2018年8月31日金曜日

米も知らなかった…日朝極秘接触 7月にベトナムで拉致問題全面解決に向け協議 日米連携に影落とす危険性も ―【私の論評】ワシントン・ポストでは相変わらずパンダハガーが勢いを維持している(゚д゚)!


北朝鮮交換と接触したとされる北村滋内閣情報官
写真はブログ管理人挿入 以下同じ

 日本と北朝鮮の情報当局高官が7月、ベトナムで極秘接触していた。日本人拉致被害者の全員救出を目指し、安倍晋三首相が信頼する内閣情報官が、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の側近である、金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長(統一戦線部長)に直結する女性幹部と非公式協議を行ったという。日朝首脳会談の可能性も探ったとみられる。ただ、ドナルド・トランプ米政権には事前に伝えておらず、今後の日米連携に暗い影を落とす可能性もある。

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)は28日、衝撃の「日朝極秘接触」のニュースを、関係者の話として伝えた。

 同紙によると、日本からは北村滋内閣情報官、北朝鮮からは南北関係を担当する統一戦線部の金聖恵(キム・ソンヘ)統一戦線策略室長が出席した。拉致被害者問題などについて協議したという。

金聖恵(キム・ソンヘ)統一戦線策略室長

 北村氏は警察庁出身で、第1次安倍政権では首相秘書官(事務担当)を務めた。民主党政権時代の2011年12月末に、内閣情報調査室(内調)を率いる内閣情報官となった。自民党の政権奪還後も留任し、「首相動静」の登場回数が断トツなど、安倍首相の信頼は絶大である。

 金聖恵氏は、金日成(キム・イルソン)総合大学出身とされるエリート官僚で、金英哲氏が5月、正恩氏の親書を持参して訪米した際に同行して注目された。統一戦線部は、CIA(中央情報局)とともに、6月の米朝首脳会談への事前交渉を主導した工作機関であり、金聖恵氏は実務責任者とみられている。

 トランプ大統領と正恩氏がシンガポールで行った米朝首脳会談で、正恩氏は「日本と対話する用意がある」と前向きに語ったとされる。拉致問題は、米国任せだけでは解決しない。そこで、北村氏と金聖恵氏による日朝極秘接触がセットされたようだ。

 官邸周辺は「正恩氏は昨年以降、米朝対話の総指揮を金英哲氏に一本化している。米国でいえば、金英哲氏は国務長官とCIA長官を兼ねているような存在で、北朝鮮の外交と諜報の両面で絶大な力を持つ。官邸とすれば、拉致問題の解決のためには、金英哲氏に絶対につながる金聖恵氏は、ノドから手が出るほど欲しいパイプだった。このため、本来は格が上の北村氏(=格的には金英哲氏と同等)を直々に接触させたと聞く」と語る。

金英哲氏

 この後、8月にも河野太郎外相が訪問先のシンガポールで、北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相と短時間接触した。

 安倍首相にとって、拉致問題の全面解決は悲願である。

 拉致被害者家族会の結成20年にあたる昨年、安倍首相は夕刊フジの独占インタビューに応じ、次のように語った。

 「13歳の少女(横田めぐみさん)を含む、多くの日本人が拉致され、今も北朝鮮でとらわれたままだ。この問題を解決するのは、安倍政権にとって最重要課題だ」

 「正恩氏に対し、『拉致、核、ミサイルの諸問題を解決しない限り、北朝鮮は世界からますます孤立し、明るい未来を描くことはできない』と理解させなければならないと思っている」

 「拉致問題を解決するために、あらゆる選択肢を検討する用意はある。一方、『対話のための対話』では意味がない。私と正恩氏が握手するショーのための会談は、むしろ行うべきでないと思う」

 2002年の日朝首脳会談にも、官房副長官として出席した安倍首相は、北朝鮮の欺瞞(ぎまん)性を熟知している。北朝鮮が何度も日本や世界をだましてきたことも体験している。

 このため、安倍首相は6月、官邸で拉致被害者家族と面会した際、「拙速にはやらない。北朝鮮が被害者をすべて帰すといったら(北朝鮮に)行く」と、慎重に語った。

 「北朝鮮の非核化」をめぐる米朝協議が停滞・難航するなか、拉致問題をめぐる日朝協議の進展も簡単ではない。

 加えて、日朝極秘接触が事前に知らされなかったことに、米政府当局者らは不満を高めているという。

 前出のワシントン・ポストによると、複数の米政府高官は、北朝鮮政策について日本と日々情報を共有しているにもかかわらず、日本政府が接触の計画を事前に伝えなかったことに不快感を示したという。

 官邸周辺は「情報の出方を精査する必要があるが、今回の(ワシントン・ポストへの)リークは、北朝鮮問題をめぐる日米連携に暗い影を落とす危険性がある」と語っている。

【私の論評】ワシントン・ポストでは相変わらずパンダハガーが勢いを維持している(゚д゚)!

ブログ冒頭の記事における、ワシントン・ポストの報道はすぐに真に受けない方が良いと思います。

ワシントン・ポストには「複数の米政府高官は、北朝鮮政策について日本と日々情報を共有しているにもかかわらず、日本政府が接触の計画を事前に伝えなかったことに不快感を示した」としていますが、これが具体的には誰なのかについては触れられていません。

当然のことながら、日本が北と接触することは、内密に行われていたことであり、米国には全く知らせないか、知らせたにしても、ごく一部にしか知らせない可能性もあります。

仮にワシントン・ポストが比較的下の職位の関係者に複数確認を入れたとしても、知らないのは当然なのかもしれません。

もし、複数の関係者の名称が具体的にあげられていたら、このワシントン・ポストの報道はかなり信憑性があると考えて間違いないです。日本側の関係者の実名もあげられていれば、さらに信憑性があるものといえます。

それに、そもそも独立国である日本が、米国に対して日本の高官が、北朝鮮の比較的低い職位の関係者に会ったことまで、何もかも報告する義務があるのでしょうか。

日米関係については、日本は何でも米国の言うとおりとする識者も結構いますが、それは、あのTPP交渉において、そうとばかりはいえないことがはっきりしました。TPP交渉反対派の人々は、TPP交渉をすれば日本は米国の良いようにされるといって大騒ぎしましたが、その懸念はトランプ大統領がTPPから離脱し、そうではなかったことがはつきりしました。

無論、今でも日本は米国の大きな影響下にあることは否定しませんが、何もかも米国の言いなりというのは、正しくはないです。

なぜ、このようなことを言うかといえば先日も、ワシントン・ポスト氏はトランプ大統領に関して間違った報道をしていましたので、特に日米関係の報道は、信憑性が疑われるからです。

それについては、昨日のこのブログにも掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
「真珠湾攻撃忘れないぞ」トランプ米大統領、安倍首相に圧力―【私の論評】日本のメディアは米国保守派の歴史観の変貌に無知(゚д゚)!
会談で握手する安倍首相(左)とトランプ米大統領=6月、ワシントンのホワイトハウス

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
米紙ワシントン・ポスト電子版は28日、トランプ大統領が6月にホワイトハウスで安倍晋三首相と会談した際「(第2次大戦の)真珠湾攻撃を忘れないぞ」と前置きした上で、難航している通商問題の協議を始めたと伝えた。異例の発言の背景には、対日貿易赤字の削減を目指し圧力を強める狙いがありそうだ。 
・・・・・〈中略〉・・・・・・・ 
一方多少まともに報道しているところもあります。これは、FNNの取材でわかったことですが、6月にアメリカで行われた日米首脳会談において、トランプ大統領は確かに「アメリカが日本の防衛費を負担して、対日貿易赤字も解消されなければ、ダブルパンチになる」と不満を表明しました。 
そのうえで、「真珠湾攻撃を忘れていない。日本も昔はもっと戦っていただろう。日本も周辺国ともっと戦うべきだ」と述べたのです。
この発言は、「日本が自国の防衛を強化して、アメリカの防衛費の負担を減らすべきだ」と、暗に求めたとみられます。 
関係筋などによると、この時トランプ大統領は、「日本はかつて真珠湾を攻撃したほどの軍事強国であったじゃないか」と言う意味で述べたもののようです。
日本は「防衛費をもっと増やすべきだ」という意味で発言したもので、通商問題で日本を非難する意味ではなかったとしています。
 また、トランプ大統領は、「パールハーバー」と発言したものの、「あのひきょうな攻撃を忘れないぞ」という批判的な意味、言い方はしていないとのことです。
外交上、際どい言葉は、異なる解釈を生み出すケースがあるため、そうした言葉が波紋を生んだケースだといえそうです。 
また、メディアとの関係もあります。トランプ大統領に対して批判的な米リベラル・メディアは、そういうふうに報道したというベースがあるとも忘れてはいけないです。
また、この記事では、 日本のパールハーバー攻撃を卑怯なだまし討とみるのではない見方もあることも掲載しました。米国では特に保守層では、真珠湾攻撃は日米両国がそれぞれの国益を追求した結果起こったものであるとして、日本を「侵略国」であると決めつけた「日本悪玉史観」は事実上、見直されているのです。

トランプ氏も保守派であることから、当然のことながら、こうした歴史観に立脚して「リメンバー・パール・ハーバー」という言葉を使っているとみるべきなのです。であれば、対日貿易赤字の削減を目指し圧力を強める狙いでこの言葉を使った事はありえないわけであり、ワシントン・ポスト紙によるトランプ大統領の「リメンバー・パールハーバー」報道はかなり偏向しているといわざるをえません。

ワシントン・ポスト紙は以前から、日本報道に関して、かなり偏向していました。たとえば、在米の複数の中華系団体は2016年8月15日付け付の米紙ワシントン・ポスト無料版に、日本最南端の東京都・沖ノ鳥島は「島ではない」と主張する意見広告を出しました。また、台湾が実効支配する南シナ海の太平島は「島」ではないとした7月の仲裁裁判所の判断は「不合理だ」と訴えました。

意見広告には台湾の大学の卒業生が組織したとみられる団体や、日本の戦争責任を追及する中華系の団体など台湾系を中心とするグループや個人が名を連ねました。仲裁判断への不満や、沖ノ鳥島を巡る異論を米国で認知させる狙いがあるとみらます。

このことから、ワシントン・ポストは、パンダハガー(親中派)が力を持った新聞であると考えれます。ちなみに、ワシントン・ポストは米国では発行部数が第5位です。

ルパート・マードック氏(左)と三番目元妻ウェンディ・トン氏(右)

一方米国で販売部数が第1位のウォール・ストリートはオーナーのルパート・マードック氏は三番目元妻ウェンディ・トン氏が、中国系であり、親中派であったとみられていますが、その後離婚しました。そのせいもあるのか、極端に親中的な報道をするということありませんでした。

そうして、今年の3月に、ウォール・ストリート紙は、ウェンディ・トン氏は「中国のスパイ」との疑惑を報じています。トン氏は米ドナルド・トランプ大統領の娘婿で、大統領上級顧問を務めるジャレット・クシュナー氏との親しい関係を利用して、トランプ政権内部の機密情報を入手し、中国共産党指導部に流しているというのです。

さらに、親中派の論客として知られ『鄧小平伝』も書いたデーヴィッド・シャンボー(ジョージワシントン大学教授)は大胆にも中国共産党の崩壊を予測し、「ウォール・ストリート・ジャーナル」(2015年3月10日)に寄稿していました。

これについては、詳細は、このブログにも掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
中国寄りの専門家さえついに唱えだした「中国大崩壊」の論拠―【私の論評】ニッポン人中国スパイ、親中派、媚中派は速やかに転向せよ、そうでないと飯のくいあげになるぞ(゚д゚)!
デビッド・シャンボー教授
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、これはタイトルの通り、中国共産党による支配が、今後〈終焉に向かうだろう〉ことを、理由を挙げながら指摘したウォルストリート紙のコラムで。

これが世界的な話題となった理由の一つは、チャイナハンド(*注)と考えられた人物が中国の崩壊に警鐘を鳴らしたからです。中国に対するスタンスは本人も認めているようで、天安門事件後に体制崩壊と衰退が不可避だと主張する中国ウォッチャーがいるなか、より慎重な立場をとってきたとしています。

【*注:中国の立場を理解する外交官、ジャーナリスト、学者の総称】

つまり衝撃の正体は「あの中国にやさしい専門家さえ『危ない』といっている」という点にあったのです。

以前からこのブログで指摘しているように、米国の新聞は、全部がリベラル系であり、日本でいえば産経新聞がないといっても良い状況ですが、その中でも老舗のウォール・ストリート・ジャーナルは比較的まともな報道をしているといえそうです。

しかし、ワシントン・ポストはあいかわらす、パンダハガー(親中派)の勢いが強いのでしょう。

これは、同時に中国の現状の大変さを物語っているとも受け取れます。日米が協同して、中国を叩くということになれば、中国には太刀打ちできません。

中国としては何とかして、日本を味方に引き入れ、日本を親中派政権にして米国の経済冷戦をかわしたいと考えているのかもしれません。だからこそ、ワシントン・ポストを利用して、日米が離反するように仕向けている可能性があります。しかし、次の総裁選では安倍総理が圧倒的に有利ですから、そのような目論見は成就することはないでしょう。

これは、しばらく趨勢をみてみないことには、まだなんとも言えませんが、ワシントン・ポストの報道にはこういう背景があるということを知った上で、報道を吟味すべきと思います。特にワシントン・ポストを鵜呑みにする日本の報道には、留意すべきです。

【私の論評】


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