2019年5月31日金曜日

【有本香の以毒制毒】「安倍・トランプ叩き」に興じる愚か者は無視! いまこそ“朝鮮半島危機”に備えよ―【私の論評】日米首脳会談で本当は相当追い詰められた中国・北・韓国(゚д゚)!

【有本香の以毒制毒】「安倍・トランプ叩き」に興じる愚か者は無視! いまこそ“朝鮮半島危機”に備えよ

安倍総理が米国でゴルフをしたときは、トランプ大統領がカートを運転したので、今回は安倍首相が
運転するのが当たり前だが、多くマスコミはトランプの運転手安倍総理ということで揶揄していた

 ドナルド・トランプ米大統領が訪日日程を終えて帰国してもまだ、「安倍晋三首相はトランプ氏を接待しすぎ」だ何だと騒ぐ一団がいる。

 やれ、「見返りはないのか」だの、「米国一辺倒の外交はいけない」だの、「安倍首相もトランプ氏も自分の選挙のことしか頭にない」だのと、ウルサイことウルサイこと。

 賢明な夕刊フジ読者の皆さまにおかれては、マスメディア、特にテレビ文化人らがたれ流すこの種の騒音の類いは丸っと無視していただきたく思う。

 その代わりに、いま私たちが本気で考えるべき重大事は何かといえば、最近ジリジリとステージが上がってきている「朝鮮半島危機」への備えだ。

 え? 安倍首相は日朝首脳会談に前向きだから、いま北朝鮮とは雪解けムードなんじゃないの? と思う人もいるかもしれない。だが、残念ながらその認識は誤っている。

 なぜか日本のマスメディアが熱心に取り上げないが、注目すべき情報を1つ挙げよう。

 今月9日、米司法省は対北朝鮮制裁に違反して同国から石炭を輸送しようとしたとして、北朝鮮の船舶を拿捕(だほ)したことを明らかにした。

 この船は北朝鮮への重機輸送にも利用されたもので、実は、昨年インドネシアによっても拿捕されたが、それを北朝鮮に返却されないよう、米国が押さえて自国領へ運んだとの報道である。

 最近の日本メディアでは、北朝鮮の困窮はよく伝えられるが、その裏でいま、米国が何をしているかはあまり伝えられない。そして、なぜか浅薄な反トランプ的見解ばかりが重宝されている。

 実際、米国は、北朝鮮の瀬取りや、制裁をかいくぐる術が巧妙化する動きを本気で阻止しようとしている。この米国の動きに国際社会も同調連携しているのだ。

 この連携の動きに反するかのような姿勢を見せているのが、本来、最も真剣な参加者であってよいはずの韓国と、日本の一部マスメディアである。このタイミングであえて、日米首脳の「蜜月」アピールを嘲笑し、日米離間を薦めるかのような報道に勤しむのは、どう見ても異常だ。

 最近、古い資料を漁っていて、たまさか25年前のある報道に目が留まった。1994年4月、ソウルで行われた南北協議の場で、北朝鮮代表が「ソウルが火の海になる可能性もある」と発言したことに対し、当時の柿澤弘治外相が「集団的自衛権の行使を違憲とする従来の憲法解釈を再検討する必要」に言及した件である。

 柿澤氏はこのとき、「従来の解釈で日米安保条約が機能するのか、有事に対応できるのか、国民的議論をしてほしい」と発言した。

 これを日本のメディアが袋だたきにして、外相の発言を撤回させた。

 もし25年前に、安全保障についての「国民的議論」ができていたら、いま日本はどうだっただろうか。考えると虚しいものがあるが、四半世紀前のこのメディアの罪はいまあらためて問われてしかるべきだろう。同時に、一部メディアの論調に流されて、自国の行くべき方向を見誤る愚を二度と繰り返さないよう、肝に銘ずるべきである。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』(産経新聞出版)など多数。

【私の論評】日米首脳会談で本当は相当追い詰められた中国・北・韓国(゚д゚)!

米空母ワスプ1942年9月15日、大日本帝国海軍の伊19潜水艦の雷撃を受けて沈没しました。その名前を引き継いだのが現在の強襲揚陸艦ワスプです。

強襲揚陸艦「ワスプ」

一方加賀は加賀は、大日本帝国海軍の航空母艦。1942年6月のミッドウェー海戦で沈没。この空母加賀は真珠湾攻撃に参加した空母でもあります。その名前を引き継いだのが現在のヘリコプター搭載護衛艦「かが」です。

ヘリコプター搭載護衛艦「かが」

来日したトランプ米大統領は、27日米軍の強襲揚陸艦「ワスプ」で訓示を行いました。
米国時間27日はメモリアルデー(戦没者追悼記念日)にあたります。

戦没将兵追悼記念日とは、アメリカ合衆国の連邦政府の定めた祝日で、5月の最終月曜日です。この祝日は、兵役中に亡くなったアメリカ合衆国の男女を追悼する日です。最初は南北戦争で亡くなった北軍兵士を称えるために始められました。

第一次世界大戦の後、あらゆる戦争、軍事行動で亡くなったアメリカ合衆国の兵士を含むように拡大されました。無論、大東亜戦争でなくなった米軍将兵を称える日でもあります。

これに先立つ27日午前9時過ぎ、アメリカのドナルド・トランプ大統領(72才)は、天皇陛下即位後最初の国賓として、皇居・宮殿「竹の間」で会見を行いました。

さらに、ランプ米大統領は28日、神奈川県横須賀市で、安倍晋三首相とともに、海上自衛隊のいずも型護衛艦「かが」を視察しました。

様々な背景を知った上で、トランプ大統領のこれら一連の行動は何を意味するのかは、明らかです。それは、戦後はじめて、米国の大統領が大東亜戦争(米では太平洋戦争)の清算を日本で行ったということです。

そうして、これは大東亜戦争のわだかまりを捨てた日米関係のさらなる強化を意味します。そうして、これは中国・北・韓国にとって、大きな脅威です。

中国は貿易問題で米国と激しく対立しています。トランプ政権の制裁強化に対し、中国はすぐさま報復に出ましたが、どう見ても中国に勝ち目はないです。そもそも、中国の米国からの輸入量が米国の輸入量に比べて4分の1程度しかないのに加えて、米国からみれば、多くの中国製品は他国製品で代替可能だからです。

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は先月、年内に「3回目の米朝首脳会談に応じる用意がある」との声明を出しました。ところが、一方で5月に入ると、短距離の弾道ミサイルを2度、発射しました。

それだけでは、国内強行派をなだめることがでなかったのか、2月の米朝首脳会談が物別れに終わった責任を問い、金革哲(キム・ヒョクチョル)対米特別代表、および事務レベルの交渉を行った複数の外務省担当者を処刑したとの報道もされています。

金革哲(キム・ヒョクチョル)氏

しかしこれでは、米国は痛くもかゆくもないです。国内の強硬派をなだめるために、何かせざるを得ないが、「これくらいなら大統領を怒らせないだろう」という中途半端な中途半端な短距離弾道ミサイルの発射です。逆に言えば「私も困っている。どうか、私ともう一度会ってください」というラブコールにほかならならなかったようです。

それでも、国内強行派はおさまらず、金革哲氏らを処刑せざるを得なかったのでしょう。米国との交渉の顔だった金革哲氏のような人々を処刑あるいは完全に排除することは、協議したことの全面否定を示唆することにもなり、米国に非常に悪いシグナルを送ることになりかねません。それでも、処刑せざるを得ないかったのは、金正恩がかなり追い詰められているということです。

一言で言えば、中国も北朝鮮も「八方塞がり」に陥っているのです。トランプ政権は相手が制裁に音を上げて動くのを待っていればいいだけです。北朝鮮による日本人拉致問題では、安倍首相も相手の出方待ちでしょう。無条件で正恩氏との会談に応じる姿勢を示しているのは、呼び水です

日米首脳会談により双方が基本認識を確認したので、中国と北朝鮮に対して、「ボールはそちら側にある」と対応を迫るかたちなりました。

本当は、中国の干渉を嫌う北朝鮮に籠絡された上、中国に従属しようとする韓国も、中国や北よりもさらに、「八方塞がり」に陥っています。文在寅は、米国と中国のバランスをとっているつもりのようですが、結果として、米国からも中国からも見放されています。

マスコミは、以上のような状況に全く対処できないのでしょう。これが、習近平や文在寅、金正恩などが来日して、首脳会談をして大歓迎ということであれば、大絶賛したのでしょう。なにやら、見出しが踊るのが目に見えるようです。残念ながら、そのような機会は永遠に来ないでしょう。ご愁傷様といいたいです。

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