2016年6月5日日曜日

韓国が共同訓練閉幕式で海自艦の入港拒否 「日本軍国主義の象徴」旭日旗にメディアが猛反発―【私の論評】正しい歴史認識のできない中韓・北朝鮮には嫌われる勇気を持て(゚д゚)!




海上自衛隊や米韓両海軍などが5月25日~6月3日に韓国海域で行った共同訓練で、計画されていた韓国・済州島への各国艦船の入港が韓国側の判断で中止されていたことが4日、分かった。韓国の複数メディアが自衛艦旗である「旭日旗」を掲げる海自艦艇に激しく反発したことから、韓国政府が国内の反日感情に配慮したとみられる。

訓練は韓国海軍主催の「西太平洋潜水艦救難訓練(パシフィック・リーチ)」で、日米韓のほか豪州、シンガポール、マレーシアの各海軍が参加した。海自は潜水艦救難母艦「ちよだ」と練習潜水艦「おやしお」を派遣。5月24日に韓国南部の鎮海海軍基地に入港し、海上訓練などを経て3日に済州島で閉幕式を行う計画だった。

ところが鎮海入港に際し、海自艦艇が旭日旗を掲げていたことに複数の韓国メディアが反発。ハンギョレ新聞(電子版)は「かつての日本軍国主義の象徴だ」と指摘した。

ただ、軍所属の艦艇が他国の港に入る際に国旗や軍艦旗を掲げるのは国際法上の要件で、海自幹部は「掲げない方が問題だ」と指摘。実際、これまで海自艦艇は10回以上も韓国を訪れているが、常に日の丸と旭日旗を掲げてきた。

韓国海軍も旭日旗の掲揚には理解を示しているものの、5月末までに済州島入港の中止を各国に伝達。閉幕式は鎮海で行われた。

海自は「韓国側から『現地の情勢を含む各種要素を考慮した』と計画変更の連絡があった」としている。官邸筋は「慰安婦問題もはらむ済州島に海自が入れば韓国世論がさらに反発する可能性が高い。入港中止は青瓦台(韓国大統領府)の意向では」とみている。

日韓の防衛協力をめぐっては、平成24年6月に「軍事情報包括保護協定(GSOMIA)」を締結する予定だったが、国内世論の反発を受けた韓国政府が署名式直前にキャンセル。昨年12月末には海自と韓国海軍がアフリカのソマリア沖・アデン湾で共同訓練を行ったが、韓国側は国内世論に配慮し実施の公表を控えるよう海自に求めていた。

【私の論評】正しい歴史認識のできない中韓・北朝鮮には嫌われる勇気を持て(゚д゚)!

この出来事、実は先月末にあった海上自衛隊の「独島」乗艦拒否への報復ではないかと思います。それに関する報道を以下に掲載します。
海上自衛隊、共同訓練を指揮する強襲揚陸艦「独島」への乗船拒否

朝日新聞が報道
「2016西太平洋潜水艦救難訓練」(Pacific Reach 2016)で指揮艦の役を担う「独島」
 かつての日本軍国主義の象徴と言える旭日旗を掲げ、最近韓国内に入港し物議をかもした日本の海上自衛隊が、今度は訓練で指揮艦の役を担う強襲揚陸艦「独島」への乗船を拒否したと朝日新聞が27日報じた。
 海上自衛隊が乗船を拒否したのは、独島を「竹島」と呼び領有権を主張する立場から、独島への乗船が韓国の主張を認める印象を与えるという理由からだったと同紙は報じた。また、海上自衛隊がこうした反応を見せると、韓国が譲歩して海上自衛隊が乗船する船を他の艦船に変更したと伝えた。 
 これに先立ち、海上自衛隊は今月24日、「2016西太平洋潜水艦救難訓練」(Pacific Reach 2016)に参加するため、軍艦に旭日昇天旗を掲げて韓国の鎮海(チネ)港に入港した。この訓練は、韓国、米国、オーストラリアなど6カ国が参加する多国籍連合潜水艦救難訓練で、5月25日から6月3日まで鎮海および済州(チェジュ)近海で実施される。 
 この報道に対し韓国海軍は報道資料を出し「今回の訓練で日本側要人の独島艦乗艦計画はなかった。独島は当初の計画どおり訓練に参加中」とし「報道内容は事実ではない」と説明した。 
 しかし、日本の海上自衛隊が当初から韓国側に「独島には乗らない」という意思を明確に伝えたことは事実だと、韓国軍当局者は明らかにした。独島は、今回の訓練を調整・統制する指揮艦の役割を果す。したがって、日本を除く訓練参加国は、連絡将校を独島に送り訓練を進めた。韓国軍当局者は「日本の拒否意思により訓練計画には日本の連絡将校の独島乗艦は当初からなかった」として「日本の自衛隊が独島に乗艦しなくとも訓練の進行に大きな問題はないと理解している」と述べた。
パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
この一件があったため、 青瓦台(韓国大統領府)の意向により、海自艦の入港を拒否したのだと思います。

しかし、そうだとすれば、これは青瓦台の勘違いというものです。そもそも、旭日旗は旭日旗(きょくじつき)は、日章と旭光を意匠化した日本の旗。光線(光条)が22.5度で開く16条のもの(十六条旭日旗)がよく知られています。

1870年に大日本帝国陸軍の陸軍御国旗(軍旗)として初めて使用され、1889年に大日本帝国海軍の軍艦旗としても採用されました。現在は、陸上自衛隊で自衛隊旗、海上自衛隊で自衛艦旗として旭日旗が使用されています。

「旭日」の意匠自体は比較的古くから広く親しまれており、その起源は平安時代に遡るといわています。その一部は「日足(ひあし)」と呼称され武家の家紋として用されていました(「日足紋」)。特に九州地方の武家に好んで使用され、例として、肥前の龍造寺氏や筑後の草野氏の「十二日足紋」、肥後の菊池氏の「八つ日足紋」等があります。九州地方に多いのは肥前・肥後が「日(ヒ)の国」と呼称されていたことと関係があるという説があります。

旭日には古来からいくつもの種類があり、光線が四方八方に雲なく広がる意匠はハレを表現し、慶事などの際にめでたさ・景気の良さを強調するために用いられていた意匠でもありました。また、紅白の組み合わせも同じく日本において古くよりハレを意味し、縁起物として多用されていたものでした。

その旭日と紅白を意匠とし、日章旗(#日章旗の設定)を基に白地に太陽(日章)を表す赤系の光線を用いたものが「旭日旗」なのです。

だから、旭日旗をかつての日本軍国主義の象徴などと、非難するのはまさに歴史の修正でさえあるといえます。


ところが、一方海上自衛隊が乗艦拒否をした、強襲揚陸艦「独島」の名前ともなっている独島はこれは間違いなく元々日本領であり、韓国が不法占拠しているものです。これは、歴史上の事実です。

そもそも、韓国政府も、マスコミも歴史を知らなさすぎます。今日韓国や北朝鮮が独立していられるのは、日本が朝鮮半島に関与していたからです。今は、中国の東北地方と言われるかつての満州もそうです。

これは、中国人も忘れているようですが、日露戦争前の満洲は事実上ロシア領になっていました。ロシアはまだ自分の領土であると主張してはいませんでしたが、清国の役人が満洲に入るときには、ロシア官僚の許可を得なければ行けませんでした。だから、事実上ロシア領、少なくともロシアの覇権の及ぶ範囲であったということです。

その満洲を、日本は日露戦争でロシアを追い出して当時の清国、つまり中国に返したのです。そしてロシアが作った鉄道と、南満洲鉄道の権利、それから日清戦争で日本が得た東半島の租借権だけを得たのです。もし、日本が日露戦争で負けていたり、あるいは日路線うをしなかったら、いずれ「満洲リプーブリカ」(「リプーブリカ」は共和国表すロシア語)などという地名になっていたかもしれません。

朝鮮もそうです。朝鮮半島はいまごろ「コリア・リプーブリカ」などと呼ばれ未だロシアの版図に含まれていたことでしょう。

朝鮮人も満洲人(現中国東北地方)も◯◯スキーという名前をつけられていたかもしれません。朴槿恵も、パクスキー・クネなどという名前になっていたかもしれません。

日露戦争の主戦場はほんどが朝鮮半島と現中国東北地方
こんな話をすると、日本にとって都合の良い話ばかりしているかのように思われるかもしれませんが、これは朝鮮戦争のとき、マッカーサーがこの地域の歴史などを調べて、なぜ日本が朝鮮半島や満州にこだわったかを理解し、帰国後の米国内の公聴会で「日本の戦争は防衛戦争だった」と証言もしています。

ただし、日本の対応のまずさもありました。当時の日本は満州以外の中国にもあまりに拘泥し、戦線を広げる一方で、どのような条件を満たしたら、中国での活動をやめるとか、そのようなことを定めることもなく、泥沼状態に陥りいたずらに消耗し、終戦にいたりました。中国の問題を早期に解決していれば、大東亜戦争の様相も随分変わったに違いありません。

しかし、そうはいっても、ロシアを追い出し、大東亜戦争の末期まで、ロシアが満州に踏み入ることをさせなかったがために、今日の中国東北部や朝鮮半島がロシア領にならなくてもすんだという事実は変えようがありません。

また、この当時に朝鮮半島や、満州に日本軍がいた事自体が侵略だと極端なことをいう人もいますが、今日と当時とは状況があまりに違います。

今日の世界では、国連が国連軍を組織して、紛争地に国連軍などを送ることができますが、日露戦争前後には無論そんな組織はないし、大東亜戦争直前にも、国際連盟はありましたが、その国際連盟には米国は加盟しておらず、また当時の国際連盟には今日の国連軍のような組織を作ることはできませんでした。

現在の国連は、決議に従わない国に対しては、武力による制裁もできますが、当時の国際連盟では決議に従わない国に対しては勧告や経済制裁しか行えませんでした。

だから、紛争地帯などに各国が自国の裁量で当該国の了承などにもとづき軍隊を派遣するのは当たり前のことで、これを侵略とはいいません。だから、朝鮮半島や、満州に当時日本の軍隊がいたからといって、当時の状況ではそれが即侵略とは受け取られることはありませんでした。

もし、日本を侵略国家とするならば、世界のすべての先進国も侵略国家ということになってしまいます。

その日本も、後に国際連盟から脱退し、その後から他国の日本に対する評価は変わってきました。ただし、マッカーサーはこの地域の実情を知り、上記のような証言をしたわけです。これについては本日の話の本題ではないので、その話はまた別の機会に掲載しようと思います。

このような歴史認識がないどころか、日本を一方的に断罪する韓国にはこの先正しい歴史認識を求めても無駄です。旭日旗についての認識も永遠に変えないでしょう。それを変えるとすれば、現在の大韓民国という国が根底から崩れて、新たな体制にでもならないと無理です。

コーンパイプをくわえるダクラス・マッカーサー

こういう国とは、今後なるべく関わりを持たないようにするのが付き合い方の一番良い方法です。国同士のつき合いでも、心理学者アドラー流の考え方を適用できると思います。

世界的にはフロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨匠とされながら、日本国内では無名に近い存在のアルフレッド・アドラーですが、彼は「トラウマ」の存在を否定したうえで、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言し、対人関係を改善していくための具体的な方策を提示しています。

アドラーの心理学を私なりにまとめてしまうと以下のようになります。
人間の悩みはすべて対人関係の悩みで、人と自分を比較するから生まれる。比較し続ける限り、他人の言動や行動が気になり、振り回され、劣等感や嫉妬にとらわれる。 
だから、比較をやめて「自分はこれだけは譲れない」というポイントを明確にし、「人としてこうありたい」と信じる行動をとろう。それだけでありのままに自分らしく生きられるようになる。
アドラー

何やら、人間と人という言葉を「国」という言葉に変えると、これは韓国にあてはまるようでもあります。

だから、日本にはあまり参考にならないかもしれませんが、アドラーは個人があるコミュニティーにどうしても馴染めなければ、他のコミュニティーに 移れば良いとも主張していました。

日本としては、こちらのほうが良くあてはまりそうです。そうです、中国、北朝鮮、韓国と日本という関係にどうしても馴染めなければ、これらの国々以外との関係を強めれば良いということです。

他国では全く問題にならいような、旭日旗ですら、問題にする韓国にはどうしてもなじめないです。中途半端に相手にするのがいけないのだと思います。

いずれかの国がおかしなことを言い出し、別の国がこれに反論して、水掛け論にもっていけば、国際的なルールでは最初にいいだしたほうが負けなのだそうです。とにかく韓国が歴史を無視したようなことをいえば、それには反論して水掛け論に持っていき、それ以外は冠婚葬祭など最低限のつきあいいだけをするということで良いと思います。

ただし、中国の海洋進出や、北朝鮮の核には断固として反対すべきだし、これに対応する準備はしつつ、普段のつきあいは、最低限にするということで良いです。

それが、中国・韓国・北朝鮮との上手なつきあい方だと思います。それによって、中韓北朝鮮に嫌われたとしても、それはそれで良しとしなければなりません。

日本の人の中には、隣国同士は仲良くしなけばならないと考える人も多いですが、そんなことはないです。隣国同士は普通は仲が悪いのが当たり前です。米国とカナダは奇跡的に仲が良いといえる隣国同士です。これは、世界的に見ても稀有なことです。

アドラーは、「自分はこれだけは譲れない」というポイントを明確にし、「人としてこうありたい」と信じる行動をすべきとしています。これを実行するには、人に嫌われる勇気を持たなければなりません。国も同じことです。

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2016年6月4日土曜日

【日本の解き方】増税延期の深謀遠慮 経済成長と政治日程の妥協点 サミット議長国の年は解散の経験則が…―【私の論評】参院選後は増税派失脚!次の衆院選では、機動的財政・金融政策が争点に?

【日本の解き方】増税延期の深謀遠慮 経済成長と政治日程の妥協点 サミット議長国の年は解散の経験則が…

1日の記者会見で消費税増税の延期を発表した安倍晋三首相
 安倍晋三首相は1日の記者会見で消費増税の2年半延期を発表する一方、衆参同日選は回避するとした。

 民進党は消費増税を延期する法案まで出したのだから、安倍首相の方針に賛同するのが道理だが、なぜ批判したいのかさっぱりわからない。

不可思議な発言をする民主党岡田代表
 参院選では「アベノミクスの失敗」を争点に掲げるというのだが、アベノミクスの柱で、民進党が批判的な金融緩和政策は、雇用の改善という形で結果を出している。

 ちなみに、4月の有効求人倍率は1・34倍と24年5カ月ぶりの高水準だ。沖縄県、鹿児島県以外の45都道府県で有効求人倍率が1を超えている。民主党政権時代、最大8都県しかなかったのと好対照だ。

 国内総生産(GDP)が低迷しているのは、民主党政権時代に成立した消費増税法によって2014年4月から消費税率を5%から8%に引き上げたためである。3党合意があったので、自民党と公明党の責任も免れないが、10%への再増税先送りは、やる場合とやらない場合のメリット・デメリットを合理的に判断した結果であろう。

 GDP低迷を放置しておくと、雇用まで悪くなる。理論的には、8%から5%に減税するのが経済政策の筋だが、消費税は社会保障目的税とされているので、実際に減税する場合、社会保障関係予算の組み替えなどが必要で、実務的・政治的に困難だ。

 そこで、消費増税を延期した上で、消費減税と実質的に同じ経済効果となるような財政支出増を行うのが現実的な解となる。

 筆者の試算では、消費増税スキップと30兆円程度の財政支出を行えば、20年度の名目GDPは630兆円程度になり、財政再建も容易に達成するだろう。逆に消費増税を強行すれば、名目GDP600兆円も財政再建も達成は不可能だ。

 経済成長と財政再建を同時に達成するには、再増税を中止することがベストであるが、ギリギリの政治折衝の末、経済成長にダメージを与えない期間として、19年10月までの「2年半」が出てきたのだろう。20年の東京五輪を控えて景気過熱を予防する役割もある。

 もちろん、19年4月の統一地方選、同年7月の参院選の後という政治日程も考慮されているはずだ。18年9月の安倍首相の自民党総裁任期を1年超えているという点も注目に値する。

 また、今の衆議院議員の任期は18年12月までであり、19年10月までのことに責任が取れない。ということは、今回は盟友の公明党の意向で衆院解散を見送ったが、そのうち解散するという手も残っている。

 過去に日本がサミット(主要国首脳会議)議長国を務めたのは1979年、86年、93年、2000年、08年と5回ある。このうち、政権交代の不安があった08年以外はすべて衆院選が行われた。ひょっとしたらサミット議長国の年に衆院解散という経験則は今年もあてはまるかもしれない。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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消費税増税に関しては、見送られて本当に良かったと思います。今回の消費税増税の見送りか、予定通りに増税するかに関しては、財務省はほとんどかかわらなかったそうです。いわゆる「動くな作戦」プロジェクトを実行していたそうです。それに関しては、以下の動画をご覧いただければ、よくお分かりになると思います。



財務省が増税に関して、何も動かなかったということは、当たり前といえば当たり前です。以下のグラフをご覧ください。


8%増税の災厄のすさまじさはグラフを見れば一目瞭然です。国内総生産(GDP)の6割を占める家計消費は1997年4月の消費増税時、2008年9月のリーマン・ショック時よりもはるかに大きく落ち込み、2年経っても再浮上していません。

まさにL字型不況であり、再増税どころではありません。増税延期に加えて財政出動を金融緩和に組み合わせる政策は当然の選択です。こんなときに、さすがの財務省も大増税キャンペーンをすることはできなかったのでしょう。

それと、次期財務次官の人事の問題も絡んでいました。官邸が霞が関に対して強大な権力を持つ理由の1つに官僚人事の掌握があります。安倍政権は14年5月、内閣人事局を発足させ、審議官級以上の幹部約600人の人事に官邸が関わる制度を作りました。現財務事務次官の田中一穂氏は第一次政権で首相秘書官を務めました。1979年度入省組の中で3人目で、事務次官は1期1人を通例としてきた同省では異例の人事です。
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霞が関人事は、安倍首相(左)、菅官房長官の官邸サイドの意向が強く働くようにはなったが・・・・
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、 内閣人事局(ないかくじんじきょく)は、内閣官房に置かれる内部部局の一つです。2014年(平成26年)5月30日に設置されましたが、実際に人事に関与するのは、2015年6月がはじめてでした。その結果、現財務事務次官の田中一穂氏が誕生しました。田中一穂は第一次政権で首相秘書官を務めていました。1979年度入省組の中で3人目で、事務次官は1期1人を通例としてきた同省では異例の人事でした。

ちなみに、財務省は、田中一穂事務次官(60)の後任に、佐藤慎一主税局長(59)が就く人事を固めました。首相官邸の人事検討会議を経て、6月中旬にも発令します。財務次官には予算編成を担う主計局長が昇格することが多く、主税局長が次官に直接昇格するのは1981年以来35年ぶりのことです。今年も、昨年に引き続き異例の人事が行われました。やはり、官邸サイドの意向が強く働いた結果であると思います。

財務省は、弱くなったのは事実ですが、まだまだ粘り腰で様々な活動をしています。財務省は早くもポスト安倍を視野に入れた動きもみせていました。その1人が自民党の稲田朋美政調会長です。

「財政再建に関する特命委員会」の委員長も務める稲田氏は女性初の首相候補として話題に上っていました。昨年の骨太の方針の策定時には歳出キャップの明記を主張し、甘利明前経済再生相と対立。また、上の動画にもあるように、ごく最近まで増税にこだわっていました。稲田氏の元には同省関係者が足しげく通っていました。

そうして、稲田政調会長は、先月30日午前、官邸での安倍晋三首相との会談後、首相から消費税増税を延期したいとの話があったとし、これに対して「延期するなら前回選挙との整合性で国民の信を問うべきと申し上げた」と述べていました。選挙については、首相といろいろ話したと明かしましたが、「ここで申し上げることではない」と述べるにとどめました。

消費増税については、稲田政調会長から、来年4月から1%ずつ上げるべきと提言したそうです。

自民党「屋台村」、被災地名物に舌鼓 谷垣コック、牛タンカレー振る舞う。牛たんカレーをよそって配る
谷垣禎一幹事長(右)と稲田朋美政調会長(左から2人目)3月12日日午後、東京・永田町の自民党本部
このようなことから、稲田氏の初の女性首相の見込みは、上の動画にもあったように、参院選の後におそらく行われるであろう、内閣改造で断たれる可能性も高いです。それから、当然のことながら、谷垣さんも危ないです。その他にも、自民党内であまり増税、増税と騒いでいた人は淘汰されるかもしれません。

民進党の岡田代表も、あまりにも与党の消費税増税延期に対する対応が、不味すぎるので、参院選挙の後で岡田おろしの嵐が吹き荒れるかもしれません。特に、参院選が惨敗になったらその責任を問われるのは間違いないです。

それにしても、財務省は負けたふりがうまいです。そもそも、10%への消費増税は選挙を経ずに決めたのに、増税延期には信を問わなければいけない現状はまさに、「民主主義に対する官僚支配の構図」以外の何ものでもありません。「衆参同日選挙で消費増税の延期」という発想自体が財務省の「わな」です。

消費税凍結とならず、増税の先延ばしということは、結局まだ財務省が立ちはだかっているいるということです。 
財務省はこのまま力を失っていくのか、それとも負けたふりをしているのかわかりません。しかし、政治家には寿命がありますが、財務省の寿命は無限大です。本当はだからこそ、国の財政は政治主導であるべきなのです。
なぜなら、財政に失敗すれば、政治家は選挙で、国民から信を問われることになり、その失敗の原因が国民に納得できないものであれば、次の選挙で国民の審判を受けて政権交代ということになります。
しかし、財務省の官僚はそんなことはありません。官僚には選挙なるものはないので、失敗しても、成功しても関係なくよほどのことがない限り、官僚のまま定年になるまで財務官僚であり続けることができます。それどころか、先程述べたように財務省という組織の寿命は無限大です。
だからこそ、現在のように、財務省が国の財政の方向に大きく影響を及ぼすようなことがあってはならないはずです。本来は、政府が国の財政政策の方針を定めて、財務省の官僚は専門家的立場から、その方針を実現するために、様々な方法を模索して、実行するというのが本来のあり方です。

そうして、ブログ冒頭の高橋洋一氏の記事でもっとも気になったのは、以下のところです。
 GDP低迷を放置しておくと、雇用まで悪くなる。理論的には、8%から5%に減税するのが経済政策の筋だが、消費税は社会保障目的税とされているので、実際に減税する場合、社会保障関係予算の組み替えなどが必要で、実務的・政治的に困難だ。

本来ならば、財務省は政府が消費税を減税するというのなら、社会保障関係予算の組み替えの作業をすみやかに行うべきです。それこそ、官僚の本来の仕事です。私は、高橋氏が上の記事で掲載したような経済対策よりも、官僚に仕事をさせ、5%減税を実施すべきと思います。

なぜなら、経済対策は長期にわたっては続けられないからです。一方、8%増税も含めて、消費税増税は一度増税されると、それは不可逆的で永遠につづくものと見られています。

実際、過去には消費税は、上がる一方で、下がることはありませんでした。だから、経済情勢はどうであれ、一度決まった消費税率は下がることはないと思われています。

これでは、結局大規模な経済対策を行っても、それは一時のことであり、一度あげられた消費税率は、永遠に下がらないものと多くの国民は、思っているため一時の経済対策を行っても、長期的には消費が冷え込む恐れがあります。

しかし、ここで消費税を5%に減税したらどういう効果があるでしょうか。無論、8%増税の悪影響を取り除くことができます。しかし、これは一つの効果でしかありません。もう一つ大きな効果があります。

それは、一時上がった消費税は下がることもあり得ると多く国民に理解してもらえることになります。これは、マクロ経済学では当たり前のど真ん中です。増税、減税は政府がその時々で採用する財政政策の一つすぎないのです。

財務省の意向などとは全く無関係に、政府はその時々の経済情勢に対応して、景気が悪ければ、積極財政を行い、景気が良ければ、緊縮財政を行うというのが正常な姿です。

積極財政とは、減税、公共工事を増やす、給付金を増やすなどの政策です。緊縮財政とは、増税、公共工事を減らす、給付金を減らすなどの政策です。

これこそ、安倍総理が伊勢志摩サミットで共同宣言に盛り込んだ「機動的な財政政策」です。

マスコミは機動的財政政策の意味を曲解しているかもしれない
この「機動的財政政策」という言葉をマスコミは、ドイツ首相や、イギリスの首相が財政出動に慎重な姿勢を崩さなかったためであると、判断しているようですが、私はこの判断は妥当ではないと思います。

要するに、「機動的財政政策」とは、マクロ経済学でいうところの当たり前のど真ん中を指しているのです。これなら、いくら直近の財政出動に慎重姿勢のドイツ首相や、イギリス首相でも「ノー」とは絶対に言えないはずですし、それに経済政策としても正しいです。

過去の日本のように景気が悪いのに、緊縮財政を実施しているのは全くの誤りだし、景気が加熱しているときに積極財政をするのも全くの誤りです。ドイツ、イギリスだって、直近では財政出動に慎重であったにしても、さらに景気が悪くなれば、当然積極財政に転ずるべきです。

このまともな「機動的な財政政策」を実行するための第一歩として、消費税を5%に戻すという政策は望ましい政策であると考えます。

安倍総理には、日本が「機動的な財政政策」ができるようになるため、次の衆院選挙で減税は無論のこと「機動的な財務政策」を公約に入れて、選挙に臨んで大勝していただきたいものです。

そうして、日本では政府主導による「機動的な財政政策」が当たり前になるようにしていただきたいものです。

ブログ冒頭の記事で、高橋洋一氏は「サミット議長国の年に衆院解散という経験則は今年もあてはまるかもしれない」としていますから、ひよっとして年内に衆院解散総選挙があるかもしれません。

その時に「機動的な財政政策」が公約に盛り込まれればベストですが、それができないというなら、まずは「消費税を5%」に減税でも良いと思います。そうして、その後に「機動的財政政策」としても良いと思います。

それと、最近は、日銀がまがりなりにも、金融緩和を実施しているので、雇用も改善していますが、日銀法改正もいずれかの選挙で公約に盛り込み、是が非でも日銀法を改正して、現状の誤った日銀の独立性をただしい、正しい中央銀行の独立性を導入して頂きたいものです。

中央銀行の独立性とは目標ではなく、手段の独立性であるという本来の姿にすべきです。金融政策の目標はあくまで政府が設定し、中央銀行は、その目標を達成するため、専門家的立場から、手段を自由に選ぶことができるという本来の姿に戻すべきです。

これも、政府による「機動的な金融政策」である、政府がその時々の経済状況にあわせて、目標を定めて、景気が悪ければ、金融緩和、景気が加熱すれば金融引き締めを日銀に実行させることのできる体制を整えるべきです。

日銀の政策決定会合で決まるなど、とんでもありません。日銀も、財務省のように政府の一下部機関に過ぎません。日本国の金融政策の目標はあくまで、民主的な手続きで定めらた政治家による日本政府が定めるべきものです。

とにかく不況になったときや景気が加熱した場合には、政府が財務省や日銀とは全く関係なしに、政治主導によって、財政政策や金融政策の目標を定め、その目標を財務省や日銀の官僚が実行する体制にすべきです。

そうでないと、今後も失われた20年などのような、馬鹿げた事態が再発することは防ぐことができません。

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2016年6月3日金曜日

世界ウイグル会議議長が中国の弾圧を激白 「火炎放射器で殺害」「警察官にその場で射殺する権限」―【私の論評】中国は元々人権無視の侵略国家であることを忘れるな(゚д゚)!

世界ウイグル会議議長が中国の弾圧を激白 「火炎放射器で殺害」「警察官にその場で射殺する権限」

「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長
 亡命ウイグル人組織を束ねる「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長が2日、都内の参院議員会館で講演し、ウイグル人が置かれた悲惨な現状や中国政府による凄惨な弾圧を明らかにして、国際社会に支援を訴えた。

 カーディル氏は、中国政府による新疆ウイグル自治区の統治について「(当初)ウイグルにいる中国系の人口は2%でしかなかった。それが今では100万人単位で移住させ、『共生』というよりも民族が対立するようにあおっている」と批判した。

 さらに中国政府は、昨年秋のパリ同時多発テロなどの国際テロと関連付けてイスラム教徒であるウイグル人への弾圧を強めているとし、「私たちの宗教や文化、習慣が禁止されている」と述べた。同会議によると、中国政府は既にウイグル語の教育を禁止している。

 また、弾圧のひどさについてカーディル氏は「火炎放射器で殺害するなどすさまじく、ウイグル人は土地や家を売って難民となっている」と強調。「ちょっとしたトラブルや中国人とにらみ合いなどをしたら、その場で射殺する権限が現場の警察官に与えられている」とも指摘した。

 その上で、中国国外へ逃れたウイグル人の亡命先の一つであるタイでは、刑務所に収監されて中国への強制送還におびえているウイグル人の例も紹介し、「日本政府はタイ政府に働きかけてほしい」と支援を訴えた。

【私の論評】中国は元々人権無視の侵略国家であることを忘れるな(゚д゚)!

ラビア・カー出る議長は、昨日の公演に続き本日は、産経新聞と会見を行っています。その模様を伝える記事を以下に掲載します。
ウイグル自治区に「国際部隊」派遣を カーディル議長
産経新聞の会見するラビア・カーディル議長
 亡命ウイグル人組織を束ねる「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長は3日、東京都内で産経新聞と会見し、新疆ウイグル自治区で中国当局によるウイグル族弾圧が強まっていると言明、人権状況を監視する国際部隊投入の必要性を訴えた。同議長は、習近平政権下での弾圧が「文化大革命時よりもひどい」と強調。自治区内は弾圧を行う軍人や軍用犬であふれ返っているとし、「人権擁護の国策」を堅持する米国を中心とした国際部隊を投入して「弾圧を早急に食い止めてほしい」と訴えた。また、米議会でウイグル族の人権を保護する法案の採択を目指す考えを示した。日本政府にも、ウイグルの人権問題を外交政策に取り入れ、「人権監視の専門機関設置」を呼びかけた。
世界ウイグル会議(せかいウイグルかいぎ、ウイグル語:دۇنيا ئۇيغۇر قۇرۇلتىيى, Dunya Uyghur Qurultiyi、英語:World Uyghur Congress)は、世界各国のウイグル人組織を統括する上部機関。ドイツのミュンヘンに拠点を置きます。

東トルキスタン及び海外のウイグル人の利害を代表する唯一の国際機関を標榜し、平和的および暴力的手段によるウイグル人の政治的地位確立を主張しています]。一方、中国政府は「テロ組織と関わり、中国の分裂を狙っている」と批判しています。加盟組織は20を超え、在外ウイグル人組織では最大の運動組織です。

世界ウイグル会議とは別個の亡命ウイグル人組織・東トルキスタン亡命政府が中国からの明確な独立を主張しているのに対し、世界ウイグル会議ではウイグル民族の民族自決権の確立(「独立した政治的前途の獲得」)を主張して、独立か高度な自治権獲得かについては含みを持たせています。


上の動画は、韓国テレビ局が伝えたウイグル暴動の一部始終です。この動画は、2009/07/07 にラビア・カディール議長によってアップロードされたものです。

新疆ウイグル暴動状況(8月5日現在):死者197人。罪のない人は156人。この中­、漢族134人、回族11人、ウイグル族10人、満族1人。

この他、暴行を働いていた最中に警官発砲によって死亡したのは12人(3人が即死、9­人が病院で死亡)。残りの死者はまだ身元確認されていません。

ウイグル人の民族運動は、ダライ・ラマ14世に指導されたチベット独立運動のケースと比較して、カリスマ性のある指導者や、組織間の統一した行動を欠くと指摘される場合が多い。こうした批判を受けて、1990年代には、各国でそれぞれ設立されていた運動組織を統合する機運が高まりました。

ダライ・ラマ法王
1992年には、トルコの退役将校であるリザ・ベキンらを中心に、トルコのイスタンブルで「東トルキスタン民族会議(ウイグル語:Sherqiy Türkistan Milliy Qurultiyi、英語:East Turkestan National Congress)」が開催され、世界各国の民族運動組織や個人が集まりました。1996年には、学生運動家のドルクン・エイサらを中心に、ドイツのミュンヘンに「世界ウイグル青年会議(ウイグル語:Dunya Uyghur Yashliri Qurultiyi、英語:World Uyghur Youth Congress)」が設立されました。

2004年4月16日には、「東トルキスタン民族会議」と「世界ウイグル青年会議」の両組織が合流し、世界ウイグル会議に再編されました。初代議長には、ラジオ・フリー・ヨーロッパの元職員のエルキン・アルプテキン(元新疆省幹部のエイサ・ユスプ・アルプテキンの子)が選出されました。2006年11月には、ノーベル平和賞候補にも選ばれたラビア・カーディルを第2代議長に選出しています。

今月1日カナダ人記者の質問に激高した中国王毅外相
さて、時も時、カナダを訪問している中国の王毅外相は記者会見で記者の質問に対して色をなして答えました。

カナダ人記者が、人権問題や南シナ海をめぐる懸念がある中、なぜ両国関係を強化するのか尋ねました。

質問はディオン外相に向けたものだったのですが、王毅外相は記者をにらみつけ、「中国に対する偏見に満ち、傲慢(ごうまん)だ」「中国の憲法に人権保護が書かれていることを知っているのか」などと主張しました。

上の記事にはでていませんが、ラビア・カーディル議長(68)英メディアは「英国が習主席のために敷いたレッドカーペットはウイグル人の血で染まっている」とのカーディル議長の言葉を報じました。

しかし、英メディアは、昨年9月、英外相が訪中したとき新疆ウイグル自治区(東トルキスタン)にまで入っていながら人権侵害には全くコメントしていませんでした。

中国憲法の『序言』では、中国が1840年以後の帝国主義列強による半植民地化の屈辱の歴史を、孫文の『辛亥革命(1911年)』と毛沢東・中国共産党の『共産主義革命(1949年)』によって乗り越え、中国人民が国家主権を取り戻したことが宣言されています。1949年の毛沢東の共産主義革命によって、中国人民が国家権力を掌握したとされる『中華人民共和国』が成立することになりました。

社会主義によって運営される中華人民共和国では、資本家階級による労働者階級の搾取が消滅したと宣言され、人民を平等にするプロレタリアート独裁(労働者階級の独裁)が確立して生産手段が国有化されました。共産主義革命は『帝国主義・封建主義・官僚主義の統治』を転覆させ、中国人民と人民解放軍は『帝国主義と覇権主義の侵略・破壊・挑発』に勝利するところとなったとされます。

中国の全人民は社会主義と人民民主独裁制を堅持し、『マルクス・レーニン主義・毛沢東思想・トウ小平理論』を手引きとして、中国共産党の領導に従うものとしています。台湾は中華人民共和国の神聖な領土の一部であり、祖国統一は中国人民の職責であるとされています。中国は全国の各民族人民が共同して創建された統一的な多民族国家であり、中国の憲法は国家の根本法であり、最高の法的効力を有しているとされています。

そうして、この憲法には人権が以下のように定められています。
第二章 市民の基本的権利及び義務
第三三条(法律の前の平等、人権・権利及び義務) 
1.およそ中華人民共和国国籍を有する人は、中華人民共和国市民である。
2.中華人民共和国市民は、法律の前において一律に平等である。 
3.国家は、人権を尊重し、及び、保障する。  
4.いかなる市民も、憲法及び法律が定める権利を享有し、同時に、憲法及び法律が定める義務を履行しなければならない。
王毅外相は、このことを言いたかったのでしょう。

孫文
しかし現実には、中国の人権は漢人、それも漢人一部の高級官僚や富裕層にのみ通用するもので南蛮、北狄、西戎や東夷の人間には、はなから適用されないようです。わが、大和民族も支那にかかっては東夷に分類され野蛮人とされています。

この認識からは、あの三民主義孫文も抜けだす事はできませんでした。そもそも、辛亥革命は覇権を満州族の北狄から中華に取り戻すための革命だったことがそれを証明しています。

支那と交流するに当たっては、このことを頭に入れておく必要があります。

そうして、昨日も沖縄に関連して、掲載した中国の地図を以下に再掲します。


この地図は、1949年中華人民共和国が建国した直後の版図を示したものです。この地図で、満州、内モンゴル、ウィグル(東トルキスタン)、チベットはすべてこの時点では外国でした。無論、住んでいる人々も中国人ではなく中国人からみれば、外国人が住んでいたわけです。それが今では、中国東北地方(一部ロシア)、内モンゴル自治区、新疆ウイグル自治区、チベット自治区になっています。

このような過去を持つ中国、黙って放置しておけば、南シナ海でも東シナ海でも、我が物顔で自分の領海にしていまいます。

尖閣だって、沖縄だって、弱みをみせればすぐに侵略します。それどころか、日本全土にも侵略を開始します。支那が侵略国家であったし、これからもそうであることを夢々忘れるべきではありません。

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2016年6月2日木曜日

【石平のChina Watch】怪しげな国際会議…中国政府・軍の「沖縄分断工作」に警戒せよ―【私の論評】中国の国家戦略に乗って踊る愚かな人々(゚д゚)!

【石平のChina Watch】怪しげな国際会議…中国政府・軍の「沖縄分断工作」に警戒せよ

米軍普天間飛行場の移設先、辺野古沿岸部の制限区域に入り海上
保安庁の船に囲まれる反対派のカヌー=平成27年、沖縄県名護市
 先月17日配信の琉球新報ネット記事によると、「第2回琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」が同16日までに中国・北京で開かれたという。主催者は中国戦略・管理研究会、北京大学歴史学部などである。

 日本の沖縄をテーマとした「国際会議」が、那覇でもなければ東京でもなく、中国首都の北京にて開催されたのはいかにも奇妙な出来事である。さらに不可解なのはその中身だ。同じ琉球新報記事によると、会議において「沖縄の自己決定権や米軍基地問題、独立などをめぐって意見を交わした」という。

 沖縄の「米軍基地問題」や「独立問題」は言うまでもなく、日本の国防・主権に関わる重大問題である。このような問題が、中国という第三国の研究機関主催の会議で議題にされたことは異常というしかない。日本の内政に対するあからさまな干渉でもある。

 さらに問題視すべきなのは、会議の筆頭主催者となった「中国戦略・管理研究会」である。中国の場合、名称に「中国」と冠することのできる機関は中央政府直属の組織である場合が多いが、上述の「研究会」は政府のどこの所属であるか、いっさい明らかにしていない。研究会の本部は中国政府が国賓を迎えるための「釣魚台国賓館」に住所を置いているから、それが普通の「研究機関」でないことは明らかだ。

研究会の理事会の構成を見ると、国防相を務めたこともある人民解放軍の元上将など、大物軍人が名を連ねているから、この研究機関の背後に中国軍があることはよく分かる。

 そして、中国政府・軍をバックにしたこの怪しげな研究機関の主催で、沖縄の「米軍基地問題」や「独立問題」を討議する「国際会議」が開かれたわけだ。それはどう考えても、中国政府と中国軍の戦略的意図に基づく高度なる「沖縄工作」の一環であろう。

 「国際会議」といっても、参加者は中国側のメンバー以外には、日本からの沖縄関係者ばかりだ。その中には、琉球新報東京報道部長、沖縄タイムス学芸部記者など県内のマスコミ関係者や、「琉球独立」と「全米軍基地撤去」を一貫して主張している沖縄国際大教授や龍谷大教授などの研究者が含まれている。

 参加者のひとりの教授に至っては、2014年に中国戦略・管理研究会のホームページに寄せた論文において、「われわれの目的は琉球の独立だけでなく、軍事基地を琉球から全部撤去させることだ」と宣言している。今回の国際会議においても、「全基地撤去」を前提とした論文を発表したという。

 もちろん、沖縄を日本から切り離して「独立」させることと、米軍基地を沖縄から追い出すことは、中国の国益と戦略にとってこの上なく望ましい展開となるから、中国政府と中国軍をバックにした件(くだん)の研究機関が、同じ政治主張の沖縄マスコミ関係者や日本人学者を招聘(しょうへい)して「国際会議」を開くことの意図は明白であろう。

 中国政府と軍による「沖縄分断工作」は、今や堂々と展開されている。

 問題は、中国側の工作が実際、どれほどの効果を上げているかであるが、ここではひとつ、事実関係だけを指摘しておこう。

 「米軍基地問題」を討議した北京国際会議から1週間もたたぬうちに、沖縄で元米兵の女性暴行・殺害事件が発生した。それをきっかけに、北京の国際会議に参加者を出した琉球新報と沖縄タイムスが旗振り役となって、「全米軍基地撤去」を求める運動を展開し始めた。

 北京会議とこの運動の間に果たして関係があるのか。それはむしろ、当事者たちが答えるべき問題であろう。

                  ◇

【プロフィル】石平

【私の論評】中国の国家戦略に乗って踊る愚かな人々(゚д゚)!

昨年4月茨城県護国神社の神前で突如始まった謎の舞

以下に、ブログ冒頭の記事にもでてきた、「第2回琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」に関する琉球新報の記事を以下に掲載します。
沖縄を平和の拠点に 北京の研究者会議 自己決定権、米軍基地で議論 
琉球と中国の交流史などについて議論する研究者ら=16日、中国北京市の北京大
【北京で新垣毅】沖縄、中国双方の研究者らが琉球・沖縄史や中国との交流史を議論する「第2回琉球・沖縄最先端問題国際学術会議」(中国戦略・管理研究会、北京大学歴史学部、北京市中日文化交流史研究会主催)は最終日の16日、中国の北京大学で沖縄の自己決定権や米軍基地問題、独立などを巡って意見を交わした。その中で、中国の研究者から沖縄の自己決定権行使に理解を示す意見が聞かれた。双方の発表者から、沖縄は東アジアの平和的要、交流の拠点として重要との意見が相次いだ。 
 最終日は、比屋根照夫琉球大名誉教授や又吉盛清沖縄大客員教授ら沖縄側7人、中国側12人、日本本土から2人が研究成果などを報告した。
比屋根照夫琉球大名誉教授 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
 比屋根氏は近代沖縄の知識人がアジアをどう見ていたかについて報告。「沖縄ほど抑圧の歴史を分かる人々はいない」と述べた。又吉氏は「沖縄戦の被害が大き過ぎて沖縄では戦争の被害の側面ばかり言われているが、加害責任も追及されねばならない。東アジアの人々と共通認識を持つためにも必要だ」と話した。 
又吉盛清沖縄大客員教授
 八重山郷土史家の大田静男氏は尖閣諸島問題に触れ「小さな島から見えることは、未来に向かって国民国家の壁を取り払い、共同体社会をつくり上げる必要性だ」と主張した。 
八重山郷土史家の大田静男氏
 松島泰勝龍谷大教授は「先住民族としての琉球人の自己決定権行使」、友知政樹沖縄国際大教授は「全基地撤去後、全補助金撤廃後の琉球・沖縄経済に関する一考察」と題し発表した。 
松島泰勝龍谷大教授
 新垣毅琉球新報東京報道部長は、なぜ沖縄で自己決定権が叫ばれているかを説明。「日中の紛争が起これば沖縄は真っ先に戦場になる。両国、あるいはアジアの懸け橋になる資格があるし、役割を果たせる。そのためにも自己決定権が重要だ」と強調した。吉田伸沖縄タイムス学芸部記者は在沖米軍基地の現状を解説し、日本本土側の無関心を批判した。
新垣毅琉球新報東京報道部長
吉田伸沖縄タイムス学芸部記者
この会議、石平氏が指摘しているように、学術会議などと銘打っていますが、そうではないことはすぐにわかります。学術会議なら出席者はほとんどが学者のはずですが、そうではありません。

また、上記で学者である人々の主張もこの会議での主張はおかしなものですが、そもそも普段から学者らしくない発言を繰り返しています。まずは、比屋根照夫琉球大名誉教授の過去の発言を見てみましょう。


上の写真は、沖縄タイムスの過去の記事です。オスプレイの沖縄配備一年を記念して、沖縄タイムスは「識者談話」というコラムを連載しました。上の記事では、比屋根照夫琉球大学名誉教授(七十四)の談話を掲載していました。比屋根琉大名誉教授の専門は沖縄近代思想史です。

上の記事で、比屋根教授は以下のように述べています。

オスプレイ配備に反対して、昨年の県民大会から普天間飛行場のゲート封鎖、今年の全市町村による東京行動へと続いた一連の運動は、一九五〇年代の土地接収に対する島ぐるみ闘争を想起させた。戦後六十八年間続く占領状態の不条理に対し、沖縄は非暴力で抵抗してきた。
比屋根氏は琉大の名誉教授です。彼は学者です。政治家でもなければ市民運動家でもありません。学者であるなら事実を客観的に把握することがなによりも大切なはずです。主観で判断するのは学者として失格です。ところが比屋根名誉教授の談話は主観だらけであり、学者というより革新政治家といったほうが良いです。いや、政治家ではなく政治屋のほうがよりふさわしいかもしれません。

比屋根氏は一九五〇年代の土地接収に反対する運動を「島ぐるみ闘争」と断定していますが、現実には土地接収反対運動は宜野湾の伊佐浜と伊江島の二か所だけで起こったのであり、ほとんどの土地接収はスムーズに行われました。市民運動家ならまだしも、学者である比屋根氏が「島ぐるみ」と何の疑問もなく言い放つのはどうだろうか。「島ぐるみ」は学者としての発言としては、全く不適切なものです。

それに、そもそもオスプレイ批判など、全く不合理です。これに関しては、このブログでも何度か掲載しているのでここでは掲載しません。この記事末尾のほうの【関連記事】のほうにその記事を掲載しますので是非ご覧になってください。

松島泰勝龍谷大教授に関しては、以前にもこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
「スコットランド独立」は他人ごとでない 沖縄の日本からの分離独立、法的に可能か―【私の論評】日本にとって、沖縄独立は虚妄に過ぎず、スコットランド独立は対岸の火事。しかし、台湾独立それに続く他の中国自治区等の独立は十分にあり得る話(゚д゚)!

 詳細は、この記事をご覧いただくものとしてこの記事は、2014年9月18日のものであり、ちょうどスコットランドで、独立の是非を問う住民投票があったときの直前のものです。

この記事では、スコットランド独立運動と沖縄独立運動を対比して、沖縄独立も対岸の火事ではないとするJキャストニュースの元記事に関して、論評したものです。結論としては、スコットランド独立は、日本にとって対岸の火事であるというものです。そもそも、アンケートでは沖縄県民のほとんどが、独立には反対です。

この記事では、「琉球独立への道」などの著書がある龍谷大学の松島泰勝教授は、週刊誌「アエラ」2013年6月24日号のインタビューで以下の様に答えていたことを掲載しています。
独立に必要なのは住民の意志と国際社会の承認だけで、日本の承認はいりません。
しかし、皆さんもご存知のようにスコットランドは独立しませんでした。当然といえば、当然かもしれません。

それに、もし中国が熱心に沖縄独立運動を推進したとすれば、自己矛盾に至ります。それはこの記事でも掲載したことですが、そもそも、中国は終戦直後から版図を広げて、そもそも、異民族の別の国である満州、チベット、ウイグル、内蒙古などに侵略しています。

以下にこの記事にも掲載した現在の大陸中国である、中華人民共和国が建国直後の版図を示す地図を掲載します。


満州は現在は、中国の東北地方となっています。内モンゴルは内モンゴル自治区となっています。チベットはチベット自治区になっています。ウィグルは新疆ウイグル自治区になっています。

こんなことをしておきながら、沖縄の独立を推進するというのでは、全くの自己矛盾です。

中国が国家がらみで、沖縄に関する国際会議を北京で開催するというのは、日本がこれら自治区などに関する国際会議を東京で開催するのと同じようなものです。これは、完璧な内政干渉です。

それに、沖縄県民のほとんどは、独立の意思などないですが、これらの自治区などはアンケートをとれば、ほとんどの自治区の人民が独立したいとの意思を示すことでしょう。無論こんなことは、わかりきっているので、中国共産党はこのようなアンケート調査をしたことはありませんし、これからもないでしょう。

こんなことから、そもそも、松島泰勝龍谷大教授の発言も矛盾しています。

この国際会議に参加した、他の学者や、ジャーナリストも似たり寄ったりです。

さらに、沖縄の県民は、遺伝的にも日本人であり、中国人や韓国人とも遺伝的には遠い存在であることが、遺伝学的に確かめられています。それに関しては、過去のこのブログにも掲載しました。その関係の記事を【関連記事】のところに掲載します。これも是非ご覧になってください。

そうして、石平氏も指摘しているように、北京会議と、会議の後に1週間もたたないうちに発生した沖縄の女性遺棄事件の直後から展開された「全米軍基地撤去」運動の間に何らかの関係があるのではないかと疑われても致し方ないと思います。

いずれにしても、この国際会議に出席した人々、中国による「日本と沖縄の分断工作」という国家戦略にのせられて踊っている愚か者のようにしか私には見えません。

【関連記事】

【熊本地震】オスプレイ、災害支援に初参加へ 補正予算の編成も―【私の論評】中国とパヨクに嫌われることこそ、我が国の正しい道である(゚д゚)!

国連見解「沖縄の人々は先住民族」に自民議員が猛反発「民族分断工作だ」 政府も「撤回働きかける」―【私の論評】背後には、沖縄を奪取し太平洋に進出しようとする中国の意図が(゚д゚)!(遺伝的も沖縄県民は日本人であることを掲載しています)


【沖縄リポート】沖縄県民も違和感を覚える女性遺棄事件の政治利用 兼次映利加氏―【私の論評】惻隠の情を忘れた暴挙は、多くの日本人の共感を得ることはできない(゚д゚)!



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2016年6月1日水曜日

【沖縄リポート】沖縄県民も違和感を覚える女性遺棄事件の政治利用 兼次映利加氏―【私の論評】惻隠の情を忘れた暴挙は、多くの日本人の共感を得ることはできない(゚д゚)!

【沖縄リポート】沖縄県民も違和感を覚える女性遺棄事件の政治利用 兼次映利加氏

島袋里奈さん(20)が行方不明になったときに沖縄県警が公開した顔写真
沖縄県うるま市で女性会社員(20)が遺体で見つかった事件で、元米海兵隊員で軍属のシンザト・ケネス・フランクリン容疑者(32)が死体遺棄容疑で逮捕された。容疑者は当初、暴行と殺害を認める供述をしていたと報じられた。事実なら、卑劣極まる犯行であり、同じ女性として絶対に許せない。厳罰を望みたい。ただ、事件の原因を「沖縄に米軍基地があるせいだ」とする流れには、県民の中にも違和感を覚える人は多い。

米軍普天間飛行場がある宜野湾市で電気工事会社を経営するAさんは「被害者がかわいそうだ。悔しいし残念でしようがない。ただ、このような事件があると盛り上がる『反基地運動』の先に、本当の平和があるのかは疑問だ」といい、続けた。

「日米同盟がアジアの平和と安定を守り、日本の成長を支えてきたのは事実だ。オバマ米大統領の被爆地・広島訪問でも分かるが、日米両国は悲惨な先の戦争を乗り越えて、世界のために協力している」

「例えば、県庁や警察に務める人間が事件を起こして『県庁はいらない』『警察はいらない』となるかといえば、そうではないはず。過剰な『基地反対運動』は、子供たちの判断力や自立心を奪いかねない」

沖縄メディアの中には「日米両政府の沖縄差別」といった表現を使って、県民の被差別感情を高めて「米軍基地撤去」につなげようとする動きが見られる。事件を、沖縄県議選(6月5日投開票)に利用しようとする人々もいる。

だが、尖閣諸島を含む東シナ海や南シナ海での軍事的覇権を強める隣国が存在するなか、日本とアジアの安全保障の要である米軍基地の撤去を主張することは、「力の空白」を生み、地域秩序の乱れを招きかねない。

同じく、普天間市の自営業者Bさんは「今回の事件は、国籍や職業にかかわらず、悪魔の所業であり、絶対に許されない。重い罰を受けるべきだ」といい、続けた。

「沖縄メディアは、これが別の国籍の在日外国人や、軍関係者以外の犯罪でも、ここまでの批判を展開するだろうか? 県民の間でも『反対運動家=全国から集まった労組などの関係者』という認識は広まっている。抗議デモは民主主義で認められた権利だが、事件を政治的目的に利用するのは考えものだ」

事件への怒りは、二度と悲劇を繰り返さない取り組みに向けながら、冷静に、沖縄と日本、アジアを守る安全保障を考えたい。

兼次映利加(かねし・えりか)

【私の論評】惻隠の情を忘れた暴挙は、多くの日本人の共感を得ることはできない(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事の兼次さんの主張は、もっともなことです。このような悲惨な事件を政治利用するのは、正しいことではありません。

兼次映利加
20歳の女性、島袋里奈さんの死体遺棄事件で沖縄の元海兵隊員が逮捕されるや、沖縄県知事は米軍基地批判の声明を出しました。

その後、事件の真相解明には、ほど遠いまま、反基地運動だけが大きくなっています。

そう動きを被害者の父親はどうみていたのでしょうか。

「今は里奈を成仏させてあげたい。あとは憎しみと悲しみがあるだけです。」

と胸中を語りました。

女性会社員の遺体発見現場付近に供えられた花束=21日午前、沖縄県恩納村
島袋さんの、大叔父は、

「基地問題と関連づけた報道が連日のように行われていますが、遺族としては政治利用しないでほしいという思いがあります。葬儀が終わり、もう帰ってくることのない里奈の思い出を大切にしながら静かな時間を過ごしたいのです。どうして、マスコミはそーっとしておいてくれないのでしょうか。」

と遺族の思いと世間の感覚の隔たりを語っていました。

沖縄では、6月5日の県議選、7月の参院選と選挙の季節を迎えます。反基地の人々は、有利な状況を作り出そうと、6月19日には、数万人規模の抗議集会を開くことになっています。

島袋さんの父親は事件を政治利用するかのようなこのような動きに対して

「里奈の死を基地問題に関連付けるそうした報道があることは知っています。しかし、私は里奈の父親ですから、娘が1番なんです。マスコミのかたからも基地問題について聞かれますが私は、其の前に里奈の父親なんです。沖縄を変えたいというマスコミの方もいますが、今は娘のことしか考えられないんです。四十九日がおわるまで、そっとしておいてくれないものかと思います。」

左翼反基地活動の皆さんは、この遺族の悲痛な叫びにも耳を傾けるべきです。
それにしても、この事件では、米軍基地の方々も相当心を痛めています。しかし、そのことはマスコミはほんど報道しません。テレビでも、新聞でも全くノータッチです。これは、本当に公平性を欠いていると思います。残念ながら、それに関してはツイートでしか知ることができません。そのツイートをいくつか掲載します。



このような報道、新聞もテレビも全くしないので、一体この運動は誰が主催し、どのくらいの規模で行われているのかもわかりません。米軍基地やその関係者の方々が善意ではじめた運動なのでしょう。このようなことも、報道してほしいものです。

それにしても、沖縄の新聞の報道も酷いものです。5月21日の紙面を以下に掲載します。


これは、21日の紙面ですから、ご遺体が見つかった19日の翌々日の紙面です。これでは亡くなった被害者はうかばれません。殺害原因究明や犯人の責任追及や罪を問うべきであるにもかかわらず、別次元の問題にすり替えられています。これは報道機関でなくプロパガンダ機関の紙面としか言いようがありません。

そうして、沖縄ではあろうことか、米軍基地関係者に対する、左翼らの威嚇が始まっています。これも、テレビや新聞などではほとんど報道されません。以下にそれを伝えるツイッターをいくつか掲載します。


沖縄在住の男性によると、現在、沖縄には、米軍基地の撤退を求める日本人が全国から集まり始めているそうです。

そして、アメリカ人の子供が乗ったスクールバスを囲んだり、米軍や軍属、その家族の車両であることを示す「Yナンバー」の車を止めて威嚇するなどして、大混乱に陥っているそうです。


これを裏付ける、ツイートもあります。以下にそれを掲載します。



沖縄でこのような事件が起きると、「沖縄に米軍基地があるせいだ」という感情論が幅を利かせるが、ある興味深いデータがあります。

このほど発刊された、東日本大震災のトモダチ作戦の立案に携わった、元在沖海兵隊幹部のロバート・D・エルドリッヂ氏と、幸福実現党・釈量子党首の対談本『一緒に考えよう! 沖縄』の中で、エルドリッヂ氏は「海兵隊の犯罪率は、実は低い」と指摘しています。

「2014年では、沖縄の刑法犯の人口比率が0.24%であるのに対し、米軍関係者の刑法犯の人口比率は0.05%です。ですから、むしろ、米軍関係者の人口を増やせば、沖縄県の犯罪率を減らせるということになります」(エルドリッヂ氏)

さらに、エルドリッヂ氏によると、海兵隊が罪を犯したときの刑罰は、日本の刑罰よりも厳しいそうです。

たとえば、強姦なら日本では懲役20年だが、米軍では死刑、もしくは終身刑になるそうです。
エルドリッジ氏
米軍関係者の犯罪率は相対的に低い上に、日本以上に厳しい刑罰があるのであれば、「在日米軍がいると、犯罪が増える」という指摘は間違いです。

こうした事実を無視して、米軍人やアメリカ人に罵声を浴びせることは、「ヘイトスピーチ」や「人種差別」そのものです。

小学校の先生が、殺人をしたからといって、「その教師の努めている小学校をなくせ」というのでは筋が通らないのと同じように、米兵の犯罪などのマイナス面ばかりに注目して、大局を見失うべきではありません。

現在、中国は、国営メディアを使って、「中国の明と清の時代には、沖縄は中国の属国だった」という真っ赤な嘘の沖縄領有論を展開しています。南シナ海の中国の環礁の埋め立てと軍事基地化に関してはもう、かなり報道され多くの人が知るところになっています。

この海域に中国は、九段線という線を引いて、この線の中は中国の領海であると主張していました。しかし、これはこのブログでも過去に掲載したように、大東亜戦争中に中華民国(現台湾)の軍の高官が酒に酔って書いたものであり、何の根拠もありません。しかし、現在の中国はこの九段線より北は中国の領海だと主張するだけではなく、環礁を埋めてて軍事基地化し、力による現状変更を実行しています。



沖縄に米軍が駐留していることが、このような中国などに対する抑止力となることを忘れるべきではありません。

中国や北朝鮮がミサイルなどで日本を脅している中で、もし、沖縄から米軍を撤退させたら、日本はすべて自力で防衛体制を築かなければならなくなります。しかし、そのような体制はすぐにつくれるわけでありません。

もし、沖縄から米軍が退いて、中国軍がなだれ込んできたりしたら、それこそ、沖縄で、悲惨な事件があちこちで起きることは想像に難くなです。

今回のような米軍関係者の犯罪に対して、しっかりと対処する一方で、こうした事件があったからといって、「やはり基地はない方がいい」という感情論に走ると、国そのものが危なくなります。

それに、日本人にはもともと、惻隠の情という言葉あるように、犠牲になったかたの家族や親族の気持ちをおもんばかって、亡くなった方を亡くなった直後に政治利用するなどということはできないはずです。このような日本人の感性を無視した、故人の政治利用は、決して許されるものではなく、沖縄県民をはじめとする多くの日本人の共感を得ることはできません。

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