略」の推進に関しては、これを考えないほうが、異常です。本日も北京大学教授が日本との戦争を話題にしている記事をみつけました。詳細は当該記事をご覧いただくものとして、以下にその要旨だけを掲載しておきます。


2012年2月2日、日本政府が尖閣諸島周辺の無名の39島に名称を付けると発表したことを受け、中国で「抗日機運」が高まっている。米華字サイト・多維新聞が伝えた。

中略

記事は、こうした日本に対する反発の高まりから、日中両国が目指す「過去を水に流して友好関係を築く」ことは難しくなってきたと指摘。双方の政府が「和すれば互いに利あり、争えば共に傷つく」ことを訴えていかなければ、「日中再戦」を求める民意を抑えることはできない、と指摘した。

大学教教授といえば、痩せても枯れても、インテリといわれる人々であるわけですから、普通ならこんな馬鹿げた歴史や、国際ルールをたがえたようなことは、言うはすがないのですが、おそらく、この教授は中国共産党を代弁しているだけと思います。日本なら、たとえ政府べったりの御用学者でも、このような低水準のことは言わないと思います。まあ、はっきりいえば、ただの馬鹿ですが、こんなことを平気で要求する馬鹿が現実に存在するわけですから、この周辺に対して備えをするというのは、他国なら当然のことであり、これをもって、保守的などとはいえないと思います。馬鹿がいいがかりをつけて、殴りかかってきたら、殴り返すというのが普通の人だと思います。こういう人を保守と呼ぶのであれば、世界のほとんどの人は保守系ということになります。

■経済財政政策

ここにも、他国なら、ごく当然のことがあげられています。その中でも、100兆円規模の政府紙幣発行、国の財政の複式簿記化なども、当然のことと思います。

私は、石原さんは以前から、経済に関しては、弱いと思っていました。たとえば、都営銀行は、最初から理念が間違えているので、失敗するだろうと思っていましたが、やはり、思ったとおりになりました。都営銀行の設立理念は、中小企業は、銀行からお金借りられないから、苦しいというものでしたが、これは、根本的に間違えています。今の中小企業はデフレで仕事がないから、大変なのであって、仕事がないのに、銀行からお金を借りられても救いにも何にもならないのです。要するに、金融緩和(銀行からお金を借りやすくする)だけではダメで、これに加えて、国か、自治体による思い切った財政出動(中小企業の仕事をつくる)をしなければダメだということです。これは、デフレ脱出のときの、常套手段です。どちらか、一方が欠けていてはうまくはいかないのです。


このことを見抜くことができない、石原さんは、経済は、ダメだと思っていましたから、ひょっとしたら新党も経済に関しては期待できないかもしれない思っていましたが、これら二つをもってしてもまともであることがわかりました。

まず、デフレで脱却の原資としては、最低100兆円は必要です。これを単年度に突っ込むまでの必要はないでしょうが、2、3年で大規模に突っ込む必要があります。これとともに、無論金融緩和必要ですが、これは、政府の仕事ではなく、日銀の仕事なので、あえて、草案には盛り込まなかったのだと思います。それに、震災があってから、復興のために円の需要が高まることは最初から予測できたことですが、それにもかかわらず、日銀は、増刷拒否の姿勢を崩しません。こんなことをしていれば、円高になるのは当たり前のことです。このような、日銀の煮え切らない態度から、新党は、日銀はあてにできないので、このような政策を打つのだと思います。



それから、国の財政の複式簿記化については、これは、たいしたことがないようにも思われる方も、いらっしゃるかもしれませんが、これは、実はかなり大事なことです。

そもそも、日本国政府が、すぐにも財政破綻するようなことを、あろうことか、国民一人あたりの借金が700万円にものぼるとして、野田総理大臣が、国民をミスリードするようなことを平気で国会で語っていましたが、これは、私のブログでも指摘したように、全く間違いであり、これは、正しくは「赤ん坊まで入れて、日本国民は、一人当たり700万円の価値のある銀のスプーンをくわえて生まれてきている」と言い換えなければなりません。

このような間違いやミスリードがなぜおこるかといえば、政府や地方自治体の財政の簿記が企業のもののように、複式簿記ではなく、単式簿記になっていることにも大きな原因があります。単式簿記では、確かに、、政府がかなりの借金をしていると同時に、かなりの金融資産を持っていることを見逃してしまいがちです。これが、個人んの場合だと、たとえ、大きな借金をしたとしても、その個人が金融資産をもっていれば、この個人資産から、借金を差し引きして、それが、ブラスなら債務過多になっていないことがすぐにわかります。この過ちは、貸借対照表の読み方がわからずに、全体を見ずに、一部だけみて借金が多いと騒いでいると同じようなものです。

実際日本国貸借対照表でみれば、政府が借金をしているのと同時に特別予算などの形で、他国に例がないほどの、金融資産を保有しています。さらに、対外金融資産(日本が外国に貸している金融資産から日本が外国から借りている金融資産を引いたもの)が過去20年間世界一です。こんなことをみれば、日本が借金まみれとみるのは、全くの間違いであることがわかります。これだけ、お金が有り余っている国は他にありません。日本の景気か良くないのは、有り余るお金が、市中に出回ることがなく、日銀の金庫や、市中銀行に借り手のないお金が堆積されているからです。なぜ、そうなるかといえば、デフレだからです。だから、政府やるべきことは、まずは、デフレの克服であり、増税ではありません。デフレ対策としては、政府の積極財政、日銀の金融緩和の両方が必要です。これは、高校の政治経済で教えるような基本的な方法です。

新党では、政府紙幣や、複式簿記化など、かなり具体的な内容で、デフレ脱却を目指していることがうかがわれます。財務省も過去には、複式簿記化を検討していた時期があります。それは、以下のURLをご覧になればわかります。

http://www.mof.go.jp/budget/report/public_finance_fact_sheet/prev_fy2002/bs1609.pdf

過去には、このようなことを検討していた財務省ですが今は、その片鱗すらみられません。やはり、今は、増税を念頭においているため、このような情報で、増税キャンベーンがうまくいかなくなることを懸念しているのだと思います。

このブログでは、過去に何回も、日本国の貸借対照表を掲載して、日本国が、すぐにも財政破綻しそうであるなどの見解は、全くの間違いであることを掲載してきました。それについては、本日は、本題ではないので、本日は、詳細は掲載しません。それについては、以下の【関連記事】のところに、コピペしておきますので、是非ご覧になってください。

それにしても、これについても、保守だ革新だのは、全く関係のないことだと思います。他のことも、ここでは、とりあげると長くなってしまうので、ここでやめておきますが、どれをとっても、保守的とは思えません。唯一皇室は男系男子というところだけが、保守的ともみえますが、これとて、本来は保守だの革新などは関係ないと思います。これは、皇室内の問題であって、私達が口に出していう話題ではありません。だれが、他者の家内のことについて、嘴をはさむことができるでしょうか?ましてや、それが皇室であってはなおさらです。新党は、この問題に口を挟む必要はないという見解のもとで、元通りなにもかえないという意思表示をし他のだと思います。


左に傾くボディ?

以上新党の草案をみてきましたが、本当にどれをとっても、特に保守的ということはないと思います。この内容をみて、保守的だと思う方々、それこそ、ものの見方をグローバルに切り替えてください。世界標準では、これを保守などといいません。当たり前の真ん中をいく、政策だと思います。このような見方をすることが、現実を踏まえた真の「グローバリズム」だと思います。皆さんは、いかがですか?もし、この内容をみて、保守的だとか、右翼的だと感じるなら、あなたの体は左に傾いているかもしれません(笑)。


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2012年2月3日金曜日

【きょうの名言】危機管理がなっていない−【私の論評】確かに、日本の企業は、東電やを笑ってはいられないほど危機管理能力が低い!!




日本企業にはある特定の1人に仕事が大量に偏ってしまう傾向がある。その人が退社したり、いなくなって機能しなくなることがよくある。

@shiraishi_unsoさんがツイートする。

「仕事を大量に任されている先輩社員がインフルエンザでダウン。ボスは「この忙しい月末にダウンするなんて、自己管理いや危機管理が出来ていない!けしからん!」と怒っているが、社員一人が倒れたくらいで機能しなくなる組織...」

他の人では代わりは利かないということは当然あるのだろう。ただ、このボスは「危機管理ができていない」とまで言っているが、百歩譲って「自己管理」までは認めても、「危機管理」は100%ボスのせいだ。

【私の論評】確かに、日本の企業は、東電や国を笑ってはいられないほど危機管理能力が低い!!

危機管理能力というと、他の国はどんなことをやっているかという格好の事例として、以下のようなものがあります。

アップルでは信用できるまで新人にフェイクの製品を開発させる


詳細は、当該記事をごらんいただくものとして、以下に要旨のみコピペしておきます。
アップルがわざとフェイクの情報を社員に吹き込んで、外部に漏れた情報の中身でリーク犯を特定するのは割とよく知られてますが、なんと新採用の社員には一定期間とりあえずフェイクの製品を開発してもらって信用に足る人間かどうかテストすることもあるんだそうです。
さすが、時価総額世界一の企業のやることです。というかこの世界では、知的財産の保護に気を使いすぎても過ぎではないことを示す査証なのかもしれません。最近では、アップルもいわゆる戦略などはオープンにしたり、また、新製品の発表がやたらとはやく、まだ製品化されるずっと以前から発表されるなどのことがあります。特に、記憶に新しいのは、アップルのAirという薄型のパソコンは、何と発売の1年以上も前から、製品の詳細がYouTubeに掲載されており、Appleが発売する以前に、中国では、偽者が出回っていました。このように、正式なチャネルを通じて発表するように戦略的に情報を出すことと、情報漏えいとは、異なるということです。

これと対照的なのが、日本です。これは、何も、政府や、東電のような企業ばかりではありません。以下のような事例もあります。

ガジェ通日誌「ネットで何でもしゃべってしまう人と本気で仕事ができるのか」 

これも、詳細は上の記事を御覧になっていただくものとして、この記事の冒頭に結論めいたこと書かれていたので、それを下にコピペしておきます。
なんでもネットで喋ってしまう人とうまく仕事できるのか、という話です。昨今ツイッターになんでも書いてしまって問題になっている人がいますが、そういう人と一緒に仕事をするとこを想像してみてください。普通は怒られて終わり、となるんでしょうが、そのまま放置してたらどうなるのか。想像するに「その人の周りで情報が空洞化して孤立化してしまう」てなことになりそうです。情報の壁ができて、最終的には会議にも呼ばれなくなります。だんだん仕事がしづらくなります。(下の写真は本文とは関係ありません、イメージ画像です)


一人休むと、仕事にすぐ支障がででしまうとか、仕事の内容であっても、ネット上ですぐに喋ってしまう人がいるなど、これじゃ、危機管理も何もあったもんじゃないですね。

これらは、危機管理の中でも、いわゆる情報の扱いに関するものだと思います。一人休むと、仕事が滞るということは、情報共有がなされていないということです。何でもネットで喋ってしまうということは、守秘義務が不明確ということです。これらも、一つ間違えば、大変な危機をもたらすことになります、笑い事ではすまされなくなります。

このブログでも過去にこれに関した、記事を掲載したことがあります。中国のハニートラップに関する記事などです。

中国「ハニートラップ」恐るべき実態 標的は日本外交官から民主活動家まで―【私の論評】超限戦の古典的手口!!財務省のトラップはそんなに甘いの?!!

「中国出張に持っていったiPadは捨てなさい」米メディアが驚きの安全指南―中国メディア―【私の論評】世界は、謀略が渦巻いているのが常識!!日本だけが、この常識が通用しない!!!

上記のような事例をみれば、情報の扱いに関しては、気をつけ過ぎて、過ぎるということはないと思います。アメリカでも、ロシアスパイのAnna Chapmanの問題がありました。下のような女性にとても親切にしてもらえたら、彼女に抗える人は少ないかもしれません、それに気がつかないうちに、情報をぬきとられるということもあるのだと思います。


このようなことは、何も、インターネットが当たり前になった昨今ではなく、それ以前からありました。私が知っている限りでも、銀行に関するものがありました。これは、もうすでにその銀行がなくなってしまったからこそ、今では話せる事例ですが、旧北海道拓殖銀行では、銀行の窓口の女性行員が、喫茶店で仲間内との談笑の中で、ある会社が財務的に危機にあることを軽い気持ちで喋ってしまったところ、それが多くの人が知るところとなり、当該企業の信用問題になってしまったということがありました。(下は、旧拓銀の一階部分)


また、これは、別の銀行の話ですが、あろうことか、居酒屋で、上司が部下に融資の結果など報告させ、その内容の中で、その居酒屋居合わせた顧客が、自分の会社に関わることもあったので次の日に会社の上層部に伝え、無論、それが銀行のほうにも伝わり、上司は降格、部下は、左遷ということになったという事例がありました。こちらのほうも、実話でしかも、私自身がその場に偶然居合わせたものですが、この銀行は現存しているところなので、どの銀行かまではここには掲載しません。

こんなことは、うっかりしていれば、どの企業でも、誰にでも起こりえることです。特に、地位が上にあがれば、あがるほどこのような危機は増していきます。まさに、気をつけ過ぎても過ぎることはないと思います。


しかし、気をつけるだけでは防ぐことはできません。企業の中でも、比較的高い地位にある方は、上記のようなアップルのようなやり方はあまりにコストがかかって、できないかもしれませんが、たまに、ガセネタなど、複数の人間に伝えてみて、そのガセネタの伝わり具合を見て、怪しい人間を特定して、処分するなどのことをすべきと思います。

また、普段から、人事などが、行動指針や行動規範などを明確にして、それを社員などに徹底しておく必要があることは、いうまでもありません。

規範の中には、たとえば、取引先から贈答品をもらったらそれは会社がもらったものなので、必ず上司に報告させ、贈答品も上司に渡させるとか、取引先とは、個人的に年賀状を交わすなとか、ゴルフ、呑み会など、取引先から誘われた場合は必ず、上司に報告させるとか、それに情報共有を含めて社内の情報の取り扱いなど、しっかり規範を定めて、徹底させることはいうまでもありません。これができない企業は、アップルのような企業になることは望むことすらできないと思います。


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2012年2月2日木曜日

「タブレット電話」Galaxy Noteは成功するか−【私の論評】大きな電話、小さなタブレットは必要か?

「タブレット電話」Galaxy Noteは成功するか


韓国Samsung社から発売される『Galaxy Note』は、5.3インチのSuper AMOLEDディスプレーを搭載し、われわれがこれまで見てきたうちで最大の「スマートフォン」となる。成功するかどうかを分析。


【私の論評】大きな電話、小さなタブレットは必要か?



詳細は、上の記事を読んでいただくものとして、大きな電話、小さなタブレットタブレットともいえる、この『Galaxy Note』のようながジエットは売れるのかどうか私の思うところを下に掲載します。

まずは、売れる可能性としては、あり得るというのが、私の結論です。ただし、やはり、ニッチな商品になることは否めないと思います。なぜこのようなことをいうかといえば、実際にある風景をみたからです。それは、どのような風景かといえば、私の勤める会社である、ピザ・テンフォーのあるお店のアルバイトの学生が、iPadを電話としても用いているのを見たのです。電話として使う場合には、無論ヘッドフォンを使っていました。

Galaxy  Noteで電話する人

その方は、携帯電話は持っておらず、3G通信でiPadの通信を行っており、iPadを電話のかわりにも使っていました。iPadは、デイパックの中にいれて、いつでも持って歩いているそうです。自宅では、古いバソコンはあるものの、それはほとんど使わないそうです。はじめて見たときには、本当に驚いてしまいました。

確かに、学生などで、いつもテキストとなど持ち歩いている人とか、日々比較的大きめのバッグを持ち歩いている女性などには、普段持ち歩くバッグの中のものが一つ増えたという感じくらないなのかもしれません。ただし、書籍や、書類など日々たくさん鞄の中に持ち歩いている人にとっては、うまくすると、その書籍や、書類など電子化してガジエットに入れることによりかえって、軽くなったりかさばらなくてすむのかもしれません。


たまたま、自分の店でこんな風景を見てしまったからには、他にもこのようなことをしている人は大勢いるのかもしれません。考えてみれば、この学生アルバイトのようにすれば、いわゆる電話も、バソコンもいらず、iPad一つで間に合ってしまいます。これは、経済的です。こういう人たちにとっては、『Galaxy Note』は、選択肢の一つになり得ると思います。

それから、画像・動画については、もっぱらiPadで見るようになっています。さらに、最近では、AppleTVによって、大画面のTVで見ます。なぜなら、やはり、iPhoneの画面は小さいので、HDのものであっても、それがHDなのかどうかもよく分からないからです。これなど、iPadでみると、HDはHDとはっきりわかります。これは、iPhoneくらいの画面で見ていると、はっきり区別はつきません。iTunesで購入した、HDの映画など、iPhoneでみている限りHDかどうかは、わかりません。やはり、これが、5インチ台の大きさのディプレイになれば、ずいぶん違ってくるのだと思います。




私自身は、iPadとiPhoneを二つとも持っており、最近では、両方とも常時携行しています。ごく最近では、ワイヤレスキーポードも非常に軽いので一緒に持ち歩いています。そうして、最近は、iPhoneを使う頻度がかなり低くなっています。以前iPhoneしか持っていなかったときと比較すると、本当に半減以下という感じです。まずは、Kindleなどの電子書籍はほとんどiPadで読むようになりました。なぜかといえば、iPhoneは、字が小さくて、特に英語の文章を読むときなど、本文を読むなら良いですが、添付の辞書の文字はあまりにも小さくかなり読みにくいからです。Galaxy Noteくらいの画面があれば、これもiPhoneから比較すると、かなり読みやすくなると思います。



それから、英語学習アプリなど、ほとんどiPadで使うようになりました。これも、理由は、iPhoneでは、あまりに字が小さ過ぎて、読んで読めなくはないのですが、やはり、大きいので読んだほうが学習には適しているからです。これも、Galaxy Noteならかなり読みやすいことでしょう。
それに、大きい分存在感があって、置き忘れや、失くすようなこともなくなるような気がします。ということで、『Galaxy Note』には、有利な状況があると思います。


さて、次に小さなiPhoneと比較的大きなiPadの両方を持っていることの利点も掲載しておきます。まず、私自身の場合は、外出中は、iPhoneはいつも、シャツや背広のポケットにいれてあり、iPadは鞄の中です。電話は、むろんかかってきたら、すぐに取り出してiPhoneで応答します。メール、SNSなどについては、簡単にコメントするなら、iPhoneでします。長いものなら、どこか、場所を見つけて、iPadにワイヤレスキーボードを接続して、これで書きます。ブログなどもこれで書いてしまいます。これには、Bloggsyというアプリを使っています。ただし、これでは、ラベルがつけられないので、ラベルは、iPadのsafariで、bloggerのHTML形式の編集画面(safariだとこちらしか使えない)から入力しています。


それからiPadで英語のKindleの電子書籍など読んでいるときなど、Kindleに添付されている英英辞書を見るのですが、それ以外に英和の辞書を見たいときには、iPhoneのから辞書にアクセスしてみます。これは、何というか、パソコンでいえば、マルチウィンドウのような感じで使っています。iPadでは、マルチウィンドウができないので、これは、かなり重宝しています。ただし、こうした使いかたには、注意を要します。たとえば、iPadでGoogleの検索エンジンで検索しつつ、さらに、iPhoneなどで同じGoogleの検索エンジンを使おうとた場合など、要するに二つで同時にGoogleのアカウントを使用しようとした場合、警告が流れてきて、一時的に使用不要になる場合があります。


これは、Google側が、本人ではなく、他人がなりすましで、アカウント使おうとしていると判断するのだと思います。このような場合には、スマホのほうに電話がかかってきて、自動音声でコードを伝えてきます。そのコードをパソコンに入力すると、使えるようになります。私の場合、二度ほどこういうことがありました。その後は、そのようなことはありません。これは、Google側が、パソコンもiPhoneも私のものであるということを認識したということだと思います。



こんなことを考えてみると、『Galaxy Note』のような、大きな電話電話、小さなタブレットともいえるガジエットは、使う人とによって、使い勝手が良くなったり、悪くなったりするのだと思います。


どういう人が使うかといえば、やはりノマド系の人が最も使いますが、ノマド系の人の中でも、営業関係の人が最も重宝するのではないかと思います。こういう系の人たちは、あまりキーボードを打つなどのことは、必要ではなく、むしろ情報を得ることに重きを置いていると思います。であれば、iPadまでは、必要はないと思います。iPhoneなどでも十分だと思いますが、これだと画面が小さ過ぎなので、やはり画面は、大き目のほうが良いです。たとえば、仮想的に自社のバソコンをiPhoneなどの画面に写し、情報を得るなどの場合でも、やはり、画面は大きめのものがやりやすいです。さらに、お客様に資料や資料をみていただくときも、iPhoneだと小さ過ぎて訴求力は劣るかもしれません。そのようなことを考えると、こういう系の人達には、『Galaxy Note』は魅力的に見えるのではないかと思います。


ノマドで、IT系の人とか、その他クリエイティブ系の人で、かなりキーボードを打つとか、画像・動画を多用するというのなら、最低限、iPad+キーボードの組み合わせは必要だと思います。それどころか、高性能のモバイルパソコン以上のものが必要だと思います。こういう人達には、『Galaxy Note』は、あまり魅力的にはみえないことでしょう。


学生などの若い世代の中には、iPhoneがあれば、iPadなどいらないという主義の人もいますが、このような人たちにも、Galaxy Noteが支持される可能性もあると思います。確かに、Galaxy Noteがあれば、さらに、大きなタブレットなど必要ないかもしれません。






いずれにせよ、大きな電話、小さなタブレットは、ニッチな製品になるとは思いますが、ニッチな人々に絶大に支持される製品になる可能性が大だと思います。このニッチな人々がオピニオンリーダーとなり市場を広げていくことになるかもしれません。


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2012年2月1日水曜日

アマゾンが売上過去最高も純利益は大幅減−【私の論評】民間企業も国家も減益になっても、投資すべきときには投資せよ!!



米Eコマース大手アマゾンドットコムが1月31日発表した2011年第3四半期(10~12月)決算は、売上高こそ前年同期比35%増の174億3000万ドル(約1兆3280億円)となったものの、純利益は同58%減の1億7700万ドル(約135億円)と減益だった。

売上高は過去最高となったが、販売コストがかさんだために、純利益は大幅減益で事前の市場予想を大きく下回った。

タブレット端末のキンドル・ファイアは、累積販売台数は数百万台で、年末までに前年同期比2.8倍に増加したという。(上の写真は、AmazonのCEOのジョン・ベゾズ氏)

【私の論評】民間企業も国家も減益になっても、投資すべきときには投資せよ!!

Amazonが売上過去最高でも、純利益は大幅減ということだそうですが、これは、おうおうにしてあることです。売上があがっても利益がでないとはいっても、主に二つのケースがあります。まずは、古い商売ばかりやって、利益率が減ったために利益がでないというものです。もう一つは、次の時代に備えて、ヒト、モノ、情報などに投資をしていて、そのために利益があがらないというものです。

Amazonの場合は、もちろん後者であると思います。特に、キンドル・ファイアは、累計で数百万台も売れたそうですから、これは、以前のブログでも書いたようにほとんど採算割れに近い価格で販売していますから、減益するのは無理もないことだと思います。

企業はこのように、時には次のステップに進むために、身をかがめなければならないときがあります。人も、身をかがめなれば、大きな跳躍ができないのと同じことです。こんなことは、誰でも知っていることて、あまりにも当たり前だと思う人も多いことだとは思います。


しかし、現実はそうではありません。多くの人が、これに気づかずに、次の跳躍に備えて身をかがめようとはしませんでした。その、成れの果てが、今の日本です。


まずは、バブル直後の日本です。多くの企業が、不良債権処理に走り、ほとんどの企業が銀行からお金をかりることもなく、とにかく、投資は後回しということで、せっせと処理に走りました。多くの企業ががこのようなことに集中してしまったため、国全体でみれば、銀行からお金を借りて投資する企業がほとんどなくなってしまったので、市中には、お金が出回らなくなりました。


そのため、日本は不況に見舞われるようになりました。それまでの歴史にはなかったタイプの不況にです。このような構図を見破ったのが、あのリチャード・クー氏ですが、彼は、このタイプの不況に『バランスシート不況』と名付けました。これは、あまりに当たり前のことなのですが、その当時のあまりに多くの企業が次の時代に向かっての跳躍の準備をしなかったということで、それが、引き金となって不況が長い間続いてしまいました。


さて、このような不況が長引き、しまいには、デフレになりました。そうして、そのデフレが今に至るまで続いているのが現在の状況です。では、こうした最中にあって、企業は何をすべきかといえば、Amazonがやっているように、次のステップに向かって、身をかがめる行為です。たとえ、減益になっても、次の時代に向かっての投資のはずです。しかし、現在の日本企業は、全部とはいいませんか、ためこむばかりで、なかなか、次の時代に向けての投資をしようとしません。

しかし、これは、何も企業だけが悪いというわけではありません。デフレを放置している日本政府にも問題があります。これだけ、デフレであれば、物が売れず、企業のほうも投資を控えるのは当然のことです。過去本当に、日本政府は、投資をしてきませんでした。公共工事も、かなり減っています。バブル直前の頃比較すると、毎年半分という有様です。そのため、多くの地方で、あと数年で、道路や、橋や、トンネルなどが、耐用年数を過ぎて危険な状況です。これは、完全に公共工事をやらなさすぎの水準です。他の先進こくと比較しても、最低水準です。これでは、景気が悪くなるも当然といって良いくらいです。

これは、過去の自民党政権も、今の民主党政権も同じことです。次の時代に向けて、跳躍するにしても、まずは、このような、公共工事を実施しなければなりません。それらが、まともになっておらず、国土の安全や、効率性など確保されなければ、一体どうやって、跳躍するというのでしょうか?

それに、本年は、昨年の3.11の震災による復興を本格的に取り組むはずの年であったはずです。この震災による被害に関して、ただ元に戻すというだけではなく、全く新しい考えで、新たな地方都市を作り出すとか都市計画だけではなく、新たな産業構造を生み出すきっかけにするとかすれば、それこそ、次の跳躍のための良い準備となるはずなのに、今の政府はそうはしません。

こういう風にみていけば、今の企業や、政府や日本銀行は、ジェフ・ベゾズ氏とは正反対のことをしているわけです。とくに 、政府は、いまのこのデフレにタイミングて、増税しようとさえしています。日銀も、これだけ、震災の復興のため、円需要が増しているにもかかわらず、増刷拒否の姿勢を崩さず、大規模な金融緩和政策をするつもりはありません。これでは、どうしようもありませんね。

一体彼らは、何を考えているのでしょうか?過去の記事の歴史をみても、これは、理解できることです。高橋是清は、昭和恐慌のときデフレ対策として積極財政、金融緩和策をとり、日本の昭和危機を素早く切り抜けました。橋本龍太郎は、デフレにのときに、増税をして大失敗して、国民に詫び入れました。インフレのときに、増税、積極財政、金融引き締めをする。デフレのときには、減税をして、緊縮財政、金融緩和をするべきことは、高校の教科書にも掲載されているようなマクロ経済政策の基本中の基本です。何も難しいげんりでもなんでもありません。普通の大人が、普通に考えれば、理解できることです。

次の時代に向けて、跳躍するために、身をかがめ、企業なら、Amazonのように減益をしても、次の時代に備える、国なら、高橋是清のように、次の時代に備えるため、積極財政をして、金融緩和をするということが、最近の政治家や企業家は、理解できないようです。


企業家も、政治家も、Amazonのジョン・ベゾズ氏のように、減益でも投資すべきときに、投資しなければならないという基本中の基本中を学ぶべきです。日本では、多くの人が、国や企業のことを、定期的に跳躍の必要な存在とは認められないようです。ずっと跳躍しなければ、だんだん衰退していくばかりです。一体いつから日本は、こんなことになってしまったのでしょうか? 本当に困ったものです。


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2012年1月31日火曜日

なぜこんなことを? Googleはサイト閲覧履歴からあなたの年齢と性別を予想している−【私の論評】自分が世の中の中心からかけ離れていないかを見る尺度としても利用できるかも?




みなさんはご存知だっただろうか? 普段使っている検索エンジン「Google」が私たちのサイト閲覧履歴から、私たちの年齢と性別を予測していることを。

まずはこのページ(https://www.google.com/settings/ads/onweb/?hl=ja)へ飛び、Googleがあなたの年齢・性別をどう予想しているのかをご覧頂きたい。

いかがだろうか? そこにはあなたの興味・関心を表す「カテゴリ」、そしてGoogleが予想する年齢と性別を記した「ユーザー属性」というものが示されている。

ちなみに当編集部の男性5名・女性2名に、このページを見てもらったところ、「年齢」も「性別」も7人中5人が的中するという結果になった。

それでは一体、なぜGoogleはこういうことをしているのだろうか? その答えは、いたってシンプル。あなたの興味にあった広告を表示するためである。

例えばあなたがガーデニング関連のサイトを多く見ていたら、恐らくGoogleはガーデニング商品の広告を多く画面に表示させるだろう。(ポルノサイトなどの物議をかもす履歴情報は集めていないらしい)

また、女性のユーザーが多く訪れるサイトにアクセスしていたら、Googleはあなたを女性と予想し、女性向けの広告を出してくるだろう。

しかしこういった形で、個人情報が使われることを嫌うユーザーがいるのもまた事実。そういう方は、画面左上にある「オプトアウト」をクリックして設定を行えば、あなたの興味・ユーザー属性に応じた広告は表示されないようになる。

ただしGoogleが、ブラウザ上で広告を出すこと自体はやめさせられないので、そこはあしからず。

(文=田代大一朗

参照元:Daily Mail(英文)

【私の論評】自分が世の中の中心からかけ離れていないかを見る尺度としても利用できるかも?

本日は、Googleの広告は、自分のどのようなイメージに基づいて出されているのかを、Googleの変わったLOGOの写真(笑)とともに掲載させていただきます!!



私もこのサイトで、自分のものを見てみました。その結果が以下です。

カテゴリ
Google が Cookie に関連付けた興味/関心と推定のユーザー属性を下で確認できます。これらはいつでも削除または編集できます。
コンピュータ、電化製品
ショッピング
ニュース - ビジネス ニュース

ユーザー属性
Google では閲覧したウェブサイトに基づいてユーザーの年齢と性別を推定します。これらはいつでも削除または編集できます。
年齢: 25~34 歳
性別: 男性

ユーザー属性の年齢は、実年齢よりも若くなっていたので、これは喜んでいいのかどうなのか、解釈に苦しむところです。性別は、男性とでていました。これは、男性でありながら、女性と表記される人もいるのでしょうか? とすると、その人は、消費パターンとしては、男性でありながら、女性とみなしても良い消費をしているということでしょうか?他の人の結果も知りたいところです。


それから、ユーザー属性の中には、血液型の予測は入っていません。それは、当たり前のことです。血液型で分類行動などできないからです。日本では、一部の血液型性格診断をお金になるということで、あたかも、それが科学的手法であるかのようにして言う人間もいますが、血液型と性格とは全く関係ありません。無論購買パターンとも全く関係ないので、Googleもこのようなことを実施していません。血液型性格診断は、すでに前世紀に様々な実験や統計から、全く虚偽であることが解明されています。さらに、血液型性格診断を口にするのは、世界では、日本と韓国くらいなものです。海外に行って、これは口にしないほうが良いでしょう。すれば、変人扱いされるだけです。


いずれにせよ、これは、広告をする上での消費パターンの分類ということであり、実年齢とか、当該人物の属性、能力などをはかるものではないと思います。

カテゴリでは、コンビュータ、電化製品がトップになるのは、わかるのですが、ショッピングが2位になっているのは、自分でも驚きでした。とはいえ、結構amazonで買い物をしているのも事実なので、ある意味納得です。


Googleとしては、ユーザー属性に関してこのような予測をたてて、それに基づいて広告を掲載するというのも当然のことと思います。Googleだって、営利企業ですから、ユーザーに様々な便益を提供しつつも、どこかで収益をあげなければならないわけです。Googleの収益の9割以上は、未だに広告によるものであることを忘れてはいけないと思います。

このサイト、他にも利用できそうです。自分の考えが、世の中の中心と考える人も多いようですが、それは、自分ではわからないものです。自分の興味/関心に関してどのような偏りがあるのか、あるいは、実年齢は別にして、推定年齢が、50歳以上であるとか、逆に10代以下であれば、どこかずれているのかもしれないとか。そうした、見方もできるのではないかと思います。


無論この結果がどうでたからといって、気にする必要はないとは思いますがも、とはいいながら、もし、女性なのに男性という結果がでたり、年齢が70歳以上などとでた場合には、やはり、自分の感覚は普通とは、かけ離れているかもしれないと考えたほうが良いかもしれません。無論、だからといって、購買行動を変えるなどのことはする必要は全くないですが、たとえば、マーケティングをしていて、ターゲットを絞っているときなど、自分の感覚が他の人とかけ離れていることを意識しなければならないと思います。


でも、これって、プロのマーケッターには、常識だとは思います。自分が好きだからといって、単純に売れると考える人はプロではないですね。自分が好きであることと、当該製品などを市場に出して売れる売れないは別次元の問題ですから。

皆さんも、ぜひご覧になってください。



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ドコモ、宅配野菜のらでぃっしゅぼーやを買収へ−【私の論評】ドコモが狙うのは何か?

 ドコモ、宅配野菜のらでぃっしゅぼーやを買収へ



NTTドコモが宅配野菜でおなじみ「らでぃっしゅぼーや株式会社」の株式公開買い付けを行います。3月12日まで株式の買い付けを行い、発行株の51%以上を取得することで子会社化を目指す方針。すでにらでぃっしゅぼーや自身や、大株主のジャフコ(系の投資事業有限責任組合)らとの合意を済ませており、近いうちに国内最大の通信キャリアと、国内最大手の宅配野菜サービスによるコラボレーションが実現する見通しです。日経によれば、全株式を取得した場合の買収額は69億円。

また、らでぃっしゅぼーやの子会社化が完了したあと、ドコモは一部株式をローソンへ譲渡する予定。通信キャリア、コンビニ、宅配ビジネスと、面白そうな三角形の業務提携が描かれることになります。産地直送系からネットスーパーまで、宅配サービスが注目を集める今日このごろ。スマートフォンからの野菜注文や、野菜のコンビニ受け取り & 決済はもちろん、農園ゲームでほっこりしながらリアル野菜ゲット、あるいは有機野菜定額プラン、野菜2.0による反撃を楽しみにしたいものです。

【私の論評】ドコモが狙うのは何か?

一連の通信障害を謝罪するドコモ

最近ドコモといえば、例の通信障害が大きな話題となっていましたが、こんなこともやっていたのですね。無論株式の公開買い付けによる、買収ですから、直接ドコモが「らでぃしゅぼーや」を運営するわけではないのでしょうが、それにしても気になる動きです。さらに、一部株式をローソンンに譲渡というのも気になる話です。(下は、ドコモのスマートフォン)
ドコモのスマートフォン

将来的には、これらが共同して、野菜を宅配するのは、もとよりコンビニでも販売するということでしょうか? 「らでぃっしゅぼーや」自体は、宅配ですから、営業店舗そのものは、持っていませんが、全国各地の野菜農家と提携すると共に、全国各地に配送センターを自前でもっています。これを、ドコモは、どうしようというのでしょうか?

ドコモといえば、携帯電話、最近では、スマートフォンの会社です。これからは、ほとんどがスマートフォンになることでしょうが、こうした会社がなぜ、このようなことをするのか探ってみます。




気になったので、調べてみたところ、すでにローソンでは、 "Radish Lawson  SUPERMARKET"(らでぃっしゅ ローソン)という名称で、サイト(写真上)で野菜などの販売をしていました。

ドコモは従来は携帯電話のキャリヤーであるとともに、ガラケーを販売していましたが、現在スマートフォンを販売しています。しかし、これだけでは、立ち行かなくなるという危機感を抱いているのだと思います。何しろ、ドコモの販売しているスマートフォンは、Androidであり、これは、Googleが規格を定めているものであり、この規格で販売している限り、いくらスマートフォンが売れたにしても、それだけでは、利益幅の少ない素材型産業のようになってしまうことは火を見るより明らかです。キャリアーとしての事業も従来のように旨みはなくなってきました。



これに対して、Googleは、自らもスマートフォンを開発していますが、それも、自ら作成しているわけではありません。他社にアウトソーシングしています。いずれにせよ、Googleにとっては、自社開発の電話や、他社が開発するスマートフォンが売れれば、それをユーザーが使用し、Googleの検索エンジンなどのサービスを利用してGoogle関連のサイトのトラフィックが増すことになり、そこに広告を掲載しておけば、それが、収益になるわけです。トラフイックが増えれば、増えるほど、収益は増えます。Googleは、いろいろなことを手がけていますが、いまだに収益の9割以上は広告収入によるものです。

アッブルも単に、iPhoneを販売しているだけではなく、それを窓口として、iTunesにより、電子書籍、アプリ、音楽など配信していて、それが利益うみだすわけです。

しかし、ドコモが電話を販売してキャリアとして事業をしていても、いまのところアップルや、Googleのようなビジネスモデルはないため、スマートフォンを販売するだけでは、非常に利益率の低い事業になってしまうわけです。だから、今回このようなことを手がけ、他のビジネスモデルを模索しているのだと思います。

最近はeコマースを他のものと差別化することは困難になっています。eコマースは、通常ユーザーが自宅のパソコンから、他社製のブラウザを用いて実施するものです。だらか、ユーザーにとっては、eコマースは、自宅のパソコンから垣間見るいくつもあるサービスのうちの一つという位置づけになります。最初は、eコマースそのものが、物珍しかったのですが、今は当たり前になり、他社との差別化は困難を極めています。だからこそ、Appleや、Amazonは、独自のタブレット端末を導入して、他社との差別化をはかったのです。

最近では、特にスマートフォンを活用したO2O(オンライン・ツー・オフライン)というビジネスが注目されています。このO2Oに関しては、以前にもこのブログに掲載したので、詳細はそちらをご覧いただくものとして、私は、将来、物理的な店舗を多数持つチェーンが、eコマースを行い、さらに、O2Oも実施し、しかも、これらをバラバラに運用するのではなく、統合して運用するようになれば、既存の eコマースにとって、かなりの脅威となることを述べました。そうして、そのようなところで、統合をうまくしたところが、頭角をあらわしていくことになることも掲載しました。


私は、ドコモはスマートフォンを活用したO2Oを模索して、新たなeコマースを開発し、それ自体をビジネス・ソリューションとして製品化するとするとともに、自らもeコマース自体にも進出しようとして模索しているのだと思います。さて、今後この三者の提携どのように発展していくのか、何か新しい動きがあれば、また、掲載させていただきます。


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2012年1月29日日曜日

愚民思想が根強い人気を持つ理由―【私の論評】関西風のほうが、おもろいかも?


愚民思想が根強い人気を持つ理由

今回は宮島理さんのブログ『フリーライター宮島理のプチ論壇』からご寄稿いただきました。

■愚民思想が根強い人気を持つ理由
野田政権の支持率がわずか4カ月で半減した。わずか4カ月で支持から不支持に回った人々は“愚民”なのだろうか。世論調査によれば、野田政権の支持率が急落している。読売新聞社*1の調査では、就任時に65%もあった支持率が、今では37%にまで下落している。続きを読む


【私の論評】関西風のほうが、おもろいかも? 


さて、分析するため、上の記事の核心部分をしたにコピペしておきます。
番組スタッフが綾小路きみまろの毒舌ネタを見せた後に感想を聞くと、多くのファンが「いるよね、こういう人(笑)」という反応を見せていた。ファンにとって、毒舌は自分自身に向けられたものではなく、あくまでも“自分以外のかわいそうな中高年”を綾小路きみまろと一緒になってイジッている感覚だったのだ。
このような鈍感力は、ベストセラーになった『バカの壁』にも通じる。私はこの本を読んだとき、「はいはい、どうせバカで話が通じなくてすみませんね」と、養老センセイに腹を立てたものだったが(笑)、どうも世間の反応は違ったらしい。
 この本を読んだ人の多くは、「いるよね、こういう話の通じないバカ」と、溜飲(りゅういん)を下げていたというのを知って、私は軽くショックを受けた。「みんな、よほど自分に自信があるんだな」と半ばうらやましくなったと同時に、「こういう鈍感力を発揮することで、世の中は丸く収まっているんだな」と、アホみたいな当然の事実に気づかされたのだった。

 世の中には、このような反応を示す人と、上の寄稿の著者のように感じる人と二通りがあるようですね。無論どちらが、正しくて、どちらが間違いということはないと思いますが、私は、どちらかといえば、この寄稿の著者とは反対のタイプのほうです。綾小路のほうは、まだ対象の年齢まではいっていないせいでしょうか、“自分以外のかわいそうな中高年”を綾小路きみまろと一緒になってイジッている感覚です。 とはいっても、限度はわきまえていて、いつも、上限すれすれまではいきますが、それを超えることはありません。さすが、熟達した芸人だと思います。この人なかなか若いときには売れずに、売れ出したのは、齢50くらいのときからというのですからただものではないと思います。


養老センセイの書籍を読むときは、 「いるよね、こういう話の通じないバカ」と、溜飲(りゅういん)を下げているときと、自分のことに当てはめるのと、両方あります。でも、どちらかといえば、溜飲を下げていることのほうが多いです。 

それから、これに関する受け取り方は、関東と関西でも随分違うのではないかと思います。以前テレビで見ていたら、関西人は個人プライベートにも結構入っていく傾向がありますが、関東人にはそのような傾向はなく、そこで関西人と関東人の行き違いが生じることがあるようです。

日常会話で、関西人が、話し相手のボケにどんどん突っ込みを入れていく感覚というのは、関東人にはなかなか理解できないところがあると思います。 先の綾小路さんの例は、関西人からしてみると、やはり、自分のボケに突っ込みを入れられているという感覚に近いのではないかと思います。 もしかすると、養老センセイの著書も関西人には、自分のボケに突っ込まれているという感覚もあるのではないかと思います。それに、「愚民」とはっきり言ってしまうと、救いようがありませんが、「ボケ」なら、救いようがあるような気がします。


ボケにもいろいろなレベルがあります。オオボケから、コボケまで・・・・・。でも、愚民だと、文字通り愚かな民ということで、救いようがないばかりか、こういう言い方は、上から目線に聴こえてしまいます。ボケであれば、あくまでボケであり、オオボケは困りますが、普通のボケならなんとかなるレベルということで、救いようがあります。皆さんは、いかがですか?

さて、以下に関西と、関東の芸人の芸風について掲載しておきます。


関西芸人
やすしきよし…目のデカさやギャンブル好きを暴露して笑い 
ナイナイ…チビやサル顔や動きで笑い
FUJIWARA…顔のデカさやアホな芸で笑い
ケンコバ…自分の変態ぶりで笑い



 関東芸人
ヨネスケ…素人いじって笑い
とんねるず…他の芸人やスタッフを叩いて笑い
はんにゃ…偉そうな態度をとって笑い
オードリー…偉そうな態度をとって笑い
芸人の自虐ネタが受けて、相手のプラベートにもどんどん突っ込みを入れる関西人のコミュニケーション、関東の若い方には、最初は抵抗があるかもしれませんが、関西弁を使わなくても、こういうことを若いときからやっているのと、やっていないのとでは、後から随分開きがでてくるような気がします。

私は、どんどん相手のボケに突っ込みを入れていく関西風のほうが、コミュニケーション能力も熟達していくと思うのですが、皆さんは、どう思われますか?


 それから、上の著者の方の、「みんな、よほど自分に自信があるんだな」という受け取り方ですが、これは、個人主義と集団主義の違いでもあると思います。完璧に個人主義であれぱ、綾小路さんのギャグや、 養老センセイの書籍など読むと、個人に向けられたものと受け取り、めげてしまうことも多いのでしょうが、集団主義に立脚すれば、「自分もボケている部分もあるが、ボケていない部分もある。他人もボケている部分もあれば、ボケていない部分もある」という考え方になり、多くの人が総体的にボケていなければ、自分がある部分ボケていていも、それは何とかなるという安心感、自信につながります。 


これは、どちらが良くて、どちらが悪いということにはならないと思います。場合によって、つかいわけることが重要だと思います。ある場合は、個人主義的な立場で受け止め、悪いところは素直に反省する。また、ある場合には、集団主義的となり、安心、自信を持つというような、柔軟な姿勢が良いと思います。皆さんは、どうお感じになりますか?

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2012年1月28日土曜日

【朝まで生テレビ】反橋下派に批判殺到「ゴールドマンサックスで働いたら3日でクビ」「薬師院が酷すぎ」−【私の論評】反対派はドラッカーが言うところの"真摯さ"に欠ける!?

【朝まで生テレビ】反橋下派に批判殺到「ゴールドマンサックスで働いたら3日でクビ」「薬師院が酷すぎ」:



本日深夜25 :25から放送されているテレビ朝日の「朝まで生テレビ!」に、国民の注目が集まっている。

今回は橋下徹大阪市長と、彼の政治姿勢に反対する論客たちの議論が放映されているのだが、午前2時半現在のところTwitterやインターネット掲示板でも、ほとんどの人たちが「橋下市長はまっとうなことしか言っていない」や「論客が揚げ足取りばかり」と反橋下派に怒りの声があがっていた。

そのなかでも特に批判を浴びているのが、帝塚山学院大学の薬師院教授だ。彼は執拗に橋下市長に「大阪市を解体するなんて聞いていない!」と文句を言っているにも関わらず、田原総一朗氏に「じゃあ解体されたらどう困るの?」と聞かれても「わからない!」と答えるばかりで、ほとんど揚げ足取りばかりだとインターネット上でも彼の姿勢に疑問を感じている人たちが多いようす。

また、彼のWikipediaも「2012年 朝生でフルボッコを喰らう。」や「2012年 朝まで生テレビでチラシ係」など様々な改変をされ、ヒドいことになっている状態である。知識人もこの番組についてコメントを残しており、ニューヨーク州立大学のビジネススクールで助教授をされている入山章栄さんは「今日の朝生の対橋下論客、ゴールドマンサックスで働かせたら、全員三日もたずにクビになる気がする。」と苦言を呈しており、議論のあまりのレベルの低さに呆れ返っておられるようだ。

更にヒドいことに現在Twitterのトレンドにも「薬師院」や「揚げ足取り」、「言葉尻」などのフレーズが上がっていて、薬師院氏をはじめとした反橋下派に対する炎上はまだまだ続きそうである。(下は、朝まで生テレビのサイトでの告知)




【私の論評】反対派は、ドラッカーいうところの"真摯"さに欠ける!?



私自身は、橋下さんのやっていることは、最終的には歴史が判断するものではあるものの、とにかく何かを変えようとして努力していることは理解でき、共感を覚えています。

今まで、多くの政治家は、まるで評論家のようであり、しかも、間違っているか、あやふやな論拠によって、コメントを行い、結局何もできないでいるというように見えます。しかし、橋下さんの場合は、ともかく変えようとして、日々努力している姿が見えます。これは、言ってしまえば、評論家と実務家の違いのように見えます。実際、橋下さんは、たかじんの"No money"という番組で、「本当に変えるのは、大変ですから。言っているだけと、本当にに変えるということは、全く違いますから。ここにおられるかたも、言っているだけではなく、立候補して、実際に変えて下さい」と語っていました。

上のツイートの"ゴールドマンサックスで働かせたら、全員三日もたずにクビ"とは、こうした評論家と実務家の違いを語っているのだと思います。評論ばかりしていても、金にはなりません。実効性のある実行動をして、はじめて実務が達成できます。

橋下さんに反対する人たちの論拠は、いろいろ語っているものの、橋下市長のキャラクターや振る舞いへの感情的反発、教育を聖域とし政治が介入してくることへの警戒感、とくに教育に競争を持ち込むことへの反発、組合へのシンパシー、体制や仕組みの構造的な変革に対する不安、またそれによって既得権益を失うリスクへの恐れということであり、本当に低レベルなものばかりです。

それに、選挙のさなかに「ファシズム」を意図的に連想させる「ハシズム」キャンペーンなどという愚かなことをやってしまいました。選挙という民主的手段のみで、合法的にやったものが、どこがファシズムなのか全く理解できません。ナチスなら、選挙だけでなく、SAなどがでてきて、実際に暴力をふるっていたのは、歴史的事実です。反対派はこんなことも知らないのでしょうか?(下は、SAのポスター)


それに、彼らは、府民や市民を信頼していません。教育者のほうが正しく、それに府民や市民がかかわることは間違いだとするエリート主義的であり、完璧に上から目線での物言いです。


そうして、このような彼らの物言いを聴いていると、何か思い出されることがあります。それは、ドラッカーの書籍にしばしば出てくる「真摯さ」という言葉です。まさに、彼らには、ドラッカーのいうところの、「真摯さ」に欠けています。これについては、以前にもこのブログに掲載したことがあります。その中の「真摯さ」の意味の部分を以下に掲載します。(上の画像は、映画版「もしドラ」で、南役をした、前田敦子)

うまくいっている組織には、必ず一人は、直接手をとって助けもせず、一見人付き合いも悪いようにみえるボスがいる。この種のボスは、とっつきにくく気難しく、一見わがままなように見えるにもかかわらず、しばしば誰よりも多くの人を育てる。好かれている者よりもはるかに、尊敬を集める。一流の仕事を要求し、自らにも要求する。基準を高く定め、それを守ることを期待する。何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えない。真摯さよりも知的な能力を評価したりはしない。このような素質を欠く者は、いかに愛想がよく、助けになり、人づきがいがよかろうと、またいかに有能であって聡明であろうと危険である。そのような者は、職業人としても、社会人としても失格である。 

真摯さを絶対視して、初めてまともな組織といえる。それはまず、人事に関する決定において象徴的に表れる。真摯さは、とってつけるわけにはいかない。すでに身につけていなければならない。ごまかしがきかない。ともに働く者、特に部下に対しては、真摯であるかどうかは二、三週間でわかる。無知や無能、態度の悪さや頼りなさには、寛大たりうる。だが、真摯さの欠如は許されない。

マネジメントにできなけばならないことは、学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得できない資質、初めから身につけていなければならない資質がある。才能ではない、真摯さである。 

まともな、職業人は、何が正しいかだけを考え、誰が正しいかを考えないのです。誰が、正しいか、間違いかを考え出せば、本質を見失います。人は、おうおうにして間違いをおかします。特定の個人が、いつも、正しいとか、いつも間違いということはあり得ません。反橋下派は、まさに、自分たちが正しく、橋下さんが、間違いであることばかりを主張しています。本来であれば、橋下さんの出す政策なり、ビジョンが正しいか間違いかだけを論じれば良いものを、そうではないのです。だからこそ、説得力に欠けるのです。

帝塚山学院大学の薬師院教授に関しては、地球温暖化CO2説ならびに、災厄説に関しては、まともな論議をしており、このときには、誰が正しい、誰が間違いというような論点はなく、あくまでも、"地球温暖化CO2説"に関して、正しいのか、正しくないのかという論議をしており、私自身も評価をしていたのですが、こと、橋下さんに関して、橋下さんの間違いばかりに集中していて、本当に残念に思っています。このようなある程度年齢もいっており、良識もあるという方が、こういうことをするわけですから、これは、 薬師院氏に限らず、多くの人々が陥りがちな陥穽なのだと思います。

私は、反橋下派への攻撃も、こうした陥穽に落ち込んでいるものもあると思います。反橋下派に対する攻撃も、誰が悪いという論調でやってしまえば、反橋下派と同じことになってしまいます。やはり、反橋下派の論じていることの中の何が間違いであるという論点で、攻撃すべきものと思います。

なお、「真摯さ」については、定義が曖昧ですが、これについては、本日は本題ではないので、ここでは詳細は掲載しません。以下の関連記事のところに、それに関連する記事もコピペしておきますので、それを御覧になってください。

私は日頃、誰が正しいとか、間違いであるなどということばかりを語る者のいう事は信用しません。何が正しくて、何が間違いであるかを論じる人を信用するようにしています。皆さんは、いかがですか?

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