2007年7月12日木曜日

ナガメテカカワラズ-ある校長先生のパロディ

上はご存知宮沢賢治の写真。宮沢賢治は、下に掲載するような自分の詩のパロデイがつくられることを予期していただろうか?それは今となってはわからないことだが、私達は自己よりももっとはるかに大きい存在があるということを忘れてはならない。これを忘れれば堕落するのみである。自分や自分の子供が堕落していることを認識でききない人々がいるということは、実に遺憾なことである。残念なことだ。

面白い記事を見つけました。


知っていますか?現代っ子「雨ニモアテズ」7月12日8時8分配信 産経新聞。
詩人の宮沢賢治に「雨ニモ負ケズ」という有名な詩があります。東北地方で貧しい農民たちと生活をともにした賢治が、こういう人になりたい、と自分にいいきかせた素朴で力強い詩です。そのパロディーに「雨ニモアテズ」というのがあります。賢治のふるさと・岩手県盛岡市の小児科の医師が学会で発表したものだそうです。職業上多くの子供たちに接していて、まさにぴったりだと思ったといいます。作者はどこかの校長先生らしいです。

雨ニモアテズ

雨ニモアテズ
風ニモアテズ雪ニモ 
夏ノ暑サニモアテズブヨブヨノ体ニ 
タクサン着コミ意欲モナク 
体力モナクイツモブツブツ 
不満ヲイッテイル毎日塾ニ追ワレ 
テレビニ吸イツイテ 
遊バズ朝カラ 
アクビヲシ  
集会ガアレバ 
貧血ヲオコシアラユルコトヲ 
自分ノタメダケ考エテカエリミズ
作業ハグズグズ 
注意散漫スグニアキ 
ソシテスグ忘レリッパナ家ノ 
自分ノ部屋ニトジコモッテイテ
東ニ病人アレバ 
医者ガ悪イトイイ
西ニ疲レタ母アレバ 
養老院ニ行ケトイイ
南ニ死ニソウナ人アレバ 
寿命ダトイイ
北ニケンカヤ訴訟(裁判)ガアレバ 
ナガメテカカワラズ
日照リノトキハ 
冷房ヲツケミンナニ 
勉強勉強トイワレ叱ラレモセズ 
コワイモノモシラズコンナ現代ッ子ニ 
ダレガシタ

皆さんはどう思いますか?私はこの詩は一部の子供を捉えたものだと思っています。残念ながら、まともな家庭のまともな親をもった、まともな子供にはこのようなことは当てはまりません。まともでない子供は非常に目立つということだと思います。私自身複数の子供に接する機会がありますが、ここまでひどい子供にいまだかって直接出会ったことがありません。ただし、テレビなどでは報道されていますので、このような子供達が少数ながら存在することはわかっています。

非常に刺激的な言い方で多くの方の反感を買うことを承知でいいますが、このよう子供たちの親は、ミーイズムに犯された親だと思います。給食費を払えるのに払わないとか、ごみを平気でどこにでもすてるとかをする親の子供だと思います。

外国に短期間でも住んだ方なら、誰でもわかると思いますが、日本は今まで平等すぎしまた。というより、平等の意味を取り違えてきました。歴史の教科書に書かれていることは庶民の生活にはほとんど関係なく、当時の日本人のわずか1~2%の人たちの考えや行動が記されているのだということを忘れてきました。その1~2%の人たちによって世界が動かされてきたということを忘れました。

私を含めて、マスコミや政治家や学者、企業家を含めた世間の大部分の人たちが、よほどの例外中の例外にならない限り、後世の歴史家からみれば、参照するべくもない泡沫であり、世界や日本の動向も知らない単なる視野の狭いの根無し草であるということを忘れています。私たちはもっと謙虚になる必要があります。自己をはるかに超えた存在があることを忘れるべきではありません。この謙虚さをもてない限り、ミーイズムの呪縛からは逃れられないでしょう。こうしたミーイズムの呪縛から逃れられない親の子供が冒頭のアイロニカルな詩の中にでてくる子供をつくりだすのだと思います。そうして歴史は繰り返すという言葉どおり、このような親や、このような親に育てられた子供達は、他人に多大な迷惑をかけながら、人生の破滅に向かってまっしぐらに突き進むのだと思います。歴史は多数の人々の破滅の物語に満ち満ちています。

さて、皆様はどう思われたでしょうか?私のこの過激な論調は京都大学の元教授会田雄二氏に影響を受けたものかもしれません。

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