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2019年8月15日木曜日

「南北協力で日本に勝つ」文大統領の荒唐無稽な精神論に韓国紙ですら呆れ…「世界最悪の貧困国家・北朝鮮と協力して日本に追い付く?どんな魔法だ」 ―【私の論評】韓国民は、朴槿恵よりもはるかに始末におえない妄想大統領文在寅を放逐すべき(゚д゚)!


妄想に取り憑かれた文在寅韓国大統領

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、「北朝鮮との経済協力で平和経済が実現すれば、一気に日本の優位に追い付くことができる」と述べた。

 この発言は、韓国大統領府での会議において、日本による輸出管理見直しを批判した際に行われた。

 南北統一や南北経済協力は、文大統領の金看板で、これまで何度も繰り返されている。国難を自分の支持率向上に結びつけようとする戦略だろう。

 しかし、その実現性やロジックは荒唐無稽である。

 すでに韓国国内でも批判されている。朝鮮日報は社説で、北朝鮮は「技術も資源も市場もない世界最悪の貧困国家」なので、「低賃金労働力の利用以外に何ができるのか。そんな国と経済協力して世界最高の技術大国(日本)に一気に追い付くとはどんな魔法か」としている。

 これが世界の常識だ。1989年のベルリンの壁崩壊で、東西ドイツが統一されたが、旧東ドイツの支援のために旧西ドイツは長年負担にあえぎ、低成長を余儀なくされた。

 この苦境を救ったのは、99年にスタートした共通通貨ユーロだ。ユーロの導入によってドイツは、ユーロ域外に対し相対的に有利な為替レートとなるとともに、域内では為替変動がないため、ドイツ経済の競争力が他の欧州諸国に対して相対的に強化されることとなった。

 当時の旧東ドイツは社会主義国の中では優等生であり、今の北朝鮮よりはるかに経済は良かった。そして、欧州では長い期間かけて共通通貨の議論がなされていたことからユーロ創設に結びついたが、今のアジア圏で共通通貨の話はまったくない。東西ドイツの統合は恵まれた環境の中で行われたが、今の朝鮮半島をめぐる環境とはあまりに違いすぎる。

 経済的に考えてもあり得ないが、政治的にもまったく勘違いだ。北朝鮮を何よりも大切にする文大統領は、北朝鮮以外、何も見えていないのかもしれない。ただ、日本は輸出管理の強化についても、国連の制裁対象である北朝鮮への横流しを懸念しているとみられる。

 そうした状況で、韓国が北朝鮮との協力で乗り越えられるとは、悪いジョークにしか思えない。

 ここまで文大統領が北朝鮮優先の考えであると、北朝鮮の非核化に本気で取り組むとは思えない。前述したように、韓国がいくら北朝鮮と協力しても、日本経済には到底太刀打ちできない。

 しかし、軍事的には、北朝鮮を非核化せずに、そのまま核開発を続ければ、南北統一の暁には、核保有国となって、日本の脅威になるだろう。その脅威を使えば、軍事的に日本に勝てると考えているのかもしれない。

 文大統領の北朝鮮推しは、もともと左派思想によるものだが、経済的でなく軍事的な意味があるとすれば、北朝鮮を非核化せずに、そのまま核保有国にすることを意味しているのではないか。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】韓国民は、朴槿恵よりもはるかに始末におえない妄想大統領文在寅を放逐すべき(゚д゚)!

朴槿恵が大統領府を追われた2017年、大統領選挙を経て文在寅が新大統領に任命された。政権交代から1年後の2018年8月29日。ソウル市龍山区に「植民地歴史博物館」という施設がオープンしている。

この新たな反日活動の牙城となっている施設について、韓国メディア配下のように報道しています。

植民地歴史博物館

「植民地歴史博物館は民族問題研究所という市民団体が中心となって設立されました。この民族問題研究所は韓国の左派政権と関係が深く、盧武鉉政権時代には多額の国費補助を受けたとされ、現在の文在寅政権と深いつながりがある。植民地歴史博物館の設立にも現政権のバックアップがあったと囁かれています」

植民地歴史博物館の紹介文にはこうあります。
日本帝国主義による侵奪の歴史と、それに加担した親日派の行為、輝かしい抗日闘争の歴史を記録し、展示する韓国初の日帝強占期専門歴史博物館です。
同館がオープンした同年8月29日は韓国では「庚戌国恥日(キョンスルククチイル)」として知られた日です。1910年に「韓国併合に関する条約」が発効した日が8月29日であり、韓国民の国辱の記憶を呼び起こす日が開館日には選ばれたのです。

民族問題研究所は、現在問題となっている徴用工裁判を支援している団体として知られ、博物館と同じビルには民族問題研究所の事務所も入居しています。

この植民地歴史博物館が現政権下でオープンしたことには深い意味がありました。

文在寅は大統領就任後、事ある毎に植民地時代の独立運動を日本が弾圧した問題を指弾しており、「親日残滓(ざんし)の清算はあまりに長く先送りされた宿題だ」との主張を繰り返しています。こうした言説が、先に紹介した植民地歴史博物館の趣旨と合致する思想であることは言うまでもありません。

館内を散策すると「親日派人名辞典」のコーナーが目に飛び込んできます。親日派人名辞典は盧武鉉政権政権時代に編纂されたもので、日本統治時代に親日活動を行った人物の名簿を発表したものです。

親日派辞典には朴正熙元韓国大統領をはじめとした多くの韓国保守派や著名人の名前が掲載されています。これは親日派のレッテルを貼り社会的に糾弾対象とする魔女狩り活動で、呆れたことに中学、高校にも広く配布されました。ソウル市で問題になっていた戦犯企業ステッカーにも繋がる“日本ヘイト”活動の原点ともなった運動でした。



ちなみに、戦犯企業ステッカーとは、韓国で、戦争犯罪を起こした日本企業の製品にステッカーを貼ろうとの動きです。条例案は、地元の小中学校や高校で使われている備品のうち、約2万円を超えるものに義務化していました。しかし、結局この条例は成立しませんでした。

盧武鉉政権が時代錯誤とも思える親日派人名辞典を重要視したのは、当時、人気を集めつつあった朴槿恵の存在があったことが理由とされています。朴槿恵の父親である朴正熙を親日派と糾弾することで政敵達の人気を削ごうと狙ったのです。つまり政権保持のための策略として、親日派人名辞典は作成されたのです。

盧武鉉とは弁護士時代の同僚で、盧武鉉政権では大統領秘書室長を務めた文在寅もその意図を受け継いでいるであろうことは容易に想像がつきます。

そうして朴槿恵の失墜後、文在寅は再び“親日派狩り”を行おうと、「親日残滓の清算はあまりに長く先送りされた宿題だ」という言説を繰り返すようになったのです。

「共に民主党は、今後100年政権を担うとの構想を口にしています。そのために“親日派狩り”を行うことで保守派の殲滅と、今も国内に残る根強い朴正熙支援者への牽制を行おうとしているのです。つまり政敵潰しでしかない。反日のスローガンは民族主義的な意味にも聞こえますが、その本音は極めて打算的な意図を持った政治運動なのです。

文政権になってから歴史問題、いわゆる慰安婦問題や徴用工問題が再燃しました。文大統領は2015年の日韓合意によって慰安婦問題を解決するために設立された「和解・癒やし財団」の解散を発表。不可逆的に解決されたはずの慰安婦問題を蒸し返しました。また、日本企業への財産差し押さえまで行われた徴用工裁判についても、文政権は「政府は関与しない」という声明を発表しています。

徴用工裁判等国民は勿論のこと、メディアの誰も関心がなかった問題でした。それが文在寅政権に交代した途端いきなり動き始めました。これは文大統領が北朝鮮と繋がっている証左であり、文大統領は本気で南北統一を目指しているとも受け取れます。

なぜかといえば、こうした一連の動きが意味することは、文政権は歴史問題を“解決させない”という明確な意志を持っているとか考えられず、それはなぜかと考えれば、自ずと理解できます。

韓国内の一部からは「38度線を対馬海峡に移動せよ」という言論が出るほど、文政権になってから反日思想は過激化しています。こうした背景には北朝鮮の存在があることは間違いないでしょう。

一昨年、11月19日にソウル市内で挺対協が北朝鮮の慰安婦問題専門家を招いてシンポジウムを開きました。そこで「南北が協力して慰安婦問題で共闘しよう」という言葉が出たといわれています。

挺対協とは韓国挺身隊問題対策協議会(現・日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯)のことで、慰安婦問題を支援する市民団体です。代表の尹美香(ユン・ミヒャン)は、和解・癒やし財団が元慰安婦に対して償い金の支給活動を始めるにあたっても、元慰安婦を集めて、「日本のお金を受け取ってはいけない」と圧力をかけたと言ったとされるほど生粋の反日活動家として知られています。

尹代表は、近親者に北朝鮮の内通者がいるという疑いもある人物だけに、彼女の「慰安婦問題で北と共闘する」という言葉に、韓国内のメディアにも危機感が広がっているようです。しかし、韓国メディアでは反日活動を批判することはタブーなのです。それだけに、批判の声は表に出づらいようです。

挺対協や民族問題研究所といった市民団体は、左派政権である文政権の支持母体でもあるのです。左派政権、反日活動、北朝鮮というキーワードから見えてくるものがある。彼らが一様に歴史問題の解決を妨げようとしているのは、北朝鮮との南北統一までの時間稼ぎをしている可能性が高いです。

現在、韓国経済は失速気味です。そうしたなかで、南北統一のコストを抱えきれるのかという不安が常に付きまといます。そうしたなかで文政権が日韓関係を犠牲にしてまで反日活動を行うのは、戦後補償問題を再び日本側に突きつけようとしている思惑があるように思えます。統一の暁には、北朝鮮は元慰安婦、徴用工の補償問題を持ち出すでしょう。

韓国政府は戦後補償の旨味を体験的に知っています。1965年、日韓基本条約で日本政府から無償3億ドル、有償2億ドルの計5億ドル(当時のレートで約1800億円)を韓国政府は得て、それを原資として“漢江の奇跡”と評された経済成長を遂げました。“頭の中の八割は北朝鮮で占められている”と評される文大統領が統一プランを練っていないはずはないです。

文政権が執拗に反日や歴史問題に拘る理由も、そこにあるのではないかという分析もあります。要は日本を金ヅルにしたい、という思惑を感じさせます。 

この戦後補償金を現在の価値に置き換える計算を以下に掲載します。
・(円換算)3億ドル×360円(当時1ドル=360円)=1080億ドル
・(物価換算)1080億円×10(当時の大卒初任給が約2万円)=1兆800億円
日本は、現在の価値で置き換えると、2兆円近くの戦後補償金を支払っているのです。これは、当時の韓国の国家予算の2倍にものぼる金額です。

韓国の全国経済人連合会(全経連)は2010年、北朝鮮との南北統一には約3500兆ウォン(約250兆円)が必要になるとの見方を示していました。

北朝鮮が戦後補償問題を持ち出してきたとき、パンドラの箱は開かれることになるかもしれません。戦後70年以上経過した現在、北朝鮮の慰安婦問題、徴用工問題、その実態を正確に語れる証言者や物証はほとんどないといわれています。つまり北朝鮮側の言い値による補償となる公算が大きいです。おそらく、200兆円はくだらないのではないかと思われます。

文政権が掲げる反日思想。その本質は自らの「権力」と「金」を得るためのための所業でしかないのです。

しかし、これは文在寅の妄想に過ぎません。そもそも、日韓基本条約が締結され、日本が韓国に多額の戦後補償金を支払ったときには、朝鮮戦争からまだあまり時を経ておらず、韓国は反共の砦として、北朝鮮に対峙していて、この状況は変わらないとみなされていました。

さらに、米国としても韓国の経済が発展すれば、米国も韓国内に兵站を展開でき軍事的に有利になると考えており、この戦後補償には肯定的だったはずです。

しかし、現在は状況が違います。南北統一があくまでも、韓国の北朝鮮併合という形ですすめられるなら、日本が統一朝鮮を支援するということ考えられますが、どうもそうはなりそうもありません。

それに、文在寅がすっかり忘れていることがあります。それは、韓国以外の国々は、日米・中露そうして、北朝鮮も朝鮮戦争後の状況の現状維持を望んているということです。

これについては、以前このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載しますので詳細はそちらをご覧になってください。
日・ロ・中・朝から袋叩きの韓国 米韓同盟の終焉を周辺国は見透かした―【私の論評】周辺国の本音も理解せず、舞い上がったピエロのような文在虎はこれからも叩き続けられる(゚д゚)!
最近北朝鮮から発射された短距離弾道ミサイル
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、とにかく周辺国は朝鮮半島の現状維持を望んでおり、南北を統一しようなどと本気で考えているのは文在寅だけです。

金正恩は、南北統一などすれば、チュチェ思想とは無縁で、金王朝を尊敬することのない大量の韓国人が北朝鮮にも大量に入ってくることになるので、統一など望んでいません。

ただ、制裁逃れをしたいので、文在寅に良い顔をして見せていただけです。それにすっかり、文在寅はまい上がってしまったのです。

最近の北朝鮮による短距離弾道ミサイルの発射に関して、トランプ大統領は寛容であることに多くのマスコミや識者は驚いていますが、それはこの記事にも書いたように、北朝鮮およびその核が、結果として中国の朝鮮半島への浸透を防いでいるからです。

北の核ミサイルは、日米にとってだけ脅威というわけでなく、国境を接している中国やロシアにとっても脅威なのです。特に中国にとっては脅威です。中朝国境は、中国の火薬庫になりかねないといわれるほど不安定な、東北部だからです。

中国東北部が不穏な動きを見せた場合、当然のことながら、中国政府はこの地域に軍を覇権することでしょう。その軍を北は短距離弾道弾で攻撃することができます。

この状況は米国にとっては決して悪い状況ではありません。最悪の状況は、朝鮮半島全体が中国の覇権の及ぶ地域になることです。

現状を冷静に見回してみれば、韓国が軍事的に弱くなったとしても、北朝鮮が中国の朝鮮半島全体への浸透を防いでいる状況は変わらないでしょう。さらに、北朝鮮は中国の干渉を極度に嫌っています。

この状況を理解していれば、文在寅の「南北統一」や、「南北協力で日本に勝つ」などは妄想に過ぎないことがわかります。

金正恩も南北統一により、日本から莫大な戦後補償金を得るなどということは到底不可能であると考えていることでしょう。もしそれが可能だと考えているなら、今でも文在寅に良い顔をしていたことでしょう。

妄想にとりつかれた文在寅は最悪の事態を招きかねません。それは、このブログにも最近掲載した通り、在韓米軍撤退に伴う、韓国経済の焦土化です。

韓国民は、朴槿恵よりもはるかに始末におえない妄想大統領文在寅を放逐すべきです。

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2016年8月27日土曜日

【日韓財務対話】通貨交換協定再開へ議論開始で合意 韓国側が提案 「日韓の経済協力は有益」と麻生氏―【私の論評】誰か朴槿恵にマクロ経済政策を教えてやれ、そうでないと援助が無駄になるぞ(゚д゚)!



日本と韓国の財務担当閣僚らによる第7回日韓財務対話が27日、ソウルで開かれ、緊急時にドルなどを融通し合う通貨交換協定に関し、昨年2月に終了したものに代わる新たな協定について議論を始めることで日韓双方が合意した。韓国が提案し、日本側が応じた。

財務対話には、麻生太郎副総理兼財務相と韓国の柳(ユ)一鎬(イルホ)経済副首相兼企画財政相らが出席した。

韓国側は、日韓の2国間の経済協力を強化することと、その「証」として日韓双方が同額となる新たな協定の締結を呼びかけた。

麻生氏は「今後ともグローバルや地域的な話で協調する関係を構築していかないといけない」と答え、両国は新たな協定が地域金融市場の安定を高めるとの点で一致した。新たな協定締結に向けた協議は今後行い、締結の時期や金額について詰めていく。

麻生氏は終了後、記者団の取材に応じ、韓国側が新たな協定への議論の開始を提案したことについて「いざというときのために(外貨は)用意しておくべきではないか。韓国が(そのように)必要だと判断したと思う」と述べた。その上で「日韓の経済協力は有益であり、地域の持続的経済成長に資するものだ」と強調した。

日韓の通貨交換協定は、両政府が平成13年に締結した。しかし、24年に当時の李明博大統領が竹島(島根県隠岐の島町)に上陸するなどで日韓関係が悪化、昨年2月に打ち切られた。

日韓財務対話の開催は昨年5月に東京で開催されて以来。

【私の論評】誰か朴槿恵にマクロ経済政策を教えてやれ、そうでないと援助が無駄になるぞ(゚д゚)!

通貨スワップにの関しては、日本側は「向こうから話が出れば検討する」(麻生氏)姿勢ということを予め表明していました。 事前に日本側からこう言われた上でなお議論を持ちかけてくるということは、国内の反日勢力に構っていられない状況ということなのでしょう。

それだけ、韓国経済が危機に瀕しているということです。

韓国が頼みとしていた中国経済は失速が鮮明になり、さらに、米国による韓国のTHAAD配備によって、中国の韓国に対する態度はかなり硬化しました。それに輪をかけてイギリスの欧州連合(EU)離脱が決定したことから、外貨を中心に資本が韓国内から海外へ流出する危険がかなり高まっています。

このままでは、金融危機などで投資家のリスク回避志向が強まった際には、韓国から深刻な資本逃避が起こる恐れがあります。

そこで、韓国内では、米韓・日韓通貨交換(スワップ)締結に関心が集まっていました。韓国の経済専門家の間では、他国との通貨スワップを増やすべきとの主張が強まっていました。

通貨スワップは、両国政府・中央銀行が緊急時に資金(主にドル)を融通し合うもので、日韓スワップ協定は国際金融市場で流通量の少ない韓国のウォン安定化を目的に2001年から始まりました。本来は、締結した両国の金融市場の安定を目的として、相互に金融協力の強化を行うものですが、日韓スワップ協定は、日本から韓国への片務的な性質が強よいです。つまり、実態は日本から韓国への経済支援でした。

しかし、12年に李明博前大統領による竹島上陸を端に発した両国間の関係が悪化したことに伴い、協定延長を取りやめることを検討する動きが双方で加速しました。

日本政府は、韓国からの要請があれば協定を延長することもやぶさかではないとの姿勢をたびたび表明したのですが、韓国側は「日本との協力関係は不要」とする世論の高まりや、反日姿勢を貫く朴槿恵大統領の方針もあり、協定の延長は望みませんでした。

韓国銀行の金仲秀総裁(当時)が、「延長が双方にとって利益になるなら延長することができる」との見解を示したが、菅義偉官房長官は「日本側から積極的に延長する必要はない」と述べています。

かくして15年2月16日、日本政府と韓国政府は「日韓スワップ協定を延長せず、予定通り2月23日で終了する」と発表し、13年半続いた日韓スワップ協定は終わりを迎えたのです。

このような経緯で終了した日韓スワップ協定ですが、韓国は長引く経済の低迷(デフレ)と資本流出の懸念が高まったことで、日本とのスワップ協定を再開させようとの動きが慌しくなっていました。特に、朴大統領が焦りを見せ始めたようです。

日韓財務対話は、両国の財務大臣や財務省幹部クラスが出席し、経済や金融問題について定期的に意見を交わす会合で、以前は毎年定期的に開かれていたのですが、李前大統領が竹島に上陸して以降、開催は中断していました。しかし、昨年5月に2年半ぶりに再開され、また会合を定期的に開くことになりました。

柳副首相と麻生氏
韓国は来年、大統領選挙が控えています。14年の旅客船セウォル号沈没事件以来、支持率は低迷し続け、経済も回復の兆しがみえない朴政権。日本とのスワップ協定を再開させることでウォンの安定化を図り、経済を安定させたいところなのでしょう。ウォンの価値が下落すれば、外国人投資家は一気に外貨を引き上げる可能性が高いです。それを避けるために日韓スワップ協定は一定の役割を果たすことでしょう。

従来と同じように、スワップは日本にとってほとんどメリットがないと考えられるのですが、ウォン安が進めば韓国から資本が急激に流出し、対韓民間融資債権のデフォルトが起こる可能性が高いです。とはいいながら、韓国経済の規模は小さくて、GDPは東京都と同程度です。

全体でそのくらいで、さらに日本の対韓民間融資債権ともなれば、日本の経済の規模からすれば、それがたとえ全部が価値を失って紙切れになったとしても、誤差の範囲でしたかありません。輸出も輸入も微々たるものです。韓国向け輸出がゼロになっても、日本経済にとっては、軽微なものです。

先に述べたように、スワップ協定が終了した当時、菅義偉官房長官は「日本側から積極的に延長する必要はない」と述べています。さらに、今回の日韓財務対話の直前に、通貨スワップに関しては、日本側は「向こうから話が出れば検討する」(麻生氏)姿勢ということを予め表明していました。

今回日本に対して強硬姿勢をとってきた朴政権が、しおらしく頭を下げてきたということです。これは、韓国側がどう体裁を繕っても、国際社会はそうとしか受け取りません。日本政府が韓国政府に、韓国のほうから言ってきたではないかといえば、それに対して韓国政府は抗うことなどできません。

韓国から申し出をしたということで、今回の通貨スワップ協定は、日本の外交の勝利といえるでしょう。

私自身は、この通貨スワップに関しては、反対でした。それに関しては、以前このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
通貨スワップ「不要」と打ち切った朴政権 日韓財務対話で復活要求の模様…―【私の論評】韓国は再び通貨危機に陥りIMFの管理下に入り、それを日本のせいにする(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の結論部分のみを以下に掲載します。
もしウォン高要因が大きくなれば、韓国はデフレに陥り、かつての日本のような長期不況に陥るでしょう。 
逆にウォン安要因が大きくなれば、韓国は通貨アタックを受けて、金融危機に陥るでしょう。しかし、中国を含めて、韓国を本気で助けようとする国はもうありません。 
結局、韓国が自分勝手な外交によって中国はもとより、日本と米国の信頼を失ったことが、韓国がリフレ政策を採用できない理由だということになります。韓国はなんとも愚かなことをしたものだと思います。 
これを解決するには、韓国がその尊大な態度を改め、日米との和解を本気で進めるしかないのでしょう。

しかし、これも今更かなり難しいです。日本としても、韓国側から、韓国の経済危機を絶対に日本のせいにしないことという確約をとりつけるのはもとより、その他でも譲歩してもらわないと、とてもできるものではありません。

米国としても、韓国が中国側に寝返ることを確約しないと無理です。しかし、過去の韓国はこのような約束はことごとく反故にのしてきたため、いまさら信用されません。結局、韓国はまた通貨危機に陥り、IMFの管理下に入るしかなくなることでしょう。

現状でも韓国経済はかなり危険なのですが、もし9月に日銀が大幅な追加金融緩和を決定した場合、韓国の破綻はさらに早まり、第二の通貨危機に陥ることになります。そうして、韓国は第二の通貨危機も、日本の金融緩和のせいにすることでしょう。本当にやっかいな国です。
今のままでは、このシナリオを変えることはできないでしょう。なぜなら、韓国は深刻なデフレに見舞われているのですが、キャピタル・フライトを恐れて、金融緩和を実行できないでいるからです。韓国内でも、結局のところ、金融緩和を恐れて、それには目をつぶり構造改革の論議ばかりされています。

ただし、確かに構造改革も必要といえば、必要です。それは、あまりにもグローバル一辺倒に偏りすぎた韓国経済の内需をもっと拡大するということです。GDPの4割近くが、輸出で占めていたというのがそもそも間違いです。

日本では、輸出がGDPに占める割合は、15%程度です。米国は、数%です。さらに、個人消費がGDPに占める割合は日本は60%台、米国は70%台、韓国は50%台です。

輸出の占める割合が高いことは、国際競争力があるということで、積極的に受け取られがちですが、それは逆の側面から見ると、外国の経済状況に左右されやすいということです。そうして、今の韓国がまさにそれです。

世界経済の低迷の直撃を受けています。特に、輸出先をかなり中国にシフトしていたというのが致命的です。

このような状態であれば、グローバル化一辺倒から、内需を拡大する方向に進むのが、韓国経済を救う唯一の道です。

たとえ大規模な外貨のキャピタル・フライトが起きたにしても、ウォンは韓国の通過です。国外では安くなっても、韓国内ではそれなりの価値を持って流通するはずです。国外に逃げ出すのは、ウォンではなく、ドルなどの外貨です。思い切った金融緩和政策と、積極財政を行い、内需を拡大させて、デフレからなるべく早く脱却すべきです。

しかも、韓国はEUなどの共同体に入っているギリシャなどとは異なります。ギリシャなどは自ら金融緩和をやりたくてもできないですが、韓国は自らやりたければ、いつでもできるのです。

そうして、これを機会に、グローバル一辺倒から、恒常的に内需をある程度大きくして、日本や他の先進国なみに、個人消費を60%内外にして、輸出はせいぜい20%内外にすべきです。これを、通貨スワップなしに実行するということになれば、どのようなことをしても、韓国はいっときGDPがかなり落ち込みとんでもないことになるどころか、また通貨危機を迎えることは必定です。

しかし、通貨スワップがあれば、この構造改革をソフトランディングさせることができます。とにかく、通貨スワップによりある程度外貨を確保した上で、デフレ脱却のため、大規模な金融緩和と、大規模な財政出動をすべきです。特に、即効性のある財政出動をすぐにも行うべきです。その他の構造改革など後回しで良いです。

誰か、このデフレからの脱却の王道であるマクロ経済政策を朴槿恵に納得するまで教えて、実行させるべきです。そうでないと、また通貨危機に見舞われて、せっかく日本が援助しても、先の通貨危機の時と同じで、韓国はこれを日本のせいにすることになります。

また、来年は大統領選挙であり、朴槿恵が素早く経済対策を行わない限り、経済の低迷で国内が混乱して、朴槿恵に勝ち目は全くありません。

その兆候はすでに見られています。日本では、なぜかほとんど報道されませんが、韓国では、昨年パリのテロ事件があったころに、7万人規模の暴動が発生しています。その記事のリンクを以下に掲載します。
日本のメディアはなぜ報じない!?韓国を揺るがす7万人大暴動 来年秋に控える韓国大統領選は?             櫻井よしこ
櫻井よしこさん
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事かなり大規模で、主催しているのは左翼です。以下に、この暴動の様子を写した動画を掲載します。



時の政府の経済対策があまりもまずいと、反対勢力はそれに乗じて大規模な暴動などで、国内を混乱させます。また、国民の中にも不満が鬱積してるので、反対勢力の扇動に簡単にのせられてしまいます。今の韓国がまさにその状況です。慰安婦問題などがなかなか解決しない背景にはこのようなこともあります。

日本としては、もし通貨スワップを再開するというのなら、これを外交カードとしてしっかり持っておき、できうれば、韓国政府に筋違いの構造改革一辺倒の改革を目指すのではなく、通貨スワップにより外貨を確保した上で、デフレから脱却するための、王道である大規模な金融緩和と積極財政を行うように促すべきです。

それに、当然のことながら、慰安婦問題や、竹島問題にもこの外交カードをうまくつかうべきでしょう。さらに、韓国経済が低迷してくれば、日本側は他の外交カードも持つことができるようになるでしょう。これら外交カードをうまく使って、韓国との関係を正常化していく方向に用いるべきです。

それは、麻生財務大臣などでは全く無理でしょうから、誰か日本でまともなリフレ派で外交にも通じている人間がそのような役割を果たすのが望ましいと思います。

もし韓国側が正常化を実行しないというのなら、外交カードを使うべきです。特に、来年大統領選挙でとんでもない人間が大統領になって、まともな経済対策も行わずに、反日的な態度や行動をさらに激化させた場合、即座に通過スワップなど停止すべきです。それで韓国が吠えまくったにしても、単なる負け犬の遠吠えに過ぎません。耳を貸す必要など全くありません。行き着く先は、再び通貨危機です。ぐうの音も出ません。

しかし、そうならないように、外交カードをうまく使うように立ちまわるべきです。

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2016年8月6日土曜日

通貨スワップ「不要」と打ち切った朴政権 日韓財務対話で復活要求の模様…―【私の論評】韓国は再び通貨危機に陥りIMFの管理下に入り、それを日本のせいにする(゚д゚)!

朴槿恵大統領就任時の衣装

日本との「通貨交換(スワップ)協定」再開に焦り始めた韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権。8月下旬に開かれる日韓財務対話でも蒸し返されそうだ。韓国の金融危機時の資本流出リスクが「世界最悪レベル」と分析されるなど、韓国経済の脆弱(ぜいじゃく)さが背景にある。

日韓の財務相や、財政や税制を担当する財務省幹部らが出席し、経済や金融問題について定期的に意見を交わす日韓財務対話は、2012年8月に島根県の竹島に李明博(イ・ミョンバク)前大統領が不法上陸した後、中断していたが、昨年5月に2年半ぶりに再開された。今回の会合は8月27日にソウルで開かれ、金融市場の動向のほか、通貨スワップ協定の復活に関しても議論される可能性があるという。

通貨スワップは金融危機などの緊急時にドルなどの通貨を融通し合う仕組みで、日韓間の協定は01年に締結され、11年には700億ドル(約7兆1750億円)の規模まで拡大した。しかし、朴政権側から「協定延長は不要」との声が出て、昨年2月に打ち切られた。

日本にとっては協定が延長されても消滅しても影響はほぼなかったが、韓国は、頼みの中国経済の失速や英国の欧州連合(EU)離脱決定といった外部要因もあって、資本流出への危機感が募っているようだ。

韓国経済新聞など韓国メディアは、7月19日に韓国銀行(中央銀行)と米韓のシンクタンクが開いた会合に出席したニューヨーク連銀のリンダ・ゴールドバーグ副総裁の痛烈な指摘について相次いで報じた。

同氏が、金融危機などで投資家のリスク回避志向が強まった際の資本流入について分析した「グローバルリスク反応指数」によると、59カ国のうち韓国は58位と、最下位のロシアに続くブービー。投資家の不安心理が高まれば、真っ先に資本が流出する国だということになる。

26日にシンクタンクの韓国開発研究院が開いた会合では、英オックスフォード大のデイビッド・バインズ教授が「過度な資本の流動化が進めば、新興国の独立した金融政策は困難になる」として、処方箋の一つに「中央銀行間の通貨スワップ」を挙げている。

週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は「輸出が落ち込むなか、通貨安になると非常に危険な状況になる。来年には大統領選も行われるだけに、スワップ再開で経済を安定させたいところではないか」とみる。

欧米のエコノミストも懸念を強めるなか、朴政権も日本に通貨スワップを頼むしかないのか。

【私の論評】韓国は再び通貨危機に陥りIMFの管理下に入り、それを日本のせいにする(゚д゚)!

韓国による通貨スワップの再開に関しては、以前にもこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
韓国で日本との通貨スワップ再開論 協定終了のいきさつを棚上げ?―【私の論評】リフレ派皆無の韓国を通貨スワップで助けても全く無意味(゚д゚)!
歴史を修正して反日姿勢を崩さない朴槿恵大統領
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事で私は、日本は韓国に対して通過スワップの支援をすべきではないことを主張しました。その理由は、韓国にはリフレ派が存在せず、金融緩和をしないので、通貨スワップなどで支援しても一時的なものに過ぎず、韓国経済は落ち込む一方であることから、支援しても恨まれるだけなのですべきではないとものです。

この記事から、その部分を引用します。
日本には、韓国が大胆な金融緩和を行えないのは、日韓スワップ協定などで潤沢なドル資金を韓国に融通する枠組みに欠けているからだ、と指摘する人もいます。確かに、その側面はあるかもしれません。しかし、これよりよりもはるかに深刻なのは、朴政権と韓国銀行に蔓延している間違った構造改革政策です。
このようなニュースがまた、報道されるかもしれない。日韓スワップ協定は、
事実上の韓国への支援、ただし支援しても何の効果も期待できない
日韓スワップ協定による、潤沢なドル資金がなかったにしても、ウォンは韓国の貨幣なのですから、韓国銀行はウォンを増刷することができます。であれば、韓国内で金融緩和はできるはずです。それを実行すれば、日韓スワップ協定を再開しなくても、韓国は自力でも何とか困難を回避できるはずです。

しかし、これを実行せずに、昔の日本のように「構造改革ありき」などとしていれば、韓国も「失われた20年」に見舞われるのは確実です。そうして、これは日韓スワップ協定を再開したとしても、そもそも政策が間違っているのですから、改善されることはあり得まず、無意味です。

それにしても、韓国はどうして日本が「失われた20年」を招いてしまったのか、理解できないのでしょうか。虚心坦懐に日本での出来事をみていれば、理解できるはずです。

しかし、彼らは「反日」で目が曇っています。だから、日本の状況を正しく判断する事ができないのだと思います。日本のリフレ派の識者がこれを、韓国に対して説明しても彼らは聞く耳を持たないでしょう。であれば、全く効果が期待できないので、支援しないのが一番です。支援しても、何も効果がでないので、さらに日本に対して面妖な要求をつきつけるようになるだけです。そんなことは、私達は過去の例で嫌というほど、見せつけられています。
この考えは、今でも変わってはいません。しかし、この記事には掲載しなかったのですが、韓国がなかなか金融緩和をしない理由があります。本日は、それについて掲載します。

韓国には、日本と同じようにインフレ目標があります。それは、2013年から15年まで2.5~3.5%です。ところが、2012年6月以降、この目標は現在に至るまでまったく達成されていません。


つまり、この間、金融緩和が不十分だったのです。利下げをしているのですが、そもそも為替が安くならないように、つまり経済効果があまりでない範囲での、言い訳程度の利下げしかしていなかったのです。

韓国メディアのアジア経済は昨年、「日本に似ていく韓国」というタイトルで記事を掲載し、現在の韓国経済は「少消費病」であると同時に「春來不似春」(春がきたが、春らしくないという意)だと紹介しました。

記事は、現在の韓国経済は「氷河期」であり回復の兆しが見えないと指摘。「低金利・低物価・低成長基調は“日本の失われた20年"を踏襲しているようだ」と報じました。

また、現在「日本の失われた20年」と類似していると言われている韓国経済は、韓国史上初となる国内基準金利1%時代が到来し、消費者の財布の紐も緩まないと指摘。さらには、消費者物価上昇率までも0%台にとどまっており、OECD(経済協力開発機構)の調査において、韓国の2014年の消費者物価上昇率は「1.3%」で、41年ぶりに日本の2.7%」よりも低く、OECD(経済協力開発機構)の2014年の平均値である1.7%にも及ばなかったと報じました。

また記事では、この現在の韓国経済の姿は、日本が不況に入り始めた時期と酷似していると指摘。実際、「韓国の実質金利(名目金利―物価上昇率)が2008年の金融危機以降、最高値となる現象が現れている」と論じました。

続けて記事は、現在の韓国の消費パターンも1990年代の日本と類似点が多いと分析しました。バブル崩壊直後の日本の20年間は、消費者が「低価格製品を好み、自社ブランド商品やアウトレット・食べ物のバイキングや超低価海外ツアー」など人気を集めた一方、日本のデパート業界では内需低迷により売上の伸び率がGDPの伸び率を大幅に下回ったと指摘。これは、現在の韓国流通産業も似ていると論じました。

それにも関わらず韓国が不十分な金融緩和しかしていない理由として、韓国側からの見方では、韓国の対外債務は短期ものが多く、ウォンが安くなると外資は韓国から引き揚げやすいからです。つまりウォン安がキャピタルフライトを招きかねない状況だということのようです。

ちなみに、日本は対外資産が対外債務よりかなり大きくGDP比でみて6割程度の純債権国なのですが、韓国は5%程度の純債権国にすぎません。

これについては、東京三菱UFJ銀行系のシンクタンクである国際通貨研究所でもレポートが出ています。このレポートは、韓国と中国や東南アジア諸国の対外純資産ポジションを比較しているのですが、韓国は「足の遅い」海外からの直接投資が少なく、「足の速い」(経営権取得目的でない)株式・債権の投資や銀行からの借り入れが多いことが分かります。

しかし、このような見方についてはやや疑問も感じます。なぜなら、かつてアジア通貨危機の時、韓国はウォンへの通貨アタックを招いたドルへの通貨ペッグ制(固定相場)を放棄し、それに替わる通貨安定策としてインフレ目標を採用した経緯があるからです。なのに、インフレ率が目標を大きく下回っているのに十分な金融緩和を行わず、キャピタルフライトを恐れて対ドルレートの維持を最優先とするのは、まるで通貨ペッグ制への回帰のように見えるからです。それが不可能であるというのが、アジア通貨危機で得られた教訓ではなかったのでしょうか。

この疑問を解く鍵は、アジア通貨危機への対策として作られた日韓通貨スワップ協定が、韓国の反日政策によって崩壊したことにあると思います。アジア通貨危機のあと、日中韓とASEAN諸国は、チェンマイ・イニシアティブという相互通貨スワップ協定を策定しました。それに加えて、日韓は独自に通貨スワップ協定を行い、最も多かった2011年には合計700億ドルに達しました。

しかし、2012年の李明博韓国大統領の竹島(独島)上陸、今上天皇への謝罪要求などをきっかけに、日韓の通貨スワップ協定は次々に廃止され、2015年2月には全て終了しました。これによって韓国の通貨スワップの主要な相手国は中国となり、通貨危機の際、西側諸国が韓国を支える仕組みは失われました。

この日韓通貨スワップ廃止について、日経新聞編集委員で韓国に詳しいジャーナリストの鈴置高史氏と、真田幸光・愛知淑徳大学教授の対談で面白い記事がありました。アジア通貨危機の際、日本は最後まで韓国を助けようとしましたが、IMF救済を主張するアメリカの圧力に屈し、救済を断念しました。それにもかかわらず韓国では日本が通貨危機の原因だという主張が出てきたため、「恩を仇で返された」という不信が日本に広がり、韓国を助けようという動きがなくなっていったというのです。

それに関する日経ビジネスの記事のリンクを以下に引用します。この記事は、2015年3月5日のものです。
「人民元圏で生きる決意」を固めた韓国
 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部引用します。
−今後、韓国が金融面で困った時に日本は助けないのですか? 
真田:容易には助けないと思います。日本の金融界には「恩を仇で返された」との思いが強いからです。韓国人は、あるいは韓国メディアは「1997年の通貨危機は日本のために起きた」と主張します。 
 でも、それは全くの誤りです。あの時は、欧米の金融機関が韓国から撤収する中、最後まで邦銀がドルを貸し続けたのです。韓国の歴史認識は完全に誤っています。 
鈴置:当時、真田先生は東京三菱銀行で韓国を担当しておられました。私も日経新聞のデスクとしてアジアをカバーしていました。 
 あの頃は、韓国人の中でも分かった人は「日本は最後まで面倒を見てくれた」と語っていました。1998年と思いますが、危機の原因を追及した韓国国会でも、それを前提にした質問があったそうです。 
 でも今やそんなことを語る人はいない。韓国では日本が悪者でなければならないからです。当時をよく知るはずの記者も「日本の貸しはがしが危機の引き金となった」と書きます。 
真田:米欧が貸しはがす中、我々は最後まで引かなかった。「日本が引き金になった」とは言いがかりも甚だしい。これだけは記録に留めていただきたい。邦銀の担当者は本店を説得し、欧米が逃げた後も最後まで韓国にドルをつないだのです。 
 韓国が国際通貨基金(IMF)に救済を申請した後でも、KDB(韓国産業銀行)とIBK(中小企業銀行)へは日本輸出入銀行がドルを融資しました。我々、邦銀の韓国担当者が走り回った結果です。 
 それなのに「我が国の通貨危機は日本が起こした」と世界で吹聴する韓国。そんな国を助ける気になるでしょうか? 
 麻生太郎財務相が2014年10月に「韓国から申し出があれば、スワップの延長を検討する」と国会で答弁したのも、恩を仇で返す国への不信感が背景にあったと思います。
また、韓国は米国に対しても、中国カードを使ったチキンゲームを行っており、そのことが米国とのすれ違いを招いているとも指摘しています。
真田:韓国は米国に対しては「中国カード」を使えると考えているフシがあります。いざという時は「中国に人民元スワップを発動してもらう」と言えば、米国がドルを貸してくれる、と計算していると思います。 
鈴置:そこの、米韓の心理的なすれ違いに注目すべきですね。韓国は「中国側に行くぞ」と脅せば米国が言うことを聞くと考えている。なぜなら「米国は自分を手放せないはずだから」です。 
 一方、米国は「そんなに中国が好きなら、そっちへ行け」と放り出せば、韓国は戻ってくると信じている。「韓国は自力で国を守れないから」です。 
 先生が指摘されたMD、ことに終末高高度防衛ミサイル(THAAD=サード)の韓国配備の問題でもそうですが、米韓はチキンゲームを始めています。 
 中国の怒りを避けようと韓国は「配備計画など米国から聞かされていない」と言い張る。「THAADで追い詰められた韓国が中国側に行ったら大変」と米国が思うはず、と考えているからです。 
 これに対し米国は「もう、韓国と相談を始めている」などと“勇み足の発言”をしては「米中どちらの味方なのか」はっきりするよう、韓国に迫っています。 
真田:そこが分析のポイントです。ただ、米国のハラが読みづらい。韓国を脅せば戻ってくると計算しているのか、あるいは「戻ってくればよし、戻ってこなくてもよし」と達観しているのか――。 
 レームダック化したこともあり、オバマ政権は朝鮮半島に関し思考停止した感があります。問題は肝心の、米国を本当に動かしている金融と軍事の2つのパワーセクターが、この半島をどうしようとしているのか、迷っているように見えることです。 
鈴置:ことに米国の金融界がどう動くかが注目ですね。ウクライナ問題でもそうですが、最近の米国は軍事力での勝負を避け、金融力で相手を圧倒しようとします。 
 そして仮に米国が「朝鮮半島を捨てる」時も、単に捨てるのではなく中国と交渉するための「カード」にするのだろうと思います。
韓国は、最近韓国は、THAADの配備を決めています。韓国としては、米国寄りの姿勢を示さざるを得なくなったわけです。

しかし一度中国に寝返りを決めた韓国です。日本も米国も、韓国経済を本気で助けようという意志はもうありません。また、今更中国に頼るわけにもいきません。

ということは韓国が再び経済危機に陥ったとき、韓国が頼れる国はありません。日本も米国も冷淡にIMF支援を要請するでしょう。韓国はこの点で完全に孤立していると言っも過言ではありません。

韓国が自分でもそれを認識しているのであれば、何が何でも経済危機を避けようとして、少しでも経済危機に繋がる政策は避けようとするでしょう。日本の例を見ても、金融緩和は大幅な通貨安を伴いますから、韓国はそのようなウォン安が通貨危機を招くのではないかと恐れ、インフレ目標が有名無実になっても、国内がどれだけ不況になっても、金融緩和に踏み出せないのでしょう。

しかし一方で、ウォン高が進むと輸出依存度の高い韓国経済は大きなダメージを受けるので、何とか通貨介入でそれを防ごうとするのでしょう。その結果、皮肉なことに、韓国はアジア通貨危機以前に似た、事実上の通貨ペッグ制になりつつあります。

しかし、通貨ペッグ制は市場から足下を見られるため維持不可能というのが、多くの経済危機の歴史と経済理論(国際金融のトリレンマ)から得られた教訓です。

  • ある国はこの3つの「自由な資本移動」「固定相場制」「独立した金融政策」のうち2つだけを受容することができます。もしある国が a の位置を選択し、「自由な資本移動」と「固定相場制」を導入するのであれば、金融政策の独立性は失われます。
  • 実際の例としては欧州連合ユーロ圏が挙げられます。もしユーロを受容し自国通貨を放棄すれば、ユーロ圏内で為替を固定することになります。また、域内での自由な資本移動も認められています。しかし、金融政策はすべて欧州中央銀行に一任することになります。

もしウォン高要因が大きくなれば、韓国はデフレに陥り、かつての日本のような長期不況に陥るでしょう。

逆にウォン安要因が大きくなれば、韓国は通貨アタックを受けて、金融危機に陥るでしょう。しかし、中国を含めて、韓国を本気で助けようとする国はもうありません。

結局、韓国が自分勝手な外交によって中国はもとより、日本と米国の信頼を失ったことが、韓国がリフレ政策を採用できない理由だということになります。韓国はなんとも愚かなことをしたものだと思います。

これを解決するには、韓国がその尊大な態度を改め、日米との和解を本気で進めるしかないのでしょう。

しかし、これも今更かなり難しいです。日本としても、韓国側から、韓国の経済危機を絶対に日本のせいにしないことという確約をとりつけるのはもとより、その他でも譲歩してもらわないと、とてもできるものではありません。

米国としても、韓国が中国側に寝返ることを確約しないと無理です。しかし、過去の韓国はこのような約束はことごとく反故にのしてきたため、いまさら信用されません。結局、韓国はまた通貨危機に陥り、IMFの管理下に入るしかなくなることでしょう。

現状でも韓国経済はかなり危険なのですが、もし9月に日銀が大幅な追加金融緩和を決定した場合、韓国の破綻はさらに早まり、第二の通貨危機に陥ることになります。そうして、韓国は第二の通貨危機も、日本の金融緩和のせいにすることでしょう。本当にやっかいな国です。

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2015年10月17日土曜日

【米韓首脳会談】韓国トホホ… TPP参加にオバマ大統領から言及なし 朴氏は「緊密協力」―【私の論評】中韓は、個人消費をないがしろにする愚かな経済劣等生、TPP加入は全く無理(゚д゚)!


16日、ホワイトハウスで記者会見する韓国の朴槿恵大統領(左)とオバマ米大統領

韓国の朴槿恵大統領は16日、オバマ米大統領との首脳会談後の記者会見で、交渉が大筋合意した環太平洋連携協定(TPP)への韓国の参加問題について「(米韓は)今後緊密に協力していくことにした」と述べた。ただ、オバマ氏は記者会見で韓国の参加問題には言及しなかった。

韓国では日本との輸出競争上の危機感から、5日の大筋合意直後から参加を急ぐべきだとの論調が目立ち、政府も積極姿勢を示してきた。一方で韓国メディアは、議会での批准手続きが残っていることを理由に、米国がすぐには韓国と本格的な論議に入れないとの姿勢を見せていると報じている。

朴氏は米韓が「既に高い水準の自由貿易協定(FTA)を締結している」と述べ、TPPでも米韓が「自然にパートナーになれる」と主張した。

【私の論評】中韓は、個人消費をないがしろにする愚かな経済劣等生、TPP加入は全く無理(゚д゚)!

米国は、韓国だけではなく、中国に関してもTPPに加入させるつもりは全くありません。それは、下の記事をご覧いただければ、お分かりいただけるものと思います。
中国のTPP参加「基準達成に長い道のり」「時期尚早」 フロマン米通商代表
内閣府でフロマン米通商代表部代表(左)を迎える甘利明内閣府特命担当大臣
 米通商代表部(USTR)のフロマン代表は15日の電話会見で、交渉が大筋合意に達した環太平洋連携協定(TPP)に中国が参加するのは時期尚早との認識を示した。「TPPが求める貿易や投資の高い自由化水準を中国が満たすには長い道のりが必要だ」と述べた。 
 フロマン氏は「TPP参加を望む国は、高い水準を受け入れることができると証明しなければならない」と強調。米中で交渉中の投資協定の成否が、中国のTPP参加資格の有無を測る「絶好の試金石になる」と述べた。米国は投資協定交渉で、TPPに匹敵する自由化を迫っているが、中国が難色を示し、協議は難航している。 
 フロマン氏は、TPPはオバマ政権が掲げる「アジア重視戦略」の要だと説明。「米議会のメンバーもTPPの重要性をよく分かっている」と述べ、協定発効に必要な議会の承認獲得に自信を示した。(共同)
米国は、なぜ中韓をTPPに入れなかったのか、そうして時期尚早としたのでしょうか。それに対するはっきりとした声明などありませんが、私のわかる範囲で分析してみます。

おそらく、以下の二点において、アメリカは中韓はふさわしくないと考えているのだと思います。

中国はなぜ加入できないのか

まずは、中国の個人消費がGDPに占める割合は、35%に過ぎないということです。これは異常に低いです。日本などの先進国では60%前後というのが普通です。アメリカは、70%台です。個人消費が低いということは、本来の意味ではそれだけ経済があまり発展していないことを意味します。

中国のGDPのほとんどは、インフラ投資によるものであり、個人消費は、2000年くらいまでは、もともと低いものの40%くらいはあったのが、GDPが伸びても消費は伸びなかったので、35%程度にまで落ちています。

中国では大規模インフラ投資案件がなくなれば、GDPもかなり小さくなるということです。実際、昨年あたりから不動産バブルが崩壊し、実体経済がかなり悪くなっています。政府は、7%成長を新常態として、これを守るといっていますが、中国の経済統計はそもそもデタラメなので、イギリスのある調査会社では、マイナス成長だったのではという推計をだしているくらいです。

中国は、個人消費をなおざりにして、インフラ投資ばかり繰り返し、それがおしまいになると、経済は悪化するばかりです。

韓国も中国ほど低くはないですが、これもかなり低いです。50%台です。これは、ロシアと同程度です。

この程度では、あまりに他国と水準が異なり過ぎます。これでは、TPP加入はかなり無理であるといわざるをえません。

韓国はなぜTPPに加入できないのか

さらに、輸出がGDPに占める割合を平成14年度の数字でみてみると、韓国は43.87%、中国は韓国ほどではないですが、22.28%です。興味のあるかたは、世界の輸出依存国別ランキングをご覧になってください。

これに比較すると、米国は9.32%です。日本は、15.24%です。日本より、輸出の低い国は米国くらいなものです。

個人消費が少ない、輸出が多いということは何を示すかといえば、経済の脆弱であるということです。個人消費が少なければ、実体経済もかなり問題があることは容易におわかりになると思います。

輸出に関しては、何やら輸出が多ければ良いことのようにとらえている人もいますが、実体はそうではありません。GDPに占める輸出の割合が多いということは、外国の情勢に大きく左右されるということです。個人消費が多くて、内需が大きいということは、外国経済に左右されにくいということです。

まさに、韓国は輸出にあまりにも大きく頼りすぎていて、外国で何かあれば、途端にとんでもないことになります。実際、日本が2013年から金融緩和に踏み切ったところ、それまで、ウォン安、円高だったのですが、今や逆転してしまい、韓国の経済はすっかりおかしくなってしまいました。

韓国といえば、とにかくグローバル化戦略などとして、輸出を振興してきましたが、内需を高める努力は怠りました。それがアダとなって、今では経済が悪化しています。

結局中韓は個人消費をないがしろにしている

韓国も、個人消費はなおざりにして、インフラ整備やグローバル化ばかり繰り返し、外国の影響をもろにかぶる体質になってしまい、今や元は本来高くしなければならないのですが、それをしないため中国はインフレ、韓国はウォン高で苦しんでいます。

TPP 加盟国のうち、経済があまり良くない国もありますが、経済の規模にもよりますが、いずれにしても中韓のようにこれだけ、個人消費を犠牲にして偏った経済の国はありません。

そんなことから、中韓のTPP加入はまだまだ時期尚早です。

中韓の経済を良くする処方箋はあるのだが・・・・・

中韓の経済をまともにする処方箋は決まりきっています。両国とも、中間層をもっと増やしそれらが、社会・経済活動を活発にできるようにすれば良いのです。

中国であれば、民主化、政治と経済の分離、法治国家化を進めれば、中間層が増えて、社会経済活動も活発化します。今までが、今までだったので、少しでもこの方向に進めば、実体経済は必ず良くなります。

韓国の場合は、民主化、政治と経済の分離、法治国家化に関しては、中国よりは進んでいますが、それでも先進国から比較すれば、遅れているので、それを推進すべきです。それとともに、グローバル化の推進一辺倒から、内需を拡大する方向に舵を切り直すべきです。

サムスンなどのグローバル企業ばかり育成しようとしても、結局は脆弱な経済になるだけです。まずは、内需を拡大させるべきです。そのための方策はいくらでもあるはずです。

しかし、両国の首脳も、政府もこのようなことは、わかりきったことなのに、この方向に向かっての動きはまったくしようとしません。習近平は、反日とインフラ投資、朴槿恵は反日とグローバル化とりわけ、中国接近を馬鹿の一つ覚えのように繰り返すばかりです。愚かとしか言いようがありません。

であれば、中韓がTPPに参加すれば、とにかく韓国は、自国民を犠牲にしても、安い製品で他国から儲けることばかり考え、中国は外国へのインフラ投資をすることで儲けようとし、それを繰り返し、結局中韓もダメになり、他の国も悪影響を及ぼしてしまいます。

結局、両国ともその方向性は異なりますが、結局のところ個人消費をなおざりにしています。両国とも、一般国民の社会・経済活動はなおざりにして、経済がひどく偏り、今や破綻の一歩手前です。であれば、米国が中国や韓国をTPPに受け入れないのは当然のことです。

中韓をみていれば、内需をなおざりにする国は、一時経済が良くなったようにみえても、いずれ萎んでしまいます。

米国のように、個人消費を煽りに煽って、サブプライム・ローン問題のような過ちを犯すこともありますが、それにしても、こういう過ちさえ防ぐことができれば、強力な経済を維持することができます。

日本も、過去の酷いデフレなどもありますから、偉そうなこともいえないですが、それでも個人消費はGDPの60%前後をずっと維持してきていますから、中韓とは根本的に経済の構造が異なります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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【関連書籍】

中韓のTPP加入などあり得ません。それどころか、中韓の経済はもう瀬戸際です。崩壊するのは予定帳場となりました。もう、秒読み段階です。今後、日本が気をつけなければならないのは、経済だけではなく、中韓からの偽装難民です。以下に、それらを納得していただける書籍を掲載しました。

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2015年2月14日土曜日

「まったくその通りだ」と訪韓の二階氏、朴槿恵氏に慰安婦問題で―【私の論評】二階など単なる走り使いにすぎない、韓国が慰安婦像を壊すまでで安倍総理は朴に会う必要なし!今のまま座して、韓国経済崩壊を見守れ(゚д゚)!


13日、韓国大統領府で握手する朴槿恵大統領(左)と自民党の二階俊博総務会長

韓国を訪問中の自民党の二階俊博総務会長は13日、ソウルで朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談した。二階氏は安倍首相の親書を朴氏に手渡した。朴氏は「今年は(日本の戦後)70年の年で歴史問題が話題になろうが韓日双方が慎重に対処していくことが大事」と述べた。

慰安婦問題では「(元慰安婦の女性たちが)生きているうちに問題を解決したい」と、日本側に速やかな対応を求めた。二階氏は会談後、朴氏の発言について記者団に「まったくその通りだ」と述べ、認識が一致したことを明らかにした。

加藤達也前支局長の出国禁止状態が続いている問題では二階氏が、安倍首相の「日本国民は皆心配している。自由に日本に渡航し家族と会えるようになることを望む」との意向を伝えた。朴氏は「問題は司法の場に移っており、司法の判断に委ねるしかない」と答えたという。

【私の論評】二階など単なる走り使いにすぎない、韓国が慰安婦像を壊すまでで安倍総理は朴に会う必要なし!今のまま座して、韓国経済崩壊を見守れ(゚д゚)!

先月のNHKニュースより

この訪問実は、二階だけではありません。二階とともに、大訪問団を伴いソウルを訪れました。これは、日韓関係が冷え込むなか観光への悪影響も出ており、観光業界や地方自治体の関係者ら約1400人が同行。全国旅行業協会の会長も務める二階氏は、韓国の要人と独自の人脈がある。観光交流イベントを開いて民間交流を進めることで、関係改善を目指したものだそうです。二階氏は5月中旬に、中国訪問も計画しています。

上記の記事のように、朴大統領が自民党の二階氏との会談で「慰安婦問題の早期解決」と日本側に求めると、二階氏は「まったくその通り」と言って全面的に付和雷同しました。二階はまるで、朴槿恵の飼い犬の一匹となったかの風情です。河野洋平から二階まで、「売国」を稼業とする政治家はいつも大手をふって歩いています。これこそ戦後日本の悲劇といえます。

一方、民主党の枝野幹事長は7日、訪問先の韓国から帰国していますが、想定していた朴槿恵(パククネ)大統領との会談は大統領府から断られ、実現しませんでした。産経新聞前ソウル支局長が名誉毀損(きそん)の罪で起訴された問題などが背景にあるとみられ、冷え込んだ日韓関係を改めて印象づけたようです。

枝野氏の訪韓は、日韓の政財界の関係者でつくる日韓協力委員会・韓日協力委員会の合同総会に出席するためで、7日に大統領との会談を調整していました。合同総会にあわせた日本側メンバーと大統領との会談は恒例で、枝野氏も出発前、対話に意欲を示していました。

ところが、6日になって大統領府から「日程の都合がつかない」と断りの連絡がありました。枝野氏は7日、ソウルで記者団に「日韓協力委員会としても異例なこと。残念なことだ」と語りました。他の日本側メンバーからは「表敬も受けないことはこれまでなかった」と不満が漏れました。

秋葉原にて、仮面女子と枝野氏

枝野には会わないが、二階には会う。これは、やはり安倍総理を意識してのことでしょうか。いや、枝野は、反日活動に利用し、二階は朴槿恵の飼い犬の一匹なので会ったということでしょうが、やはり、二階には会ったというところが、朴槿恵の胸の内を表しているようです。

韓国の世論を気にして、反日は貫いているようにみせかけるが、胸の内では、日本に対する期待があるのかもしれません。

ちなみに、二階派の片山さつき議員は以下のように自身のブログで述べています。

片山さつき
日韓スワップ協定、延長は、「韓国側の要請が無い限り」ありません!
 ついに残った100億ドルもあと10日ほどで、期限となります。 
 この種の協定は、ご承知のとおり、お金を貸しているわけでなはなく、かつてのように韓国の通貨、ウオンが暴落した場合のバックアップライン、というか、買い支え介入資金の保証のようなものです。 
 今の韓国は、どちらかというと、ウオンが相対的に高くなっていて、それに悩んでいる状況で、ウオンを買い支えなければならないような状況とは、間逆であります。 
 しかも、公称、外貨準備は、十分にある、わけですから、韓国の国内政治情勢にかんがみても、あと10日の間に延長要請をしてくる可能性は、極めて低いと思われます。 
 日本の財務省のスタンスとしては、財務大臣が何度も国会でお答えしているように、相手国の要請なければ延長なし、なので、そのまま廃止になるのではないでしょうか。

ただし、今はウォン高で韓国政府がウォン安誘導に必死のようですが、さらに韓国経済が、悪化すれば、今度は通貨の信任が失われて、かなり酷いウォン安になる可能性も十分あります。そうなると、サムソンなどのグローバル企業は潤うかもしれませんが、韓国内はとんでもないことになります。おそらく、経済の悪化などという次元ではなく、恐慌状態になると思います。

何か問題が起きるたび、苛烈化する韓国政府の反日姿勢ですが、そこに昨年大きな変調がありました。

昨年の12月1日、経団連トップの榊原定征(さだゆき)会長が訪韓。朴槿恵大統領と会談したのですが、その際、朴大統領が"韓国側の環境整備"を進める意向を示しています。国のトップによる意味深なこの発言は、日韓関係筋の間で大きな注目を集めています。

12月1日に開かれた韓日財界会議で、パク大統領
(左)が日本経団連の榊原会長と握手を交わしている

この"環境整備"の解釈はさまざまだが、額面どおりに「韓国の対日姿勢を変える」という意味と捉えるのが妥当だと思います。

単なるリップサービスだとの見方もありますが、朴大統領は、安倍晋三首相との会談ですら笑顔を見せないほどゴリゴリの反日です。従来の朴槿恵なら、社交辞令的に日本に友好的な態度を取ることなどは考えられません。これは、韓国側にとって、背に腹は代えられぬ事情があるのだと思われます。

こうした揺るがぬ反日姿勢を動かているのは「米櫃(こめびつ)の窮状」のようです。外国への輸出に大きく依存している韓国経済は、一昨年こそ貿易額が過去最高となりましたが、景気後退が否めない深刻な状態です。にもかかわらず、昨年は輸出も鈍化、昨年の2.2%減になっており、国民の不満は爆発寸前で朴政権を揺るがす事態となっています。

韓国経済は輸出依存度および貿易依存度が非常に高く、もともと世界経済の影響を受けやすい体質です。貿易依存度は盧武鉉大統領の時代は50~60%でしたが、リーマン・ショック後に更に高まり、2011年には96%となっています。ちなみに日本は27%、アメリカは25%、中国は40%、ドイツは60%です。



貿易依存度(ぼうえきいぞんど)とは経済学用語の一つです。一国において国内総生産に対しての輸出輸入額の比率をいいます。これの割合は経済規模が小さい国家ほど大きくなっており、それには自国内のみの生産だけでは国家全体に対する需要を満たすことが不可能であることから、国家を運営するためには貿易に頼らざるを得なくなっているためです。

日本やアメリカは貿易依存度が低いですが、これはやはり内需の規模がかなり大きく、しかもその内需を貿易ではなく、国内産業でかなりを満たすことができるということです。韓国は、この逆で、内需の規模がかなり小さく、その小さな内需を国内産業で満たすことはできないということです。

そもそも、韓国一国のGDPは、東京都のGDPより若干少ない程度であるため、もともと経済は脆弱なのです。世界経済全体が、順調に伸びていれば、韓国のように貿易依存度の高い国も、成長していけるのですが、現在はそのような状況ではありません。

アメリカや日本のように、貿易依存度が低く内需の規模が大きく、しかも内需のほとんどを自国産業で満たせるような国は、韓国のようには外国の経済に影響を受けることは少ないです。日本が、過去20年近くにもわたって、デフレ・円高でとんでもない目にあってきましたが、それでも貿易依存度が低く、内需の規模の大きな国だったので、経済など破綻することはありませんでした。

もし、韓国をはじめとする日本以外の他の国々が、日本と同程度のデフレに見舞われたら、とうの昔に破綻していたことでしょう。それだけ、日本は凄いということです。

それにしても、1400人連れて行こうが二階など単なる走り使いにすぎません。総務会長などなんの権限もありません。安倍総理は韓国が、慰安婦像を壊すまで絶対に動かないでしょう。二階を使いに出して朴槿恵の面子が立つならそれで良いと思います。朴大統領が頭を下げるまで安倍総理は会う必要はありません。その姿勢を今後も貫き通すべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年1月28日水曜日

韓国に「2033年国家破産」説 朴政権が歴代最多借金を抱えるとの予測も…―【私の論評】日本のいわゆる借金デマと、次元が異なる韓国の経済危機!もともと朴槿恵もどうしようもない次元のとんでも韓国だか、今のままでは世界から忘れ去られるだろう(゚д゚)!


国の借金は増え、支持率は下がる朴槿恵大統領

韓国経済は借金に沈むのか。韓国国会の財政専門機関が「福祉費用が雪だるま式に増え、2033年には『国家破産』状態に陥りかねない」と分析したと報じられた。高齢化や税収減といった問題に加え、朴(パク・クネ)政権の5年間で増える借金の額は歴代政権で最大との予想も。「借金女王」ぶりが財政悪化に拍車をかけている。(夕刊フジ)

財政破綻の懸念を示したのは国会の予算審議をサポートし、研究・分析する専門機関、国会予算政策処が作成した14~60年までの「長期財政見通し」に関する報告書。

朝鮮日報によると、政府の総支出の増加に総収入の増加が追いつかず、21年に国の財政収支が対国内総生産(GDP)比で赤字に転落。33年からは国債を発行しても支出に耐えられなくなり、「最終的には09年のPIGS(ポルトガル・イタリア・ギリシャ・スペイン)のように、韓国が破産に至る可能性がある」と分析した。そして60年にはGDP比マイナス11・4%まで赤字が拡大すると見込んでいる。

こうした構造的問題に加え、朴政権自体が借金依存度を高めている。韓国メディアは、朴政権の5年間で国の借金が216兆3000億ウォン(約23兆6000億円)増えると分析した韓国議会の資料について報じた。増加額は金大中(キム・デジュン)政権での73兆5000億ウォン(約8兆円)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権の165兆4000億ウォン(約18兆円)、李明博(イ・ミョンバク)政権の143兆9000億ウォン(約15兆7000億円)を大きく上回る。

韓国の場合、深刻なのは国の借金だけではない。家計の負債は昨年9月末で1060兆3000億ウォン(約115兆7000億円)で、負債の増加するスピードも加速している。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】日本のいわゆる借金デマと、次元が異なる韓国の経済危機!もともと朴槿恵もどうしようもない次元のとんでも韓国だか、今のままでは世界から忘れ去られるだろう(゚д゚)!

韓国の破綻問題の上のような記事に対しては、日本だって借金があってとんでもないことになっているではないかと、考える人もいるかもしれませんが、はっきりいってそういう人は経済音痴か、情報源がマスコミしかない人だと思います。

そもそも、日本国の借金と、政府の借金は異なります。日本の場合は、政府の借金はありますが、日本国自体は、借金どころか、対外金融純資産(要するに外国に貸し付けているお金)過去20年以上にもわたって、世界一です。それどころか、最近ではバブルのときの水準をはるかに上回っています。

これについては、このブログで過去何回か、掲載してきたのでここでは詳しく説明しません。過去のこのブログの記事を掲載しますので、その記事を参照していただきたいと思います。
対外純資産、過去最大の296兆円 2位中国の2倍、22年連続「世界一の債権国」―【私の論評】対外金融資産が世界一の国日本が、財政破綻すると思い込むのは狂気の沙汰、そんなことをいい触れ回る輩は大馬鹿かスパイに決まり(゚д゚)!
日本国は世界一の金貸し国家!!
もうこの手の説明をするのは、面倒なので、詳細は、この記事もしくは、他の信頼できる方の書いた記事を参照願います。

日本と対比すると、韓国の場合対外金融純資産は、日本と異なりマイナスですし、家計も日本がとてつもないプラスなのに、韓国はマイナスです。そもそも、GDPは日本の東京都のGDPを若干下回る程度の小さなものです。

この韓国経済は、朴槿恵の無策によって悪くなった面は否めませんが、それにしても従来から酷いもので、それが、日本のデフレ・円高政策によって、韓国経済にぬるま湯状態につかっていたようのものであって、日本銀行が金融緩和によって、インフレ・円安傾向に転じた途端に昨今のように悪い状況が続いています。

もともと、韓国の経済は、従来から脆弱で不安でした。それについても、過去にこのブログで解説しています。いくつか掲載していますが、以下に紹介するものがコンパクトにまとまって、理解しやすいと思うので、掲載します。
韓国の国内銀行、深刻な破綻リスク リーマン・ショック以上の危機―【私の論評】アメリカ、韓国からの刈り取り終了か?韓国もう終わりました!かなり危ない韓国の大手銀行のお寒い実体(゚д゚)!
にぎわうソウル市内の繁華街、明洞(ミョンドン)。しかし、韓国には経済危機の影が忍び寄っている
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、手短にいうと、韓国経済がまともに見えたのは、日本がデフレ・円高政策をとっていたので、その結果として、日本に最も近い韓国で、運賃も日本国内なみで、日本から部品を輸入して、製品を組み立てて、日本に販売したほうが、結果として日本国内で組み立てて日本で販売するよりも安くつくという、とんでもない状況にあったため、脆弱な経済が表にでなかっただけということです。

以上から、ご理解いただけるように、日本経済破綻論は、マスコミなどによる詭弁あるいは捏造ですが、韓国の経済破綻論は、本物です。

この危機に対する処方箋もないではないのですが、現在のところ韓国内では、その処方箋を誰も考えておらず、また考えたとししてもそれを実行できるような体制にはありません。

このままだと破綻する可能性が高いです。

それにしても、日本のマスコミは、ありもしない日本の経済破綻は詭弁を弄してでも、捏造してでも盛んに報道するのに、韓国の経済破綻の可能性についてはほとんど報道しません。このニュース大手メディアでは、報道したのは、産経くらいなものです。非常におかしなことです。

日本国内では、韓国のことなど現時点ではどうでも良いことなのかもしれません。何しろ今は、日本ではいわゆるイスラーム国なるテロ組織による人質事件が大きな話題となっており、韓国の話は話題に登りません。大手メディアも、話題にならないニュースなど掲載しても金にはならないと判断しているのかもしれません。

最近では嫌韓本ブームも去った・・・・・。

1年前くらいまでは、書店で『嫌韓本』を売るとかなり売れたようですが、それも最近では飽きられ、あまり売れないようで、いわゆる評論家たちも、あまり書かなくなりました。

今後、大きな事件や事故がおこるたびに、韓国の話題は日本国内から薄れ、いずれ忘れ去られると思います。いずれ、日本にとってどうでも良い国と認識されるようになると思います。それどころか、世界から忘れ去られると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年11月28日金曜日

【産経新聞前ソウル支局長公判】米政府が「懸念」を韓国に伝達 「批判者に罰、取材を抑制」―【私の論評】恥の上塗りですまない朴槿恵の無能ぶりがますます露呈される茶番劇には、さすがに米国も黙ってはおられぬ、このままでは韓国に明日はないものと認識せよ(゚д゚)!


韓国ソウルの中央地裁で、産経新聞の加藤達也全ソウル支局長を乗せた車の行く手を遮る男性

韓国検察当局による産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の在宅起訴と前後し、米政府が韓国政府に、「言論・報道の自由」を阻害するという観点から懸念を伝達していたことが、27日までに明らかになった。

米側は外交ルートを通じ、(1)米政府は言論・表現の自由を支持している(2)韓国の法制度には、政治指導者を批判した者が罰せられ、取材活動を抑制する恐れがあるという懸念がある-などを伝えた。

こうした問題点を米政府はかねてより、国務省の「国別人権報告書」で指摘してきた。加藤前支局長のケースは米政府の憂慮の核心をなす事例といえる。伝達した内容は、言論・報道の自由に対する基本的な立場を示すものだが、実質的には韓国側に抑制的な対応を求めたものだといえる。

背景には、この事案が日本と韓国の外交問題に発展したことから、両国関係がさらに悪化することを抑止するという思惑もあった。

米政府は公判と判決の行方を注視している。加藤前支局長に対する出国禁止措置が長期化していることについても、人道上の観点から憂慮している。

【私の論評】恥の上塗りですまない朴槿恵の無能ぶりがますます露呈される茶番劇には、さすがに米国も黙ってはおられぬ、このままでは韓国に明日はないものと認識せよ(゚д゚)!

さて、昨日は韓国の朴槿恵大統領の名誉を傷つけたとしてソウル中央地検に在宅起訴された産経新聞の加藤達也前ソウル支局長が初出廷し、問題とされたコラムは公益性にかなった内容だったと主張しました。

加藤前支局長は8月、高校生ら約300人が犠牲になった旅客船セウォル号沈没事故当日の朴大統領の所在に関し、韓国メディアや証券会社の間でささやかれていた、男性と密会していたとのうわさをコラムで紹介。名誉毀損(きそん)で10月に在宅起訴され、韓国からの出国を禁じられていまする。有罪なら禁錮7年の刑に相当します。

韓国大統領府は、うわさの内容を否定しています。

公判開始を前にソウル中央地裁で27日に開かれた予審で、加藤前支局長は「セウォル号沈没事故に関連して、韓国国民の間に存在する朴槿恵大統領への認識をありのままに日本の読者に伝えようとした」「大統領個人を誹謗する意図は全くない」と主張しました。

一方、検察側は、加藤前支局長が密会を事実であるかのように示唆し、朴大統領を侮辱したと主張しました。

韓国の名誉棄損法では、問題とされる発言や記事に公益性があるか否かが焦点となります。国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団は、加藤前支局長のコラムは「明らかに」公益性のあるものだとして、産経側を支持する見解を示しています。

このような事態にさすがに、米政府もブログ冒頭記事のような懸念を表明セざるを得なくなったと見えます。

ここで、ここで、産経新聞前ソウル支局長をめぐる動きを振り返っておきます。


私は、加藤前支局長は「セウォル号沈没事故に関連して、韓国国民の間に存在する朴槿恵大統領への認識をありのままに日本の読者に伝えようとした」「大統領個人を誹謗する意図は全くない」と主張は、正しいものと確信しています。支局長は、韓国内のメディアで噂されている内容を、韓国メディアで公表したのではなく、日本国内のメディアで公表しただけです。

もし仮に韓国政府が言っていることが全く正しかったとしても、韓国メディアは訴訟しないで、全くお咎め無し、日本のメディアのみ、それも産経新聞前支局長のみを訴訟するというのでは全く筋が通りません。朴大統領はこれだけでも、恥の上塗りをしているようなものです。

懸念を表明するくらいなら理解できますが、訴訟ということになれば、これはもう全く異常といわざるをえません。日本では、加藤達也前ソウル支局長の起訴ばかりが報道されますが、韓国政府は直近でいくつものメディアへの告訴・訴訟をしています。


これは、酷いです。メディアに対する規制が、甘いというか、放任状態のような日本などと比較するのは、筋が通らないかもしれませんが、日本政府はこんなに頻繁にメディアに対して、告訴・訴訟などしません。

加藤元ソウル支局長など、なぜ告訴されるのか見当もつきません。

日本でも、外国のメディアがいろいろ報道していますが、日本政府や官庁などが告訴するなどということはありません。そのような事例をこのブログでも掲載したことがあるので、その記事を以下に掲載します。
クルーグマン氏が決定的役割-安倍首相の増税延期の決断で―【私の論評】ブルームバーグ日本語版記事から抜け落ちた部分の意味を理解せよ!今回の安倍総理の増税見送り、解散・総選挙は、財務省に挑戦状を叩きつけたのだ(゚д゚)!
ポール・クルーグマン氏
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事の元記事ではアメリカの通信社であるブルームバーグの報道を掲載しました。この報道で、ブルームバーグは、ノーベル経済学賞を受賞したクルークマン氏が、来日し安倍総理と面談し、その真偽はともかくとして、これが安部首相の増税延期の決断に決定的役割を果たしたと報道していました。

そうして、この報道は、アメリカ版でも同じように報道されました。しかし、日本版には掲載されてはいなくて、アメリカ版には掲載されていた部分がありました。

それは、財務省が本田ほか安倍のリフレ派頭脳集団(浜田宏一,山本幸三ら)の前に財務省の官僚たちが立ちはだかり、是が非でも増税推進をしようとしていたことです。

この部分が同じ記事の、アメリカ版には掲載されているのに、日本版には掲載されていないかったということです。

このようなことは、良くあることです。やはり、ブルームバーグとしては、日本の報道機関ではなく、外国の報道機関であることから、日本内部の日本国政府の下部機関である財務省を批判するような記事を日本国内で報道すれば、増税推進派の政府内の政治家も大勢いることから、内政干渉にもなりかねないということで、日本国内での日本語による報道は避けたのだと思います。

しかし、アメリカ国内では、報道しています。だから、アメリカの日系の市民ではこの報道に触れた人も大勢いますし、それに、英語版ブルームパーグは日本からでも見ることができますから、大勢の人が見たと思います。

それでも、政府はおろか、財務省も何もこれに対して、批判したりましてや告訴などしません。

あたり前といえば、あたり前のことです。

しかし、今回の産経新聞元支局長の起訴は、日本政府がこのような記事内容に関して、ブルームバーグの東京支社の社員を告訴しているようなものです。それに、産経では支局長の書いた記事を日本国内でのみ報道していて、韓国では報道していないわけですから、さらに異常ぶりが際立ちます。

こうして他の事例と比較するとその異常ぶりが良く理解出来ます。

それにしても、朴槿恵大統領は、反日しか頭にないようです。こんなことで、貴重な時間を費やすくらいなら、他のことに頭を使うべきです。そうです。経済対策です。


韓国内の経済は、日本銀行が金融緩和に転じて以来、ウォン高・円安でガタガタです。さらに、日本銀行が追加金融緩和を決めたことで、ますますう窮地に追い込まれています。超円高、超ウォン安のときには、日本で部品を生産し、韓国で組み立てて、日本に輸入したほうが、日本で組み立てるよりも、はるに安上がりというとんでない状況になっていました。

しかし、そのようなまるでぬるま湯のような経済環境は、日本銀行の異次元の包括的金融緩和と、それに続く追加金融緩和によって、完璧に終了しました。

にもかかかわらず、韓国政府からは、何の抜本的手立ても報道されません。朴槿恵は中国に接近したり、反日をさらにエスカレートさせるのみで、何ら具体策を国民に示していません。

こんな事で良いはずはありません。本来ならば、韓国も大胆な金融緩和すべきですが、インフレなのでそれもできません。

本来実行すべきは、サムソンなどのグローバル企業を育てるだけではなく、韓国内の内需を拡大する政策を行うべきなのですが、そんなことはする気配も見えません。このままで、サムソンなどの最早韓国企業ではないようなグロバール企業だけが残り、韓国は実質的に消滅することになるかもしれません。

このままだと、韓国経済は崩壊します。崩壊した後には、現体制が残っているとは思えません。少なくとも、今のまま中国接近、反日だけというのであれば、朴大統領は任期を全うすることすらかなわないと思います。私は、そう思います。

皆さんは、どう思われますか?

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