2015年2月1日日曜日

【イスラム国殺害脅迫】後藤さん殺害か 「イスラム国」がネットに映像公開―【私の論評】宗教を信奉しつつも、その根底には霊性を重んじる精神があり、その精神界においてはどのような宗教の人々とも理解し合える、そんな世界を目指せ!!

【イスラム国殺害脅迫】後藤さん殺害か 「イスラム国」がネットに映像公開



【産経新聞号外】「後藤さん殺害」映像 安倍首相「非道卑劣」[PDF]

イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」に拘束されていた後藤健二さん(47)を殺害したとされる映像が1日、インターネット上に公開された。日本政府は確認作業を進めるとともに、引き続き情報収集・分析を急ぐ。

イスラム国の日本人殺害脅迫事件をめぐっては、湯川遥菜(はるな)さん(42)と後藤さんの殺害を警告するビデオ声明を1月20日にネット上で確認。その後、湯川さんが殺害されたと読み上げる後藤さんとみられる男性の映像も確認された。

さらに、1月29日朝に後藤さんとみられる男性の音声付き画像が公開された。その中でイスラム国側は、後藤さんとヨルダンで収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚の人質交換を要求。応じなければ拘束中のヨルダン人パイロットを殺害すると警告していた。

ただ、イスラム国側が期限とした29日深夜を過ぎても事態の進展はみられず、ヨルダン政府が水面下でイスラム国側と交渉を続けていたとされる。パイロットの安否は1日の時点で確認されていない。

安倍晋三首相は1月20日以降、繰り返しイスラム国を非難するとともに、関係国との連携強化など「人命第一」と「テロとの戦い」の取り組みを続けてきた。特に対イスラム国の最前線となっているヨルダン政府には、後藤さんの解放に向けた協力を要請してきた。ただ、ヨルダン政府は、後藤さんよりパイロットの解放を求める国内世論が強まるなど、厳しい判断を迫られていた。

【私の論評】宗教を信奉しつつも、その根底には霊性を重んじる精神があり、その精神界においてはどのような宗教の人々とも理解し合える、そんな世界を目指せ!!

後藤さんは、亡くなったものと判断されますので、まずは後藤さんのご冥福をお祈りいたします。

さて、国際的にも、ここ日本においても、今回の「いわゆるイスラーム国」による、人質事件に関して現代の宗教的世界観による精神世界の限界を示すものであるとの論調などほとんどありません。

このような精神世界の限界が、世界で様々な対立を生み出しているという論調はないし、ましてや、霊性を重んじる日本文化がこうした対立をなくすためのヒントにもなり得ることなど、全く報道されないのが非常に残念なことです。

これについては、このブログで掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
【本の話WEB】日本人人質事件に寄せて――「日本人の心の内」こそ、彼らの標的だ―【私の論評】日本にこそ、世界に新秩序を確立するためのヒントがある!日本人の心の内にある霊性を重んじる精神、これこそが世界の宗教的混乱を救う一里塚なると心得よ(゚д゚)!
式年遷宮「遷御の儀」で現正殿から新正殿に向かう渡御行列。
伊勢神宮は日本人と心のふるさと、未来への道しるべだ
=平成25年10月2日夜、三重県伊勢市の伊勢神宮

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、21世紀は、「霊性の世界」になることを、フランスの作家マルローや、ドイツの心理学者ユングが予言していることを掲載しました。

そうして、宗教的世界観だけではなく「霊性の精神」を未だに維持発展させている日本について解説し、結論としては以下のようなことを述べました。
日本人の精神世界は、宗教だけではなく、その根本に霊性を重んじるという観念が今でも根付いて、息づいています。これは、多くの人々が、意識するしないにかかわらず、日本人の生活習慣や考え方に自然と組み込まれていて、多くの人にとってはごく自然てあり、空気のような存在になっています。しかし、霊性が失われて、宗教が精神世界の大きな部分を占めるようになった他国ではこのようなことはないのです。

私たち日本人は、このような国日本に誇りを持ち、自信を持ち、世界に日本の素晴らしさを伝えてていくべきです。日本のやり方が、世界伝わりそれが理解されれば、世界は変わります。

霊性を重んじるという精神を捨てて、宗教一色に染まった世界は、ますます混迷を深めていくばかりです。

さて、この記事の元記事を書かれた、上田和男(こうだ・かずお)氏は、元記事ので以下のように結論を述べています。 
考えるに、人類文化の危機は「画一化」にあり、文明が衝突するのではなく、文明に対する無知が紛争の根源となるのだと思います。思考のプロセスを自省し、他にかぶれたり迎合させられたり、徒に自虐的になることから一歩距離を置いて、確信されてきたものを再吟味し、忘れ去っていた古き良きものへ思いをきたし、一方で他民族との交流においては、異質なもの・新たなものを受容し合う-。こうしたことが、文明間の対話で重要だと思います。 
国家的文化戦略は、長期構想として構築し、粘り強く世界へ向けて発信してゆくことが最重要です。世界的有識者の言説を待つまでもなく、21世紀が霊性の時代へと向かうならば、日本人としても1300年間継承されてきた伝統精神を矜恃し、発信・交流してゆくことが、自らの背骨を正すとともに、世界平和への貢献に資することにもなると確信いたします。
まさに、この通りです。今まで通り、多くの人々が信奉してきた宗教を捨て去り、霊性の世界に戻る必要などありません。それは、日本がすでに具現化しています。日本には、様々な宗教が混在しつつ、その精神世界の根底には、霊性を重んじる習慣が根付いています。日本では、年配の人が、「ご先祖様に申し訳がたたない」という言葉を発することがありますが、これこそ、霊性の発露でもあります。 
世界の人々が、宗教以前に、その根底には霊性の世界があることに目覚め、それを重要視するようになれば、世界から宗教戦争は消えます。そうして、今回のような人質事件のようなこともなくなると思います。 
そのために、霊性の世界を維持・発展させてきた私たち、日本人ができることがあるはずです。無論、今回の人質事件をすぐに解決するということはできないかもしれません。宗教で凝り固まった人々の精神を解きほぐすには、かなり長い時間を要するかもしれません。 
しかし、私は日本人の心の内にある霊性を重んじる精神、この精神を土台としつつどの宗教でも受け入れてしまう寛容さ、これが世界の宗教的混乱を救うための、一里塚になると思います。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
日本の巫女

さて、この記事においては、日本人の「霊性を重んじる精神」自体については、あまり説明しませんでした。私は、この精神は、いわゆる古神道にその原点があると思います。そうして、古神道によって培われてきた日本人の精神は、今に至るも日本人の文化として現在に至るまで継承され、今日に至っています。

古神道とは、仏教や儒教などの影響を受ける以前のわが国固有の神道です。日本の伝統的信仰で、祭祀(サイシ)を重んずる多神教の宗教。その神には自然神と人間神とがありますが、一般には人間神、すなわち皇室や国民の祖先である天照大神をはじめとする神々が多く祭られ、祖先崇拝が中心となっている。かんながらの道。神道(シンドウ)。

私自身は、我が国の古神道は言葉の厳密な意味において、宗教ではないと思っています。宗教なるもの以前の日本人の精神にあったより根源的なものであると思っています。欧米の知識人等の中には、日本の神道を宗教の原点と捉える人々もいます。

欧米の知識人等が東洋の伝統文化に驚き、その極致ともいうべき仏教文化に感動しているあいだは、まだ日本文化の表面をなでているにすぎません。日本文化を本当に理解しようとする人びとは、その根底にある神道と出逢ってしまうのです。

小泉八雲

ギリシア・リュカディア島生まれのイギリス人、ラフカディオ・ハーンこと小泉八雲もそうでしたし、イギリスの歴史学者アーノルド・J・トインビーもそうでした。ちなみにトインビー博士は昭和42年の秋、伊勢神宮(内宮)を参詣したとき、その参拝記念帳に次のように書きしるしました。

「この神聖なる庭に立つと、わたしはここがすべての宗教の原点であることを感じる」

アーノルド・J・トインビー
いうなれば彼らにとって日本の神道は、宗教の源泉なのです。たとえば、ローマ・カソリックが日本の禅と神道を霊性開発の手段として半ば公認しているのは、キリスト教自体に霊性開発の能力が失われているからほかならないのですが、もうひとつの理由としては、彼らが日本の神道を宗教の源泉と考えているからです。

日本の神道はしばしば多神教であるといわれ、実際、八百万の神々の存在を認めますから、多神教のなかでも際立ったものです。すなわち、自然界の万物に神性を見、自然界に起きた諸々の現象を神々からの通信として感じるのです。いうなれば、古神道のいわゆる<神ながら>とは、自然に偏在する神々のすべてと一体化する、ということです。

このように、神道がいま世界的に注目され始めています。それは神道が人びとの霊性を刺激し、人間と神々との交流を活発にさせるからです。その点で神道が"宗教の源泉"と呼ばれること自体には、大いに意義があることと思います。

自然にも霊が宿るとした日本人

ここで、日本人の宗教に対する考え方や接し方をとりあげてみます。日本人に「あなたの宗教は何ですか?」と質問してみると、すぐには答えがかえってこないのです。そのために「日本人は無宗教だ」といわれることも多いのですが、それは、日本ではあらゆる宗教が共存しているからです。

神道は古代から現代につづいている日本の民族信仰ですが、その間に、西暦3世紀から4世紀頃には儒教や道教が伝来して日本人の生活になじみはじめました。続いてて6世紀には仏教が伝わって来て、それらと日本固有の伝統信仰と区別するために神道(シントウ)という言葉が生まれました。16世紀にはキリスト教が日本に上陸しました。

キリスト教の宣教師たちは、日本人が神社にもお寺にもおまいりするのを見て、驚きました。ある宣教師は祖国に、次のような報告をしています。

「日本には宗教が二つある。神道と仏教というもので、長い年月を経て、お互いに影響しあって、日本人の生活に溶け込んでいる。日本人はホトケという偶像を拝み、カミという見えない存在に畏敬の念を抱いている。仏教のお寺にも行き、神道の社にも行くことに何の不思議も感じない」。

一神教であるキリスト教徒にすれば、神も仏も同一に感じ、礼拝しているのは、理解できないことだったのです。

フランシスコ・ザビエル

また、このような精神世界を持つ、日本にもバチカンはキリスト教を広めようとしため、あのフランシスコ・ザビエルが、日本で布教活動をしたのですが、出会った日本人が彼に決まって尋ねた事があります。

それは、「そんなにありがたい教えが、なぜ今まで日本にこなかったのか」ということでした。 そして、「そのありがたい教えを聞かなかったわれわれの祖先は、今、どこでどうしているのか」ということてした。

つまり、自分たちは洗礼を受けて救われるかもしれないけれども、洗礼を受けず死んでしまったご先祖はどうなるのか、やっぱり地獄に落ちているのかという疑念です。

元来、キリスト教においては、洗礼を受けてない人は皆地獄ですから、ザビエルもそう答えました。すると日本人が追求するわけです。 

「あなたの信じている神様というのは、ずいぶん無慈悲だし、無能ではないのか。全能の神というのであれば、私のご先祖様ぐらい救ってくれてもいいではないか」

ザビエルは困ってしまいまして、本国への手紙に次のように書きました。 

「日本人は文化水準が高く、よほど立派な宣教師でないと、日本の布教は苦労するであろう」と。当時の中国にも、韓国にも、インドシナにもこうしたキリスト教の急所(?)を突くような人間はいなかったわけです。

この他にも、『もし神様が天地万物を造ったというなら、なぜ神様は悪も一緒に造ったのか?(神様がつくった世界に悪があるのは変じゃないのか?)』などと質問され答えに窮していたようです。

ザビエルは、1549年に日本に来て、2年後の1551年に帰国しますが、日本を去った後、イエズス会の同僚との往復書簡の中で「もう精根尽き果てた。自分の限界を試された」と正直に告白しています。

霊性の世界を信じ、集団原理の中で生きてきた日本人にとって、魂の救済という答えは個人課題ではなく先祖から子孫に繋がっていくみんなの課題であったはずです。

「信じるものは救われる」=「信じない者は地獄行き」 

といった、答えを個人の観念のみに帰結させてしまうキリスト教の教義の矛盾に、当時の日本人は本能的に気づき、ザビエルが答えに窮するような質問をぶつけたのではないでしょうか。

そうして、当事のバチカンは、日本で布教するにおいては、他国で布教する際には認められなかった、日本ルールともいえる例外をいくつか認めました。

日本神話に登場するアメノウズメ

このように日本独特の宗教共存を可能にしたのは、八百万の神々を崇拝する神道が基盤になったからです。神道には、もともと包容性があり、客人(まれびと)を大切にして、異文化との接触による文化変容を可能にする素地がありました。

日本では「文化庁」という役所が宗教団体を取り扱っていて、毎年、「宗教年鑑」という日本の宗教に関する統計を発表しています。ここで、細かな統計は、文化庁のサイトに譲ることにして、文化庁に登録された宗教団体に属する信者総数は少し古い資料ですが、平成10年では2億1千5百万人程度となっています。

つまり宗教人口が実際の日本人口の2倍近くになっているのです。どうしてこんな現象が起きているのでしょうか。そのわけは、一人の日本人が複数の宗教団体に登録されているからなのです。



神社の氏子であり、お寺の檀家であり、新宗教の会員でもあるということが何の不思議もなく行われているのです。さすがにキリスト教系の団体では、そんなダブルブッキングは許されていないようですが、神社やお寺は二重、三重に所属していてもとやかく言うことはありません。

ですから、先に述べたように日本人は「あなたの宗教は何ですか?」という質問にすぐに「私の宗教はこれです」と答えがでないのは、そのような事情があるからです。

このような霊性を重んじる精神を維持発展させてきた日本は、世界の中でも特異な位置を占めると思います。以前にも、もともと、世界にはどの地域においても、アニミズムやシャーマニズムという形で霊を重んじる精神がありましたが、しかし、宗教が世界に敷衍してからは、この精神はほとんど失われました。しかし、日本だけが、上に述べたように、その精神を現在に至るまで継承し発展させてきました。

米国の新聞が伝える人質虐殺

世界から、宗教的な対立をなくすためには、今一度人類は、霊性を取戻す必要があります。そうならければ、これからますます、宗教的対立が世界を覆い、収拾がつかなくなり、人々は閉塞感にさいなまされ、自分たちの未来を信じることができなくなります。だからこそ、マルローや、ユングは今世紀は、霊性の時代になると予言したのだと思います。

こういうことを考えると、私は、今回の「いわゆるイスラーム国」による人質殺害事件は、宗教のみによる世界観では限界があることを象徴しているように思えます。そうして、霊性の精神世界を忘れた世界への警鐘であると思えてなりません。

そうして、世界がもう一度霊性を取戻すことにより、今回の人質事件を含む、宗教的な対立はこの世から消えいくのではないかと思います。

日本のように、宗教を信仰しつつも、その根底には霊性を重んじる精神があり、そのことにより多くの宗教を鷹揚に受け入れ、対立することもない世界。その精神界においてはどのような宗教の人とも理解し合える。そんな世界になることを願います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年1月31日土曜日

ピケティ氏、消費増税に「ノー」 都内の討論会で発言―【私の論評】ピケティ氏の理論を利用して増税推進を正当化してみたり、イスラーム国人質事件で政府批判をする輩は、私達の生活を実質的に脅かす者共であると自覚せよ(゚д゚)!

ピケティ氏、消費増税に「ノー」 都内の討論会で発言

トマス・ピケティ氏

不平等の広がりを指摘した世界的ベストセラー「21世紀の資本」の著者で、来日中のトマ・ピケティ・パリ経済学校教授が30日夕、東京都内で討論会に出席した。日本の消費税率を欧州諸国並みの20~25%程度に引き上げるべきかとの質問に「ノーだ」と応じ、改めて資産や所得の多い人への累進課税の強化を訴えた。

特集:トマ・ピケティ

ピケティ氏はこの日、討論会「格差・税制・成長――『21世紀の資本』の射程を問う」(日仏会館主催)で、過去のデータから先進国での不平等の広がりを指摘した自らの研究成果について講演した。

討論会には、著書「格差社会」がある橘木俊詔・京都大名誉教授も参加した。橘木氏は「日本で重要な問題が消費税。日本が福祉国家になろうと思ったら、8%や10%じゃ到底たりない」と指摘。ピケティ氏に「日本の社会保障制度はほとんどご存じないと思うので、意見を伺うのは恐縮だが」と前置きしたうえで、「日本も欧州のように(消費税率は)20~25%になるべきか」と尋ねた。

ピケティ氏は「ノーだ」と返答。「(日本の税制改革の課題は)高齢者と若者との世代間のバランスを取り戻すことだ。相続資産がなく財産形成もできない若い世代、特に低・中賃金の所得の税率を下げて、累積した資産やトップ層の所得税率を上げるということだと思う」と述べた。そのうえで「消費税を上げるということは、ちっともいいことではない」と述べた。

【私の論評】ピケティ氏の理論を利用して増税推進を正当化してみたり、イスラーム国人質事件で政府批判をする輩は、私達の生活を実質的に脅かす者共であると自覚せよ(゚д゚)!

トマス・ピケティ氏の理論については、現実世界で一部の人々に富が集中する現象はをみて多くの人々がそうではないかと思っていたことを、丹念に過去のデータを集めて、実際に検証してみせたというところが凄いと思います。そこが、『21世紀の資本の』素晴らしいところです。

そんなことは、世の中にはたくさんあります。心理学的には、最近証明された最新事実でありながら、マネジメントの現場ではとっくに、そのようなことが知られていて、実際にマネジメントに古くから適用されてきたことなどいくらでもあります。これに近い事例をこのブログに掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
他人の行動をしっかり評価できない人は、心理学的なマジックにとらわれている―【私の論評】マネジメントは、根本的な帰属の誤りをどう防いできたか!!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では他人の行動をしっかり評価できない人が陥る心理学上でいわれている「根本的な帰属の誤り」について、このような現象は、心理学的な検証や、それにもとづく処方箋など待つことなく、昔から経営の現場で認識され、その対処方法など実践されてきたことを掲載しました。

マネジメントでも、経済でも、現場では学問的定義などは別にして生き物のように日々動いており、経営者や、政治家・官僚などは、はっきりと定義付けされていないものに対しても、それに対処しなければなりません。だから、定義や事実確認などできないことでも、経験にもとづき、行動することなどいくらでもあります。

そのようなことはこの世の中に履いて捨てるほどあります。学問的に定義されていないことでも、仮設を立てて実行して、成功すればその仮説が正しかったということで、失敗すれば間違いだったということです。

そうして、ピケティ氏の考えなど、実証してみせることはできないものの、そんなことは織り込み済みで、私を含めた多くの人々が、増税に反対してきました。どう考えてみても、現状で8%増税はおろか、10%増税もとんでもないことであり、もし10%増税などすればとんでもないことになることは、想像に難くありませんでした。

しかし、増税派の人々の中には、橘木俊詔のような考えの人々のも多いです。ピケティ氏の理論を消費税の増税の正当化に利用しようとする人々もいるようです。

橘木俊詔氏

しかし、その目論見は、見事に本人によって、打ち砕かれたわけです。この記事に関しては、高橋洋一氏が以下のように、ツイートしています。
確かに、日本の新聞は、増税推進一辺倒でした。朝日新聞ももちろん、増税推進を主張していました。朝日新聞は、今でも増税推進派なのでしょうか、この記事だけではそれはわかりませんが、それにしても、良く掲載したものだと思います。

高橋洋一氏は、ピケティ氏のことを「普通の経済学者」と形容してますが、これは多少誤解を招くかもしれません。私としては、「まともな経済学者」と形容したいです。実際、日本では消費税増税推進する「まともでない経済学者」も多いです。

なお、このピケティ氏の発言に対しては、池田信夫氏が以下のようなツイートをしています。
ちなみに、私はこのブログでも池田氏を批判しましたし、ツイッターでも直接池田氏に対して批判をしたこともあります。そのせいでしょうが、現在池田氏は、私をブロツクしています(笑)。そのため、私は池田氏のツイートを直接閲覧することはできないのですが、他の人のリツイートなら見ることができますので、他の人のリツイートを掲載しました。しかも、この人私の言いたいことも語っています。

とにかく、ピケティ氏のような一見新しい理論であるかのような理論ですが、その理論を導く上での作業仮説は、シンプルで誰にでも理解できるようなものでも、これをあたかも最新理論であるかのようにみせかけて、それを活用して、根拠のない自説を正当化しようといする人も大勢いるわけです。

これについては、経済学者の田中秀臣氏も以下のようにツイートしています。
もう、アベノミクスなどに関する、経済論議や8%増税は間違いであったことや、10%増税など実行してしまえば、日本経済は破滅的なるはずであったことは、はっきりしているわけで、これに関する検証や、論議は完璧に尽くされています。

今更、ピケティ氏の理論などを持ち出し、問題を複雑化させる輩は、単に根拠も正当性もない増税推進の自分の意図を正当化するために行っているとみるべきです。

そんなことは、はっきりしているため、あの朝日新聞ですらこのような記事を掲載しているのです。そのことに気づかいないか、気づいても、ピケティ氏の理論を利用してまで、リフレ反対、増税推進を強行に主張する人がまだ存在することに忸怩たる思いがします。

このことについて、田中秀臣氏は以下のようなツイートをしています。
今のタイミングでの増税を強行に主張したり、今のタイミングで人質問題で政府批判をしたりする日本の生活のを実質的に脅かす人々は確実に存在しています。

そういう人たちの言動に惑わされるべきではありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年1月30日金曜日

「イスラム国」“報復テロ”におびえる中国 弾圧で国外逃亡のウイグル族が合流―【私の論評】少数民族抑圧政策により、ここ数年毎年暴動が年平均10万件以上発生する中国で、イスラーム過激派のテロは苛烈さを極めることになる(゚д゚)!

「イスラム国」“報復テロ”におびえる中国 弾圧で国外逃亡のウイグル族が合流

新疆ウィグル自治区の暴動における犠牲者 写真はブログ管理人挿入以下同じ

 「イスラム国」による日本人殺害脅迫事件を受け、中国政府は国内にテロが“飛び火”することへの警戒を強めている。中国では、ウイグル族に対する弾圧政策の結果、イスラム教徒らの国外逃亡が相次いでおり、出国後に「イスラム国」に合流するケースも少なくないとされる。中東でテロのノウハウを学んだ者が帰国し、中国当局への「報復テロ」に打って出る可能性が現実味を帯びているのだ。

 「習近平国家主席体制になって、ウイグル族への弾圧は激しさを増している。新疆ウイグル自治区にはイスラム教徒が多く、耐えかねて、逃げ出した人々の中には、『イスラム国』に加わる者もいるようだ。こうした人々が報復してくることは十分に予想される」

 中国事情に詳しい評論家の石平氏はこう指摘する。

 石平氏は「中国にとってイスラム国によるテロは人ごとではなく、当局も警戒し始めている」と語る。

 当局が危ぶんでいるのは国内でのテロだけではない。中国はイラクなどに巨大な石油利権を持っており、中国が開発する油田などがテロの標的になる可能性も否定できないからだ。

 日本人殺害脅迫事件について、中国政府は「人質が安全に釈放されることを望む」(外務省報道官)との立場を示しつつも、静観の構えだ。背景には、イスラム国を刺激することを避けたいという思惑も見え隠れする。

 非道なテロ行為が許されないのは言うまでもないが、中国が直面しつつある危機は、「習体制が進めた少数民族抑圧政策が招いた問題」(石平氏)ともいえる。

この記事は要約です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】少数民族抑圧政策により、ここ数年毎年暴動が年平均10万件以上発生する中国で、イスラーム過激派のテロは苛烈さを極めることになる(゚д゚)!

焼身自殺するチベット自治区の青年
本日は、写真などグロすぎとお感じになる方々もいらっしゃるかもしれませんが、現実を知っていただくため、意図して掲載させていただきました。まずは、中国政府の弾圧によって、お亡くなりなられた方々のご冥福をお祈りさせていただきます。

このブログでは、中国では建国以来毎年平均2万件ほど、暴動が起きていたのが、近年さらに増える状況になり、2008年頃からはかなり増え、毎年平均数万台だったのが、その頃から中国政府も暴動件数の報道なとしなくなり、最近で年平均10万件以上になっているのではと推計されていることを、何度か掲載しました。

この10万件という数、あまりに膨大で、想像もつきませんが、日本の人口は中国の人口の1/10くらいですから、毎年日本で1万件の暴動が発生しているのに等しい状況ということです。

すさまじいです。10,000÷12=833ですから、毎月833件もの暴動が起こっているのに等しいことになります。日々は、10,000÷365=27ですから、毎日27件もの暴動が起こっているのと等しいことになります。これは、すごいです。

こんなに暴動が起こるなんて、日本ではとても考えられないことです。これだけ暴動が頻発するということは、いかに人民の憤怒のマグマが煮えたぎっているかを物語っており、とても日本とは比較にならないくらい中国の内情は酷いものです。

こういうところから、このブログで8年前くらいは、「中国分裂の筋書き」というシリーズの記事を10回程度掲載しました。この頃には、私は今くらいには中国は分裂しているか、分裂の方向性がはっきりしていることだろとうと予測していました。

しかし、皆さんもご存知のように、今のところは、そうはなっていません。なかなか、そうならないので、一体どうしたことかと思っていたのですが、私が見逃していたことがありました。

その見逃しとは、私自身が日本人ですから、中国のことなど詳しくないといえば、詳しくないということなのですが、要するに、中国は全くまともな国ではないということです。国と名前がつけば、大方の日本人は、まともな国を思い浮かべてしまうのですが、はっきりいえば、中国はまったくまともな国ではありません。

本当に国と言って良いのか、ためらわれるほど、まともではありません。


そのまともでないことは、いくつもありますが、そのうちの一つは昨日も掲載した、中国は建国以来他国を侵略する侵略国家だったということです。上の地図でもわかるように、ウイグルも内蒙古も、チベットももともとは、外国です。ここを侵略したのです。昔、満州国といわれていた、東北部だって、もともと民族が異なり、中国領とはいえませんでした。ここも、結局終戦のどさくさに紛れて、奪いとったというのが、真相です。

内モンゴル自治区での暴動

今日、いわゆる先進国による、侵略によって得た植民地などは、ほとんど全部が独立しましたが、中国は、未だに植民地を有しているということです。自治区などともっともらしい名前をつけていますが、これは植民地です。

周辺に侵略して、植民地にして、それをそのまま統治しているわけです。ここからして、中国はまともではありません。

人民解放軍の使命は、人民を守ることではない! 海外に侵略し、人民を弾圧することである(゚д゚)!

そうして、もう一つまともでないところに、他国と全く異なる異様さとして、治安組織の異常なまでの突出ぶりです。まずは、人民解放軍は軍隊ではありません。他国の軍隊といえば、実際はどうかわからないところもありますが、建前として、国軍であり、国民や国家を守ることを任務としています。

しかし、人民解放軍は、あくまで、中国全土に7つある地方共産党の配下にある私兵に過ぎません。人民を守る軍隊ではなく、地方共産党を守る集団です。それに、人民解放軍は、軍事集団というだけではなく、様々な事業を展開しています。

これも、日本人は、ほとんど想像もつかいないでしょうが、人民解放軍は、日本でいえば、商社のような存在であり、その商社が武装していると考えたほうが、その実体を良く表しています。

共産党の私兵でもある、人民解放軍は、人民の味方ではありません。共産党を守り、他国に侵略し自国人民を弾圧する軍事集団でもあります。

中国公安警察
その他、中国では日本でいう警察のことを公安警察といいます。日本で公安警察というと、特殊な警察ということですが、中国はそもそも日本でいう普通の警察が公安警察です。この意味するところは、警察も人民を守るのではなく、人民を弾圧するためにあるということです。

そうして、きわめつけは、城管の存在です。城菅(Cheng Guan)の正式名称は“城市管理行政执法局”と言います。 城管は中国のすべての都市に点在し、中国の政府機関とも地方機関とも称されています。 

城管による取り締まり
規約では、環境、 衛生、作業の安全性、公害防止、健康、緑化、産業、商業、環境保護、市の事務及び水中での執行と書かれています。 このように公安(警官)でもなく微妙な立場の人々ですが、昨今の人権侵害も甚だしい存在です。 城管は試験をパスした公務員以外に企業から来た人や、学生などもいますが、屈強な男性ぞろいです。 城管の多くは給料の安い臨時職員で、急速な都市化で人員不足となっていることから、チンピラまがいの人も雇用するなどしているといいます。

このチンピラまがいの連中が、普段から人民の動向をうかがい、何か問題があれば、逮捕するなどの強行手段も実行します。

こんな異質な中国です、他国に侵略して植民地にするわ、人民の不満が鬱積してもおかまいなしで、徹底的に弾圧するわで、だからこそ毎年平均10万件ほどの暴動が起こっても、びくともせず、今までの体制を維持できたのです。この点を私は、すっかり見逃していました。

しかし、このような状況において、「いわゆるイスラーム国」などの、イスラム過激派などが国内に入ったり、国外でもテロ活動を行うようになれば、ますます中国が混乱するということになると思います。

ちなみに、上の記事では、「習体制が進めた少数民族抑圧政策」について、特に何も掲載していませんでしたが、以下に掲載します。
新疆ウイグル自治区では行政当局によってウイグル族の宗教や文化を否定するような対応が行われているといいます。 
これは、新疆ウイグル自治区の出身者などで作る日本ウイグル協会のイリハム・マハムティ会長が、1日NHKの取材に対して明らかにしたものです。 
イリハム氏が入手した写真には自治区にあるモスクにイスラム教を信仰する女性や18歳以下のウイグル族の人がお祈りなどの宗教活動を禁じる看板が懸かっているのが分かります。 
また、モスクの中には中国の国旗を掲げることを強制されている例もあるということです。 
さらに、バスのチケット売り場など公共の場にはひげを生やした男性などがバスに乗ることを禁じたり、図書館にはイスラム教の教えで女性が人前に出るとき身に着けるスカーフを着用した人の入館を認めない通知が貼り出されたりしています。 
行政のこうした対応はイスラム教を信仰するウイグル族の宗教や文化を否定するかのようなもので、ウイグル族の不満につながっているという指摘が出ています。 
(上掲記事,《NHKニュース》日本放送協会2013年11月2日04:29。)
これは、序の口でもっと酷いのもあります。以下、このブログの掲載した記事のURLです。
中国のチベット族やウイグル族 3人集まると即懲罰の対象に―【私の論評】中国領琉球島速報!!在琉球小日本人三人以上集合懲罰対象的行為厳禁!!小日本軍国主義打倒!!中華思想勝利!!敵的小市民日本人抹殺是正義!!てなことになったら手遅れですよ(゚д゚)!
焼身自殺をするチベット青年。今、チベットは、生きるか死ぬかの瀬戸際!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、3人以上集まるなどということは、いくらでもありえることです。結局は、徹底的な弾圧ということです。何かあれば、すぐに逮捕して、徹底的に痛めつけ、あるいは死刑にして殺してしまうということです。

今までは、人民解放軍、公安警察、城管など、人民弾圧組織を大量にかかえて、何かあれば弾圧を繰り返せば、暴動がいくら増えても、何とか対処できたでしょうが、このままでは、それこそ、暴動だけではすまなくなります。毎年平均テロが万単位でおこるということにでもなれば、いかに侵略・弾圧集団中国共産党といえども、対処できなくなると思います。

そうなれば、もはや暴動や、テロではありまん。革命であり、内乱です。今のままだと、中国はその方向に急速に進んでいくと思います。その果てにあるのは、今度こそ、中国の分裂です。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年1月29日木曜日

【阿比留瑠比の極言御免】これではメディアのヘイトスピーチだ…『東京』『朝日』『毎日』偏見・無知に基づく不公正・不適切な見解―【私の論評】守旧派は現実の世界に対応できない!世界にとって不都合な安倍嫌いの守旧派戦後利得者は、消え去るのみ(゚д゚)!

【阿比留瑠比の極言御免】これではメディアのヘイトスピーチだ…『東京』『朝日』『毎日』偏見・無知に基づく不公正・不適切な見解



またかとうんざりし、気がめいった。安倍晋三首相が今夏に発表する戦後70年の首相談話をめぐり、27日付の東京新聞が平成7年の「村山談話」継承を求める社説でこう書いていたからである。

「首相はかつて『侵略の定義は定まっていない』と国会答弁した。侵略を正当化する意図を疑われ、国際社会の一部から『歴史修正主義的』と厳しい視線が注がれている」

朝日新聞と毎日新聞の4日付社説もそれぞれ、同様のことを指摘していた。

「自民党議員の質問に、『侵略の定義は定まっていない』と応じて批判を浴びた」(朝日)

「首相自身も『侵略の定義は定まっていない』と述べて物議を醸したことがある」(毎日)

自分たちが率先して首相を批判しておきながら、第三者が問題視しているように書く手法もいかがなものかと思うが、問題はそれだけではない。

  村山談話の発表者である村山富市元首相自身が7年10月の衆院予算委員会で、次のように答弁しているのである。

「侵略という言葉の定義については、国際法を検討してみても、武力をもって他の国を侵したというような言葉の意味は解説してあるが、侵略というものがどういうものであるかという定義はなかなかない」

さらに、民主党の野田佳彦内閣時代の24年8月の参院外交防衛委員会では、玄葉光一郎外相(現民主党選対委員長)もこう述べた。

「何が侵略に当たるか当たらないかというのは論争があるところで、そこにはある意味、価値観、歴史観が入り込む余地があるのだろう。だからなかなか明確な定義というものができないのかなと」

つまり、安倍首相はあくまで従来の政府見解をそのまま述べたにすぎない。

全く同じ趣旨のことを述べているにもかかわらず、安倍首相に限って「侵略否定」の問題発言で、村山氏や玄葉氏や外務官僚だったら問題ないというのは筋が通らない。東京、朝日、毎日各紙はこの二重基準をどう考えているのか。

こんなことを執拗(しつよう)に何度も繰り返すのだから、特定個人を標的にした悪意あるヘイトスピーチ(憎悪表現)だといわれても仕方あるまい。差別的ですらあると感じるし、少なくともフェアではない。猛省を促したい。(政治部編集委員)

上の記事は要約です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】守旧派は現実の世界に対応できない!世界にとって不都合な安倍嫌いの守旧派戦後利得者は、消え去るのみ(゚д゚)!


侵略の定義は、確かに難しい。この動画のような侵略だったら、いくらあっても良いのだが・・・・・。

確かに、侵略というと観念的にはわかるのですが、では明確な定義を述べよと言われると困ってしまいます。そこで、ネットで調べてみました。

Wikipediaで検索した「侵略」の内容を以下に一部抜粋します。
侵略(しんりゃく、aggression)とは、国際法上、ある国家・武装勢力が別の国家・武装勢力に対して、自衛ではなく、一方的にその主権領土独立を侵すことを意味する。軍事学概念としての侵攻(invasion)が目的を問わず相手方勢力・領域を攻撃する行動を指すのとは異なり、相手の主権・政治的独立を奪う目的の有無に注目した用語である。また、侵略のために武力を行使して戦争を起こすことを侵略戦争と言う。
以上は、概要です。この"概要"に続き、"侵略定義の模索"、"国際連合による侵略の定義の決議"という項目が続いており、"侵略定義の模索"においては文字通り過去において定義が模索された内容について掲載されています。

"国際連合による侵略の定義の決議"を以下に引用させていただきます。
国際連合発足後、朝鮮戦争に関する討議が行われている最中の1950年11月3日、ソビエト連邦代表は侵略の用件を列挙する形で侵略の定義の決議案を提出した。しかし列挙方式か、一般的抽象表現で行うかについて争いがあり、いずれの提案も成立しなかった。その後たびたび侵略の定義に関する特別委員会が設置されて討議が行われたが、結論が出たのは24年後の1974年になってからであり、12月14日国際連合総会決議3314が成立した。 
しかしこの総会決議による定義は各国に対する拘束力はなく、現在もある国家実行を侵略と認定するのは国際連合安全保障理事会に委ねられている。国連総会で侵略の定義についての一応の合意があったことは事実ではあるが、依然としてその解釈や有効性については争いがある。 
2010年6月11日カンパラで開かれた国際刑事裁判所ローマ規程再検討会議において、国連総会決議3314を下地に規程独自の定義を盛り込んだ同規程の改正決議が採択された。同規程の改正は2012年5月現在発効していないが、ローマ規程の締約国(現在121カ国)に憲法上の手続きに則った批准を求める点で、これまでの国際条約の中で最も拘束力を持つ定義となる可能性がある。
(注:太文字、下線はブログ管理人が施したものです) 

この決議が発効したか否かをネットで調べてみましたが、発効したという事実は見当たりませんでした。

ちなみに、ミネソタ大学のサイトの人権図書館というベージに、 『侵略の定義に関する決議』の日本語訳が掲載されていたましたので、それを以下に掲載します。
第一条(侵略の定義)
 侵略とは、国家による他の国家の主権、領土保全若しくは政治的独立に対する、又は国際連合の憲章と両立しないその他の方法による武力の行使であ って、この定義に述べられているものをいう。 
第二条(武力の最初の使用)
 国家による国際連合憲章に違反する武力の最初の使用は、侵略行為の一応の証拠を構成する。ただし、安全保障理事会は、国際連合憲章に従い、侵略行為が行われたとの決定が他の関連状況(当該行為又はその結果が十分な重大性を有するものではないという事実を含む。)に照らして正当に評価されないとの結論を下すことができる。 
第三条(侵略行為)
 次に掲げる行為は、いずれも宣戦布告の有無に関わりなく、二条の規定に従うことを条件として、侵略行為とされる。
(a) 一国の軍隊による他国の領域に対する侵略若しくは、攻撃、一時的なものであってもかかる侵入若しくは攻撃の結果もたらせられる軍事占領、又は武力の行使による他国の全部若しくは一部の併合
(b) 一国の軍隊による他国の領域に対する砲爆撃、又は国に一国による他国の領域に対する兵器の使用
(c) 一国の軍隊による他国の港又は沿岸の封鎖
(d) 一国の軍隊による他国の陸軍、海軍若しくは空軍又は船隊若しくは航空隊に関する攻撃
(e) 受入国との合意にもとづきその国の領域内にある軍隊の当該合意において定められている条件に反する使用、又は、当該合意の終了後のかかる領域内における当該軍隊の駐留の継続
(f) 他国の使用に供した領域を、当該他国が第三国に対する侵略行為を行うために使用することを許容する国家の行為
(g) 上記の諸行為い相当する重大性を有する武力行為を他国に対して実行する武装した集団、団体、不正規兵又は傭兵の国家による若しくは国家のための派遣、又はかかる行為に対する国家の実質的関与
第四条(前条以外の行為)
 前条に列挙された行為は網羅的なものではなく、安全保障理事会は、その他の行為が憲章の規定の下で侵略を構成すると決定することができる。
第五条(侵略の国際責任)
 政治的、経済的、軍事的又はその他のいかなる性質の事由も侵略を正当化するものではない。
 侵略戦争は、国際の平和に対する犯罪である。侵略は、国際責任を生じさせる。
 侵略の結果もたらせられるいかなる領域の取得又は特殊権益も合法的なものではなく、また合法的なものととし承認されてはならない。
第六条(憲章との関係)
 この定義中のいかなる規定も、特に武力の行使が合法的である場合に関する規定を含めて、憲章の範囲をいかなる意味においても拡大し、又は縮小するものと解してはならない。
第七条(自決権)
 この定義中のいかなる規定も、特に、第三条は、「国際連合憲章に従った諸国家間の友好関係と協力に関する国際法の諸原則についての宣言」に言及されている。その権 利を強制的に奪われている人民の、特に植民地体制、人種差別体制その他の形態の外国支配化の下にあ る人民の、憲章から導かれる自決、自由及び独立の権利を、また国際連合諸原則及び上記の宣言に従いその目的のために闘争し、支援を求め、かつ、これを受け入れるこれらの人民の権 利をいかなる意味においても害するものとするものではない。
第八条(想定の解釈)
 上記の諸規定は、その解釈及び適用上、相互に関連するものであり、各規定は、他の規定との関連において解されなければならない。
出典 「ベーシック条約集」 第二編
この決議、もし発効したとしたら、上の条文を見てもわかるとおり、良い悪いは別にして、画期的なものになります。おそらく、中国などは明確に侵略国家と位置づけられると思います。アメリカや、ロシアもそうなると思います。戦後侵略国家でない国、特に先進国は、日本などをはじめとするわずかの国々なる可能性が高いです。

しかし、結局は今の時点では発効してないということですから、国際的には今でも侵略の定義は曖昧であるということです。

この事実を村山富市氏も国会などで述べ、安倍総理もその事実を述べているに過ぎません。

しかし、阿比留氏が指摘しているように、 全く同じ趣旨のことを述べているにもかかわらず、安倍首相に限って「侵略否定」の問題発言で、村山氏や玄葉氏や外務官僚だったら問題ないというのは全く筋が通らないです。

阿比留氏は、東京新聞、朝日新聞、毎日新聞のことを掲載していましたが、共産党の「しんぶん 赤旗」も酷いものです。
成り立たない 安倍首相「侵略の定義」否定発言 国際社会で生きる道なくなる

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では『侵略の定義に関する決議』に関して以下のように記述しています。
 1974年12月の国連総会で採択された総会決議3314で「侵略の定義」は明確にされています。その第1条では、「侵略とは、国家による他の国家の主権、領土保全若(も)しくは政治的独立に対する、又は国際連合の憲章と両立しないその他の方法による武力の行使」であると明確に定義されています。この決議にもとづき「侵略犯罪」を定義した国際刑事裁判所の「ローマ規程」改正決議が2010年6月に全会一致で採択されています。
 志位和夫委員長は第7回中央委員会総会で、こうした歴代自民党首脳の「無定見な侵略戦争への無反省論」から脱して、ともかくも過去の侵略戦争と植民地支配を「国策の誤り」と認めたのが村山談話だったと指摘。「この到達点から歴史認識を大幅に後退させようという姿勢も、絶対に許されるものではありません」と強調しました。
この内容、『侵略の定義に関する決議』が発効されていないことを示していません。 発効されていないものは、無効です。これは、何も国際的な規約などに限りません、どこの国でも発効された法律などは適用されますが、発効されていないものは、無効です。

だからこそ、残念ながら、中国のチベット、ウイグル、モンゴルなどへの侵略行為は、国際機関などで侵略として糾弾されていないのです。しかし、これらの国々への中国の侵略行為は明々白々です。そもそも、もともと自分の国の領土でない他国の領土を武力で掠め取ったのですから、これは侵略の定義がどうであれ侵略以外の何ものでもありません。



それにしても、この件に関して安倍総理を批判する人たちは、何を考えているのかさっぱり理解できません。安倍総理は、戦後70年間侵略などして来なかった国の総理大臣です。この安倍総理を批判して、中国を全く非難しないのは非常に奇異です。

それにしても、日本のメディアなどによる、事実をねじ曲げててでも、安倍総理個人を攻撃するというこの暴挙、とても許せるものではありません。

現代の中国地図。自治区は、中国が戦後侵略して、版図に組み入れたもの

ここ二三日は、いわゆるイスラーム国の人質事件に関して、政府や安倍総理批判をするメディアや政治家たち対する批判を行ってきましたが、こんなことは最初からわかっていたことですが、そもそも日本の大手メディアや、一部の政治家、一部の似非識者どもには、根底に安倍憎しという感情があるため、その感情にもとづき、事実を曲げてでも、安倍総理を個人攻撃するのだと思います。


しかし、この感情の根底には一体何があるのでしょうか。それは、やはり、戦後体制というものがあるのだと思います。戦後体制によって、戦後に構築された日本国内の秩序、特に戦後利得者による秩序を守るという立場があるのだと思います。

戦後利得者らにとっては、戦後長い時間をかけて、悪い日本が侵略戦争をして戦争に負けたので、古い秩序を捨てた新世界がやってきたのであり、自分たちがその新世界の主導者であり、この地位は絶対に譲りたくないと考えているのだと思います。

これは、マスコミや政治家、官僚や一般人の中にも、そういう立場の人あるいはそういう立場に共感を覚える人々が大勢います。いわゆる、日本の左翼の主流派といわれる人々にもそういう人が大勢います。

こういう人々は、70年前に確立された戦後体制という古い構造を今でも守ろうとしています。現代のこの移り変わりの激しい時代に、どんな分野においても、70年前の構造をそのまま維持していては、制度疲労などが起こるのが当たり前のことです。

ディーゼルのCM、ヤルタ会談の写真をモチーフにしたもの。スターリン、ルーズベルト、チャーチルなど
各国の首脳が、ディーゼルのアパレルを着用した女性に魅了されている。このようなCMが許されること
自体が、すでに戦後体制は、解除されているという証でもある。終戦直後にこのようなことはできなかっただろう。
この制度疲労をそのまま放置しておけば、いずれ瓦解します。これは、日本の危機でもあります。その危機に敢然として立ち上がったのが安倍総理です。安倍総理は、第一次安倍内閣のときから、これを主張していました。

しかし、戦後体制護持派からすれば、安倍晋三氏は、自分たちの戦後利得を破壊する憎き敵です。古い体制を壊す異端者です。

言葉の厳密な意味からいうと、70年前の構造にしがみつく人たちは、守旧派であり、70年前の構造を壊そうとするのは、革新者です。

戦後利得者は、左右上下を問わずすべて、守旧派であり、安倍晋三氏のように、この体制を壊し、新たな秩序を樹立しようという人々は革新者です。そうして、従来の革新者には、ありがちなことですが、彼らはただ古いものを破壊しようとします。しかし、安倍総理は、従来型の革新者とは異なります。

安倍総理の場合は、ただ従来の革新者のように、古い体制をぶち壊すというのではなく、『美しい国』というビジョンがあります。 これに対して、戦後利得者には、何のビジョンもありません。ただただ、古い体制を守るために、それに少しでも反するものに対しては、拒否反応を露骨に示し、事実をねじ曲げてまで、反対します。

しかし、この戦後体制は、今年で戦後70年もの時を経て曖昧になってきています。

韓国でも、日本は敗戦国であるとの論議は否定されています。

たとえば、昨年11月には、中国網に、韓国世論の反発を招いている日本の集団的自衛権だが、韓国外交部高官はその保有を阻止することは困難との見解を示したことを報じています。
「国際社会は日本を戦犯国と見なさず」「集団的自衛権阻止は困難」韓国議会で討論―中国メディア
自衛隊観艦式に登場した、日本製の飛行艇
韓国・聯合ニュースによると、金奎顕(キム・ギュヒョン)第一次官は8日(昨年の11月8日)、韓国国会東北アジア歴史歪曲対策特別委員会全体会議で、「日本が集団的自衛権を保有するかどうかがではなく、行使するかどうかが問題だ」と答弁した。

安倍政権は集団的自衛権解禁を目指した動きを続けているが、韓国では朝鮮半島有事の際に自衛隊が韓国に上陸しかねないと強い反発を招いている。しかし10月25日には韓国政府高官が「集団的自衛権は国連憲章に規定された権利」と発言するなど、政府側からは日本の集団的自衛権保有そのものを阻止することは難しいとの判断が示されていた。

金第一次官の発言も政府側見解に沿ったものとみられる。米国も賛同していること、歴史問題にからめての批判も他国の理解を得ることは難しいことを説明した上で、「日本は集団的自衛権の行使にあたり周辺諸国の懸念を打ち消すべきだ」と主張。朝鮮半島及び韓国の利益に関連する際には韓国側の同意が必要と訴えることで、集団的自衛権の保有ではなく、行使のあり方について日本と折衝していく方針を示している。

答弁を受け、野党からは金第一次官の発言は集団的自衛権保有を認めているものではないかと反発する声があがった。また、「日本は戦犯国なのか普通の国なのか」との質問もあったが、金第一次官は国連憲章にはいわゆる敵国条項があるが現実に即したものではないとし、日本もドイツも敗戦国だが、国際社会はそのように遇してはいないと回答した。
もう、戦後70年も経て、あれから世界情勢はずいぶん変わっています。すでに、当時の戦勝国であった、中華民国は、今や大陸から追い出されて、台湾を拠点にしてますし、ソ連は消滅しています。また、他の先進国の力も当時からみれば、ずいぶん弱体化しています。

それに、アメリカ議会自体も日本に対する見方が変わってきています。それは、このブログにも以前掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
「日本は憲法改正せよ」が米国議会で多数派に―【私の論評】憲法を改正するか、中国の属国になるか、アメリカの51番目の州になるか、あなたはどの道を選択しますか?
これも詳細は、この記事をご覧いただくものとしてして、この記事は、2012年のものです。この時点で、アメリカ議会は、すでに日本の憲法改正を認めるほうが、多数派となっているのです。

こうした状況を考えると、もうすでに戦後体制なるものは、解除されつつあると考えるべきでしょう。アメリカにとっても、もう日本が終戦直後の、日本のままであってもらっては、都合が悪いということです。他の先進国も、もはやいつまでも、日本が終戦直後の体制であることを望みはしないでしょう。

にもかかわらず、守旧派である戦後利得者どもは、日本国内でこの体制をどこまでも守り続けようと必至です。マスコミをはじめとして、多くの政治家、官僚、そうして多くの一般の人たちも、戦後利得者の利権を守ろうとするか、それに対して賛同しています。

しかし、そのようなことがいつまで続けることができるでしょうか。



古い体制とはいずれ崩れるものです。古い体制がいつまでも継続し続けられると考えるのは、守旧派だけで、いずれこういう体制は革新者によって必ず破壊されます。

彼らができることは、新しいビジョンに向かって努力することではありません。過去の体制、それも外国に無理やり作られた体制をただひたすら守り続けるだけで、できることといえば、安倍総理に罵詈雑言を浴びせることくらいです。

守旧派は古い体制を維持するだけであり、現実の世界に対応できません。世界にとって不都合な安倍嫌いの守旧派戦後利得者は、消え去るのみです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年1月28日水曜日

韓国に「2033年国家破産」説 朴政権が歴代最多借金を抱えるとの予測も…―【私の論評】日本のいわゆる借金デマと、次元が異なる韓国の経済危機!もともと朴槿恵もどうしようもない次元のとんでも韓国だか、今のままでは世界から忘れ去られるだろう(゚д゚)!


国の借金は増え、支持率は下がる朴槿恵大統領

韓国経済は借金に沈むのか。韓国国会の財政専門機関が「福祉費用が雪だるま式に増え、2033年には『国家破産』状態に陥りかねない」と分析したと報じられた。高齢化や税収減といった問題に加え、朴(パク・クネ)政権の5年間で増える借金の額は歴代政権で最大との予想も。「借金女王」ぶりが財政悪化に拍車をかけている。(夕刊フジ)

財政破綻の懸念を示したのは国会の予算審議をサポートし、研究・分析する専門機関、国会予算政策処が作成した14~60年までの「長期財政見通し」に関する報告書。

朝鮮日報によると、政府の総支出の増加に総収入の増加が追いつかず、21年に国の財政収支が対国内総生産(GDP)比で赤字に転落。33年からは国債を発行しても支出に耐えられなくなり、「最終的には09年のPIGS(ポルトガル・イタリア・ギリシャ・スペイン)のように、韓国が破産に至る可能性がある」と分析した。そして60年にはGDP比マイナス11・4%まで赤字が拡大すると見込んでいる。

こうした構造的問題に加え、朴政権自体が借金依存度を高めている。韓国メディアは、朴政権の5年間で国の借金が216兆3000億ウォン(約23兆6000億円)増えると分析した韓国議会の資料について報じた。増加額は金大中(キム・デジュン)政権での73兆5000億ウォン(約8兆円)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の165兆4000億ウォン(約18兆円)、李明博(イ・ミョンバク)政権の143兆9000億ウォン(約15兆7000億円)を大きく上回る。

韓国の場合、深刻なのは国の借金だけではない。家計の負債は昨年9月末で1060兆3000億ウォン(約115兆7000億円)で、負債の増加するスピードも加速している。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】日本のいわゆる借金デマと、次元が異なる韓国の経済危機!もともと朴槿恵もどうしようもない次元のとんでも韓国だか、今のままでは世界から忘れ去られるだろう(゚д゚)!

韓国の破綻問題の上のような記事に対しては、日本だって借金があってとんでもないことになっているではないかと、考える人もいるかもしれませんが、はっきりいってそういう人は経済音痴か、情報源がマスコミしかない人だと思います。

そもそも、日本国の借金と、政府の借金は異なります。日本の場合は、政府の借金はありますが、日本国自体は、借金どころか、対外金融純資産(要するに外国に貸し付けているお金)過去20年以上にもわたって、世界一です。それどころか、最近ではバブルのときの水準をはるかに上回っています。

これについては、このブログで過去何回か、掲載してきたのでここでは詳しく説明しません。過去のこのブログの記事を掲載しますので、その記事を参照していただきたいと思います。
対外純資産、過去最大の296兆円 2位中国の2倍、22年連続「世界一の債権国」―【私の論評】対外金融資産が世界一の国日本が、財政破綻すると思い込むのは狂気の沙汰、そんなことをいい触れ回る輩は大馬鹿かスパイに決まり(゚д゚)!
日本国は世界一の金貸し国家!!
もうこの手の説明をするのは、面倒なので、詳細は、この記事もしくは、他の信頼できる方の書いた記事を参照願います。

日本と対比すると、韓国の場合対外金融純資産は、日本と異なりマイナスですし、家計も日本がとてつもないプラスなのに、韓国はマイナスです。そもそも、GDPは日本の東京都のGDPを若干下回る程度の小さなものです。

この韓国経済は、朴槿恵の無策によって悪くなった面は否めませんが、それにしても従来から酷いもので、それが、日本のデフレ・円高政策によって、韓国経済にぬるま湯状態につかっていたようのものであって、日本銀行が金融緩和によって、インフレ・円安傾向に転じた途端に昨今のように悪い状況が続いています。

もともと、韓国の経済は、従来から脆弱で不安でした。それについても、過去にこのブログで解説しています。いくつか掲載していますが、以下に紹介するものがコンパクトにまとまって、理解しやすいと思うので、掲載します。
韓国の国内銀行、深刻な破綻リスク リーマン・ショック以上の危機―【私の論評】アメリカ、韓国からの刈り取り終了か?韓国もう終わりました!かなり危ない韓国の大手銀行のお寒い実体(゚д゚)!
にぎわうソウル市内の繁華街、明洞(ミョンドン)。しかし、韓国には経済危機の影が忍び寄っている
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、手短にいうと、韓国経済がまともに見えたのは、日本がデフレ・円高政策をとっていたので、その結果として、日本に最も近い韓国で、運賃も日本国内なみで、日本から部品を輸入して、製品を組み立てて、日本に販売したほうが、結果として日本国内で組み立てて日本で販売するよりも安くつくという、とんでもない状況にあったため、脆弱な経済が表にでなかっただけということです。

以上から、ご理解いただけるように、日本経済破綻論は、マスコミなどによる詭弁あるいは捏造ですが、韓国の経済破綻論は、本物です。

この危機に対する処方箋もないではないのですが、現在のところ韓国内では、その処方箋を誰も考えておらず、また考えたとししてもそれを実行できるような体制にはありません。

このままだと破綻する可能性が高いです。

それにしても、日本のマスコミは、ありもしない日本の経済破綻は詭弁を弄してでも、捏造してでも盛んに報道するのに、韓国の経済破綻の可能性についてはほとんど報道しません。このニュース大手メディアでは、報道したのは、産経くらいなものです。非常におかしなことです。

日本国内では、韓国のことなど現時点ではどうでも良いことなのかもしれません。何しろ今は、日本ではいわゆるイスラーム国なるテロ組織による人質事件が大きな話題となっており、韓国の話は話題に登りません。大手メディアも、話題にならないニュースなど掲載しても金にはならないと判断しているのかもしれません。

最近では嫌韓本ブームも去った・・・・・。

1年前くらいまでは、書店で『嫌韓本』を売るとかなり売れたようですが、それも最近では飽きられ、あまり売れないようで、いわゆる評論家たちも、あまり書かなくなりました。

今後、大きな事件や事故がおこるたびに、韓国の話題は日本国内から薄れ、いずれ忘れ去られると思います。いずれ、日本にとってどうでも良い国と認識されるようになると思います。それどころか、世界から忘れ去られると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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