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2023年6月11日日曜日

墜落事故から40日 子ども4人無事発見 アマゾン密林でどうやって生存?―【私の論評】ウイトト兄妹のサバイバルは、生存と回復力、そして家族の力の物語(゚д゚)!

 墜落事故から40日 子ども4人無事発見 アマゾン密林でどうやって生存?

アマゾンの熱帯雨林

 先月、コロンビアで起きた小型機の墜落事故で、1歳から13歳のきょうだい7人が行方不明となりました。

 しかし、約40日後にコロンビア軍が彼らを南米アマゾンのジャングルで発見し、救助しました。

 この奇跡的な救出劇では、子どもたちのうち4人が無事であることが確認されました。彼らは猛獣の生息するジャングルで40日間も生き延びたのです。

 コロンビア軍は救助犬や捜索隊を投入し、子どもたちの存在を示す足跡やシェルターを見つけました。

 この地域は危険な存在も潜んでおり、生存するために子どもたちは煙を上げるなどの方法で助けを求めました。

 40日以上の捜索活動の末、子どもたちは無事に見つかりました。彼らの生存は驚異的であり、彼らの祖父母やコロンビアのペトロ大統領も喜びと感謝の気持ちを表明しました。

 子どもたちは先住民のウイトト族の知識を活かして生き延び、果物などの自然の資源を利用したと報じられています。

 これは、元記事の要約です。詳細をご覧になりたい方は、元記事を御覧ください。

【私の論評】ウイトト兄妹のサバイバルは、生存と回復力、そして家族の力の物語(゚д゚)!

テレビで、コロンビアに何度も足を運び、現地の人たちとも交流しており、いわゆる現地通の人が、テレビでインタビューを受けていて、今回の子どもたちの発見に関して、答えていました。

食べものや、水の入手などに関して、様々な推論を述べていて、最後のほうにインタビューアーが「この子たちは、ウイトト族の子どもたちだそうです」というと、その人は、「ウイトト族の子どもですか。それなら大丈夫なわけです。水や食料の入手法も知っているし、乳児の面倒のみかたも知っているわけです」と力強く明るい顔で、答えていました。

最初にコロナワクチン接種を受けたとされるウイトト族の女性

やはり、今回の救出劇では、遭難したのがウイトト族であるということが大きなキーポイントであるあると考えられます。

では、ウイトト族とはどんな民族なのでしょうか。コロンビア南東部およびペルー北部の先住民族であるウイトト族。コロンビアに約6,000人、ペルーに約4,000人、合計約10,000人が住んでいると推定されています。ウイトト族は、南米の他の言語族とは無関係なウイトト語族の言語を話します。

ウイトト族は伝統的にアマゾン川とその支流に沿った小さな遊牧民の村に住んでいました。彼らは狩猟採集民であり、漁業や農業で食事を補っていました。また、ウイトト族は幻覚作用のある嗅ぎタバコを宗教的、薬事的な目的で使用していたことでも知られています。

19世紀後半から20世紀初頭にかけて、ウイトト族はヨーロッパからの入植者がもたらした病気(伝染病)によって壊滅状態に陥り、伝統的な生活様式を捨て、より定住的なライフスタイルを強いられることになりました。もともとウイトトト族は、定住民ではなかったのです。

現在、ウイトト族は、コロンビアやペルーの主流社会と同化し続ける中で、自分たちの文化やアイデンティティを維持するために奮闘しています。

ウイトト族は、何世紀にもわたって多くの困難に直面してきた魅力的で回復力のある人々です。彼らは、南米に存在する多様な文化の豊かさを思い起こさせる存在なのです。

ここでは、ウイトト族について、さらにいくつかの事実を紹介します。

彼らの、伝統的な衣服は樹皮の布から作られています。また、熟練した船大工であり、航海士でもあります。

ウイトト族の伝統的衣装

神話、伝説、歌など、豊かな口承伝承があります。精巧なボディペインティングと宝飾品で知られていますし、彼らは平和的な人々で、そのもてなしで知られています。

ウイトト族は、アマゾン地域の文化的・生物学的多様性の重要な一部です。彼らは、この地域の豊かな歴史と先住民の文化を保護することの重要性を、今に伝える存在なのです。

ウイトト族は、。アマゾンの熱帯雨林の天然資源をベースに、豊かで多様な食文化を持っています。

ウイトト族の食生活は、魚や鳥獣、野生の果物や野菜が主なものです。また、トウモロコシ、マニオク、プランテンなど、さまざまな作物も栽培しています。

魚はウイトトの主食で、ピラニア、ナマズ、カメなど、さまざまな種類の魚を捕ることができます。サル、シカ、バクなどの狩猟動物も重要なタンパク源です。

野生の果物や野菜もウイトトの食生活の重要な一部で、バナナ、プランテン、パパイヤ、アボカドなど、さまざまな種類のものを採取しています。また、トウモロコシ、マニオク、プランタンなど、さまざまな作物も栽培しています。

ウイトト族は、ロースト、ボイル、フライなど、さまざまな方法で食べ物を調理します。また、唐辛子、ニンニク、タマネギなど、さまざまなスパイスを使用します。

ウイトトの食文化は、アマゾンの熱帯雨林の豊かな自然資源を反映したものです。伝統的な知識と慣習に基づいた、健康的で持続可能な食事です。

ここでは、ウイトトの伝統的な食べ物の具体例をご紹介します。

ピカディージョ:魚や鳥獣、野菜などを使った煮込み料理で、唐辛子やニンニク、タマネギなどで味付けされることが多い。

カサベ:キャッサバの粉で作った平たいパンで、シチューやスープと一緒に食べることが多い。

チチャ:トウモロコシから作られる発酵飲料(酒)で、特別な日によく飲まれる。

チチャ

ウイトトの食文化は、彼らのアイデンティティと生活習慣の重要な一部です。自然界とのつながりや、伝統的な知識や習慣への依存を思い起こさせます。

子どもたちがウイトト族であったことが、彼らの生存に一役買っていた可能性は十分にあります。ウイトト族は、アマゾンの熱帯雨林で何世紀にもわたって暮らしてきた先住民族です。

熱帯雨林とその資源について深い知識を持ち、厳しい環境の中で生き抜く術を身につけています。子どもたちが40日間もジャングルで生き延びることができたのは、熱帯雨林に関する知識と、土地に根ざした生活を営む能力があったからだと思われます。

また、ウイトト族は、家族の絆が強いことで知られています。そのため、子どもたちは家族の絆に支えられながら、試練を乗り越えることができたのでしょう。

ここでは、ウイトト族が熱帯雨林を熟知し、その土地で生活する能力を備えていたことが、子どもたちの生存を助けたと考えられる理由をいくつかあげます。

彼らは、熱帯雨林のどこで食料や水が手に入るか知っていますし、狩猟や漁労に必要な道具や武器の作り方を知っています。

そうして、彼らは、毒のある植物や動物の見分け方を知っています。さらに、熱帯雨林を移動する方法を知っています。

さらに、これだけではなく、ウイトト族の強い家族の絆も、子どもたちが生き延びるための支えとなったかもしれません。子どもたちは、家族の支えによって力を得ることができ、愛する人と再会するために生き延びようとする意欲が高まったのかもしれません。

ウイトト兄妹の物語は、本当に驚くべきものです。それは、生存と回復力、そして家族の力の物語といえます。

彼らのサバイバルはこれから、徐々に明らかにされていくでしょう。私達も、真摯に彼らのサバイバル法を学ぶべきでしょう。

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2021年6月28日月曜日

「バイデンは国を破壊した」:トランプがオハイオでの集会でバイデンと民主党を非難―【私の論評】米国共産主義の浸透はより深刻になりつつある、これを止められるのは誰か(゚д゚)!

「バイデンは国を破壊した」:トランプがオハイオでの集会でバイデンと民主党を非難

<引用元:デイリー・コーラー 2021.6.26
ドナルド・トランプ前大統領は6月26日夜、オハイオ州ウェリントンでの選挙運動形式の集会で現政権を非難した―ホワイトハウスを去ってから初めての集会だった。
何千人もの支持者を前に、トランプは南部国境の危機に対する対応、米国主要都市で顕著な犯罪増加、また意見が分かれる非科学的な「人種トレーニング」を連邦政府のあらゆるレベルで実施する包括的な大統領令に25日に署名したことについて、ジョー・バイデン大統領の政権を繰り返し追及した。 
バイデンを非難することに加え、トランプはカマラ・ハリス副大統領の南部国境訪問を批判し、彼女が訪問したのは自身が共和党テキサス州のグレッグ・アボット知事と地域を訪問すると発表したために過ぎないと主張した。
また前大統領は自身の政権での成果を強調しながら、ビッグテックにも批判を浴びせ―中でも―COVID-19研究所流出説を検閲したとされることを批判した。
集会はクリーブランドから南西に約40マイル離れたウェリントンの会場で午後7時に始まった。これに続いて今後、6月30日のアボット知事との米メキシコ国境訪問、7月3日のフロリダ州サラソータでの集会でも公の場に姿を現すことになっている。 
トランプが最後に公の場で集会を行ったのは、ジョージア州上院議員選挙前日の1月だった。25日のニュースマックスとのインタビューで、トランプは2024年大統領選の発表について「近い将来」に行う可能性があると述べた
【私の論評】米国共産主義の浸透はより深刻になりつつある、これを止められるのは誰か(゚д゚)!

かつて日本を第二次世界大戦で叩きのめした米国は、日本が二度と刃向かうことができないよう、日本人の精神にある種の毒素を注入しました。

その毒は、戦後70年以上が経過した今日においても社民党・吉田党首「九条は神様のプレゼント」(ナチス)ドイツ式敬礼でハイル九条状態にさせるほどの強力なものでした。

 社民党・吉田党首「九条は神様のプレゼント」(ナチス)ドイツ式敬礼でハイル九条状態
 ツイート 2014年12月01

その毒は、現在も学校教育等によって健全な子供たちに注がれ、マスメディアによっても日本全国にまかれ続けています。

しかし現在、日本に毒を盛った側の米国自身にも、それと同種の毒がまわり、のたうち回っています。

なぜこのようなことになったのでしょうか。 話は1920年代にさかのぼります。当時のソビエト連邦で成功した社会主義革命は、西欧には広がらりませんでした。マルクス主義者は、西欧で革命を成就させるには新しいマルクス主義が必要だと考え、敵は資本主義よりも、伝統文化であるとしました。

では、この伝統文化とは何を指しているのでしょうか。

米国は雑多な国で、地域差、人種・民族差、階層差がかなりあるので、これが米国的だと一括りにてきるものはあまりないような気もしますが、1960年代にロビン・ウィリアムスという社会学者が「米国社会・文化を支える価値観」を12個特定し、それにジェームス・ヘンズリンという社会学者が90年代に3つ加えました。ヘンズリン著の社会学原論の教科書の<文化>の章には、以下の15個が載っています。
1.(各個人が競争の末に)達成・成功(すること)
2.個人主義
3.活動・労働
4.能率・実用
5.科学技術
6.(常に)進歩・前進(し続けること)
7.物質的快適さの追求
8.人道主義・博愛主義
9.自由・解放
10.民主主義
11.(全ての人間に機会の)平等(が与えられること)
12.人種主義(個人対個人の人種差別よりはもっと体系的なもの)
ヘンズリンが加えたのは以下の3つです:
13.教育・学歴
14.宗教(ユダヤ=キリスト教的価値観)
15.(人類愛や家族愛と対比して)ロマンチックな愛・恋愛感情
マルクス主義者の戦略は、米国で革命を成就させるためには、これらを破壊するために、被差別意識を作り出す運動を起こし、それにより社会に亀裂を生じさせ、長い時間をかけて国家を崩壊へと向かわせる、というものでした。

そこで重要な働きをするのが「ポリティカル・コレクトネス」(ポリコレ)です。現在米国社会においては、深刻なポリコレが蔓延しています。日本だと冗談ではないかと思われるようなことが、まかり通っています。

ポリコレとは「性・民族・宗教などによる差別や偏見、またはそれに基づく社会制度・言語表現は是正すべきとする考え方」のことです。

米国においてポリコレは、1960年代の反ベトナム戦争の抗議活動の頃から目立つようになりました。

この程度であればまだしも、最近の米国のポリコレは理解しがたいものがある

弱者に対する差別や偏見を是正するのは、誰しも無条件に正義だと考えてしまいます。そのため米国の左派は、黒人、性的マイノリティー、女性といった「社会的弱者」を前面に出し、彼らの意図した通りの方向に社会を変化させていったのです。

左派たちは英語という言語すらつくり直そうとしています。英語の「He(彼)」と「She(彼女)」は、いまのアメリカでは性的な差別用語であると考えられているのです。左派はこれからの性別として、中立的な「Ze」を使うことを勧めています。


カリフォルニア州で結婚式を挙げる場合にも、式の最中に「夫と妻」という言葉を使うことは法律で禁止されています。性的に中立な意味である「配偶者と配偶者」を使わなければなりません。

なぜなら、「夫と妻」という言葉は、同性愛者の結婚に対して失礼に当たるからです。また、もしあなたが米国でビジネスを行っている場合、12月に「メリー・クリスマス」という看板を出すことは危険です。「あなたは、キリスト教の信者ではない人を差別している」と左派から裁判を起こされるかもしれないからです。

オハイオ州のオーバリンの大学では何人かの学生が、食堂で出している寿司とベトナム料理に反対していました。その学生たちの主張では、お米が正しく調理されておらず、文化的な配慮をもってその料理がつくられていないことが問題だというのです。米国はもはや自由に自分の主張を述べることができない国になっているのです。

そのような左派と右派の衝突も激しさを増しています。例えば、2017年、バージニア州シャーロッツビル市でアメリカ南北戦争の英雄ロバート・E・リー将軍の記念碑を撤去しようとする左派の提案に対し、右派が抗議する行進を行いました。

米国南北戦争の時代、特に南部のリーダーたちの多くは黒人の奴隷所有者でした。左派の望みは、南北戦争の記念碑を奴隷制の記念碑に取り換えることにあります。右派の行進は左派の社会主義労働党などから暴力的攻撃を受け、一人が亡くなり、多くの負傷者が出ました。こうした激しい暴力を伴う衝突が米国各地で発生しているのです。

そして、左派の中でも特に過激なのが、白人至上主義や人種差別に反対する反ファシズム運動を展開し、共産主義革命を掲げる「アンティファ」(Anti-Fascist Actionの略)です。実際、当時のトランプ大統領は昨年フロイド氏の事件への平和的な抗議活動が「アンティファ」の扇動によって暴動に発展したことを受けて「アンティファ」をテロ組織に認定しました。当時のバイデン氏は「アンティファ」を意見だとしました。

多くの人が暴動の背後には「アンティファ」の扇動があること考えています。実際そうなのでしょう。極左団体や「アンティファ」が目指すのは米国社会の分断であり、崩壊に他なりません。SNSに投稿された暴動の映像では、暴動が始まる前に黒い服装をした「アンティファ」の構成メンバーが街中にレンガを置いている様子が写っています。


また、暴動開始の直前、「アンティファ」の白人メンバーが黒人たちに何やら命令し立ち去る映像もあります。そして実際に警察と揉み合いになり逮捕されているのは黒人たちです。これが本当に黒人差別を訴えるデモ、暴動なのでしょうか。

米国では、大統領がトランプからバイデンに変わっても、状況は変わっていません。このまま極左の活動が活発化し、右派との暴力的対立が深刻化、激化していけば、バイデン大統領とて「戒厳令」を出す事態になることも考えられます。

そうなれば米国は本格的な「内戦」「内乱」状態に陥り、次の大統領選挙もどうなるか分からないかもしれません。日本もこうした分裂と崩壊に向かいつつある同盟国・アメリカの現実は無関係ではありません。激変する国際情勢に処していかなくてはなりません。

このような暴力は行きすぎた権利主張であっても、異議を唱えることは難しいです。彼らは、自分と異なる意見に対しては「差別だ! 」と大声をあげて黙らせてしまうからです。

姿を変えたマルクス主義は米国の教育、マスメディア、政治、そして社会に浸透し、大きな力を持つに至ったのです。

「メリークリスマス」はキリスト教信者以外の者に対する差別と言われ、結婚式では「夫と妻」ではなく「配偶者と配偶者」と呼ばねばならず、「風と共に去りぬ」が人種差別映画とされ、破壊が要求される記念碑の数は増え続け、些細な言動で人々が失職するようになりました。

このようなポリコレの暴走により、米国左派と右派の間で憎悪が増大し、すでに暴力を伴う左右の衝突が始まっています。

この状況は互いに銃を取って殺し合う、南北戦争以来の内戦にいずれ発展する可能性も大です。まさにマルクス主義者の目論見通りの結果になりつつあるのです。

残念ながら、現在の米国人の本音は、人種や党派性を問わず「会話は闘いである。ビジネスは戦争である。勝たなければ人生に価値がない」「騙されたら、騙された方が悪い」「相手をうまくごまかすのは、頭が良い証拠」というところかもしれません。

これが、社会主義者に利用されたという面はあるでしょう。これでは、以前もこのブログに述べたように、日本では経営学の大家といわれるドラッカーが、米国では忘れされているのも無理はありません。

マイノリテーを守る名目で国家を破壊していく偽善者の白人左翼、自分たちと違う者は徹底排除するキリスト教原理主義者の白人右翼、いまだ虐げられていると恨む黒人コミュニティー。

米国社会の奥底に渦巻く憎悪と我欲が、一触即発で米国を内戦へと引きずり込む可能性が増えてきました。

これは、おそらくもう手遅れかもしれません、内戦を避けることは不可能になりつつあります。

前回の大統領選挙では、誰がトランプ氏を支持したのでしょうか、それは、絶対優位が崩れ去り、自分たちの知る良き米国が失われていくことに危機感を抱いた米白人層でした。だからこそ、伝統的価値観を持つトランプ氏が大統領になったのです。そうして、昨年の選挙でもかなりの票を集めることができたのず。

これには、米白人層だけではなく、他の層でも、極端なポリコレを嫌う人たちも応援したことでしょう。こういう人たちは、未だにトランプを支持しています。

日本では、トランプ氏を狂ったピエロのように報道していますが、それは米国の大手メディアの報道をそのまま垂れ流しているからです。米国の大手メディアのうち大手新聞はすべてリベラルですし、大手テレビ局では、FOXTVを除いて他はすべてリベラルです。

日本の報道や、米国の報道は、米国の半分しか見ることができません。もう半分の保守派の声は、リベラルメデイアでかき消されてしまうのです。しかし、現代では大手メディアがすべてではありません。ネットなどでもう半分の声も知ることができます。

これまで、私達は、日本政治の不甲斐なさに絶望していましたが、それと同じ状況が米国にもあり、それは日を追うごとに酷くなっています。もうすでに、米国のほうが酷い状況になっているようです。

その原因は、先にも述べたようにロシア革命後のコミンテルン(共産主義)戦略の浸透によるもです。その浸透は、戦後70年以上を経て、米国で効果を表しつつあるのです。

米国と同じく、世論を誘導し、政治を操ってきた日本メディア、学者、政治家たちが共産主義に汚染され、日本を解体させる方向で動いているのです。現代社会の底流に流れる共産主義化への道は、是が非でも止めなければならないのです。

米国での共産主義の浸透はより深刻になりつつあります。これを止められるのは誰なのでしょうか。トランプ氏かもしれません。トランプ氏に限らず、伝統的価値観に立脚する、真の意味での保守派の出番だと思います。

ここでいう真の意味での保守派については、このブログの他の記事をご覧になってください。これには、多くの誤解があります。政治的にどのような立場だからとか、こういうことをいう、ああいうことを主張するのが、保守だ、左翼だ、リベラルだという言い方は浅薄です。これでは、ポリコレとあまり変わりありません。本当の保守派とはそのようなものではありません。


カズオ・イシグロの警告が理解できない、リベラルの限界―【私の論評】リベラリストこそ、マネジメントを「リベラルアート」であるとしたドラッカー流マネジメントに学べ(゚д゚)!

なぜ「女系天皇」は皇室を潰すのか 「皇室そのものの正当性の根拠は消え…内側から解体されていく」との見方も 門田隆将氏特別寄稿―【私の論評】皇統を守り抜かなければ、日本は日本でなくなる(゚д゚)!

2014年12月18日木曜日

「年収2000万円未満お断り」のローストビーフ シェフが「日本一高い」理由を激白!―【私の論評】アベノミクスが信任された今、この企画、これが成功するかしないかは、別にして新たな時代の先鞭をつけるものになるかもしれない(゚д゚)!

「年収2000万円未満お断り」のローストビーフ シェフが「日本一高い」理由を激白!



「年収2000万円超の違いがわかる皆様へ」。熊本市のレストランがこんなキャッチフレーズで、「日本一高い」という「最高級ローストビーフ」の販売をネット上で始めた。

つまり「違いがわからない」お客様はお断りだということだ。一体どんな店なのだろうか。


「凡人には理解し難い超高級ローストビーフ」

販売サイトは、2014年12月10日にオープンした。カリフォルニア料理専門店「KAWAZOE」が運営しており、オーナーシェフの写真も出ている。

「貧乏人お断り」「No.1の自信あり」。サイトは、とにかくPRが派手だ。注意事項として、前もって次のような断り書きが書かれている。

「当サイトでは、凡人には理解し難い超高級ローストビーフを提供しているため、年収が2000万円以上あるような経済的・精神的に裕福な方を対象としています。それに満たない貧乏人の方や、当サイトの趣旨にご理解いただけない方は閲覧・ご利用をご遠慮くださいますようお願い致します」

ローストビーフには、熊本県・阿蘇産の赤牛を使っており、化学調味料や添加物を一切使わず、注文から24時間かけてじっくり作るという。値段の方は、サーロインローストビーフが、500グラムで3万3480円、1キロなら5万6160円、2キロなら9万9360円、と超高額だ。

貧乏人お断りの理由については、「化学調味料や添加物等で、舌の感覚が麻痺している」、「値段だけでしか物の価値をはかれず、作り手の情熱を軽視する」、「見当違いなクレームを言ってきそう」という3点を挙げた。そのうえで、「私は日本一命懸けで料理に向き合っています。その覚悟と情熱をご理解いただける方とのみ、お付き合いしていきたいと考えています」と言っている。

こうした派手なPR方法は、ネット上で話題になり、その意図について様々な憶測が出ている。

熊本・赤牛のPR狙ったものの、まだ売れず

「店にも客を選ぶ権利はあるわな」「これはうまい作戦だ」と、理解を示す声はある。しかし、「炎上商法かよ」「なんか商材売ってるサイトみたい」「企業イメージが悪くなるだけと思うんだけど」などと、疑問や批判の方が多い。

では、いったいどんな意図で、このようなPRをしたのだろうか。

この店のオーナーシェフをしている川添賀一さん(44)は、取材に対し、次のように告白した。

「熊本の赤牛は、生産が少ないので、宣伝して地元に貢献しようと思いました。そこで、値段はいくらにしようかと考え、『そうだ、神戸牛や松阪牛より高くしよう!』と思い付きました。とてもおいしい赤牛で、ローストビーフにぴったりと絶対的な自信があったからです。そして、その値段を付けましたが、まったく売れませんでした。おいしくなかったからではなく、値段が高かったからでしょう。では、これを食べられる人たちはどのくらいの年収かと考えて、2000万円なら余裕で食べられると考えて、宣伝する名目でサイトを作りました」

そうした狙いのため、2000万円以上でないとダメなわけではないという。そのよさが分かるなら、どんな所得階層の人にも食べてもらって構わないそうだ。店では、1000円のランチなどを出し、だれでも歓迎しており、ローストビーフは時間がかかって店では出せないため、ネットだけで売っているとしている。

サイトの宣伝効果については、12月12日昼過ぎまでにネット通販業者から試食用に1回注文があっただけで、まったく売れていないと明かした。電話やメールは、2日間で20件ほどあったが、「マイナス12個くれ」といったイタズラばかりだといい、「日本人の道徳観はこれだけ落ちたかと、不愉快でした」と漏らしていた。

【私の論評】アベノミクスが信任された今、この企画、これが成功するかしないかは、別にして新たな時代の先鞭をつけるものになるかもしれない(゚д゚)!

このサイト『Funny Restaurant 犬とレストランとイタリア料理』と銘打っていながら、ここ数年ほとんどレストランの話題など提供していませんでした。サイトの開設当時は、レストランの運営など担当していましたから、その話題も提供していましたが、最近でもっぱら時事問題ばかり掲載してきました。

本日は、久しぶりにレストランの話題を提供させていただこうと思います。そのなこともあり、上の記事を掲載させていただきました。

さて、実際に、上記の記事にある、サイトを訪問してみました。実際訪問してみたところ、この上の記事に掲載されていた写真は、以下のように変わっていました。

http://roastbeef-kawazoe.com/


「年収2000万超の違いのわかる皆へ」、「貧乏人お断り」という文言が消えていました。やはり、ここまで掲載すると露骨だし、さらに批判があったり、からかいもあったため、消したのだと思います。

そもそも、この販売の仕方には、二つ程疑問があります。

まず、第一に、やはりこのようなキャッチをつけるのは、誤りであったと思います。お店でも、通販でも、無論ターゲットは想定はしますが、だからといって、自分たちが提供したいターゲットをあからさまに、明示して、それ以外はお断りなどとするのは、販売する側の奢りであり、とんでもないことだと思います。

無論、ターゲットを設定して、そのターゲットに向けて、そのターゲットに対してベネフィットを想定ししてそれに対して、解決案(ソリューション)を提供するのは当然のことではありますが、こうした想定は、あたることもありますが、外れることもあります。外れたときには、修正しながら販売するというのが普通です。


そうして、経営学の大家のドラッカー氏は、予期せぬ顧客を見逃さないことや、購入しない顧客の動向にも目を配るべきと提唱しています。

私も、そうすべきものと思います。確かに、これだけ高い食料品であれば、顧客は高所得層に限られるかもしれません。しかし、そうではない顧客も存在するかもしれません。

たとえば、普段はこのような高価なものを口にしない人でも、肉食好きで本当に美味しいローストビーフを食べたいと思っている人が、病気を患って余命1年などと、宣告されたとしたら、まだ元気で味覚がおかしくならないうちに、食べてみようと思うかもしれません。

あるいは、食育などに興味のある人たちの集まりがあったとして、その人達が本当に美味しいローストビーフを自分や自分たちの子供に食育の一環として、このようなものを食べさせてみたいと考えるかもしれません。そうして、大勢の人々が集まって、一切れずつでも試食の機会をつくろうとするかもしれません。大勢で注文すれば、個々人の負担は少なくてもすみます。

上記は、思いつきで掲載してみたのですが、他にも予期せぬ顧客が存在するかもしれません。こうした顧客を発見した場合、そうした顧客層を開拓するなどということも十分考えられます。

それと、ドラッカーの提唱するように、購入しない顧客層についても十分目を配るべきです。ドラッカー氏は、デパートの衰退の原因の一つとして、デパートで購入しない顧客の動向を見なかったことをあげています。

デパートの多くは、デパートで購入する顧客にばかり注目して、それ以外の顧客をみることをしなかったため、多くの顧客が、ショッピングセンターや、モールで購入するようになった理由を知ることなく、ますます減少する顧客の情報ばかり集め、その人々に対する研究をして品揃えなどするようになったため衰退するに至ったと警告していました。

消費税見送りと、アベノミクスで日本のデフレからの脱却も近い?


このような高給ローストビーフも、購入する顧客以外の情報にを気を配るべきと思います。現状では、安倍総理が主張しておられたように、「アベノミクスの信任」を得るための選挙でもあり、ご存知のように与党は、衆議院選挙で大勝したため、これから景気が良くなる可能性は十分にあります。

これから、このような高いローストビーフを購入する顧客以外も、飲食にももっとお金をかけるようになる可能性が高いです。そうなると、いままではこのようなものを購入しなかった高所得層も抵抗なく購入するようになるかもしれません。

その意味では、今の時期にこのような商品を売り出すことは、少しタイミングが早かったかもしれませんが、かといって時代の趨勢から全く離れているということもなく、先鞭をつけるという意味で決して悪くないタイミングだったと思います。

しかし、このレストランのシェフは、そこまでは考えていなかったと思います。そこまで、考えを巡らせていれば、もっと良い販売方法を企画できたと思います。

ローストビーフ・サンドは欧米では保存食料の使い回し
それと、もう一つ疑問に感じたことがあります。それは、通信販売での提供ということです。このブログでも、ブログを創設したばかりの頃は、レストランの話題も掲載しており、ローストビーフのことも話題にあげていました。そのため、私自身もローストビーフという食べ物については、多少は知識があります。

その多少の知識の範囲でも、ローストビーフはどのタイミングでいただくと最も美味しいかはわかります。そのタイミングとは、やはり焼きあがった直後、オーブンから取り出し、数十分程度も冷まして、ほんのりあたたかみが残っているものを切り分けた直後が最も美味しいです。

欧米などでは、家庭で、ローストビーフをつくると焼きあがって、冷ました直後のものをその夜に食べられる分だけ切って、より分けて、残りは冷蔵庫などに格納して、保存食料として使います。この保存食料としての、ローストビーフを出来たてのものと区別して、コールド・ローストビーフという場合もあります。

大体一週間程度で、使いきります。食べ方としては、いろいろあります。それこそ、薄く切って、フライパンでさっと火を通して、それこそビーフステーキのようにして食べるとか、あるいは、サンドイッチにするとか、いろいろ使い回しをします。ローストビーフ・サンドは、あくまでこのコールド・ローストビーフを用いるものであり、これをつくるためにロースト・ビーフを料理するということはありません。

コールド・ローストビーフと、ローストビーフでは、味に雲泥の差があります。やはり、出来たてのものが本当に美味しいです。日本の家庭では、ローストビーフを焼くという習慣はほとんどありません。結婚式の披露宴などの祝い事にも、コールド・ローストビーフが出されることもありますが、まずは出来たてのローストビーフが出されることはほとんどありません。スーパーなどで、販売されるのもコールド・ローストビーフです。

少し前置きが長くなってしまいましたが、通信販売で販売するとすれば、無論コールド・ローストビーフになると思います。しかし、これでは、本来のローストビーフの美味しさを提供することはできません。ここがもう一つの疑問なのです。

せっかく、最高の品質の材料を用い、時間もたっぷり使い、最高のロースト・ビーフを作っているにもかかわず、それを通販で販売するということに非常に疑問を感じるのです。先に、コールド・ローストビーフは、出来たてと比較すると格段に味が落ちるということを掲載しました。

このサイトを運営しているレストランのシェフもそのことは知っていると思います。おそらく、ある程度のグレードの肉を使ってローストビーフの焼きたてを提供すれば、さほど高い肉ではなくても、かなり高級な肉を使ったコールド・ローストビーフよりはるかに美味しいと思います。

このシェフは、コールド・ローストビーフでもかなり美味しいものを提供しているのでしょうか。それにしても、そのあたりはサイトを見ても、何も説明されていません。このあたりが非常に疑問です。

このロースト・ビーフが売れない理由はこのあたりにも原因があるのではないでしょうか。

おそらく、日本人はあまり出来たてのローストビーフを食べたことのある人は意外と少ないかもしれません。ただし、出来たての近い味を提供するレストランもあります。それは、保温装置のついたワゴンにローストビーフの固まりを入れて、焼きたて直後の状態を保存し、顧客のテーブルの近くまで行って、その場で顧客に切り分けて提供する方式です。

言葉で説明すると長くなってしまうので、下に写真を掲載します。下の写真は、保温装置のついたワゴンの上で、ローストビーフを切り分けている写真です。このワゴン、蓋をすることができます。中に保温装置がついており、オーブンで焼きあがったばかりのものをこのワゴンの中に格納し、お客様のテーブルの近くまで持って行き、その場で切り分けてお客様に提供します。


その場で切り分けるため、本当に焼きたてのものをすぐ食べるのと近い味を提供できます。ローストビーフは長時間ロースト(蒸し焼)してあるため、脂分がかなり落ちていますので、かなり食べやすく、細身の女性でも2キロくらいなら、楽に召し上がることができます。


私自身は、ローストビーフは、焼きたてを冷まして、食べごろになったのが最高に美味しいと思います。どんなに良い材料をかけて、手間暇かけて調理したとしても、コールド・ローストビーフでは、味の良さが半減してしまいます。

だから、通信販売には疑問符がつくのです。いくら美味しいものでも、コールド・ローストビーフの通信販売では、自宅で焼いたものよりは、格段に劣ると思うのです。

これからの季節、ローストビーフを調理したり、召し上がったりする機会も多いと思います。ある程度グレードの高い肉を用意し、自宅で焼けば、この通信販売のような高価のものと同等かそれ以上の味のものを召し上がることができると思います。

以下に、このブログに過去に掲載したローストビーフの作り方の記事のURLを掲載します。
簡単なローストビーフの作り方

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事で簡単にできるローストビーフのレシピを掲載しました。これからの季節、自宅でローストビーフを焼けば、経費も低く押さえられますし、何よりも良いご馳走になると思います。1~2回くらい、安い肉で実戦してみれば、要領がわかり、誰にでも簡単にできます。是非挑戦して見て下さい。

少し話が脱線しましたが、本日紹介した、超高価なローストビーフの通信販売、少し前まではデフレで景気が落ち込んでいたので、とても考えられないような企画でしたが、今回の選挙をでは与党が大勝利10%増税もスキップされ、おそらく8%:増税による経済対策もなされると思います。

そうなると、本格的に景気が良くなることもが十分予想できます。そうなれば、今回紹介したような、超高価なローストビーフの販売企画なども珍しいものではなくなるかもしれません。

そのようになる前から、もっと飲食にお金をかけるようになる人が大勢出てくるようになると思います。そうなれば、ここまで高価なローストビーフでなくとも、上で紹介したようなワゴンサービスをさらに拡張したようなサービスも成り立つようになるかもしれません。

欧米では、かなり大きなスチームオーブンがあり、一度に数十羽の鶏や、数十個もの牛肉をローストし、ローストした後は、スチームオーブンで、温蔵できるような巨大オーブンがあり、来店したお客様に、いつも出来たてのものを提供できるようにしているレストランなども存在します。

ものの値段など、原材料や、人件費を安く抑えることができれば、いくらでも安くできます。本日このブログで、紹介した高価なローストビーフも、現在の枠組みの中で考えているから高価でないと提供できないですが、その前提を、これと同じような品質の肉牛を大量に飼育できて、原材料として安価に提供できるようにしたり、調理も大量に一度にできるようにして、自動化すれば、かなり低価格にすることも可能になると思います。

10年もかけて、これに取り組めば、同品質のしかも出来たてのものをお客様に従来の半分とか、1/10で提供できるかもしれません.

そうなると、2000万以上の年収の人でなく、もっと多くの人々に保存食品のコールド・ローストビーフではなく、出来たてのローストビーフを提供できるようになるかもしれません。

最近では、熟成肉などいまさらのように人気ですが、欧米では高級レストランでは熟成肉を出すのがあたり前でした。そうして、コールドではないローストビーフ、無論熟成肉のローストビーフなど、味わった人は、日本では意外と少ないです。

日本でも美味しいローストビーフを手軽にいただける時代は来るか?

そのようなものを提供できるようになれば、全く新しい需要を呼び起こすことができるかもしれません。そうして、新たな市場を創りだすことができるかもしれません。

しかし、このようなことを実現するための、大きな条件があります。それは、少なくともデフレではない状況です。デフレであれば、人々は飲食に新しさを求めるのでなく、美味しさの中にも、節約を求めます。

そのような時代には、今回この記事の冒頭で紹介したような、超高価なローストビーフが売れて、事業になるということはなかなか考えられません。しかし、デフレから脱却できれば、このような超高価なものも売れるようになるでしょうし、上で私が述べたようなこともできるようになる可能性も高くなります。

そうして、今回の安倍総理の大勝利によって、アベノミクスは国民の信任を得ました、安倍総理が8%増税による経済の悪化に対して手を打ち、必要ならばさらに金融緩和を行うことなどによって、日本はデフレから脱却するどころか、成長軌道に乗る可能性も十分あります。

そうなれば、上で述べたような新たなチャレンジもまた可能になることでしょう。そんなときには、上の超高価なロースト・ビーフの企画なども、目立つものではなくなることになるでしょう。その意味では、この企画、これが成功するかしないかは、別にして新たな時代の先鞭をつけるものになるかもしれません。

それにしても、このような試みがなかなかてきなかったのが、デフレの時代です。デフレから脱却できれば、飲食の分野でも、このような新たな試みがどんどんなされるようになり、皆さんの選択肢も増え、財布の紐も緩むというものです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年12月21日土曜日

社員が一緒にランチを食べると生産性が上がるという実験結果―【私の論評】テンフォー(オーディンフーズ)の社食ランチは300円でかなりリーズナブル、コミュニケーションの円滑化にもかなり役立っている、ありがとう佐々木シェフ(゚д゚)!

Life Hackerより


大きな会社で働いていると、一緒に働いている人のことを忘れてしまうことがあります。そんな時は、たとえ話し合うような仕事がなくても、他の人たちと一緒にランチを食べることで、生産性が高まりやすくなります。とりあえず大きなテーブルでランチをしましょう。

生産性を分析するSociometric Solutions社によると、社員がみんなで一緒にランチを食べると、コミュニケーションはより活発になります。より寛げるような席にしたところ、その効果は特に顕著でした。

究極のランチ交流において、テーブルのサイズは重要です。Sociometric Solutionsは、オンラインの旅行会社で会社のIDパスにセンサーを埋め込み、職場での行動を追跡しました。休憩スペースには、4人がけのテーブルと、12人が座れる長テーブルがありました。長テーブルに座った社員は、その日のランチ後に、36%多く他の人とコミュニケーションをしました。また、長テーブルに座った人同士の結びつきも強くなりました。この会社でリストラが起こった時、長テーブルに座っていた人は30%多く抵抗しました。

この結果は特に驚くべきことではありません。結局、人間は社会的な生き物です。会社が時差ランチを導入していたり、単純に同僚と一緒に食事をすることはそんなに重要ではないと思っている場合は、会社の仲間と一緒に食事をすることについて、考え直してみる価値がありそうです(必要であれば、上司とも一緒に)。

【私の論評】テンフォー(オーディンフーズ)の社食ランチは300円でかなりリーズナブル、コミュニケーションの円滑化にもかなり役立っている、ありがとう佐々木シェフ(゚д゚)!

上の記事に出ていたようなランチは、もううちの会社では随分前から実施しています。昼ごはんは、業務の都合で外食する人は別として、社内の会議や打ち合わせスペースで皆で一緒に食べるようにしています。

当社社屋は、三階建てですが、3階の役員会議室、その他2階、1階の打ち合わせスペースを用いて食事をします。三階は、役員会議室で、ぎゅうぎゅう詰めにすると、25人くらいは食事ができます。2階の打ち合わせスペースでは9人、1階のスペースでも、6人くらい、テーブルを増やせば、もっと大人数で食事ができます。このどのスペースで食事をするかは各人の自由ということにしています。

そうして、昼食は外から購入たり、お弁当だけではなく、当社内でつくっています。もともとは、レストランも運営していましたから、そのレストランのシェフが毎日ランチをつくります。手の空いている人は、お手伝いをします。ランチ代は、一食300円となっており、後でランチの写真をおみせしますが、かなりリーズナブルです。それから、お弁当を持参した人や、外部で購入した人も、原則としてこれらのスペースで食事をすることにしています。特に強制はしていないので、必ず社食でなくても、お弁当や場合によっては外食も可です。

ただし、社内で食事をするときは、自分の机ではなく、必ず役員会議室か、打ち合わせスペースでいただくようにしています。これによって、社内の人とは、すくなくとも週に1~2回くらいは、誰とでも話しができるという貴重な機会になっています。

また3階では、日々創業者でもある会長が食事をされますので、創業者の話しを直接聴いたり、質問できるようになっています。だから、何か創業者の話しを聴きたいと思えば、3階で食事をすれば、その機会は誰にでも公平にあるということです。私などは、いつも3階なので、今では、会長の隣は会長秘書、その隣は私という具合に定例化されてしまい、少し遅れて行っても、他の席は満杯でも、そこの席だけは空いているという状況になっています。       

下の写真は、日々料理を作っていただいている、佐々木シェフです。

佐々木シェフ リストランテ・ル・ブォンにて

この佐々木シェフ、このブログを長い間ご覧の方々は、ご存知でしょうが、以前当社が運営していた、イタリアンレストラン、リストランテ・ル・ボンのシェフです。

リストランテ・ル・ブォンはこのブログにも掲載したように、閉店しましたが、佐々木シェフは、現在では、ピザ・テンフォーの商品開発ならびに、社食をつくるので大忙しです。

社食といえば、カレーライス、カツどん、親子丼などシンプルなものを思い浮かべがちでしょうが、そうではありません。これは、言葉で説明するよりは、現物をご覧いただいたほうがご理解いただけると思いますので、下に写真を掲載させていただきます。

昨日の社食
上の三皿は、左から鶏肉(下はコロッケ)、真ん中は牛肉,右はなぜか熊肉はちみつ漬けです。なにやら、佐々木シェフがどこからいただいたものです。

12月6日の社食
カルボラーナと、右の皿は鶏肉グラタンです。

12月3日の社食
右下の汁物は、若鶏半身の濃厚スープです。

11月26日の社食
右下汁物は、鮭三平汁です。

11月23日の社食
寒い日だったので、一番左下は、おかゆです。

11月22日の社食
この日のメイン・ディッシュは左上の皿のロースト・チキンです。

11月17日の社食
いくら丼です。上の真ん中の鉢に入っている、いくらを左下のどんぶりに入っているご飯にかけて食べました。これは、ちなみに、たまたま社長が釣ってきた、鮭のお腹に入っていたものです。社食ですから、このようなことが時々あります。

11月16日の社食
鮭ステーキです。これは、上の写真のいくらと同様、社長が釣ってきたものです。ごちそうさまです。社食では良く、うちでとれた米だとか、野菜だとか、イカだとかとか、社員などがもってきたものが、食卓にのぼったりします。

11月10日の社食
右上の皿は、鶏肉のシチューです。黒いお椀は、デザートがわりの、お汁粉です。この日は、茶碗蒸しもついています。

10月22日の社食です
カレーライズです。カレー以外にもいろいろついているのが嬉しいです。

10月12日の社食
ステーキのワンプレート・ランチです。

10月6日の社食
いろいろなものが少しづつついた、ワンプレート・ランチです。いろいろついていますが、アップルパイや、アスパラの下は、スペアリブです。

9月6日の社食
たまには、幕の内弁当なんてのもあります。

さて、上記は適当にピックアップしたもので、特に美味しそうなものを選んだわけではありません。それにしても、昼に毎日このような昼食をとれる、それもかなりリーズナブルなお値段で食べられるということは本当に幸せなことだと思います。

それに、多数のおかずを少しづつ盛り付けるために、ワン・プレートにしたり、場合によってはお弁当形式にすることもありますが、日々ほとんどが、一つのおかずは一つの鉢というように、手間のかかる和食の基本を踏襲しています。

さて、上の記事では、「長テーブルに座った社員は、その日のランチ後に、36%多く他の人とコミュニケーションをしました。また、長テーブルに座った人同士の結びつきも強くなりました。この会社でリストラが起こった時、長テーブルに座っていた人は30%多く抵抗しました」としていますが、当社の場合はどうなのでしょうか。

当社の場合、長い間このような習慣を続けていますから、前の状態がどうだったのか、あまり覚えていないですが、確かにコミュニケーションは良くなったと思います。それに、同じ釜の飯を食うという諺どおりに、連帯感も生まれると思います。これを、普通の会社のように元に戻してしまえば、コミュニケーションも低下し、生産性も落ちると思います。他の会社での、社員のコミュニケーション不足をなげく酷い内容の記事など、サイトでも良くみますが、当社にはそれほど酷い事例はありません。

当社の人事では、社食について、採用が本決まりになった状態では教えてはいるようですが、応募したばかりの学生さんに教えていないようです。これだけのことをしているということで、知らせるべきと思います。食に携わる会社である当社が、日々昼食に注力を注いでいるということは、おそらく多くの学生さんに好感をもっていただけるものと思います。

300円で、日々これだけ食べられるということになれば、魅力を感じる学生さんもいらっしゃるかもしれません。それに、実際会社に入って、ひとり暮らしなどすれば、日々この昼食を食べていれば、夜などあまり食べなくても、栄養不足になるということはないと思います。実際、当社の若手社員で、には栄養不足と思われるような人はいません。

それにしても、日々こうしたメニューを提供している佐々木シェフには、本当に有難うございますといいたいです。いくら同じ釜の飯を食うとはいっても、あまり美味しくないものでは、良い効果がでるとは思えません。しかし、当社の社食は、美味しくないものどころか、これだけ日々手間をかけて作っていただけるのです。彼は、あまりスピーチ能力等が長けた人ではありませんが、それを補って余りあるほどの愛情を感じます。

いくらもともと、プロだとはいえ、食べる人たちに対する愛情がなれければ、日々これほどのことができるはずがありません。そうして、これは何にも増して、素晴らしいコミュニケーションです。コミュニケーションというと、スピーチ能力が長けているとか、説得力があるとかなどを思い浮かべがちですが、これはコミュニケーション能力のほんの一部でしかありません。話がうまくても、実はコミュニケーション能力がない人など大勢います。話を聴いた、感動しただけでは何も変りありません。

話術は、情報の伝達方式の巧拙をいうだけであって、必ずしもコミュニケーション能力の巧拙をいうわけではありません。コミュニケーションとは、情報の伝達ではなく、その結果として、人々の行動や心の持ちようそのものを変えることです。コミュニケーションがどうのこうのと言っている会社が多いようですが、このコミュニケーションほど誤解されているものはありません。

コミュニケーションは、いわゆる報告・連絡・相談をまめにやれば、良くなるということはありません。コミュニケーションが成り立っていなければ、いくら報告・連絡・相談をまめにやっても、人々の行動を変えたり、心を変えたりすることはできません。そもそも、コミュニケーションとは、一人の人間から、他の人間に一方的に伝わるものではありません。それは、私たちの中の一人から、私たちの中のもう一人に伝わるものです。

コミュニケーションを深めるためには、何よりも経験の共有が不可欠です。そうして、その経験の共有として、もっとも身近でわかりやすいのは、やはり、同じ釜の飯を食うということだと思います。コミュニケーションを小難しく捉えるのではなく、深めたかったら、一緒にお酒を飲むとか、それが難しければ食事をするとか、それも難しければ、一緒にお茶でも飲めば良いのです。そうして、それ一回こっきりすませるのでなく、出来うる限り何回も一緒にするのです。これで、コミュニケーションが深まらないはずがありません。そうして、どんな話しでも、くだらない話でもして、そうはいいながら、自分や相手の主義・主張、考え方を理解し、理解したならば、それだけではなく、行動や心のありようを変えることが本当にコミュニケーションが成立したということです。

本日は、番外編もあります。

以下の写真は、今夜のうちの食事です。


これは、親戚が送ってもらった、牡蠣と北寄貝を料理したものです。牡蠣は酒蒸しにしました。北寄貝は、サラダにしました。サラダのドレッシングは、自宅で作ったもので、バルサミコ・バター・ソースです。このほかにも、お酒も少々いただきました。牡蠣と日本酒の相性は抜群です。無論、酒蒸しにする前の、生牡蠣もいただきました。

とても美味しかったです。人間の幸せなんて、意外とこのようなところにあるのかもしれません。日々特に、コミュニケーショを通じるべき人々と一緒に食事をして、たまには、美味しいものを食べて、それもなるべく大人数で食べられるということが、人間にとって最も幸福なことではないかと思います。

私は、日本の人々が、日々このような食事ができるように、日々努力するのが私たち飲食業にあるものの責務であり、使命だと考えています。自分が本当に幸せな食事をしていなければ、本当の意味でお客様の気持ちなど理解できるものではありません。意図して、意識して、なるべくこうした機会を多くするのが、飲食業に従事するものの努めであると思います。

これからも、当社ではこのような昼食をさらに、より大きな実りのあるものへと日々繰り返していこうと思います。

そうして、一人でも多くのお客様に、飲食を通じて幸福感を味わっていただきたいものです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年9月9日月曜日

夜勤バイトのほうが高給!? 土地家屋調査士の苦悶―【私の論評】ちょっと待ってくれ、過去20年間デフレだったことを忘れていないかい!デフレは、士業の大敵であることを!

夜勤バイトのほうが高給!? 土地家屋調査士の苦悶

お客様の声を聴く土地家屋調査士(左)

難関試験を突破するために、多くの時間とお金を費やした「士業」の先生方は、今、悪夢の真っ只中。報酬単価は下がる一方、新規の顧客もなかなか取れない。資格さえ取れば一丁上がりも、今は昔。彼らの窮状を覗いてみた。

【土地家屋調査士年収360万円(バイト代込み)】

◆本業よりもバイトで稼ぐ本末転倒な収入構造に、頭の痛い日々が続く

「お恥ずかしい話なんですが、周りに内緒で週4回、仕分けのバイトを夜勤でしてますんや。月の収入は本業とバイト合わせて30万円あるかないかっちゅうとこですわ」

 自嘲気味に頭をかきながら、今の生活を語ってくれたのは、高木正道氏(仮名・53歳)だ。高木氏はつい5年ほど前まで、関西地方の中規模都市にある土地家屋調査士の事務所で社員として働いていた。当時の年収は500万円を超えていたのだが、なぜ、安定を捨ててまで独立して辛酸をなめることになったのだろうか。

「見通しが甘かったとしか言えへんですわ。この職業は不動産屋との結びつきが濃いんです。でも、業者への営業がホンマに苦手で何回か接待したんですが、それまで勤め人時代に付き合いがあった不動産屋もガラッと態度が変わりよって、上から目線。周りの調査士は何度も頭を下げて仕事をもらっているみたいですが、僕にはどうにも不向きやったんです」

 土地家屋調査士は土地や家屋の登記をする仕事だ。月に4、5戸の登記をすれば30万円ぐらいの収入になるのだが、現在は土地家屋調査士の数が増加して飽和状態に。さらに価格破壊が起きて、10年前の半額で請け負うケースもあるという。なかにはリベートを営業マンに支払う者までおり、弱肉強食の混沌とした業界になっているのだとか。

「デベロッパーと付き合って新築マンションの登記を請け負えば、ン百万円と入りますが、僕にはそんな案件回ってけぇへんですしね(苦笑)。土地の測量と登記をやろうとしたんやけど、測量は自分一人ではできへん。だから社員を1人雇ったのが負の始まりやった」

この記事の詳細は、こちらから(゚д゚)!

【私の論評】ちょっと待ってくれ、過去20年間デフレだったことを忘れていないかい!デフレは、士業の大敵であることを!

土地家屋調査士の徽章


土地家屋調査士(とちかおくちょうさし)とは、測量及び不動産の表示に関する登記の専門家のことであり、他人の依頼を受けて、土地や建物の所在・形状・利用状況などを調査して、図面の作成や不動産の表示に関する登記の申請手続などを行います。土地家屋調査士の徽章は、五三の桐の中央に「測」の文字です。

アベノミクスの、異次元の金融緩和が実施されてから、株価や土地などの資産価格は上昇ぎみといわれていますが、上の記事のような事実をからみると、まだまだ、土地など価格があがっているにしても、比較の上で、あがっているというだけで、それが、人々のマインドを刺激し、土地の売買が頻繁になるという状況ではないようです。資産価格などについては、土地家屋調査士の仕事が増えるようでないと、まだまだということだと思います。



土地家屋調査士に限らず、いわる士業といわれる方々の事業が不振です。公認会計士も大変だという話をうかがったことがあります。それでも、公認会計士の場合は、税理士もできますから、まだ良いほうです。とにかく、公認会計士も上場企業のような大きな会社の仕事は激減しています。まあ、士業であまり変わりないといえば、お医者さんくらいなものでしょうか?

これは、本当にはっきりしています。とにかく、いわゆる士業といわれる人々、一部の例外を除いては、本当に仕事がなくて大変です。独立の夢を見て、それなりに難しい試験にチャレンジして、士業の資格をとても、仕事がないということではどうにもなりません。それに、一回あたりの仕事の単価も下がっています。

華麗なる女子アナの転身(゚д゚)!

どうして、こんなことになってしまうのでしよょう。でも、これは、はっきりしています。その理由は、20年にもわたって、続いたデフレです。特に、15年間はデフレ気味ということてばなく、完璧にデフレになってしまいました。

デフレになれば、モノの値段がさがり、お金の価値があがります。そうして、多くの人の賃金も下降気味、もしくは下降してしまいます。そうなると、土地や家屋の価格も下がります。そうなると、あわてて買わなくても、ゆっくり買えば、同じお金であれば、安く買えるか、もっと広い土地や家屋が変えます。必然的に、土地・家屋の売買は減りますから、土地家屋調査士の仕事は減ります。

何も、難しいことはありません。単純な事実であり、これ以外に理由はありません。それに、考えてみると、土地家屋調査士の仕事は、他の仕事と比較すると、確かに頭は使うのですが、その頭のつかいかたが、定型化していて、どの調査士もいわゆる差別化をつけるのがかなり困難です。

これが、医師や弁護士などであれば、同じ外科医や内科医といっても、かなり差別化をつけることができます。特に、これらの職業の場合、不景気だからといって、病気が減るとか、犯罪や揉め事が減るということはありません。だから、直接不景気によって、仕事の多い少ないが決まるわけではありません。まあ、無論これらの仕事だって、あまりデフレが続けば、多くの人が、金がかかるので、ちょっとやそっとの病気や、揉め事などでは、医師や弁護士に頼ることをしなくなり、多少は減るとうこともあるかもしれません。

建築士なども、デフレになれば、仕事は当然減ります。ただし、建築士などは、同じ建築士とはいっても、たとえば、アート的感覚が優れた人なら、かなり差別化をつけられます。あるいは、人間工学的に優れた家屋や、オフィスをつくることができま、これもかなり差別化をつけやすいです。

しかし、土地家屋調査士、税理士、公認会計士、中小企業診断士、司法書士、社会保険労務士などの士業の場合は、仕事が定型化しているので、かなり景気には左右されます。特に、同じ士業でも、医師や、弁護士などとは異なり、法律で、資格のある人だけ、仕事ができるような分野とは異なる資格による、士業ということになれば、デフレになれば、仕事がなくなり、ほとんど資格の意味すらなくなります。こういう資格としては、たとえば、調理師などです。

中小企業診断士女子

調理師免許がないと、飲食店で調理をしてはいけないなどということはありません。資格があろうが、なかろうが、料理の腕前が良くて、それを認めてくれるところが、あれば、資格があってもなくとも勤められます。

いずれにせよ、デフレが士業ビジネスを脅かす存在てあることは、はっきりしています。そうして、士業といわれる方々の仕事がなくなれば、この方々も消費を減らさざるをえなくなり、そうなるとますます、不景気は続くということになります。

女性医師
これは、士業をたまたま例にあげたのですが、これと同じことは会社のサラリーマンだってあてはまります。様々仕事に適応できるような職種についていると良いですが、一つの仕事に特化して、定型化している仕事についている人は、デフレなどで不況になれば、すぐに影響を受けてしまいます。


デフレに影響を受けたくなければ、士業であれば、医師、弁護士など、仕事の幅、奥行きが広い専門職につくか、資格などとは関係なしに、知識社会に対応して、新たなビジネうを生み出す仕事とか、さまさまま仕事を素早く学び取る力を持っていて、すぐに適応できるなどのことが肝要になると思います。

女性弁護士

それにしても、とにかく、デフレを解消しなければ、士業をはじめとして、多くの人が似たような悲惨な目にあうわけですから、まずは、デフレを解消することが何にも増して、緊急の課題です。

それにしても、いろいろなアンケートなどをみると、来年4月からの増税に対して、「やむなし」とする人々の数が未だに結構存在するという事実に驚きます。

来年4月時点では、デフレが解消されている見込みはほとんどありません。その時点で、増税すれば、デフレがさらに継続することになります。そうなると、税収は減り、財政再建もままならなくなります。これは、過去の二度の増税でもそうでしたし、直近では、EU諸国のイギリス、スペイン、ポルトガル、イタリアなどの国々がまさにそうでした。

こうしたことからも、来年4月の時点での増税は絶対にすべきではありません。士業の方々も、大反対すべきです。とにかく、デフレが15年も続いているなんて異常です。士業方々が、普通に仕事ができるのが、まともな状態です。今は、まともではありません。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2013年3月26日火曜日

「マルチタスク習慣」は日常生活にどう影響するか―【私の論評】レストランはマルチタスクの一大決戦場だ!!これなしに成り立たない!!

「マルチタスク習慣」は日常生活にどう影響するか:



心理学の研究ではこれまで、マルチタスク人間を肯定する結果が出ていませんでした。ほとんどどんな場合でも、2つのことを同時にやろうとすればパフォーマンスが低下します。例外とされているのは、音楽を聴きながら別のタスクをするケースですが、その人の性格や音楽の種類によっては、やはりほかのタスクの妨げになるようです。ところが最新の研究で、場合によってはマルチタスク派が実生活で有利になる可能性が浮上しました。

この記事の続きはこちらから!!



【私の論評】日本のレストランはマルチタスクの一大決戦場だ!!これなしに成り立たないし、心理学のマネジメントへの適用は弊害のあることもある!!


上の記事、結びに「例えば、書類作成の最中などであっても、音に気がつきやすい傾向のある人がいたとしましょう。この人は、騒がしいオフィス環境であっても、メールの受信音を聞き逃す可能性が低いでしょう。また、運転中に、警察車両のサイレンやランプに気づきやすいのではないでしょうか。このような仮説は成り立つものの、筆者の知る限りでは、それを検証した実験はまだ行われていません」とありますが、検証した実験はないというのは本当でしょうか?これは、実験で実証されていないというだけで実は世の中にゴマンとあるのではないかと思います。

上の記事ある意味、はっきり言ってつまらないです。マルチタスクについては、以前からライフハックにはいろいろな形で掲載されてきました。そのたびに思ったのですが、本当のマルチタスクは百害あって一利なしです。しかし、実質上のマルチタスクが効果をあげている場合もあるし、マルチタスクなしには、競争に勝てない現場もあります。心理学者はもとより、こんな当たり前のことになぜ多くの人々が気づかないのかとかねてから思ったので、本日はそのことについて掲載させていただきます。

ものを考えるときは、一度に二つ以上のことを考えるのは不可能です。考えているように思っても、そうてはありません。しかし、ものを考える以外の事柄、特に作業については複数を並列して行うことは十分可能です。それをマルチタスクと呼ぶことができるなら、その典型事例は、レストランです。

リストランテ・ル・ブォンの厨房

以前、私は100席以上もあるレストランを担当していたときもあります。このブログの昔からの読者の皆様であれば、イタリアン・レストランである、リストランテ・ル・ブォンのことは覚えていらっしゃると思います。そのレストランを担当していたときの経験から、レストランはマルチタスクで動いているということができます。というより、マルチタスクでなければ、成り立ちません。競争に負けてしまいます。

昔、タイに長期滞在していた同僚が、その頃のタイのマクドナルドのことを語っていたことがあります。それは、タイのマクドナルドの従業員はそれこそ、完璧にシングルタスクをしていたということです。たとえば、コーラなど清涼飲料水を注ぐ係りの人は、そればかりやっていて、レジ係はレジ係で、常に同じ行動を繰り返していたというものです。その同僚も当時レストランを担当していましたが、その光景は実にコミカルに見えたことを語っていました。

タイのマクドナルド
その頃のタイは、人件費も安かったので、そのようなことができたのだと思います。現在では、そのようなことはないと思います。そうして、その同僚が語っていたことの背景には、昔から日本のレストランの厨房はマルチタスクであったことがあったと思います。

私自身もレストランを担当したときに、厨房の中を点検したときなど、まさにマルチタスクができなければ、レストランは成り立たないことを身を持って知りました。そんなこと当然ですね。1人や、1卓だけのお客様のためにだけコックが料理を作っていたら非効率この上ないことになります。

注!!リストランテ・ル・ブォンにはこんなセクシーなウエイトレスはいませんでした(笑)!!以下同じ

複数の卓の料理を数人で一度につくることはいうまでもありません。厨房では、仕込み作業がありますが、それを開店前に実施して、とにかくお客様がきたらすぐに、料理ができる状態にしておきます。ローストビーフなど、早いうちに大量に焼成しておいて、保温器に入れるなどのこともします。それに、スープのもととなる、フォンド・ボーなど一日中に煮込んでいます。そうして厨房にも役割分担がありますが、洗い場などは別にして、役割分担をしていても、注文が立てこんでくれば、全員が複数の作業を並行して行うのは当たり前になります。

こんなことは、家庭でも同じだと思います。たとえば、ご飯を炊いたり、オーブンで何かを焼きながら、フライパンで他の付け合せなどを調理したり、サラダを作ったりと同時並行でマルチタスクで料理をするのは全く当たり前のことと思います。


レストランで、こうしたマルチタスクを行わなければ、レストランそのものが成り立ちません。これは、厨房のことなのですが、ホール係だって同じことです。余程の最高級レストランの個室でのお客様などは別にして、普通のレストランなら、複数の卓を担当します。コースメニューの場合は、複数の卓の水を出したり、ワインを出したり、皿を下げたり、新たな料理を出したり、最後にはデザートを出したりと、複数の卓の複数のお客様の様子をうかがいながら、肉の焼き加減などのお客様の要望を厨房に伝えなければなりません。これって、立派なマルチタスクではありませんか?

このようなマルチタスクは、別レストランでなくても、宅配ビザでも同じことです。店舗のチーフは、作業しつつも、現在の宅配車がもどってくる時間も計算にいれながら、各方面の注文をまとめます。同じ方向の注文をいくつかまとめて、車両に搭載できるようにすれば効率的です。しかし、それにも限界があります。その限界を計算しながら、注文をまとめて作成します。そうして、2件、3件とまとめてドライバーが配達します。こうすることによって、効率の良い宅配が可能になります。

リストランテ・ル・ブォンのロースト・ビーフ調理教室の一コマ
また、うちのビザ宅配テンフォーでは、ピザを作る人、配達する人、受注をする人(ただし、受注は現在は、コールセンターがすべて行なっています、コールセンターから店に伝票が発信される仕組みになっています)というような役割分担はしていません。誰もがどの作業もできるように教育訓練しています。だから、手が少しでも手が空いていれば、何かの作業をします。そう考えると、ピザ宅配だってマルチタスクです。

ライフハック系の、心理学関係の記事はつまらないことも多いです。最近心理学で、発見されたことなどが発表されたりしますが、わざわざ実験しなくても、常識的に判ることが多いです。それに実証されていなくても、マネジメントでは、大昔から経験上知られていることも多々あります。場合によっては、マネジメント上悪い心理学の応用もあります。


心理学とマネジメントというと、有名なのが、「X理論」と「Y理論」です。これは、ダラス・マクレガーという人が、提唱したものです。これについては、詳細は、以下のURLをご覧になってください。

ダグラス・マグレガーX理論とY理論


この理論の詳細は、上のURLをご覧いただくものとして、以下に簡単に説明します。
X理論では、人間は本来仕事をするのが嫌いであり、強制や命令がないと働かないと捉える。Y理論では、仕事をするのは人間の本性であり、自ら設定した目標に対しては、その報酬により積極的に働くと捉える。

現実的には、この2種類のどちらかにすべての人を明確に分類することは難しく、この両極端のX-Yを結ぶ範囲のどこかに、すべての人が位置していると考えるべきである。

自己尊厳欲求の強い部下組織に対しては、リーダーの部下に対する認知や信頼、つまり、Y理論に基づく意識や行動が大きな魅力となる。

リーダーとしては、部下組織の自己尊厳欲求に対応して、意識的にY理論型行動を実践することが、X理論・Y理論の現実的な活用法となる。 
 ドラッカーは、この理論をマネジメント的な側面から否定しています。
X理論は人を未熟な存在とし、Y理論は人を成熟することを欲する存在であるとする。 エターナルコレクション版『マネジメント』(1973年) P.286
X理論は、人は怠惰で仕事を嫌い、自らの責任を負うことのできない存在だとします。したがって仕事を強制させるためにアメとムチによるコントロールが必要だとします。これに対してY理論は、人を働く欲求を持ち、仕事を通じて自己実現と責任を欲する存在だとします。そのために必要なものは、主として動機づけです。

以下非常に理解しやすいので、「ドラッカー図解」というサイトから引用させていただきます。
ドラッカーは、ダグラス・マグレガーのX理論とY理論はどちらもマネジメントではなく、「支配」が基礎になっていると言います。

X理論とY理論とはどんなものか、それから、それらに代わるものは何なのか、図解してみます。

図39: 人と労働のマネジメント

ドラッカー「マネジメント」図解39

ドラッカーはY理論は「心理操作による支配」だと言っています。
極端かもしれませんが、Y理論は「人は意欲的」と定義することで、人を心理的に追いつめます。「機会」を与えたのだから、それを活かせないのは君の問題だよ、と。
たとえば、ある人に権限や予算を与えたなら、あとは良い方向に進めてくれるはずだ、悪い方向に進むとすればそれはその人に欠陥がある、マネジメントは悪くない、と思えるのがY理論で、ドラッカーはY理論の見方は「根本において人をばかにしている」と表現しています。
X理論も同様で、「人は怠惰」と定義し、人を「ばか」にしています。
そこでドラッカーは人を「ばか」にするのではなく、「尊敬」を基礎とすべきだと述べています。
仕事のうえの人間関係は、尊敬に基礎を置かなければならない。

図40: 尊敬に基礎を置いたマネジメント

ドラッカー「マネジメント」図解40
Y理論との違いは、「尊敬」と「責任の組織化」です。
上の図から「尊敬」が抜けたり、「責任の組織化」ではなく「権限の組織化」を目指したのであれば、「Y理論」よりも不完全なものとなります。
 そもそも、ドラッカーは、X理論、Y理論は、心理的先制であり、病理心理学の応用であり、マネジメントの対象である健康な労働者を最初から弱者として扱っているとして否定しています。

確かにそうだと思います。労働者をすべからく最初から精神的弱者であるという論理は成り立ちません。そのように見る経営者は尊大だと思います。X理論、Y理論という考え方ではなくても、性悪説、性善説を語る経営者もいます。これも、同じ間違いを犯していると思います。

フーターズのウエイトレス

これに対して、性弱説をとる経営者もいます。要するに、人間は、悪くも良くもないが、弱い存在であるという見方です。しかし、これも間違いです。そもそも、最初から自分は強い存在であり、労働者を弱い存在とみているからです。 やはり、「仕事のうえの人間関係は、尊敬に基礎を置かなければならない」のです。責任にもとづき、現場に職務を編成させることにより、マネジメントが成り立つのです。

それをしないで、X理論、Y理論や性悪説にもとづきマネジメントをしても、マネジメントが育たないか、混乱をもたらすだけです。

以上のように、心理学の適用が間違うと、かえって現場に混乱を招く場合もあります。心理学関係の記事を読むときには、このことを念頭に置き、取り入れるものは取り入れれば良いですし、そうでなければ、取り入れないようにすべきです。私は、そう思います。皆さんは、どう思いますか?

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