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2016年6月4日土曜日

【日本の解き方】増税延期の深謀遠慮 経済成長と政治日程の妥協点 サミット議長国の年は解散の経験則が…―【私の論評】参院選後は増税派失脚!次の衆院選では、機動的財政・金融政策が争点に?

【日本の解き方】増税延期の深謀遠慮 経済成長と政治日程の妥協点 サミット議長国の年は解散の経験則が…

1日の記者会見で消費税増税の延期を発表した安倍晋三首相
 安倍晋三首相は1日の記者会見で消費増税の2年半延期を発表する一方、衆参同日選は回避するとした。

 民進党は消費増税を延期する法案まで出したのだから、安倍首相の方針に賛同するのが道理だが、なぜ批判したいのかさっぱりわからない。

不可思議な発言をする民主党岡田代表
 参院選では「アベノミクスの失敗」を争点に掲げるというのだが、アベノミクスの柱で、民進党が批判的な金融緩和政策は、雇用の改善という形で結果を出している。

 ちなみに、4月の有効求人倍率は1・34倍と24年5カ月ぶりの高水準だ。沖縄県、鹿児島県以外の45都道府県で有効求人倍率が1を超えている。民主党政権時代、最大8都県しかなかったのと好対照だ。

 国内総生産(GDP)が低迷しているのは、民主党政権時代に成立した消費増税法によって2014年4月から消費税率を5%から8%に引き上げたためである。3党合意があったので、自民党と公明党の責任も免れないが、10%への再増税先送りは、やる場合とやらない場合のメリット・デメリットを合理的に判断した結果であろう。

 GDP低迷を放置しておくと、雇用まで悪くなる。理論的には、8%から5%に減税するのが経済政策の筋だが、消費税は社会保障目的税とされているので、実際に減税する場合、社会保障関係予算の組み替えなどが必要で、実務的・政治的に困難だ。

 そこで、消費増税を延期した上で、消費減税と実質的に同じ経済効果となるような財政支出増を行うのが現実的な解となる。

 筆者の試算では、消費増税スキップと30兆円程度の財政支出を行えば、20年度の名目GDPは630兆円程度になり、財政再建も容易に達成するだろう。逆に消費増税を強行すれば、名目GDP600兆円も財政再建も達成は不可能だ。

 経済成長と財政再建を同時に達成するには、再増税を中止することがベストであるが、ギリギリの政治折衝の末、経済成長にダメージを与えない期間として、19年10月までの「2年半」が出てきたのだろう。20年の東京五輪を控えて景気過熱を予防する役割もある。

 もちろん、19年4月の統一地方選、同年7月の参院選の後という政治日程も考慮されているはずだ。18年9月の安倍首相の自民党総裁任期を1年超えているという点も注目に値する。

 また、今の衆議院議員の任期は18年12月までであり、19年10月までのことに責任が取れない。ということは、今回は盟友の公明党の意向で衆院解散を見送ったが、そのうち解散するという手も残っている。

 過去に日本がサミット(主要国首脳会議)議長国を務めたのは1979年、86年、93年、2000年、08年と5回ある。このうち、政権交代の不安があった08年以外はすべて衆院選が行われた。ひょっとしたらサミット議長国の年に衆院解散という経験則は今年もあてはまるかもしれない。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】参院選後は増税派失脚!次の衆院選では、機動的財政・金融政策が争点に?

消費税増税に関しては、見送られて本当に良かったと思います。今回の消費税増税の見送りか、予定通りに増税するかに関しては、財務省はほとんどかかわらなかったそうです。いわゆる「動くな作戦」プロジェクトを実行していたそうです。それに関しては、以下の動画をご覧いただければ、よくお分かりになると思います。



財務省が増税に関して、何も動かなかったということは、当たり前といえば当たり前です。以下のグラフをご覧ください。


8%増税の災厄のすさまじさはグラフを見れば一目瞭然です。国内総生産(GDP)の6割を占める家計消費は1997年4月の消費増税時、2008年9月のリーマン・ショック時よりもはるかに大きく落ち込み、2年経っても再浮上していません。

まさにL字型不況であり、再増税どころではありません。増税延期に加えて財政出動を金融緩和に組み合わせる政策は当然の選択です。こんなときに、さすがの財務省も大増税キャンペーンをすることはできなかったのでしょう。

それと、次期財務次官の人事の問題も絡んでいました。官邸が霞が関に対して強大な権力を持つ理由の1つに官僚人事の掌握があります。安倍政権は14年5月、内閣人事局を発足させ、審議官級以上の幹部約600人の人事に官邸が関わる制度を作りました。現財務事務次官の田中一穂氏は第一次政権で首相秘書官を務めました。1979年度入省組の中で3人目で、事務次官は1期1人を通例としてきた同省では異例の人事です。
【日本の解き方】経済成長なくして財政再建なし 歳出カットのみ主張なら財務省の術中―【私の論評】財務省・内閣府の嘘吐き官僚には、徹底した報復人事を行い、政治主導を達成せよ(゚д゚)!
霞が関人事は、安倍首相(左)、菅官房長官の官邸サイドの意向が強く働くようにはなったが・・・・
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、 内閣人事局(ないかくじんじきょく)は、内閣官房に置かれる内部部局の一つです。2014年(平成26年)5月30日に設置されましたが、実際に人事に関与するのは、2015年6月がはじめてでした。その結果、現財務事務次官の田中一穂氏が誕生しました。田中一穂は第一次政権で首相秘書官を務めていました。1979年度入省組の中で3人目で、事務次官は1期1人を通例としてきた同省では異例の人事でした。

ちなみに、財務省は、田中一穂事務次官(60)の後任に、佐藤慎一主税局長(59)が就く人事を固めました。首相官邸の人事検討会議を経て、6月中旬にも発令します。財務次官には予算編成を担う主計局長が昇格することが多く、主税局長が次官に直接昇格するのは1981年以来35年ぶりのことです。今年も、昨年に引き続き異例の人事が行われました。やはり、官邸サイドの意向が強く働いた結果であると思います。

財務省は、弱くなったのは事実ですが、まだまだ粘り腰で様々な活動をしています。財務省は早くもポスト安倍を視野に入れた動きもみせていました。その1人が自民党の稲田朋美政調会長です。

「財政再建に関する特命委員会」の委員長も務める稲田氏は女性初の首相候補として話題に上っていました。昨年の骨太の方針の策定時には歳出キャップの明記を主張し、甘利明前経済再生相と対立。また、上の動画にもあるように、ごく最近まで増税にこだわっていました。稲田氏の元には同省関係者が足しげく通っていました。

そうして、稲田政調会長は、先月30日午前、官邸での安倍晋三首相との会談後、首相から消費税増税を延期したいとの話があったとし、これに対して「延期するなら前回選挙との整合性で国民の信を問うべきと申し上げた」と述べていました。選挙については、首相といろいろ話したと明かしましたが、「ここで申し上げることではない」と述べるにとどめました。

消費増税については、稲田政調会長から、来年4月から1%ずつ上げるべきと提言したそうです。

自民党「屋台村」、被災地名物に舌鼓 谷垣コック、牛タンカレー振る舞う。牛たんカレーをよそって配る
谷垣禎一幹事長(右)と稲田朋美政調会長(左から2人目)3月12日日午後、東京・永田町の自民党本部
このようなことから、稲田氏の初の女性首相の見込みは、上の動画にもあったように、参院選の後におそらく行われるであろう、内閣改造で断たれる可能性も高いです。それから、当然のことながら、谷垣さんも危ないです。その他にも、自民党内であまり増税、増税と騒いでいた人は淘汰されるかもしれません。

民進党の岡田代表も、あまりにも与党の消費税増税延期に対する対応が、不味すぎるので、参院選挙の後で岡田おろしの嵐が吹き荒れるかもしれません。特に、参院選が惨敗になったらその責任を問われるのは間違いないです。

それにしても、財務省は負けたふりがうまいです。そもそも、10%への消費増税は選挙を経ずに決めたのに、増税延期には信を問わなければいけない現状はまさに、「民主主義に対する官僚支配の構図」以外の何ものでもありません。「衆参同日選挙で消費増税の延期」という発想自体が財務省の「わな」です。

消費税凍結とならず、増税の先延ばしということは、結局まだ財務省が立ちはだかっているいるということです。 
財務省はこのまま力を失っていくのか、それとも負けたふりをしているのかわかりません。しかし、政治家には寿命がありますが、財務省の寿命は無限大です。本当はだからこそ、国の財政は政治主導であるべきなのです。
なぜなら、財政に失敗すれば、政治家は選挙で、国民から信を問われることになり、その失敗の原因が国民に納得できないものであれば、次の選挙で国民の審判を受けて政権交代ということになります。
しかし、財務省の官僚はそんなことはありません。官僚には選挙なるものはないので、失敗しても、成功しても関係なくよほどのことがない限り、官僚のまま定年になるまで財務官僚であり続けることができます。それどころか、先程述べたように財務省という組織の寿命は無限大です。
だからこそ、現在のように、財務省が国の財政の方向に大きく影響を及ぼすようなことがあってはならないはずです。本来は、政府が国の財政政策の方針を定めて、財務省の官僚は専門家的立場から、その方針を実現するために、様々な方法を模索して、実行するというのが本来のあり方です。

そうして、ブログ冒頭の高橋洋一氏の記事でもっとも気になったのは、以下のところです。
 GDP低迷を放置しておくと、雇用まで悪くなる。理論的には、8%から5%に減税するのが経済政策の筋だが、消費税は社会保障目的税とされているので、実際に減税する場合、社会保障関係予算の組み替えなどが必要で、実務的・政治的に困難だ。

本来ならば、財務省は政府が消費税を減税するというのなら、社会保障関係予算の組み替えの作業をすみやかに行うべきです。それこそ、官僚の本来の仕事です。私は、高橋氏が上の記事で掲載したような経済対策よりも、官僚に仕事をさせ、5%減税を実施すべきと思います。

なぜなら、経済対策は長期にわたっては続けられないからです。一方、8%増税も含めて、消費税増税は一度増税されると、それは不可逆的で永遠につづくものと見られています。

実際、過去には消費税は、上がる一方で、下がることはありませんでした。だから、経済情勢はどうであれ、一度決まった消費税率は下がることはないと思われています。

これでは、結局大規模な経済対策を行っても、それは一時のことであり、一度あげられた消費税率は、永遠に下がらないものと多くの国民は、思っているため一時の経済対策を行っても、長期的には消費が冷え込む恐れがあります。

しかし、ここで消費税を5%に減税したらどういう効果があるでしょうか。無論、8%増税の悪影響を取り除くことができます。しかし、これは一つの効果でしかありません。もう一つ大きな効果があります。

それは、一時上がった消費税は下がることもあり得ると多く国民に理解してもらえることになります。これは、マクロ経済学では当たり前のど真ん中です。増税、減税は政府がその時々で採用する財政政策の一つすぎないのです。

財務省の意向などとは全く無関係に、政府はその時々の経済情勢に対応して、景気が悪ければ、積極財政を行い、景気が良ければ、緊縮財政を行うというのが正常な姿です。

積極財政とは、減税、公共工事を増やす、給付金を増やすなどの政策です。緊縮財政とは、増税、公共工事を減らす、給付金を減らすなどの政策です。

これこそ、安倍総理が伊勢志摩サミットで共同宣言に盛り込んだ「機動的な財政政策」です。

マスコミは機動的財政政策の意味を曲解しているかもしれない
この「機動的財政政策」という言葉をマスコミは、ドイツ首相や、イギリスの首相が財政出動に慎重な姿勢を崩さなかったためであると、判断しているようですが、私はこの判断は妥当ではないと思います。

要するに、「機動的財政政策」とは、マクロ経済学でいうところの当たり前のど真ん中を指しているのです。これなら、いくら直近の財政出動に慎重姿勢のドイツ首相や、イギリス首相でも「ノー」とは絶対に言えないはずですし、それに経済政策としても正しいです。

過去の日本のように景気が悪いのに、緊縮財政を実施しているのは全くの誤りだし、景気が加熱しているときに積極財政をするのも全くの誤りです。ドイツ、イギリスだって、直近では財政出動に慎重であったにしても、さらに景気が悪くなれば、当然積極財政に転ずるべきです。

このまともな「機動的な財政政策」を実行するための第一歩として、消費税を5%に戻すという政策は望ましい政策であると考えます。

安倍総理には、日本が「機動的な財政政策」ができるようになるため、次の衆院選挙で減税は無論のこと「機動的な財務政策」を公約に入れて、選挙に臨んで大勝していただきたいものです。

そうして、日本では政府主導による「機動的な財政政策」が当たり前になるようにしていただきたいものです。

ブログ冒頭の記事で、高橋洋一氏は「サミット議長国の年に衆院解散という経験則は今年もあてはまるかもしれない」としていますから、ひよっとして年内に衆院解散総選挙があるかもしれません。

その時に「機動的な財政政策」が公約に盛り込まれればベストですが、それができないというなら、まずは「消費税を5%」に減税でも良いと思います。そうして、その後に「機動的財政政策」としても良いと思います。

それと、最近は、日銀がまがりなりにも、金融緩和を実施しているので、雇用も改善していますが、日銀法改正もいずれかの選挙で公約に盛り込み、是が非でも日銀法を改正して、現状の誤った日銀の独立性をただしい、正しい中央銀行の独立性を導入して頂きたいものです。

中央銀行の独立性とは目標ではなく、手段の独立性であるという本来の姿にすべきです。金融政策の目標はあくまで政府が設定し、中央銀行は、その目標を達成するため、専門家的立場から、手段を自由に選ぶことができるという本来の姿に戻すべきです。

これも、政府による「機動的な金融政策」である、政府がその時々の経済状況にあわせて、目標を定めて、景気が悪ければ、金融緩和、景気が加熱すれば金融引き締めを日銀に実行させることのできる体制を整えるべきです。

日銀の政策決定会合で決まるなど、とんでもありません。日銀も、財務省のように政府の一下部機関に過ぎません。日本国の金融政策の目標はあくまで、民主的な手続きで定めらた政治家による日本政府が定めるべきものです。

とにかく不況になったときや景気が加熱した場合には、政府が財務省や日銀とは全く関係なしに、政治主導によって、財政政策や金融政策の目標を定め、その目標を財務省や日銀の官僚が実行する体制にすべきです。

そうでないと、今後も失われた20年などのような、馬鹿げた事態が再発することは防ぐことができません。

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2014年7月11日金曜日

この国は俺たちのためにある そこどけ!財務省「花の54年組」4人衆のお通りだ 加藤勝信・木下康司・香川俊介・田中一穂―【私の論評】アベノミクスを完遂するために、安部総理が財務省対策の深謀遠慮を巡らしてそれを実行できなければ、この国は終わるかもしれない(゚д゚)!

この国は俺たちのためにある そこどけ!財務省「花の54年組」4人衆のお通りだ 加藤勝信・木下康司・香川俊介・田中一穂

財務省「花の54年組」4人衆 加藤勝信(左上) 木下康司(右上)
香川俊介(下右) 田中一穂(右下)

1.財務官僚にとっては予算配分の権限を広げる歳入拡大こそが至上命題
「財務省が財政の立て直しを必死で訴えて、増税に邁進しているのは、自分たちの影響力を保持するためなのです。たしかに国家財政の立て直しという大義名分がありますが、それならば歳出の削減で対応してもいい。しかし、財務省が歳出カットに熱心でないのは、政治家にも他省庁にも煙たがられるだけだから。 
それよりも増税で歳入を拡大できれば、差配できる予算が増えるため、霞が関や永田町に、より大きな影響力を行使できる。たとえ『増税の黒幕』と非難されようと、財務官僚にとっては『予算配分の権限を広げる歳入拡大こそが至上命題』というわけです」
その結果、国民がさらなる血税を搾り取られようと知ったことではない。財務省の権限が広がればそれでいいというのが、彼らの思考回路なのである。
2.財務省は見せかけの景気回復を演出し、増税につなげようとしている
「安倍政権の支持率は結局、株価頼みです。日本銀行による金融緩和も、公共事業の拡充も、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が保有する年金資金を国内株式に振り分けるのも、法人税減税も、すべて日経平均株価を上げるためと言っても過言ではない。財務省はこれらに協力することで、見せかけの景気回復を演出し、増税につなげようとしているのです」(前出・経済部デスク) 
たとえば、安倍政権は6月24日に閣議決定された「新成長戦略」で、法人税の実効税率を20%台まで引き下げる方針を示した。その代替財源として、財務省は中小企業などの赤字法人への課税の適用拡大を主張している。 
その結果、どうなるか。東証一部に上場しているような大企業にとって減税はメリットだが、雇用の8割を支える大多数の中小企業にとっては増税となる。マーケットには好影響を与えるが、地方の中小企業にとっては致命的とも言える愚策に、財務省は率先して手を貸しているのである。
3.財務省は表向きはアベノミクスに協力し、そのウラで「大増税路線」のレールを敷いている
元厚労省キャリア官僚で『財務省支配の裏側』の著書もある神戸学院大学現代社会学部教授・中野雅至氏が言う。 
「財務省は安倍政権の餌食にならないよう、したたかに戦略を練っています。安倍総理が最も嫌うのは、『財務省に操られている』と国民に思われること。財務省もそれをよく理解しているから、目立たないようにしている。余計なことをして、安倍総理に機嫌を損ねられ、消費増税が頓挫しても困るからです」 
だからこそ表向きはアベノミクスに協力し、そのウラで「大増税路線」のレールを敷いているのである。
4.財務省の増税路線を永田町からバックアップするのが加藤勝信議員
こうした路線を永田町からバックアップするのが、5月30日に発足した内閣人事局の初代局長に就任した自民党代議士の加藤勝信氏(58歳、当選4回)である。 
木下氏らと同じく、'79年に大蔵省に入省した加藤氏は、農水大臣や国土庁長官を歴任した故加藤六月氏の女婿となり、その地盤を引き継いだ。 
「'95年に退官し、政治の道に入ったが、2度落選。'03年にようやく当選しました。霞が関の価値観では、官僚が途中で退官し、永田町に行くことは『逃げた』とみなされる。そのため表舞台に返り咲いたときに開かれた同期会では、最初は微妙な空気だった。だが、彼は頭がよく人柄もいい。しっかりした人物でバランス感覚にも長けていて、今や財務省とは蜜月です」(全国紙政治部記者) 
「非常におとなしい感じに見えますがある種、『人間交差点』のような政治家です。加藤さんを介して四方八方に道路が通じている。彼が財務省出身者として政策と霞が関に精通しているのは、政権にとっても非常に大きい。昨年の消費増税の議論の最中に行われた、民間有識者からの意見聴取も加藤さんが取りまとめました」 
加藤氏が財務省の方針に理解を示し、消費増税のためのバックアップをする。かくして、「4人組」は、強力な牽引車として増税への道を突っ走る。国民に痛みを強いても、彼らがそれを省みることはない。結局のところ、財務省は自分たちの組織が生き延びればいいからだ。
5.財務省はメディアの中枢を押さえている
後藤氏が続ける。 
「財務官僚の特徴は、自分が生き延びることよりも、組織が生き延びることに重点を置くこと。だから、天下り先も含めて人材をきちんと配置していくんです。元次官の丹呉泰健さんもJTの会長に収まったし、勝栄二郎さんは、その丹呉さんに代わって読売新聞の監査役になり、真砂靖さんは日本テレビの社外取締役に。いつの間にか、新聞と電波というメディアの中枢を押さえているんです」 
歴代の先輩次官たちに天下り先を用意して、いずれは自分たちもそこに収まる腹積もりだろう。彼らの目には「国民の生活」など見えていない。
以上は要約記事です。この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】アベノミクスを完遂するために、安部総理が財務省対策の深謀遠慮を巡らしてそれを実行できなければ、この国は終わるかもしれない(゚д゚)!

上の記事の内容には、概ね賛成なのですが、一つだけ反対意見をいわせていただくと、上の要約の『1.財務官僚にとっては予算配分の権限を広げる歳入拡大こそが至上命題』において、「たしかに国家財政の立て直しという大義名分がありますが、それならば歳出の削減で対応してもいい。しかし、財務省が歳出カットに熱心でないのは、政治家にも他省庁にも煙たがられるだけだから」というくだりがありますが、この歳出削減には絶対に反対です。

デフレの最中には、積極財政をすべきであって、歳出削減はこの正反対の緊縮財政だからです。そうして、公共工事の供給制約がある現状においては、減税、給付政策が直近では最も効果があると思います。:現在日銀が、包括的金融緩和を実行していますが、減税・給付などの積極財政をすれば、再配分的な政策としてこれを実行すれば、直近で効果があり、さらにデフレから脱却しやすくなります。

デフレから脱却できれば、税収の源泉である国民所得も増え、その結果税収が増え、国家財政の立て直しに寄与することになります。しかし、増税は逆の効果をもたらします。増税により、景気がさらに落ち込み、国民所得が減り、税収は減り、国家財政の立て直しはますます困難になります。そうして、過去二回の消費税増税のときはまさに、そのようなことになり、今日の国家財政の危機を招いています。

ですらか、この点だけは、賛成できませんが、後は概ね上の記事には賛成です。

それにしても、来年の4月の10%増税が、上記のように財務省の省益だけのために実行されればとんでもないことになるのは明らかです。

それについては、以前のこのブログでも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。

この記事は、6月末のもので、高橋洋一氏の記事を紹介し、それ対して私が論評したものです
過去33年でワースト2!消費税増税がもたらした急激な消費落ち込みに政府は手を打てるか―【私の論評】総白痴化した支配層にはこんな自明の理も理解できなくなっている!中華や財務省・マスコミの陰謀があったにしても酷すぎ・・・!しかし、希望はある(゚д゚)!

この記事では、高橋洋一氏は、5月度の家計調査では、「1世帯当たりの消費支出(2人以上世帯)は27万1411円で、物価変動を除いた実質で前年同月比8.0%減った。減少幅は4月の4.6%から拡大した」「家計調査の実質消費は、東日本大震災があった2011年3月(8.2%減)以来の落ち込みだった」という結果になったことを掲載しました。

そうして、実は、この落ち込み、過去33年間のデータで見てみると。370回に1回起こるかどうかの最悪の数字であり。高橋氏はこの最悪の数字に対して、本来ならば、何らかの対策を打つべきだが、今のところ何も手が討たれていないことを懸念していました。

そうして、悪い数字は家計調査だけではありません。それに関しては、高橋洋一氏がまた新しい記事を書いています。その記事のURLを掲載します。
高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ 「悪い」経済指標を無視するな 景気は「アベノミクス前」に戻った?
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に要約だけ掲載しておきます。
  「5月機械受注は過去最大の減少幅」という報道があった。7月10日(2014年)に内閣府が発表した機械受注統計で、5月国内民需(船舶・電力を除くベース)は、対前月比19.5%減となった。これを受けて、内閣府は、機械受注の基調判断を「増加傾向にある」から「増加傾向に足踏みがみられる」に変更した。 
新聞報道では「6月景気ウォッチャー調査 2か月連続で上昇」と楽観的だ。しかし、この報道は指標の読み方に問題がある。これは、すごく落ちた時からの上昇であって、その前の水準には戻っていないから、消費税増税後の反動減からの回復とは思ってはいけない。 
   今年(2014年)の年末には、消費税の再増税の判断を行う。といっても、政治的には、消費税再増税は、民主党政権時代に法律も通っており「決着済み」ともいえよう(正確にいえば、10%への再増税をひっくり返すには、新たな法律を国会で通さなければいけないという意味)。 
   もし景気の落ち込みがあっても、それを逆手にとって、与党政治家は予算の増額を求めてくるだけだろう。今から、増税しないと国債暴落があると発言する政治家もいるが、「増税して景気を悪くするほうが、財政再建が遠のき国債が暴落する」というロジックは理解できるものの、政治家発言に経済的な意味はないと理解すべきだ。要するに、オレのところに予算を回せといっているだけなのだ。 
   再増税の判断は、7-9月期のGDPで判断するというが、4-6月期と比べて(前期比)プラスになっていると程度で再増税になったら悲劇だ。昨(2013)年7-9月期と比べて(前年同期比)プラスを最低条件にするべきだ。
来年の4月からの10%増税が決まってしまえば、日本は再びデフレ・スパイラルの底に沈みます。そうして、デフレ・スパイラルの底に落ち込んだことを根拠にアベノミクスによる金融緩和は効き目がないなどの頓珍漢な批判がまかりとおるようになり、金融緩和から金融引締めに転じるようなことがあったとしたらとんでもないことになります。

それこそ、この国は終わってしまうかもしれません。そうなれば、過去の20年と同じように日本はデフレから脱却できず、デフレ・スパイラルの底に沈んてしまいます。

若者雇用が極度に悪化し、賃金も下がり、何かを良くしようとして手を打てば、今度は別の何かが駄目になるという悪循環をくりかえすだけで、政府も国民も八方塞がりになり、閉塞感にさいなまされることになります。

財務省の強力なキャンペーンにより、マスコミも政治家も、昨年のように増税に走ってしまえば、大変なことになります。まさに、アベノミクスを完遂するために、安部総理が財務省対策の深謀遠慮を巡らしてそれを実行できなければ、この国は終わるかもしれません。

私自身としては、安部総理は第一次安倍内閣の失敗を踏まえて、現状ではその轍を踏まないように努力をしていることを十分に理解しています。

昨年の増税に関しても、安部総理自身は忸怩たる思いだったでしょう。そのため、今年こそは、昨年のような財務省の必死の大増税キャンペーンに負けることなく、その対抗策に関して深謀遠慮を巡らせていることと思います。

日本がこのまま再び長い間デフレの底に沈めば、まともな安全保障も不可能になり、本格的に経済力の衰えとるに足らない国になり、中国の属国に成り下がるってしまう可能性すらあります。

人民解放軍の艦船は今のところ旧式のボロ船に過ぎないが、
10年後、20年後にはどうなっていることか・・・・・・。

経済と安全保障、若者雇用戦略などは実は経済政策と密接に繋がっています。この事実が政治家やマスコミ、そうして多くの国民に理解されなければ、本当にこの国は終わってしまいます。

そうならないためには、私たちは、安部総理が悪鬼財務省対策をやりやすいように、財務省を糾弾する世論を盛り上げていくべきだと思います。

財務省も世論には弱いです。大蔵省が解体したときには、マスコミが「ノーパンしゃぶしゃぶ」問題で、大蔵省を徹底的に糾弾しました。ただし、マスコミがこうした行動に出たのは、国民がどうのこうの経済がどうのという次元ではなく、日本弱体化の一環として行ったと思います。

官僚の権威をおとしめ、国民から離反させ、結果としして日本を弱体化させるという目的があったものと思います。あれ以降確かに、官僚の権威は地に落ちました。あの当時から、マスコミは、中国様のため日本国弱体化に努力していたと思います。とにかく、日本国内で分裂や、離反を起こすことは、中国様のために多いに役立つことです。

ノーパンしゃぶしゃぶ「ローラン」の入り口

あの時は、大蔵省に対して、多くの国民が不信感を露わにしていました。だからこそ、日本最強の大蔵省解体も可能だったと思います。あの時のように世論を盛り上げていくべきです。それにしても、財務省も馬鹿ではないですから、「ノーパンしゃぶしゃぶ」の二の轍を踏むことはないと思います。

しかし、あのときのような多少下世話な内容であっても、国民が不信感を露わにするような、事柄、必死になって探せはありそうです。今から考えてみれば、あの「ノーパンしゃぶしゃぶ」接待の饗応も、国民のことなど何も考えていないから、できたということです。

今の財務省も末期の大蔵省と同じく、高級財務官僚は、省益が最優先であり、国民のことなど二の次です。頭からそう思い込んでいると、言葉の端々や、行動に出ます。その具体的な行動を見逃さないようにすべきと思います。

本来ならば、アベノミクスによるまともな経済成長により、税収を増やすことが、国民にとっても国とっても良いことなのですが、それには時間がかかります。そんなに時間がかかるより、国民生活など無視して、てっとり早く増税で予算配分の権限を広げる歳入拡大するというのが、財務省の戦略です。

しかし、実際にはこの戦略も破綻します。なぜなら、増税で一時は税収も増えるかもしれませんが、過去二度の増税によっても明らかなように、増税してしまえば、経済が落ち込み、税収が減ります。

しかし、財務省はそのことをあまり理解していないようです。安部総理が増税阻止に失敗したとしたら、景気はさらに落ち込み、その真の原因が増税であろと、露見した場合国民は離反し、かつての大蔵省のように財務省も解体されるかもしれません。本当は、来年の消費税増税は、財務省にとっても、国民にとっても良くないことです。

しかし、現実には、官僚、大多数の政治家、マスコミが束になって、安部総理の行方を幾重にも阻み増税路線を貫こうとしています。しかし、これらに対抗する世論が盛り上がれば、これらを阻止することも可能です。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

過去33年でワースト2!消費税増税がもたらした急激な消費落ち込みに政府は手を打てるか―【私の論評】総白痴化した支配層にはこんな自明の理も理解できなくなっている!中華や財務省・マスコミの陰謀があったにしても酷すぎ・・・!しかし、希望はある(゚д゚)!





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2014年3月23日日曜日

青山繁晴が安倍首相の恐るべき外交戦略・深謀遠慮を解説【従軍慰安婦・北朝鮮崩壊・クリミア危機】―【私の論評】トリクルダウンをするという安倍総理は、とてつもないことをやりつつあるのか?オバマ大統領の任期中にやれるだけのことをやりたいというのが本音か(゚д゚)!




独立総合研究所の青山繁晴氏が安倍晋三総理大臣の恐るべき外交戦略を解説しています。

青山繁晴氏は、安倍首相が従軍慰安婦問題の原因である河野談話の見直しをしないという発言を行ったのは朴槿恵大統領を日米韓首脳会談に引っ張りだし北朝鮮の崩壊を恐れているアメリカオバマ大統領に恩を売る為であり、また、ロシアがウクライナ領のクリミア自治共和国の編入に際して、日本が名目だけの制裁しかしていない理由もプーチン大統領に恩を売って北方領土返還に結びつけようとしていると解説しています。

すべては、安倍首相の日本をアメポチから脱却させようとする深謀遠慮だと青山氏は解説しています。

【私の論評】トリクルダウンをするという安倍総理は、とてつもないことをやりつつあるのか?オバマ大統領の任期中にやれるだけのことをやりたいというのが本音か(゚д゚)!

上の青山氏の報道を裏付けるような内容を西村幸祐氏がツイートしていました。
自民・萩生田氏の発言は、西村氏のツイートのリンクから本日の「報道2001」における、萩生田氏の発言部分の動画をご覧いただくことができます。この番組をご覧になっていない方は、是非ご覧になってください。また、この動画には、解説記事もついていましたので、その記事を以下にコピペさせていただきます。
「河野談話」検証 自民・萩生田氏「新事実出れば新談話も」 フジテレビ「新報道2001」で
自民党の萩生田総裁特別補佐は23日朝、フジテレビの「新報道2001」に出演し、いわゆる「従軍慰安婦」問題で、旧日本軍の関与を認めた「河野談話」に関し、政府が行う検証作業で新たな事実が出れば、新しい談話を出せばいいとの考えを示した。 
自民党の萩生田氏は「その中(検証作業)で、新たな事実が出てくればですね、それは新しい談話を発表すればいいわけであって」と述べた。 
萩生田氏は「安倍首相は、河野談話の見直しは考えていないと言ったが、新しい談話を出すことは否定していない」とも指摘した。 
民主党の松原国対委員長は「事実関係を明らかにしたいという国会の思いがあっても、わたしは、それは当然だと思う」と述べた。 
また、民主党の松原国対委員長は、立法府による河野談話の検証に、前向きな立場を示した。
この二つの情報源から浮かびあがるのは、やはり安倍総理の深謀遠慮です。過去1年間、安倍政権が成立してからの、安倍総理の勢力的な外遊とその成果などみていると、談話の見直しはないとの発言には、やはり何らかの裏や意図があるように感じられます。

このような深謀遠慮は他の面でもあると思います。たとえば、以下に三橋氏の動画を掲載させていただきます。



【動画の説明】労働市場の供給能力不足と、回復の兆しが見えない人口問題を解決するため、経済財政諮­問会議は、移民の受け入れと永住資格の緩和という禁じ手を議論の俎上に上げてきた。し­かしこれは、世界中で報告されている文化摩擦を引き起こすことは必至であり、しかも労­働者単価を押し下げ、日本人の所得を圧迫する売国の所業である。

これで利益を受けるの­は、グローバル展開している大企業のみであり、国民経済の観点からは、全く話にならな­い悪政である。また、実質的増税となる「配偶者控除」は、むしろ少子化を加速させる側­面もあり、先の移民受け入れ議論と合わせると、一貫した「日本解体政策」と言っても過­言ではない。独立採算を旨とする道州制の危険性と合わせ、安倍政権が議論する経済政策­の危険性について警鐘を鳴らしておきます。



【動画の説明】春からの消費増税を控え、財政出動で景気の下支えを目論む財務省であるが、デフレ期に­深刻化した人手不足が祟って、公共事業の入札不調が多発し、その目論見が崩れつつある­。

これに焦った財務省は、事業数を抑える代わりに単価を上げたり、予算執行の期限を区­切るなどの対策を採っているが、しかし、その後の税制改正や規制改革が「トリクルダウ­ン理論」に基づいている所が大問題である。国民経済よりもグローバル経済、内需振興よ­りも外資導入に偏るその危うさについて、警鐘を鳴らしておきます。

この二つの動画、結局安倍政権が「トリクルダウン理論」に基づく、政策に移行するのではないかという懸念を表明したものです。

「トリクルダウン理論」とは、「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が浸透(トリクルダウン)する」とする経済理論または経済思想です。トリクルダウン仮説やトリクルダウン効果ともいいます。現状では、マクロレベルでのパイの拡大が、貧困層の経済状況を改善につながることを裏付ける有力な研究は存在しないとされています。

トリクルダウン理論は、新自由主義の代表的な主張の一つであり、この学説を忠実に実行した時のアメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンの経済政策、いわゆるレーガノミクス(Reaganomics)について、その批判者と支持者がともに用いた言葉でもあります。

このトリクルダウンは、アメリカでは結局のところ失敗しています。それよりも何よりも、中国の鄧小平による改革は、「富めるものから富め」という典型的なトリクルダウンでした。その中国が、大失敗しています。特に、中国の場合は、最初はトリクルダウンでも良かったのでしょうが、あまりに長い間それを続けてしまったため、貧富の差が拡大し、建国以来暴動が毎年平均2万件だったものが、2010年あたりからは、10万件を超えるようになり、とんでもないことになっています。

本来は、途中でトリクルダウンはやめて、民主化、政治と経済の分離、法治国家化をある程度推進して、それにより中間層を増やし、中間層の経済・社会活動を活発化して経済を活性化させるようにすべきでした。

欧米諸国は、百年以上をかけて、これを実施し、経済を発展させてきました。日本は、高度成長期の数十年でこれを成し遂げました。

トリクルダウン理論による経済対策は結局のところ大失敗でした。日本を含めた先進国も、中国も、もう一度基本に立ち戻って、中間層を増やしこれらの経済・社会活動を活発にさせることにより、経済・社会を良くしていく道を歩むべきです。

このような現状を考えると、いまさらトリクルダウンなど、安部総理が信奉しているとはとても思えません。だとすると、これも深謀遠慮のうちの一つかもしれません。自民党の中には、トリクルダウン的政策を好む人も大勢います。これらの人たちが造反しないように、トリクルダウン的政策を検討させているだけかもしれません。

ブログ冒頭の、記事で安部総理が、「河野談話の見直しをしないという発言」は、日本をアメポチから脱却させようとする深謀遠慮と青山氏が力説しています。「トリクルダウン的政策を検討せよ」という安部総理の発言も、日本をアメポチから脱却させようとする深謀遠慮なのかもしれません。

考えてみれば、トリクルダウン的政策も日本にアメポチ的人が大勢いるからやらねばならないと思い込むという背景があることは間違いないものと思います。しかも、悪意があるわけでなく、無邪気にそう信じ込んでいます。竹中平蔵氏などその典型だと思います。

しかし、安部総理は本来アメポチから、脱却しようとしている人でもあります。安部総理は、「河野談話の見直しをしない」という発言を行い槿恵大統領を高い梯子に登らせ、得意の絶頂にたたせながら、その梯子をいずれ外し、実を取ろうとしています。

であれば、日本国内でも、構造改革派などのトリクルダウン派を高い梯子に登らせ、得意の絶頂にたたせながら、いずれその梯子を外そうと、戦略を巡らしているのかもしれません。

今後それこそ、国内でもとてつもないことが起こるかもしれません。



日本国内外で日本のアメポチ化脱却を狙うとすれば、確かに今は、チャンスです。なぜなら、私がこのブログでも以前述べたように、オバマは外交音痴であり、対外的にかなり弱腰だからです。

以下に、オバマの弱腰ぶりを掲載した、このブログの過去の記事のURLを掲載します。

【産経抄】3月15日―【私の論評】オバマ大統領の外交べたが、安倍総理の痛恨の極みに拍車をかけている!しかしこれは、日本にとって好機となりえるかも(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事の結論部分のみ掲載させていただきます。
しかしながら、これはある意味日本のチャンスであるかもしれません。TPPにおいても、日本側が頑張っているので、なかなか結論が出ないでいます。オバマの軟弱外交姿勢に乗じて、これからオバマの人気終了にいたるまで、どんどん攻勢にでて、日本の立場を強固にするという手も考えられます。 
オバマが煮え切らないというのなら、日米韓の首脳会談など、日本側から取り消しても良いではありませんか。上の産経抄の最後の締めくくりの文章にもあるように、「朝鮮半島が有事になって最も困るのは、日本ではなく韓国なのだから」日本は、韓国が態度を改めない限り首脳会談などに応じないどころか、最低限冠婚葬祭などのつき合い程度にしてあとはノータッチでいいではありませんか。これによって、日米は困ることなど何もありません。一番困るのは韓国です。 
オバマの態度が煮え切らない、外交音痴ということは、一方では、中韓をつけあがらせるというデメリットもありますが、一方では日本がアメリカに対して攻勢に出て、日本をアメポチから脱却させるチャンスでもあると思います。

オバマ任期は後2年あります。安部総理は、この期間を最大限に利用して、国外ではアメリカに対して、アメポチ脱却ための攻勢を強めできるだけ脱却できるように努力して、同時に日本国内でもアメポチ勢力を一掃しようとしているのかもしれません。

私は、そう思います。皆さんはどう思いますか。

この件に関しては、今後も追跡して何か変化があれば、また掲載させていただきます。

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2013年11月30日土曜日

両陛下、インドへご出発 53年ぶり公式訪問―【私の論評】陛下の深謀遠慮のご訪問日程には天も味方した!中国の暴挙直後に、安倍総理の外交に楔を打ち込むベスト・タイミング!及び腰オバマなどあてにはできない!

両陛下、インドへご出発 53年ぶり公式訪問



 天皇、皇后両陛下は30日午前、日本との国交樹立60周年を昨年迎えたインドの公式訪問のため、羽田発の政府専用機で出発された。現地時間同日夕(日本時間同日夜)にニューデリーに到着される予定。12月6日に帰国される。首席随員は日印協会会長の森喜朗元首相。


 両陛下は羽田空港で、皇太子ご夫妻や秋篠宮ご夫妻をはじめとする皇族方や、安倍晋三首相ら三権の長らの見送りを受けられた。陛下は「この度の私どもの訪問が、国交樹立60周年を迎えた両国の相互理解と友好関係のさらなる増進に資するよう願っております」とお言葉を述べられた。



 両陛下の海外ご訪問は平成24年5月の英国以来で、同年2月の陛下の心臓ご手術後2度目。インドへはお立ち寄りも含めると4度目だが、公式訪問は皇太子・同妃時代の昭和35年に昭和天皇のご名代で赴かれて以来、53年ぶりとなる。

 今回は首都ニューデリーと南部のチェンナイ(旧マドラス)をご訪問。ニューデリーでは大統領官邸での国賓の公式歓迎式典のほか、「インド独立の父」と呼ばれるガンジーが火葬された「ラージ・ガート」への供花、定礎式に参列した「インド国際センター」の約半世紀ぶり再訪などに臨まれる。チェンナイでは、伝統舞踊の学校や障害者協会を訪問される予定。

【私の論評】陛下の深謀遠慮のご訪問日程には天も味方した!中国の暴挙直後に、安倍総理の外交に楔を打ち込むベスト・タイミング!及び腰オバマなどあてにはできない!

天皇皇后陛下のインド訪問日程などどのように決まるのかは、私は知りませんが、最終的には天皇陛下の判断によるものと思います。このご訪問は、前から決まっていたと思います。そうして、特に今年のインドへの公式訪問には、格別のご配慮があったものと考えます。

それは、最近の安倍外交の成果です。このブログにも掲載してきたように安全保障のダイヤモンドを構築するという安倍総理大臣の構想は、安倍総理自身が実際にインドやASEAN諸国に実際に訪問することにより、着々と成果をあげつつあります。

これについては、以前このブログにも掲載したことがありまので、そのURLを以下に掲載します。
安倍首相を東南アジアの各メディアが“援護”、「太陽が再び日本から昇る」「中国の挑発を受けて立とうとしている」―中国紙―【私の論評】中国の共産党機関紙ですら伝える安倍首相の快挙を伝えないどころか、麻生発言偽装までするニッポンマスコミの反日ぶり!ただ大醜態を国民に見破られただけか(゚д゚)!
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、安倍総理が着々と、ASEAN諸国に訪問し、相手方にも好印象をもって迎えられていることが、ASEAN地域の新聞はもとより、中国の中国共産党機関紙である環球時報にも掲載されているのに日本のマスコミではほとんど報道をしていなかったことを掲載しました。そうして、この期間にマスコミが報道していたのは、現状ではほとんど忘れ去られている麻生大臣による「ナチス発言」でした。マスコミが反日的であることを示す典型例の一つでありました。本当に情けないことです。

中国共産党の機関紙ですら報道した日本の総理の快挙が、日本国内のメディアではほとんど報道されませんでした。

そうした最中での、天皇皇后両陛下のインド訪問です。インドは親日国でもあり、中国と国境を接する国でもあります。また、安倍総理の構想する安全保障のダイヤモンドにも含まれている国としては、最も遠い国です。これによって、安倍総理の外交の成果に対してさらに大きな楔を打ち込むという絶大な効果を発揮することになります。

そうして、この訪問をする直前になって、あの中国の暴挙てある、中国防空識別圏の設定です。これにより、中国の暴虐ぶりがますますあきらかになりました。

これに関しては、いろいろなメディアが批判しています。たとえば、以下のようなものもあります。
習近平政権の防空識別圏設定は致命的失敗 権威維持に“暴走”の危険性も
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、習近平は、日本を恫喝するため、沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定したが、米国の逆鱗に触れて、日米同盟を強化させてしまったとしています。これにより、習の地位は、大きく揺ららいだとしています。国際社会の猛烈な批判を浴びるなか、習主席は自滅への口火を切ったのかもしれないとしています。

国会で中国防空識別圏撤回要求し「領海領空を断固守り抜く」と発言した安倍首相

この出来事により、陛下のインドご訪問は、さらに大きな意味を持つことになりました。安倍首相は、先日もこのブログで述べたように、中国の防衛識別圏の設定に関して、国会の答弁の中できわめて迅速にしかも毅然として、その不当性を表明しました。これに対して、オバマ大統領は今に至るまで声明を発表していません。

そもそも、オバマ大統領は、例のレーダー照射があったあたりで、本来ならば「尖閣諸島は日本の領土」とはっきりと声明を発表するべきでした。このようにはっきり意思表示すれば、尖閣問題は下火になっていた可能性もあります。しかし、煮え切らない態度で、お茶を濁したため、かえってそれが中国をつけあがらせて、今日の防空識別圏設定につながつた面は否めません。中国は、米国にも挑戦しているのです。

中国に対して及び腰のオバマ

オバマの及び腰は、まだ尾を引いているようです。それを示すような新聞報道が今日もありました。その新聞記事のURLを以下に掲載します。
米、民間各社に中国へ飛行計画通告促す NYタイムズ 
米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は29日、米政府が米航空各社に、米民間航空機が東シナ海上空に中国が設定した防空識別圏を通過する際、飛行計画の事前通告など中国側の要求に従うよう要請する方針を決めたと報じた。日本政府はこれとは逆の要請を航空各社にしており、報道が事実だとすれば、日米の足並みを乱すことになり、米政府の対応が疑問視される。 
 同紙は政府筋の話として伝えた。同筋は偶発的な不測の事態が発生し、民間人の乗客を危険にさらしかねないとの懸念から、民間航空機については中国側の要請に従う措置をとるとしている。 
 米政府はこれまで、B52爆撃機が防空識別圏内を飛行するなど、(1)防空識別圏を認めない(2)飛行計画の事前通告や無線の開放など、中国側が要求する措置には応じない(3)米軍の軍事行動に一切変更はない-との方針を明確にしてきた。 
 政府は米軍機については今後も、こうした方針を堅持するとしている。だが、民間機を例外とすれば事実上、米政府の原則の一角が崩れるうえ、日米の結束にも大きな影響を与えることになる。 
 日本政府は、中国側に飛行計画を提出し始めた全日本空輸、日本航空などの国内航空各社に対し、提出を中止するよう要請した経緯がある。このため、ニューヨーク・タイムズ紙も「米国の決定は、東京(日本政府)をいらだたせるかもしれない」と指摘している。
アメリカの民間航空各社の飛行計画書の事前通告など、日本の対応とは正反対です。これも、オバマの及び腰のなせる業です。こんな及び腰では、かえって危機を招くだけです。オバマの対応は、まるで、日本の民主党政権のときの中国対応とそっくりです。こんなことでは、鳩山をルーピーと揶揄することはできません。オバマは、自らが襟を正し、中国に対して安倍総理大臣のように毅然とした態度で臨むべきです。

中国に対する及び腰姿勢で尖閣問題を複雑にした民主党

こうした、最中にあり、安倍首相の対中国に対する毅然とした態度、そうして、これまでの安全保障のダイヤモンド構築の布石により、対中国封じ込め策はかなり功を奏しつつあります。

そうして今回は、安全保障のダイヤモンドの範囲の中で、最も遠い国である天皇皇后両陛下の公式ご訪問です。

弱腰オバマとは対照的に中国の傍若無人な態度に毅然とした態度で臨んだ安倍総理の行動はインドにも伝わっているはずです、それに間髪をいれず、今度は日本国の国家元首である天皇陛下と皇后陛下のご訪問です。無論天皇陛下は、安倍総理のように安全保障のダイヤモンドなどに直接関係するようなことは一切口にはされないでしょうが、陛下がお出ましになるということで、インドでは日本に対する信頼がますます深まり、両国の親睦もさらに深まります。

まさに、今回の天皇皇后両陛下のインド公式ご訪問は、時宜を得た素晴らしいタイミングで執り行われることとなりました。

アジアの中の日本

私は、これでますます、アジアにおける日本の地位と威信が高まることになったと思います。中国の地位と威信は地に落ちました。今や、ただ駄々をこね社会のルールを守らない子供大人のような存在に成り果てました。しかし、オバマが中国に対して及び腰であっても、安部総理はそうではありません。アメリカが煮え切らない態度であっても、アジアの秩序は日本が守ることになります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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