2016年12月2日金曜日

つるの剛士さん「保育園落ちた日本死ね、が流行語大賞なんて…」―【私の論評】日本社会は発狂してしまったのか?

つるの剛士さん「保育園落ちた日本死ね、が流行語大賞なんて…」


 タレントのつるの剛士さん(41)が自身のツイッター上で、「保育園落ちた日本死ね」の流行語大賞トップテン入りに「とても悲しい気持ちになった」と投稿し、議論になっている。

 つるのさんは2日、「『保育園落ちた日本死ね』が流行語。。しかもこんな汚い言葉に国会議員が満面の笑みで登壇、授与って。なんだか日本人としても親としても僕はとても悲しい気持ちになりました。きっともっと選ばれるべき言葉や、神ってる流行あったよね。。皆さんは如何ですか?」(原文のまま)とツイートした。

 1日に「2016ユーキャン新語・流行語大賞」が発表となり、トップテンに「日本死ね」が入っていた。都内で開かれた授賞式には、国会でこの問題を追及した民進党の山尾志桜里衆院議員(42)が満面の笑みで登場。表彰され「年の締めにもう1度スポットライトが当たり、うれしい」と喜んだ。

授賞式に満面の笑みで登壇した民進党の山尾志桜里衆院議員(42)

 「日本死ね」は匿名のブロガーが保育園の抽せんに落ちた怒りをつづったもので、一部のメディアが大きく取り上げて反響を呼んだ。

 選考理由は「このフレーズが先導するようにして大きな社会問題を現出させた」(選考委員会)というもの。

 つるのさんの投稿に対し、「私も全く同じ」などと同感する意見が多数寄せられ、一部、「この言葉のおかげで待機児童の問題に政府が本気で取り組んだ」として、「日本死ね」の騒動を肯定的に評価する声もあったが、「民主党(当時)政権より改善されてますよ」「以前から政府は取り組んでました」などと百家争鳴の議論になっている。

 つるのさんは「保育園落ちた…」のつぶやきの直後に、「皆さん朝からイヤな気分にさせてごめんなさい!今日の素晴らしい神ってる富士山です。皆さんもお勤めいってらっしゃい!」と、富士山の写真とともに投稿した。

【私の論評】日本社会は発狂してしまったのか?

つるの剛士氏
私は、つるの剛士氏のような反応を示すのが、当たり前の反応だと思います。国会で「日本死ね」などという言葉自体が、どのような形であれ、使われしまったということには、今でも憤りを覚えています。

このブログでも、これについては掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
山尾氏、今度は衆院選直前に不可解な「500万円の移動」 週刊新潮報道 ―【私の論評】献金問題と同じく匿名ブログに基づく議論も指弾されるべきだ(゚д゚)!

この記事は、今年4月14日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では掲載した当時は、山尾議員の政治資金問題が主に問題とされ、「日本死ね」などという言葉を国会で使ったこと自体については、あまり問題にされなくなっていたので、こちらのほうも大問題であることを主張しました。

以下のこの記事の結論部分を掲載します。
私自身は、ブログでもtwitterでもすべて実名を公開しています。ブログやSNSを始めるときに、知人などは、匿名にすべきなどと言った人も何人かいたので、少しの間匿名にしていたこともありましたが、やはりその後実名にしました。

これは、匿名のブログやツイートで、自分の意見などを述べるのはやはり、無責任であると思われたからです。無論、これは他の人もそうすべきということではありませんが、いずれにしても、匿名のものでは信ぴょう性は格段落ちることは間違いありません。

私自身も、匿名のSNSやブログ・サイトの場合、何か興味を惹かれるようなことが書かれてあったとしても、SNSなら自分で確かめられる範囲で、正しいと判断できるものは、リツイートくらいはすることもありますが、それを引用して、解説するということはありません。ブログ・サイトに関しては匿名のものは引用しません。あくまで、出処が明らかなものしか引用して、それを解説したり論評するようなこともしたことがありません。

それが本来まともなことであり、国会で匿名のブログをもとに、審議をするなどということは、考え及びもつかないことです。匿名のブログなど何の責任も伴わないものですから、そこに書かれていることなど、信ぴょう性も何もありません。疑問に思っても、書いた人間に質問することすらできません。そのようなものを元に、公の場で議論などすべきではありません。まともな会社の取締役会で、匿名のブログなどに基づいて議論をすすめる役員がいたら、愚か者と言われることでしょう。

これは、ネット社会における最低限のエチケット(ネチケット)であると思います。そのようなことを、認識できない山尾志桜里氏が、検事であったという事自体も信じられません。検事なら、何事に関しても、物的な証拠などを重視するのが普通だと思います。それに、マスコミが献金問題と同じようにその点を追求しないのも本当に奇異なことです。

このようなネチケットが守れない国会議員が何の指弾も受けない、それを褒めそやす党代表が存在したり、それを批判もしないメディが存在するということ自体が、現代の陰湿なネットいじめなどを助長していると思います。
ネットいじめの温床は何か?
匿名のブログはエビデンス(証拠・根拠、証言、形跡)ではありません。新聞の報道はエビデンスであることが求められます。だから、まともな新聞記者は、情報の出処を裏取りして、正しい情報に基づいて報道します。国会での審議であれば、当然新聞社などより、さらこの点において厳格であらねばならないはずです。

このようなことがなおざりにされても、何の問題にもならない社会は病んでいるとしか言いようがありません。これでは、ますますネットいじめなどをさらに助長するだけです。

山尾氏を政調会長に抜擢する民進党はもう、最初からダメ政党であることを暴露してしまったようです。

本来ならば、献金問題と同じく、匿名ブログに基づく議論も指弾されてしかるべきです。現代では、政治もメディアもどこか、狂っているとしか思えません。
この「日本死ね」があろうことか、国会の審議で用いられただけに及ばず、 流行語大賞に選ばれ、その授賞式に山尾志桜里議員がいそいそとでかけて、満面の笑みで受賞するなど、正気の沙汰ではありません。

山尾志桜里は、知らないようですが、「死ね」という言葉は、小学校などでも表立って使えるような言葉ではありません。以下にある小学校でのポスターの写真を掲載します。


「死ね」「うざい」「きもい」は言ってはならない言葉なのです。そのうちの一つの「死ね」が国会の審議でどのような形であれ使われ、さらに流行語大賞になるという今の日本の社会の風潮は、完璧に狂っています。

国会でも、与党を批判したり追求したりするのに、どんな文脈であっても、「死ね」などという言葉を使っても構わない、などということは本来は、絶対にあってはならないはずです。

現代は、ポリティカル・コレクトネス(political correctness、PC)という概念が広まりつつあります。これは、、言葉の使い方に偏見や差別が含まれていないことを指す言葉という意味です。たとえば、カメラマンと言ってはいけないので「カメラパーソン」と言い換えるなどのことが言われおり、これは行き過ぎではないかと思うこともあります。

しかし、「死ね」という言葉はPC以前に、どんな文脈においてでも、みだり使ってはいけないはずです。「死ね」とは、かの「在特会(在日特権を許さない市民の会)」のヘイトスピーチ(憎悪表現)と、変わらないものです。しかし、この言葉が流行語大賞に選ばれるなど、あまりにも極端なダブルスタンダードであるとしか言いようがありません。

このようなことを許しておけば、社会のタガが緩みとんでもないことになってしまいます。本日も以下のような記事を見かけました。
「菌」発言の担任、児童に直接謝罪へ 校長が意向示す
 新潟市の小学4年の男子児童が担任の男性教諭から名前に「菌」をつけて呼ばれ、学校を休んでいる問題で、この小学校の校長は2日、朝日新聞の取材に対し、担任教諭が児童や保護者に直接謝罪する場を設けたいという意向を示した。

 校長は、同じ学年の保護者に対する説明会や、全校児童を対象にしたいじめに関するアンケートの実施なども検討しているという。 
 児童は東京電力福島第一原発事故の影響で福島県から5年前に避難し、新潟市で暮らしている。保護者によると、小学3年の時から一部の同級生に「菌」と呼ばれたり、仲間外れにされたりしていた。今年の夏休み以降、物を捨てられるなどエスカレートし、児童は11月17日に担任に相談。その5日後、早朝に福島県で地震が起きた22日の昼休みに、ほかの児童がいる前で「菌」をつけて呼ばれたという。児童は祝日をはさんだ24日から学校を休んでいる。
このような馬鹿な教師が発生する背景には、国会でも「死ね」という言葉が審議過程で平気で持ちられたり、流行語大賞になってしまうなどのことがあるのは間違いないことだと思います。

国会での審議など、多くの国民の規範にもなるべきものと思います。そんなところで、平気で「死ね」などという言葉を審議過程で用いられ、あまつさえ流行語大賞になってしまえば、小学校などでも、「死ね」「殺す」が当たり前になってしまうのではないでしょうか。

そうして、「死ね」「殺す」よりはまだましであると思われるような、「菌」などという言葉、何のてらいもなく大声で話される言葉になってしまいかねません。

国会議員、マスコミなどが、どんな文脈であれ、このような言葉を平気で使う日本社会は狂っているとしか思えません。

「死ね」などという言葉横行する組織は、学校であれ企業であれ、「いじめ」が横行しかねない
国会議員や、マスコミなどが駄目なら、少なくとも私たちの日々過ごす組織の中では、こういうことは禁忌とすべきと思います。というより、国会議員やマスコミが狂っていても、日本の多くの組織の中では、このようなことは元々禁忌となっていると思います。だから、国会議員やマスコミが狂っていても、日本の社会は安定しているのです。

組織の中では、禁忌とされることをしでかしてしまったものは、たとえ一見それが正しいことのために行われたようにみえても、いずれ懲罰を受けます。いつまでたっても、出世しないとか、給料が上がらないとか、禁忌を破った直後か、そうではなくとも、何年かたったあと左遷されたり、減給されたり、降格されたりします。そのとき、はじめて禁忌を破ったことの重大性に気づく愚か者も存在します。最近では、気づかいない人もいるです。しかし、これは組織の秩序を保つため当然のことです。

国会議員やマスコミなども、今のままでは、さらに増長しとんでもないことになってしまいかねません。山尾志桜里のような議員には、選挙では票を入れないことです。マスコミは新聞・テレビなどの購読や視聴をやめることです。

とにかく、この狂った社会風潮は何十年かけてでも、是正すべきです。

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2016年12月1日木曜日

農協改革でまさかの大炎上進次郎部会長の2つの誤算―【私の論評】経済落第生の自民党若手は今のままでは将来の総理大臣など目指せない(゚д゚)!

農協改革でまさかの大炎上進次郎部会長の2つの誤算

TPP推進論者だったが・・・・

「負けて勝つかな」

 11月25日、自民党の農協改革案が了承されたのを受け、小泉進次郎党農林部会長(35)は疲れた表情で記者団にこう語った。

「自民党は2014年に農協に5年以内の自己改革を求める方針を打ち出していましたが、今年の11月11日になって政府の規制改革推進会議が一部組織の縮小を『1年以内』と求め、実現しなければ国が『第二全農』を設立するといった急進的な改革を迫ったのです」(農政担当記者)

 抜本改革に前のめりだった進次郎氏さえも「非常に高いボール」と漏らしたこの案。官邸と党の間で板挟みとなって調整に奔走したが、結局、農林族も許容する規定路線に近い内容に戻った。ライターの常井健一氏が敗因を語る。

「『長老と世論』を味方につける進次郎流の突破術が、ことごとく裏目に出た」

 進次郎氏の目論みは、JAの分断にあった。改革派と組んで、守旧派をぶっ壊す。進次郎氏は部会長就任直後からJA全中の奥野長衛会長に猛アプローチ。参院選では奥野氏の地元・三重県度会町を演説会場に選び、選挙カーの上で揃い踏みまでして見せた。

「単独取材を嫌う進次郎氏が、『文藝春秋』11月号では奥野氏と対談し、自ら蜜月ぶりを演出しました」(同前)

 だが、あまりに高圧的な規制改革推進会議の案に、JA関係者は激怒。昔ながらの抗議集会に否定的だった奥野氏も周囲の突き上げに態度を変えざるをえず、地域農協の幹部ら1500人を都内に集めて政府改革案に抗議した。

「JA内には奥野会長が弱腰だとの批判も出ている。進次郎氏の勝算が誤算に変わった形です」(同前)

 もう一つの誤算が、進次郎氏の“発信力”だ。議論大詰めの10月から11月に集中的に講演を入れ、報道陣のいる場で“抵抗勢力”を挑発した。

「実力者のところに行って『なんとかしてください』と泣きつく。しかも連日。こういった動きが逐一耳に入っていることを、やっている側は気づかない」(10月28日)

 慎重派を「悪者」に仕立て、農林族の敵意を増幅させた挙句が今回の結果だった。自民党のベテラン秘書はこう嘆く。

「彼も認めたように『雑巾がけ』の役職なんだから目立たないところで汗をかいて、咬ませ犬になりきって同情を呼び、見えないところで協力者と手を握るんだ」

 初当選から7年。進次郎氏は正念場を迎えている。

【私の論評】経済落第生の自民党若手は今のままでは将来の総理大臣など目指せない(゚д゚)!

小泉進次郎氏についは、以前にもこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
総裁任期「3期9年」に延長=26日に全体会合へ提示―自民―【私の論評】財務省とわたりあえる人材が出てくるまでは安倍総裁とすべき(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、一部分を以下に引用します。
現在の民進党の議員のほとんどは、増税推進派で、経済や財政について語るときは、まるで財務省のスポークスマンのようです。民主党政権だったときの、民主党は上記の事実でもわかるように、財務省の使い捨て政党です。その性質は昔から変わらず、現在もそうであり、将来も継承続けていくことでしょう。

一方自民党はどうかというと、これも民進党と同じように、財務省の影響下にあったのは間違いないです。というより、自民党でも安倍総理が、衆院を解散してまで、財務省に反旗を翻して増税を阻止して、真正面からわたりあった最初の総裁ということになります。

自民党も民進党の財務省の使い捨て政党というところまではいかないものの、同じように財務省の影響下にあって、財務省にはなかなか正面切って逆らえなかったというのが実体です。

ただし、今の自民党は、安倍総理と一部の安倍総理に近いブレーンが財務省と渡り合っているだけであって、他の自民党議員はなかなか財務省に諜略されているか、諜略されないまでも正面切って逆らえないというのが実体です。

例えばかって小泉純一郎元首相は在任時に「景気が回復すると構造改革ができなくなる」と明言していました。これは、平たくいうと、構造改革をするためには、金融緩和や積極財政はしてはならないということです。これでは、まるで財務省のスポークスマンのようです。

実際に8%増税は、大失敗だったことは統計数値をみれば明らかなのに、民進党は先ほど述べたように、ほとんどが増税狂です。

しかし、自民党でも安倍総理とこれに近いブレーンは別として、ほとんどの議員は金融政策の意味や、財政政策の正しい運用の仕方を理解してないか、理解していたとしても、財務省に正面切って逆らえないでいるようです。

ちなみに自民党の中の「ポスト安倍」と目されている人たち、たとえば、稲田朋美防衛大臣、小泉進次郎衆議院議員、石破茂衆議院議員らの過去の発言をみれば、消費増税ありきの財政再建主義か、もしくは金融政策中心のデフレ脱却への懐疑的であったり批判的であることが明瞭です。

稲田大臣は、先の再延期の前には「消費税をまず1%引き上げる」案をだしていましたが、そもそも消費増税を経済が低迷しているときになぜ増税にそこまでこだわるのか、その背景についての説明は全くありませんでした。最初から消費引き上げ自体を目的とした発言としか思えません。
そうして、小泉議員はより深刻です。先の再延期のときの報道を読むかぎりでは、消費増税先送りへの懐疑的な態度にくわえて、親譲りなのでしょうか、とにかく社会保障の見直しなどで、倹約という視点しかありません。景気循環的な発想が全くありません。増税延期が決まった直後の、「延期するけれども決まっていた(社会保障)充実策はやるというなら、こんなおいしい話はない。 そんなおいしい話に若い人たちはだまされない」と発言にはほんとうに驚いてしまいました。これでは、まるで財務省のスポークスマンであり、経済・財政などに関しては、民主党議員とほとんど変わりありません。

小泉議員の経済に関する、知見もこの程度のものです。消費増税は積極的に先送りすることで、経済成長を安定化させ、そこで財政再建(社会保障制度の積極的な拡充)も実現していくべきなのですが、その手の発想は過去の発言をみるかぎり皆無です。

それに、現状では以前もこのブログに掲載したように、財政再建は終了間際です。間際というか、もうすでに終了したか、終了は間近です。その記事のリンクを以下に掲載します。
蓮舫氏が語る経済政策 実行されたなら景気低迷で雇用改善はブチ壊し―【私の論評】財政再建はすでに終わっていることを知らない民進党に先はない(゚д゚)!
 

統合政府(日銀なども含めた政府全体)ベースでの日本国の貸借対照表ベースでは、政府債務残高は以下の様な状況です。これに関しては、その根拠もこの記事で説明しています。

2017年には、国の借金はなくなるどころか、借金がマイナスつまり、借金どころか、国以外に金を貸し付けている状態になるのです。これでは、増税をする根拠など全くないのです。


にもかかわらず、民進党の議員はもとより、自民党の小泉進次郎議員、稲田朋美大臣なども、財務省が垂れ流す国の借金1000兆円説に幻惑されて、それを真に受けているのです。

だからこそ増税延期が決まった直後に小泉議員は、「延期するけれども決まっていた(社会保障)充実策はやるというなら、こんなおいしい話はない。 そんなおいしい話に若い人たちはだまされない」と発言したのです。

こんな有様ですから、小泉議員をはじめ、自民党の多くの議員は経済では、安倍総理大臣の足を引っ張っているとしかいいようがありません。それでも、自民党の幹部連中は、安倍政権の支持率が高いので、本当は経済のことなど良くはわかっていないのですが、それでも安倍政権を盛り立てようということで、現状では一致しているのだと思います。

そうして、金融緩和による雇用状況の良さもあります。以下に最近の雇用情勢を示すグラフを掲載します。


総務省が29日発表した労働力調査によると、10月の完全失業率(季節調整値)は3.0%で、前月と同水準でした。完全失業者数は前月比5万人減の197万人と、1995年2月以来、21年8カ月ぶりに200万人を下回りました。同省は「雇用情勢が引き続き改善傾向で推移している」(労働力人口統計室)と判断しました。

完全失業者数は、男性が6万人減った半面、女性は1万人増えました。雇用者数(季節調整前)は前年同月比89万人増の5793万人と、比較可能な53年以降で最高でした。

厚生労働省が発表した10月の有効求人倍率(季節調整値)は前月比0.02ポイント上昇の1.40倍でした。91年8月以来、25年2カ月ぶりの高水準で、2カ月連続で改善しました。同省は「医療・福祉や宿泊・飲食サービスなどで人手不足感が強く、求人倍率を押し上げている側面がある」(雇用政策課)と分析しました。
求人倍率はハローワークに申し込んだ求職者1人当たりの求人数を示します。10月は、求人数が1.4%増加した一方で求職者数は0.3%減少しました。正社員の求人倍率は0.89倍と、2004年11月の集計開始以降で最高となりました。 

これに関しては、さすがに経済に疎い、民主党議員でも、それに負けず劣らず疎い自民党議員でも、雇用がかなり改善していることは認めざるをえないでしょう。

ただし、彼らの多くは、金融緩和政策が世界標準では雇用を改善する手段であるということを認識していないので、この状況を単に運が良かったとか、偶然運が良かったくらいにしか認識していないかもしれません。



この状況では、安倍総理は安心して次の世代に政権を譲ることはまだまだできません。だからこそ、総裁の任期を延長したのでしょう。安倍総理としては、この延長した期間の中で、次期総理大臣の器を持つ人を育てる腹なのでしょう。これが育たなければ、やめられないという思いなのでしょう。

日本経済は、雇用が改善したとはいえ、まだまだ改善の余地があります。雇用もまだ改善する余地があります。完全失業率は、3.0%ですが、最低でも2.7%、もしかすると2.5%までの水準にできる余地があります。そもそも、物価目標2%はまだ達成できていません。

これを成就するためには、さらなる量的追加金融緩和が必要です。しかしこんなことは、民進党の議員はほぼ全員、自民党の議員ですら大部分がそうは思ってないのだと思います。


そうして、本来は増税はおろか、減税なども視野に入れた機動的財政政策も本来実行すべきなのです。今の日本経済は、8%増税により、個人消費が抑制され、デフレに舞い戻りかねない状況です。このようなこと、本来国会議員全員が認識してなければならないことです。

しかし、そうではないというのが本当に残念なことです。

小泉進次郎議員について、ブログ冒頭の記事では、「進次郎氏は正念場を迎えている」としていますが、無論現在の農政の仕事でもうまくいかなければ、将来の総理大臣の道は閉ざされることにもなるかもしれないのですが、現状のように財務省の使い捨て議員のような状況では、さらに将来の総理大臣の道が遠のくと思います。

とにかく、現在の自民党議員、マクロ経済を学んで、財務省と対峙できる人材が一人でも多く育たない限りは、安倍総理は後進に道を譲ることもできないし、日本の将来も危ぶまれます。

そうして、進次郎議員のような若手議員も、あたかも大きな政治集団であるかのように振る舞う財務省の存在こそが、日本の大きな政治問題であることを認識しなければ、将来の総理大臣候補になることはできないでしょうし、そうさせるべきでもありません。

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2016年11月30日水曜日

安倍首相と米露のバトル口火 TPPは“トランプ版”に衣替え、北方領土はプーチン氏と論戦に―【私の論評】日米は、中国の現体制と、ロシアの中のソ連を叩き潰せ(゚д゚)!


TPP離脱を明言したトランプ次期米大統領 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
トランプ次期米大統領はビデオ演説で、大統領就任初日にTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を離脱すると明言した。一方、ロシアは北方領土にミサイルを配備するなど、12月の安倍晋三首相とプーチン大統領との会談の成果を危惧する声もあがっている。

 まず、TPPであるが、今のままでの成立は無理な状況になった。TPP諸国の国内総生産(GDP)の6割は米国であるので、米国抜きのTPPはありえない。

 まずTPPの性格をおさらいしておこう。TPPは、(1)自由貿易(2)知的所有権保護や国営企業規制が含まれることから、中国除外という性格(3)多国間協定-という3つの要素がある。

 一方、トランプ氏は、共和党であり、米国議会の上下院はともに共和党が取っている。トランプ氏は選挙期間中は共和党の重鎮と反目していたが、ここは議会の共和党と組んで政権運営する可能性が高いと筆者は見ている。

 というのも、共和党政権は8年ぶりであり、政権運営の妙味を味わいたいと考えるのが自然だ。このため、トランプ氏と議会共和党は妥協し合い、ウィン-ウィンの関係になるはずだ。共和党は伝統的に自由貿易を指向している。また、民主党のクリントン氏が中国利権と近いとされたこともあって、対中姿勢は毅然としたものとなる可能性もある。

 こうしたトランプ政権と議会の関係を考えると、TPPは仕切り直しになって、中国抜きの自由貿易を二国間で締結するスタイルが基本となるだろう。

 となると、まったく白紙から交渉するのでは時間がかかるので、日本としては、既にまとまったTPPを原案として、米国との二国間交渉をすることもあり得る。

 二国間交渉であるので、日本にとっては厳しいものになるが、この方式がうまくいけば、日本以外のTPP参加国も同様な方法で米国と二国間交渉すれば、それが事実上、「トランプ版TPP」となる。

 一方、北方領土交渉は難しい。戦後70年間も解決できなかった問題なので、今回簡単に解決できると甘く考えないほうがいい。ロシアは、巨額収賄の容疑でウリュカエフ経済発展相の身柄を拘束し、捜査に乗り出したと発表した。同氏は、日本側の窓口を務める世耕弘成経済産業相のカウンターパートであり、これまで日本の対ロシア経済協力計画のロシア側窓口だった。

ウリュカエフ経済発展相
 ミサイル配備や担当大臣拘束という一連の動きが、北方領土・日露平和条約交渉を妨害しようという意図の表れなのか、日本側の期待値のハードルを下げるロシア側からのサインなのか、よくわからない。いずれにしても、12月の安倍・プーチン会談はガチンコで両国国益のぶつかり合いになるだろう。

 トランプ氏が次期大統領になったので、対ロシア制裁が緩んでいくという見通しをプーチン大統領が持っているなら、ロシアにとって北方領土問題の優先順位は低くなる。一筋縄ではいかないのは当然だが、安倍首相はトランプ次期大統領を巻き込みながら、対ロシア戦略を練っているだろう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】日米は、中国の現体制と、ロシアの中のソ連を叩き潰せ(゚д゚)!

上の高橋洋一氏の記事、概ね同意です。日米二国間交渉は、日本にとっては厳しいものになるのは明らかです。しかし、ここで負けてはせっかくのTPP交渉での、粘りが無駄になります。おそらく、TPP交渉以上に難航し、時間もかかることでしょう。

そうして今回は、日米二国間だけの問題ではなく、二国間交渉によって実質上のトランプ版TPPを創設しようというのですから、日本としては、TPP加盟国の応援もうけつつ、米国との交渉を成功させる必要があります。日本が下手に米国に折れれば、他国の信頼を失うことになります。

さて、米国との交渉についてはこのようなところですが、ロシアのとの北方領土交渉は高橋洋一氏も指摘するように更に困難を極めることでしょう。

私たちは、ロシアとの北方領土交渉に関することを述べる前に、ロシアとはどういう国なのかを知っておく必要があります。

現代ロシアを理解するうえで大切なことは、ロシアとソ連は宿敵だということです。ロシアを乗っ取ってできた国がソ連なのですから、両者を一緒くたに考えるべきではありません。

エリツィンは現在では単なる酔っ払いとしか評価されていないのですが、間違いなくロシアの愛国者でした。そのエリツィンから大統領の地位を禅譲されたプーチンがやっていることは、ソ連邦の復活であり、ロシアに対する独裁です。

ロシアの愛国者エリツィン氏
プーチンが日本文化に詳しいから交渉しやすいなどという甘い幻想は捨て去るべきです。ロシアはそれほど単純な国ではありません。例えば、2002年にアレクサンダー・レベジというロシアの政治家が死にました。

彼はロシアの自由化を進め、チェチェン紛争の凍結にも尽力した人物です。NATOや日米同盟にも融和的でした。何より、近代文明とは何かを理解し、実行しようとしました。

ロシア史のなかでも、一番の真人間と言っていい存在です。しかし、彼の末路はヘリコプター事故死です。ロシアではなぜか、プーチンの政敵が『謎の事故死』を繰り返します。このレベジについてなんら言及せず、『プーチンは親日家だから』などと平気で言っているような輩は、間違いなく馬鹿かロシアスパイです。

アレクサンダー・レベジ
しかし、無論プーチンに限らず誰にも様々な面があります。どんな物事にも良い面もあれば悪い面もあります。『誰が善玉で誰が悪玉か』という子どものような区別の仕方はすべきではありません。

ロシアを支配しているのは、徹底した『力の論理』です。自分より強い相手とはケンカをせず、また、自分より弱い相手の話は聞かないというものです。

日本からの投資などで、ロシア側の姿勢を軟化させ北方領土問題を一歩でも進めよう、などという声もあるようですが、話を進める気のない相手に交渉を持ち込んだところで、条件を吊り上げられるのがオチです。

そもそも、戦争で取られたものは戦争で取り返すしかない、というのが国際社会の常識です。力の裏づけもないまま、話し合いで返してもらおうなどと考えている時点で、日本は甘すぎます。これは、それこそ子どもの論理と謗られてもしかたありません。
これは、プーチンとメドヴェージェフの役回りを考えてもわかります。子分が大袈裟に騒ぎ立てたところへ、親分が『まあまあ』と薄ら笑いで入ってくるのは、弱肉強食のマフィア社会などでは常套手段です。にもかかわらず子どものままの日本は、プーチンの薄ら笑いを友好的なスマイルだと勘違いしてしまっています。要するに、マフィアの社交辞令を真に受けているわけです。

プーチンとメドベージェフ
そもそも、多くの日本はロシアを知らなさすぎます。ウクライナの問題にしても、ロシアの歴史を知っていれば『またやってるよ』で終了です。『アメリカの影響力の低下』を論じる向きもありますが、そもそも、旧ソ連邦であるウクライナ、とくにクリミア半島に欧米が手出しできるわけがありません。メキシコにロシアが介入できないのと一緒です。

これは、世界の通史を知れば国際社会の定跡が学べ、おのずと理解できることです。そうして、文明国として、日本が強くなるべき理由やその方法も理解できるはずです。

プーチン大統領にとって、ウクライナはあくまで自分たちの持ち物です。元KGBである彼の故郷はロシアではなくソ連邦なのです。ウクライナを狙うのは、彼が旧ソ連を取り戻そうとする行為の一環なのです。

プーチンは故郷であるソ連邦の歴史をムダにしたくないし、ソ連の崩壊が敗北だったとは決して認めたくないのです。例えばプーチンは、ガスプロムという天然ガスの企業を使って、ロシア人から搾取を続けています。

かつてイギリスが東インド会社でやっていたような植民地化を自国で行っているわけです。この事実だけ見ても、彼がロシアの愛国者ではなく、ソ連への忠誠心が高いと見ていいです。

ソ連の愛国者プーチン
北方領土へのミサイル配備や担当大臣拘束という一連の動きは、北方領土・日露平和条約交渉を妨害しようというプーチンの意図の表れです。

日本としては、米国と貿易交渉で徹底的にケンカをして、ロシアのプーチン幻想など捨て去り、米国と共同しつつ、何十年かけてもロシアの中のソ連をぶっ潰す、中国の現体制をぶっ潰すことを念頭においた外交を展開すべきです。

まさに、これから安倍首相と米露のバトルが口火切つて落とされるわけです。

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日米中国経済包囲網 日本、関税「特恵」から除外 米は「市場経済国」認めず―【私の論評】中国の現体制を完膚なきまでに崩壊させ、ルーズベルト以前の世界にもどせ(゚д゚)!




2016年11月29日火曜日

陸自へのサイバー攻撃、中国・ロシアなど国家の関与も 「危機的で相当深刻な事態」―【私の論評】この際人為的なミスの原因になりそうなものは完璧になくせ(゚д゚)!

陸自へのサイバー攻撃、中国・ロシアなど国家の関与も 「危機的で相当深刻な事態」

図:防衛省ホームページ(防衛省本省庁舎等の御案内)より
防衛省と自衛隊の情報基盤で、駐屯地や基地を相互に結ぶ高速・大容量の通信ネットワークがサイバー攻撃を受け、陸上自衛隊のシステムに侵入されていたことが28日までに、複数の同省関係者の話で分かった。防衛省が構築した堅固なシステムの不備を突く高度な手法と確認された。国家などが関与した組織的攻撃の疑いが強く、陸自の内部情報が流出した可能性が高い。

 複数の自衛隊高級幹部は「危機的で相当深刻な事態だ。早急に再発防止策を講じる必要がある」と強調。情報セキュリティーを担当する防衛省の斎藤雅一審議官は「個別の案件には答えられない」とコメントした。

 同省は9月ごろに事態を確知し、直後にサイバー攻撃への警戒レベルを引き上げたという。

 関係者によると、攻撃を受けたのは、防衛省と自衛隊が共同で利用する通信ネットワーク「防衛情報通信基盤(DII)」。防衛大と防衛医大のパソコンが不正アクセスの被害に遭い、このパソコンを「踏み台」として、陸自のシステムにも侵入した可能性が高い。

 サイバー攻撃に詳しい慶応大の土屋大洋教授(国際関係論)は「国家の防衛を脅かす極めて深刻な問題だ。防衛省・自衛隊も警戒を強め、侵入を防ぐ態勢を構築してきた。それでも侵入されたとすれば、国家の関与を疑わざるを得ず、中国やロシア、北朝鮮といった日常的に日本の軍事的情報を必要とする国が想定される」と語っている。

【私の論評】この際人為的なミスの原因になりそうなものは完璧になくせ(゚д゚)!

このニュースかなり重大なものと思うのですが、韓国での朴槿恵の報道などに埋もれてほとんど報道されないので、本日はこれを掲載することにしました。

この事件に関しては、国家機密に属するものでもあるので、すぐに詳細が発表されることはないでしょう。よって、以下に若干の推測をしてみます。

これまでの報道を総合しますと、防衛省のネットワークと接続している防衛医科大のPCが最初に不正アクセスを受けたいたことから、同PCが「標的型攻撃を受けた、あるいは標的型攻撃を受けて既に遠隔操作されているPCから攻撃を受けて遠隔操作されるようになったと推測できます。

防衛省と自衛隊の「防衛情報通信基盤(DII)」はインターネットに接続できる「オープン系」と、外部との通信を遮断してセキュリティレベルを高めた「クローズ系」に分かれています。防衛医科大のPCはオープン系に接続したときに遠隔操作され、オープン系のネットワーク上にある情報を奪取したり、遠隔操作の対象を他のPCに広げたりした可能性があります。

しかし、セキュリティ対策がうまく機能してクローズ系のネットワークに侵入できなかったのであれば、さほど重大な事件ではない可能性もあります。オープン系はそもそもインターネットに接続できるため、「侵入前提の(侵入を受けてもやむを得ない)ネットワーク」と言えるからです。

しかしながら、気になるのは「オープン系とクローズ系の両方のネットワークに接続できるPCが存在する」という一部報道です。オープン系のネットワークからの攻撃は予定通り防御できたとしても、両系に接続できるPCや業務ルールなどに問題がなかったかの確認は必須でしょう。もしこれが原因で、クローズ系のネットワークに侵入されていたとすれば、これは大問題です。

2015年に起こった日本年金機構の個人情報流出事故のようにルールでガチガチに固めていたつもりでも、現場の運用実態にそぐわず、ルール違反や考慮漏れで被害が拡大することもあります。

仮に一連の報道に間違いがあり、クローズ系のネットワークへの侵入の可能性を払しょくできない状態が真相だとすれば、事態はかなり深刻になります。オープン系とクローズ系のネットワークを切り離していても、メディアや機器を媒介して“穴”となる可能性が残るのであれば即刻に対処すべきです。少なくとも安全を確認できるまでは、クローズ系のネットワークを物理的にも論理的にも分断すべきです。

いずれにせよ、今回の一連の報道を見ると、防衛大学と防衛医科大とオープン系のネットワークは外部からの侵入を許した可能性があります。それぞれの侵入ルートはもちろん、検体情報や被害範囲などを正確に特定できたのかどうかが気になるところです。

そうして、この事件、「オープン系とクローズ系の両方のネットワークに接続できるPCが存在」していることが事件の根本的な原因であるとすれば、これは完璧に人為的ミスである可能性があります。


防衛庁の機密漏洩疑惑というと、2013年にも事件がありました。

2013年2月16日、女性事務官が帰宅する際、情報本部が入っている庁舎C棟1階にリュックを置き忘れ、別の職員が確認したところ、新聞紙とともに、米国務省の定例会見を和訳した資料が発見されました。資料は、「部内限り」に指定されていたのですが、この女性事務官は、「自宅で廃棄するつもりだった新聞紙に紛れ込んでしまった」と説明したそうです。

そうして、調査の過程で、この女性自衛官は、2007年頃都内のスーパーでアルバイトをしていた中国人留学生と知り合いになっていたことが発覚しました。情報本部では、職員が外国人と接触した場合には報告することが求められているのですが、女性事務官はこれを怠っていました。

周知のように、防衛省情報本部は、米国防情報局(DIA)をモデルにして、1997年1月に発足した情報機関で、主に海外の軍事情報を収集・分析する業務を担っています。今回、問題となった女性事務官が勤務していたのは情報本部分析部で、主に海外の公開情報(新聞、雑誌、政府刊行物、インターネットなど)の収集と翻訳を行なっているところです。

当時の、『ZAKZAK』の記事によりますと、防衛省関係者の話として、「相手が中国人で年齢差もあったため、同省などで徹底的に調査したが、情報漏洩は確認できなかった。中国人男性の背景も詳しく調べたが、中国当局との関係も見当たらなかった」としています。

確かに報じられたところでは、女性事務官の年齢は60歳代、相手の中国人は20歳代となっているので、さすがに恋愛関係が成立するとはちょっと思えません。また、女性事務官には夫もいて、職場に送り迎えしてくれるような仲であることから、夫婦関係が破綻しているわけでもなさそうです。一部では、ハニートラップの疑いもかけられたようですが、それほど好色な女性であったならば、今回の問題が発覚する前から色々と尻尾を出していたことでしょう。

バラエティ番組「たかじんのそこまで言って委員会NP」でのテロップ
ただ、暗号や翻訳を担当するスタッフに照準を当てて、情報提供者に仕立て上げていく手法は、中国によってよく使われるものです。たとえば、2004年、上海にある日本総領事館で電信官を務めていた男性がハニートラップに引っ掛かって、暗号システムに関する情報の提供を迫られた挙げ句、自殺に追い込まれた事件がありました。

米国でも、1980年代半ば、中央情報局(CIA)海外放送情報部(Foreign Broadcast Information Service)で中国語の翻訳業務を担当していた中国系アメリカ人、ラリー・チン(Larry Wu-Tai Chin)が30年近くにわたって、中国に機密情報を提供していたという事件が発生しています。

なぜ暗号や翻訳を担当するスタッフが狙われるかといえば、およそ組織に流通する文書の多くに接する機会があるからです。また、そうしたスタッフに回される文書の傾向を見れば、組織の上層部が何に関心を持ち、どういった資料を欲しているのかについても把握することができます。つまり、彼らをスパイに取り込むことに成功すれば、機密情報だけでなく、情報のリクワイアメントに関しても明らかにできる可能性が出てくるわけだ。

なお、この件では、ひとまず情報漏洩はなかったということで、防衛省内では決着となりましたが、女性事務官は再任用を見送られることになりました。本人としては、『週刊新潮』の取材に対して、情報漏洩がなかったにもかかわらず、そうした決定が下されたことに「不本意」だと語っていましたが、たとえ本人の言ったことが本当だったとしても、自らの不注意がひきおこした事件ですから、再任用されないのは当然のことです。

今回の最サイバーテロに関しても、徹底的に分析して、侵入者は無論のこと、人為的なミスで侵入を許した者の特定をして、それなりの対処や処分を厳格に実施して頂きたいものです。

特に今回のようなサイバーテロにおいては、いくらシステ側で強力な備えをしていても、人為的な穴があれば、情報漏洩を防ぐことはできません。この際ですから、人的なミスの原因になりそうなものは完璧になくすべきです。

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2016年11月28日月曜日

韓国のデモが「民主主義の成熟」扱い&日本批判に繋がる怪―【私の論評】韓国礼賛メデイアは、さらに恥の上塗りをするだけに終わる(゚д゚)!

韓国のデモが「民主主義の成熟」扱い&日本批判に繋がる怪

ネットニュース編集者の中川淳一郎氏 写真はブログ管理人挿入 以下同じ
 支持率が4%を下回る異常事態となっている朴槿恵大統領の退陣を求めて、韓国では連日、退陣要求デモが行われている。その様子を、日本のメディアはワイドショーも含めて盛んに報道しているが、その様子を奇妙な論調で称賛する人たちがいる。なぜ、その称賛の論拠が妙なのか、ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が解説する。

 * * *

 韓国で毎週のように朴槿恵大統領退陣要求デモが発生しているが、これを機に妙な発言をする者がネットに多数登場した。それは簡単に言うと「韓国は民主主義が成熟している」という意見で、「羨ましい」という声まであった。

 どれだけ日本で抑圧された生活をしているのかはわからないが、4週目は126万人参加ともいわれるデモを考えれば、民主主義が足りないため人々が怒っていると解釈するのが妥当で、「デモに大勢が集まる=民主主義が成熟している」と考えるのは大間違いである。

 こうした発言をしている人たちは、いわゆる「リベラル」の側の人々で、ツイッターを見ると昨年の国会前安保法制デモを礼賛し、米大統領選前日のTPP反対デモも礼賛している人々とかぶる。

 当然デモをする権利は民主主義では認められており、かつての薬害エイズ問題等の隠れたイシューを浮かび上がらせる効果はあるだけに、必要とあらばデモはした方がいい。しかしながら、デモに大人数が参加するのを見て「羨ましい」というのは常軌を逸している。それだけの人間が国家に対し不満を持っている状況は、民主主義が機能しているとは言わない。

朴槿恵大統領の辞任要求デモに何故か巨大な慰安婦像
が登場?これと反日とは無関係なはずでは・・・・・・
 翻って日本のデモの状況を見ると、安保法制デモには最大で12万人が集まったというが、この時もリベラルの人々はこの成果を誇った。だが、人口が日本の半分以下である韓国の126万人デモとはまったくレベルの違う話である。それだけ日本国民が現在の政権運営にさほどの不満を持っていないことの表われで、民主主義が機能していると言えよう。

 デモについてはリベラル派は完全にダブルスタンダードになっている。「アラブの春」は民主化運動の代表例ではあるが、この時の解釈は「ついにアフリカ・中東でも民主主義を求める市民の思いが噴出した」とある。これは正しい解釈である。ならば、今回の韓国のデモも同様に解釈すべきなのだ。

 それなのに「羨ましい」「すごい」と絶賛し、そこから「それにひきかえ日本は……」と日本批判に繋げる。要するに安倍政権が独裁政権で、国民はそこに飼い慣らされて黙り込んでいると言いたいわけだ。さらには今回朴氏を操る崔順実被告の存在が明らかになったが、これをリベラル派の皆さまは「韓国のマスコミと検察は機能している」と言い放つ。

 いえいえ、ここまで放置していたマスコミと検察が機能しているわけないでしょ……と考えるべきだが、ネットの一部ではとかく韓国についてはホメたがる勢力が存在する。

 彼らが、正直なぜここまで韓国を礼賛するのかがよくわからないのだ。韓国は羨ましがるほどの国なのか。「ヘル朝鮮」という言葉が韓国の若者の間でちょっとしたブームになったというが、超学歴社会でありながらコネが幅を利かせ、大財閥が国の経済の実権を握る遅れた民主主義国家である。若者が不満を持つ気持ちはわかる。

 しかしながら、日本のリベラルはなぜかここでツイッターで「#ヘル日本」というハッシュタグをつけて日本批判を展開する。う~ん、皆さん、韓国に移住すれば?

なかがわ・じゅんいちろう/1973年生まれ。ネットで発生する諍いや珍事件をウオッチしてレポートするのが仕事。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』など

※週刊ポスト2016年12月9日号

【私の論評】韓国礼賛メデイアは、さらに恥の上塗りをするだけに終わる(゚д゚)!

上の中川淳一郎氏の主張は正しいです。ただし、多少筋が通らないとこもありますので、本日は、以下にそれを掲載します。

このブログでは、日本のメディアによる韓国での朴槿恵大統領辞任要求デモの報道はメディアが、馬鹿なのかあるいは北朝鮮のスパイであるかのいずれかであると断定しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
【痛快!テキサス親父】韓国の大規模集会、親北朝鮮勢力のにおいプンプンしてくるぜ 統一プラカードに同じ言葉―【私の論評】単純に朴槿恵辞任が正義と語る奴らは、北朝鮮スパイか馬鹿のいずれか(゚д゚)!
朴槿恵退陣」のプラカードを手にソウルのデモに集まった人々
中川淳一郎氏の上の記事で筋の通らないところは、この記事をご覧いただければ、良くご理解いただけるものと思います。

この記事では、以下のようなことを掲載しました。

まずは、西岡力氏の主張です。
第1に大規模なデモを主催している勢力が過激な親北反体制派であることがほとんど伝えられていない。 
第2に半島全体の政治スペクトラム(各政治勢力の配置)の中で事件を位置づける見方がほとんどない。 
その結果、韓国の自由民主主義体制が重大な危機を迎えているという事態の本質が分からない。
このような主張が、中川氏には全くみられません。韓国が昔から、北朝鮮からのありとあらゆる勢力による浸透に悩まされ続けてきたのは、周知の事実です。

中川氏は、"デモについてはリベラル派は完全にダブルスタンダードになっている。「アラブの春」は民主化運動の代表例ではあるが、この時の解釈は「ついにアフリカ・中東でも民主主義を求める市民の思いが噴出した」とある。これは正しい解釈である。ならば、今回の韓国のデモも同様に解釈すべきなのだ"としていますが、これは、正しい部分もあり、正しくない部分もあります。

正しくない部分としては、このデモ自体がまずは、親北朝鮮勢力により始められたものであり、「民主主義を求める市民の思いの噴出」を利用して、あのような大規模なデモになっているということです。

無論、確かにデモの参加者の中には「民主主義を求める市民」も大勢参加してはいるでしょうが、この市民たちは、親北朝鮮勢力に扇動されているという意識が希薄なようです。

そうして、この記事では以下のようなことも主張しました。
朴槿恵大統領のスキャンダルのみならず、韓国の歴代大統領の多くは任期途中や退任後に、亡命や暗殺、投獄、自殺など過酷な運命にさらされています。

とにかく、大統領をめぐっては何度も問題がおこつているわけです。であれば、大統領制によ統治のシステムに何か根本的な問題がはるはずです。このように、何度も同じような問題が発生するということは、最早朴槿恵氏個人の倫理的な問題ではなく、システムの問題であり、このシステムを変えないかぎり、これからも何度も同じことが発生し、問題の根本的解決にはなりません。

だから、統治のシステムの改善・改革が必要であるというのが私の主張でした。そうして、大統領制による統治のシステムを些細に分析すれば、当然のことながら、西岡氏の主張するような問題も明らかになり、それに対処することにもなったはずです。
しかしながら、この視点を全く捨て去ったとしても、中川氏が主張するような問題が日本のリベラル・左派に存在することは確かです。

この点でも全く日本のリベラル・左派は馬鹿で愚鈍なのですが、親北朝鮮による一般市民への扇動や、韓国に親北朝鮮政権が出来た場合の危機や、大統領制による統治の欠陥による危機などには、全く気づかずに、中川氏が語るように、「韓国は民主主義が成熟している」という意見で、「羨ましい」という声まで出る始末では、もう何というか認知症のレベルなのではないでしょうか。

彼らの脳内には、何らかの問題があって、物事をそのようにしか解釈できないというのですから、本来は、病院に行って治療を受けるべきでしょう。

若いうちはまだ良いのでしょうが、現在の鳥越さんくらいの年齢になったあたりから、かなり酷い症状がでてくることが懸念されます。もう、正常な人の愚鈍のレベルを超えているのではないかと思います。

認知症の症状
日本のテレビ局はこのような人にコメントなどさせておいて良いのでしょうか。まあ、それで良いのかもしれません。「ヒラリー・クリントンが絶対優勢」とか、「トランプは、馬鹿な奴で大統領にはなれない」というような、日本のメディアを信じこんで見ていた多くの視聴者は完璧に裏切られました。

現在の韓国報道に対しても、多くの人がそもそも視聴しないか、視聴したとしてもかなり距離を置いて視聴していることでしょう。

日本のメディアは最近の韓国報道でさらに、恥の上塗りをするだけです。

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2016年11月27日日曜日

日米中国経済包囲網 日本、関税「特恵」から除外 米は「市場経済国」認めず―【私の論評】中国の現体制を完膚なきまでに崩壊させ、ルーズベルト以前の世界にもどせ(゚д゚)!

日米中国経済包囲網 日本、関税「特恵」から除外 米は「市場経済国」認めず

中国経済への強硬策で足並みをそろえる安倍首相(左)とトランプ氏
 中国の習近平国家主席による経済覇権戦略が破綻寸前だ。財務省は新興国への「特恵関税制度」の基準を見直し、中国などを対象から除外する方針で、中国製品1000~2000品目の関税が上がりそうだ。トランプ次期米国大統領も中国製品への関税大幅引き上げを打ち出しているほか、オバマ現政権も中国を世界貿易機関(WTO)協定上の「市場経済国」としての認定を見送る。

 トランプ氏がTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)からの脱退を宣言し、中国包囲網が崩れるかに思われたが、習政権にとってはぬか喜びに終わりそうだ。

 財務省は関税・外国為替等審議会で、特恵関税制度の対象国の要件を見直し、2019年度までに実施する方針を示した。対象国の1人当たり国民総所得(GNI)の基準に加え、輸出の世界シェアなどの基準も設けた新規定では、中国とメキシコ、ブラジル、タイ、マレーシアの5カ国が適用対象外となる。

 日本では、15年度に優遇税率が適用された輸入品のうち6割は中国からのものだった。政府関係者は「経済が発展しているのに、関税をまける必要があるのか」と指摘する。

 中国製品をめぐってトランプ氏は選挙期間中、「関税を45%に引き上げる」と明言しているほか、「大統領就任初日に為替操作国に認定する」としており、過剰生産した製品を通貨安を武器に世界に大量輸出するという中国経済に大打撃となりそうだ。

 さらにプリツカー米商務長官は中国を世界貿易機関(WTO)協定上の「市場経済国」の認定を見送る考えを示した。欧州連合(EU)や日本も足並みをそろえるとみられる。

 WTO協定では、為替や企業の生産を政府が統制しているとみなされた国は「非市場経済国」として、貿易相手国は反ダンピング関税などの措置を取りやすくなる。貿易後進国の烙印(らくいん)を押されるようなものだ。

 中国商務省の張向晨・国際貿易交渉副代表は、米国が中国に高関税をかけた場合、世界貿易機関(WTO)への提訴を辞さないと警告。中国外務省の耿爽副報道局長は「中国はずっと市場経済を目指し、改革に努力してきた」と必死に反論するが、世界の目はごまかせない。

 ■特恵関税制度 途上国の輸出振興や経済支援のため、輸入品にかかる関税を下げたり、免除したりする制度。多くの先進国が導入しており、日本も143カ国・地域からの輸入品に適用している。ただ、欧州連合(EU)やカナダは特恵関税制度を縮小している。

【私の論評】中国の現体制を完膚なきまでに崩壊させ、ルーズベルト以前の世界に戻せ(゚д゚)!

日米による経済制裁は、上に掲載されているもののほかに、以下のようなことが期待されることをこのブログでは昨日も主張しました。

RCEP概念図

それは、RCEPに関するものです。2012年11月20日にカンボジアで開催された東アジアサミットで、アジアを束ねた地域包括経済連携(RCEP:Regional Comprehensive Economic Partnership)の交渉開始が宣言されました。しかし、この出来事は日本の成長戦略に大きなインパクトを与えるにも関わらず、日本の政治家やメディアの議論は専ら環太平洋連携協定(TPP: Trans-Pacific Partnership)に集中していて、RCEPについてはほとんど話題になりませんでした。

RCEPについて、もっともらしく語る識者などいますが、これを簡単に一言でいえば、中国のリーダーの下での国際ブラック分業体制に過ぎないものです。これは、中国を利するだけで、日本や米国にとっても、アジアにとっても何一つ良いことはなく、無論日本はさんかすべきでもないです。民進党などは、TPPに反対していますが、RCEPに関しては、ほとんど何もいいません。

ただし、RCEPはAIIBと同じく、最初から開店休業状況になる可能性が高いです。それは、昨日のブログでも述べたように、トランプ氏は、中国製品に対して45%程度の関税をかけるとしています。そのトランプ氏がRCEPに対して、何もせずに見過ごすことなど、考えられません。おそらく、トランプ氏は同一経済圏であるRCEPにも45%程度の関税をかけるからです。

そうなれば、日本も含めた主だった国々は、RCEPから離脱することになるでしょう。日米が参加しなかったことにより、AIIBは事実上開店休業状態です。中国に対して及び腰であったオバマ氏ですら、AIIBに参加せず、中国を牽制したわけですから、トランプ氏なら、当然のことながら、RCEPに対して45%の関税をかけるくらいのことは当然のこととして実行するでしょう。

米国による、関税45%、日本による中国の特恵関税の停止、AIIB日米不参加、RCEP参加国に対するトランプ新大統領による、45%の関税実施の宣言により、中国は苦しい立場に追い込まれます。

経済面でもこのような動きがありますが、その他にも以下のような動きがあります。

カストロ氏が亡くなったことを伝える本日の多維新聞サイトの画面
今年の5月には、米国内での中国人によるスパイ事件が大幅に増えていることが分かっています。米連邦捜査局(FBI)の調べによると、昨年のスパイ事件は20件以上と前年より50%以上も増加しており、とくに米国在住の中国人による犯行が多く、知らないうちに軍事技術が盗まれるなど手口も巧妙になっているという。米国を拠点にする中国問題専門の華字ニュースサイト「多維新聞網」が報じていました。

今年4月下旬、米国在住でフロリダ州の大学教員を務める中国人の女性研究者がフロリダ州の海軍基地に半年間の研究目的で滞在し、この間、原子力潜水艦の航行制御用のコンピュータープログラムを盗んだ疑いで逮捕されました。

この女性研究者はもともと中国人民解放軍傘下にあるハルビン工科学院で研究生活を続けていましたが、1998年に米国の居住権を取得し、フロリダ州の大学で教員として働いていました。

この女性研究者はハルビン工科大学の元上司から米軍の潜水艦に関する技術を盗むよう指示されており、米国の居住権取得も、米国でスパイ活動を前提したものだったとの疑いが濃いといいます。

米航空宇宙局(NASA)でも2013年に、中国から米国に移住してきた女性研究者による技術の盗難が明らかになっています。とくに、ここ数年では女性研究者によるスパイ事件の摘発件数も多くなっており、米国国家気象局やNASA、軍などで技術などの盗難事件が起こっているといいます。

また珍しい例では、現役の米海軍将校が犯行に手を染めた事件も発生しています。この将校は台湾出身で、米国籍を取得して海軍に入り、数々の勲章の受章歴を持つ米海軍士官で、中国や台湾に防衛機密を渡した容疑でスパイ罪などに問われています。

このほか、中国の大手国有企業がスパイ事件にかかわったとして起訴される事件も発生。米大陪審は4月中旬、中国国有原発大手「中国広核集団」の中国生まれの技術者がスパイ活動を行っていたとの認定したうえで、同集団も米政府が指定する核燃料物質を許可なく米国外で開発・生産した罪で起訴されています。

起訴された技術者は同集団の幹部から多額の謝礼を条件に、核燃料物質に関する資料を盗むように指示されたといいます。

このような中国スパイ摘発は、オバマ政権がレームダック化する以前は少なかったのに、今年になってから活発化しました。議会では、共和党が多数派になっていたため、共和党保守派がFBIの保守派などに訴え、オバマ政権末期でレームダック化しているため、スパイ事件の摘発が活発化したため、中国人によるスパイ事件が大幅に増えているようにみえたのでしょう。

そうして、トランプ氏が大統領になることに決まった現在、中国スパイ摘発はさらに活溌化することでしょう。特に、オバマ政権の中枢にも捜査の手が及ぶかもしれません。

大統領選のときに、トランプ氏がクリントン氏に向かって、「刑務所に入れてやる」と言ったは、単なる脅しではありません。クリントン夫妻には、このブログで何度か掲載したように、中華マネーにまみれています。ただし、この中華マネーにより、クリントン元大統領や、ヒラリー・クリントンにより、対中国政策に何らかの影響を与えたかどうかを立証できないかが証明されないので、クリントン夫妻は刑務所に入らないですんでいただけです。

ドナルド・トランプ氏はライバルであるヒラリー・クリントン氏が刑務所に行くべきだと述べた
今後、トランプ大統領が登場した場合、当然のことながら、こういうことも調査しやすくなるでしょう。クリントン夫妻に限らず、中国スパイへの摘発が厳しくなるかもしれません。トランプ氏が大統領になってから、あっと驚くような逮捕劇が繰り返されることになるかもしれません。

そうして、特定秘密保護法が成立した日本でも、同じことがおこるかもしれません。ただし、日本ではなかなか実行しにくい面があるかもしれませんが、トランプ氏が大統領になれば、米国での調査が進めば、当然のことながら、米国からの情報なども期待できます。

米国による確たる証拠があれば、日本でも問題なく特定秘密保護法により、政治家、マスコミ、公務員などの中国スパイも捕らえやすくなることでしょう。

日米は、これから、対中国経済包囲網での協力とともに、中国スパイの摘発にも協力しあい、中国の現体制を叩き潰すまで協調し、ともに闘うべきです。

米国の保守派は、ニューディール連合がアメリカをのっとって以来アメリカは変質してしまったとしています。ニューディール連合(ニューディールれんごう、New Deal coalition)とは、1932年から1960年代末のアメリカ合衆国において、ニューディール政策および民主党大統領候補を支持した利益集団や選挙母体の連合体を指します。1952年と1956年の各大統領選挙でドワイト・アイゼンハワーに敗北を喫するも、この時代に民主党は主要政党にまで上り詰めてゆきました。

フランクリン・ルーズベルトが党組織やマシーン、労働組合、ブルーカラー労働者、マイノリティ、農場経営者、南部出身者の他知識人から成る連合体を構築。1968年の大統領選挙の時期に崩壊しましたが、党活動家が復権を目指し枠組みを維持することになり、現在に至っています。そうして、これがアメリカのリベラル・左派の基盤をなし、今でもアメリカの政界、メディア界、学界、司法界でも大きな勢力となっています。

ソ連スパイに浸透され判断を誤ったフランクリン・ルーズベルト
特に、メディア界においては、メディアの90%がリベラル・左派であり、保守は10%程度に過ぎず、保守派が何かを主張しても、かき消されてしまいます。そうして、このようなアメリカの実体を知らず、米国のリベラル・左派の報道をそのまま垂れ流す日本のメデイアによって、日本人の多くが、アメリカの半分を全く知らない状態にあることは、このブロクでも何度か掲載してきました。

しかし、このような実体は、今回の大統領選により、トランプ氏の当選を予測できないどころか、全く見込みなしで、ヒラリー・クリントンが優勢と報道し続けたことにより、暴露されました。

米国の真性保守は、ソ連スパイに浸透されルーズベルトがソ連と手を組んだことが間違いであり、また反共の砦であった当時の日本と戦争をしたのは全くの間違いだった、この間違いから米国は間違った方向に行ってしまったのであり、米国はこの時点から遡って方向転換しなければならないと主張しています。

あのマッカーサも同じような主張をしています。米国が朝鮮戦争を実施して、実際にマッカーサーが朝鮮に赴き、現地をつぶさに調査し、なぜ日本が朝鮮を併合したり、満州国を設置したりしたのが良く理解できた、結局日本はソ連の浸透に対峙していたのが理解でき、彼らの戦争は防衛戦争だと、後に公聴会で証言しています。

ダグラス・マッカーサー
しかし、その日本も、近衛内閣のときにソ連スパイに浸透され、ソ連スパイに操られ、対米英強硬論が主張され、米英と戦争をするという愚かな決断をしてしまいました。無論、その決断の背後には、ルーズベルトによる画策もあり、戦争せざるを得ない状況に追い込まれたのも事実です。

そうして、現在はソ連は崩壊しロシアは軍事的にも経済的にもとるに足りない存在となりましたが、かわつて中国が世界の安定と繁栄にとって邪魔な存在になっています。

トランプ氏も保守派のこのような考えは、当然のことながら理解していると思います。そうして、これは安倍総理の主張する戦後レジームからの脱却という考え方とも相通じるところがあります。

トランプ大統領の米国と、安倍総理の日本とは、互いに歩み寄れるところが多くあります。

この両者が緊密に協力しあって、中国が旧ソ連のように自壊するのを待つのではなく、旧ソ連にかわって、世界の秩序をの半分を担おうとする妄想中国の現体制を完膚なきまでに崩壊させ、世界をルーズベルト以前の秩序にもどすべきです。無論、その頃とは世界は全く異なっているので、完全に戻すことはできないでしょうが、特に日米関係はその頃にもどすべきです。

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【炎上】国会が学級崩壊。民進党の問題児たちが「速記を止めろ!」 安倍総理が説教して全視聴者が同意―【私の論評】世界は、蓮舫氏の妄想どおりにはならない(゚д゚)!




2016年11月26日土曜日

【炎上】国会が学級崩壊。民進党の問題児たちが「速記を止めろ!」 安倍総理が説教して全視聴者が同意―【私の論評】世界は、蓮舫氏の妄想どおりにはならない(゚д゚)!


腹BLACK 2016年11月25日

国会での蓮舫氏と安倍総理の戦いは完全に安倍総理の勝利に終わった。民進党の議員たちは速記を止めさせて妨害行為を働こうとするも、有権者である視聴者たちはその様子を冷めた目で見ていた。

まずはじめに見てほしいのはこちらの学級崩壊の状態。

▼安倍総理が答弁しているのに、民進党の議員たちが勝手に速記を止めようとしている。



▼筆記具や書類を奪おうとする。



▼マイクも奪い取る。なんだこれは…。



国会中継を観ていた人たちは民進党の野蛮さにドン引き。また、内容をみても正しかったのは安倍総理だったという。予め定められたルールに則って正々堂々と戦わないのはもはや民主主義ではない。会話が通じない野生動物と同じだ。

なぜこんな事態になったのか。分かりやすくまとめてみた。

(1)蓮舫氏がドナルド・トランプ氏に会いにいった安倍総理を追及する。「トランプ氏は差別的な発言を繰り返しています。なぜ会いにいったんですか?なぜ信頼できると判断できたんですか?」この時点ではみんな席についている。



(2)安倍総理は「安全保障のために日米間の関係は重要」と説明し、次期大統領に会いに行くのは当たり前だと説明する。



(3)と、そのとき安倍総理が話しているのに立ち歩いて妨害する議員たちが出始めた。「速記止めろー!」「一回止めろ!」と怒声が飛び交う。この間も安倍総理は「大切なアメリカと信頼関係を構築しようとするのは当然ではありませんか」と説明を続ける。



(4)安倍総理「今あそこで止めろと言っていますが、気に食わないことを私が言ったから止めろというのはおかしいですよ。大体、テレビをご覧のみなさんもおかしいと思いませんか?この状況を」



民進党議員は「ドンドン!」とテーブルを叩いて聞こえなくさせようとする。

安倍総理「テーブルを叩いて答弁を聞こえなくさせるのはやめてください。こういう騒然とした状況では私も答弁しにくいですよ。簡潔にまとめますので、みなさん席についてください…」

その後、安倍総理は「トランプ氏はオバマ大統領に対する敬意をきちんと払ったうえで政治を進めようとしていた」と会談で確認できたことを述べ、それがメディアで偏向報道されているドナルド・トランプ氏の傍若無人な姿とは違うので「信頼に値すると判断した」と説明した。

そして11月25日にも同じような事態になり、安倍総理はついに直球で民進党を説教したのであった。



「議論が進まないですよ。私が述べた事を国民の皆さんに聞かれたらまずいんですか?レッテルを貼って我々の支持率を下げようとしても民進党の支持率は上がりませんよ」。この言葉に中継を観ていた人たちは全員が同意。「よくぞ言った」「その通り」という言葉が飛び交った。

なお、この答弁中、日経平均株価は年初来高値を更新した。



日経平均株価は総理大臣の成績表と言ってもいい。アメリカの次期大統領に会いに行くのは当たり前ではないか。民進党は安倍総理の一挙手一投足に文句を言うのが仕事になっているだけで何も建設的な議論を生み出していない。普通の社会人なら速攻でクビになるレベルだ。

【私の論評】世界は、蓮舫氏の妄想どおりにはならない(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事、24日の参院予算委員会における蓮舫氏の質問とそれに対する安倍総理の答弁に関するものです。以下にこの委員会の動画を掲載します。


最初は、この委員会に関するZAKZAKの記事を掲載しようと思ったのですが、上の記事のほうがより鮮烈に実体が伝わると感じたので、この記事を掲載することにしました。

なお、ZAKZAKの記事のリンクも以下に掲載します。
蓮舫代表、トランプ氏にも難クセ 安倍首相批判も二重国籍問題は書類開示せず
24日の参院予算委員会において質問する蓮舫氏
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、ブログ冒頭の記事には掲載されていない内容のみを以下に引用します。
 国会審議後、蓮舫氏は定例会見に臨み、国民にウソをついた自身の「二重国籍」問題について、記者から「(国民の疑惑を解消するために)戸籍謄本など証拠書類を開示する気はないのか」と問われた。 
 他人には「誠実な答弁」を求めた蓮舫氏だが、「(開示しない)考えは変わっていません」とだけ答えた。
蓮舫氏は、ほとんど何も考えず、ただただ安倍総理自身や与党に難癖をつけて、とにかく民進党の支持率をあげたいくらいの考えで、質問しているのでしょうが、これでは全く逆効果です。

そうして、彼女の潜在意識の中には、なるべく日米関係を毀損させたいということと、中国に有利になるようにとの考えがあるのでしょう。しかし、まとに考えて発言をしているとは到底思えないので、これはあくまで潜在意識の中でのことかもしれません。

今回の参院では、やはりTPPについての質問がありました。簡単にいえば、民進党は、 トランプ氏が大統領就任時にTPPを辞退することを表明すると発言したことから、与党がTPPを推進することは無意味ではないかというものです。民進党は、何が何でも、TPPを頓挫させたいようです。

しかし、TPP交渉参加に向けた協議入りを決断したのは、平成23年の旧民主党・野田佳彦内閣であることは間違いありません。そうして、野田佳彦氏は現在では民進党の幹事長です。なんというか、完璧に矛盾しています。

これに関しては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを掲載します。
蓮舫氏「トランプ氏に失礼」でまたもブーメラン 本来の立場忘れ、本末転倒の攻撃材料に―【私の論評】TPPは頓挫していない!政治家、マスコミ、官僚も米大統領選のように判断を誤る可能性が(゚д゚)!
民進党野田幹事長
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事の結論部分を要約して掲載します。
TPPについては、私は今のところは、完璧に頓挫したとは思っていません。 
その根拠として、一点目は、過去に大統領選においてFTAやEPAに関して、大統領選のときには反対の意思を表明しておきながら、大統領になったらこれを批准した大統領などいくらでも存在するからです。実際、アメリカの大統領選挙の公約は守られないことが、しばしばありますし。だからといって、大きな問題になったこともありません。 
二点目としては、アメリカの政治は二大政党制であり、今回のように政権交代があったとき、前政権と現政権の政治があまりにも異なった場合、とてつもなく混乱することになります。そのような混乱を避けるため、アメリカの政治では継続性の原則が貫かれています。 
継続性の原則とは、たとえ政権交代したとしても、現政権は前政権の政策を6割〜7割は引き継ぎ、後の4割から3割で、新政権の色を出すというような政治手法のことをいいます。 
三点目としては、TPPには中国は参加しません。その意味で、TPPは中国への経済的な対抗策でもあります。トランプ氏は対中国恐慌派と目されていますから、これを理解すれば、TPPを推進するほうに立ち位置を変える可能性は十分にあります。 
日本のメディアは、もうTPPは頓挫したかのように報道しているところが多いです。しかし、もっと趨勢を見極めないと、政治家、マスコミ、官僚もまたアメリカ大統領選挙の時のように、判断をまったく誤ることになるかもしれません。
TPPに関しては、他にもこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
【スクープ最前線】トランプ氏が中国制圧決意、「通貨・貿易戦争」辞さず 安倍首相初会談の核心―【私の論評】トランプ大統領はオバマとはまったく異なる方法で米国を弱体化させる可能性も?
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を掲載します。
米議会の諮問機関「米中経済安全保障調査委員会」は16日公表した年次報告書で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)が発効せず、中国や日本などが交渉している東アジア地域包括的経済連携(RCEP)が発効した場合、中国に880億ドル(約9兆6千億円)の経済効果をもたらすとの試算を紹介しました。
報告書は、オバマ米政権のアジア重視戦略「リバランス」で、TPP構想は経済面での中核をなすとみられていると指摘。中国への警戒感を強めているトランプ次期大統領はTPP脱退を主張しているのですが、報告書はTPP脱退が逆に中国の立場を強めると警告した形です。

RCEP交渉には日中両国のほか、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国などを加えた計16カ国が参加。TPPが発効した場合も、RCEPが発効すれば中国に720億ドルの経済効果があると試算。TPPが発効して、RCEPが発効しなかった場合には、中国の経済損失は220億ドルに上るとしました。

日本としては、TPPの米国離脱を阻止するのが当然です。何とか安倍総理の説得によって、踏みとどまっていただきたいものです。トランプ氏は、もともと企業経営者ですから、経営者の立場にたって、米国企業が儲けやすい体制を築きたいと思うのは無理もないのかもしれません。

しかし、米国企業の儲け、それも一部の企業の儲けそのものが、米国の国益にかなうことばかりではありません。場合によっては、著しく国益を毀損することだってあり得るのです。そのことに気づいて、トランプ氏が大統領就任時にTPPの再交渉を宣言するなら、かなりみどころがあると思いますし、大統領としてもうまくやっていけるかもしれません。

しかし、TPPに関する考え方がこのような状況ですから、威勢の良いことは言っていますがトランプ氏も意外と、方法は全く異なるものの、オバマ氏のように、米国を弱体化してしまうかもしれません。
TPPに何が何でも反対の民進党は、TPPが発効するかしないかは別にして、TPPを政争の道具に使う民進党は、いずれ日本はRCEPに参加すべきであると主張することでしょう。

RCEPといえば、中国のリーダーの下での国際ブラック分業体制ともいえます。まさに、蓮舫氏の考えに沿っているかもしれません。



しかし、RCEPは、AIIBと同じくまともに機能しない事が考えられます。なぜなら、トランプ氏は、中国製品に対して45%程度の関税をかけるとしています。そのトランプ氏がRCEPに対して、何もせずに見過ごすことなど、考えられません。おそらく、トランプ氏は同一経済圏であるRCEPにも45%程度の関税をかけることでしょう。

そうなれば、RCEPに参加する国は一気に減少することでしょう。TPPが仮に頓挫したにしても、中国にとっては、良いことはないのです。

それよりも、何よりもTPPなどで論議を重ね粘り強い交渉を続けてきて、本来TPPを主導する立場であった日本の交渉団がRCEPの交渉をはじめたら、中国代表団は太刀打ちできないでしょう。いずれ、習近平もしくは、中国次期主席は、RCEPを離脱するかもしれません。

トランプ氏や日本の自由貿易交渉団を甘く見るべきではありません。TPPやRCEPに対する見立ては、民進党も蓮舫氏もまだまだ甘いようです。まさに、世界は蓮舫氏の潜在意識や妄想の通りにはならないのです。

蓮舫氏国会であのような質問を繰り返すうちに、期せずして、与党の応援団になっています。民進党蓮舫代表ある限り安倍自民党は安泰のようです。

【私の論評】

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